はてなキーワード: 理研とは
小保方氏が、(世間一般の考える定義でも法的な定義でもどっちでもいいけど)「悪意」のあるなしにかかわらず論文執筆でやらかしたことで、研究者コミュニティで生きていく道はすでに閉ざされてるんだから、これ以上糾弾したって仕方がないのに、小保方氏を執拗に叩くブコメを投じるバカがいる。
こういう奴はまったくこの件を理解していない。
悪意はないなんて弁明はまさに嘘くさいけど、未熟で何にも考えずにやらかしちゃった感じ、もしくは、あーこの人には何を行ってもムダっぽいな、というのが会見で伝わってきたのはわかるはずだ。
仮に悪意があっても証明しようが無いんだから、世間のオッサン、オバサンの同情がオマケについてきたって彼女の責任ではないのだ。
理研に一方的に捏造した極悪人のレッテル貼られたんだから、不服ぐらい申し立てても構わんだろ。犯罪者じゃないんだし。
いくらあざとく見えたとしても、ゴメンナサイしてるんだから、これ以上ブツブツお前が文句言ったってしかたないだろうが。
研究者サイドもな、小保方一人を悪者にしたって仕方ないことはわかってんの。
知りたいのは、ES細胞を若山先生に渡したのか、と、笹井氏がこの件を釈明するのかという点なんだよ。
インテリぶって科学者寄りの立ち位置にいると勘違いしてるのはお前だけだということに早く気づくべき。
■ 追記でブコメに返信
誠実だろうがなんだろうが、うだつの上がらないポスドクとしての身分に忸怩たるものがあるとすれば、それは自分の責任だ。小保方の所業に憤るのは勝手だが、それによって自分が幸せになるわけでもないのだし。
200回以上もできてるってのは、完全におかしいんだよね。
たぶんおぼちゃんはSTAP細胞ができたと勘違いしてるか、勘違いしてる事は分かっていながら、
ただし渦中の小保方晴子ユニットリーダー氏に対する大衆の正しい反応は、メディアの報道含めて無視だと思う。関係近しい専門家が適切に判断と処置してくれればいいので。理研組織の問題と研究者教育の問題は見直しの契機以上の関係性は無いとして考えるべき(後者はそもそも昔から永遠に続いてゆく問題)。
先日の会見は見ていないし、展開を詳細に追っているわけでもないけど、TLに流れてくるTWとかを見てると、どうも分かっていない人が多いような気がしてならない。
>理研の規定によると、「悪意のない間違い」は不正に含まないとされており、小保方氏はこれを根拠に、不正ではないとの主張を申立書で展開した。
【STAP細胞】研究不正「悪意」争点に 理研「捏造」VS.小保方氏「勘違い」 - MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/science/news/140408/scn14040822020001-n1.htm
>室谷:それは私のほうからお答えさせていただきますが、その問題につきましてはまだ将来の仮定の問題につきますので、それを前提にお話をさせていただきたいと思いますが。この問題が研究不正ということが認定されましたら、この理化学研究所の懲戒手続き、懲戒規定上の問題というように移っていく可能性はあります。手続き上は付されるということになる可能性が強いと思っております。
【質疑応答・全54問】小保方さんSTAP細胞記者会見全文 「ねつ造と言われた気持ち」「ぶりっ子報道について」ほか | ログミー[o_O] http://logmi.jp/10299
このように現在、「STAP細胞が再現できるかどうか」という問題などとは別に、「小保方氏への処分が適切なものだったか」という問題が生じている。
>愛知淑徳大の山崎茂明教授(研究発表倫理)は「科学の不正を監視する米研究公正局は、誠実な誤りでないものを不正と定義しており、悪意の有無は問題にしていない。悪意がない間違いだから不正ではないという小保方氏の主張は、国際的には全く通用しない」と話している。
【STAP細胞】研究不正「悪意」争点に 理研「捏造」VS.小保方氏「勘違い」 - MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/science/news/140408/scn14040822020001-n1.htm
>残念ながら「悪意」が無かったことを立証するのは難しいだろう。ここでの「悪意」とは「故意」と同義だからだ*1。博士論文からのテラトーマ画像の使い回しは、一つ一つの画像を取り違えたものではなく、ページそのものをスキャンして複数の画像を丸ごとコピーした可能性が極めて高い。これでは、客観的に見ても明らかに「故意」、すなわち「悪意」があったと判断されうる。
