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はてなキーワード: 権謀術数とは

2023-08-02

仕事の褒めは「自分役職/立場」に対しての褒め言葉しか感じられず、あらゆる非難は「自分能力/性格」に対してのものに感じてしま

いわゆる「中抜きおじさん」系の仕事をしています謙遜自虐ネット的なシニカルへの媚びを込めた自己紹介にはなりますが。

中抜きおじさん」なので自分が直接手を動かして実作業をすることはまずありません。

やるのは他の会社に実作業をふることと、発注元や上司に向けた資料作成ばかりです。

業務が無事完了しても「ここは俺がやったんだよな~~~」と思う部分は全くありません。

なので「あの仕事に関わっていたんですか~~~凄いですね~~~」と言われても全く響きません。

だって自分がしたのは業務発注交通整理だけで、最終的に自分が手を動かして何かをやったという実感はないのですから

反対に「あの仕事ってここが駄目だったですよね~~~」と言われると自分責任を猛烈に感じてしまます

もっと早く発注をかけられていれば工期にもう少し余裕があっただろうにとか、この仕事はあっちの会社やらせた方が効率的だっただろうなとか、そういったことが頭をよぎります

クオリティコントロールにおいても、自分ビビらずに毅然とした態度で接していれば曖昧にせずに済んだ部分が数多くあったはずだと頭を過ぎることばかりです。

何より辛いのは実際に「まだ終わってないのか」「もっと上手くやれたんじゃないのか」「コミュニケーション不足だろうが」という非難を受けることです。

なまじっか自分の手元にはいくつかの選択肢があったわけですから、その中で他の道を選んでいればというタラレバが頭の中でずっとグルグルしてしまう。

その癖して「今回はよかった」「流石ですね」と言われたときには、「単に今回は予算があっただけだよ」「結局褒められているのはウチの会社ネームバリューや人脈でしょ?」としか感じ取れない。

仕事をすればするほどネガティブ感情が溜まっていくのに、プラス感情は全く蓄積されない。

足りない分の精神力日常生活の中で少しずつ回復する分から吸い取られていくので、仕事をすればするほどにただただ衰弱していく。

もう仕事なんて全くやりたくない。

頑張って仕事をするほど仕事を増やされてドンドン心が痛めつけられ、仕事をしなければ結局仕事上の失敗が積み重なって心が押し潰されていく。

辛い。

仕事を通して「俺って今回に限ってはよくやったよな~~」ぐらいのことを感じたい。

この仕事をしていると他人に何を言われても「結局お前は俺が管理している財布の中身にしか興味がないんだろ?」「ハンコを押してくれればあとはどうだっていんだろ?」という気持ちばかり湧いてくる。

持ち上げられようが貶められようが、予算承認をこっちから引き出すための権謀術数に過ぎないんだろうなと穿った気持ちしか考えられない。

もう何もかもが嫌だ。

自分の手を動かして出来たものを眺めて自己満足に浸れるような仕事をしてみたかった。

そう思って入ったはずの業界だったのに、気づいたら右から左ものを流すだけの仕事をしている。

何も面白くない。

俺のやっていることは電話交換手と何も変わらない。

それが本当に単純作業で脳を殺して働けばいいだけなら耐えられたかも知れない。

実際には複雑なパズルだったり間違い探しだったりをいくつも繰り返した果てに、やってきた仕事をほぼ丸投げするだけの仕事をしては、存在もしない満点を基準罵声を浴びている。

そもそも元請けが直に作業者に発注していればよかっただけじゃないかという憤りと、もしもそうなったら自分たちは仕事を失うのだなという焦燥感と、そもそもそれでいいじゃねえかという逆ギレがいつだって入り混じっている。

仕事が辛すぎる。

転職したいが、この仕事を通してなにか能力が身についたとは全く思えないし、そもそももうこの業界でもこの業態でも働きたくない中で、どうやって他所に逃げれば良いのかもロクに思いつかない。

なんだかもう世の中が全部嫌だ。

どの仕事をやっていても、結局自分性格だと同じように感じるのだろうか。

実際に手を動かして仕事をした所で「元請けが取ってきた仕事を単にやっているだけのロボットしかない」と感じ、それでいて「俺がもっと細部を煮詰めていればもっと良いものが出来たはずなのに」と悩んでいたのだろうか。

そしてどこまでいっても褒められた時は単にその立場のものが持つ機能への称賛だとしか思えず、ネガティブ言葉自分に多くの責任があったと感じて落ち込むのだろうか。

どうすればいいんだ……。

もしかしてこれが鬱病なのか?

2023-06-12

男性処世術を嫌うのはなぜか?

「男は世間話が苦手」ってよく聞くけど、そもそも男性って処世術全般を嫌ってると思う。

昭和の男社会でも、今の男女混在社会でも、ビジネス処世術接待は物凄く大事だが、「できるできない」と「好き嫌い」は別だ。

必要なら処世術を使いこなす男でも、感情的には嫌悪感ストレスを感じてて、でもそれをがんばって抑えて処世術を使ってるって人が多いだろう。

少なくとも私と交流のある範囲だと、処世術に対して男性の方が強い嫌悪感を持つ傾向がある。

なーんて書くと「私は女だけどそういうの大嫌いだぞ」って声が集まりがちだが、あなた個人はそうでも、周囲の女たちは処世術コミュニケーション適応できてるので疎外感を感じた、って経験はきっとあるだろう。

考えすぎかもだが、愛想よく角を立てず人付き合いする程度のことを、権謀術数とか、人心掌握術とか、胸に秘める剣とか、物々しく表現しがちなのは、格好いい武器っぽく言うことでなんとか不快感我慢するためかもしれない。

ナンパモテテクやオシャレやコミュニケーション能力研鑽恋愛工学と呼びたがることと重なって見える。

男性自閉症アスペルガー割合が高く、そしてその障害処世術情緒コミュニケーションを苦手とするって話と関連させて。「健常者でも男は女よりもアスペルガーっぽく振る舞うんだろ」みたいに言われることもあるが、それって医学的には本当なんだろうか?

2023-03-15

anond:20230314143303

うまくキャリア形成できなかったのはかわいそうだな

ぶっちゃけ「正しいことがしたい」とか思っている人が権謀術数渦巻くJTCのバックオフィスなんかやるべきではないと思う。

2022-09-21

タクティクスオウガと俺の半生

11月リメイク版が発売されるので思い出話を書いてみたい。

から25年前の1997年ののこと。当時小学生だった自分の1歳年上の従兄が、夏休みにお婆ちゃんの家にこのゲームを持ってきていたのが全ての始まりだった。

タクティクスオウガっていうゲームがあるんだ。すげーから一緒にやろうぜ。」

従兄に勧められるままゲームを始めたのだが、タクティクスオウガが『すげー』ことはすぐに分かった。

中世ヨーロッパ風の権謀術数渦巻く世界観重厚BGMの中で敵味方がターン関係なく立体的なマップで繰り広げるリアル戦闘

背中に翼の生えたキャラクターが民家の屋根の上に移動して弓を射ると放物線上に矢が飛んでいくわ、ふわふわと宙に浮かぶ幽霊魔法を唱え敵が炎に包まれると足元の草が焼けるわと細部までこだわったビジュアル

とにかく衝撃的なゲームだった。いてもたってもいられなくなり、従兄がお婆ちゃんの家から帰った直後にお小遣いを握りしめて町のゲーム屋さんに走った。

お店のレジ商品を買うときにすごくドキドキしたのを今でも覚えている。スーパーファミコン版のタクティクスオウガ商品パッケージ英語タイトルが書かれており、フォント英語旧字体みたいな形だったので、読み方があっているかな、間違って別のソフト買っちゃうんじゃないかなとすごく緊張したのだ。ぜんぜん自信が無かったが、店員さんにタイトル合ってるか確認して無事に買うことができた。

