はてなキーワード: 寒いとは
私の勤め先は、基本的に部署ごとに机を向かい合わせにし、いわゆる島を作って座るスタイルが通例になっている。
しかしごく一部だが、大陸から離れて廊下や出入り口のほうを向けられた「孤島」が存在する。
孤島は孤独だ。
孤島はたいてい2席あるので、隣には人がいる。けれども背中の状況がわかりにくく、大陸にいる人の様子が全くわからない。
大陸で交わされる雑談や談笑は聞こえないし入れない。だんだん卑屈になってくる。
連絡事項も聞こえづらい。というか孤島の人にまでわざわざ伝達などしてくれない。
電話には先に出ろと執拗に言われるが、出た電話を取り次ごうにもいちいち振り返らないと目標人物が在席か否かすらわからない。
後ろの大陸からPCの画面が丸見えになるし、事務所内の人が立ち歩くときもじろじろ見られるし、冬は寒いし、不快そのものだ。
客に誠意を示すとかいっても、結局下を向いてるとなかなか来客に気づかないし、いったん引いて机を回り込まないと前に出られないから意外と非効率なのだ。
孤島は、むかし君臨した豪腕部長が「客に誠意を示す」ために指示した事項だった。
その権限がある人たちは、あの席に座る苦しみがわからないし、過去の偉人の指示だから、変える勇気もなければ必要性も感じないのだろう。
まさかその座席配置で「お客様ファースト」を体現できると本気で思ってはいないだろう、と信じてはいる。
何年か前、私は孤島に座っていたことがある。
そのときは、孤島の後ろにさらに空席があって、大陸の人たちは今よりもっと遠かった。当時から嫌われていたんだろう。私が耐えかねて辞めるのを待っていたんだろうか。
現在は、若い女の子と気のやさしい非正規おばちゃんが座らされている。
気の毒だが、正直なところ自分じゃなくてよかったと思っていた。
ところがだ。私と折り合いの悪い先輩が、どうしても私を孤島へ追いやりたくて仕方ないと。
「お前のためであるし、おれのためにもなる(お前もおれの顔など見たくもないだろうし、それはおれも同じだ)」という話らしい。
そのために、私の業務内容の入れ替えとあわせて管理職へ進言しているという。他案も「それは飲むからとにかくあいつを孤島へ」と言って、私を追いやるつもりは譲らないと。
私は孤島に何年か座ったことがあるんだが、知らないのだろうか。
私を自分から遠ざけられれば、まして孤島なら向きが変わってお互いの視界に入ることも減るからちょうどいい、とでもいうのか。
若い女の子を不憫に思ったのもあるかもしれないが、それなら別に私でなくてもいいはずだ。
まあそこまで嫌われるのは私にも原因がある。
私は彼に何かといちゃもんを付けていたから、彼が私を疎ましく思うのも、私が自分のことを疎ましいと思っているのだと彼が認識してしまうのも、仕方ないと思う。
少なくとも一年は孤島で隔離生活になる。あー嫌だな。孤島生活つらそうだ。
でも何が一番嫌かって、それは先輩の草の根諜報活動ですべてが決まってしまったことだ。彼は管理職へうまく取り入って畳みかけて、自分の案をほぼ飲ませた。私の次の業務内容まで明確に指定している(けっこう厳しい内容らしい)。
でもいざ追及されたところで「管理職が決めたことだから」という逃げ道がある。こういうときの常套句。
なぜ彼を敵に回してしまったのか。
