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はてなキーワード: 保守化とは

2022-11-20

なんだっけ。忘れないうちにメモ


最近ゴッホ絵画など芸術作品トマトスープをかけたり、ウォーホルアートカーに小麦粉をかけたりする気候変動対策を訴えながら過激抗議活動が耳目を集めている。

ブクマもよくされているが、ほとんどが環境テロ、という認識で眉をひそめたコメントにあふれている。

もちろん許されない犯罪として国内外報道されているわけだが、しかし、海外メディアでは、テロという表現ラベリング)は少なく、抗議団体自称するCivil resistance市民抵抗)という表現を紹介していることが多い。正直、この種の活動で昔から有名なグリーンピースもそうだが、テロ呼ばわりされてもおかしくない運動ではあることは確かだが、報道ニュートラルに構えているのだろう。

そんなおり、斎藤幸平が、「ゴッホ名画にスープ投げ」を理解しないのは、日本人想像力の欠如だ、と述べてブコメから総すかんを食らっていたのをみかけた。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/toyokeizai.net/articles/-/631285

しかそもそもテロという認識日本では強いのはわかるけれど、実は欧米での反応というのはそれほど強くなく、むしろ彼らが自称するCivil resistanceへの一定の理解の上に立った報道も多く見受けられるように思える。

https://time.com/6234840/art-climate-protests-margaret-klein-salamon/

そして、よく考えると、そもそもテロまがいのデモというのは、現代人権歴史を振り返ると、一定程度、社会変革の不可避な副産物として、憲法などのシステムビルトインしてきた経緯がある。典型的かつ最初の事例は、20世紀初頭の資本主義社会における労働環境を前提とした社会権。

この問題は二つの視点から興味深く、注視している。

ひとつは、抗議のコンセプトの抽象性。

もうひとつは、抗議運動市民社会的な価値

抗議運動抽象性について。

https://artnewsjapan.com/news_criticism/article/508によると、世界的な環境活動グループ「Extinction Rebellion」の共同創設者であり、ジャストストップ・オイル活動に加わっているサイモン・ブラムウェルは、アートニュースインタビューで、若い活動家がこの抗議行動のスタイル選択した理由を次のように説明する。

「これはアートの美しさを否定するのではなく、今の私たち優先順位絶対的おかしいということを言いたいのです。アートに美を見出しギャラリーを訪れる人たちがいる。にもかかわらず、消えつつある太古の森の美しさや、日々絶滅していく何百もの生物たちには目を向けないのです」

アートの美しさを否定しないといいつつ、美の概念の相対化というか、再構築といった意味では、形而上学的な禅問答である

この説明を聞いて、素直に納得できる人の割合が多いか少ないか、という視点でみると、ヨーロッパに比べると恐らく日本人は少ないだろう。

アリストテレス時代から愛だの美だの徳だのといったことをテーマに発展した形而上学から学問が枝分かれしてきた欧米と、近代以降のすでにたこつぼ化した個々のジャンルとして完成形をみた成果を受け取ってそれを解読して発展してきた日本では、こういう抽象的なテーマの抗議の趣旨理解できるのは圧倒的に少ないだろうと想像できる。

これは、作品の美の価値が分かればわかるほど、スープをかける行動の意図もわかる、という構図でもあり、実際、被害を受けた美術館環境問題の意義に言及するなどしている。作品に接したこともなく、それこそ「ウォーホル」だ、「ゴッホ」だと資産的な記号程度にしか理解していない人ほど抗議行動の意図自体を測りかね、なんじゃこの奇行は?という反応になっているようにみえる。

そういう意味では、当然、環境急進派の行動は、そもそも抗議の意図が分からない地域では成功しない(日本ではテロ以外の認識は生まれないだろうし、絶望的に無理だろう)。

しかし、欧米では、意外と功を奏しているのかもしれないと思える。感心はしないが、ああ、なるほどね、くらいの素養のある人は日本よりは多いだろう。

おおざっぱにいうと、日本人経験から教訓を得て社会設計をしていくのが得意。いわば帰納法的な解決が染みついている。一方、欧米、ひろくラテン系言語圏含めて、日本人とは比べ物にならないほど、なにかにつけ演繹的な入り方をする。言葉定義からまり指導原理を引き、タスクを明示する、という物事の進め方へのこだわりが強い(日本人自分からみると)。

組織でも、経験常識が共有できていないと不安なのが日本人

一方、構造化された概念ルール化された行動原理(法)にのっとって行動する、という相互の信頼がないと不安なのが欧米社会。そこに、デモ過激運動の機会に、自分たちが共有していない別の概念オルタナティブとして提示されたときにみせる反応というのは、おのずと異なる。