クワクしながら商品を持ち帰り、ゲームを始めたが小学生にとっては、難易度が高く難しいゲームだった。初回プレイ時にはキャラクターの強さを表すパラメータが多すぎてさっぱり分からなかった。

だけど作りこまれチュートリアルオンラインヘルプ等の親切な機能がたくさんついていたおかげで何とかゲームを進めることができた。一番助かったのは戦闘中の中断セーブ機能だ。小学生の時には、1日ゲームは30分までというルールがあったので非常に助かった。

さて、ゲームを買ってから2週間くらいの時のこと。難しいながらも俺はどうにかChapter1の終わりまでシナリオを進めていた。このゲームプレーヤーが会話中の選択肢を選ぶことでシナリオ分岐するんだけど、途中で出てきた選択肢が衝撃的だったのは今でも忘れられない。ネタバレになるので詳細は伏せるが小学生には重たすぎる内容だった。無茶苦茶悩ましい選択だったが、片方を選んでゲームを先に進めてみた。だが、すぐにゲームに行き詰った。キャラクター育成をよくわからずに進めていたので自軍ユニットが弱く戦闘で勝てなくなったのだ。このまま先に進めないのも悔しかったので攻略本を買うことにした。

ここで話は少々脱線するのだが、俺の生まれ育ったのは日本海側の田舎町だ。町の本屋さんはあまり大きくない。なので、地元本屋さんの攻略本コーナーにはメジャー作品のものしか置いてないわけだ。ゼルダの伝説とか、ドラクエとかFFとかまあそれくらい。それらに比べるとタクティクスオウガマイナーだった。苦労を重ねて隣町の古本屋さんで偶然攻略本を見つけて手に入れるまで1か月かかった。その後は攻略本を熟読してゲームシステムの理解を深めて1から再挑戦したのだが、家の方針で1日のゲーム時間が30分に制限されていたので、クリアするまでにはさらに2ヶ月ほどの時間を要した。だけどその分クリアしたときの達成感は大きかった。興奮冷めやらぬ俺は、小学校同級生たちにタクティクスオウガのすごさを布教したが上手くいかなかった。俺がタクティクスオウガ出会った1997年当時、家庭用ゲーム機の主役はスーパーファミコンからプレイステーションに移行しつつあり、同級生たちはファイナルファンタジー7ファイナルファンタジータクティクスといったスクウェアの大作ゲームに夢中になっていたのだ。

同級生のN君に、「タクティクスオウガってファイナルファンタジータクティクスパクリでしょ?」と言われたのは傷ついたなあ。なんていうか、自分イケてると思ったゲームをディスられるという経験がなかったので。残念ながら、うちの地元では最初タクティクスオウガを紹介してくれた従兄以外に周りでタクティクスオウガファンを見つけることができなかった。

それから2年後の1999年。俺は中学生になり、田舎町の我が家でもインターネットが使えるようになった。ネットが使えるようになってすぐに、以前はまっていたゲームタクティクスオウガ攻略情報を調べてみた。地元田舎町にはいなかったタクティクスオウガファンは、ネットの向こうにはたくさんいるようだった。ファンの集めた情報は膨大で、攻略情報にとどまらゲーム舞台背景の考察クリエイター音楽趣味までカバーしていて、中学生の俺の知的好奇心ガンガン刺激された。ディレクター松野氏の名前もこの時に知った。余談だが、「タクティクスオウガファイナルファンタジータクティクスは主要な開発スタッフが同じ」というのも同時期に知ったので、小学生の時にパクリ呼ばわりしてきたN君に対して「両方同じ人が作ってんだよ、適当言うなざまあ」という気持ちが芽生えたのはここだけの話である

ネット情報から刺激を受けた俺はゲーム世界観もっと味わいたくなって、前作の「伝説のオウガバトル」もプレイしてみた。ディレクター松野氏が好んでいたらしいQueen楽曲を聞いてみたくなり、生まれてはじめて洋楽CDを買いにも行った。コーヒーを飲めるようになった時のように、背伸びして少し大人になった気分がした。

そのうち自分でも似たゲームを作りたくなって、おこづかいVisual Basicを購入したりもした。プログラミング入門書片手にそれらしい画面までは作ったが、しょせんは中学生。体系だったプログラミング言語の知識がないためサンプルコードコピペに終始し、1年くらいかかって紙芝居のようなものが出来て終わった。その後は、高校入試大学入試で忙しくなったのでしばらくゲームから遠ざかっていた。

そこからさらに時が流れて俺は社会人になった。中学生の時のゲーム作りの経験からソフトウェアエンジニアの適性は無いなと思ったのでハード系のエンジニアとして就職した。タクティクスオウガから受けた影響は俺の人生を変えたのであるゲームから遠ざかっていた俺だが、2010年タクティクスオウガの1度目のリメイクニュースを聞いて再び情報を集めだした。そこでたまたま開発者松野氏のプロフィールを見つけたのだが、なかなかの衝撃だった。

まずはスーパーファミコン版のタクティクスオウガ開発時の年齢。発売日の時点で29歳なのであるゲームの開発期間が2年くらいだとすると、開発開始時は27歳くらいだろうか。その若さであの革新的ゲームの開発指揮を執ってたのかよ!松野氏と面識のあるゲームクリエイターインタビュー記事天才という理由が分かった気がする。次に出身地新潟県妙高市となっている。地方出身であのゲーム重厚シナリオを描くだけの知識を身に着けたのか!というのがもう一つの驚きだ。

先に俺の出身地日本海側の田舎町だと書いた。地方で育ったからわかるのだが、地方ゲーム攻略本に限らずあらゆる情報が都会に比べて乏しい世界だ。タクティクスオウガ世界観形成している中世ヨーロッパ歴史文学知識松野氏はどこで得たのだろう?世代的にインターネットが無い時代なので、俺が田舎で育った時よりもさら情報は手に入れにくいはずである。これは今でも気になっているので、今度出る予定のリメイク版の開発者インタビューでだれか聞いてみてほしいところである

最後になったが、今回出る2回目のリメイク版もすごく楽しみにしている。なんていうか2回もリメイクが出るだけでもすごいのに、2回ともオリジナルの開発メンバーがかかわっているのがまた驚きなのだ

発売元スクウェア・エニックスはFFドラクエ等の過去作品をよくリメイクしているけど、オリジナルスタッフが何度もかかわるケースは珍しくないだろうか?しか開発者松野氏はリメイク前にスクウェアを退社しているのだ。それでも声がかかるのだから、本人のカリスマ性がメチャクチャ高いのだろう。過去会社を辞めた人が2回も開発現場に呼ばれるって相当なことだと思うんよね。

2022-08-29

anond:20220828231828

じゃあ権謀術数の権はなんなんだよ?

ってなったら

あーなんか他の意味があるのかもしれない

と思えてこないだろうか

2022-08-01

anond:20220801185217

↓これが現実

商業仕事名前あげるとそれでpixivへの導線もできるからブクマ数がのびるってからくりだな

しかしそこまでの道程権謀術数なくしては語れないというね

958名無しさんお腹いっぱい。2017/12/20(水) 15:35:46.85ID:sdqbKXZV>>968

あと上で書いたはねことが原画担当

戯画エロゲの特典に戯画関係ないキナフカヒレがいるんだけど

http://products.web-giga.com/mellkiss/special2.html

爆死した祝姫wの特典のイラストかにもはねこととフカヒレ名前があったのが気になるわ

こいつらの謎のコネは何なんだか

どいつも似たような絵しか描けないのに3人もいらんわ

968名無しさんお腹いっぱい。2017/12/22(金) 02:05:10.37ID:XZd1TNpA>>973

>>958

友人だしこの人らは普通にコネ仕事してるだけだよ

絵が上手くてほっといても引く手あまたなイラストレーターの悪口でっちあげて悪評広めてるアホ夫婦

まあ業界人にはバレてんだけど

2022-07-19

anond:20220719075524

今と同じかそれ以上に自民党政権が揺らぐことなんてあり得ない鉄壁と思われていたのを小沢が手練手管権謀術数の限りを尽くして連立8党なんて無茶な与党政権つくり上げたんだからそれだけでも大したもんだろ。

