はてなキーワード: ロバート・ゼメキスとは
80年代の映画にはありがちなことだが、日本では「善」のイメージが強いバックトゥザフューチャーも実は露骨に黒人差別的な描写がある。
例の「チャックベリーが白人からロックをパクった」描写(忘れがちだが作品に出てくる黒人には『人権』のない時代で、そんな彼らから音楽すらも奪う)や、黒人市長のもとではホームレスが増えている描写など、ギャグの体を装っているがかなり黒人蔑視が目立つのだ。
監督のロバート・ゼメキスは他の作品でも人種描写の悪評が高い人物である。
この作品が国民的人気があるのは日本くらいで(アメリカではオールタイムベストで選ばれることは少ない)、前述の点も海外では批判されている。もちろん「過去の作品であることは前提として」だが。
だからあえてこの作品を、今の時代、今まさに黒人によるデモがニュースになっているこの瞬間に地上波で放送することを、「往年の名作が放送された」などと喜んでばかりでいいのだろうかと思う。もちろん放送するなとは言わないが。
SNSでもトリビアを書く人はいるが、こういった問題点に一切触れないのもそれこそ映画好きとしてどうなのだろうと思ったので、書いてみた次第。
森まさこ氏の無罪を証明は法曹としてありえない、少なくとも即座に訂正しなっきゃやばいレベル。翌日になって「いい間違えました」とかじゃ済まされない。
どれくらい酷いかを他の分野で言うと。
最初、罪をと言ってそれを無罪になおしての無罪の証明なので二段階でやるよ。
くらいかな?
まあローソンで間違えてファミチキ下さいは俺も言ったことあるし、飲み屋の与太話とかじゃなくて、ゴーン氏の会見を受けて日本を代表する立場の法務大臣がまさにゴーン氏の批判を裏付けるような発言を公開の場して、即座に訂正されない時点で、「あとでまずいと気づいて訂正した本音」と言われてもしかたないよ。
ある時、テレビで映画「フォレストガンプ」が放映された翌日、学校でセンセイが俺に言い放ちやがった。「お前は無能なフォレストガンプだな」って。その時は腹が立ったけども、よく考えたら当たってた。そうだよな、映画じゃ主人公のフォレストガンプは知恵遅れだけど、底抜けの優しさと脚の速さで皆から愛された。少なくとも才能があった。卓球だってアメリカ代表になるくらい強かった。
あぁ、わかるよ。とにかく愛されないんだ「俺たち」は。
ちなみに、製作者はフォレスト・ガンプをどう思っていたんだろうな。結論から言うと、彼らはガンプを愛したが、知的障害者は愛していなかった。監督のロバート・ゼメキスはDVDの副音声でこう言ってる。
監督が求めたのは、自分の意思がなく、状況をただただ受けいれるだけの純粋無垢なキャラクターだった。90年代の映画にしてはちょいと古くさい知的障害者像だ。
じゃあさ、「フォレスト・ガンプの時代に現実の知的障害者たちはどうだったの?」っつー疑問が浮かぶわな。そこで調べたんだが、1950年~1990年のアメリカは知的障害者にとっても激動の時代だったことがわかった。
劇中、フォレスト・ガンプ少年はIQの低さから公立小学校への入学を拒否されかけたのだが、ママが校長にファックを決めたおかげで難を逃れた。
愛する息子を守るため、裏技に手を出すのも当然だ。当時、知的障害者は施設にぶち込むのが当たり前だった。そして、施設はひどいなんてもんじゃなかった。
1965年にウィローブロック州立学校という知的障害児の施設がリークされた。
潜入リポーターが残した記録によると、4000人しか収容できないにもかかわらず、6000人にものぼる障害児が押し込められ、服を着ていない人や、ほとんど介助されず放置状態の人など、人間が生活する環境とはとても思えない状況だった。
とにもかくにも、この時代に知的障害であると判定をされたら終わり。その先に人間の尊厳はない。
1950年代には知的障害者の親たちが施設への批判を始めたという動きもあったらしいので、ガンプのママが知っていても全然おかしくない。
ちなみに、映画では校長から特別支援学校への入学をすすめられ、ママが「そんなところでタイヤの修理方法を勉強させません」なんて言い返している。
個人的には、史実に基づいたやり取りなのかという点でちょっと疑ってる。
というのも、当時の特別支援学校には簡単には入れなかったらしいからだ。教育を受けられる障害者は全体の5人に1人程度。軽度だからほいほいと入れるのだろうか。
それに、修理工の授業なんてあったのだろうか。卒業後、施設にぶち込まれるのであればそんなもの必要ないわけで。ここは有識者のコメントを求む。
血の日曜日事件のアラバマ州が舞台でありながら公民権運動をスルーしたことで、白人礼賛の保守映画と認定されがちな本作であるが、1960年代は黒人だけでなく障害者にとっても革命的な時代だった。
1963年には脱施設化の転機である「精神病及び精神薄弱に関する大統領教書(ケネディ教書)」が発表され、
1972年には、Wyatt vs. Stickneyの訴訟で、軽度の知的障害のある人たちは入所施設に収容されるべきではないという判決が出された。
公民権運動だって知的障害者に大きな影響を与えた。アメリカの障害当事者団体の中で一番強力な権利擁護運動団体といえば「ADAPT」だ。(まあ、身体障害者向けの権利団体なんだが)
