はてなキーワード: 夢遊病とは
いつからだったろうか。
窓のカーテンを開けば外の豪奢な灯りが一面に飛び込んでくるような所に来たのは。
出来るだけ部屋は暗くしている。そうしたほうが、動く者の姿がよく目に入るから。
横一列に並んでる。
流すのは常に映画。でも何を流すかまでは決めていない。
帰宅後、家に足を踏み入れると音が聞こえる。
トントン、というものかもしれない。ドシュン、ドシュンとレーザーを飛ばす音かもしれない。
映画は暗闇の中で流れ続け、誰もない観客に映像を提供し続けている。
ひと段落ついて特等席のソファに座り、モニター三台が目の前に来る。
睡眠導入剤を温めたコンビニ弁当と共に胃に流し、ふわっと意識が次第に上昇してくるのを感じ得る。
それは意識が睡眠と覚醒の狭間を彷徨ているような感覚で、眠りに落ちる手前の崖に突っ立ち、そこで下を眺めているような状態。
飛び降りない。そこに留まって俺は映画を夢遊病のような状態で鑑賞し、次第に三つの映画がミックス、合わさり合って観えてくる。
映像は立体になりモニターの縁をぶらして揺らし、身体もゆっくり揺れては地震のような倒錯感。
次第にゆっくりと、ヨガの深呼吸のように緩やかに意識は沈殿していき端の崖から飛び降りる。
誰かが何かを言い続けていて、どこかで爆発が起こりもしながら夢に入り、夢の中でも引き継がれ、朝に起きると頭が痛くDVDは止まっていて無音。
ゆるやかな喧噪を感じながら目を覚ます。
都内の夜の交差点。誰もいない。信号機のみが呼吸する。ふいにオルゴールの音楽が流れはじめ、時計が針の音を軋ませ、オルゴールが鳴り止むと信号が全て青に変わった。
知らん人を憎んでたの?夢遊病みたい
客観的に見て、残念ながらそういう評価となってもしょうがない事件だと思う。
ぼーっと突っ立っている人間のなんと多いことか。
また、事件直後も右往左往すらすることなく、ふらふらと夢遊病のように歩いている観衆、
そして警察の制服を着た人間すら、なんの危機感もなく立ち尽くしている。
瞬時に動いて対応できたと思う。
地震や津波といった災害が1000年以上ないこともあるだろう。
ある奈良県民が、
「大阪に出勤しているが、生駒山を抜けた瞬間にのんびりした空気になる」
と言っていたのが印象深い。風土もあるのだろう。
ひょっとしたらそれも織り込み済みで狙われたのかもしれない。
実家の事情もあって、専門卒業後に別業種だったシステムエンジニアに転職した。
パソコンなんてパワポとフォトショくらいしか触ったことないのに、プログラムを0から勉強して騙し騙し仕事をしていた。
元々勉強に向いているタイプだったのもあって、23歳から30歳の7年間で年収は1200万円程もらえるようになった。
学歴のない自分には身に余るような光栄な仕事ばかり与えてくれる会社や、周りの人には本当に感謝しかない。
殴られたって、いじめられる時だってあったけど、結果的に金になっちゃったんだからオーケーオーケー。
お金には困っていない。新卒から早々に一人暮らししながら実家に数十万の仕送りを送り続けた。
その生活も、今年の春で終わった。自分のお金はもう一人で使える状態になった。
そんなタイミングで来る、結婚適齢期、妊娠出産のタイムリミット。
運良く結婚前提交際1年、同棲半年、婚約もとんとんで進んで、生活力もある容姿も好み、価値観や性格もぴったりの婚約者ができた。
これから私は、この人と私の幸せのために働くのだと思うととても幸福に満ちている。
ただ、7年間の激務で自律神経がめっきりぐっしゃり壊れてしまった。
顔面神経麻痺、チック症、不眠、夢遊病、悪夢症、体温・発汗バグ、手足の震え。
避けていたが、婚約者の勧めもあり2年前から心療内科に通っている。
処方されている薬は、精神科医によると「これ以上強い睡眠薬は出せない」レベル。