2022-07-01

anond:20220630001020

サウジ王族だって王位継承順位を巡って暗殺だの権謀術数だのいろいろあるので、結構割合で不幸になると思うけどなーw

2022-06-26

世界の終りにおいて、世界を救った男テミストクレス(1)

 ギリシャ世界ペルシア軍の大遠征において黄昏に瀕していた。

 空前の規模を誇るペルシア軍団紀元前480年、テルモピュレーの戦いにおいてギリシア陸軍の主力であるスパルタ軍を激戦の末に破り、スパルタの王であるレオニダ一世戦死させた。スパルタ軍という防波堤を失ったギリシア本土容赦なく侵攻され、ギリシアの中心都市であるアテナイペルシア陸軍によって陥落するに至り、アテナイ軍人テミストクレス率いるギリシア海軍絶望していた。「帰る国が無いのに、このまま戦ったところで何になる?」と。

 しかし、彼らのリーダーであるテミストクレスだけは絶望していなかった。

 絶望に染まる軍人たちの中で、彼は唯一希望を手放していなかった。彼は言った。「さあ、世界を取り戻しにいこう」と。


     ◇


 ペルシア戦争の戦乱の始まりをどこに求めるかは諸説あるが、紀元前480年以降のペルシア軍の大規模侵略より10年前、先駆けて起こったマラトンの戦いにおいて既に戦端は開いていた、とする説が有力である

 紀元前490年、マラトンの戦いにおいて沿岸に押し寄せたペルシア軍を、アテナイ軍を主力とするギリシャ連合軍完膚なきまでに破った。二倍に比するペルシア軍に対して、旺盛な士気原動力に戦ったギリシア連合軍は、5000人以上にものぼるペルシア軍の戦死者に対して、僅かに戦死者200人足らずに留まる圧倒的な戦果を以てペルシア軍を退けたのである勝利に沸くギリシア民衆は口々にギリシアの精強な陸軍を讃え、自らの勝利を誇った。それほどまでに完璧勝利だったのである

 一方、自軍主力の三割を一挙に失ったペルシア軍は撤退を始める。ギリシア世界アジアに対する完全な勝利であった。

 しかしただ一人、アテナイ政治家であり軍人でもあるテミストクレスだけは絶望していた。

 いずれギリシア絶対に負ける、と


     ◇


 アテナイギリシアの中心都市であるが、しかしこの都市が円熟を迎えるまでに辿った経緯は涙を誘う。ギリシアはいわゆる都市国家と呼ばれる、一つの都市国家を成す統治形態政治が行われていたのだが、これら都市国家が成立する以前の、ギリシア暗黒時代においてはギリシア半島ペロポネソス半島)には大量の異民族流入しており、戦乱の嵐が吹き荒れていた。

 そのような戦乱のさなか、開闢におけるアテナイいかにして生き延びたのか?

 それは、あまりにも乏しい資源によってであった。

 アテナイは極めて痩せた厳しい土地であった。地中海性の気候の中、雨量は少なく、養えるだけの人口は決して多くない。要するに、戦乱の時代においては重要性の極めて低い土地だったのである。そのため、アテナイ暗黒時代における異民族侵略において、常に見逃され続け、戦乱からは遠ざけられ、その地盤と地歩を少しずつ伸長させてきた。最終的には、ギリシアにおける最も優秀な文化都市としての地位確立するに至ったのである

 さて、そのような経緯もあり、スパルタアテナイ、あるいはテーベといったギリシアの主要都市基本的に国力に乏しく、幾ら軍制を整えたところで養える軍隊には限界があった。当時のアテナイ人口については諸説あるが、最盛期における人口は十万人程度だったと言われ、まともな軍隊として機能する人員は精々一万人を上回る程度だったであろう。


 一方、ペルシア現在におけるアフリカ中東中央アジア南アジア北部にまで跨る大帝国であり、根本的な軍事力、そして人口においてはギリシアに対して天地の差があった。そのような地政学的要因をテミストクレス紀元前480年以前から看破しており、このまま仮に戦争継続すれば、最終的にギリシアが間違いなく敗北するという未来を予見していたのである

 しかし、テミストクレス絶望してばかりではいなかった。来るべきペルシア本軍の大遠征に向けて、着々と準備を開始した。

 彼が最初に行ったのは、海軍備の増強である。これは正に慧眼であり、ギリシア絶望的な状況を打破する最善手にほかならなかった。

 無論、軍事力が精強なペルシア海軍備は相当なものであり、実際、ペルシア戦争が激化した際の艦船保有数は、ギリシア保有する400隻足らずの軍艦に比べ、ペルシア軍のそれは3倍から4倍の1500隻以上(輸送船を含む)に達していた。ギリシア軍は結局のところ、陸軍備においても劣り、海軍備においても劣っていたのである。そのため、不足している海軍備の増強に多少着手したところで、いずれ来る黄昏を打破する目覚ましい一手にはなり難い――そう目するギリシア市民政治家も決して少なくはなかった。というか、そもそもギリシア軍は精強な陸軍を抱えているのだから海軍備の増強は不要であると楽観論に耽るギリシア市民が圧倒的だった。テミストクレスは頭を抱えた。


 テミストクレスは異常者であった。常に真実を見ることしかできない目を持ち、常に真実しか思考きぬ頭脳を持ち得ていた。

 テミストクレスは十年に渡って、世界の終りをただ一人、真摯に見据えていた。やがてギリシアは滅びる。しかし、その寿命を一秒でも長く保つこと、その呼吸が、須臾の間なりとも長く伸びることを目指し続けていた。また、テミストクレス軍人である前に政治家であった。そのため、テミストクレスは数多くの権謀術数を駆使することを厭わなかった。彼の謀略が活かされるのは、決して外敵に対してばかりではない。むしろ、同じくギリシアに属する味方勢力に対して、しばしばその陰謀は向けられていた。 

 ともかく、海軍備の増強に前向きでないアテナイ首脳部を説き伏せるためにテミストクレスは一計を案じる。海軍備の増強に消極的であったアテナイ首脳を説得するために、テミストクレスは同じくギリシア海洋都市国家であるアイギナと呼ばれる都市国家の脅威を説いたのである

 アイギナはギリシア世界においては珍しく、海軍備を主体とする軍制を整えた都市国家であった。地理的にはアテナイの属する沿岸からかに南下した地点に位置しており、当時のアテナイ首脳や市民にとっては、遠くアジア大国ペルシア帝国よりも、海洋国家アイギナはよほど身近な脅威に映っていた。テミストクレスはその心理を利用したのである。まずはこの手近なライバルとなり得るアイギナの脅威を喧伝することで、テミストクレスは徐々にアテナイ首脳の意識海軍備の増強へと向けさせることに成功した。

 さて、この時アテナイ新造した艦船の数は200隻程度で、かつて備えていた旧式の軍艦の凡そ十倍にあたる新型の艦船を建造しおおせたのである。とは言え、先述の通りそれでもなおペルシア軍の海軍備に比べれば、アテナイの所有していた軍艦の数は圧倒的に劣っていた。それでも、テミストクレスの企てた長期的な戦略は間違いなく最善のものであったと言えた。結果的に、海軍備の増強という手段以外にペルシアを打倒し得る勝ち筋は無かったのである

 何故か。


 ペルシア軍は強大な軍事力を動員するだけの国力を備えていた。軍事力インフラを整備する技術力、そして、兵士を養うために必要な兵糧を創出する農業力、それらの総合力において、ペルシアは明らかにギリシアの力を上回っていた。しかし、そのような強大な力は、反面ある種の脆弱性を抱えることにもなる。テミストクレスはそこに目を付けた。

