はてなキーワード: モルガン・スタンレーとは
ブラックロックは2008年のリーマン危機の前後に、米メリルリンチや英バークレイズの資産運用部門を買収して急速に力をつけた。世界の運用大手は9割弱が大手金融機関グループに属さない独立系だ。モルガン・スタンレーも富裕層に強いスミス・バーニーや資産運用会社のイートンバンスなどを買収して事業モデルを大きく変えた。 国内資産運用会社の多くは銀行や証券、保険会社の1部門に過ぎず、投信は親会社が販売手数料を稼ぐ材料にすぎない。金融ビジネスは規模がすべてではないが、独立系の巨大資産運用会社を国内につくることは運用立国の大きな一歩となる。有力なファンドマネジャーを世界中から集め、海外の投資家も魅了する運用商品の「生産拠点」とならなくてはならない。世界の投資マネーはアジアに向かっており、日本はその運用拠点にもなりうる。
ゴールドマン・サックス・グループの債券および株式のマクロヘッジファンド担当責任者、トニー・パスカリエロ氏は「FRBは金融環境がこれほど緩むとは想定していなかっただろう。しかしインフレが低下を続ける限り、それに異議は唱えないはずだ」と10日付のリポートで指摘。「それだけにCPIの重要性は高い」と述べた。
CPI統計のどこに焦点を絞るかや、各種シナリオでどう賭けるかを巡っては、各社で異なるようだ。JPモルガン・チェースは前年同月比に注目。エコノミスト予想では6.2%上昇への伸び鈍化が見込まれている。
予想近辺であればインフレ沈静化の継続が確認され、国債利回りとドルが下げる一方、テクノロジー株と景気敏感株を中心にS&P500種株価指数は上昇すると、JPモルガンは予想。しかし投資家の注目が過去2カ月よりも鈍いディスインフレにシフトすれば、株式の上昇は縮小する見通しだという。
一方でモルガン・スタンレーのトレーディングデスクは、月間ベースでの変化率に注目し、0.4%上昇を予想している。これを下回ればハイテク株と消費財銘柄が上昇し、債券も買われる見通しだという。逆に上回ればリスクオフのきっかけとなり、インフレに強いはずの景気循環株でさえも売りを免れられないとみている。
アンドルー・タイラー氏らJPモルガンのチームは、CPIが前年比6.5%上昇を上回る確率を5%と分析。この場合S&P500種は2.5~3%下げると予想し、割高なソフトウエア株や仮想通関関連銘柄を売り、米国債とドルを買うよう推奨した。
「強気派にとって特にやっかいなのは、このシナリオが中国発のインフレ圧力が顕在化する前に実現することだ」と指摘した。
金融市場では株式から債券に至るまで、年初からの上昇基調が先週に停止。物価圧力が長期化する中、FRB当局者から利上げを継続する必要性が相次いで指摘されたことが背景にある。こうしたタカ派的な発言を受けて、短期金融市場で織り込まれる政策金利のピーク水準は5.2%前後に上昇した。今月初めは5%弱だった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ11KNDWRGG001
日本経済新聞(1月18日電子版)の「世界の格下げ2割増、22年501社 米金利上昇響く」を興味深く読んだ。
同記事は《世界の企業の信用力回復が鈍ってきた。2022年に社債の格付けが下がった企業(金融除く)は501社と21年に比べ2割増えた。米国を中心とした金利上昇で債務不履行(デフォルト)リスクが高まり、低格付け企業の格下げが目立った》に始まり、米格付け会社S&Pグローバル・レーティングによる社債発行企業の格付けリストが紹介されている。
生活雑貨の米ベッド・バス・アンド・ビヨンドは22年7月にシングルBプラスからシングルBマイナスになり、11月に選択的デフォルト(SD)になった。ドラッグストアの米ライト・エイドも1年でシングルBマイナスからSDに下がった。ちなみにウクライナ鉄道はトリプルCプラスからダブルCとなった。世界の格下げ社数は2年ぶりに増加した。
一方で格上げ企業もある。高級ブランド・コングロマリットの仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンはシングルAプラスからダブルAマイナス、大手ホテルチェーンの米マリオット・インターナショナルはトリプルBマイナスからトリプルB、半導体の米エヌビディアがシングルAマイナスからシングル Aにそれぞれ格上げされている。
ウクライナ鉄道は格下げとなったが、ロシアによる軍事侵攻に晒されているウクライナのソブリン債(国債や政府機関債)はどうなったのか。やはりシングルBからトリプルCプラスに格下げとなった。
では国別のソブリン債格付けはどうなのか。実は筆者の手元に昨年12月現在の主要格付け会社による一覧表がある。以下、紹介する。
S&P社格付け=トリプルA:ドイツ、カナダ、ダブルAプラス:米国、ダブルA:英国、フランス、韓国、シングルAプラス:日本、中国、ダブルBプラス:ギリシャ、ダブルC:ロシア。ムーディーズ社格付け=トリプルA:米国、ドイツ、カナダ、ダブルA2:フランス、韓国、ダブルA3:英国、シングルA1:日本、中国、アイルランド、トリプルB1:スペイン、トリプルB3:イタリア、ダブルC:ロシア―である。