これさえ飲めば、中途覚醒と悪夢で叫んで起きることはたまにあれど、6時間ほどは眠れて働ける。
メンヘラといえばメンヘラなのだが、精神状態に問題はなく、神経がちょっとバグっちゃっただけなのだ。
ヒスを起こすことも、暴力も、リスカも、ODもしない、模範的精神病者である。
結婚をしたら子どもが欲しい。妊娠を望む際はこれらの薬を断薬する必要がある。
眠れぬ暮らしをしながら働けるだろうか。
婚約者はそれなら仕事をしばらくセーブすればいいと言ってくれてる。
でもお金はあればあるだけ安心だし、産んだあとこそ働けなくなるのではという不安がある。
低学歴の汚い野良犬みたいな自分を拾って仕事とお金をくれた会社にも感謝している。
でも、失った対価は大きかったのかもしれない。
少しずつでも薬の量を減らしていこうと思う。
私は生きてきて努力をした記憶がない。これは嫌みでも謙遜でもない。
勉強なんて全くした記憶がないし、常に怠惰に生きてきた記憶しかない。
仕事も不真面目で出来損ない、間違いなく屑だ。
少なくとも塵カス程度には何かしなければ、偶然といえど、大学に受かることもなければ、仕事の結果を残すこともないのだ。
例えば、何か設計をした際の、「設計の動機」とか「設計に至った理由」などは答えられるが、設計をしていた時間の記憶がないのだ。
気がついたらキッチンに居たとか、ふと気がついたら出社していたことがないだろうか?
私は良くある。通学・通勤中の記憶がないけど学校・会社に来てた事が何度もある。少なくとも10代からだ。そのたび、「えっ夢遊病?事故起こさなくて良かった」とか思うのだ。
多くの事において私はこれが起こってる気がする。結果だけは覚えてるけど、途中がキングクリムゾンしてるのだ。
逆に何もしてないとき。サボってるときとか休憩してるときは記憶に残る。失敗したときなんかも覚えてる。
だから何か思い出そうとしても、自分が怠惰で屑だった記憶しか思い出せない。
だから自己評価はカスという評価しか下せない。常に最低評価を付けているのに、それなりの評価に修正されるのかがずっと理解できなかった。周りの人間は私なんかよりずっと努力してるのに、ちゃんと評価しろよと内心怒っていた。
今日は何もなかった。
夕方まで寝てしまった。昨夜は結局、ほとんど眠れなかったから仕方ないのだけれど……。
「もう起きようかな」
まだ時間は早いけど、このままベッドにいても仕方ないしなあ。
「よっと」
身体を起こすと、部屋の隅で丸まっていたピグシード辺境伯家の家精霊であるアイシアが目に入った。あたりまえだけど、何もしなかったので精霊も動きを止めて待機状態だ。だからといって何かする気が起きるというわけでもないのだが。さぁて、どうしよう? そういえば今朝はまだ【畑】を見に行っていなかったっけ。時間もあることだし見に行くことにしようか。
着替えを済ませ部屋を出る前に、いつものように軽く伸びをする。するとその気配に気付いたのか、アイシアが俺の方に近づいてきた。
「お出かけされるのですか?」
いつもどおり執事的な物言いなやつだ。まぁ借りてるんだから文句は言えない。
「うん、ちょっと畑に行ってくるよ」
「私もお供いたします」
「え、うん…別にいいけど」
なんでついてくるんだろう?家精霊なんだから家にいればいいものを。まぁ今日は家でほぼ何もしてなかったからやることがないのかな。というか普通先に許可を求めないか?まぁいいけどさ。玄関で靴を履き替え扉を開ける。目の前には
庭が広がっているはずなのだが、何故かそこに『空』が広がっていた。
「へ!?」
思わず変な声が出てしまう。だっておかしいだろう、普通地面が下で空が上のはずだぞ。なのにどうして青空が見えるんだよ!まさか夢遊病とかじゃないよね?自分の頬をつねってみる。痛い。