 テミストクレスが着目したのは、ペルシア軍における高度な兵站戦略であるペルシア軍は圧倒的な数の軍隊を抱えるが故に、その大軍を支えるための兵站戦略を整備していた。中継都市本国から創出した食料を、効率的前線へと運び届けるインフラを整備し、兵の士気が低下しないための細心の注意を払っていた。

 しかし、ギリシアが属するバルカン半島並びにペロポネソス半島海岸線は長く、その補給路は長大に達し、沿岸陸路は決して効率の良い輸送ルートとは言えなかった。陸路における兵站戦略が決して最善のものでないことを、ペルシア軍は理解していたのである。したがって、ペルシア軍の兵站必然的海路依存していた。

 艦船による食料の輸送は、陸上のそれに対して圧倒的に効率的である大軍を支えるために行われる、ペルシア軍の必然的兵站形態を、実際にペルシア軍が襲来する十年前の段階で、テミストクレス明察していた。更には、そのペルシア軍が抱える唯一の弱点を攻撃するための、唯一の手段を十年前から整備し続けていたのである

 つまり海上兵站破壊し、ペルシア陸軍機能不全にすること。それが、それだけがギリシアペルシア軍を打倒するための唯一の方策であった。

 そして、それを理解していたのはテミストクレスだけであった。


     ◇


anond:20220626003448

2022-06-04

権謀術数って

人によって様々な理由で動く。時には周りから愚かとしか見えない行動でもする。

近視眼的な費用対効果によりまともにやったらイノベーションなんか起こせないし、あんな道歩むものではない。

から使命感を煽りやりがいに訴え、逃げれないようになってからしばき倒す。今日子供を使って反イノベーションなんて許せない!ってか。実際は地獄への片道切符だし、イノベーションだのの世界楽園を騙った墓場

本当に「甘い人間ならこう動くだろうな」みたいな権謀術数オンパレードだ。自分の甘さを痛感すると同時に、本当に汚れた世界なんだなと思うわ。

2022-06-03

イノベーション世界が嫌いなのは金や時間なくてもおだてに弱い馬鹿なお人好しが歩んでくれるはずだし、そいつに何をしても構わんって腐臭がプンプンするからなんだよなぁ。

子供を使えばたたけないだろってか?まあ表では言わんよ。けど、そういう他人馬鹿にしたような権謀術数が見えるなぁってのでますますイノベーション世界が嫌いに思えるわ。

https://twitter.com/marei_de_pon/status/1532635031214366720

2022-01-15

人間関係をやりすぎなんだよな少女漫画

少女漫画に限らず女性作品は、なんであんなに人間関係のことや人間の心の繊細なヒダを丁寧になぞるような話をやりたがるんだろうね。

女性的な繊細対人関係至上主義世界

って、まさにぴったりくる表現だわ。

人と人の心の繋がりみたいなものに、そんなに興味あるかね。

対人関係の心の機微に敏感であることが、そんなに大事かね。

それよりも、俺とアイツでどっちが強いか、アイツに勝つにはどういう策を練ればいいかを気にするわって感じ。

心理を気にするにしたって、たとえばギャンブル漫画心理戦で相手コントロールするのとか、デスノートで月がミサミサ恋愛感情を利用して敵に勝つ策を練るようなシーンは面白いけど、女性向けの心理描写はそういう権謀術数戦闘道具としての心理じゃなく、仲良しのための心理から別物である

典型的な男」にとって「典型的少女漫画」はつまらないってのは、人間関係に興味が薄い読者にとって少女漫画人間関係描写のウェイトがデカすぎ、ということなわけ。

バトルを通じた強い弱いも広義の人間関係だとツッコミがくるかもしれんが、今はそういうゴチャマゼな話をしてるんじゃないからな。なんでもボーダーレスにすればいいってもんじゃないのよね、少女漫画専門ファンが格闘バトル漫画を読んだって、「強い弱いやその悔しさが人間関係うまみになるのは分かるけど、日常生活でそういう屈託をやってほしいわぁ。この作品は楽しんだけどメイン趣味少女漫画だわ」ってなるだろ。

ともかく、「典型的な女」は人間関係への興味がとても強い。

これはインターネット学級会が疲れるみたいな話や、女オタクにとって同人活動は社交の場という面がデカいからオシャレさんも多いけど関係トラブルも多いみたいな話にも繋がってくんだけどさあ、ずっと人間関係やってく気かよ~?

まあ、人間関係をやってきたい人がやっていくのは個人自由ではあるけどさ。

こう考えてくと、女にも少数いるだろう「典型的男」な感性人間関係に興味が薄い奴は、クッソ生き辛そうだよな。この文章も分かりやすさ重視で「典型的男」という言葉を使っちゃうくらいだから人間関係に興味が薄い女は自分簡単説明する言葉を準備するのすら苦労してそう。

最近は男オタクも、泣きゲー君と僕セカイ系など人間関係作品を経て、関係性が尊いわ~~とか言って女オタクっぽい感性に接近してる層も目立つって? それは部分的に頷こう。

だが少なくとも、少女漫画あんま読んでないがぱっと見面白くなさそうだぜ少年漫画とかバトル漫画ギャンブル勝負漫画が好きだぜってタイプは、人間関係に興味が薄い「典型的男」だ。

そして、人間関係に興味がある人間の方が絶対的に上等ってことはないだろ。

にもかかわらず世の中には、強い弱いのバトルをやりたがる男は幼稚でダメね~みたいな風潮がある。

被害者アピールあんましたくねえけど、少年漫画好きがときおり少女漫画に噛みつくのは、世の中に少年漫画sageと「典型的男」sage雰囲気があるから普段は『男らしく』黙って我慢してるけどたまにはバトル始めてみっかてことだと思うわ。売上(戦闘力)みたいな数字を出しがちなのもいかにもバトル漫画好きからアプローチっぽくていい。そのバトルに付き合うか否かは勝手だけど、トラバ先の増田氏に対して「日本語読めてなさそう」みたいな反応する奴はバトルする気マンマンだよな。

それにしても、「日本語読めてないだけじゃん。これじゃ少年漫画も読めてないだろ」とか言ってるブコメなんかは本当に人を馬鹿にしてるわ。

俺はこの増田の実際のところはしらんけど、それこそデスノカイジアカギハンターハンターみたいな、戦いのための策略を延々文章でやってるのは楽しく読めてそうな雰囲気は端々から出てる。それも読み取れず「日本語読めてない」とはホント馬鹿にしてる。

ま、とりあえず、「人間関係人間心理に頓着したがらない典型的男性身体男性とは限らない)」に、読まず嫌いなだけで少女漫画面白いんだよってすすめたい時は、人間関係をあまりやってない少女漫画を選ばないと響かねーよ。

anond:20220114200454



追記

トラバ増田君がいいこと言いました。

二次元キャラ人間関係趣味なのも、芸能人人間関係趣味なのも、ご近所さん人間関係趣味なのも、人間関係フェチって意味じゃみんな一緒。

キャラ人間関係やクソデカ感情に興味深々なのはワイドショー芸能人交際報道やご近所の噂話でキャッキャするのとおんなじ人間関係フェチ

強さフェチ人間関係フェチ、どっちが人として上等かは自明ではない。

精神医療的に適切な発言じゃないが、「典型的男」はうっすら自閉スペクトラム症の要素がある強さフェチで、「典型的女」はうっすら境界パーソナリティ障害の要素がある人間関係フェチみたいな感じ。

優しさや気遣いはくだらないとみなし、目的のためにストイック自分他人も傷つけても構わないマシーンみたいな姿を格好良いとするのが典型的男向け物語もの。(ってのは言いすぎか)

エロ漫画ですら、メスガキに負けてザーコザーコ💕って言われるか大人ちんちん上下関係をわからせるか、間男NTRれて負けるのかNTって勝のか、勝ちヒロイン負けヒロインは誰かみたいに強さ弱さ概念自然に出てくるし、そこにおいて愛だの恋だのは添え物なのだSEXメイクラブじゃねえ、デュエルスタートだ!

