2012年12月03日の日記

2012-12-03

http://anond.hatelabo.jp/20121202033620 やはり金利は高止まりしていない

気がするperfectspellことレフです。

.

均衡実質金利 - 実質金利 = 金利ギャップ ←(追記 誤りっぽいです。後述)

が高止まりしている主張かと思いますが、今の金利ギャップは幾つなのでしょうか。

http://f.hatena.ne.jp/perfectspell/20121203151039

見るとデフレ(低インフレ)時代金利ギャップが大きいとは思えないのですが。

ソース http://www.esri.go.jp/jp/others/kanko_sbubble/analysis_01_12.pdf

/

今の米国金利ギャップは2%ほどで、日米比較すると日本の方が緩和的という理解でOKですか。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2012/11/post-2757.php の「適正な金利水準はマイナス2%前後」より

----------------------------------------------------------------------------

追記

均衡実質金利 - 実質金利 = 金利ギャップ

ではなく

実質金利 - 均衡実質金利 = 金利ギャップ

が正しい気がする今日この頃です。

http://anond.hatelabo.jp/20121203144954

http://www.bookhousehd.com/pdffile/02309.pdf

男性女性上半身筋肉量が違う=筋力に差があるという結論になってるから上半身の動きではどうしても差がつくはず

ただ、下半身ではそれほど差がないから、立ち回り次第では勝てるかもね

http://anond.hatelabo.jp/20121203150601

また古いトピを。

なんかドヤ顔してるけど、小町では男女問わず誘った方が払うべきってことで決着ついてるよ。

周囲の反応が面白い

http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2009/1016/269190.htm

これ、トピ主が女だったらどんな反応なのだろう、

とか、いろいろ想像すると面白い

http://anond.hatelabo.jp/20121203144954

ザ・ボススネークと戦うことになるわけだが、その動きといい強さといい、女性の筋力と体力ではない。

というのを前提として、そんな女兵士が実在しうるか否かを議論しているのではないかと推測するが。

軍人の男女は決して「頂点を極めた男女」ではないというのは引っかかるところではある。

http://anond.hatelabo.jp/20121203132518

女性兵士は優秀だとか、女のほうが強い

これが一般的な女性男性関係全般についてそうだと主張してるなら荒唐無稽だと思うけど

「男でも弱いものもいるし、女でも強いものもいる」

これは実際個人差あるじゃん。それこそ増田が挙げてるような

女子プロレスラーには、一般の男は筋力で勝てないだろ」

事実。それもまとめて一蹴するのはなんでかね?

増田増田で全ての男は全ての女より優秀だという誤りを信奉しているように見えるよ。

というかそっちが本題に見えるから、正しい主張をしたいなら、「男でも弱い者もいるし女でも強いものもいるのは事実だけどトップレベル同士で比較したら女性のほうが優秀ということにはならない」とちゃんと書くべきだよ。

ちなみに筋力にさほど依存しないスナイパーとかだったらトップレベル同士で男女あまり変わらないということもありうると思う。

http://anond.hatelabo.jp/20121203132518

増田の書いている例だけではMGSファンがどのような勘違いをしているのか推し量れない。

もっと具体的な発言を引用してたもれ。

 

右翼とか左翼とか変にカテゴリ分けしたがるのがはてなの特徴

母親がEM菌をばら撒いているらしい

らしい、というのはEM菌の名称そのままでなく「アスパ」という別称で配布しているようだから

スパというのはよくわからんけど、ネット検索した限りではEM菌ベースの菌の苗床?のようだ。

http://www.city.tokoname.aichi.jp/ctg/25510180/25510180.html

因みにばら撒いているというのは釣りで、正しくは地元婦人会でアスパを配る場に何回か参加したことがあるってだけ。

根っこの団体や個人は分からないが、どうやら、市役所が推奨→婦人会など市から助成金をもらっている地域活動団体が配布、という流れ。

母親が関わっていたのは、公民館商工会などが主催する祭りテントをはって配布やら説明やら。どこかの小学校であったみたいに授業で使われるまでは広まっていないみたい。

まぁでも別にそれをとやかくいいたいわけじゃなく、何か昔からそーいうのあったようなぁというのを思い出したという話。

小学校のころ、体育館に集められて素性の知れぬあやしいおばはんから、何やかんや話を聞いたのをぼんやりと覚えているけど、もしかしたらあのおばはんも似たような経緯だったのかもね、と。

安定して稼いでいる知人友人と金の話をすると、やっぱどこかで公共団体に取り入って税金を上手く吸い上げるみたいな内容になってしまう。

確かに、一度ラインができてしまえば崩れることはないみたいだし、更に公的機関からタコ足のように広がる様々な関係団体が勝手拡散宣伝してるくれる。

もちろん、その逆の話があるのも知っていますが具体的な事例があったらちょっと聞きたい。

やり方次第というか、単に納品とかより、教育とかボランティアみたいなのを上手く絡めて煙幕張ったほうが安定した商売の種になりやすそうだ。

・・・話が大分それたけど、書いているうちに少し興味がわいたので、アスパに関して何かしっていたらよろしくお願いします。

http://anond.hatelabo.jp/20121203135030

あのさ、

元増田の文はちょっと長くて簡潔じゃないとは思うけどさ。


元増田

「ザ・ボスという男を凌駕するすごい女用兵ゲームに出てくること」とか

ゲームステータスなどでは男女差を一切なくしていること」とかを

非難してるわけじゃないだろ。


それをプレーした者たちが大いに勘違いしている書き込みが散見している。

ことを非難してるんだろ。(散見は「する」か「される」のほうがいいよな、どうでもいいけど。)

現実離れして強い女が出てくるゲームをやって影響を受けて

曰く、「男でも弱いものもいるし、女でも強いものもいる」などや、女性兵士は優秀だとか、女のほうが強いとか。

と言い出す奴のことを。


現実と仮想の区別ができない」のがゲーム脳なんじゃないかと思うけどね。

フィクション世界に見当はずれのケチをつけて自分が優位だと思い込むスタイルは滑稽。

わざとだよね?

繰り返すが、元増田フィクション世界超人的な女が出てくる事を非難してるんじゃない。



わざわざトラバで反論しようと思ったなら、

ましてちょっと挑戦的な口調で書くなら、

相手の言ってることぐらいちゃんと読解しろよ。

じゃないと賛成反対以前じゃん。

はてなブックマークの右側に

日本共産党広告があった。

クイズ原発(ゲンパツ)

この夏、近畿電力は「電気が足りない」といって3基の原発を稼動させましたが、2%も電気が余りました。

まちがいはどこに?1つとは限りません

ターゲットはてサ

http://anond.hatelabo.jp/20121203100311

まあ、なんだ。

成功責任自分で失敗の責任は他人(環境)にあるってタイプなのかな?

