はてなキーワード: 2ちゃんねるとは
もう20年も前になるのだが、当時の俺はいわゆるニートというやつで、もっぱら覚えたばかりのインターネットで暇を潰していた。
そんなある日、あるラーメンに関するHP(死語)を見つけたことを覚えている。
そのHPは東京中のラーメンをめぐって感想をつけるというだけのありがちなHPだったのだが、当時流行りだった掲示板機能がついていた。
そこには少人数ながらも濃いラーメン好きたちが、当時特有のノリでなんだかよくわからないような会話を繰り広げていた。
俺はラーメンはそこまで好きじゃなかったので辟易したが、入り浸るうちにすっかりハマってしまった。
実の所、ラーメンの話は1割ぐらいで、ゲームやアニメやエロゲの話が多かったのでそこまでラーメンが好きではない俺にとっても楽しかったのである。
だいたい掲示板のメンバーは固定されていて10人ぐらいだった記憶がある。
ヨドバシカメラで働いてる方。
ねこねこソフトというエロゲメーカーが好きすぎて一日中語っていた方。
俺と同じニートの方。
ある日、オフ会をやろうという話になった。
というのも、そのHPでは定期的にオフ会が開かれていたのである。
そのオフ会では一応は適当にブラブラしながらラーメンを食べると言う計画だったのだが、盛り上がった流れで池袋のアニメイトやゲームショップにまで行って、なぜか解散時には川口駅近くのゲーセンにたどり着いた。
そのまま川口駅でHPに掲載するための写真を撮ろうという流れになって撮った。ニートの俺はうまくスマイルができずになんだかよくわからない顔になってしまったが、とても楽しかった。
やがて俺はその掲示板を見なくなり、親の脛を齧るのをやめてフリーターとして働き始めて最近のことである。
2ちゃんねるで、俺たちの集合写真が晒されているではないか!!!!!!
「オタクのオフ会写真」「川口駅のオタクども」という愛称で、1人1人固定ハンドルネームがつけられている。10年以上前の若かりし頃の俺には「ハデス」と言うなんだか強そうな名前がつけられている。
もちろん、俺たちはそんなハンドルネームでは無かった。調べてみると、2ちゃんねるの人たちがおふざけで俺たちの集合写真に名前をつけたらしい。
正直苦笑いしたが、もはやHPすら跡形も残っていないのに写真だけはこうしてネットの海を漂っているのは若干面白いのではないだろうか。
ただ一つ断っておきたいのは、写真中で「戦場のオナニスト」と名付けられている方はとても立派な方だった記憶があるので、あんな名前をつけられて不憫だと思う。
論破王・ひろゆき氏 「2ちゃんねる」を知らない若者世代からの支持も
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d6332bd79bf5cc855b9169080a9c2417e8af30f
この記事に対して、往年のオウム真理教のような不気味さを感じる人が多いようだ。
自分はそれについて、「いやひろゆきはオウムというよりタモリみたいじゃない?」と最初思った。
タモリは自らが昔の自分を「濡れたしめじ」と評すほど今とは大きく違ったそうだ。
自分の両親はその頃のタモリを知っていたからか、「あんなヤツ嫌いだ」とよく言っていた。
でも自分は濡れたしめじ時代のタモリを知らない若者世代なのでむしろ割と好きな方だ。
ひろゆきは変わらず、周りの扱いが変わった。
オウム真理教もそうだ。世間がもう飽きた中で、オウムを知らない若い人たちが後継団体に入ってしまう。
その点、ひろゆきを持ち上げる現象はタモリではなく、やはりオウムのそれに見えるというのは同意できる。
俺が間違っていた。
幼少の頃の記憶。当時は利用率20%弱だったインターネットの、2ちゃんねる。そのまた更に片隅に在った、小さなスレの祭り。その冬の一夜も恒例どおり、スレが乱立したν速の板―――ニュースと呼ぶにはあまりにも荒れた板―――をおにぎりモナーが練り歩いていた。