そのもうひとつ理由が、市民不服従という考え方や人々の認識の違い。

日本人社会迷惑をかけるのがとにかく大嫌いなのだ

欧米では、恐らく日本人想像している以上に、Civil resistanceというアプローチ自体価値社会変革のダイナミズムとして認めている。

それが今回の場合、限度を超えたものであり、法的に違法である、というときに、運動趣旨理解はするが違法である、という具合に飲み込みながら。

この違法性というのは、実は重要視点。それを理解するには、市民社会根本から支える憲法など、法について考えないとわからない。

近代から現代20世紀に法の考え方が近代法が大きくバージョンアップした際に、社会権が組み込まれたのは、中学生で習う話。

日本学校では昔から社会権を生活保護など、上から目線な形で教えてきた傾向があった。

しかし、社会権のうち、争議権を思い出してみればわかるように、実際はボトムアップな契機をはらんでいる。

他者危害禁止近代法の原則をはみ出した形で、ストやピケなど市民的な抵抗暴力性を認める市民権が存在する。

考えてみれば、他者に損害を与え暴力的な行動をとっていい、というのが「労働」に関してのみ例外的憲法に組み込まれている、というのは、よくよくなぜなのか歴史を知っておく必要がある。一歩間違えれば、革命トリガーになりかねないボトムアップ暴力。これをあえて憲法に明記するのは、明記することでコントロールしたいという、上と下のせめぎ合いのようなものも感じる。しかし、なんだったらいつでも政府おかしければ転覆して革命をおこせるんだぜ、と市民に思わせておく、オーナーシップ感覚絶妙バランスで持たせる機能果たしているともいえる。

マルクス時代、そしてワイマール憲法時代社会権を育んできた思想運動社会歴史のなかで、当時「労働」が最重要課題で、社会権の大きな柱として考えられたのは自然な流れだっただろう。抵抗暴力は、労働問題を争うツールであるというのが20世紀だった。しかし、抵抗暴力資本主義社会のなかで、たまたま労働キーワードになっただけであって市民社会としては、労働である必然性はない。20世紀には「環境」といったテーマシステムビルトインされなかったわけだけど、80年代後半にブルントラント委員会が「我ら共有の未来」といって今日SDGの原型となるコンセプトを立ち上げたときに、労使間に代わる、世代間の闘争といったことがテーマになりうることはうすうす予測がついていたように思う。

なので、抵抗暴力労働問題ではなく、環境をめぐる世代問題だとしても、その新たなムーブメント市民社会における意義が注目されるのも自然な流れだ。

ここで、はい違法です、はいテロです、といってしまうのは簡単だが、思考は停止する。


一方日本では。

労働」というキーワード戦後日本ははじめて市民不服従権利を手にした。市民社会における抵抗という考え方に「労働」というコンセプトが、時代要請でむすびついていた、というのは押さえておくべき文脈

GHQの五大改革から。勤労者から労働者への主体認識の転換。

しかし、その権利過激行使は、1950年代から60年代大衆の心を猛烈にイラつかせた。

日本高度経済成長を支えた大手企業は、大規模な争議に悩まされた。

民間では、1960年三井三池炭鉱紛争など半年を超える争議も珍しくなかった。しかし、ほぼ100%ユニオンショップで、従業員全員が労働組合員という会社組織風土のなかでは、会社家族みたいなものであり、労使一体みたいなのが当たり前であり、60年をピークに民間の争議はピークアウトする。そのなかにあって、国鉄だけは年中行事のように、順法闘争ストライキを繰り返して市民生活に甚大な影響を及ぼし、会社のみならず社会的に損害を与えた。さらベトナム戦争反対や成田闘争など、新左翼政治闘争が加わっていくなかで、日本人のいら立ちは頂点に達していく。

国鉄やら共産党やら新左翼にひどい目にあわされた、という日本社会のこの経験というのは、争議だなんだといっても社会迷惑をかけてはいけない、という教訓を強く残し、憲法に組み込まれ暴力的な契機をできるだけ抑制的にするべきだ、という認識支配的になるきっかけだったんだろう。1973年最高裁は、それまでリベラル保守裁判官の間で揺れ動いていた官公労組の争議権の是非について、完全に保守化の方向に舵をきり、封殺する結論に至る。公労協のスト権奪還スト(1975年)を時代の潮目に、公社民営化路線が進められていく。争議権だかなんだが知らないが、憲法に書いてあったとしても、市民としては正直、うんざりしてしまったというところだろう。戦後、長い間、政治闘争旗手として大きな存在だった総評、そしてその大半を国労が占めていた時代は終わる。

ということで「労働」をキーワードにせっかく手に入れた不服従暴力は、迷惑をかけんじゃねーという市民社会常識を繰り返し強化する経験を重ねることにより、空洞化した。

その後の日本社会では、エスタブリッシュメントと化して長い間、社会運動の先頭に走っていた労組が今度は勢いを失うと、どういうことになるか。

例えば、正規雇用非正規雇用ギャップみたいに新たな問題が浮上してきたとしても、ユニオンショップ非正規も入れてあげたほうがいいんじゃない?、という手続き的な、上から目線的な議論の仕方に収れんしてしまう。日本社会があまりにも保守化してしまって、そもそも争議という暴力的な手法は何のために憲法というシステムに組み込まれたのか、根本的な思想がわからなくなってしまっているようにも思える。言い換えると、憲法さらメタ視点からとらえる思想的な背景がさらに弱くなっている。

歴史を振り返ると、20世紀初頭、メタ視点があったからこそ、資本主義社会の現状と課題に即して、社会権という新しい権利が組み込まれたのだが、現行憲法を頂点とし、人権普遍性憲法の最高規範性を強調してしまうと、憲法思想根拠はと問われたときフリーズしてしまう。日本では制憲者の意思議論は起こらず、代わりに基本書読め、といってなぜか憲法学者に振られるのが定番。(制憲者があいまいなのも諸悪の根源かもしれないし、ステートに対するネイションオーナーシップの違いとも思える。)