で、何が苦しいのかを端的に表せないかな。

転職は何故できないのかな。

深草圭志 ‏@evcaxa

うん、説明する必要も感じないし、そもそもそんな話は俺はしてないから。 RT @apesnotmonkeys: @evcaxa そうだね。君の主張と矛盾する事実として俺が指摘したんだよね。で、案の定、君はその事実を説明できない。

加野瀬 ‏@kanose

@evcaxa @apesnotmonkeys 今、Apemanさんの記事への返信を書いているので、適度なところで止めていただけると嬉しいです。自分の記事で深草さんが困るのは忍びないので

https://twitter.com/kanose/status/274739810084728832

に対するid:D_Amonのブックマークコメント

相手に絡んでいるチンピラは見ることを許可しない状態でTwitterからIDトラックバック飛ばしてくるような行動をする人(@evcaxa)の方なのに、はてサ相手だとチンピラ無罪になるらしいです。

なんかid:ekkenさんっぽい。(http://b.hatena.ne.jp/ekken/?url=http://twitter.com/evcaxa)

http://anond.hatelabo.jp/20121203132518

ゲームから」で思考停止するつもりはないが、「現実と仮想の区別をする」事ができないの?

現実的にはいそうにないからこそ、物語にもなるしゲームになる。

まったくの空想で現実的でないことにもこじつけを求めるとするなら、

「競技では許されない技術を投入している」でいいんじゃないだろうか。

薬物もそうだし、機械化しているということもあるだろう。

現実世界でも女性傭兵はいないわけでもないし。

現実と仮想の区別ができない」のがゲーム脳なんじゃないかと思うけどね。

フィクション世界に見当はずれのケチをつけて自分が優位だと思い込むスタイルは滑稽。

わざとだよね?

http://anond.hatelabo.jp/20121203132518

確かにゲーム現実の違いがわからなくなっているのかもしれん。

恐ろしきゲーム脳を見た

ゲームをすれば馬鹿になると言われることがあるが、その実例があった。


実際の現実は、筋力と体力に男女差がある。ゲームステータスなどでは、その男女差を一切なくしている。これが、現実的にあり得ないことは分かるよね?


簡単に考えても、オリンピックで筋力と体力に差が歴然とあるから、男女別競技がある。50m走を男女別をなくして同じにしたらどうなるんだろうか?女子レスリング伊調馨は、言っていた。男子レスリング合宿に参加して分かったと。男のレスリングと比べたら、女のレスリング子供だと言っていた。女子レスリングの頂点まで行った伊調馨が、男子女子では、大人と子供の差があると言っていた。これが頂点を極めた女性が言ったこと。素人がグタグタ言うのではなく。


ゲームの話に戻そう。


3DSでも出ているメタルギアソリッド3がある。ここに出てくるザ・ボスは、コブラ隊の世界中の屈強で優秀な兵士の中でも一番という伝説の英雄という設定の女性だ。メタルギアソリッド3を例に出すのは、これが他の本当の仮想ゲームとは違う設定だから冷戦下のアメリカソ連の対立とキューバ危機などの大枠は、現実世界と同じだ。他のゲームなら「それはファンタジー幻想から」と言うが、メタルギアソリッド3ストーリー展開は、実際の現実リンクしている。


ザ・ボススネークと戦うことになるわけだが、その動きといい強さといい、女性の筋力と体力ではない。


こういう現実的には絶対にあり得ないことは「ゲームから」こんないい加減な設定をしているわけだが、実際にそれをプレーした者たちが大いに勘違いしている書き込みが散見している。これは、メタルギアソリッドが他のゲームよりも、実際の世界リンクしたストーリーで他のゲームの仮想性とは違って、リアル性があるからだろうか?


曰く、「男でも弱いものもいるし、女でも強いものもいる」などや、女性兵士は優秀だとか、女のほうが強いとか。ゲーム脳に浸れば、ここまで馬鹿になるのだろうか?「ゲーム世界から現実離れしてもいいのでは?」でなく、男でも弱いのもいるか別にいいだろとか言っているわけだ。


もう一度、女子レスリングの頂点を極めた伊調馨の言うことを、よく聞かないといけない。頂点を極めた男女であれば、筋力と体力では「大人と子供くらいの差」になるということ。これが、頂点を極めた女性が身を持って実体験をしたこと。


ゲーム脳の恐ろしさを見れば、ゲームでも性差がはっきりとあるところは、性差を付けた設定にしたほうがいいのでは?これに、女性差別とか言う意味不明なことを言っている人は、馬鹿ですか?こんなことだからゲームをすれば馬鹿になるとか言われるのか?


馬鹿がよく言うのは、「女子プロレスラーには、一般の男は筋力で勝てないだろ」という低次元の話だ。メタルギアソリッド3場合には、世界中から優秀な男の兵士を集めても、筋力と体力で女性のザ・ボスが上回っているわけだ。比較しているのは、頂点を極めた男女同士のこと。頂点でも男のほうが筋力も体力も劣るのなら、じゃあ、オリンピックでも50m走なども男女同じにしても何ら問題がないわけだ、ゲーム脳お馬鹿さんの言うことに合わせれば。


レスリングも男女別をなくしてもいいわけだ。そんなことをしたら、伊調馨試合に出られないな。だから、男女別で分けているわけだが。結局、ゲーム脳のように、筋力も体力でも男女の個人差であって、優秀な女性いるかトップ女性がいてもいいと言っているお馬鹿さんに合わせれば、伊調馨みたいな選手が一切活躍できなくなる。


思ったんだが、女性の中でスーパーウルトラウーマンとやらしか活躍できない世界に追いやるのは、こういうゲーム脳お馬鹿さんの低能がいるからだろうか?


ゲームは人を馬鹿にするというのは、どの程度正しいのだろうか?

少なくとも、現実仮想世界との違いが分からなくなっている層は、それなりにいそうだ。

お客様都合の返品交換は受け付けない

ネットショップ経営している。

もちろんお客様都合の返品交換は受け付けないと書いている。

が、返品交換を言ってくる。

サイズ違いが多い。

もちろんサイズは書いてある。

どうするかって?

もちろん断る!

と言いたいが受けている。

また増田

>こういうのって結局「その場で」「当人を」徹底的に詰めるべきなわけで

>それを出来ない瞬発力の無さや度胸の無さが問題なんだよね

>その場でそいつを徹底的に詰めない癖に

>あとまでグズグズ腹立ててるから

>代償が欲しくなって

>「ゆとり」とか「男子大学生」とか

>無関係人間に幅広く償わせようとする

>もちろん償ってもらえずに炎上したりするんだけど

て言われそうだけど(笑)

実際断ってるとこってあるんかな~?