2021-11-26

anond:20211124160544

典型的白い巨塔事案だなぁって思った。

医者コミュ障でもやれそうに見えて、たぶん、コミュ障ではやれない仕事代表だろうな。

権謀術数に長けている世渡り上手跋扈する世界で、そうじゃない人はきつそう。

2021-11-08

anond:20211108074217

行く必要もない。心理学カウンセラー霊感商法信者のバトルをみて、心理学カウンセラー限界というのをみたという話。

まあ、自分利益のために権謀術数を用いるクラスのやつが絡んでいる状態ではちょっと資格をとっただけの野良カウンセラーじゃ役に立たんと言うのはそうかも知れない。

基準としてはやはり心理学カウンセラー第一だよ。野良カウンセラー心理を見てれば騙すすべはうまいだろうからな。

2021-09-05

anond:20210905185642

しろ操り人形にする気まんまんだろ?

菅もその感じはしていたけどな。コバンザメ役人であっていかにも総理大臣向きの人材じゃなかったし。

そうかと思ったら権謀術数ばかり駆使しようとしたけど、致命的に警戒心が強くてお友達とばかり付き合ってたか事態が見えなくなっていっていたが。

2021-09-01

しばらく自民党を支持するのを止めます

従来の自分であれば、「自民党はひどいが、他の選択肢はよりひどい」という消極的理由自民党投票していただろうが、

今回のパンデミックオリンピック、そしてアフガニスタン邦人退避作戦で明確に見限ることを決めた。

端的に言えば、今までは自民党100点満点中30点、他が10点~0点くらいだったが、自民党10点に陥落し、他の政党は変わらずという形だ。

決して他の政党評価できるわけではない。

そして、その中で何故自民党を見限ることになったかといえば、この全体的に低い平均点を底上げしたいというのが理由だ。

 

以下に細かい理由を書いていきたい。

まず、自民党という政党評価だが、良い点は「ノウハウがある。コネが強い。他の政党よりはバランス感覚に優れている。」というところである

悪い点は「ぬるま湯に浸かりすぎてやる気がない」この一点だ。

他がザコすぎて国民勝手自民党に入れてくれる環境が長く続きすぎたせいで本当に何もしなくなった。

個人的には「何もしていないが、有事にはきちんとするだろう」という楽観視をしていたのは間違いない。

しかし、実際には「何もしないし、何かはできるが常に後手でマイナスの結果が出る」が正しかった。

それが表面化したのがパンデミックであり、オリンピックであり、アフガニスタン問題だ。

楽観的で消極的、何かが起こってから何かをするという甘えた動きが固定化し、それではダメ問題連続で発生しても直せなかったのである

特にアフガニスタン問題がひどい。

完全に「まあなんとかなるでしょ」という甘えが出ている。

悪い点があまりにも悪くなりすぎて、良い点が無意味になった。これが減点の内容である

 

一方の野党、主に旧民主系のみを語るが、良い所は「現状の経済状況に適切な経済立ち位置を持っている」というところである

今の経済的状況で自民党の掲げる小さい政府逆効果で、市場介入を強めていかなければならない。それを持っているのは旧民主である

悪い点はもう全てだ。

野党経験が長すぎるせいで政権運営ノウハウは無いし、目先の利益にすぐに飛びつくし、すぐに政治ゲームをしたがるし、悪を叩く快楽バカになっている。

完全にチンピラである

多少マシな国民民主議席が少なすぎて土俵に上がれる力がないので論外だ。

 

このマンネリの状況では、政党が各々国民に対して魅力的なプレゼンをしてこない。

与党は何もしないし、野党自民党の揚げ足を取っていればちょっと議席が増えるだけになってくるので、経世済民ではなく権謀術数ゲームに夢中になってくる。

メディアもそっちのほうがわかりやすいのでより取り上げるし、我々大衆もわかりやすいから反応するし、

そうなるとより一層野党は揚げ足を取って与党は何もしなくていいし…という地獄ループに陥り、今に至ると見ている。

 

もちろん各政党問題にきちんと取り組もうとする人がいるのはわかるが、ここでは組織としての態度の話をしている。

組織を上げて問題への取り組みを第一としている政党は、あるっちゃあるんですけどこの流れて言うとその政党宣伝しか見えないので言わない。

 

個人的投票していきたいのは立憲民主党だが、はっきり言っておきたい。

ここはダメだし、評価できる点は人数以外にないし、政治的態度もカスで、本当に投票したくない。

本当にチンピラだと思っている。

 

何度も言うが、たとえ私の提案どおりに立憲が与党になったところで、私は立憲を祝福しない。

日本の政治全体に緊張感を与えるためにたまたま議席の多いやつを選んだだけ。立憲じゃなくても良かったし、少しでも下手こいたらすぐに下ろす。」

という緊張感をもたせたいのだ。

それでも投票する理由は、「自民党を一旦下ろして反省してもらう」のと「政治家全体に圧をかけたい」というのにほかならない。

そしてこれらは、「日本の政治権力ゲームメインではなく、表面的にでもきちんと社会問題プレゼンするものに変える」ことを目的としているのであって、

チンピラのほうがマシ」なのではないということは明言しておく。

 

おそらく「日本がめちゃくちゃになる」という反論が来るだろうが、

このまま腐ってズルズルと終わるかめちゃくちゃになって再建するかのどちらかだと考えている。

今回のアフガニスタン問題で、「自民党にマシになってもらうのを待つ」というのは存在しない選択肢だと判断するに至ったためである

自民党は完全に毎日餌がもらえるから狩りをサボって動けなくなった家畜だ。痩せてもらうしか無い。

 

他の政党は論外のれいわとN党、腰巾着公明党

泡沫過ぎる国民民主、ほぼ居ない希望の党社民党

議席数は多いが国防上ありえなさ過ぎる共産党など選択肢がなさすぎる。

 

日本維新の会は正直あんまり知らないのだが、日本東京大阪しか考えられていないという印象がある。

上のよりはマシそうなので選択肢には入るかなとも思うけど、共産党より衆議院議席無いんだよねここ

2021-07-11

日本天皇51~100代

51.平城天皇(806~809)

 官司の統廃合、観察使の派遣など行政の立て直しに取り組んだ。藤原薬子を寵愛したが、譲位薬子の変が起きたため、出家した。

52.嵯峨天皇(809~823

 薬子の変鎮圧弘仁格式新撰姓氏録編纂した。三筆の一人にも数えられる文化人

53.淳和天皇(823~833

 経国集令義解、秘府略を編纂させた。

54.仁明天皇33~850)

 在位中に令義解施行され、日本後紀が完成した他、承和の変が起き藤原氏繁栄の基礎となった。医学書道和歌など初学に精通した知識人

55.文徳天皇(850~858)

 続日本後紀編纂を開始した。病弱であったため、政治の実権は藤原良房がが握った。

56.清和天皇(858~876)

 幼くして即位したため、良房が実権を握り、元服後も握り続けた。在位中に貞観格式編集された。

57.陽成天皇(876~884)

 乳母子を殺す、宮中で密かに馬を飼うなどの奇行が多く、藤原基経譲位させられた。

58.光孝天皇(884~887)

 55歳という高齢即位し、基経に「実質的関白として政治を任せた。

59.宇多天皇(887~897)

 阿衡の変により、藤原氏を疎み、菅原道真を重用した。在位中に多くの歌人が輩出され、遣唐使廃止された。

60.醍醐天皇(897~930)

 藤原時平讒言を信じ、道真を左遷した。在位中に古今和歌集勅撰、三代実録、延喜格式編纂が行われ、その治世は村上天皇と共に延喜・天暦の治と称された。

61.朱雀天皇(930~946

 在位中は天災が多発し、平将門藤原純友が乱を起こすなど、多難な時を過ごした。

62.村上天皇946~967)

 乾元大宝鋳造し、天徳歌合、後撰和歌集などを編纂させた。

63.冷泉天皇(967~969)