欧米環境運動というのは、あるいはLGBTも同様だけど、恐らくそうじゃないんだと思う。

既存規範に書いてないものであっても、新たなムーブメント意味真剣に見極めようとする思想文化があるんじゃないと思える。

そのムーブメント暴力性を違法認識しつつも、時代ダイナミズムとしてとらえようとする、というか。

繰り返すと、

・美の概念など、概念の構想力、概念について深く考えたがる文化の違い。

憲法など国の根本的なシステムアップデートするのに必要社会ダイナミズムへの関心の低さ。

この二つをひとまとめにして、斎藤平氏のように想像力の欠如といってしまえるのかもしれないが、因数分解すると、社会設計をするのに基本的重要な2つの能力、この二つには欧米社会と大きく差があるように思える。

2022-10-11

アニメジャーナリスト数土直志の「2022年アニメから見えるアニメビジネストレンド

2022/10/11TBSラジオ、アフター6ジャンクション

アニメジャーナリスト数土直志の「2022年アニメから見えるアニメビジネストレンド」まとめ

2022年アニメは本数ベースでは例年と同程度だが

 水星魔女うる星やつらチェンソーマンなど大作が豊作

・ただでさえ強かったジャンプさらに強くなり、今はジャンプ一強状態

ジャンププラスで紙媒体限界を超えた原作供給量を確保した結果、

 ジャンプ作風が広がっている

アニメ制作費の高騰と共に、アニメ業界に「失敗できない」という

 プレッシャーがかかり、手堅いジャンプ原作に各社が殺到している

チェンソーマンMAPPA単独製作するのは、

 MAPPAブランド呪術廻戦で高まったことが要因ぽい

・鬼滅が記録を塗り替えたことや海外市場拡大のため、

 アニメの大作化・保守化が進んでいる

異世界アニメの増加は海外人気の高さが原因

 海外から買い取り価格が上昇している

・近年は「連続放映せず時々休ませる」など

 作品長寿命化させるノウハウ業界に蓄積されている

2022年アニメは本数ベースでは例年と同程度だが

 水星魔女うる星やつらチェンソーマンなど大作が豊作

・ただでさえ強かったジャンプさらに強くなり、今はジャンプ一強状態

ジャンププラスで紙媒体限界を超えた原作供給量を確保した結果、

 ジャンプ作風が広がっている

アニメ制作費の高騰と共に、アニメ業界に「失敗できない」という

 プレッシャーがかかり、手堅いジャンプ原作に各社が殺到している

チェンソーマンMAPPA単独製作するのは、

 MAPPAブランド呪術廻戦で高まったことが要因ぽい

・鬼滅が記録を塗り替えたことや海外市場拡大のため、

 アニメの大作化・保守化が進んでいる

異世界アニメの増加は海外人気の高さが原因

 海外から買い取り価格が上昇している

・近年は「連続放映せず時々休ませる」など

 作品長寿命化させるノウハウ業界に蓄積されている

2022-09-11

anond:20220911130519

子どもを育てるとニチアサやらアンパンマンやらを再履修して、愛と正義平和について心を新たにするので、昔ほど歳を取る = 保守化するが当てはまらない時代に入っているかもしれない。

それは由緒正しい典型的保守化だと思う

anond:20220911125705

おれはいい歳して少年ジャンプ定期購読しているし、子どもを育てるとニチアサやらアンパンマンやらを再履修して、愛と正義平和について心を新たにするので、昔ほど歳を取る = 保守化するが当てはまらない時代に入っているかもしれない。

人は歳を取ると保守化するのにはてなはいつまでリベラルなんですか?

ひょっとして限界中年から世の中が革命的に変わって自分が成り上がる可能性にワンチャン賭けてるんですかぁ?

夢見る中年なんですか?

ってメスガキに煽られてほしい

2022-08-08

「活発」な世代人間保守化しない。

「不活発」なオタク中年・老人は保守化する。

まり被害者意識の強い陰キャ」は保守化する運命

保守化というより頑迷固陋化。

2022-07-12

ニコ生選挙特番では前回の衆院選に引き続き「立憲民主党ツイッターを見るな」と意見が一致していた

自民党右派の顔をしながら左派政策を進めているのに、それに不満げな野党支持者の声を聞くと、立憲民主党はより極端な左派政策を打ち出すことになるからツイッターなんか見るな、という内容

ツイッターだけでなく、はてブ野党支持者もそんな感じで、極端な左派か、自民が憎くて保守化しているようなよくわからない人がかなりいるように感じる

https://note.com/seanky/n/n4780f5cbebc7

これとか

https://econ101.jp/%E3%83%8E%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%80%8C%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89%E3%81%AE%E3%82%82%E3%81%A8%E3%81%A7%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%8F%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%9F/

これとか

ブコメ女性就業率が高くなったのは景気が悪くなったからだとかいうのは、景気が良ければ女性は家庭を守る専業主婦が望ましい、そんなガチガチ保守思想なんでしょうかね

はてブを見てると、時々保守になる人と時々リバタリアンになる人と、色々いるけどどれも自民が嫌い、維新が嫌いの発作が生じてそうなるだけで、元はガチガチ保守とかガチガチリバタリアンなんじゃないかって気がしてならない