計画停電がある。まだ寒いからいいけど、冷蔵庫を2~3時間OFFは心配。
じゃあ、冷蔵庫に保冷財やアイスノン入れとけばいいじゃないか。
どうせなら、保冷財の役目をして、溶けても食えるものがいい。
これは、買い物して家に帰る途中の保冷財にもなるし、
1回溶けたからといって、また凍らせても変わらんし、
冷凍庫に入れとけば、停電のときも、保冷財の役目をしてくれるし。
東北の被災者の方々は、∞も苦しい思いをしてるのに、なんか恥ずかしい状態、首都圏。
ガソリン2時間並んだあげく、20Lだめだし、だから異様に道空いてるし。
やっと会社にたどり着いたと思ったら、首都圏の電力供給が足りなくなりそうだから、帰れ、って。
メイプルちゃんは絶対に苦戦しないし負けない。MMORPG特有の苦痛じみた努力や稼ぎもしない。メイプルちゃんにとって妙に都合が良すぎるゲームの仕様と隠し要素が毎回出てきてそれをメイプルちゃんだけが「運良く」見つける。
あまりにご都合主義すぎるが意外にも批判的な反応が少ないのは、結局「かわいいは正義(可愛ければ許される、許してしまう)」ということなんだろう。
思えば俺TUEEEE系は「俺」の一人称通り主人公は男が多い。異世界かるてっとも全員男だ(幼女は精神的には男)
男性読者が感情移入しやすいようにか、作者の自己投影か、はたまたハーレム展開に持っていくことで自然に可愛いヒロインを増やせる意味もあってなんだろうが、男主人公の「俺なんかやっちゃいました?(てへぺろ)」なんか見て喜ぶ野郎は極少数だろう。むしろ鼻につく、寒い、イラッとする感覚がなろう系と呼ばれるジャンルへの嫌悪感に繋がっていたのかもしれない。
小池も行動が遅いし、国もろくに動けないし、やることなすこと駄目でしょ。
何か方法を考えると蓮舫おばさんが青筋立てていちゃもんつけてて先進まないし。
挙げ句に小池の一言で都内の食料品買い占めで混乱が発生って救えないでしょ。
JRも無理矢理にでも常に窓を開けるようにしておかないと駄目だろうって話なのに、京浜東北線も埼京線も窓閉まってる車両が多すぎ。
開けると寒いからみたいな事を言っているジジイがいたけど、未だに学習できないのって何のためにそんだけ歳とってきたのって話。
国も遅ければ、外出は出来るだけ避けてねって言ってるのに馬鹿騒ぎしに渋谷とかに遊びに行ってるクソガキはいるわ、不謹慎な遊びでバカッター投稿してるキチガイはいるわで
ありがとう、生きてるし熱もその後あがってないや
どっちにしても会社いってる家族以外は引きこもり生活なので変わらないな
換気よくしたら(花粉症もちにもかかわらず)喉はだいぶよくなったし確かに寒いあいだ暖房たいてたのが喉かも。みんなも換気はしたほうがいい
ただ旦那は暖かくなって暖房つかわなくなってから喉がイガイガするっていってたけど大丈夫かな
まあうちの県これ以上入院できないらしいし熱も出てないから不顕性スプレッダが増えても既定路線なんだろ
おわり
個人的には、これは女サイド、というよりも、最初の発言者を批判してるサイドの言い分に筋が通ってないと思うんだよな。
男は、というと主語大きすぎて語弊があるけど、最初の発言者の人は、どうも女には男とは違うプロトコルがあり、気を遣うことが大事とされるらしいから、男同士でいるときよりは気を遣おう、というのを前提としてきた……っていうのはさすがに読み取れるよね?