小保方さんに「悪意」が無かったことを立証することは可能か http://horikawad.hatenadiary.com/entry/2014/04/08/002241
「学術論文においては手続きが重要であり、画像の改変や使い回しがあれば、たとえ結論が正しくとも不備を追及されなければならない。それでこそ学術研究の健全性と信頼性は保たれる」という意見には私も全く同感だ。
ただし問題は、この「手続き」が学術研究だけでなく労使関係においても遵守されなければならない、ということだ。
報道によると、理研の規定では「悪意のない間違いは不正でない」とされているらしい。
先の引用で、ある教授は米研究公正局が「不正」をどう定義しているか紹介し、「小保方氏の主張は、国際的には全く通用しない」と述べている。
しかし法律論としては、外国の権威ある研究機関による定義や国際的な学術研究での慣例よりも、理研の規定した文言が何より重要となる。
またある研究者は、小保方氏は「「悪意」が無かったことを立証」しなければならないが、それは「難しいだろう」と述べる。
しかしこれは逆で、理研が「これは悪意ある行為であり、不正だ」と判断して処分したのであれば、悪意の有無について立証しなければならないのは理研であって小保方氏ではない。
小保方氏はまだ提訴すると言っていないが、法廷闘争も視野に入れていることは明らかだ。
訴訟になった場合、裁判官がどういう判決を下すかは分からない。
理研による処分は裁量範囲内とされて小保方氏が敗訴することも有り得るが、逆に小保方氏が勝訴することも有り得るだろう。
今回の事件では、小保方氏と同年代の若手研究者が特に憤慨しているように見える。
「自分たちがこんなに苦労しているのに、小保方氏があんなインチキ研究で職を得たり時の人になったりしたのは許せない」という気持ちは分からなくもない。
しかし、今回理研の処分に溜飲を下げて快哉を叫べば、「組織の看板に泥を塗った若手研究者は不当処分してもよい」という悪しき前例を作ることにもなりかねない。
それは現在、小保方氏憎しで燃えている若手研究者にとっても、決して好ましいことでないだろう。
こういうことを書くと、「小保方氏を擁護しやがって」と思われるかも知れない。
誤解のないように言っておくと、私は小保方氏を擁護したいのでなく、若手研究者の被雇用者としての権利を擁護したいのだ。
なお、私の主張が理解できない人やもっとよく理解したい人は、先に引用したログミーの「懲戒規定に抵触する行為では?」の個所を見てほしい。
私はここでの弁護士の説明に全く同感だ。
通例だと静かに干されるのが妥当な流れ。
論文撤回があろうとなかろうと、世間からは法螺吹き扱いされて終わり。
魔女裁判はヒロイン扱いしちゃったマスコミの都合であって、信用できない研究は無視すればいいだけ。
特許収入で利益を得たわけでも、偽薬で健康被害を与えたわけでもない。
(ただし、「論文発表がまだなんでオフレコでお願いしたいんだけどゴニョゴニョ」と言って予算取ってたら、それは返さないとと思う)
先に謝罪会見しないといけない連中は他にいる。
納豆で痩せるとかいうデマを流したマスコミ、やれイオンやれプラズマクラスターやれナノイーとオカルト商品を売った家電メーカー、二塩化炭素やらで空間除菌の薬品メーカー。
少し検索して出てきた2004年時点でのデータでは、女性の割合は3割以上。(http://www.mbsj.jp/gender_eq/sympo2nd/kyososank_riken.pdf)
既に論文を出し、そこに不正があったことは事実で彼女や上司がが処分される事はstapがあろうがなかろうが変わりないが
世間にこれだけ認知されてしまい、多くの研究者の手を煩わせてしまっているので、
それを行うだけ。
Natureに掲載された2編の小保方論文を、そこそこ詳細に、「抄読会でプレゼンする」ぐらいのレベルで読んで気づく違和感は下記のとおりである。
2) 蛍光顕微鏡によるGFPの検出で、ネガコンの細胞に赤いフィルタを使っている
以上は理研の調査委員会で争点になっておらず、またいずれの会見でも取り上げられていない。
5) たかが3,000 bpの電気泳動をパルスフィールドで行ったと主張
(普通なら30分で終わる実験をオーバーナイトでやってんの?)