「ワショーイ!ワショーイ!ワショーイ!ワショーイ!」
(※掛け声や会話を正確に表記するとスラングなどから世代を特定される虞れが有りますが、この文では当時を再現してあります。)
盛大で楽しげな掛け声と共に、田代神は上下に、前後左右にと、激しく揺れ動いていた。
そのFlash動画が、幼い私の前を通過しようとした時のことだった。
「ワショーイ!ワショーイ!ぬるぽ」
━⊂( ・∀・) 彡 ガッ☆`Д´)ノ
大きな音を立てて、田代砲が、タイム誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーに連続投票した。
タイム誌のサーバーは、アクセス過多になった。F5やクリック連打よりも、もっと連続したアクセスは、瞬く間にWebページの表示を503 Service Unavailableに変えた。
スレの動きは止まり、夜のスレに集まった香具師も、水を打ったような静寂に包まれた。
「おまいら、自重汁wwwwww」
テラワロスwwwwww
一瞬でスレはワロタに包まれた。荒らしも一緒になって、コーヒー吹いたwwwwww
「ワショーイ!ワショーイ!」
「ワショーイ!ワショーイ!」
「ワショーイ!ワショーイ!」
再び2ちゃんねらーたちが声を上げて、スレが進み始めた。その動きはあぼーんする前よりも一層激しく、sage進行に、age進行にと、揺れ動いていた。2ちゃんねるは、「ハッキング」から「夜のおかず」までを手広くカバーして、やがて幼い私の視界から消えた。タイム誌サーバーも消えていた。きっと、あの後は手当を済ませ、何食わぬ顔で別人をパーソン・オブ・ザ・イヤーにして、酒を飲み直したことだろう。小さなインターネットの傍にある2ちゃんねるで暮らしていた、平凡で飲ま飲まイェイ!!の2ちゃんねらーたちは、それが普通だったから。
あの時の群衆を成していた、スレのおじさんたち、おばさんたちの殆どが故人だ。今では私も同級生の大多数も、2ちゃんねるを離れて暮らしている。 InternetArchiveで当時の様子を見ることができる田代祭りスレは、残念ながらdat落ちとなっている。
2ちゃんねる分裂騒動の影響で、老齢のスレ住人の元に帰省することも、おちおちできなくなった。私が2ちゃんねるを辞めた後も、祭りは行われていたのだろうか?高校生の頃までヲチしていたというのに、あの祭りの夜の翌年以降の祭りについて、実は私には記憶らしい記憶が無い。私は自分の思い出を、何処に置き忘れて来てしまったのだろうか?
何か思い出せることと言えば、Flash板の職人がうpした、田代神が並ぶ動画ぐらいである。とはいえ、幼い時にはおもしろく見えたFlashの動画も、大人になってから再アクセスした時に一度見たので、実はそんなにクオリティは高くないと今では知っている。
現在の私が暮らしている増田にだって、祭りぐらい幾つも有るが、幼い頃の私が目撃したような楽しそうな祭りは見ていない。私が移り住んで来る以前の、昔にはあったのだろうか?もちろん、あったのだろう。しかし、仮にあったとしてもポリコレ厨の影響下では、やはり御神輿を担いで晒しageするなんて事も出来はしない。
きっと私は、幼い頃の思い出を美化しているだけなのだ。まとめスレでヲチすると、普通のスレが小さくまとまって何だか美しく見えるように。
それでも何時かまた、あんなささやかで、しかし猥雑なエネルギーに満ち溢れた、田代祭りの夜に巡り会えたら良いなと思ってしまうのだ。父や兄、幼い頃の御近所のおじさんおばさんたちとは違い、大人になっても私はてんでお酒が駄目だし、おまけに酔っ払いは苦手なのだから、きっと御神輿の担ぎ手にも楽しげな群衆の輪にも上手く混じれないだろうけれど、楽しそうにしている彼らの姿を、少し端っこの方から私は眺めていたい。