発言者のわからない政治討論会があったらいいのかも

2022-06-22

宮台真司さんがむちゃくちゃ保守化してて驚いた

宮台さんが出てる対談記事最近読んだんだけど、

今の親と若者はみんなダメ。利害を越えた他人との『まともな』コミュニケーションを養っていた昭和地域共同体崩壊してしまった。

親は子供に損得しか教えない虐待も同然の育て方してて、それで育った若者他人と損得で向き合うからまともな恋愛ができない。

僕は地域の子供に『まともな』コミュニケーションを教えていた昭和のおじさんのように今のダメな親や若者に介入したい。

みたいなこと言ってて驚いた。

保守立場を取る人の言葉なら、ステロタイプだけど反発するほどではない言説かなと思うけど、円光フィールドワークしていて売春する少女たちを肯定的に捉えていた人がこうなるとは……

数十年前に彼の著書を読んで以来全くアップデートしていなかった僕が時代に取り残されただけなのかもしれないけど。

もし宮台ファンの人いたら、こういう思想に変わるまでの経緯を語ってもらえたりすると嬉しい。

2022-06-15

anond:20220613094136

LGBコミュニティでは、昔っからそういう形で同性婚批判する議論はありますぶっちゃけ50年以上前からあったし、今も同じ事を言ってる人たちはいます

まずゲイ男性同性婚批判について。ハッテン場とかをイメージしてもらうとわかるけど、ゲイ男性界隈というのはだいたい性的交流交渉に対してオープンで(享楽的ともいう)、短期間に多くのパートナーを持ったり、ワンナイトだけと割り切ってたりと、特定相手との排他的関係(モノガミーシップ)に拘束されたがらない人達が多かった(今でも多い)です。アクティヴィストも、基本的にはこういう行動パターン自分たちが創り上げた独自ライフスタイルゲイライフ)、異性愛主義から解き放たれたゲイ男性独自文化的資産とみなし、肯定的に捉えてました。

もちろんそれは、同性との持続的関係を公にしつつ生きることが難しい時代背景ゆえの事情でもあったし、一方で60年代ヒッピー文化でもフラワーパワーとかと並んで性の解放が訴えられてたという事情もあったんですけど、まあ時代の空気だったんですね。で、そういうライフスタイルが主流だったゲイ男性の多くにとっては、「同性婚」というのはあんまりピンと来ないテーマだったんですよ。俺たちがヘテロの真似してどうすんの、という。米国でも欧州でも日本でもこういう言説は根強くありましたし、当事者自身がそう書いている書き物も多く残っています

もう一方のレズビアン界隈での同性婚批判について。こっちはこっちで、結婚制度を「男女の性役割分業を究極的に固定化する差別的制度」という風に見る人たちが多かったんです。今よりもレズビアンフェミニスト的な立場人達の影響も強かったし。家父長制と結婚制度こそが世の女性たちを抑圧しているシステムなんだから、それを自分たち模倣するなんて…という抵抗感もありました。

そもそも当時は、「同性同士が結婚する」というアイディア自体、多くの当事者にとっても突飛な、想像を超える、およそ現実的でない絵空事だったんですよね。大半のゲイレズビアンは、そんなことが本当に実現するとは思ってもいなかったから、それを目指して社会運動したりもしなかった。そもそも「昼間の世界」でカムアウトすること自体自殺行為みたいな時代です。同性愛という性的指向を詳らかにして堂々と同性パートナーと暮らすことすら難しかったわけですからさらにそこに法律婚の仕組みを適用するだなんて発想を持つ人はほとんどいなかったんですね。もちろん「同性のこの人と結婚できたらいいなあ」と夢想する人達は当時もいましたけど、それは多くの場合ロマンティックなファンタジーとして語られていた。結婚制度を同性間に拡張することで、異性カップルに認められているさまざまな社会的権利自分たちも獲得しよう、という発想はまだ乏しかったんです。

こういう流れを一変させたのが、80年代AIDSパニックです。若い人は知らないと思いますけど、日本でも当時はプライバシー侵害なんかガン無視した、壮絶なパニック報道がありました(参考: https://www.janpplus.jp/topic/433 )。今でこそHIVAIDSは、発症抑制も症状の緩和も可能な、生活態度次第では余命を全うできる病気になりましたが、発見当初は本当に不治の病だったんです。震源地ひとつとなった米国ゲイ界隈はもう本当に凄惨な状況で、各都市コミュニティ自体が壊滅し消え去ってしまうほどのパンデミックになりました。バスハウス(ハッテン場)で活動的だった人達を中心にゲイシーン全体に感染が広がり、次々に病み、衰え、死んでいったんです。その中にはもちろん、互いに大切に思っているパートナーと長期的関係を築いていたカップルもいました。その経緯を通して、パートナーの病と死に伴う課題、つまりパートナー医療・看取り・相続などについて、同性愛者は全く権利がなく、法的にとても脆弱立場にある」ということがコミュニティに深く認識されることになりました。