俺もそうだよ。どうも女の付き合いというのは気遣いとかそういうのが大事らしい、と薄々知ってはいるので、男の付き合いとは違ってなるべく気を遣って異文化交流しようとしていた。
で、そこに女の側から「『女扱い』してほしいんじゃない! 普通に対等な人間として扱って! 具体的には同性の友達を扱うように!」って言ってきたわけ。
とすると「え? ほんとうに同性の友達と同じように扱ったらこうなるけど?」って言うほかないじゃん? 本当にそれを望んでいるんですか? って。
そしたら「男同士には他人を尊重する文化がないのか! 礼節を重んじる女同士と違ってなんて野蛮なんだ!」とお怒りになっている。
先進国民向けにお客様待遇してあげてたら「こんな侮辱的な扱いは信じられない! ちゃんと自国民並に扱って!」と言われた発展途上国の人みたいなすれ違いはあるな。
え? お客様待遇やめてほしいの? ほんとに自国民並でいいのね? って確認しただけなのに怒られる発展途上国の人かわいそう。
そして問題は我々は発展途上国で満足しているのであり、むしろ先進国のようには振る舞えないし振る舞いたくもないから発展途上国サイコー! と思っていたりするということだ。
相手を尊重しているし自分を大事にしているからこそ、「細やかな気配りなんてするのめんどくさいし、相手もそれは同じだろうから、俺とお前のあいだでは最低限の気配りしかしないってことにしといた方がお互い楽。なんか追加で気配りしてほしいこと(疲れたから歩く速度を緩めてほしいとか、ソファ席に座りたいとか、えらいことしたから褒めてほしいとか、そういう)があったら自分から言えよ、俺も自分で言うから」って態度になるんだよな。
「相手が不愉快にならないようにお互い細やかに気配りしよう」とは真逆の理屈だが、それでもこれは配慮のひとつの形なのだ……ということはさすがに理解してもらいたいわけだが。
それなりに配慮の上に成り立っているプロトコルを一方的に野蛮だの他人を尊重してないだの言われる筋合いはないだろ。多様性とかどこいったんだよ。
少なくとも日頃多様性だの何だのと言っていた女の論客のかなりの割合が一方的に男のプロトコルを野蛮だのと決めつけて「あなたにはもっと友達から尊重される権利がある」とか的外れなこと言ってるのは失望しかなかったよ。
いやだから相手を尊重してるから相手に余計な気遣いを要求しないし自分を可愛がってるから相手に余計な気遣いをしないってだけです……俺は友達を尊重してるし俺は友達から尊重されてます……
相手を尊重してるから丁重に扱うし自分を可愛がってるので相手から丁重に扱われることを望む、という論理とはまるっきり逆だというだけ。これはどちらが良い悪いでもない。単に同じ前提(相手を尊重したいし自分を大事にしたい)から真逆の結論が出てくる典型的な事例。相手を尊重しなくていいとは誰も思ってない。ただ尊重のありかたが違う。
南の島で裸に腰蓑で気楽に暮らしていたらヨーロッパ人の宣教師が現れて「裸に腰蓑なんて! もっと自分を大事にしてスーツとかの文明的な装いをしなさい!」って言われてる気分。そりゃあんたらの国は寒いだろうからスーツが快適なんだろうけど、こっちだと蒸して暑いだけだから嫌なんだよ、裸に腰蓑がいちばん快適なんだよ、みたいな。
いやある意味宣教師よりも悪質だな。ヨーロッパ人は整った衣服を重視してると聞くからちゃんと長ズボンを穿いていったのに、「我々を侮辱しているのか? 同胞といるときと同じ装いをしろ!」と言われたので「それって裸に腰蓑で行ってもいいってこと?」と確認を取ったらなぜか怒りだした。マジで理解不能。同胞といるときと同じ服を着ろと言ったのは自分なのに裸に腰蓑姿を見て怒りだすとか何なんだよ。
(こちら側に問題があるとすれば異文化理解の解像度が足りなかったことか。要するに長いズボンを穿いておればいいのだなと理解していたら首に細い布を巻き上掛けを羽織る必要があるとは思ってもみなかった、みたいな。それを知らずにユニクロの長袖シャツとジーンズで行ったのはまあ悪かったよ。我々裸族としては、なるべく着衣族の習慣に合わせた衣服のつもりだったのだが……)
でもって、これがホンモノの宣教師なら「まあシューキョーやってる連中は頭固いから土地ごとに違う文化があるってわかんないんだね」って諦めモードにもなれるんだけど、日頃多様性とか言ってる人たちが急速に自文化age他文化sageを始めたのは絶句するほかない。びっくりするほど自文化中心主義!
こっちは少なくともあいつらは違う文化を持ってるんだなぁという程度の知識はあったのに、なんであいつらは我々がぜんぜん異なる文化の持ち主だって気づかず今頃になって驚いてんの?