いちおうメモ

一応説明しておきますと、私があなたに星を付ける場合の多くは、「あなたが、私の嫌いな人や意見を痛烈に批判しているとき」です。私の星の使い方は基本的にそんなややこしいことではなくて、単に感情をそのまま表出しているだけです。余りにもめちゃくちゃであると思えるような事実意見がまかり通っているのをみると、つい頭に来て反対側の意見を言っている人に星をつけまくることで憂さ晴らしをしたくなる、それだけのことです。またそのときも、星を付ける相手はそれなりに選ぶようにしているつもりです。たとえば、極右的や極左的な言動をしていることを私が認識している場合、その相手は星を付ける対象としないし、逆に私が嫌いな相手であっても「この件については筋が通った意見を言っている」と思った場合は星を付けていることもあります

なお、私が基本的に星を付けるのみで発言しないのは、過去に「些細な言動の揚げ足を取られて言いがかりを付けられて変なレッテルを張られ、何か発言するごとに罵倒されるようになって精神的に疲れた」「その際、プライバシーを暴こうとする動きも見受けられた」ということがあったため、そのような悪意の輩から身を守りたいだけのことです。そして、無言でひたすら大量に星を付けることについては、そういう輩やそれと同種の輩に対する復讐意図もいくらかあります、とだけ述べておきましょう。

http://h.hatena.ne.jp/contrapunct/299906473903745841

http://anond.hatelabo.jp/20121202114049

うそう、こういう反応がもっといっぱい来るんじゃないかと思ってたんだけど、案外少なかったなー。

どういうところが痛々しく見えるのか興味ある。

1対1のつきあいなら痛々しくないの?

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ 2010年1月12日 庵野秀明ゲスト回その2

第1回

http://anond.hatelabo.jp/20121203123633

 

ナレーション

 

鈴木:ひどいこと言うんだもん、色々(笑)。『もののけ(姫)』のときもねえ……。『もののけ』どうだったって聞いたら、「レイアウトダメになった」って(笑)

庵野ダメでしたね。よく宮さん(宮崎駿)、このレイアウト通したなというくらいダメでしたね。

鈴木(笑)。かなり自分で描いてんだけど。

庵野:いやー、ダメでしたね、レイアウトはかなりね。レイアウト世界一の人だと思ってるんで。

鈴木はいレイアウトマンだもんね。

庵野:ええ。あの空間の取り方のなさっていうのは、ちょっと、あれは歳取ったのかなって思っちゃいました。

鈴木空間がなくなっちゃったんだよね。

庵野はい。すごく平面的になってて。

鈴木:すごくフラットなっちゃったんだ。だからすごいのはお話のほうで、画のほうはどっちかっていうと結構サラッとしてるっていう。

庵野:サラッとしてます。あれが『(崖の上の)ポニョ』でまた粘りが出ててよかったなっていう。

 

ナレーション

 

鈴木:『ポニョ』の前にね、宮さん、ディズニーチャンネル見まくったんだよね。そしたら「動きすぎだ」って最初言ってたのが、途中から「いや、動き過ぎだと思ってたけどそうじゃない、動くことに意味はある」って。それで突然「世界は動いてるんだから、やっぱり動かすべきだ」って。それをテーマにやりはじめた『ポニョ』はどうでした? なんて今頃聞くのもあれなんだけど(笑)

庵野:Bパート、いや、Cの途中まではすごい好きでしたね。

鈴木:Cの途中ってどこ(笑)。ばあちゃん話になる前?

庵野:うん。いまの尺でも僕は長いと思いますけどね。

鈴木:いまでも。

庵野:うん、いまでも長いと思いますね。お母さんが宗介を置いて車で行っちゃうじゃないですか。それで二人っきりになるあたりからは、あんまりノレない感じですね。それまではすごいよかったですね。

 

ナレーション

 

庵野特にあのお母さんがいい。

鈴木:えっ。

庵野:お母さんがいいです、もう。

鈴木:お母さんが。

庵野:うん、近藤(勝也)さんがすごくうまい

鈴木:「色気がありすぎるんじゃないですか」って――

庵野:いや、それがいいですよね。いままで宮さんになかったものじゃないですか。

鈴木:そうしたら宮さんがね、「あれは勝也がやってて俺じゃないから」って(笑)

庵野:そうそうそうそう、それがいいんですよ。いままでの宮さんにはできなかったこと。

鈴木:だから、すっごい色気があるんだよね。

庵野:いいですよね。線だけでそれ出すんですよ。

鈴木:だから俺びっくりしちゃったんですよ。

庵野:宮さんが手を入れてないってのがまた良かったんですね。

鈴木(笑)

庵野:あれにまた入れ直したらもうブチ壊しだったのを、それをグッと抑えてるのが大人になったというか――

鈴木:いやいや歳取ったのよ(笑)

庵野:歳を取ったというか。

鈴木:さすがだなあ、よく見てるね(笑)

 

ナレーション

 

鈴木:僕ね、すごい覚えてるのは、スタジオ……あれは(スタジオ・)グラビトン

庵野はい

鈴木:あの、もりやまゆうじ森山雄治)がいて。そこで初めて(鈴木庵野に)会ったの覚えてるんですよ。

庵野:それは(スタジオMINなんですけど、細かく言うと。

鈴木MIN

庵野MINっていうところですね、スタジオMIN

鈴木:あ、そっか。

庵野:桜田にあった、フリーアニメーターが寄り集まってるスタジオ界隈ですね。

鈴木:あのとき自己紹介されたの覚えてるんだよ、俺。順番がちょっとぐちゃぐちゃなんですけどね。ただ、当時もりやまゆうじっていう人と一緒に押井守原作漫画をやってたんですよ、『とどのつまり』っていう。それで、そこのスタジオ漫画原稿取るっていうんで1ヵ月に一回行って。押井守原作を書いて、彼が画を描いてたんですけど。そこで(庵野が)登場して、あの「住所不定なんです」って。

庵野:ええ、家なかったです。

鈴木:だから、ここに居候してるって。あれいくつくらい?

庵野24……ぐらい。

鈴木:えっ、そんななってんの、もう。

庵野:ええ。24、5じゃないですか。

鈴木:あ、なってんの。そうなんだ。

庵野:ええ、23、4。24くらいだったと思いますね。『(風の谷の)ナウシカ』のあとですもんね。

鈴木:あれ『ナウシカ』の直後?

庵野:『ナウシカ』のときも家なかったですから

鈴木:そうだよね。

庵野:ええ。大阪アパート引き払って、とにかくカバンだけ持って――

鈴木東京へ出て。

庵野:ええ、宮さんのとこ行って。で、家はないのかって言われてありませんって。そのときは高校時代友達のところに荷物だけ置かせてもらって。トップクラフトで寝てましたね、寝泊まりは。

鈴木:ああ、あそこで寝てたんですか。あの応接で?