困ったな、このままでは空に落ちてしまう。我ながら陳腐な表現だなと思いつつも、アイシアに何が起きているのか訊いてみる。
「アイシア、これどういうことだと思う?」
アイシアはまるで何もなかったかのようなトーンで答えてくれた。
「ご主人様のお出かけに合わせて、私がお屋敷周りの重力場を調整しました」
「あーそういうことね……」
つまり、俺は宙に浮かんでいるということらしい。でもそうなるとひとつ疑問が残る。
「じゃあさっきは何でわざわざ確認したの?」
「申しあげます。私はご主人様をお慕いしておりますので、家から出したくないのです」
「いや、畑見に行きたいんだけど…」
アイシアは目を閉じて考え込んだ後、こう言った。
「ん?何を言ってるのかわかんないけど、とりあえずわかったよ」
どうせ聞き返してもわからないことが聞けることなんてないだろうし、ここは素直に従っておくことにした。
「従うと思ったか?」
不意にもう一人の僕がしゃべりだした。体が動かない―いや、正確には僕の意志では、だ。
ゆっくりと右手をアイシアの胸元に伸ばし果実を包む薄布を解いていく。
「ごしゅじんさまぁ…♡」
は?おい、こら待て。お前誰だよ。どうしてそんな甘えた声で名前を呼ぶんだよ。何でそんな蕩けた顔で俺を見るんだよ。
「これが現実です。受け入れてください」
くそっ、いつの間にか僕の口が勝手に動いてるじゃないか。どうしようもない…。
アイシアは屹立した僕のイチモツを優しくなで始めた。正直、気持ちがいい。目の前にはアイシアの大きすぎず小さすぎないちょうどよい乳房が露わになった。色白で薄桃色の乳首がよく映える。アイシアは腰を落とししゃがみこんでいく。そして口を開け舌を出し、先端部分を舐めまわし始めた。
「うぅ……はぁ……♡」
「そのまま全てを受け入れなさい」
「く、口に出すぞ…!」
言うか言わないかで僕は果てた。ドクンドクンと脈打つ度に精液が勢いよく吐き出され、それをアイシアは全て受け止めている。やがて射精が終わると、彼女は立ち上がりスカートを脱いだ。
「ご主人様のお情けを賜りたく存じます……♡」
完全にスイッチが入っているようだ。もはや抗うことなどできなかった。
「挿れるよ」
返事を聞く前に一気に貫いた。ああ、凄い締め付けてくる……。
「あっ……すごい……奥まで届いて……いい……」
アイシアは身体中から汗を流しながら快感に浸っている。その姿はとても綺麗で官能的だ。だが、その目はどこか虚ろで焦点があっていないように感じる。
「ふぁ……また出ちゃいましたぁ……いっぱい……あつい……しあわせ……もっと……くださいぃ……♡」
「あッ、あン、あァ!すご、いィ、ごしゅ、じんさ、まぁ♡」
次第に喘ぎ声が大きくなっていく。何かにとり憑かれたかのようにひたすらにお互いを求めあう。
「も、だめぇ、イっちゃいます!ごしゅじんさまぁ、いっしょに!あぁあ~!!」
一際大きく痙攣すると同時に膣内が激しく収縮し僕を締め付ける。
「ぐっ……あぁ……!」
耐え切れずに僕もまた達してしまった。
「あぁん、出てますぅ、ごしゅじんさまの子種、たくさん、きてますゥ!うれしい、しあわせ、きもちい、い、もっとぉ……」
「ごしゅじんさまぁ、すき、だいすきですぅ……あいしてますぅ、ずっとここにいてください、はなれたくないんですぅ」
結局畑には行けなかった。
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あれから数日経った。僕はアイシアの部屋にいた。もちろんあの日以来毎日のように体を重ね合わせていた。今日はアイシアは部屋にいるだろうか。そう思い扉を開けるとベッドの上で彼女が待っていた。
「お待ちしておりました。ご主人様」
「どうしたんだ?」
「実はお願いしたいことがありまして」
「何?」
「私を