これらの怪しい点は、仮にデータを捏造するにしてもあまりに場当たり的な印象を与える。少なくとも仮に平均的な能力を持ったポスドクが一から捏造するなら、このレベルで整合性を疑われるデータを出すことはない。全部をでっちあげたとしても、あたりまえの材料と道具を使って、少なくとも見かけ上は完璧な図を作ることができる。それも比較的簡単に。ただ同僚に察知されずにやるとなればハードルが格段に上がるし、疑いをもって詳細に見られればバレると思うが。
また不適切な画像処理についても、例えばバンドの切り貼りで境界を消すことなど、普通にPhotoshopが使える人にとっては造作もないことである。人間の髪の毛を背景に溶け込ませることに比べればずっと簡単だ。
したがって彼女は研究室主催者としてどころか、同世代のポスドクと比べても平均的な能力を備えていないと考えられる。しかし一方で理研のPIになれるのは研究者のなかで一握り、天才的な頭脳と連続の徹夜に耐えられる体力に加えて、キャリアの序盤で大仕事を成し遂げる強運が必要である。彼女は私の知る限り医学生物学分野ではここ10年で2番目の若さでユニットリーダーに採用されているが、これを高校野球に例えるならオンナ投げのピッチャーが甲子園優勝校のエースだった、みたいな話である。幹細胞分野には、CNSや姉妹紙に複数報の業績を有し、分子構造からマウスまでなんでも扱えるような数多のスーパーポスドクが、食うや食わざるやの安月給でこき使われており、公募•採用時における彼女の潜在的ライバルは数知れなかったはずだ。したがって採用経過が全く不透明で、仮に竹市先生がおっしゃるようにSTAPに強いインパクトを感じて特例で採用したにしても、笹井研究室の常勤研究員として雇い、スーパーポスドクとして育てるべきだったわけで、彼女をPIとして採用した責任は非常に重い。
理研のSTAP細胞検証チーム(丹羽氏ら)が検証実験を行うことを、先日の会見で発表している。
私は、この検証は案外早く決着が着くのではないかと思っている。完全な決着には1年を要するだろうが…。
1. 酸処理により、GFPの発現は、おそらく起こる。
これは、自家蛍光かもしれないし、死に際の断末魔でOCT4-GFPが発現するのかもしれない。しかしとにかく、蛍光は発すると思う。
小保方氏が200回以上見たというのは、この蛍光であろう。
(参照:http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52007102.html)
蛍光が起こることが確認できれば、コツが要ると言われている酸処理の手技自体はクリアされたことになる。
2. しかし、他の未分化マーカー遺伝子の発現は起こらないだろう。
検証チームは、酸処理後に他の未分化マーカー (Nanog, Sox2など)の発現をRT-PCRなどで調べると言っている。
(Nature論文でも見ているが、はっきりいって信用出来ない)
3. ほかの未分化マーカーの発現がなければ、全能性を有する可能性は極めて薄い。
十分確認するためには、キメラマウスを作る必要があるが、ほとんど消化試合と言って良い。
とすれば、「STAP細胞は存在しまぁす」という小保方氏の主張は、OCT4-GFPの発現のみを根拠とした「誤認」に基いていたことになる。
以上が、小保方氏の解釈は誤認でありSTAP細胞が存在する可能性は低い、という結論に達する道のりで、これに至るのは意外と早いと想像する。
社会人としてみな当然のようにやってることだぞ
さっさと仕事に戻って再度認められればいいだけだろが
どんなに謝ろうと涙見せようと言い繕おうと
「疑われたら負け」なんだよ、「疑いようのない現実」が出てこない限り
科学者が科学以外の手段で自分の立場を改善・維持しようとしている態度が
まったく気に食わん
「STAP細胞はあります!」とか言って泣いてんじゃねーよバカ
「これがSTAP細胞です!」って言って持って来いよ
今回の件はもうどうでもいいんだよ、次に本当に結果が出せるならな
その努力が無理ってんなら「全部うそでした」って言って田舎帰れ
もしオボがやるき出すなら、理研も再実験くらいのチャンスはくれてやれ
こんなんをリーダーにした責任があるんだからな、偉そうにしてねーで現在の己の立場を考えろ
むしろ本当に「STAPは論文の方法では無理」ということを証明させてから
規定に沿った償いでもなんでもさせりゃいい
なんで科学以外のところで闘おうとしてるんだこいつらは
アホか
小保方さんの件。
研究者の方が、専門的な見地から、彼女について批判するのはもっともなことだと思うけど、
今まで何も知らなかったような週刊誌やワイドショーが、よってたかって袋叩きにするのはどうなの?