庵野:いえ、応接なんかで寝ないですよ。机の下ですよ。机の下か、隙間。壁と動画机の隙間が60センチぐらいあって。そこで寝てましたね。

鈴木:とにかく『ナウシカ』始まったときに、やらせろっつって。当時トップクラフトってところで『ナウシカ』作ってたんですけど、現れて。なんか原画持って来たんだよね。

庵野:ああ、自主制作やってたやつですね。

鈴木:それで宮さんが気に入って。その画を見て、多分ここがいいだろうっていうんで巨神兵を。

庵野:いきなりですよね。めちゃくちゃです。ズブの素人ですよ(笑)

鈴木:それで粘りのある画面を描いてくれるだろうって。

庵野:いやあ。

鈴木:でも描いてくれたじゃない。

庵野:まあ出来てよかったですけど。でもよく任せましたよね。

鈴木:宮さんの独特の勘だよね。あまり給料払えなかったよね、多分。

庵野:いえいえ! あれは貰えましたよ。

鈴木:あ、本当?

庵野:それまで安かったですから。『(超時空要塞マクロス』のテレビ大学ときアルバイトでやったんですけど、1カット1800円でしたから。

鈴木:1800円!?

庵野:ええ。まあテレビシリーズですから、そんなもんです。1800円です。

鈴木:はあ。でも、あの巨神兵は凄かったよね。粘っこいでしょ。だってあれだけやるのに、あれ秒数どれくらいあったの。

庵野:長いのが十何秒ですか。普通6秒か8秒で、でも伸びてやっぱり10秒になってたと思いますね。

鈴木:それをどのぐらいの期間でやってたんですか。

庵野:1番長いのは2週間ぐらいですね。

鈴木:ああ、でも当時だとそれぐらい、それでもすごいよね。

庵野:んー、まあ巨神兵については一個悔しいのは、中(動画の中割り)を7枚にするべきだったと思いますね。宮さんはあのとき「中5でいいんだ!」って言ってて。でも中5は速いんじゃないですか……って。でも中7にすると枚数が増える上に尺も延びるから間に合わないって、中5でいいって。そして影も2色つけなくていい、1色でいいって。「ええっ~!」というやつですね。あのときは影は2色……まあ、それでも2色は許してくれたんですけど、「3色つけたら殺す」という風にメモがありますよね。

鈴木:やっぱり影を付けたくない人なんですよ。

庵野:ええ、でも大きさはやっぱり影で出せるものがあるじゃないですか。

鈴木:でも、あれは記号から――

庵野:いや、記号からこそ、ですね。でも色々教えてもらったのは、本当に板野一郎宮崎駿、この二人ですね。アニメ技術だけじゃなく、作り方みたいなものも横で見てて。だから僕の師匠はこのふたりですね。実際色々教えてくれましたからね、手取り足取り。

鈴木:いや、ジブリ、西ジブリって作ったでしょ? だからいまトヨタのなかで若い人、22人やってるわけですよ。そういうとこ行って、ちょっと特別講義を……。

庵野(笑)

鈴木:みんな喜ぶよね。でも喋るだけじゃなくて、実際のね、なんかやってくれるといいんじゃないかって。

庵野:昔、宮さんが塾を二馬力でやってたときに、一回行きましたね。でも宮さんって自分が好きか、こいつはいけるっていう人じゃないと教えないじゃないですか

鈴木:そう。やっぱり……依怙贔屓なんだよね(笑)

庵野:依怙贔屓と、やっぱり自分下駄が欲しいので。自分の役に立ちそうな奴しか労力を使わないですよね。

鈴木(笑)

庵野:僕が『ナウシカ』のときに色々教えてもらったのはそれだなあって。巨神兵をこいつにやらせとけば、自分はそれを直す手間の分、ほかのことやれるっていう。それだと思いますね。

鈴木:でも、だってアレやってくれるだけですごいホッとするんだもん。

庵野:うーん、でしょうね。だったと思います、いま考えれば。

鈴木:でも、ラストシーンは『ナウシカ』よかったんですかね、あれで。

庵野映画はあれでよかったと思いますけど。

鈴木:宮さんの最初の案は、とにかく王蟲が突進してきて、そこへ降り立つナウシカ、それでいきなりエンドマーク。それて王蟲の突進は止まると。……これは困ったんですよ。

庵野:いやー、引かれないと困るでしょうね。

鈴木:だから延々、僕ね、それこそ最後のほうコンテが出来たとき高畑さんとふたり阿佐ヶ谷喫茶店で8時間ぐらい、色々話したんですよ。これで行くのか行かないのかって(笑)。それでとにかく現状はいまある案。2つ目がナウシカが死んで、伝説の人になる。で、3つ目がね、死んだあと甦るっていう。それで最後さ、高畑さんがね、「鈴木さんどれが好きですか」って(笑)

内藤:好き嫌いになるんですか。

鈴木:そりゃやっぱ甦ったらいいんじゃないですかねえって。じゃあ、つってふたりで宮さんのとこに言いに行くんですよね。いやー、判断が早くて。「ふたりで決めたんでしょ、じゃあそうします」って。考えないんだよね。

庵野:あのとき見せてもらったのは、巨神兵王蟲が戦うのは、見たかったですね。

鈴木(笑)

庵野:あれかっこよかったですよね。まあ巨神兵は大変でした。僕は全然描けなかったと思いますよ、あのコンテのままだったら。

鈴木:でも――

庵野:見たかったですけどね。

鈴木:でも、あの巨神兵はすごかったよね。

庵野:まあ、宮さんだったら出来たんですね。『ナウシカ』の途中で、最初面接でお会いしたときにはすごく緊張したんですけど、段々それが解けてただのオヤジになっていったんで。普段アニメ作ると、宮さんってフィルターかけちゃうじゃないですか。

鈴木バランスとるんだよね。

庵野:ええ、いい人っぽく。

鈴木:そうそうそうそうそうそう。

庵野:本当はそうじゃないじゃないですか

鈴木:そうそうそう、悪い奴だもんね。

庵野:『ナウシカ』の打ち上げときに言ってたんですよ宮さんが、「人間滅びてもいいじゃん」っていうの。

鈴木:そうそうそう。

庵野:『ナウシカ』の打ち上げときに、最後のほうの相当宮さんも飲んでたときに、スタッフアニメーター若い女の子がひとり食って掛かってて。「人間が滅びてしまうじゃないですか、そんなの作っていいんですか」みたいなことを言ったときに「人間なんてね、滅びたっていいんだよ!! とにかくこの惑星に生き物が残ってれば、人間という種なんていなくなっても全然いいんだ!」っていうのを怒鳴ってるのを僕は横で聞いてて、この人すごいとそのとき思ったんですね。クリエイターとして宮さんが好きになった瞬間でしたね。人そのものに執着してないってのが根っこにあって、あれはすごくいいですよね。

鈴木:「もしかしたら私達そのものが汚れかも知れない」、いやー、もうそセリフ読んだときにね、ああこの人、人間よりあっちのほうが好きなんだって

庵野:『ナウシカ』の7巻は宮さんの最高傑作だと思いますね。まあ巨神兵のくだりは別にしてですね、宮さんの持ってるテーマ性っていうのが、あれに、すごくこう――

鈴木:集約されてる?