パワハラにセクハラにモラハラ、更に人のあだ名をプランクトンと呼ぶわ、満座で辱めるわ、新卒一人に物凄く攻撃してる。
毎話これだから見るに耐えなくて。
いくら何でもここまでやらないとお仕事シリーズって名乗れないの?って思った。
花咲くいろはでも叱り付けるシーンがあるけどアクアトープ程じゃなくて必ず後でフォローが入るんだけど
アクアトープには今まで(特に後半)フォローが全然なくてもう完全にパワハラだった。
そのクソ上司、くくるが働く水族館の副館長なんだけど、とにかく酷いのが他にも新卒社員がいるのに彼女だけに大きなプロジェクトを押し付けていた。
その上取引先と交渉する場ではくくるにプロジェクトの全てを丸投げしてフォローすらしなかった。
これを会社勤めだとよくある事だ!と言う人もいるだろうけど
くくるは高卒で入社してまだ1年も経ってない。いくらおじいと呼ばれる水族館の業界でレジェンド扱いされてる男性の孫という事で鳴り物入りで入社したとはいえ
シナリオ自体はそこまで破綻してるという程でもなくて毎話ティンガーラ(前半クールではがまがま水族館)を舞台に様々な飼育やそこで働く社員の問題を取り上げては解決っていう
如何にもお仕事シリーズの定番といわんばかりでそこは評価してるんだけど
主人公のくくるに対するあからさまな体罰というかイジメ行為が見ていられなくてピーエーワークスはこんな内容で良く通したなと感心してしまうほど。
感心するけど別に良い意味ではなくてどうしてこうなったという困惑が9割くらいあって。
確かにがまがま水族館時代、アクが強すぎて閉館の最後の方は夢遊病患者のようなありえない行動も多かったけど
それはくくるなりに水族館を守ろうとした結果だから一応フォローが出来るし周囲のフォローもあったからこれはこれでお仕事シリーズだなと思えたのに
次の舞台ティンガーラでは同僚の風花たち、がまがま水族館の元社員たちが新部署で各々問題を抱えつつも周りのフォローによって人間的に成長する過程がこと丁寧に描写されてるのに
くくるの職場だけそういうのがほぼなくて、自力でどうにかするしかないみたいで。
でそんな劣悪な労働環境の中でくくる一人が件の副館長に毎日物凄いパワハラを受けていてそら精神病むわと思ったよ。
これはなに、つまりうつ病になるまで追い込む事がお仕事シリーズの新たな試みということなの?
見ていてすごく不愉快な気持ちになるのでせめて何らかのフォローが欲しい。
シナリオ通りでもここまで特定のキャラクターを追い込むような展開は心苦しいので本当に辞めて欲しい。
せっかく期待してピーエーワークスのお仕事シリーズ最新作を楽しもうとしてるのに水を差さないで貰いたい。
表題通りです。
2階の自室にいるときに母の声に呼ばれた気がして慌てて下に降りて「呼んだ?」と聞くと呼ばれてない時がある。でも、気づかないでいると、あるいは気のせいだと思っていると2回目には怒号が飛んでくるから怖くて無視出来ない。
母は声が大きかった。そして常に苛立っていた。
私はただ母が怖かった。
近づくと「来ないで!」と怒られるのでなるべく近づかないよう、話しかけないよう息を潜めて生きた。それでも、子供だから限界もあった。私は毎日母にはしゃぐたびに怒られていた。
いっぱいいっぱいだったのだと思う。子供を育てるのは大変だってネット上でいくらでも見る。
子供は自分勝手で親の気持ちなど知らず利己的で理性が無くて甘ったれで騒々しい。親はそれに苛立つのなんか当たり前なのだと教わった。1日も早く「人間に成れ」と言われていた。
またそれを補完するためなのかネット上の育児ブログなんかもよく読まされた。ブログの中でも概ねそのような内容だった。どの母親も子供の未熟さに悩んでいた。生きているだけで迷惑をかける生き物なのだと思った。
虐待の記録を目の前で読み上げられ「あんたはほんと幸せね」と言われた。