彼女が説明に使ったパワーポイントのことすらわからない人間が、彼女の研究内容のことを(それが真実であるのか否かも含めて)理解できるのだろうか。
理解したうえで、適切に批判することができるのだろうか。
そもそも、STAP細胞があるかどうか、彼女の研究が真実であるかどうかが、あなたの生活にどれだけ関係してくることなの?
彼らにとって、研究内容についてはどうでもよくて、本当に聞きたかったことは、例えば
「やっぱり歌手デビューします!大人AKBはもう締め切ってしまったので、華原朋美の『Hate tell a lie』のカバーでデビューします!」とか、
「私が理研で不当な扱いを受けているのは、私が本名『オ・ボカタ』という在日朝鮮人だからで、あの割烹着も韓国のオモニからもらったもの。
今回の件は『大切な研究結果を在日なんかに横取りされてたまるか!』という日本人研究者の陰謀にはめられたのだ!」とか、
そんな話なんじゃないの?
注目の会見が予定されているが、個人的に注目している点が2点
STAP細胞で話題になった時は、ばっちり化粧してひらひらの服装、その上割烹着というわけだが、あれは完全に作り上げていたものだろう。
状況から見て、無難なのはスーツ姿だと思うが、果たして明日はどちらか。ひらひらの格好で来るならば完全にマスコミを手玉に取ろうとしてると思われるが、どうか。
状況から見て泣かずに済むとは思えないので、泣き方が「わざと」か「我慢しても泣いてしまう」のどちらかによるが、どうか。
ひらひらの格好で見え見えの涙流されるとなぁ... と思うが、一般的にはそれがウケるかも知れないがバッシングは強まるか。
一度裏切られたという思いがあるから次はそれほど擁護されないような気がする。
精神的に不安定で入院したのが本当であれば、会見などしない方が良いと思うのだが。
万全であっても耐えられない相当なプレッシャーがあるのではと思う。
会見で泣き崩れ... とか、科学者の態度じゃなくてワイドショーの素材でしかない。
STAP細胞は本当なら素晴らしいと思うが、論文不正に関しては悪意がなくて間違ったとしても程度が悪過ぎる。また、Nature論文だけでなく博士論文でも剽窃をしているとなれば、そもそも博士の資格がなく理研でのユニットリーダーという待遇も与えられるべきではなかったわけで、完全に研究者としては詰んでる。もう一度学位取得からやり直して素晴らしい研究をする可能性がゼロだとは言わないが、理研で研究を続けたいというのはいくらなんでも無理ではないか。学位論文の妥当性は学位を授与した大学が判断すべきだが、まああれも汚点だわな。
コミケのたとえは分かりやすいと思うけど、それなら漫画に限定しない方が。
理研って理論物理学から発生生物学まで何でもやってるから、自分たちが所属するセンターの外ってまったく別モノの研究所な感覚(少なくとも俺はそう)でしょ。
理研についてなど
http://anond.hatelabo.jp/20140407033034
一体、巷で理研についてのどんな陰謀論が出ていて、どんなことに反論しようとしているのか、報道記事でしかSTAP細胞ニュースを追ってない自分には分からない。
素人にはわからないので、理研側も早大も実態について説明すべきだ。(報道されたが俺が見てないだけかもしれないが)
大学で研究職についてた知人に聞いたが今回の話はぶったまげて笑うことさえ出来なかったという風だった。