「南国人にも腰蓑は嫌だから長ズボン穿きたいって人がいるよね」という話なら、「そうだね。スーツは窮屈だから南国人みたいにラフな格好したいヨーロッパ人もいるよね」ってだけの話だから異論はないです。
「南国人と言っても色々いるだろ! 一緒にするな!」そうですね。腰蓑族である我々の村でペニスケース一丁の人を見かけたら流石にギョッとしますし、逆にお隣の村に行ったらアロハシャツを着るのは最低限だろという怒られが発生することもあるので、南国人といっても色々ですね。きっとヨーロッパ人の間でも「スーツ着るのめんどい」とか色々なグラデーションがあるんでしょうね。そこにも異論はない。
「私たちの文化ではスーツを着ている人が重んじられるんです」そうなんですね、ところ変われば色々な文化がありますね。多様性ですね。別にそこに文句はないですよ。そちらの文化ではそうなっているんですか、勉強になります。
でも「裸に腰蓑なのはおかしい」とか「スーツもまともに着ないなんて人間として尊重されてない」とか言ってきたら「余計なお世話だうるせえよ」って言わざるを得ないってだけ。だってスーツってパリッと着こなせばかっこいいことは認めるけど暑くて窮屈で着るのめんどくさいじゃん。蒸れるし。裸に腰蓑のほうがよっぽど快適だよ。
で、下手な比喩はこれくらいにしておいて、お互いのプロトコルがこうまで真逆だと、異文化交流のやり方がわからない、っていう人が一定数出てくるのは当然だと思うんですよね。
男女共通のプロトコルを新しく作りましょう、という話なら、まあ話を聞く用意はありますよ。男女双方がちょっとずつ快適さを捨てれば成り立つプロトコルってことですよね(男は他人に配慮しなくともよい快適さを諦め、女は他人から配慮される快適さを諦める)。
でもどっちかのプロトコルに統一なんて無理でしょう? 無理なことを要求するのやめよう?
どっちかに統一すべきだって主張するなら俺は女のプロトコルはおかしいから男側に統一すべきだって言うよ? 本気で言うよ? だって雑で鈍感な人間でも気楽に生きていける社会の方がいいもの。他人に配慮できない人間は針のむしろになる世界よりも、配慮してほしいことがあるなら口に出して言えよそうじゃねえとわかんねえんだからよ、っていう世界の方が絶対にいいよ。楽だよ。俺にとっては生きやすいよ。雑で適当な鈍感人間の自分が生きやすいプロトコルはこっちだよ。気遣ってほしいやつもこれで別に困らないだろ。気遣ってほしいことがあるなら言えばいいんだから。
自分が客として気持ちよく過ごすために店員にスマイル0円を強要する社会よりも、自分が労働者として快適に過ごすために無愛想な店員を我慢する社会の方がどう考えても健全だろ。
今俺はすっごい女側のプロトコルを悪し様に言ってるわけだけど、このくらいは言っていいよね? 男のプロトコルにはあれだけ雑な批判を投げつけてもポリティカリーにコレクトな界隈では許されてるみたいだし、多少雑に女のプロトコルを叩いても問題ないって理解でいいわけだよね?
女側が「それでも私たちは配慮しあってお互いに快適な環境を維持するプロトコルの方がいい」というなら、別にそれは止めません。色んなプロトコルがあっていいよね。多様性ってやつだよ。
でもそうすると、何度も言うけど、どうしたって異文化交流のやり方がわからんとか、異文化の人たちが理解不能でこわい、みたいな人たちは一定数出てくるわけ。これは双方にね(もちろん、自文化が嫌だ、あっちの文化が羨ましい、みたいな人も双方に出てくる)。
そこは受け入れよう? 「人間扱いすればいいだけ」みたいな思考停止はやめよう? 「同性と同じように扱ってほしいだけ」がトンチキな要求だって自覚しよう?
