気がするのは、それはモラハラだと断言されても、そうなのだろうか?と自信がないから。
高校生の時、元々両親が不仲なのが更に激化して、余波を受けて私まで体調不良に陥り、頭痛や胃痛、目まいなどで学校を休むと
「気合いが足りないんだ」
検査で何の異常もないと判明すると
と勝ち誇ったように言われた。
それでもしんどいものはしんどいので、苦しかったり、食欲がなくて食事を残すと
と殴られた。
そんな中でも大学に合格し、第一志望は実家通いには遠すぎる距離だし、もうこんな家出て行きたいという気持ちが大きかったから一人暮らしをしたいとダメ元で聞いてみると
「お前みたいな意思の弱いが一人暮らしをしたら、男に公衆便所扱いされて、毎日のように別の男にやられるからな」
と言われて、説得は無理だな、と第二志望の自宅から通える距離にした。
その頃に学校のパソコン室や、後に携帯電話で2ちゃんねるを読むのに没頭するようになった。
話題とか内容はあまり関係なくて、たとえばスレの中に異質というか、皆が賛成する流れの中に反論して、ボコボコにされるレスを見て
「人間なんて何を考えているのか分からない。お前に優しくしてくれる奴は甘やかしているだけの、お前に無益な人間だ」
というのを思い出して、これが真の、本当に剥き出しになった人間の姿で、私はこの中では叩かれて滑稽に見える側なのだ、ということで安心するのだ。
そんな日々が大学生の間中続き、当然友達も一人もできないまま卒業し、何となく就活して内定をもらった小さな会社に入った。
そこは何らかの過去がある人が多くて、任侠から足を洗って、という方もいたけど、先輩や上司はとても優しくて、家にいるより会社にいる時の方が気楽で楽しかったし、仕事も自分に向きだったから、褒められることも多かった。
そんな私の態度を察して、父は今度は
「お前は職場に恵まれたと思った方がいい、他の場所では能無しになって笑われるのが目に見えてるからだ。そこになるべく長くい続けろ、それしか生きる道はない」
と言ったが、当時の私の気持ちとしてはそんなことはもう分かりきっていて、ここまで社会的に弱くてスキルもない私にはしがみついてでもここにいるしかないと、とうの昔に思っていたことだった。
淡々と、時々は父の言葉に揺さぶられながらもその会社に勤めて、良く来る取引先の若い男性と付き合うようになり、結婚することになった。
結婚のご挨拶がしたい、と彼が言うので、あの父親に結婚の報告などしたらたまったものではない、と思ったが、しないならしないでまた何か言われるのもなと思い承知した。
最寄り駅で待ち合わせ私の自宅まで行く道すがら、私が震えて顔が青ざめているのを見て、彼が
「大丈夫だよ、君をくださいとか言わないって。結婚しますって言うだけだから」
玄関を開け、母が2人でいることにギョッとして、でも居間には通してくれた。
母は、父に日常的にもっとひどい言葉を言われて、誰とも会話をしない人だった。
そして私の両親と我々で対座して、彼が、娘さんとお付き合いをしていて、今度結婚しようと思っています。と言うや否や父が私の頬を思い切り平手打ちして
「楽しそうに会社に行っていたのはこういうことか!この売女!!」
と仁王立ちになり、私の胸ぐらを掴むのでブラウスが破けた。
彼がそこに割って入り、私の手を取って玄関に走って家を後にした。
行ったことはないが彼の家に行くしかなく、途中で破けた服を買い替え、とりあえずは一緒に住もうと言われた。
そこから一緒に住むための色々なことを二人でして、最近入籍をした。式はしないことになった。
ただ最近問題がでてきた。たとえば食器洗いをしている時に、洗いあげたものにまだ汚れが残っていたり、冷蔵庫の中でいたませてしまった野菜を見つけると、父の声が聞こえてきて、どうしたらいいのかわからないとか、そういうことだ。
あとは、休みの日にすることがなくてぼんやりしたり、夫がお菓子とお茶を一緒に持ってきてくれると、嬉しさではなく、いたたまれなさを感じてしまう。私はそんなことをされるべき人間ではないのにと。
昨日も、私が休みの日で、真っ暗な中でぼーっとしていたら、夫が帰ってきて、とても不思議な顔をして
「何でいつも暗くなってもあかりをつけないの?」
という、素朴な疑問だとはわかっているのに、恐怖で慌ててあかりをつけた。
この陽の当たるところに住んでいた夫は、泥の川を見ろと言われ続けて俯くしかしていない私のどこが好きで結婚したんだろう?いつ見捨てるんだろう?
神が僕を男と認めたから 僕はおちんちんついて生まれてきたんだ。 才能がにくい かっこよくて 天才なんだ 僕 君も僕の名前をしることができれば、きっと未来も変わるかも知れ...