見落としてはならないのは、我が国が両社格付けランキングで共に韓国を下回っていることだ。
次に格付け調査から除外された金融業界の現状を見てみよう。先週末の1月13日までに米金融大手各社の22年10~12月期決算が明らかになった。米銀最大手のJPモルガン・チェースの12月期決算は純利益が前の期比22%減の376億ドル(約4兆8000億円)だった。バンク・オブ・アメリカが前の期比14%減の275億ドル、シティグループも32%減の148億ドルだ。資産運用会社最大手のブラックロックは純利益が前年同期比23%減の12億5900万ドル(約1600億円)であった。
各社軒並みに大幅減益である。さらに17日には22年10~12月期決算で純利益の前の期比48%減112億ドル(約1兆4000億円)を発表した米投資銀行最大手のゴールドマン・サックス(GS)が3200人の大規模人員削減を決定した。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め方針の堅持と今年後半期の米景気後退懸念が高まったことで、世界に冠たるGSは消費者向け金融ビジネスを大幅に縮小することを余儀なくされたのだ。
米投資銀行の一方の覇者であるモルガン・スタンレーもまた純利益が27%減の110億ドルとなった。同社も昨年12月に約1800人の人員削減を発表している。
こうして見てみると、「MMT(現代貨幣理論)幻想」の終焉に直面した日本の先行きは一体どうなるのか、心配が募るのは筆者だけではあるまい
デービッド・J・コスティン氏らストラテジストはリポートで、年初から約8%上昇したS&P500種株価指数は、予想より良好な経済成長と債券利回り低下を正しく反映した水準にあると指摘。同時に、割高なバリュエーションとさえない企業業績、高い金利は、ここからの上昇余地がほとんどないことを意味すると分析した。モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏も同様の見方を示している。
ゴールドマンのストラテジストらはS&P500種の3カ月後の目標を4000と従来の3600から引き上げたが、それでも3日終値より3%低い。2023年末の目標4000は据え置き、年内に今よりも高くなることはないと示唆した。
モルガン・スタンレーのウィルソン氏は6日のリポートで、投資家のセンチメントは改善しているものの、昨年10月の安値からの反発は新たな強気相場の始まりではないとの見方を示した。
米経済が持ちこたえる見通しとインフレ鈍化の兆候、米利上げペース減速への楽観がリスク意欲を押し上げたが、コスティン氏はリセッション(景気後退)の場合には株価に「大幅な下落リスク」があるとし、米株投資家には難しい状況だと分析した。
ゴールドマンのストラテジストは現金やクレジット、米国外の株式など、米国株に代わる投資先の方が今はより有望だとしている。JPモルガン・チェースも6日のリポートで米株の高いバリュエーションを挙げ、米国外の市場が引き続き「はるかに興味深い」と指摘した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-06/RPNI73T1UM0W01
現在の予想が正しく、政策金利が5%程度まで引き上げられる確率は50%で、6%まで引き上げなければならない確率も50%あると、ダイモン氏が10日放映されたFOXビジネスとのインタビューで語った。
5%程度という現在の予想についてダイモン氏は「私は、十分ではないのではないかと考える方だ」とした上で、「3カ月か6カ月待ってみることに害はないと思う」と述べた。
米連邦準備制度は先月、0.5ポイントの利上げを実施。4回の0.75ポイント利上げ後にペースを減速させ、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを4.25-4.5%とした。
経済についてダイモン氏は、昨年の大半に述べていた見解を堅持し、消費者は依然として力強いがリスクは引き続き高水準だと指摘。ロシアのウクライナ侵攻と量的引き締め(QT)の影響を挙げた。
ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなど同業他社は人員を削減しているが、JPモルガンは「なお採用モードにある」と明らかにし、各社が慎重になる理由は理解できると付け加えた。人員の自然減のレベルが緩やかになったため賃金圧力は若干和らいだとも語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-10/RO9SE1T0G1LE01