ワショーイ!ワショーイ!と呟きながら。
ちょっと昔のネトウヨの言うことは「中国の陰謀がー!」「韓国の陰謀がー!」「在日朝鮮人がー!」レベルだったのだが
最近は「ディープステート」なるものをぶちこまれて更に先鋭化してしまった。
トランプが負けたことを受け入れて元の日常に戻ったのかと思っていたが、違うのだ。
トランプが反旗を翻して「ディープステート」を駆逐する日を彼らは今か今かと待っているのだ。
ディープステートというのは要するに「世界を裏で操ってるめちゃくちゃ悪い組織」らしい。マーベルコミックの世界で言えばヒドラみたいなやつ。
実は一部界隈ではその「ディープステート」をトランプがやっつけた、という話になっていて、だからトランプは彼らに信奉されている。
「ディープステート」の根拠はろくに無いのだが、陰謀論の穴を埋める存在として、また複数の陰謀論の架け橋として便利に使われている。
人工地震、ワクチン、児童誘拐、ユダヤ、安倍晋三は李朝末裔で反日でディープステート
トランプはあちこちのディープステートの拠点を米軍を使って壊滅させ、その拠点から世界の国家予算の数万年分の金塊を奪ってきた
などと彼らは述べており、もう手がつけられない状況だ。
気がするのは、それはモラハラだと断言されても、そうなのだろうか?と自信がないから。
高校生の時、元々両親が不仲なのが更に激化して、余波を受けて私まで体調不良に陥り、頭痛や胃痛、目まいなどで学校を休むと
「気合いが足りないんだ」
検査で何の異常もないと判明すると
と勝ち誇ったように言われた。
それでもしんどいものはしんどいので、苦しかったり、食欲がなくて食事を残すと
と殴られた。
そんな中でも大学に合格し、第一志望は実家通いには遠すぎる距離だし、もうこんな家出て行きたいという気持ちが大きかったから一人暮らしをしたいとダメ元で聞いてみると
「お前みたいな意思の弱いが一人暮らしをしたら、男に公衆便所扱いされて、毎日のように別の男にやられるからな」
と言われて、説得は無理だな、と第二志望の自宅から通える距離にした。
その頃に学校のパソコン室や、後に携帯電話で2ちゃんねるを読むのに没頭するようになった。
話題とか内容はあまり関係なくて、たとえばスレの中に異質というか、皆が賛成する流れの中に反論して、ボコボコにされるレスを見て
「人間なんて何を考えているのか分からない。お前に優しくしてくれる奴は甘やかしているだけの、お前に無益な人間だ」
というのを思い出して、これが真の、本当に剥き出しになった人間の姿で、私はこの中では叩かれて滑稽に見える側なのだ、ということで安心するのだ。
そんな日々が大学生の間中続き、当然友達も一人もできないまま卒業し、何となく就活して内定をもらった小さな会社に入った。
そこは何らかの過去がある人が多くて、任侠から足を洗って、という方もいたけど、先輩や上司はとても優しくて、家にいるより会社にいる時の方が気楽で楽しかったし、仕事も自分に向きだったから、褒められることも多かった。
そんな私の態度を察して、父は今度は
「お前は職場に恵まれたと思った方がいい、他の場所では能無しになって笑われるのが目に見えてるからだ。そこになるべく長くい続けろ、それしか生きる道はない」
と言ったが、当時の私の気持ちとしてはそんなことはもう分かりきっていて、ここまで社会的に弱くてスキルもない私にはしがみついてでもここにいるしかないと、とうの昔に思っていたことだった。
淡々と、時々は父の言葉に揺さぶられながらもその会社に勤めて、良く来る取引先の若い男性と付き合うようになり、結婚することになった。
結婚のご挨拶がしたい、と彼が言うので、あの父親に結婚の報告などしたらたまったものではない、と思ったが、しないならしないでまた何か言われるのもなと思い承知した。