結婚というのは、恋・愛から始まる親密な関係に確固とした法的枠組を与えてくれるものであると同時に、人が生きていればいずれ来る病・苦・死のリスクに対して、信頼できるパートナーと共に備え、支え合うことを可能にしてくれる枠組でもありますAIDSという歴史的な苦難は、そのことへの経験想像ゲイレズビアンコミュニティ全体に与える決定的な機会になりました。「ゲイの老後」という、それまであまり語られなかったトピック海外でも日本でも注目され始めたのこがこの頃です。多くのゲイ男性が「自由享楽的ゲイライフ」という夢の先にある、生活者としての現実シリアスに捉えるようになった…といってもいいかもしれません。これを保守化と取るか、成熟と取るかは人によって違うでしょうが自分後者だと思います

AIDSパニック以後、ゲイレズビアンアクティヴィズムが一気に同性婚推進路線に舵を切ったわけではありませんが、パートナーシップに対する法的保護ニーズを求める声はじわじわと広がっていきました。そして、米国各州で一部当事者法曹支援者同性婚訴訟を起こして、そのうちいくつかで良い結果が出続けたことで、同性婚に対して微妙葛藤を持っていたアクティヴィズム界隈でも「これは行けるかもしれない」という手応えがでてきて、徐々に同性婚をめぐる権利運動が主流化していきました。このあたりの経緯は、ぜひジョージチョーンシーの『同性婚 ゲイ権利をめぐるアメリカ現代史』をお読みください。




というわけで、実は元増田意見は割と真っ当というか、問題の芯をとらえてます。というのは、元増田が書いてることは、かつてのレズビアンゲイコミュニティでの典型的同性婚批判ロジックとしっかり符合してるからです。

自分同性愛者だったら絶対結婚とか目指さんけどな

だって結婚って異性であることを前提とした文化制度法律じゃん

そんなもん同性パートナーとのルールとして採用したくないわ


これは上でも書いた「異性愛前提の制度模倣従属すべきでない」という声。

それよりも新しく同性パートナーと生きていくのに必要なことを自分たちで決めてそれを法律に落とし込んでいく方がいい

それが多様性だろ


これは「既存結婚制度に縛られない、よりフラット意味合い法律関係シビルユニオンPACSパートナーシップ制度など)」を求める声。これについては、保護される権利が同等でない「まがいもの」で満足すべきではない、という批判もあったりして、結局それぞれにニーズのある人達がそれぞれの路線運動して、結果的に両方が実現していくという流れがあります

よく話聞いてると同性婚目指してる人たちって、結婚恋愛のゴールだと思ってる節あるんだよな

から同性愛者にも恋愛のゴールとして結婚させろと言ってるみたいでアホっぽい


恋愛のゴールとしての結婚」も、やはり異性愛主義ロマンティック・ラブ・イデオロギー模倣とみなす批判はあります。一方で、先のチョーンシーはゲイ歴史学者で「自分同性婚法律化されても利用しないと思う」という立場ですが、それでも同性婚をめぐる運動当事者を強くエンパワーしていることははっきり認めています。やっぱり法律婚って、そのパートナー関係に対する社会的承認象徴なんですよね。その関係行政公的に認め、社会も追認する。そういう承認を得ることが当事者にとってどれほど心強く、報われる、喜ばしいことなのかは、想像していただければわかるのではないかと思います

元増田のような問いを受け止めつつ、それでも諸々の紆余曲折を経て、同性婚の実現による法的権利社会的承認の獲得に向かって前進してきたのが、今のレズビアンゲイコミュニティだと思います

2022-05-16

anond:20220515193450

価値観アップデート強制って「進捗的な価値観なんだから従え」と「世間がそうなったんだから従え」という、革新保守ご都合主義的な使い分けを内包しているから嫌なんだよな。

純粋に正しさだけを志向しているなら世間多数派がどう考えているかなんて関係ないハズだし、逆に世の中に合わせるべきという現状追認的な考え方を是とするならそもそもアップデート先の"新しい価値観"なんてものは生まれてこなかったハズで、価値観アップデート強制という行為にはどうあがいて矛盾が発生するんだよ。

結局、この矛盾解決する理屈は「正しいから正しい」という本人達の中でしか通じない信仰的な正義理屈しか存在しない。

から、他の正しさを考える人立場からすると「価値観アップデート」なんて言われても反発せざるを得ないんだよな。

それで双方どうしても譲らないなら、改めて論戦を張るしかないわけで、アップロードなんて考え方自体そもそも最初から必要ない。

最近よく言われる「リベラル宗教保守化」なんかも、根底にあるのはこの歪みだと思う。

追記

最後だけ"アップデート"じゃなくて"アップロード"になっていた……。

2022-01-23

anond:20220123124721

本当かよ。千田先生中庸化(人間立場があるほど中庸化・保守化するので)したのか現在ウォークがそこまでいっちゃってるのかどっちなの(のぞき込みたくはない)。

2022-01-13

ひろゆきってそれまでの中二病ぶりっこからしてどちらかというと反出生主義寄りかと思ってた

遺伝子が絶えるとかそういう事を言う奴だったのか

それとも年を取ると保守化するってやつ?