アップルやマイクロソフトといったテクノロジー大手が売られ、相場を大きく圧迫。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は2%安。S&P500種株価指数は4営業日続落となった。KBW銀行株指数の構成企業は2社を除く全てが値下がりした。
ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「困難な時期が待ち受けている」とし、ボーナス減額や人員削減が実施されたとしても意外なことではないと警告。バンク・オブ・アメリカ(BofA )はリセッション(景気後退)の可能性に備えて退社する従業員が減っているため、採用を減速させているとブライアン・モイニハンCEOが明らかにした。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOはCNBCに対し、来年は「緩やかないし深刻なリセッション」に見舞われる可能性があると話した。
ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのポートフォリオストラテジスト、ローレン・グッドウィン氏は「株価はまだ底入れしていない」と指摘。「株式市場では今のボラティリティー局面が今後数カ月で終了する可能性が高いが、企業業績はまだリセッション的な環境に適応したものになっていない」と述べた。
モルガン・スタンレー・アセット・マネジメントのリサ・シャレット氏は経済成長の減速やインフレで消費者の購買力が低下するのに伴い、大手企業の一角では来年の業績が想定よりもかなり大幅に落ち込む可能性もあると指摘。「企業ガイダンスの多くは妄想的だ」とし、「多くの人は不都合な現実を突然知ることになる」とブルームバーグテレビジョンで話した。
安全性を求める動きから、米国債は上昇。取引終盤に上げ幅を拡大した。10年債利回りは一時7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.51%を付けた
外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して値上がり。一時は下げていたが、株価下落を背景に安全な資産とされるドルに買いが戻った。
ドルは対円では137円付近。朝方にはドル売り・円買いの動きで136円を割り込む場面もあった。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏は「米金融当局にとっての見通しにもっと実体的な変化がない限り、ドルの上昇は持続可能だとの確信は持てない」と6日のリポートで指摘。「しかしドルは短期的に若干の堅調を維持できるかもしれない。投資家が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合に目を向け始めるためで、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が同会合で金利に関する期待を上方向に誘導しようと努める可能性は十分ある」と述べた。
INGバンクのフランチェスコ・ペソレ氏は「ドルが一段と下落するには、ドルの弱気トレンド継続を投資家が確信を持って予想する必要がある。ロングスクイーズの余地は今や著しく縮小した」と指摘。「そのような予想は時期尚早であり、年末にかけてドルは回復すると想定している」と話した。
ニューヨーク原油先物相場は大幅に続落し、昨年12月以来の安値となった。金融市場全般で売りが広がる中、投資家は原油のポジションを縮小した。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)はこの日の下落で年初来の上げを全て失った。原油市場では流動性の低下が続いている。北海ブレント原油先物の建玉は2015年以来の低水準。12月に入り、トレーダーらはポジションを縮小している。
シティグループの商品調査グローバル責任者エド・モース氏は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、原油市場で最近「理不尽」な価格の動きが見られることから、トレーダーらは「市場から逃げ出している」と指摘。「年末が近づいており、今年利益を得た人はそれを失いたくはない」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は、前日比2.68ドル(3.5%)安の1バレル=74.25ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は3.33ドル下げて79.35ドル。
ニューヨーク金相場は小幅に反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は1.10ドル(0.1%未満)高の1オンス=1782.40ドルで引けた。金スポット価格はニューヨーク時間午後2時半時点で0.1%上昇の1769.83ドル。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-06/RMHE12DWLU6801