 病弱であったため、藤原実頼関白として実権を握った。安和の変の後は、摂政関白が常置されることとなった。

64.円融天皇(969~984)

 藤原氏政権争いに翻弄され、出家文化人として風流生活を送った。

65.花山天皇(984~986

 女御の死を悼んだところを、藤原兼家に計られて出家した。

66.一条天皇(9861011)

 在位中藤原道長が実権を握り、紫式部清少納言和泉式部などの文化人活躍した。

67.三条天皇1011~16)

 藤原道長に絶えず退位を迫られ、眼病、脚気理由に退いた。

68.後一条天皇1016〜36)

 道長の孫。在位中は道長・頼通が実権を握り、藤原氏の全盛期を迎えた。

69.後朱雀天皇1036~45)

 在位中は頼通が関白として実権を握った

70.後冷泉天皇1045~1068)

 在位中に平等院鳳凰堂が建立され、前九年の役が起きた。

71.後三条天皇1068~72)

 藤原氏を疎んじ、新政を行った。記録所を設け、成功、重任を禁じ、宣旨枡を定めた

72.白川天皇1072~86

 在位中に富士山噴火後三年の役が起きた。譲位後、院生を行った。

73.堀河天皇1086~1107)

 在位中は院生が行われたが、藤原師通の補佐により自らも政治に関与し末代の聖王と称された。

74.鳥羽天皇(1107〜23

 譲位後、崇徳~後白河の3代に及ぶ院政を行った。崇徳院を無視して、後白河天皇即位させたことが保元の乱の原因となった。

75.崇徳天皇(1123~41)

 鳥羽上皇冷遇され、譲位させられた挙げ句、息子の即位も阻まれた。これを不満とし、保元の乱を起こすも敗れ、讃岐に流された。死後怨霊として恐れられた。歌人としても名高い。

76.近衛天皇(1141~55)

 17歳で亡くなったため、崇徳院、藤原忠実・頼長親子に呪われたのではないかと噂された。

77.後白河天皇(1155~58)

 保元の乱崇徳院を破った後、譲位院政を行った。平治の乱治承・寿永の乱鎌倉幕府成立などの激動の時代の中、権謀術数を巡らせ朝廷権力を維持した。

78.二条天皇(1158~1165)

 崇徳の子差し置いて、皇子になったため、保元の乱が起きた。即位後は後白河院院政抵抗するも病気のため叶わなかった。

79.六条天皇(1165-68)

 自身への敵対勢力擁立されることを恐れた後白河院によって、わずか4年で譲位させられた。

80.高倉天皇(1168-80)

 清盛と後白河院対立に苦しめられ、譲位した。

81.安徳天皇(1180~1185)

 壇ノ浦の戦いで入水した。日本史上最も短命な天皇で、わずか7歳で崩御した。

82.後鳥羽天皇(1183~98)

 譲位後、土御門~仲恭の3代にも及ぶ院生を行う。承久の乱に敗れ隠岐に流された。

83.土御門天皇(1198〜1210

 父である後鳥院とは不和承久の乱にも加わらなかったが、自ら望んで土佐に流された。

84.順徳天皇(1210~1221)

 承久の乱に参加するために譲位し、佐渡に流された。

85.仲恭天皇(1221)

 父順徳が倒幕を企てたため、即位後78日間で廃位された。

86.後堀河天皇(1221~1232)

 わず10歳で即位したため、天皇になったことのない守貞親王後高倉院として異例の院政を行った。

87.四条天皇(1232~1242)

 滑石を用いたいたずらが原因で転倒し崩御した。

88.後嵯峨天皇(1242~1246)

 譲位後、2代にわたる院政を行った。死に際して、帝位継承者決定を幕府に委ねるとしたため、南北朝問題の原因となった。

89.後深草天皇(1246-1260)

 持明院統いわゆる北朝の祖。

90.亀山天皇(1260~74)

 大覚寺統いわゆる南朝の祖。父後嵯峨院に愛され、兄後深草院差し置いて子の後宇多天皇即位させたため、南北朝問題の原因となった。譲位後南禅院を建立

91.後宇多天皇(1274~1287)

 大覚寺統。在位中に元寇があった。譲位後、持明院統伏見天皇即位させるが、続いて持明院統後伏見天皇即位には反対したため、両統送立が始まった。院政を行うが、後醍醐天皇対立し、政治から身を引いた。好学の天皇として知られる

92.伏見天皇(1287-1298)

 玉葉和歌集勅撰させた。

93.後伏見天皇(1298~1301)

 譲位後、院生を行う。元弘の乱後、東国へ逃れるも捕らえられ出家した。

94.後二条天皇(1301~08)

 大覚寺統持明院統から2代続いて天皇が出たことに後宇多院が抗議したため、幕府の計らいで即位。両統送立が始まった。

95.花園天皇(1308~1318)

 大覚寺統教養人で風雅和歌集勅撰させた。

96.(南1)後醍醐天皇(1318~1339)

 鎌倉幕府打倒に貢献した後、建武新政を行う。足利尊氏に敗れ吉野に逃れ南北朝時代が始まる。

97.(南2)後村上天皇(1339〜1368)

 高師直に攻められ賀名生に逃れる。一度京都を奪還するもすぐに北朝に奪われた。その後も京都回復を狙い、各地を転戦するも果たせなかった。

98.(南3)長慶天皇(1368~1383)

 和歌を愛し、五十番歌合、五百番歌合などを催した。

99.(南4)後亀山天皇(1383~1392

 足利義満の誘いの応じて、南北朝和解を実現。しかし、義満の死後冷遇され、和平の条件であった両統送立も果たされなかった。

北1.光厳天皇(1331~1333)

 後醍醐天皇の失脚を受けて即位したが、鎌倉幕府の滅亡後、後醍醐廃位光厳即位否定された。

北2.光明天皇(1336~1348)

 足利尊氏擁立により即位譲位後、観応の擾乱によって南朝に捕らえられるが後に解放された。

北3.崇光天皇(1348~1351)

 譲位後、観応の擾乱で捕らえられた。琵琶を愛した。

北4.後光厳天皇( 1352~1371)

 後村上天皇の一統が破れると、足利市擁護され即位した。南朝攻撃に遭い、美濃近江などに逃れたこともあった。

北5.後円融天皇(1371~1382)

 足利義満擁立されて即位譲位後、院政を行った

100.(北6)後小松天皇(382~1412)

 後亀山天皇から神器を受け、南北朝合一が成された。

2021-06-10

菅義偉って可哀想

パワハラ人事の権謀術数で成り上がった末が二階と麻生傀儡

政治によって生きる人は政治家にならん方が幸福だな

2021-01-23

恋愛物とアイドル物の面白さが分からいから教えてくれ

恋愛物⇨「ずっと前から好きでした」「わかる」HAPPY END の10秒で終わる話を10000倍に引き伸ばしてることを感じ取ってしまい全くノれない

アイドル物⇨ルッキズムが有利に働くような連中が貢がせるために権謀術数を凝らしている姿を健全ものとして応援しろというのが無理

でも世の中には溢れてるだろ恋愛アイドル友達との話ですぐ話題に登るよな若手アイドル俳優誰が好き?

