2024-03-16

自分は寂しがり屋なんだと思う

から、小さなから部屋を暗くして寝るのが苦手だった。

いつからだったろうか。

窓のカーテンを開けば外の豪奢な灯りが一面に飛び込んでくるような所に来たのは。

出来るだけ部屋は暗くしている。そうしたほうが、動く者の姿がよく目に入るから

モニターは三台。dvdも三台。

横一列に並んでる。

流すのは常に映画。でも何を流すかまでは決めていない。

帰宅後、家に足を踏み入れると音が聞こえる。

トントン、というものかもしれない。ドシュン、ドシュンとレーザーを飛ばす音かもしれない。

映画は暗闇の中で流れ続け、誰もない観客に映像提供し続けている。

ひと段落ついて特等席のソファに座り、モニター三台が目の前に来る。

睡眠導入剤を温めたコンビニ弁当と共に胃に流し、ふわっと意識が次第に上昇してくるのを感じ得る。

それは意識睡眠覚醒狭間彷徨ているような感覚で、眠りに落ちる手前の崖に突っ立ち、そこで下を眺めているような状態

飛び降りない。そこに留まって俺は映画夢遊病のような状態で鑑賞し、次第に三つの映画ミックス、合わさり合って観えてくる。

映像は立体になりモニターの縁をぶらして揺らし、身体ゆっくり揺れては地震のような倒錯感。

次第にゆっくりと、ヨガ深呼吸のように緩やかに意識沈殿していき端の崖から飛び降りる。

その先には夢があり、半夢遊病状態から夢の中へ覚醒する。

誰かが何かを言い続けていて、どこかで爆発が起こりもしながら夢に入り、夢の中でも引き継がれ、朝に起きると頭が痛くDVDは止まっていて無音。

ゆるやかな喧噪を感じながら目を覚ます

都内の夜の交差点。誰もいない。信号機のみが呼吸する。ふいにオルゴール音楽が流れはじめ、時計が針の音を軋ませ、オルゴールが鳴り止むと信号が全て青に変わった。

そこで目を覚ました。今日平穏で慎ましく、調和のとれた一日が始まるのだと思う。

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