本当は私も虐待を受けていたのだと気づいたのは大人になってからだった。
私は小学校の頃、母に「子供を堕していいか?」と相談された。「お金がないの。この子を産むことも出来るけど、そしたらあなた達にかかるお金がなくなっちゃう。それでも○○は兄弟が欲しい?」
私はそう問われ、何日も体調が悪かった姿や、すでに金銭的な悩みを日常的に相談してくる母のことを思い出して「兄弟はいらない」と答えた。
婦人科まで私も一緒に行った。
母は妹が先に産まれていれば私など産まなかったという。
祖母にお金を借りるのに、母が行きづらくて私が行ったこともあった。
母は金銭的な悩みでよく私の前でだけ泣いていた。慰める言葉の出ない私は黙って「そう…」と言うしかない。
子が近づくことを許さない母に名前を呼ばれる時は、大体悪い出来事の前兆だった。
幼少期から不眠症と夢遊病、また自傷癖があった。口の中は常に血が滲んでいて頭はマダラに禿げていた。
何度も体調不良を訴えては病院で「気持ちの問題ですね」と言われて、いつしか病院に連れて行ってもらえる機会は減った。
メンタルクリニックは「頭がおかしい人みたいだからやめてよ」と言われて行けなかった。成人するまで、保険証は母が携帯していた。
成人してから親に内緒で病院に行きまくった。3ヶ月連続で採血された。
くつろいでいて、隣人の声が聞こえると「呼ばれた」と思って焦って飛び起きるがそもそも母はここにはいない。実家を出る時も見送りも何もなかったし、興味もなかったから、私が住んでいる場所も知らないはずなのに。
過去のことを思い出す時間が増え、不眠症が悪化し、メンタルクリニックで入眠剤をもらおうと思った。
常に思い出す過去のことを一通り聞いたあと、カウンセリングの心理士は言った
「その家庭で育って、よくもっと大きな病気にならないでいてくれましたね」
私の家、おかしかったのか……と思った。
過去を振り返ると、母を、父を助けてくれる人は周りに誰も居なかった。両親も様々な虐待を受けていて、でも子供が産まれてしまったから祖父母に頼らざるを得ない環境だった。
今でも私は「私の家がこうだったのは仕方なかった」と思う。そう思うしかなかった。心の壊れた父や泣き叫ぶ母を見てもっと頑張れなんて子供の身分では言えないししっかりしてくれよとも言えない。
ただ怯えて隅で固まっていただけの役立たずだった私がいまさら言える不満なんてない。
何も言えないまま、助けにもならないまま、大人になって逃げ出した。
ネットで毒親や、被虐待児の相談を見て、回答で言われる「自分の人生を生きて」「子供を産んで優しくしてあげて。自分がして欲しかったことをしてあげれば癒しになる」「子供を産めば親の気持ちもわかる」
そして失敗した両親を私はよく知っているのだ。
色々調べて、家族は要らないなと思った。子供も欲しくない。親の気持ちを理解する努力を20年間ずっと続けてきたから、もうわかっている。
私に出来るのはせめて両親を祖父母にしないこと、もう苦しませないこと、この血筋を終わらせることだけだ。
もう何代前からこの血は虐待を受けているのだろう。親戚の話を思い出しても、虐待、虐待、虐待。戦後の世代から養子を受け入れ兄弟をたくさんもうけても、一人しか結婚しない。親戚には初老にまでなった独身者が異常に多かった。
呪われているんじゃないかとすら思う。
さて、私は血を残さず死ぬまでの自分の人生を歩み始めた結果、このようにいきなりつまづいてしまい薬の世話になっている訳だが、なんとか頑張って生き抜きたいとは思っている。
だが、どうしても、一人で部屋にいると「もうどこにも帰れないのか」「私には頼れる、愛してくれる人は誰もいないのだ」と思ってしまい眠れなくなっていく。
寂しさに負けたら同じ歴史が繰り返されるとわかっているのにただ寂しい。
それだけがまだ辛い。