庵野:集約されてるっていうか、もう原液のまま出してるわけですよね。本当に、本当はすごくアレな人なんですけど。

鈴木:あの、負の部分っていうのか。

庵野:それがストレートに7巻には出ててよかったですね。『ナウシカ』の漫画にも色々出てますけども、7巻は特にそれが凝縮していていいですね。

鈴木:『ナウシカ』の『2』やらせろって言ったのはいつなの?

庵野:あれは……『ラピュタ』のころだったと思いますけど。吉祥寺で言った覚えがあります最初にね。

鈴木:あれはだけど俺、宮さんに真剣庵野がやるならいいんじゃないですかって。俺はこう説得したんですよ、宮さんを。「3部作にしたらどうだ」って。そうするとね、多分2本目は、宮さんが書いてるように、ある種、殺戮映画だと。第2部はそういうことでいうと、さあ、このあとどうなるんだろうという、そういう映画を作ればいいわけから庵野がやれば絶対面白くなると。で、その締め括りをね、宮さんが第3部でやったらいいんじゃないかって。いい説得でしょ。

庵野(笑)

鈴木:そしたら怒っちゃって。やめて下さいって(笑)

庵野:僕がやりたいのは7巻ですけどね。

鈴木最後じゃない。

庵野:ええ。

鈴木:未完だもんね、一応、あれで。

庵野:未完……いや、もうあれで十分だと思います

鈴木:十分(笑)。本人は未完なんだよね?

庵野:まあ、あのあとも語りたいです。

鈴木:いやかくね、宮崎駿に関して語らせたら一言も二言も、一家言も二家言もあるっていう。

庵野:いやいや、そんなことないです(笑)

鈴木:いや、ずっと一所懸命見てるじゃない。

庵野だって一応師匠ですから

鈴木:『ナウシカ』でどれくらいの期間いたの。

庵野:2ヵ月半くらいですかね。

鈴木:そしたらさっきの、もりやまゆうじのところに居たってことなのね。そしてしばらく経ったら、また『火垂るの墓』のときに現れたんだよね。

庵野:ええ、そうですね、就職活動ですね、仕事がなかったんで。宮さんのとこ行ってなんか仕事ないですかって。『トトロ』のオープニングをやるか、高畑さんのほうでなんか戦艦を描くのがいないっていうんで、じゃあそっちをやるかどっちだって。宮さんは前にやったんで僕は高畑さんと仕事ときたいですって。

鈴木:そうだよね、覚えてる。それで戦艦イルミネーションと――

庵野:ええ、イルミネーション花火の。実際には重巡ですけどね、戦艦じゃないですね。

鈴木:で、やってもらったら、なんかのときに話したら、よく覚えてるんだけど「二人のこともよくわかったんで」って(笑)

庵野:ああ。とりあえず一度仕事すれば、だいたいわかります

鈴木:で、終わったらいなくなっちゃったのよ。

内藤:そうなんですか。それでひたすらそれを、超えるために。

庵野:超えよう超えようと。

内藤:それで超えたときに人はどうするんですかね。なんか達成しちゃうじゃないですか。

庵野:ああ、でも次の敵が来ます。次の仮想敵が出るだけです。

鈴木富野由悠季)さんなんかはそう言ってたね。

庵野富野さんはそれでずっとやってる人です。

鈴木:はっきりしてる。

庵野:ええ、必ず敵作ってやってますね。

鈴木:……そうだよね。

内藤鈴木さんは仮想的とは違うんですけど、高畑さんの話をするときに――昨日もそうなんですけど――毎回高畑さんの話するときに、その当時の怒りが込み上げてくるみたいで……。

鈴木:いや、そりゃ色々ね。高畑さんって……曖昧じゃないからね。昔、押井守雑誌で対談したときに、押井守が『赤毛のアン』の第1話、これが僕がアニメーションをやるときに非常に大きな影響を与えられた。簡単に言うと、30分の話を30分でやっていた。こんなことテレビシリーズでやっていいのか。それで勇気づけられた思い出がある。そこに描かれていたのは日常を描くっていうことで……って言った瞬間、高畑さんがね(語気を強めて)「あなたが使ってるその『日常』っていうのはどういう意味なんですか」って言ったのよ。そしたら押井さんがね、黙りこくったんだよね。

庵野押井さんを黙らせるっていうのすごいですよね。

内藤:やっぱり高畑さんにはありますよね、そういうの。

鈴木:仮想的ではないんだけど、ねえ。

庵野:「ねえ」とか言われても僕知らないですよ(笑)

鈴木:うーん、甦るんだよね。

 

ナレーション

 

鈴木:宮さんにとっての仮想敵は? わかりやすいよね、高畑勲だよね、やっぱりね。

庵野:ずうっとそうですよね。

鈴木:そう。いまだに毎日喋ってて、誇張すれば半分は高畑さんの話だもの

庵野:いや、そうだと思いますよ。

鈴木高畑さんがいるから作ってる。高畑さんが作ろうとするから作る。おまけに高畑さんに作ってもらいたい。それが変わってないもんね。この期におよんでね、画コンテ描きながらね、「こういう画コンテ描いたらパクさん(高畑)に叱られる」って(笑)。なんちゅー純粋な人だろうと、そこは。

庵野:何回も挑戦してますよね、高畑さんを超えようと。そのたびに思い知ってるような気がします。

鈴木:やっぱり宮さんはね、高畑さんという大きな存在に包まれてる、と自分で思ってるんだよね。面白いんだよ。

??:(聞き取れず)

鈴木:やっぱり、ありますよね。まったく宮さんは宮さんの道行け、だから俺は勝手に行く、じゃないんですよね。やっぱり宮さんという人と一緒に作って来たわけでしょ。それで作ってきた人が、こうやって世間から認められて。それでいま作ってるものに対して、誰よりも関心が深い。誰よりもその内容を見返して、内容を把握して、それを自分のなかで整理しようとする。気を許すわけにはいかないよね。それが自分にある種の緊張をもたらしてるのは確か。それは高畑さんすごいですよね。だからそういう人が、誰かがいるから俺もやるみたいなことは大きいですよね。だから押井守もそうだったね。もし宮さんがいなかったら、宮さんみたいな映画作りたかったって。同時代に宮さんがいるから、俺はこんな変な映画作るんだと。自分で言ってましたけど、「変な映画」って(笑)

庵野:いいですね。

鈴木:『スカイ・クロラ』見た?