ミスで違う画像を載せたり、記事を転用したりということが出来てしまうということが驚き以上愕然としかできない。
研究職の方にとって論文は走り書きのメモ帳のいう認識しかないのか?と思ってしまう。一般民間企業ならエビデンスも納品物の1つだ。違った画像を出したものなら下手すれば信用問題。払ってもらえるものも頂けないことになる。
チーム組んでやるなら仲間にチェックしてもらう、レビューしてもらうということはやらないのか?と思う。
六法全書のような厚みなら一気読みはできないだろうが、少し厚い文庫本を読む程度なら頼み込んででもチェックしてもらうべきではないのか?と思う。
STAP騒ぎをスルーするつもりだったのですが、最近はどうも変なイメージばかりが拡散されているようで
これらは陰謀論の新たな種になってしまうのではないかと思えてきました。
そこで僕の知っている範囲ですが、理研のことなどをここに書きだしてみる事にしました。
特定の組織・人物をかばう/中傷する意図はないつもりですが表現に問題が有りましたらご指摘ください。
このような文章を書き慣れていないので見苦しかったら申し訳ありません。
僕は理研で1年程お世話になっただけの身です。現在は所属は違います。
院を卒業してそれほどたっていない、まだ学生のようなものです。
無知故に以下の内容には間違いがあるかもしれません。もし間違いに気付いたらご指摘いただきましたら幸いです。
この文章をご覧になる方はトラバやブクマコメントまで目を通すようにおねがいいたします。お手数をおかけいたします。
小さな研究室の集まりが研究センター。研究センターの集まりが理研です。
各研究室のボスとして 「センター長」、「主任研究員」、「准主任研究員」がいます。それぞれが研究室を持っていて基本的に対等の立場です。
例えば、センター長が主任研究員に命令したり威張ったりすることはできません。
大学で言うと、(准)主任研究員が大学教授、センター長が学科(学部?)主任くらいに相当すると思います。
各々のボスはポストドクター(博士研究員)、通称ポスドクと呼ばれる研究員を雇って研究をさせます。
任期2-3年くらいの非正規雇用です。研究者の大半がポスドクです。
ポスドクは数年毎に、研究室(研究所)を転々と移り変わっていきます。
『理研ルール』と呼ばれるものの中に、『5年以内に出て行きなさい』というルールがあります。
(「理研をゴールと思ってはいけません。理研を踏み台にステップアップして行きなさい。」という意味だそうです。)
一応、5年を超えても審査が通ればそのまま居続けることも可能だそうですが、
僕のお世話になっていたセンターでは5年どころか 1, 2 年で移っていく人も多く、人の入れ替わりが激しかったです。
僕の分野で理研所属を名乗ると「今誰がいるんだっけ?」と言われてしまいます。
このような感じで理研は強大な組織ではなく、あくまで小さな研究室の集まりです。
各研究室にポスドク数人がいて、ボス(主任研究員)がいておしまいです。
一応その上に野依さん(理事長)がいますがあまり関わりはありません。
くらいに思うとイメージに合うでしょうか。
コミケに例えると、
研究主任がサークル代表で、センター長が壁際サークル代表。それぞれ漫画の書き手を雇っています。
理研はコミケ準備会です。参加サークルが多すぎて誰が何を描いているか運営は把握していません。
こんなかんじでしょうか?