友達の前でスーツ着てネクタイ締めてナイフとフォークでフレンチ食うのが「対等で親密な付き合い」の文化圏と、友達と一緒に裸に腰蓑の格好して手掴みで肉食うのが「対等で親密な付き合い」の文化圏があって、お互いに価値基準がぜんぜん違ってるときに、「人間扱い」なんて言われたってわかるわけないじゃないですか。
スーツ民と会うためにわざわざジーンズ穿いてきた腰蓑民に「そんな格好で来るなんて我々を侮辱しているのか! 同胞と過ごすときのような格好をしろ!」って言うのがめちゃくちゃトンチンカンなのはわかるよね? むしろ異文化を尊重しようとしているのは腰蓑民の方じゃん?(失敗してるけど……)
共通のプロトコルに統一しよう、我々も手掴みで肉を食うことにする、というならまあ上半身に服を着るのもやぶさかではないけど、自分たちはスーツもナイフもフレンチも捨てないけどお前らは腰蓑も手掴みも捨ててスーツを着ろ、それが「人間扱い」だ、なんて馬鹿な理屈がありますか。異文化蔑視の自文化中心主義にもほどがある。相手を対等な人間と見做してないのはお前らの側だろ……
自分たちの快適なプロトコルを維持したいなら「人間扱い」なんてフレーズが他者には通じないことを理解してください。「人間扱い」に共通の見解を見出したいなら自分たちのプロトコルを(快適さを多少犠牲にしてでも)変える覚悟を持ってください。
異文化交流はどうしたって理解不能で不愉快なものなわけです。私も何年間か外国に住んで、現地人の友達や親しい人はたくさんできたけど、それでもやっぱりあの雰囲気には違和感がある、ていうか現地人の距離感おかしくね、みたいな感覚は残って、そこが残るってのは結局どれだけ言葉やら習慣やらを勉強したって人類共通のプロトコルなんて成立させるのはめちゃくちゃ困難だということじゃないですか。
私が行きたくて行き住みたくて住んだ国でも「やっぱりあいつらの文化にはどうも馴染めないところがある……」となるんだから、たまたま同じ社会で隣り合って生きてるだけの人たちがお互いの文化をちっとも理解できないのは仕方ないですよ。だって別に住みたくて同じ社会に住んでるんじゃなくてたまたま隣人として生まれついただけだもの。
まあその文化に馴染めないってのはお互いに仕方ないとして、異文化がそこにあることを認識しそういうものなのだと尊重する、が結局のところ第一歩なんじゃないかなぁと思いますね。
異性の文化を野蛮だの尊厳がないだのと侮蔑し「人間扱いしろ」なんて思考停止ワードをわめいてる内はそもそもスタートラインにも立ててないというか、ポリティカル・コレクトネスって知ってる? 多様性の尊重について考えてみよう! みたいな啓発講座を受講してから議論に参入してほしいとしか言いようがないですけど……
ていうかこれアレだよな、研究テーマにいちいち口出してきて自由なテーマ設定はさせないけど親身に進捗状況を尋ねてくれたり執筆を手助けしてくれたりする教授と、自由に研究テーマを選ばせてくれるけど基本放置(会いたいと言えば時間作ってはくれるし指導してくれと言えば論文添削はしてくれるんだが自分からはやらない)な教授とどっちがいいかという話だよな……ウッ頭が……
(ちゃぶ台返しすると、そら社会に出て社会人として、つまり同僚やら何やらとして知り合った相手にいきなり「仲良しの男同士のコミュニケーション」は適用しないですよ。そういう男のホモソは親しい間柄に限り、仕事上の付き合いしかない男や女には適用せず、一般社会でそれなりに丁寧な無難な扱いをしておく。それは女も同じでしょ? ただの職場の同僚にそんな細やかな察してコミュニケーション満載の女のホモソは適用しないじゃん? だからまあそれなりの相手には男女双方のホモソから離れた中立的な取り扱いをしておけばよろしいのでは……それを「人間扱い」と呼ぶのは友達を人間だと思っていないことになるのでまったく賛同しないけれども……)