2022-01-06

anond:20220106015219

かといってこの閉塞した日本で伸び伸びしたグローバル基準風味な教育になるかっていうとそういうイメージは湧かないよなあ。一部のボンボン校はとっくの昔にそうなってるだろうけど、普通学校がそうなるかというとなあ。むしろみんなどんどん保守化してるから時代を巻き戻ってさらに厳しくなっていきそう。

2021-12-24

anond:20211223132203

関係あるようなないような話だけど

00年代ネトウヨってのは日韓W杯やら韓流ブームやらに沸く世間への反動で生まれたわけじゃん

一方、当時のワイはネトウヨまみれのネットに入り浸ってて、その反動極左化した結果、一周して世間常識に寄ってきちゃったみたいな

ひねくれ過ぎてまっすぐになっちゃったみたいな感じで

から逆に当時世間保守化して、ネットリベラル化してたらワイは右翼になってたと思うんよな

んで、昨今の反リベラルだの反フェミ現実社会へのカウンターとして成り立ってるけど

表現の自由云々については、オタクアイデンティティとか宗教問題みたいになってたりして、そのうち死人が出るんじゃねーの、とか思いながらも

オタクが守ろうとしてるのは表現を消費する自由であって、ビジネスっつーか資本主義的な側面もあるわけで

山田とか赤松みたいにやるのが賢い立ち回り方なんだろうけどワイには無理やな

2021-12-20

キモオタって自分の国で中韓ソシャゲ流行りまくってる状況をどう受け止めてるんだろうね

それらの国の方が現時点で表現規制は色々と厳しいなずなのに

現実リリースされるゲームはわりかし自由萌えエロソシャゲみたいなものを作れちゃってるわけじゃん

それどころかウマ娘みたいに公然ポルノ規制してるのはジャップランドの方になってる

果たしてキモオタがいう表現規制って何なの?と。本当にこいつらが言うニュアンスのようにクリエイター即死ものなのかと

しろそういうクリエイターをいっぺんに締め付ける規制ポルノよりも民族主義に由来する物の方がよっぽど厳罰的で

表現規制危惧するなら保守化の流れこそ警戒すべきなはずだろ

キモオタは単に八つ当たりする仮想敵が欲しくて些細な表現規制」という標的の存在を誇張してるだけじゃないのかと

そもそも君らの敵って中国韓国だったよね。なんで君らの界隈はそいつらのゲームに夢中になっちゃってんの?

そいつらに対抗出来なくなったか表現規制とか言うありもしない敵にタゲ変更するのやめようよ

現実逃避は君らの得技なのかもしれないけどさ

ジャップランドオタクネトウヨ中国韓国に勝てなくなったか

政治的モチベーションの矛先をフェミとかポルノ規制スライドさせたんだわ

そこに強引に与野党対立軸を当てはめて野党ガーしてるだけ

なんの必然性論理性もない。単に中韓に負けたネトウヨの転進戦の一つでしかない

2021-11-23

anond:20211123063343

時代が「今までの価値観破壊する」流れだったときの曲だね。

当時でも、というか当時こそ過激である、という捉えられ方だったのだろうと思う。

この曲はひどいものだ、という評価は正しいかも知れないけど単純だ。

なぜなら、このような価値観破壊があるからこそ、

女は男に黙って従うべきである

というような価値観破壊も起こるからだ。

 

価値観の変化とは、〇〇という変化はいいことだから、オッケーで

□□という変化は駄目なことだから、駄目です、というような選別できるものではない。

大きな流れ濁流として大きく変化してくしか仕方がないものなのだ

その濁流が流れきったあとで、元増田の言うように〇〇という歌詞おかしい、という批評は正しい。

ただ、それとは別に大きな流れがなくして物事というのは変化しないということも理解して欲しい。

さらにいうなら、昨今のように「これは駄目だ」という否定的規制的な文化圏の中では

物事はひたすら保守化していくので時代の変化は少なくなっていくということも知ってほしい。

2021-10-18

anond:20211016191525

マンガのほうは「なかよしCLAMPという同人絵柄ゴリゴリ作家が来た!」という意味で、絵柄が保守化してた低年齢向け少女マンガ作風の全体の転換を推進した、90年代初期の転換点のいくつかある一つだったと思う。

 

けどそんなのはどうでもいい。本当に革命だったのは、セガサターンで出たRPGレイアースだ。

 

90年代セガアニメにけっこう金を出してた。エヴァンゲリオンナデシコが有名だが、おもちゃも作ってたし、ゲーム原作としても期待してた。

そのセガスポンサーアニメとしてゴールデン枠に殴り込みをかけつつ、さら次世代機競争で「セガサターンスーファミPSと違って2Dアニメーション処理が凄いぞ!」という宣伝役割も与えられたのが、セガサターンで発売されたレイアースだ。

まず、モニター全画面を使ってTVアニメと全く同じ画質(当時レベルで)のオープニングが見られた。

こんなことはスーファミPCエンジンメガドライブでは不可能だった。処理能力の都合で全体の50%以下のサイズアニメ処理し、黒縁取りのほうが面積が圧倒的に多かった時代から隔世の感があった。一方、同時代のPSではPCエンジン並みのアニメがまかり通っていて熱暴走しまくってた。

ドリームキャスト宣伝サクラ大戦3のOP動画がそこらじゅうにばら撒かれ、アニメクオリティに度肝を抜かれたのを覚えてる人も多いと思う。サターンレイアースのOPアニメ位置づけは、ちょうどあんな感じだ。

 