最寄り駅で待ち合わせ私の自宅まで行く道すがら、私が震えて顔が青ざめているのを見て、彼が
「大丈夫だよ、君をくださいとか言わないって。結婚しますって言うだけだから」
玄関を開け、母が2人でいることにギョッとして、でも居間には通してくれた。
母は、父に日常的にもっとひどい言葉を言われて、誰とも会話をしない人だった。
そして私の両親と我々で対座して、彼が、娘さんとお付き合いをしていて、今度結婚しようと思っています。と言うや否や父が私の頬を思い切り平手打ちして
「楽しそうに会社に行っていたのはこういうことか!この売女!!」
と仁王立ちになり、私の胸ぐらを掴むのでブラウスが破けた。
彼がそこに割って入り、私の手を取って玄関に走って家を後にした。
行ったことはないが彼の家に行くしかなく、途中で破けた服を買い替え、とりあえずは一緒に住もうと言われた。
そこから一緒に住むための色々なことを二人でして、最近入籍をした。式はしないことになった。
ただ最近問題がでてきた。たとえば食器洗いをしている時に、洗いあげたものにまだ汚れが残っていたり、冷蔵庫の中でいたませてしまった野菜を見つけると、父の声が聞こえてきて、どうしたらいいのかわからないとか、そういうことだ。
あとは、休みの日にすることがなくてぼんやりしたり、夫がお菓子とお茶を一緒に持ってきてくれると、嬉しさではなく、いたたまれなさを感じてしまう。私はそんなことをされるべき人間ではないのにと。
昨日も、私が休みの日で、真っ暗な中でぼーっとしていたら、夫が帰ってきて、とても不思議な顔をして
「何でいつも暗くなってもあかりをつけないの?」
という、素朴な疑問だとはわかっているのに、恐怖で慌ててあかりをつけた。
この陽の当たるところに住んでいた夫は、泥の川を見ろと言われ続けて俯くしかしていない私のどこが好きで結婚したんだろう?いつ見捨てるんだろう?
非難するわけじゃないけど、たとえばわかりやすい例としてひろゆきさんという人は、
2ちゃんねるといういわば「日本のインターネット暗部の代表」たるプラットフォームを作ってしまったのだが、
その結果、いろんな刑事事件や民事事件の起点は2chとなってしまった。
今でこそそうしたプラットフォームはSNSなどもあり分かれている印象だが、約15年間にわたって、
たとえば自殺ほう助・薬物売買・援助交際・その他もろもろの犯罪の温床となったのは言い逃れできない事実である。
また、「殺害予告・爆破予告といえば2ch」というのも通常営業のような感じであった。
もし2chがなかったら、アングラがアングラのままであった気がするし、その意味で、
数えきれない一般人を犯罪にまきこんだり、まきこまれたりさせたのは疑いがない事実かと思う。
もちろん2chによって得る広告収入やヤバイルートから入る収入のために運営していたのであり、
他人が死んだり犯罪が増えようが知ったことじゃないというのが本音だったと思う。
ただしその金が他人を幸福にして得た金かというと、本人もYesとはいえないはずである。
若いうちは全くそんなことに興味がないかもしれないが、加齢とともに、他人を不幸にして対価を得たという記憶は、彼だけでなく、
似たような境遇によって金を稼いだ人間すべて対して等しくふりかかってくるものだと思う。
FXやビットコインであぶく銭を稼ぐのも批判されることがあるが、あれはあくまで自分だけの問題である。
自分の問題だけではない他者を巻き込んだプレッシャーみたいなものがせまってくると思われる。
詳細はぐぐってほしいが、他人を扇動したり悪に染まらせたものだけに待っている特別な地獄があるらしい。
そう考えると恐ろしいことでカネを稼いでしまった人の代表格だと思うし、良い反面教師になって頂いている。
ホリエモン氏も若いころに不正会計で捕まったが、ライブドア事件によって不幸になったり亡くなった方も多い。その点では2chと同じである。