設立者のウェイド・ブランクはガンプのお膝元アラバマ州で公民権運動にかかわっており、その運動のノリでADAPTを設立したってわけだ。
個人的には、ガンプがキング牧師に会わなかったことより、ウェイド・ブランクにスカウトされてないほうが疑問なわけだ。
アメリカ全体が脱施設化に向けて動きはじめたのはいいが、「じゃあどうやって地域で暮らすの」というのが目下の問題だった。
ガンプは走りたいから走っていたが、現実の知的障害者たちはそういうわけにはいかない。
結局デモなりなんなりで、「地域で暮らしていいよね!」、「俺たちにだって権利があるよね!」と市民の了解を得るしかない。
というわけで長い年月がかかったわけだが、1990年に「ADA法(障害を持つアメリカ人法)」という決定的な法律が成立した。障害による差別を禁止する公民権法だ。ダン中尉、政府のおっぱいは限界です的な裏事情はあるものの、いよいよ連邦政府が障害者の権利を認めたのだ。
「マイレフト・フット」、「レナードの朝」、「ギルバート・グレイプ」、「フィラデルフィア」。
90年代ハリウッドでは障害を肯定的に捉える映画がたくさん作られた。フォレスト・ガンプもこの延長線上にあることは間違いない。
革命的なのは2000年代のファレリー兄弟だろうな。いよいよ障害者ご本人が登場しちゃうんだもん。
さて、冒頭のロバート・ゼメキスの話に戻る。彼は障害を肯定的に捉える映画の企画が通りやすい状況を苦々しく思っていたのかもな。
「だって俺、興味ねーし」っていう。
結局ADA法に逆行するような、意思のない愛されキャラのフォレスト・ガンプが作られたし、世間もそれに乗った。
まあ、素の「俺たち」は苦々しく思われているわけだ。
「知的障害者」だって苦々しく思われてる、それは同じだ。それでも権利を主張してきたし、いくつかは勝ち取ってきた。
今じゃグループホームなんかで暮らしながら、地域生活をエンジョイしてる知的障害者もいる。
日本の話だけど、この前バリバラに地域で子育てしてる知的障害者の夫婦が出てたぜ。ハロー・1950年代、これが2019年だ。
だから、俺は無能な「フォレスト・ガンプ」をやめて、こいつらを参考にすることにした。権利があるんだって言いつづけてやるさ。
当然のように、俺たちにはその権利があるんだ。
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/movie/1042796710/872をやや修正
11本 アルフレッド・ヒッチコック
7本 ビリー・ワイルダー
5本 マーティン・スコセッシ スティーヴン・スピルバーグ チャールズ・チャップリン
4本 クリストファー・ノーラン クリント・イーストウッド 黒澤明
フランシス・F・コッポラ クエンティン・タランティーノ
デビッド・リーン フェデリコ・フェリーニ セルジオ・レオーネ フランク・キャプラ
3本 ウイリアム・ワイラー ジェームズ・キャメロン シドニー・ルメット
ジョエル・コーエン ジョン・ヒューストン ハワード・ホークス
ピーター・ジャクソン リドリー・スコット ロマン・ポランスキー
2本 アンドリュー・スタントン アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
イングマール・ベルイマン ヴィクター・フレミング ウディ・アレン
ジェームズ・ホエール ジョージ・ロイ・ヒル ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ
ジョン・フォード ダニー・ボイル ダレン・アロノフスキ〓 ティム・バートン
ヴィットリオ・デ・シーカ デビッド・フィンチャー テリー・ギリアム
ブラッド・バード フランク・ダラボン フランク・J・シャフナー フリッツ・ラング
フレッド・ジンネマン ポール・トマス・アンダーソン マイク・ニコルズ
マイケル・カーディズ 宮崎駿 ミロス・フォアマン F・W・ムルナウ
●シネマスケープ 殿堂75本複数選出
6本 黒澤明
5本 ビリー・ワイルダー
4本 小津安二郎
スタンリー・キューブリック ビクトル・エリセ フェデリコ・フェリーニ
アンドレイ・タルコフスキー ヴィム・ヴェンダース ジョン・フォード
3本 マーティン・スコセッシ
2本 黒澤明 アルフレッド・ヒッチコック ビリー・ワイルダー
エリア・カザン フランソワ・トリュフォー イングマール・ベルイマン
セルジオ・レオーネ スタンリー・ドーネン スタンリー・キューブリック
http://mycinemakan.fc2web.com/movie2/best100a.htm
5本 スタンリー・キューブリック チャールズ・チャップリン
4本 アルフレッド・ヒッチコック ジョン・フォード フェデリコ・フェリーニ
3本 サム・ペキンパー デヴィッド・リーン ビリー・ワイルダー ルキノ・ヴィスコンティ
2本 アンドレイ・タルコフスキー アンリ・ジョルジュ・クルーゾー
ヴィクトル・エリセ ジャン・リュック・ゴダール ジョージ・ロイ・ヒル スティーブン・スピルバーグ
チェン・カイコー チャン・イーモウ フランク・キャプラ フランシス・F・コッポラ フランソワ・トリュフォー