そういうのスルーすると変なやつって呼ばれるからとりあえずカモフラージュするAKB名前しか知らん総選挙1位が好きという設定。

だけどいい加減うんざりしてる、出来ることな普通に楽しみたいが全く理解できない

2021-01-09

菅首相の最大の失言

菅首相宰相の器ではないことを国民気づき始めていて、

プレゼンスのなさ、リーダーシップの無さが批判されている。

しか中国と二階氏の言いなりというのはあるだろうが、

それより個人的いちばんまずかったのが、

国民経済活動を)ブレーキアクセルをかけながら

という表現だと思う。ここに彼の人生のもの表現されている。

まり国民コントロールしているという無意識アピールである

聞くと、彼に意見する人はすべて更迭され、イエスマンしかさないという。

それは官庁における微細な人事にまで至るという。

これは何かというと、

圧力政治力で、人間コントロールすることに喜び

を覚えている人間ということである

こうした人間が上に立つとどうなるかというと、理念も何もないことが露呈する。

まり上意下達政治ゲームが得意でのし上がっただけであり、

本人に確固たる政治思想がないということである

残念ながら全国民がいま、それに気づいている。

いっぽう阿部総理は、公人として尽くす姿勢があった。

自分にまったく関係のない、数十年前の薬害エイズ訴訟謝罪するなど、

そこには人間としての理念があり、それに基づく正義感が見えた。

それこそノブレス・オブリージュではないだろうか。

習近平プーチン氏も強力な上意下達の末独裁を敷いているが、

少なくとも理念がある。社会主義のもとに国を強くするという強烈な理念である

圧力権謀術数が好きそうなのに、緊急時独裁的にリーダーシップをとらない(とれない)

という点で、菅首相国民は不満に思っているのである

彼はまもなく辞任するだろうが、逆説的に他国過去宰相リーダーシップが浮きだって見えるという、

稀有な人事であった。また、コロナでの損な役回りでありながら、

次世代への中継ぎとしての役割を果たしたのは評価したいと思う。

追記あべぴょん謝罪したのは薬害エイズじゃなくてらい病訴訟の件でした。

無知による人権侵害の件。自ら進んで行ったのだという。ここに彼の人間性が見えたのである

またいつでも首相に戻ってもいいのよ?

2021-01-01

anond:20210101221022

宰相の器じゃない人間権謀術数売国団体の力で首相になったら、国が亡ぶ

実際そうしたいんだろうな

2020-12-23

増田で本気になるのは恥ずかしいみたいな風潮あるよな

多くの増田達が日々ホッテントリ目指してあの手この手権謀術数を駆使して怪文書投稿しているのを嘲るようなノリが。

そういう奴らの為に作品を投下してやるのも馬鹿馬鹿しくなってきたし別の所行きたいんだがおすすめはあるか?

正直ここ以上に怪文書投稿が受け入れられてる場所となると、もう5chにすら存在しない気がするが。

カクヨムとかなろうって怪文書書いていいのかな?

恐怖新聞みたいなノリでやればオッケー?

2020-10-10

anond:20201009232932

いや「こいつは信用できるかできないか」の一点だし、信用できないというやつにはびた一文出しちゃ駄目で逃げるの一手だよ。

相手を騙したり権謀術数相手基準を歪めることばかり一生懸命になるから

あと、実際に狂ってるやつと、その取り巻きとの距離感もある。狂っているやつは完全シャットアウトだ。だけど狂ってるやつはこちらが折れないと思ったら周りを使ってこちらを折ろうとしてくる。

その凶悪バージョン尼崎連続殺人事件。首謀者がたちが悪かったため、周りの人間も使って被害者べらぼうに増えた。逃げ切ったのは家族の情など捨てて逃げたやつだけ。

周りのやつも情でこちらでおろうとするが、まだ話は通じることもあるから、話を通じるやつから線引をして話していく。まあ、話が通じないやつはそいつシャットアウトだ。

2度めの無心してきた時点で家を出て、相手と周りの距離感を見ながら徐々に遠くしていくべきだろうね。

2020-06-30

オタクには頑張ってもらいたい

権謀術数を駆使して萌えオタ界隈を完全に占拠してほしい。

2020-06-13

印象に残る相打ちシーン

ネタバレ満載なので未見の人は見ないように。


バジリスク甲賀忍法帖

甲賀弾正×お幻

バジリスク」という名称自体が、死んでも殺す的な意味合いで付けられたものと思われるので最終的に壮大な相打ち物語なのだが、

その初戦を飾る戦い。

かつて愛し合った二人の戦いであり、物語ラストシーンとの対比となる名シーンである

とはいえ、ここでお幻の鷹がいなければ勝負は恐らく一方的甲賀勝利に帰したであろう事を考えると、実質的にお幻の勝ちに近い気もする。

甲賀弾正は巻物をスリ取った上に不意打ちでお幻を倒して、かなり甲賀有利の状況を築いたにも関わらず、一瞬の油断から相打ちに持ち込まれた上に、結果的に巻物は鷹の翼によって先に伊賀方に届いてしまい、その後長きに渡る伊賀イニシアチブを許すという、踏んだり蹴ったりな結末であった。


FF7

ダイヤウェポン×シスターレイ神羅カンパニー

FF7ストーリー上、クライマックスと言っても良い名シーン。

ここでの神羅カンパニー社長退場と、その後のシスターレイを巡る一連の戦いによって、物語最初からストーリーを牽引してきた神羅カンパニー組織的な統率力を喪失し、物語舞台から退場する事になる。その引き金となった戦い。

神羅カンパニー社長ルーファウスの最後の見せ場でもある。

超長距離での大火力の撃ち合いによる相打ちだが、シスターレイの標的がダイヤウェポンではなくセフィロスの張ったバリヤーであった事や、ダイヤウェポンが倒れた後にその攻撃ミッドガル破壊するなど、超長距離での戦いゆえの見せ場がカッコいいシーンである

一方、本来ジェノバセフィロス)を攻撃するはずのウェポン達が、神羅カンパニー攻撃したり適当にウロチョロしてるだけでイマイチ仕事してない感がある事や、

北の大空洞とミッドガルの直線上にダイヤウェポンが重なる偶然(神羅側はそのタイミングを狙ってたのかもしれないが)等、ややストーリー上の強引さを感じるのがマイナス要素である

結果的に、サファイアウェポンやダイヤウェポンは神羅カンパニー攻撃してセフィロスアシストしてたようなものだし、アルテマウェポンルビーウェポン・エメラルドウェポンはあの有様なので、ウェポンは使徒を出したかっただけやん感が強い。

新世紀エヴァンゲリオン

アルミサエル×零号機

前半でせっせと株を上げて、後半で一気に落としたTVエヴァンゲリオンエヴァ使徒の実質最終戦最後のシ者は、エヴァ使徒って感じじゃなかったし)

前話でみんなのヒロイン惣流明日香ラングレーさんがアレな感じで退場した直後、嫌な雰囲気全開の中で行われた戦いの中で、やっぱり嫌な展開で発生した相打ちである

レイ2号機の最後の回想が我らが主人公碇シンジくんではなく、ネグレクト総司令碇ゲンドウ氏であった事も含め、視聴者への嫌がらせが頂点に達した瞬間でもある。

思えば第一から「勝てなきゃ自爆」がデフォ使徒戦だったので自爆では死なない印象があってもおかしくなかったのだが、黒ジャージ戦以降、物事が悪い方向にばかり進んでいたので、もはや出撃しただけで死にそうな感じが漂っていたのが印象的である

しかもこの辺の戦いは、ゼーレやゲンドウが暗躍しまくってるせいで、初期の「使徒に勝たなければ世界が終わる」という背景が形骸化し、なんか消化試合みたいな雰囲気すらあった。