今、大企業や銀行などでベンチャーキャピタル(VC)が続々と設立されており、ベンチャーやスタートアップへのリスクマネーの供給は加熱してきているように思われる。
※ベンチャーキャピタルとは何か、はこちらを参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%94%E3%82%BF%E3%83%AB
しかし、結論から言うと大半のVC(CVCや銀行系VC)の実態は「リスクマネー供給という名の、頭でっかちなサラリーマンが悪趣味的に行っている投資活動である」ことを断言しよう。
その理由を詳細にわけて説明していこう。ちなみに筆者は、VCから資金調達を実際にしている一スタートアップの起業家であることを注記しておく。従って、客観的に論じているつもりであっても、これはあくまで起業家から見た目線に過ぎないことにご留意いただきたい。
1つは、自社でやれることに限界を感じていること。
一言で言うと、ほとんどの大企業の新規事業は失敗する。あれだけ、ヒト、モノ、カネが揃っている大企業であっても、特にIT業界であるとベンチャーやスタートアップのスピード感に(大企業の仕組み上)勝てないからである。
もちろん、DMM.comのような大企業であっても新規事業を片っ端からどんどん仕掛けて、成功、失敗を繰り返す会社もある。
しかし、そのように自社内のリソースを使ってPDCAを高速に回して成功、失敗を繰り返すことはほとんどの大企業の仕組み上(稟議等)難しい上、上場企業であればIRというガバナンスの問題からも自社内で積極的に動いてリスクを取ることが難しいからだ。だから、自社内でそれができるDMM.comのような会社は、そもそもベンチャー投資など滅多にしない。ベンチャーやスタートアップに投資などしなくても、自社内で同じことができるからである。
だから、大企業はそれをVCという形でベンチャー投資をすることにより、なるべくリスクを抑えた上でイノベーションを起こさせ、シナジーという名の”囲い込み”を行うのである。
もう1つは、「ベンチャーキャピタル」というワード自体がバズワードであること。
これは、例えば中期経営計画等を発表している会社の資料を見るとよくあることであるが、会社として更に大きくしていくためには当然ながら何かしらに投資をする必要があるわけで、その中で最もわかりやすいのがベンチャー投資をすることによりシナジーを高めていく、というストーリ自体が今トレンドなのである。故に、中経を発表している企業には、よくアクセンチュアやボスコンといったコンサル会社から「ベンチャーキャピタルモデルで展開しましょう!」とコンサルティングを受け、ベンチャー投資に右も左もわからない状態でとりあえずVCを作ったりするわけである。
他にもいくつか理由はあるが、こういったところから大企業VC、銀行系VCがどんどんできていくわけである。
こういう理由で作られたVCというのは、だいたい子会社としてVC運用会社を設立、自社のお金で運用して投資活動を行っていくわけであるが、そもそもVCとして本気でベンチャー投資をしていくつもりがないのは、上記のような理由を見ると明白であるだろう。自社でこれ以上事業に投資して大きなリターンを狙うことができない状況だからこそ、ベンチャー投資というブラックボックスに外見上依存するしかないのである。
故に、とりあえずVCとして活動しておけば、それで一旦OKで目的の大半は達成されるのである。
独立系のVCというのは、ベンチャーキャピタルという業種で「起業」しているのである。例えば、IVPやインキュベイトファンド、East Ventures、ANRI、等といったVCは、全て「ベンチャーキャピタル業を行っていく」という目的の元、有志たちが事業として立ち上げて、人様からお金を預かって運用しているので、彼ら自身がベンチャーキャピタル業でスタートアップしている、一種の起業家でもあるわけである。
故にベンチャーキャピタル業として行っていく熱量は、大企業や銀行のVCにおけるそれとはかなり違うことが明白だろう。なぜ独立系VCの熱量は半端ないかというと、理由は簡単で、VCとして結果を出せないと、会社の売上や自分たちの成果にダイレクトに響いてしまうからである。従って、彼らが掛ける熱量というのは、スタートアップの起業家のそれと同等もしくはそれ以上くらい、本気なのである。
しかし、大企業系のVCや銀行系のVCはどうだろう。サラリーマンであるが故に、目先の自分の評価ばかりを気にしているので、大きなリスクなんて取れないし、ベンチャーキャピタル業自体が最悪失敗しても、「残念でしたね」となって親会社や本体に戻れるので、大きなリスクなんて尚更取る必要もないのである。だから、わざわざ大きなリスクを取ってまで投資する意義なんてそもそもないし、自分たちで目利きもできないので他社が出しているところに相乗りだけで出すVCがほとんどなのである。