さらレイアースはOPアニメだけじゃなかった。ゲーム本体部分でも流麗なアニメーション処理が随所に適用され、「これが次世代機の力か!」とストーリーを追うごとに驚愕させられた。細部へのこだわりがものすごく、現代PCゲームだとやらない・やれないような丁寧なアニメ処理によってマンガアニメ原作の流麗さを当時ほぼ再現させていた。ドット絵アニメ次世代機の処理能力幸福な結合を実現させた、数少ない例がサターンレイアースだった。

 

ストーリーもよく(ゲームオリジナル)、アクションRPGとして難易度も適切で、攻撃魔法キャラクターごとに特性がありそれを使って障害クリアしていくちょっとしたゼルダ要素もある、キャラゲーとしても通常のRPGとしても、ほぼ完ぺきな内容だった。

ただキャラゲーは売れなかったが。当時は特にセガ信者勘違いした自称硬派がギャルゲーキャラゲーを見下す風潮があったか少女マンガ原作なぞ話題から外されてたが。バーチャファイターやってないやつはサターンで何をやるの? みたいな扱いだったし。だからセガは(略

2021-10-02

anond:20211002140841

まず『政教分離危機から保守派キリスト教派が力を持ったことで排外感情が強くなった』までは最近オーストラリア保守化理由が語られてて面白いと思うんよ。

もちろん実際に明日学校で広めちゃってもいい内容かはちゃんと裏をとる必要があると思うけど。

ただ4段落目『オーストラリアを見ているとポリコレの正体がわかる』で「えっ?何故急にポリコレの話に?」って俺は思っちゃったんだな。

改めて読むと、冒頭の「貧乳女性AV出演禁止」に見られるように、性規範厳格化ポリコレと言っているのかな、と思えるけど。

そしてその背後には反移民、反多文化感情本音として巧妙に隠されている。

ぶっちゃけ有色人種を見たくない、有色人種文化から影響を受けたくない、排除したいという本音

俺の認識としてはポリコレってむしろ例えばアメリカなら「白人メインで映画などを作るのではなく、黒人ヒスパニックアジア系等多様な人種から満遍なく偏りなく起用しましょう」、的な動きと捉えていたから、そこは真逆の動きじゃね?って思った。