という事で、視聴者嫌がらせするために行われたと思われる壮絶な相打ちシーンである

FSS

KOG×ジュノー

ストーリー重要な相打ちのはずだが、なんか全然重要じゃない気もするワンシーン。

設定変わっちゃってよく分からんけど、MHレッドミラージュだけあればいい気がするんで相打ちになった二機が割とどうでもいい感じがしてるのと、

パイロットも割とどうでも良くて、重要なのは2人のファティマのはずなのだが、

それもなんでそんな所で相打ちになってるのか良く分からない感の漂う、良く分からない相打ち。

なんの意味があったのか。


ドラえもん

バギーちゃん×ポセイドン

わずとしれた名シーン。ドラえもんの道具を使えば簡単に直せそうな気がするが、それは言わぬが花というやつである

22世紀から来たドラえもんがいる以上、世界が滅びるはずがないのだが、それも言わぬが花である

>相打ちはお互いに攻撃を仕掛けてお互いに致命傷を負うことであって、バギーちゃんみたいなのは自爆やろ

↑まあ、そんな気もするけど、鉄騎隊はポセイドンが操ってたみたいなんで、一応両方攻撃したよ、という体裁で一つ。

バギーちゃんしずちゃんの涙の雫に反応して奮起する名場面、水中では雫ができないはずだが、それは言わぬが花というやつである

↑言われてみるとそうやな。まあそこは、おいらの心の胸は、お空の月の星の涙よおいらの胸の心の切なさよ、雨が降れば胸の心の頭もぬれるよって事で一つ。

カウボーイビバップ

スパイク×ヴィシャス

涙なしには語れないカウボーイビバップラストを飾る戦い。

戦闘開始時点ですでに疲労してボロボロかつ腕に被弾していたスパイクと、無傷で座って待ってたヴィシャスではフェアな戦いとは言えない気もするが、

まあ殴り込みをかけたのがスパイクである事と、拳銃使いのスパイクに対してヴィシャスは日本刀使いというハンデがあり、更にスパイクはヴィシャスの部屋に爆弾投げ込んでるっぽいので、その辺込みで「堂々たる一騎打ちであった」と評して良いだろう。

かつての親友同士だったが女を巡って争った挙句、女は雑な感じで死亡済み、という背景もハードボイルドで良い。

最後、お互いの武器を押さえあった状態から相手武器を渡しての相打ちであった事も、救いのないはずの戦いに花を添えている。

ラストシーン入り口スパイク待ち伏せしていたマフィアが、既に戦える状態にないスパイクを見て銃を下ろすシーンがお気に入り


今際の国のアリス

ダイヤのJ×北家

2位以下は全員死亡というルールの中、逆転できるわけでもないのにアガって(しか国士)そのままゲームオーバーとなった北家に対する、

「どこで運使っとんじゃあああああ」というダイヤのJの最後叫びは、この作品一のお気に入り

まあ、既に勝ち目が無いに等しかった北家と南家は、良くても東家のチシヤをトップにしてダイヤのJを道連れにするしかできない状況だったので、

そういう意味では北家は良くやったと言えるのだが、あんまりそんな雰囲気ではなく単に当たり牌が来たからアガった感の漂う北家の空気も良かった。

追記

BANANA FISH

ゴルツィネ×フォックス

同作の組織戦としては最終決戦のクライマックスに起こった名シーン。

共に野望と権謀術数に生きたオッサン二人の最期である

致命傷を負いながら裏切り者のフォックスを倒したゴルツィネの最後の心境はどのようなものだったのか、

その重点が裏切り者を許さなマフィアプライドだったのか、自分の手に入らないならばアッシュを誰にも渡したくないという執着だったのか、

色々なもの想像させ愛憎入り混じったBANANA FISH最終ボスを飾るにふさわしい男であったと言えるだろう。

片や主人公陣営を散々に苦しめた大ボス・ゴルツィネを用済みとばかりに軽く裏切って片付けたフォックスも、

その悪役らしいあっけない退場の仕方も含めて途中出場でありながら存在の軽さを感じさせない名悪役であったと評価したい。

なお、同作で相打ちといえば、言わずと知れた最後の名場面があるわけだが、ラオの存在ちょっと軽いので、相打ちというよりは「アッシュ最期」という印象が強い。

あと余計な事ではあるが、ふつーに考えると腹刺されて失血死する場合、床は数リットルの血でグチョ濡れで魚市場のようなムッとした臭気が立ち込めている上、顔はゾンビのような土気色のはずで、良い夢見てるようには多分見えないのではないかという疑いが強い。



ブコメを見て

知らないのもあるけど、知ってるのもあるなあ。


幽遊白書

飛影×時雨

あったなあ。解説の躯さんがいるので野暮な解説はしたくないが、

この時点で飛影と互角だった時雨がなぜトーナメントで蔵馬といい勝負ができたのか、原作読んだだけだと疑問しかない。アニメだと何か説明があったのだろうか・・・

なお、このトーナメントの逆トーナメント覇者は俺たちの柘榴であり、「自分に勝った奴は許さねえ」という柘榴の執念を感じる。

ハンターハンター

テロ×メルエム

あった。勝てない相手に対してでも、何が何でも殺すというネテロの執念の一幕だった。

あの一撃でメルエムだけでなくユピーとプフにも致命傷を与えており、「当初はネテロの負けに見えたが、実は勝ってたのはネテロで、後からその凄さがわかる」という冨樫先生演出の妙が光る。

一方、ネテロ立場自爆選択しただけで、一武術家として戦っていたならそのような戦法はとらなかったのでは、とも思わされる。

北斗の拳

ファルコ×名も無き修羅

あったあった。修羅の国への期待値を爆上げして、後からパワーバランスが良くわからくなる原因を作った一戦。

砂時計アルフがあれより強いという事は無い気もするのだが。

それだけファルコが弱っていたと言えなくも無いが、刹活孔注入してからも一発喰らわせてるし、ケンシロウにも一応かすらせてるので、紫光のソリア程度の強さはありそうな気がする。


□マヴァール年代記

あった・・・。確かに最後相打ちだった。

しかしあの一戦のせいで、あんまり英雄と知将の戦いという読後感がなくなったのも惜しかった。

孫子曰く「凡そ用兵の法は、国を全うするを上と為し、国を破るはこれに次ぐ。軍を全うするを上と為し、軍を破るはこれに次ぐ」というやつで、

お互い全滅するまで戦って最後大将同士で一騎打ちして相打ちって、お前ら何やってんだという感が強い。

しかし今にして思えば、アルスラーン戦記最後の相打ちに比べればまだマシだったかなーという思いもある。

相打ちすりゃ良いってもんじゃないんやで。


■BASARA

揚羽×夜郎

最終決戦の裏側で、敵方の暗部夜郎組を一手に引き受けて散った、タタラ軍の縁の下の力持ち揚羽。

敵も倒し、崩れる城も支え、友人の太郎ちゃんの仇も討ち、と八面六臂の大活躍だったのだが、その最期は崩れた城の下敷きであり、見届けた者はいない。

物語最初から更紗を救い続けたものの、その更紗は敵将朱理とできてしまい、それでもBSSとか泣き言を言わずに支え続けた男の中の男である

なお、この物語にはもう一幕の相打ちシーンがあり、作中最強の暗殺者である柊と朱理・今帰仁コンビによる一戦。一交錯で決着がつき、双方死ななかったものの双方片腕を失うという痛み分けの結果となっている。

まらない深読みをするなら、作品として物語前半で悪逆非道をなしている朱理を無罪放免というわけには行かず、華を持たせつつも贖罪的な意味合いで片腕を落としたのであろうと思われる。


テラフォーマーズ

ドルフ×頭良さそうなゴキブリ

テラフォーマーズはこの頃が一番面白かったなあ。

早期にマーズランキング2位が退場した戦いであり、読者に絶望的状況を知らしめた。

レーダーよりも遠くから敵を察知するアドルフさんの謎能力ヴェールを脱ぐとき説明文のカッコよさに加え、

雷で倒す→避雷針で避ける→側撃雷で倒す→心臓マッサージ→銃を電磁場で防ぐ→電磁場の通じない投石で殺害自爆

という二転三転する状況が、希望を見せてはまた絶望に落とすという、一筋縄では行かなさを演出した良い戦闘だった。

なお、状況的には相打ちというよりアドルフさんの負けであるが、多くのゴキブリ殺害及びボスに重傷を負わせ、結局何も渡さなかったという点と、

数話後にこの時のボスゴキブリが討ち取られた際に、すでに側撃雷で内臓に重傷を負っており、生き延びたけど長くはなかったであろう、という説明が入ったので、相打ちと判断したい。

余談だが、単行本には収録されていないが、YJ連載時の『雷帝戦闘体勢(アドルフ・スタンバイ)』という煽りはかっこよかった。

アニメ版など無かった。

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