庵野:あ、見ました見ました。

鈴木:どうだった。

庵野:僕はまあ、面白いかなと。

鈴木:そうなんだ。「かな?」。

庵野:かな、と。

鈴木:どういう意味それ、「かな?」って(笑)

庵野:とりあえず寝ないで最後まで見れた(笑)

鈴木(笑)

 

(以下に続く)

http://anond.hatelabo.jp/20121204035736

鈴木敏夫ジブリ汗まみれ 2010年1月5日 庵野秀明ゲスト回その1

ナレーション

 

食事をとりながら鈴木庵野雑談

 

ナレーション

 

鈴木:いやあ、きょうはね、教えてもらいたかったんです。というのはね、『バッタ君(町に行く)』の……魅力。

庵野はい。魅力……。

鈴木:僕は正直言います告白します。お話のほうがね、なんでこういうものが作られたのかなって、見てるうちに終わっちゃったか(笑)、そこに気を取られて。アニメーション的にどうのこうのの前に、なんでこんなもの作ったんだろうって。だからきょう教えて欲しかったんです。

庵野:まあアニメーションとして好きっていうことですね。

鈴木アニメーションとして優れていますか。

庵野:そうですね……やっぱりアニメーション技術としてすごいと思いますね。やっぱ当時のアメリカは、ディズニーも、MGMも、ワーナーも、やっぱりすごいなって。

鈴木:どういう技術が優れてたの。だってバッタ君』好きだと思ったんでしょ?

庵野:『バッタ君』は好きですね。

鈴木だってEVA』を作った人が『バッタ君』を好きなんでしょ。これみんな聞いてみたいよね

庵野:画で描いて、動かす……なんていうんですかね、エネルギーみたいなものですかね。日本とはもう桁が違うぐらい当時は差があったと思いますね。1940年代ですもんね。

鈴木:41年。

庵野戦前ですもんね。もしくは戦中ですよね。

鈴木太平洋戦争が始まった年。

庵野戦前、戦中、戦後はもう、やっぱり桁が違うと思いますね。

鈴木:ああ、その時代ね。

庵野:ええ。

鈴木戦争挟んで、10年ぐらい。

庵野日本東映動画ができてからはどんどん追いついていったと思いますけど。技術的な部分とかそういうのも含めて。でもあの時代はやっぱりアメリカ世界一ですよね、アニメーション技術は。その技術集大成ひとつだと思いますね。まったく。まあ話は子供向けなんだか、大人向けなんだか、ちょっと、どっちなんだろうってとこはありますけども。

鈴木:あのー、ロトスコープっていうの、アレ? 人間の部分は。

庵野はい

鈴木:あれは正直言うとびっくりしたね、改めて見て。なんかすんげえなと思って。今のみんなが、いわゆるコンピューターでやることを、ああ昔の技術ではこうやってやったんだなって。で、それがあまりにもリアリティがあって。その対照としての虫たちがああやって描かれるでしょ。だから少しそこに世界が違いすぎるから違和感があって。

庵野:ああ、それはよかったです。

鈴木人間のほうがすごく見えちゃったんですよ、僕は。だから、いきなり虫になると漫画になるじゃない。それが、もっと人間を見たかったなって(笑)。で、それを人間がやってるんだと思うとドキドキしちゃって。脚だけしか出てこないのに。でもそれが凄かったから。やっぱり機械じゃなくて人間がやったと思うとすごく見える。それと『(崖の上の)ポニョ』じゃないけれど、やっぱりすんごい描きまくってるね。動きまくってるというか。あのー、『カールじいさん(の空飛ぶ家)』。

庵野はい

鈴木:見た?

庵野:まだです。

鈴木:見てない? ちょっと――ちょっとびっくりしたんですよ。これもね、お話じゃないんですよ。隅々までエネルギーが満ちてて。だから絵筆じゃないけれど、コンピューターでやってるんだけど、ひとりひとりのスタッフの持ってる、描きたい、動かしたいというエネルギー。すごいですね。驚きました。そして、やっぱり比較しました。いろんなところと。いま勝てないと思った。で、そういうスタッフがどんどん育ってる。ちょっとすごいです、あれは。

庵野ピクサー最近食わず嫌いやめて見るようにしたんですね。

鈴木(笑)。どうかなあって思ってたんだけれど。ピートドクターっていうの、監督のね、よく知ってたんで。ちょっと見ようかなって思ったら。ちょっと全然別のそういう感想持っちゃった。お話とかそれは、まあ、ねえ、置いといて。とにかくスタッフがのびのびと、しかもやりたいだけやってる、やりまくってる。それってやっぱり作品を色々膨らませてるよね。

庵野:いや、ピクサーはすごいですね。

鈴木:うん、だから、もしかしたら『バッタ君』も、それに満ち溢れてたのかなあって思って。

庵野アニメーターが多分好きにやってるとは思いますよ。枚数制限なく。

鈴木:一切ないよね、あれ。

庵野:ええ。

鈴木だってすごい余分なところでも動いてるもんね。

庵野:ずうっと動いてますね。

鈴木:うーん、やっぱり凄いのか。

内藤映像に音声をつけるとか、カラー化でディズニーに先を越されてしまって――。

鈴木彼女担当なんだよ。あのー『バッタ君』の担当の、あのー……なんていう名前だっけ。

内藤内藤まゆです。

鈴木:ああ、内藤っていうの。フライシャー兄弟が超えようとしたんでしょ?

内藤はい。けど最終的には越されてしまったんだけど、さっき鈴木さんが仰ってたロトスコープだったり、あとは背景に奥行きを与える、模型を使ってやることで――っていう、そういうセットバックっていう方法を考えて、ひたすら、こう、追い越せーみたいな。

鈴木チャレンジ精神が厚い人だよね。俺はね、『ポパイ』はね、見てたんですよ。フライシャー兄弟でしょ、あれ。子供ときにね、幻灯機っていうのを買ってもらって(笑)。そしたら付いてきたフィルムがね、『ポパイ』だったんですよ。それでね、初めて35ミリフィルムっていうのを見て。これで回すとさ、動くわけじゃない。それで気になるわけよ、一枚一枚の画はどうなってるのかって(笑)。それが子供ときの体験。それで初めてね、幻灯機をね、色々いじるわけ。どうして動くっていうのを思って(笑)

内藤:たしか不思議ですよね。画が繋がってるだけで。それを映しても、なんでそれが動いてるように見えるのかって、すごく不思議で。

鈴木:そうなんだよ。それで子供ながらにね、色々分解したりしてるとね、わかってきたんです(笑)

内藤:えっ、幻灯機をですか。

鈴木:そうそうそうそうそうそ(笑)。って言ってもたいしたあれじゃないけどね。『ポパイ』って、僕は昭和23年で、戦争が終わって3年後に生まれた身としてはですね、漫画って言うと日本漫画もあったけど、一方で『ポパイ』だったんですよ。そのぐらい強烈な印象で。だから、まさかその人の、あれが最後の作品? 『バッタ君町へ行く』。だから、興行的に上手くいかなかったわけでしょ。だからディズニーってのは商業的に上手くいったからね。

内藤庵野さんは、あの作品の中でどのシーンが一番お好きなんですか?