「XXが見つかった!大発見だ!」といったニュースが流れた後、
1年後には消えていることはよくあることです。
少なくとも僕の分野では常識を覆すような重大な発見の場合、だいたい1年間は様子見をします。(*1
「XXがなかった」というニュースが流れない理由は 別に何らかの陰謀が働いているわけではなく、単純に「存在しないことを示す」のが難しいからです。
実験からはあくまで「〇〇の条件では見つかりませんでした」としか言えません。
「〇〇ではXXは見つからなかった」を地道に積み上げていくしかないのです (*2。上で「1年間は様子見」と書きましたが、これは1年間で白黒決着つくという意味ではなくて
「周辺研究者が見切りをつけるのが大体1年後くらい」といったくらいの意味です。
ちなみに、見切りを付けられて死んでしまったものでも、誰かしら残ってひっそり研究してたりするものです。
50年前に死んだものが蘇ってきたり、20年前の論文が「再発見」されたりなんかもよくあることです。
今叩いたり心配しなくても大丈夫でしょう。専門家さん達の研究を長い目で見守りませんか。
繰り返しになりますが、「研究結果が間違っていた」事自体は問題はないのです。
「間違えてはいけない」という圧力が大きくなりすぎると みんな「XXを確かめました」とか、「〇〇を拡張しました」のような リスクの小さな研究 に向かってしまうかもしれません。
もちろんこれらの研究も重要なのですが、みんながリスクを避けると科学が進まなくなってしまいます。
最近のニュースでは「大学/研究室 に責任を負わせ監視させる」方向性のようですが、これもあまりやり過ぎると
「ボスの理解が得られなくて論文が出せない!アカハラだ!陰謀だ!」
といったようなトラブルがでてきそうで、それはそれで心配です。
政治家の人達が「捏造」と「捏造がなくても間違ってしまった研究」をちゃんと別物と理解してくれていると良いのですが。
STAP騒ぎを見ていると全て一緒くたに「捏造」扱いされているようで心配になります。
一部の人達 (*3 は割烹着やリケジョ騒ぎは理研の広報の戦略だ、と考えていらっしゃるようですが
これはまずないと思います。
まず、広報さんは小保方さんのマネージャーでもなければプロデューサーでもありません。
広報活動は「研究者の説明責任」の一環としてなされています。(特に事業仕分け以降、各研究機関が力を入れるようになったように思います(*4。)
広報さんはプレスリリースを手伝ってはくれますが、(XXの図はないですか?この単語の説明抜けてますよとか)
着る服装や記者会見で何を話すかまでを命令したりなんかしません。
そもそも、科研費/運営費は「国民の人気度」で決まるわけではないので小保方さんをアイドル化しても誰も得をしません。
もし「国民の人気度」で研究予算が決まるのでしたら、水伝の人たちが大喜びでしょう
僕の印象ではSTAP細胞のプレスリリースだけ特に力を入れていたというわけではなく、
なぜかSTAP細胞だけがテレビで大きく報道された、と感じています。
http://www.riken.jp/pr/press/2014/
ご覧になればわかるように、連日のように何かしらのプレスリリースが出されています。
理研は大量の研究室の集まりなので、毎日どこかで大発見があるわけですね。
私見ですが、TV報道は「医療・生命科学関係」、「宇宙開発関係」に偏っているように感じています。
(僕の分野にテレビカメラが来たことはありません。各新聞の web版 にはだいたい載せてもらえるようです。ブクマはほとんど付きません。)
理研には女性研究者がたくさんいます。小保方さんだけではありません。
1年前に元ボス(美人)が理研でプレスリリースを出したのですが
その時もやはりテレビカメラは来ませんでしたし、ニュース記事にブクマはつきませんでした。
僕の伝えたかったことはだいたい以下です:
長くなってしまったのでここでいったん切ります。あとで付け足すかもしれません。
以上の内容には間違いがあるかもしれません。訂正等ありましたらよろしくお願いいたします。
ご覧になった方はトラバやブクマコメントまで一応、目を通すようにおねがいいたします。お手数をおかけしてすみません。
(この記事が新たな誤解やデマを生み出さないか心配しています)
*1 完全に同業者の人なら乗るのか見送りかすぐに判断しなければいけないでしょうけれども
*2 理論的な理解が進むと「XX は存在しない」を証明できることもありますが
*3 かってに例を出してすみません: http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1393496909
*4 実は理研は事業仕分け前から広報活動に力を入れていることで有名です。昔、理研でウィルス兵器を造っているというデマが流れ、大きな(?)デモがあったそうです。近隣住民の理解を得るために一般公開やらお花見用の構内開放やらいろいろ力を入れているようです
*5 僕じゃないよ!
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