結局、ポリコレキリスト教色の強い文化圏で生まれてて

これはまあ西洋キリスト教文化圏だからそうだろう。

ただ俺は保守の動きというよりは、左派リベラル的な動きと認識していたので、齟齬が生まれた模様。

西洋って確かにキリスト教の影響強いけど、いち早く宗教的ものを乗り越えたって面もあると思うんだよね。同性婚とか。

ポリコレの一面として、性的もの忌避する傾向は一見かにあるけど、それを『ただの嫌悪感・フォビア感情』と断じてしまうのは少し早計かなと。

オーストラリアを見ているとポリコレの正体がわかる

貧乳女性AV出演禁止」などオーストラリアがやたらと性規範に厳しい事情理由について説明する

政教分離危機

オーストラリアは8年前から連続自由党率いる保守連合与党

この保守連合政権によって近年急速な保守化が進んでる。

まず政教分離危機が起こってて学校教育宗教思想が介入するようになっている 。

保守反動の動き

オーストラリアは年々若年層を中心に無宗教者・無神論者自由主義者が増えてるけど、

まだまだ国民過半数がなんらかの宗教信仰し、その大部分がキリスト教徒

さら国民10人に一人が白人至上主義で、異人種有色人種)や移民先住民への嫌悪感があると回答してる。

そういう宗教的、人種的保守的な色が強い人たちが、

近年の若者に増える無宗教無神論危機感を覚えてて、『伝統』とやらを守るために保守化保守連合を支持してる。

2019年選挙でも勝敗を左右する鍵として注目されていたのがキリスト教徒票。

この取り込みに成功した保守連合勝利し、結果としてますます宗教保守化オーストラリアでは進行してる。

保守派キリスト教派が力を持ったことで排外感情が強くなった

かつては移民難民の受け入れにも積極的だったオーストラリアだけど、

近年はこの影響により急速に排外色が強くなっている。

勿論、排外感情対象には日本文化も含まれる。

断っておくけどオーストラリアでは今も日本文化は人気だし、

若者の間ではコロナ前は毎年日本アニメキャラクターコスプレをするアニメイベントが開催されていた。

アニメイトも進出してる。

けどそれをずっと快く思わない連中(宗教保守性と、人種的排他性が由来)が強くなってきている。

そして後者排外側の意見、主張が年々保守連合の長く続く政権運営によって日増しに強くなっている。

オーストラリアは近年中国積極的対立的だけど、あれもキリスト教徒反共感情と反アジア感情に裏打ちされたもの

オーストラリアを見ているとポリコレの正体がわかる

まあポリコレの正体がなんなのか、ってことがオーストラリア保守化宗教国家化を見てるとよくわかる。

結局、ポリコレキリスト教色の強い文化圏で生まれてて、

近代化によって忘れ去られかけていたキリスト教禁欲主義保守主義を形を変えて復活させたものに過ぎない。

そしてその背後には反移民、反多文化感情本音として巧妙に隠されている。

ぶっちゃけ有色人種を見たくない、有色人種文化から影響を受けたくない、排除したいという本音

ポリコレとは本質的白人による「人種差別意識」が根底にある概念。なぜそんなもの差別される側の日本人がありがたがるのか理解に苦しむ

でもそれを大っぴらに主張するとただの差別になるから

政治的正しさ』を設定して、政治的正しさウォッシュする方向なわけだ。

ちょうど日本でもVTuber二次元美少女公共機関PR広告に使ってほしくない連中が目立っている。

本音自分嫌悪感理由なだけ。

しかしただの嫌悪感・フォビア感情で何かをバッシングして差別してることを堂々と認めるわけにもいかいから、

政治的正しさ』を持ち出して自分嫌悪感イデオロギーすり替える。 

多様性の重視」が全然多様性の重視になっていないのはすでにバレバレだが

根底にある考えかたが「自分たち以外をすべて排除したいから」だ。

ポリコレ多様性の重視は定義からしても両立しにくい。これらを同時に唱えている時点でどこかに嘘がある。

2021-09-13

anond:20210913092629

結局家庭持たせりゃ男なんてみな保守化するんであって

それもないのにTPOなんて要求する方が図々しいってわけですよ

2021-09-04

anond:20210904001100

自称マイノリティたちの苦労してきましたストーリーはもう商品化してるよね。何も抱えてない人なんていないのにね。これから社会の底が抜けていっていやでも保守化していくと私は思っているから、そんな社会マイノリティの居場所はなくなっていくんかなあと不安に思ってる。ここ10年くらいが異様に明るかっただけなのかもしれない。

2021-07-20

開会式チームの人選だけで日本10年停滞していることがわかった

私は広告業界に18年身を置く人間です。

みなさんが街中やネットでよく目にするような、色々な大クライアント広告制作に関わっています

世間では作曲家の一人の過去いじめ虐待問題で大騒ぎですが、

その騒ぎが起きる前、メンバー発表直後の私の個人的な落胆はすごいものでした。

きっと同じように落胆した同じ広告業界の人も多いに違いがありません。


勘違いがないようにいいますと、

アサインされたクリエイターの方たちは、本当にみなさん才能あふれる素晴らしい方たちです。

きっと、厳しい条件のなかで素晴らしい仕事を見せてくれると思います

(ちなみに本題とちょっとそれますが、映像監督児玉裕一さんだけ、MIKIKOさんチームが去ったあとも

残り続けていることにあなた気づきましたか?)

ただ、このスタッフィング、佐々木CDが去ったとて、

制作の仕切りが電通なのは変わらないですが、こういうスタッフィングをすること自体が、

やばすぎるのです。

はっきりいうと、今のこのメンバーアサインするのは、ご時世的にはとても「古い」「流行遅れ」なのです。

10年前は、このクリエイターの方たちを提案することは間違いがないことでした。

映像監督小島さんで、音楽FPMコーネリアスオリジナル曲をお願いできます!」

なんてなったら、クライアントも、広告代理店も大喜び。

できあがったクオリティの高い制作物には、各種媒体取材もおのずと集まり、みんな万々歳でした。

ザ・スタークリエイターでした。

でも。

今、このメンバークライアントドヤ顔提案する広告マンは一人もいません。

もちろん、個別の方たちを個別案件提案することはもちろんあります

このクリエイターの方たちは今も超売れっ子です。

でも。

日本クリエイタードリームチームを集めよう!」というオリエンに、

このメンバー提案したら「君10年前で頭止まってんの?」と鼻で笑われるでしょう。

「まあ失敗はしないだろうけど、安牌を取り過ぎだよねえ。随分保守的だねえ、ちゃんリサーチした?考えた?」

という意見でしょう。

あなたが、10年前の流行りをドヤ顔提案されたらどう思いますか?

たとえば2010年には「食べるラー油」が大流行しました。

「いやそりゃ美味いし間違いないけどさあ…」って感じじゃないでしょうか。

それでいうと、リオ閉会式チームみたいな

MIKIKOさん率いて、ライゾマティクスが技術サポートし、

児玉裕一さんが映像演出して、マリオリスペクトした制作チームは

大規模イベント制作する実績も充分で、そして確かに最先端だった。

でも。

その最先端チームが、なぜか内部で瓦解していた。

数々の修羅場をくぐり抜けてきたMIKIKOさんのストレス耐性はすごいはずなのですが、

それがダメだったのだからいかに内部が腐っていたのか。

私は身近な業界にいる分、強く実感を持って感じます

そして。でてきたこのチーム。

もう内部が、麻痺していて、リスクを取ることができず、制作を楽しんでおらず、

という硬直化・保守化がヒシヒシと伝わってくるのです。

俺はまた「食べラー」をありがたがって食わなきゃいけないのか……!

美味いよ、たしかに美味いけども…!

2021-05-29

[]2021年5月28日金曜日増田

時間記事文字数文字数平均文字数中央値
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2021-05-28

自分同性愛者だけど、lgbtとか言って浮かれてられる時代はそう長く続かんだろうなと漠然と思ってる。近い将来は保守化していくんじゃないか懸念している。思春期のころは誰にも性のことを打ち明けられなくてつらかったが、今みたいなゲイ万歳みたいな風潮は冷めた目で見てしまう。これだけ社会貧困化してきてるのに、性の問題ばかりとりあげるのは謎だ。きっとどこかで反動がくるのだろう。愚かな同性愛礼賛者に鉄槌が降ってほしいという感情心中にあるのは否定できない。

anond:20210527193602

自分に実害が降りかかると途端に保守化する

・・・人、それを「大人になる」と謂う!

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