庵野:牛の住んでる楽園が、人間の手でこう次々に壊されていくスペクタクルですね。あれがすごい一番。ええ、工事のシーンですね。工事の車とかシャベルとか無機質さと、この右往左往する虫の動きの、このコントラストっていうんですか。そういうのも含めて、大スペクタクルですね。手で描くのを知ってると「よくまあこんなのを……(苦笑)」とは思いますね。それだけでも、もうすごいと思いますね。

内藤鈴木さんは好きなシーンありますか。人間以外で。

鈴木:俺? 俺はねえ、あの屋上へ行ってね、こうやってアメリカは滅びて行くんだなあっていう(笑)

庵野:結局、楽園ですらも人の手で人工的に作られないと虫は生きていけないっていうことですね。

内藤:当時はもう、ああいう高いビルはいっぱいあったんですか。

鈴木アメリカはそうなのよ。エンパイアステートビルをはじめ、いわゆる高層ビルアメリカの象徴だったから。相当昔から造られてんだよね。いわゆる地震の少ない国だったから。

庵野:なぜ「町」だったんですかね、あれね。

内藤タイトルですか。

庵野:まあタイトルもそうだし、なぜ町を舞台に虫の話をしたんだろう。

鈴木:うーん……。だからまあ多分アメリカっていう国が大きな変化を遂げていった、1950年代、大繁栄を迎えるわけだから。その大繁栄のなかでアメリカ人が見失っていくもの? そこらへんのを予感したんじゃないかな。

内藤:すごい不思議だったんです。そんなに歴史詳しくないんですけど、真珠湾攻撃の直後に公開してるのに、なんでこんな平和というか、一見呑気な話が作れるのかなって。

鈴木世界大恐慌ってあったじゃない、1929年。結局アメリカの、ねえ、そういうのから始まるわけでしょ。それで結局色々やったけれど、ニューディール政策その他。アメリカ復興できなかったんですよ。ところがヨーロッパ戦場になることによって、その恩恵に預かって、それでアメリカ復興していく。結局その戦争を待つことによって景気回復したんだよね。だから、やっぱりこの映画が作られたころ、アメリカは非常に豊かだったんですね。方や日本は、っていう。貧しい国でしょ。小さな国で。やっぱり宮さん(宮崎駿)なんかもね、およそアニメーションを目指す者はこれを見なきゃ始まらないみたいなそういうコメントを寄せて。

庵野:まあ僕はそう思いますね。少なくともアニメーターは見て損はないと思いますね。

鈴木:なんか、ここのシーンだっていうところはあるの? ここがすごいって。

庵野:全編すごいですけど、やっぱり最後クライマックスの壊れていくところ。あの虫のモブを一枚一枚描いている。

鈴木:頭おかしいよね、あれ。

庵野:あれは凄いですね。

鈴木:俺、どっちが先か判らないけれど、僕は……誤解も与えますが、宮さんの一番すごい仕事って、やっぱり『ホルス(太陽王子 ホルスの大冒険)』だと思うんですよ。最後モブシーン。あれ宮さんだよね。いろんな人が縦横無尽に動く。それで空間がどんどん広がっていく。あれはちょっと舌を巻くんですよ。

庵野:宮さんのモブは本当にすごいですよね。

鈴木:うん、それで……あれ以来見たことないんだよ(笑)

庵野:やっぱり若いというのはね。

鈴木:いやー、あれはすごいよね。

庵野:すごいです。

鈴木:こんな風に人がね、動いて、しか人間の手で描いて、こんなシーンが作れるのかって。最初に見たときラストシーンどういう人がこの画を描いたんだろう、設計をしたんだろうって。それで後で聞いてね、やっぱり宮さんだってことがわかって。うーん、「すごかったんだなあ」なんていうと怒られちゃうけれど(笑)

庵野:いやあ、アニメ-ターとしては超一流ですよ。『(空飛ぶ)ゆうれい船』とかも好きですけどね、宮さんの仕事だと。

鈴木:やっぱり過不足なく描いてたものね。

庵野東映で、ここはすごいっていうところは大体宮崎駿原画のだったりしまからね。

鈴木:ああ、なるほど。……宮崎駿のことはいつ知ったの?

庵野:「アニメージュ」だと思いますけどね。

鈴木:じゃあ大学生とき

庵野大学……いや、高校のときですね。意識したのは『(未来少年コナン』ですね。その前も好きでは見てたんですけど、なんだろう、ちゃんと見るようになったのはやっぱり『コナンからですね。

鈴木リアルタイムで見たの?

庵野リアルタイムですね。妹とチャンネル権の争いで、なんとか。

鈴木:えっ、裏になんかあったの?

庵野:裏は『(女王陛下の)プティアンジェ』っていうアニメが。

鈴木:『プティアンジェ』ってのがあったの(笑)

庵野NHKからっていうのでなんとか親を説得して。

鈴木:「NHKから(笑)

庵野1話を見たら、親が続きを見たくなってくれてですね。そのあとは毎週ちゃんと見れるようになった。それまでは『プティアンジェ』でしたからね。

鈴木:そうなんだ(笑)

庵野:『プティアンジェ』、オープニングだけ見ればいいんだって

鈴木:そうなんだ。……それ以来ずっと注目してるの?

庵野:そうですね、あとは『カリ城ルパン三世 カリオストロの城)』ですね。

鈴木1978年、79年か。

庵野:あれは劇場に見に行きましたね。

鈴木:満足しまたか

庵野:2回見ましたね。僕のほうは田舎だったので同時上映があって、そのあいだはロビーに出て。

鈴木:『カリオストロ』はねえ、たしかにねえ。僕が初めて(宮崎駿に)出会ったころです。

庵野:いいですよね。

鈴木:よく働いてた……。

庵野:あれが(制作期間)半年ってのはやっぱりすごいと思います

鈴木:作画4ヵ月だもんね。

庵野:ええ、あのスピードはすごいですね。

鈴木会社から言われたのは3ヵ月で、それで1ヵ月余分にもらって。

庵野:あとでなんかあって「もう1ヵ月あれば」って言ってました。

鈴木だってコンテ描き直したもんね、あのローマ水道のとこ。

庵野:あそこは僕にもなんか悔しいって言ってましたね。

鈴木:でも宮さんって、そういうときに描き直す人なんだよね。

庵野:まあ現実的でいいですよね。できる範囲のものに落とし込むっていう。

鈴木:だから……見てて、よく宮さんがね、「理想を失わない現実主義者」って。これ宮さんも言うし、実は元は高畑(勲)さんかなっていう気もするんだけど。ふたりともそうなんだけど、その理想現実の――なんて言ったらいいかな。微妙ふたり違うんだよね(笑)微妙に違うんだよ。

庵野高畑さんはそんなに詳しくないんで……。

鈴木:よく知ってるくせに(笑)

庵野:でも、こわい人だとは思いますけどね。

鈴木:でもよく覚えてるんだけど――『ホルス』だとね、村があるんだけど、一人狡猾なおじさんがいるじゃない。その人がいることによって村が成立している。(『風の谷のナウシカ』の)風の谷の方はね、300人くらいいて、ああいう悪い人がひとりもいない。

庵野:ええ、みんないい人なんですよね。

鈴木:一種、理想主義に貫かれてるでしょ? それで映画見るとね、高畑さんは一方で現実映画のなかに入れようとするし、宮さんはその現実は置いといて。ところが映画作り始めると、宮さんは間に合わないと思ったらコンテを変えてでもその映画を完成させようとするっていう現実主義があるのよ。高畑さんは違うんだよね。

庵野:変えないですよね。

鈴木:変えない。それで遅れたときもね、「それは僕には責任ない」と。「それはプロデュースサイドがコンテができたときに把握してるべきだ」って貫くんだよね。映画のなかは非常に現実主義なのに、映画のなかは。やり方は理想主義というか(笑)

庵野:まったくです。

鈴木:でもふたりのそういう差って、なんですかこれは。

庵野:なんですかねえ。

鈴木:で、宮さんなんかは非常に面白いって思ったのは、結局、『ホルス』作ったあと、それこそ『コナン』もそうだけど、『ナウシカ』もそうだけど、『ホルス』をひきずるでしょ?