創作物である以上、そこにある表現以上の物はそこには存在しない
一つの作品が終わることとは、その世界にそれ以上の未知がなくなってしまう事に他ならない
どうか私を置いていかないでくれ
その無聊を誰が慰めてくれるわけでもなく
世界でたった一人だけの狭い部屋に押し込められ、死ぬまでの永遠を過ごさなければならないことを思い出すからだ
誰もが自分一人だけの落とし穴のような空白と欠損に沈み、生きていかなければならないことを思い出すからだ
「そこは……どんな場所だ?」
「えっ?」
「お前が何にもしないで閉じこもっているその場所は、どんな所かって訊いてるんだ」
「え、なんで?」
「いいから答えろよ」
「うんっと、そうだね。……なんだか、牢屋みたいなところで、風がスースーと抜けるんだけど、どこにも出口とか窓がないの」
「それで……天井が低くて、立つことも出来ないんだけど、床に寝そべられるほど広くもなくて、ずっと膝を抱えて座ってるみたいな……」
「狭くて暗くて寒い?」
「うーん、多分、そんな感じかな」
――S.M.L「CARNIVAL」
「なんか、いいね。すごくいい」
僕は言ったんだ。だって本当にそう思ったし。それ以外、考えられないじゃないか。母さんも、黙って頷いた。きっと、同じ気持ちだったんだと思う。理紗が、そっと僕の手を握ってきた。その顔は、しらじらしく花火の方を向いている。僕は苦笑した。理紗もきっと同じ気持ちに違いない。彼女も、ずっと、一人で苦しんで来たんだ。辛い思いをして生きてきたんだ。みんなバラバラで、一人ずつ閉じこめられて孤独に苦しんできたんだ。でも、これからは、僕らはきっと、今まであったこと全部取り返すくらい、良いことばっかりしか起きないんだ。良いことも悪いことも、みんなで一緒に分け合って。
みんな同じ気持ちなんだ、みんなで、幸せになるんだ。これから、ずっと良くなるんだ。良くなりつづける。一点の曇りもない、いつまでも曇ることのない、無窮の蒼天。影を作らない明るい太陽。
理想だったんだ。こんな風になるのが。いくら考えても、調べても、どうしてもこんな風に成れないって事ばっかり書いてあって、でもまだ知らない事があるから、そこにはなにかあるかもしれないって、ずっと調べて、知って、でも、知れば知るほど、不可能だって思うようになって、誰かが、全てが、全部僕の知識を裏切ってくれればいいと、ずっと望んでたんだ。そんなのはでたらめで、もっと素晴らしいものがあるって。そして、こんな風景を見たかったんだ。
(中略)
「もうよしな。あとがつらいよ」
後ろから、声が聞こえる。
「あと、少しだけ」
僕は、振り返らないで応える。
「見てられないよ。哀しい」
「お前が哀しいって言うなんて、思わなかったな」
「たまらないよ。わかるだろう? もうよせよ。辛いだけじゃないか」
「僕のこと、可哀想だと思う?」
「ああ、思うよ」
「じゃあきっと、すごい幸せなんだ」
「ああ、そうだね。でも、お前は、これからも生きて行かなくちゃいけない。ここじゃまだ死ねない」
(中略)
しばらく、花火を見つめてから、僕は、目を閉じた。また目を開けると、景色が全部消えて、真っ暗な中に、僕が、立っている。
「もう、充分だよ。うん、これでもう満足だ」
――S.M.L「CARNIVAL」
<滅菌された物語>とでもいいましょうか。もちろん主人公の身に起きるのは良い事ばかりではなく、人並み以上に苦しい事や辛いことを経験しますが、最終的にはすべて彼の成長の糧となり、「人は何もかも受け入れて生きていけるんだ」という心強い感覚に浸れる、そういう話の事です。
(中略)
『いたいのいたいの、とんでゆけ』は、二度と抜け出せない穴に落ちた人の物語でした。しかし僕はそれを単に薄暗い話としてではなく、元気の出る話として書いたつもりでいます。とてもそうは見えないかもしれませんけれど、でも、そうなのです。
――三秋縋「いたいのいたいの、とんでゆけ」