はっきり言って、リードとしてリスクも張らず、相乗りでしか出さないようなVCは、リスクマネーじゃないのでさっさと滅びたほうがいい。起業家にとっては、話す時間ですら無駄になることも多いし、余計に疲弊してしまうのである。
ベンチャーキャピタル業を始めます!と言った際、言ったものはいいものの、誰が査定してバリエーションやその他諸条件と言ったタームシートを決めるのか、という問題が今度は発生する。普通なら、ベンチャーキャピタリストとして経験したことのある人材を採用したいところであるが、ベンチャーキャピタリスト自体がそもそもまだ少ないので、引き抜きをしてまで採用するのは難しい。従って、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーといった投資銀行でM&Aやらを経験したことのある人材を引き抜いて来て、彼らをベンチャーキャピタリストとして即戦力になってもらうわけである。
当然、知識的な面では彼らのスキルはベンチャー投資のそれに十分資するものであろう。未上場株のバリエーションの査定も、難なくこなすことができる。しかし、彼らのようなエリートくん達が査定する際に最も問題となるのが、「彼らは会社の現在価値を査定することはできても、未来に対しての価値は査定できない」ことである。理由は明白で、彼らはエクセル上ではじき出される数字のみを信用し、事業自体の実態や事業を行う起業家や経営陣という人の部分では成長性を判断しないのである。それはある意味、前職の職業柄エクセル上の数字(結果、ファクト)のみで査定すること自体は正しいことでもあるが、ベンチャー投資はエクセル上の世界とはまったく別物なわけであって、浪花節的に起業家を信じて投資しないと、ベンチャー投資なぞ絶対できるはずもない。エクセル上の数字のみで信用できる会社は、それはもうベンチャーやスタートアップでもない、ただの中小企業である。ベンチャーやスタートアップはまだ華が開いていない状態からこそ、水をやって信じ続けて、華が開くのを待つのが投資家の役目なのではないだろうか。
故に、優良はベンチャーやスタートアップに投資が至らないケースも多々あるし、投資したベンチャーやスタートアップがうまくいかないことも多い。
これが、私が「リスクマネー供給という名の、頭でっかちなサラリーマンが悪趣味的に行っている投資活動である」と断言する理由である。もちろん、全ての大企業CVCや銀行系VCがこれだとは限らないが、ほとんど大半のVCがこういう現状である。
これでは、日本からは残念ながらアメリカのような新しいイノベーションはより起きづらくなるだろう。リスクマネーという名の、悪趣味な投資であるのだから。
生半可な気持ちでVCなんて始めるくらいであれば、最初から無い方がましである。頭でっかりなサラリーマンが悪趣味的に行う投資活動は、今すぐやめたほうがいい。
批判覚悟で言いたいことを先に言うと、
「貸す方と借りるほうが納得してるのに、部外者がグダグダ言うのは気持ち悪い」ってことだな。
それを言ったら消費者金融の問題もヤミ金の問題とかも全部問題なしになっちまうけどさ。
貸す側の責任とか、借りる側の責任とか、そういうのはそれぞれが負えばいい。
もともと、銀行業っていうのは、借りたい人間と貸したい人間を結びつける仕事、金を貸す相手の返済能力を査定する仕事だと思ってる。
銀行が企業の返済能力を査定することに関してどれだけ秀でてるかなんてのは、怪しい。
財務表の読み方くらいなら、そりゃ金融業が誕生したバビロンの時代ならとにかく、識字率が2割だった中世ならとにかく、そんなに特殊技能とは言えないし。
そもそも、そういうことに秀でていたら、不良債権を抱えたりしねぇ。
給料は銀行に貸して利息をもらって、銀行は企業に貸して、利息をもらって、っていうのはもう前時代的で、個人が好きなところ、信用してる会社、個人と好きに取引すればいい。
話が脱線したので戻るが、日本育英会がどれだけ学生の優秀さを判断できるかなんてものも怪しい。
そもそも、学生を値踏みする力があるなら、踏み倒されたりしねぇ。
A銀行の融資を切られたから、B銀行の融資を受けた、それとなにが違う?
育英会から資金を調達しようが、マネーの虎で資金を調達しようが、study giftとやらで調達しようが、なんで部外者が騒ぐのかね?
自分が金を出したわけでもないのに。
ソーシャルネットワークとかいうものが気持ち悪いと思ってる人間だから、google+で人気者ってのを俺は評価しないけど、
ソーシャルネットワークでもてはやされるのが気持ち悪いっていうことで言うなら、facebook上場と、公募価格で必死に買い支えるモルガン・スタンレーとゴールドマンサックスのほうがずっと気持ち悪い。
また話がズレた。
もう一回ふりだしに戻す。
あの騒ぎはただの嫉妬。
奨学金なんてのはオワコンで代替えのサービスが出てくるのは自明。
ってことだ。
とはいえ、炎上させた、加害者は嫉妬に狂ったバカだけど、炎上必至のシステムを作って、一人の人生を狂わせたのはちょっとひでぇなと思う。