庵野はい

鈴木高畑さんは違うんだよね。全然違うものを作り始めるんです。

庵野:まあ宮さんのほうが根っこがいい人なんじゃないですか。

鈴木高畑さんに聞いてみたことがあるんですよ。なんでファンタジーやらないのか、って。そうしたらやっぱり『ホルス』で創造できるもの創造し尽くした、と。でも、唯一その世界に持ち込めなかったのが『思想』である、と言ったんだよね。そうするとファンタジーっていうのはそれが出来る人がやらなきゃ意味がない、それが自分の総括だ、って。僕が聞いて、高畑さんいまになると違うって言うかもしれないけど、すごい印象に残って。だから宮さんが『ホルス』をひきずって。なんかっていうと『ホルス』みたいなのに戻るでしょ、宮さん。

庵野:ええ、基本はそこですよね。ずっと『ホルス』のリメイクをしてるようなね、感じがしますよね。

鈴木宮崎……オタクとしてはどう思いますか? なんつって。オタクじゃないか(笑)

庵野別に宮さんオタクじゃないですよ。

鈴木(笑)。でも面白いよね、そういう宮さんも『バッタ君』のアニメーションの部分って非常に着目してるし。

庵野:やっぱり宮さんは基本アニメーターからだと思いますね。僕もアニメーター上がりなので。

鈴木:やっぱそこなんだね。

庵野:今でもやっぱり原画とか動画とかやっちゃいますよ。

鈴木:ああ、自分で。

庵野:ええ。間に合わないときは。

鈴木:宮さんがいま、原画やってるんですよ、自分で。やり始めたんです。本編やってるでしょ、それでその横で美術館用の短編やってるんだけど、「スタッフがいない」って。最初1分でやるって言ってたのが10分になるからいけないんだけど。老骨に鞭打って。でも結構楽しそうに。でももう69なんだよ。アニメーターっていつまで描けるんですか?

庵野:目と手が動けば大丈夫じゃないですか。

鈴木:手が動けば大丈夫? 本人もう動かないって言ってんだけど(笑)

庵野:やっぱり、目と手ですよね。

鈴木:目は大丈夫なの?

庵野老眼きました。

鈴木:ああ老眼が。もう50になったんだっけ?

庵野:まだです。いよいよ。50代なんて来るとは思いませんでした。

鈴木:宮さん喜んでるよ。「庵野っていくつになったの」って言うから「もう50だと思いますよ」っつったらすごい嬉しそうに。

庵野(笑)

鈴木:「そうか!」つって。「歳取れっ」って。「俺の苦しみがわかる」とかなんか言っちゃって(笑)

庵野:僕が50になったら宮さん70じゃないですか。

鈴木:でもみんな……歳を取ってきたんですね……。

内藤:その宮崎さんが「アニメーターをやる奴は見ておくべき」っていうインタビューをしたときに仰ってた言葉を(『バッタ君』の)宣伝の柱にしてたんですけど、やっぱりアニメーターを目指す方って一部じゃないですか。

庵野:すごく少ないと思います

内藤:もちろん、その人達にはできれば来て欲しいとは思ってるんですけど、やっぱりそれ以外の人に、どう魅力というか、アニメーターは目指していないけどちょっと気になるとか、そういう人に来てもらえるのかなっていうのを考えていて。どうしたら人の心に響くようにできるんですかね。

鈴木:あの作品を?

庵野:僕が『バッタ君』を宣伝するんだったら、ビデオで宮さん撮って、それをテレビで流しますね。ワイドショー枠的なものとかで。それぐらいだと思います。だからバッタ君』を流すよりは宮さん流しますね。それでこっちにちっちゃく枠でそれを流して、なんか宮崎駿お墨付き、これ、っていう。そういう風に。

内藤:そこだけ切り取って。

庵野調子のいいとこだけ切り取って、もう編集して。もう、ほぼ捏造でもいいから、そういう風にして流しますね。それで、あとで宮さんには謝ります。ごめんなさいって。

内藤鈴木(笑)

(以下に続く)

http://anond.hatelabo.jp/20121204035509

http://anond.hatelabo.jp/20121203122807

これは酷いな。鶏肉入れちゃってるし。

http://b.hatena.ne.jp/entry/jun0424.com/?p=2221

トラックバック元を読んでたらお腹が空いてきた。

今週辺りやろうかな。

コミックスってサイト白菜鍋のレシピがパクられてるので

http://anond.hatelabo.jp/20071207170751

元ネタ貼っておくね。このエントリ妹尾河童さんの本を元ネタにしてるけどちゃんとリンク貼ってるからね。

無限寿命社会SF」の元増田だが

http://anond.hatelabo.jp/20121130203906

人口抑制が紙切れで出来るのか?」という疑問も出ているようなので。

イメージとしては、竹宮恵子の「地球・・・」の世界に若干近いですね。

あのSF漫画では、個人の「自然妊娠」「自然出生」は一切許されず、

国家が人工子宮胎児を育て、赤ん坊子供社会で育てていた。

それに対して、主人公などのミュータント族は、自然妊娠自然出生をしていて、

それは「文明市民から見れば、野蛮の極み」に見えていた、というオチ

あと、「地球・・・」では、

「大昔は、人間は、就きたい職業に、勝手に就いていたんでんですって、

 なんて野蛮なんでしょう」という会話を文明市民が交わしていた。

そこの社会では「マザーコンピューターが、各人が就くべき職業を指定」して、

「人々は、指定された職業に就くことに、一切の疑問を抱かず」

「むしろ、『職業選択の自由』という大昔の慣行を、野蛮と見なしていた」という社会です。

http://anond.hatelabo.jp/20121203100311

人生成功を収めたとしても、生まれ育った環境が必ずネックになる時がある。

それは当然ある。

というか、生まれ育った環境無視していけるのはある程度のレベルまで、という感じがする。

そこから先は環境努力とその他の運を全て兼ね備えた人間だけの世界になる。

ただとりあえず、そんな古臭い会社はさっさと辞めて転職したら?って思うけど。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん