はてなキーワード: 裏ビデオとは
せっかく浮世絵というキーワードが出たので、少し浮世絵の見地からコメントを残す。
その前に、この文章のなかでいう浮世絵とは、江戸明治期の大衆画、木版画ということで話を進める。
本当は浮世絵の定義でそれこそ一冊の本が出来上がってしまいそうなので、たぶんみなが一番あたまに浮かぶ絵として、そういうことにする。
おそらく、浮世絵の美人で一番名前が売れたのは、歌麿のものだと思う。
https://data.ukiyo-e.org/tnm/images/C0027082.jpg
他方で、役者絵などは、二重が多い。
https://ja.ukiyo-e.org/image/mfa/sc147410
https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/items/kunimasa005/kunimasa005_main.jpg
役者=歌舞伎ということで自動的に男性になるわけで、女性と男性という違いが大きいので、これをもってどうとはいえないが、とりあえずそれを覚えておいていただき、次の話に移りたい。
(もう少し言えば、役者絵も理想化して描く場合と、写実的に描く場合と、個性をデフォルメを強くして描く場合とがあり、話が違ってくる)
四乃森蒼紫や流川楓を思い浮かべてほしい。
イケメンキャラというよりは、クール=糸目、熱血漢、優男=パッチリおめめでふと眉、という図式である。
藍染惣右介などわかりやすく、当初の優男の時から、敵役に回りクールな性格に変わると目が細くなった。
ここで、仮説を提案したい。
「二重、ぱっちり目は美人を示すアイコンではなく、快活な性格を示すアイコンである」
と。
そして、現代においては、快活で明るい女性が求められている(=二重、ぱっちり目)が求められている。
逆に、ぱっちり目でセクシー系も合わないように思う。
そりゃ、セクシー系の壇蜜だってキティちゃんグッズくらい買っててもおかしくないだろうし、ぱっちりおめめの橋本環奈だってアブノーマルハードコアセックスくらいしてかもしれんが、その容姿にふさわしいキャラというものを、われわれは求めている。
再び、浮世絵の話に戻ろう。
その仮説を検証しながら、浮世絵の世界での美人の変遷について語ろう。
まず、元号は明和の時代、浮世絵が単色や二色摺りから、多色摺りへ変化したときの絵師、鈴木春信である。
多色刷りという技術的な革新もさることながら、女性像も革新的だった。
江戸時代の女性像というのは、それ以前の髪を下したスタイルから、結ったアップスタイルに変化した時代だ。
アップスタイルは女性の社会進出の象徴であり、いなせで粋で大人な女性に萌えていた。
教科書的には、はかなげな女性を描いたことになってるらしいが、端的に言えば、ロリがハードコアに凌辱される絵である。
幼児ポルノは持ってるだけでお縄であるので、持っていないしURLを張り付けることも出来ないが、ハードコアロリ裏ビデオには、おめめパッチリの二重美少女よりも、糸目の薄幸少女がよく似合うと思いませんか!?
春信の絵は、物語性が強く、その絵の場面に至るまでの物語や、続きの物語を想像させられる。
薄幸そうな少女に、極太のデカいものがぶち込まれてる絵を一度みてしまうと、エロくない絵をみても
「このあとされちゃうんだろうなぁ」
と思ってしまう。
http://okunoin.up.seesaa.net/image/IMG20no.189.jpg
https://data.ukiyo-e.org/mfa/images/sc149258.jpg
春信の時代のものは、春画でも相当お高くて(一般に、春画のほうが安い。芸術と自分を騙せば100万でも買えても、エロパロのために何十万もは出す人は少ないんだろう)、春信の浮世絵を買うなら春画がおすすめだ。
続いて、鳥居清長。
https://data.ukiyo-e.org/mfa/images/sc226102.jpg
たぶん8頭身、下手したら9頭身くらいある。
女性を一人だけ描くことはせず、かならず複数の女性が絵に並ぶ。
体型も、表情も、健康的な感じがする。
続く
「内容がわいせつ」DVD販売容疑で3人逮捕に関連して。基本的には、過去に書いたことのまとめ。
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。
わいせつな文書、図画を作ったり売ったりすると罪になるということは大抵の人が知っている。だが、この法律が何を目的にしているのかは案外と知られていない。
刑法のこの条文が保護しているのは、性的な物を見たくない人の権利……ではない。
では何を保護しているか、というと。判例上は”最低限の性道徳”である。(この解釈については流石に時代錯誤を指摘する声は複数あるし、筆者もおかしいと思うが前提として現時点ではそうなっている)
わいせつ図画の判例では比較的有名な(高校の公民の教科書にも載っているかもしれない)チャタレー事件で「社会の平均ではなく、あくまで最低限」という解釈が出され、、四畳半襖の下張事件で「その時代に合わせた性道徳」を基準にすることになった。
ついでに言うと、この条文には「18禁などの表示」について定めた部分は無い。18禁などの表示の法的根拠は都道府県の定める『青少年の健全な育成に関する条例』にある。
ところで、百歩譲ってわいせつ文書図画頒布罪が”最低限の性道徳”を保護するものであるというのは良しとしたとしても、だ。
公然わいせつ罪も同様に”最低限の性道徳”を保護するものであるから、露出狂や青姦だけではなく、ストリップ劇場で性器が見えた場合や乱交パーティーに不特定多数を参加させた場合も成立するというのはいかがなものか?
今の日本で、『わいせつな図画』の明確な基準は”性器をはっきりと描写しているか”これだけである。
法律上明記されているわけではないが、事実上そのようになっている。
これに関しても過去には(主に写真集絡みで)争いがあった。具体的には以下のような流れだ。
警察「アンダーヘアが見えたらアウト」→写真家「じゃあパイパンならOKですね」
→警察「性器が完全に露出していたらアウト。なお、アンダーヘアも性器の一部とする」 →写真家「じゃあパンツはかせます。アレ、少し透けてるような気もしますけど、着てるからセーフですよね」
→警察「じゃあアンダーヘアはOKだが性器そのものが見えたらアウト」 →写真家「ヘアヌードはOKですね」 →警察「一応セーフにしておくか」
ということで、現在では成人を撮影した物については性器そのものは写さない、もしくはモザイクなどの修正があればセーフということになっている。(児童ポルノは別である)
だからAVやエロ漫画では性器にはモザイクをかけなければならないとなっているし、
逆に性器が写っていないヘアヌード写真集はわいせつな図画には該当しない(から、書店で普通に販売されている。18禁ゾーンの先であることが基本であるとは思うが。)
保護するものはあくまで『最低限の性道徳』であるから絵であってもアウトであり、だからこそエロマンガやエロゲでもモザイクは必要になっているが、十分に抽象化されていればセーフである。
初期のドラゴンボールは悟空のチンコを一応描いているが、それが理由でわいせつ図画に該当することは価値観の大転換でも起こらない限りは無い。
余談だが、上で例に挙げたドラゴンボールの場合、ブルマの股間部には特段、何かを描いてはいなかったはずである。
”女性の股間部に何も描かない”というのはR-18ではない男性向けちょいエロではしばしば採用される手法である。
BLではその辺どうなっているのかは知らない(筆者が男性であるため)が、謎の光などを描いて男の股間に何も描かなければ、BLでもR-18指定は免れ得るはずだ。
これは無論、”性器をリアルに描いているものは全てわいせつ図画であり、刑法175条違反だから作成・販売自体が違法”ということを意味しない。
当たり前の話だが、医学書は実写で性器を掲載してもわいせつ図画にはならない。
と、まあ医学書ならば流石に目的ははっきりしているが、”芸術”と”性欲”を厳密に線引きすることは困難だ。
悪徳の栄え事件の最高裁判決でも「文学性や芸術性が性的刺激を緩和することはあり得るが、文学性や芸術性がある文書(・図画)が同時にわいせつ性を持つことはあり得る(意訳)」としている。
Q1:エロ同人は?
A1:性器を無修正で描いたらわいせつ図画になりますが、コミケット準備会は警察とほぼ同様の基準に従って修正させています。無修正・修正が甘いと見本誌を提出したときに販売停止になるはずです。
Q3:裏ビデオは?
Q4:無修正の性器が違法でない国からの、インターネットを介した配信は?
Q4:サーバーの所在国の法律で取り締まるのが原則だとは思いますが、正直なところ何ともいえません。
Q5:ろくでなし子さんは?
A5:3Dプリンターのデータはセーフで『でこまん』はアウトなんでしたっけ? 増田はでこまんを見たことが無いのではっきりとしたことは言えないのですが、女性器がある程度はっきり見えているのがアウトだったんでしょうねえ。
A6:流石にアレは性欲を刺激しないという扱いなんでしょう。
1.で書いたわいせつ文書図画頒布罪をよくよく見てもらえば分かるのだが、わいせつな文書・図画(や、児童ポルノに関する罪)を問われるのは製造者や所持者だけではない。法律上は、(たとえ大人相手であっても)販売した者も罪に問われる場合がある。
が、店員にとってみたら『わいせつっぽい物を販売したらある日突然逮捕されるかもしれない』は恐怖である。
そのような販売店の恐怖が『それっぽいものは全部売らない』になるのは商業的にも文化的にもマイナスなので、
ビデオ・映像関係の年齢表示や、成年向けコミックのマークはそのような販売店の声に対し、『自主規制団体が、刑法および児童ポルノ法に違反していないことを確認したと責任を負います』という意味がある。
だからこそ、過去に何度か『AV女優が実は18歳未満だった』という事件があったが、そのAVを置いていたツタヤの店員や経営者が全て逮捕されるわけではないし、
以前薄消しが流行ってビデ倫の関係者が逮捕されたことがあるが、問題になったビデ倫の作品を扱っていた販売店の関係者は逮捕されていない。
逆に言うと、そういう団体を通していない、いわゆる裏ビデオを分かっていて売ったら店員が逮捕される可能性もあるはずだ。
そして─実は増田も驚いたのだが─イメージビデオの場合、どうもこの手の自主規制団体を通していないものもあるようだ。
増田は実際に所持しているわけではないのだが、DMM(R-18でない)通販でパッケージを拡大してみたところ、どこにもその手の団体による審査済みマークが無いDVDが多数あった。ちなみにAVならば間違いなくある。
『性器を描写していない』ならば大丈夫だろうという判断なのか。その辺はよく分からない。
ともかく、このような場合にまず製作者の罪を問うのはある意味正しいし、逆にイメージビデオを売っていたからという理由で書店の経営者を罪に問うのは良くないとは思うが。
では、一般的に「18歳未満には販売できません」で書店やアマゾンで売っている商品はどのような法的根拠で年齢制限をかけた上で売っているか。実はその法的根拠は国の法律ではなく条例にある。
第九条の二 図書類の発行を業とする者(以下「図書類発行業者」という。)は、図書類の発行、販売若しくは貸付けを業とする者により構成する団体で倫理綱領等により自主規制を行うもの(以下「自主規制団体」という。)又は自らが、次の各号に掲げる基準に照らし、それぞれ当該各号に定める内容に該当すると認める図書類に、青少年が閲覧し、又は観覧することが適当でない旨の表示をするように努めなければならない。
この手の条例がほぼ全ての都道府県にある。まどろっこしいが、要は『一定の倫理基準に該当する物は、青少年に閲覧・販売できないように努力せねばならない。(そして、成人に販売する分には問題ない)』ということである。
"18禁"などに関する(映像作品やゲームではR-15も一応は存在する)法令上のもっとも重要な(もしかしたら唯一の)根拠はこの条文だ。
この条文があるからリアルでもネットでも、18禁の作品を売る際には専用のゾーンを設けなければならない。その区分が雑だという話(特にネットにおいて)はノーコメント。
問題のビデオは見ていないですが、罪状がわいせつ物頒布罪であるところからしておそらくは性器が(服の上からでも)はっきりと見えている場面があったのだと思われます。それ以上のことは言えません。
Q1.そもそも、女性を性的に消費するその手のDVDの存在が良くない。
Q2:ややこしいので、国が基準を定めてあらかじめわいせつ図画でないか・18禁であるかどうかチェックするようにしてはどうか。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151019/k10010275101000.html
Q1:わいせつな図画を掲載するのが罪になるというのは当然では?
A1:刑法175条に定める『わいせつな文書・図画』であるならばたとえ大人相手にしか売っていなくとも罪になります。春画がわいせつ物だというなら、春画展の開催自体が違法です。
Q2:18禁ではなく一般の週刊誌がやったから良くないのではないか。
A2:そもそも『18禁の物を未成年に売ってはならない』と定めているのは、『青少年の健全な育成に関する条例』であり、刑法上の『わいせつ物頒布罪』とは別の罪です。
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。
わいせつな文書、図画を作ったり売ったりすると罪になるということは大抵の人が知っている。だが、この法律が何を目的にしているのかは案外と知られていない。
刑法のこの条文が保護しているのは、性的な物を見たくない人の権利……ではない。
では何を保護しているか、というと。判例上は”最低限の性道徳”である。(この解釈については流石に時代錯誤を指摘する声は複数あるし、筆者もおかしいと思うが前提として現時点ではそうなっている)
わいせつ図画の判例では比較的有名な(高校の公民の教科書にも載っているかもしれない)チャタレー事件で「社会の平均ではなく、あくまで最低限」という解釈が出され、、四畳半襖の下張事件で「その時代に合わせた性道徳」を基準にすることになった。
ついでに言うと、この条文には「18禁などの表示」について定めた部分は無い。18禁などの表示の法的根拠は都道府県の定める『青少年の健全な育成に関する条例』にある。
今の日本で、『わいせつな図画』の明確な基準は”性器を無修正で描写しているか”これだけである。
法律上明記されているわけではないが、事実上そのようになっている。
だからAVやエロ漫画では性器にはモザイクをかけなければならないとなっているし、
逆に性器が写っていないヘアヌード写真集はわいせつな図画には該当しない(から、書店で普通に販売されている。18禁ゾーンの先であることが基本であるとは思うが。)
保護するものはあくまで『最低限の性道徳』であるから絵であってもアウトであり、だからこそエロマンガやエロゲでもモザイクは必要になっているが、十分に抽象化されていればセーフである。
初期のドラゴンボールは悟空のチンコを一応描いているが、アレがわいせつ図画に該当することは価値観の大転換でも起こらない限りは無い。
余談だが、上で例に挙げたドラゴンボールの場合、ブルマの股間部には特段、何かを描いてはいなかったはずである。
”女性の股間部に何も描かない”というのはR-18ではない男性向けちょいエロではしばしば採用される手法である。
BLではその辺どうなっているのかは知らない(筆者が男性であるため)が、謎の光などを描いて男の股間に何も描かなければ、BLでもR-18指定は免れ得るはずだ。
これは無論、”性器をリアルに描いているものは全てわいせつ図画であり、刑法175条違反だから作成・販売自体が違法”ということを意味しない。
当たり前の話だが、医学書は実写で性器を掲載してもわいせつ図画にはならない。
と、まあ医学書ならば流石に目的ははっきりしているが、”芸術”と”性欲”を厳密に線引きすることは困難だ。
悪徳の栄え事件の最高裁判決でも「文学性や芸術性が性的刺激を緩和することはあり得るが、文学性や芸術性がある文書(・図画)であってもわいせつ性があることはあり得る(意訳)」としている。
Q1:エロ同人は?
A1:性器を無修正で描いたらわいせつ図画になりますが、コミケット準備会は警察とほぼ同様の基準に従って修正させています。無修正だと見本誌を提出したときに販売停止になるはずです。
Q3:裏ビデオは?
Q4:無修正の性器が違法でない国からの、インターネットを介した配信は?
Q4:サーバーの所在国の法律で取り締まるのが原則だとは思いますが、正直なところ何ともいえません。
Q5:ろくでなし子さんは?
A5:裁判の結果として芸術性や政治的メッセージがどの程度認められるかは分かりませんが、3Dプリンター向けデータとはいえ無修正の女性器であることには違いないので警察は逮捕したのでしょうね。
A6:流石にアレは性欲を刺激しないという扱いなんでしょうねぇ
法的にはわいせつではない、はずです。春画がわいせつであるなら、掲載した週刊誌以前に、春画展の主催者がわいせつ図画頒布の罪になるはずです。
20代後半独身。AVが好きだ。大分ペースは落ちたが、新人系、素人系を中心に月に平均50本以上は観ている。
単に性欲処理が目的であればここまで偏執的にAV消費しないでも良いのだが、僕がAVの新作チェックを辞められないのは、将来結婚する人がAV経験者だったらショックだからという理由が実は大きい。最近は半ば義務感に駆られて観ている。
この増田を書くために簡単にググったので、数字の正確さなどはともかくとして、以下のURLにあるように、毎日膨大な数の新作AVがリリースされ、膨大な数の新人女優がデビューしているのはまぎれもない事実だ。
http://tani-channel.com/other/1087/
「国内でのAV制作本数は、ネット配信や裏ビデオまで含めると、年間約3万5000本といわれています。単純計算しても1日100本がリリースされている。新人AV嬢も年間2000~3000人は確実にデビューしており、業界ではAV経験者はすでに15万人を突破したといわれています。」
夜の世界の経験者も含めればそれこそさらに膨大な数になるのは間違いない。まさに犬も歩けばなんとやらだ。別に処女厨というわけではないが、不特定多数と性交渉してお金を稼いできた人と結婚したいかというと正直言って受け入れがたいものがある。
そんなわけで、僕は新作チェックを辞められないのだ。
これまであったAV出演が発覚するケースって大体ネット上のAVソムリエが気づいて広まることが多い。つまり今はAVソムリエ頼みの世界ってわけだ。いわゆる中国なんかで言う人肉検索のような人海戦術を利用した検索に近い。そんな状態で僕がAV鑑賞を辞めたら、世の中からAVソムリエが一人減り、この世界から何かしらの記録が失われることになるのだ。
誰かエロナリッジの集積のようなシステムを作ってくれないものか。いつまでもこんな生活続けられない。顔写真から自動で照合かけて膨大なAVから出演履歴を洗うシステム。今も似たようなレコメンドシステムはあるけど、メジャーなAVしかおさえてないし、精度も残念だ。ただ、現代のテクノロジーなら不可能な話じゃないと思う。僕が結婚する前に誰か実現してくれ。頼みます。
0.まえがき
おそらく表現規制の最前線にいる人しか分かってないと思うので書く。
自主規制団体が必要とされる理由は大きく分けて3つ存在する。1つには、販売店を安心させるため。2つ目は、条例上あった方が有利だから。3つ目は、世論との妥協のためだ。
1.販売店にとっての意味
(太字強調は筆者による)
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は懲役及び罰金を併科する。
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
[児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 第7条第6項]
児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。
つまり、わいせつな文書・図画や、児童ポルノに関する罪を問われるのは製造者や所持者だけではない。法律上は、販売した者も罪に問われる場合がある。
が、店員にとってみたら『わいせつっぽい物を販売したらある日突然逮捕されるかもしれない』は恐怖である。
そのような販売店の恐怖が『それっぽいものは全部売らない』になるのは商業的にも文化的にもマイナスなので、
ビデオ・映像関係の年齢表示や、成年向けコミックのマークはそのような販売店の声に対し、『自主規制団体が、刑法および児童ポルノ法に違反していないことを確認したと責任を負います』という意味がある。
だからこそ、数年に1度程度の割合で『AV女優が実は18歳未満だった』という事件があるが、そのAVを置いていたツタヤの店員が全て逮捕されるわけではないし、
以前薄消しが流行ってビデ倫の関係者が逮捕されたことがあるが、問題になったビデ倫の作品を扱っていた販売店の関係者は逮捕されていない。
逆に言うと、そういう団体を通していない、いわゆる裏ビデオを分かっていて売ったら店員が逮捕される可能性もあるはずだ。
上で書いたような『わいせつな文書・図画』や『児童ポルノ』は世間で広義で用いられるような意味ではなく、たとえ18歳以上にしか売っていないとしても、売った人は逮捕されるような物の話である。
では、一般的に「18歳未満には販売できません」で書店やアマゾンで売っている商品はどのような法的根拠で売っているか。それが条例上の理由だ。
第九条の二 図書類の発行を業とする者(以下「図書類発行業者」という。)は、図書類の発行、販売若しくは貸付けを業とする者により構成する団体で倫理綱領等により自主規制を行うもの(以下「自主規制団体」という。)又は自らが、次の各号に掲げる基準に照らし、それぞれ当該各号に定める内容に該当すると認める図書類に、青少年が閲覧し、又は観覧することが適当でない旨の表示をするように努めなければならない。
まどろっこしいが、要は『一定の倫理基準に該当する物は、青少年に閲覧・販売できないように努力せねばならない。(そして、成人に販売する分には問題ない)』ということである。
"18禁"などに関する(映像作品やゲームではR-15も一応は存在する)法令上のもっとも重要な(もしかしたら唯一の)根拠はこの条文だ。
この条文があるからリアルでもネットでも、18禁の作品を売る際には専用のゾーンを設けなければならない。その区分が雑だという話(特にネットにおいて)はノーコメント。
そもそもこのような自主規制団体が生まれたのは1950~60年代に『低俗な本・雑誌が溢れた』ことに対する世論の批判とそれを受けての条例(2で書いたのは東京都の条例だが、同様の条例は全ての都道府県に存在する)制定の動きに対してであり、
ビデオやゲームが出た後も法規制の動き(もしくは実際の逮捕事件)を受けてから出版の団体を参考にして自主規制団体が生まれている。
もっとも、出版と映像では少なからず差がある。最大の違いは、出版は成年マークのついていない書籍については一切の表示がないのに対し映像やゲームでは(ほぼ)全ての作品について「審査の結果、年齢区分はこうなりました」という表示があるということだ。
世の中において『私の考えるこれこれの思想・道徳に反する本は全て排除せよ』という日本国憲法ガン無視の全体主義者は少数だが、
「たとえ低俗な出版物であっても、他者の権利を侵害していないならば全て認められるべきだ」というガチの一元的内在制約説原理主義者もまた少数であり、
「低俗な本に対する一定の倫理的歯止めをする制度は必要だよね」という中庸な人がおそらく最大多数だ。
(酒鬼薔薇の本など典型例だ。私の倫理観はあの本が出ることを嫌悪するが、あのような本の出版をどうやって規制するのか、というと非常に難しいよなと思う部分はある)
そういう人たちに対して「いや、一定の倫理的歯止めはかけていますよ」というアピールをして、ひいては条例・法律上の規制をするような世論に持っていかせないという存在としても自主規制団体は役立っており、
民主主義の世の中においてそのような団体の存在意義は一概に否定するものでもない。
たくさんあるので、暇な人は見てください。
アナルが好きだ
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至高のアナルを求めて
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久しぶりにAV観た
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アナル大好き(*´ー`*)
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アナルについて語り合いませんか?
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清く 正しく 美しく
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一日一穴
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アナルを食べたい
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みんな心を和まそう
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http://anond.hatelabo.jp/20141019002825
アナルを
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http://anond.hatelabo.jp/20141107003732
アナルって言われると
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そろそろ行くか!
http://anond.hatelabo.jp/20141111005138
http://anond.hatelabo.jp/20141130222422
http://anond.hatelabo.jp/20141129001901
ウンコの重さ
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オナニー道
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裏ビデオ屋
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本年もよろしくお願いいたします!!
ビニ本は買ったことはないが、普通のエロ本もコンビニのそれじゃない。
大きいけど少し汚いような本屋にあるようなマニアックなエロ本だ。
お尻倶楽部とかSMなんとかとか。
そういうのが好きだった。
そしてやはりAV!!AVもあった。
完全無修正などをうたったAVが半分くらいを占める。
店の裏はヤクザが経営する雀荘だった。多分ここのオーナーもヤクザだろう。
高いがAVを買ってみた。無修正、小沢まどか。初めて買ったAVだ。
定価1万5000円のところ3000円。(当時は何故かやたらと定価だけ高いAVが多かった)
その後は友達の家に行ったので見れなかった。
って喜んでいた。
で、家帰ってから見た。
「……………。」
あの、ふつうにモザイク入ってるんですけど…画質悪いんだけどこれダビングだよね。ジャケットもコピーっぽいし…
少し大人になった。
ようで全く大人になっていなかった。
無修正と聞けば飛びつき、騙される。
変な裏ビデオのチラシが入っていれば電話して取り寄せる。こういうことの繰り返し。
飯島愛などたくさんあった。
こういうことを若い内に経験しているおかげで、無修正には嫌悪感がある。
今の海外の無修正サイトは画質、女優ともにマシにはなったがメーカーが作るAVとはクオリティに雲泥の差がある。
ただモザイクが無いだけだ。
高校生のとき、よく裏ビデオのチラシが友達の家のポストに入っていた。
とてつもなく怪しいが、どうにも我慢できなかった。
話し方がとても客を相手にしてるとは思えなかった。
「で、何?」
「あんたなー!俺はあんたの名前を聞いてんだよ!あんたxxxx番とかいう名前じゃないだろ!」
「あのなー、もう2度と電話してくるんじゃねーぞ!」
「す、すみま…」ガチャッ
電話を切られた。
何だこのおっさんは商売やる気あるのか。てかどう考えても話し方がヤクザだった。
俺はどうでもよくなったが、友達はそうでもないようだった。
次は友達がかけることになった。
「またお前か!」ガチャッ
それでもまたかけ直す。
「で、何?」
「○○(名前)ですが」
「住所は?」
「○○市○○町xxxです」
「その住所本当にあるの?」
広告を入れにきてるくせに話がめちゃくちゃだ。
「あります」
「なんで嘘つくの?」
「本当なんです!本当にあるんです!」ガチャ
また切られた。それでも友達は粘る。
やっと住所を信じてもらい、ビデオを届けてもらえることになった。
1週間後、ビデオが届いた。10本で1万円。高いのか安いのか分からん。
家に帰って見ると、確かにモザイクはない。無いが…
必要もなかった。
汚い画像、一応女優の裸もある。でも、モザイクが必要になりそうになると画面が切り替わる。
アナルですら画面が切り替わる。
おしいな~、と思いながら1時間くらい見ていたが、気付いた。騙されたことに。
まずその「生活必需品」というのが認識の間違いだし、単にコンドームという薬物中毒(欲望に取り付かれてしまい、それがない世界が考えられなくなってる)に陥ってる者のたわごとに過ぎない。実際はなくてもなーーーーんにも問題ない。
だからマフィアに与える利益などは微微微微微微たるものとなる。裏ビデオ程度だ。
そこもう間違えてるから、アメリカだかなんだかという間違えたものを引用してきて実証済みだと勘違いしてしまう。
さらに言えば、例えばクーラーなんかぜーんぜん生活必需品じゃないからな。そういうのも生活必需品だと勘違いしていそうだけど。
例えばインターネットだって全然生活必需品じゃないから。自動車もな。あると便利でなくす理由が今のところない(か少ない)というだけ。
もっと言えば禁酒法なんか、俺のアイデアを使えばもっとうまくできる。マフィアの資金源になんかならずに酒のデメリットを減らせる(完全禁酒に比べたら減らせる量はそりゃ下がるが)。
もっと言えば、マフィアの暗躍なんて、少子化によるひどい社会に比べたらゼーんぜん圧倒的にマシだから。比較しようがないほどに。それが嫌だというのはあなたの価値観であって、イタリアでもメキシコでもそこにちゃんと人々が生活してるからね。
ただ、あなたの意見で、最後にちゃんとあなたのアイデアが出てるのはいいと思う。場合によってはそういうレベルに抑えておくのもアリといえばアリ。悪くないアイデアだと思うよ。
予想するのは勝手だけど残念ながらそこまでにはならない。
なぜなら禁酒法は完全に酒が禁止されるのに対し、避妊具の禁止はセックスの完全禁止ではないからだ。結婚すればできる。結婚しなくても子供ができる覚悟をすればできる。
酒が完全にない状態に人間が耐えられないというのは歴史が証明しているが、避妊具の件に関して歴史が証明してるのは、現代までの間ずっとそれ(精度の高い避妊具)が存在せず、それでも人間たちはちゃんと生きてきたという事実。
無論、マフィアの資金源にはなるだろう。しかしそれは全体に影響を与えるほどではない。取り調べ→抜け道→抜け道ふさいで取り調べ→別の抜け道といういたちごっこが続くだろう。それなら問題はない。
インターネットがなかったとき、エロ本やエロビデオには裏本や裏ビデオという、裏ルート(外国からの通販など)でしか入手できない、法律で禁止されているはずのものがあった。
もちろん裏社会の資金源になっていたのだろう。しかしそれは法律を無効化するほどの流通量ではなかったのだ。全体からすれば微々たるものだったのだ。
全体として機能していれば細かなエラーなどはものの数ではない。
人のアイデアを実行させたくない者がよく使う言葉として「意味がない」というのがあるが、意味がないならやればいいのだ。それはやらない理由になっていない。もしデメリットがあるならそれを言えばいいのだし、「意味がない」はデメリットではない。結果に対してコストが割りにあわないというの有効な意見ではあるが、その場合コストの産出が重要になってくる。
頭ごなしにアイデアを実行させたくない場合、このコストを針小棒大に言うことがほとんどだ。これは常に自戒しなければならない。
この場合、アイデアを実行して結果が得られた場合の利益を数値的に仮定し、それが起こる確率をかける。同時にコストも数値的に仮定し、その数値が先ほどの利益×確率の数値より低ければ、そのアイデアは実行されるべきなのだ。
かつてエロはインターネットを救っていた - 研究室の先生と話していたこと。
http://anond.hatelabo.jp/20130116002354
入手場所のやりとり。あそこなら買えるぜ。拾えるんだぜ。
裏ビデオというとっておきの秘密の共有。ラベルの剥がしてある生々しさ。意味ありげな記号だけが書かれた背表紙。これどういう意味だと思う?
エロいことに明るいことはステータスですらありました。人間関係において他に面白みも何もない人間が輝けるツールでした。
コミュ障でデュフフフwwとか言っててもエロければよかったのです。
公園に集まってやることがDSというような時代なので、コミュニケーションのあり方自体がエロを含めて変わっていっているだけというのが正しいとは思いますが、それでもあのドキドキ、興奮は特別なものでした。
今ではクリックひとつで画像の洪水です。友達とエロについての情報交換をすることなんてまず減ったでしょう。
あの頃を味わったというある種の優越感と、味わわざるをえなかっただけという敗北感、エロのバーゲンセール状態への嫉妬と、あの興奮を味わえない現代の若者へのある種の不憫さを頭の片隅に押しやりながら、おじさんは今日も息子を握ります。
www.midnighteye.comより、雨宮まみの「弟よ!」経由。
長いので二つに分けました。
日本のアダルトビデオ、略してAVと言われているがそれは驚くべき多様性の世界でもある。もし欲情を喚起するためにセックスを描写し、売り物にするのがポルノグラフィの定義なら、どこからどう見てもそれはポルノなのだ。AVは安価で日本中至るところで目にすることができる。この国のどんなビデオショップに行ってもこのジャンルの商品はたいてい、大きな棚を占めている。
しかし、日本の映画表現が欧米で多くの信者を生み出す一方、アダルトビデオはほとんど顧みられていない。日本の得意とする怪獣もの、アニメをはじめとする全ジャンルに関する日本映画のフェスティバルはヨーロッパ・北米で花盛りだが、AVはどこにある?もちろん、日本のポルノは性器を直接描写できないという問題を抱えている。それらは処理画像の向こうにあり、欧米の視聴者にとってはいささか奇異に映るものだ。にもかかわらず、AVは魅力的な分野である。
まずは、ピンク映画。これは1960年代初頭から制作されている。小林悟の「肉体の市場」がおおまかにいってこの分野のさきがけといえよう。性への大いなる情熱、そして時には理由なき暴力や変わった性的ファンタジーまで描写する一方、ヌードシーンは一部に限られ、疑似性交が主を占める。
そして裏映画(訳注:日本語ではブルーフィルムがより的確な表現だと思います)、こちらはさらに映画史の初期にまでさかのぼることができる。こちらは本番ありの無修正、たいてい8分から10分の短い映画だ。白黒映画時代に欧米に存在したブルー・ムービーは時には手の込んだプロットを開陳していたが、日本のはたいてい伝統的な畳の部屋で性交にいそしむ男女を描写するにとどまっている。裏映画が上映されるのは、だいたい温泉街であった。男の客にとっての温泉街でのくつろぎは、しばしば買春と結びついており、そうした街の赤線地帯では法律で固く禁じられている裏映画ショーを楽しむことができた。今日では裏映画は裏ビデオに取って代わられ、そうした未修整のポルノビデオはビデオショップで信用のある客にのみこっそり売られている。
ビデオデッキの普及に伴い、アダルトビデオは1980年代初頭に成長をとげる。家庭で映画を見る習慣が広まり、そしてもちろんビデオデッキが接続されたテレビでセックスを鑑賞することを人々は望んだ。初期AVは、東映や新東宝といった大手ピンク映画会社により支配された。撮影済みの映画をビデオ化し、自宅向け市場へと流したのだが、短いバージョンであることもしばしばだった。市場の急速な拡大につれ、それらの映画会社はビデオ専用の映像を制作するようになった。これらの映像は直接ビデオで撮影されているにもかかわらず、ピンク映画の伝統を踏襲し、ピンク映画のルール・制限に固執した。
ピンク映画会社の制作するAVは、高額な費用をもって制作され、ほとんどの場合有名女優を主役にすえていた。しかし新世代の野心あるポルノ映像作家はビデオという形態は安価であり、あらゆる種類の新しい可能性を提供してくれることに気づき始めた。つまり機材取り回しの容易さ、無限ともいえる長さの尺をとてつもなく低コストで撮影できるということである。
これらの新しい可能性を最大限に生かした最初の監督が、かつてピンク映画の監督だった代々木忠である。「ドキュメント・ザ・オナニー」シリーズ(80年代初め)にて今日のAVにて見ることのできる根源的要素を彼は取り入れた。本番の導入、そして素人俳優の採用によって秘められた日本のセックス事情をドキュメンタリースタイルで描写したのだ。
「ドキュメント・ザ・オナニー」は驚くべきヒットを記録し、映像に関心のなかった投資家連中という新しいグループの注目を引くことになった。裏本・ビニ本業者はAV制作会社を設立し、金鉱とも思えるそのビジネスに飛び込んでいった。
少額の予算でピンク映画会社に勝つために、本番は彼らの切り札となった。こうした決断は大島渚の刺激であるともいえよう。著名な日本人監督である大島がフランス資本で撮影したアートシアター系映画である「愛のコリーダ」(1976年)は、命がけの悲しい情熱を最大限に表現するために実際のセックスをいくつものシーンにおさめた。一方で、非合法である裏映画からの強い影響も見てとれる。裏モノである「洗濯屋ケンちゃん」が一躍注目を浴びることになった。いつ、誰が作ったのかは現在に至るまでまったく不明である。しかし多くのフィルムが出回り、それらはビデオにコピーされた。主要雑誌はこの映像について書き立て、大きな話題となった。裏映画の直コピーの常として、「洗濯屋ケンちゃん」はもちろん非合法なものであったが、新しい本物のセックスという報道記事によって、どんなにお金をかけても得ることのできない宣伝性を得ることになった。
もちろん、新しいAVにおけるセックスは本物であったが、いぜん審査されていた。セックスシーンでは役者の全身はおろか、クローズアップも映し出されていた。しかし、性器とヘアーはAV業界でいうところの「モザイク」と呼ばれる電子的処理画像に隠されていた。処理画像がある限り、スクリーン上のすべてが許された。精液が処理画像から飛び出して、非処理画面に映る女優にかかってもおとがめなしである。ピンク映画では役者のモチモノは家具や植木鉢をレンズとの間に置くことによって隠されていたが、いまや自由な撮影が可能となった。編集の段階でモザイクをかけ、ぼかすだけでいいのである。
そうした映像処理は、海外映画の審査に起源を発している。ヌードシーンはこれまでカットされることはなかったが、俳優の性器は黒塗り、もしくは白のぼかしで隠されていた。この和らげられた映像が、ある程度本来のイメージを知る、手がかりになったのである。
こうした規格を確固たるものにし、政府の取り締まり・警察の逮捕といった危険からAV産業を守るため、AV会社により自主審査団体が設立された。映倫(ピンク映画を制作する業界により審査委員会が運営されている)をモデルとしたビデ倫が設立された。業界トップは、AV監督がアナーキーな連中の集まりであることを正確に把握しており、最初から強い手段をとることにした。ルールを守らせるための必要な権威づけのために、ビデ倫は審査委員会に警察官僚や役人の天下りを呼び寄せたのだ。
現在ではAV業界は一大産業を形成している。しかしその内訳はさまざまである。ピンク映画会社が今もなお重要な役割を果たす一方、無数の小さな会社があり、世には知られぬ顧客の嗜好を満たすべく特異化をはかっている。とはいっても、AVには二大分野が存在する。つまり、「単体」と「企画」である。単体ものはふつう、大きな会社が扱うが、大予算とひとりのスター女優に焦点を合わせるところに特徴がある。美しい女の子を起用し、なるだけソフトに、かわいく作られる。一方企画ものでは4、5人の女優が一本のビデオに出演する。彼女たちはかわいくもなく、見た目がイマイチであるのは決して珍しいことではないが、カメラの前での行為は大胆不敵である。企画ものはセックスについて変わった側面を取り上げることが多く、小さな会社が制作している。企画ものの方が予算が安く済むからだ。単体女優はスターであり、一本につき100から200万の金を手にする。企画女優はというと、10万から20万といったところだ。にもかかわらず、ふたつのやり方は相互補完的だ。多くの男性視聴者は女の子にふたつのことを望む、つまり可愛らしさと変態さだ。
日本では魅力的な若手女優が必要とされており、単体の女の子はスターでありアイドルでもある。企画の女の子はというと、タレント的であり、それはアマチュアを意味する。こうしたタレント募集のやり方はまさしく日本的だ。モデル事務所やタレント事務所は多くのスカウトマンをかかえている。スカウトマンは若い男連中であり、ファッションに敏感な若い子でにぎわう東京の一角に、前途有望な娘を見つけるべく徘徊している。彼らは若い女性に声をかけ、音楽・ファッション業界の仕事をもちかける。実際、ファッションモデルやテレビのエキストラになる場合もある。レコード会社が特定の容姿を歌唱力より優先させたい場合には歌手になることも。一部の女の子たちは、スカウトマンから声をかけられ、そうした仕事に着くことを夢見ながらおしゃれして渋谷・原宿の通りを歩く。しかし多くの場合、モデル事務所はAVの仕事をもちかけ、そして多くの女の子が「いいですよ」と答える。街角からリクルートされたタレントたちの登場するAVの信じられない本数が示すように。彼女たちはたいてい手っ取り早く金を稼ぐためにAVに出演する。もしくは冒険や遊び心、モデルキャリアへの道を見いだしているのかもしれない。
企画もののスタイルやジャンルを一覧にするにはいささか数が多すぎる。しかしその中で最も重要であり、かつ一般的なものをあげるとしたら、ピンク映画の時代から続く、ずばりそのものの異性間セックスが最初に来るであろう。教師・女生徒・看護婦といったちょっとした嗜好を交えたり、レイプ(AVでは一大分野だ)・緊縛などの暴力の一形態を伴うこともある。しかしAVはビデオならではの特異なジャンルも拡大しつつある。ブッカケ(集団男性が女性の体に射精する、顔がより好まれる)や密着ドキュメンタリーの特殊なケースであるハメ撮りなどである。
ドキュメンタリー的手法は日本のAVの多くに見られる。しかしハメ撮りほどドキュメンタリー的なものはないであろう。手短にいうと、ハメ撮りはポルノ的日記の一種である。それは男性(たいていカメラマンや監督である)の主導のもと、タレントや女優をフィルムに収める作業である。カメラ片手にしゃぶってもらったり、テーブルに置かれたカメラで性交を記録したり、時には行為中にずばりそのものにカメラを向ける。こうしたやり方がたぶん、映像にじかの力を与えているのだろう。キャストなし、クルーなし。ただふたりがやって、その男がまさしくそこでセックスをしている、非常に個人的な視点を視聴者はまっすぐに見せられる(原注:残念ながら、筆者は女性による女性の視点からのハメ撮りにお目にかかったことがない)。
しかし、ハメ撮りの売り物はセックスだけではない。セックスと同じくらいの興奮を呼び覚ますのが、ふつうの、一般的な女の子がどうやって「演じる」かという点だ。彼女たちは朝、地下鉄であなたの隣りに座っていたかもしれない、夜にはビールを運ぶウエイトレスだったかもしれない…夢みたまえ。ハメ撮りが売るもの、それは夢であり、日本の男たちが望むけど実現不可能な、あるいは現実には十分に得られないような性的出会いがあるかもしれない、という夢だ。でもそのイメージはリアルである。それこそ手に取れるくらいリアルだ。
<カンパニー松尾: ハメ撮りの達人>
今日のようなハメ撮りを作ったのが、カンパニー松尾だ。ハメ撮りという生まれたてのジャンルを親密な映像体験に仕立て上げた。彼の代表作である「オークション01」「オークション02」は2004年に制作された。これらの作品(デジタル撮影され、DVDにて販売されている)は松尾が出会ったさまざまな女性との個人的な出会いを多く収録している。
たいてい松尾はレディースコミックに広告を掲載し、彼と会う勇気を持ち合わせた女性を募集する。作品の各章は彼女たちが実際に電話をかけるところから始まる。松尾は彼自身が電話を取り、待ち合わせ場所を決めるシーンをカメラに収める。次に私たちが見るのは、松尾が彼女のいるところに向かって移動するところだ。松尾はおおいに旅を楽しんでいるように見え、それを日記スタイルで撮る。いろんな駅のシーン、車窓からの眺め、日本の日常光景は常に導入部分となり、彼の行き先を示す。最終的に彼は女性が指定する場所で面会する。その場所は彼女の住む町だったり、リゾートだったりする。女性はときに彼をからかう。居場所を推測させたり、行き先の張り紙を残すこともある。しかしたいていの場合、駅などの待ち合わせ場所に彼女たちは素直に現れる。松尾は非常におだやかに話す、好ましい感じのする男だ。こうした資質がものごとをうまく進める理由であるに違いない。しかし最初から明らかなのは、彼女たちはお金を受け取っていて、なにやらセックスのようなものがこのふたりの参加者のあいだで始まることだ。
まず第一に、松尾は女性のことを知りたがる。彼らはしゃべり、冗談をとばし、お互いが容易になじめるみちすじを探す。そしてすべてはカメラに記録される。今回の出会いに至った動機、いつもの生活、そして夢。ついに彼らはホテルや彼女の自宅へと向かう。
この段階において、視聴者はすでに彼女について十分知っている。とても親しく感じられる。ある娘たちは積極的にセックスに至ろうとするし、渋々な娘もいる。なんであれ、松尾は撮影する。彼女が「だめ」と言う時でさえ、松尾はありのままにカメラにおさめる。驚くべきことは、女性たちは作品の中では自らについてとてもあけすけで、その多くがセックスの段になっても決してシャイではないことだ。日本の女の子が実際にどうやって考え、何を求めているか知りたければ、多くの洞察がここから得られよう。
松尾は1965年、日本の中央に位置する愛知県に生まれた。高校時代から、松尾はテレビ業界を希望していた。専門学校を卒業すると、松尾は音楽番組制作会社に入った。この仕事には彼は大いに失望させられた。音楽のことを考え、バンドの内面を映像化するかわりに単調な台本を追う日々だった。ひょっとしたら意外でないかもしれないが、会社はほどなく倒産した。失業した松尾は飲み屋で昔からの友人に会う。友人はAVの世界への参加をもちかけた…ここからは彼自身の言葉で語ってもらうとしよう。
2006年の2月に私は東京のファッショナブルなエリアである原宿にある、新しく広々とした松尾のオフィスで彼に会った。ちなみに原宿は日本の若者文化の先端を行くホットスポットとして知られている。
【衝撃事件の核心】歌舞伎町「ビデオ村」摘発 “聖地”揺さぶるのは警察でなく意外にも… (1/3ページ) - MSN産経ニュース
売られているDVDは、国内AVメーカーが海外向けに発売した商品を逆輸入したものや、インターネットで配信されている画像をDVD化したものが現在の中心だという。
「やっぱりネットの影響ですよ。商売あがったりです。かつては月1000万円を売り上げた店もあったが、今や昔です」
ビデオ店店主は寂しげな表情で振り返る。
インターネットで無修正画像は当たり前。さらにファイル交換ソフトの発達で、大容量のビデオが無料で簡単に入手できるようになった。
「客層が一気に高齢化してしまった。客として来るのはおじさんかおじいちゃんですよ。支えているのは団塊の世代と言っても過言でない。かつては性への興味ではちきれんばかりの高校生が来ていたものですが…」
警察から摘発されても復活はするが、「ビデオ村」全体の市場規模は縮小しているようだ。
最近ではパソコンのハードディスクにアダルト動画を詰め込んで「1台5万円」と販売する例もあるというが、主流になるには至っていない。
ただ、利用者はネットにはないメリットを感じているようだ。客に話を聞いてみた。
男性(45)はビデオ村に来る理由について、「ネットはワンクリック詐欺などが怖い。自分で買うほうが安全だし、(店に来たほうが)ネットより種類が多い」と強調する。
男性会社員(33)は「インターネットは、家族に気づかれやすい。こういう店は自分で直接手に入れられるので助かる。買ってマンガ喫茶で見ます」と笑顔で話す。
「結局、ビデオ村はアナログ人間が支える場所になっている。ただ、ネットの猛威をしのぎきれるとは考えにくい。“裏ビデオの聖地”も、今後は緩やかに衰退していくはず」
それにしても、この記事そのものが、ネットと紙のメディアの性質の違いや、購読者層の違いを明らかにするような気がして、面白い。
(財)日本ユニセフ協会インタビュー【第1回】外国からも「声」が届いている|マンガ論争勃発のサイト
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アネクドート(анекдо??т, anekdot)とは、ロシア語では滑稽な小話全般を指すが、日本ではそのうち特に旧ソ連で発達した政治風刺の小話を指して用いられることが多い。 本来この言葉はギリシャ語のアネクドトン(ανέκδοτον)に由来し「公にされなかったもの」の意を表した。 同根の言葉である英語のアネクドート(anecdote)や、多くの言語での対応する言葉は逸話の意味で用いられている。
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anecdotalの使われ方
CEL英語ソリューションズ--時事英語ワンポイント・アドバイス!
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自分がアネクドートって言葉を知ったのはひろもりしのぶが昔描いたエロマンガのタイトルでさぁ……ひろもりしのぶってわかんないかな、今のみやすのんきだけど。みやすのんきになってからは明るいエロになったけど、旧ペンネーム時代は実にイヤな感じのロリエロ描くひとで、それも狙った表現と言うより、稚拙なテクニックと欲望がないまぜになった結果裏ビデオ的なうそ寒い陰惨さを感じさせるという……その『アネクドート』って短編もヒドかった覚えがある。
まあその、妙な因縁を感じました。
anond:20080318031119を書いた増田です。
ふと思ったことを何気なくつぶやいたつもりだったんですが、たくさんトラックバックやはてブコメントをいただいていてびっくりしました。
まず最初に、お詫びしたいことがあります。
私は「女性なら誰でもアダルト表現を見て傷つくものである。そうでない女性は繊細さが足りない」などというつもりで最初の一文を書いた訳ではありません。
むしろ自分は少し神経質な方だと思っていますし、気にならないのならその方が暮らしやすいと思います。
表現の仕方でそう受け取られた方がいらっしゃったようなので、そう受け取って不快になられた方にはお詫びします。
コメントを拝見すると、大まかに「見たくないのなら見なければいいのでは」というご意見と、「ナイーブ過ぎるのでは。そういうものに溢れているこの世の中でそんなことを言っていたら生きていけない。慣れるしかない」というご意見の2通りがあるように思いました。
前者については、残念ながら難しいのが現状です。
メールチェックをすれば1日に数十通、アダルトSPAMメールが届いています。
自分のサイトに設置している掲示板には1-2週間に1度の割合でアダルトサイトへの誘導コメントが書き込まれます。
はてブからブログを読みに行けば、いろんなところでアダルトSPAMトラックバックを目にします。
これらはネットの話ですが、例えば郵便受けにも裏ビデオのカタログやデリヘルのチラシが時々入っています。
現状は、こういう情報は、望まなくても、目に入ってきてしまう状態なのです。
「男性だってBLコンテンツを見たら同じように傷つく」とコメントされていた方は、BLコンテンツのSPAMメールやSPAMコメントやSPAMトラックバックやチラシが同じように溢れている状況を想像していただけると、少しはご理解していただけるでしょうか。
実情としては、後者のご意見のように「慣れるしかない」状態なのが現実です。
「傷つく」という表現が、少しきつかったのかもしれないと思います。
ただ、それは「傷つく」というよりは「不快感」なのではないかというコメントをいただいていますが、「不快感」という怒りに近い感情よりは、心の一部が磨耗するような感覚です。SPAMメールをタイトルで確認して消していく時、掲示板のSPAMコメントを消して、そこに含まれているアダルト表現を以後書き込み禁止ワードとして登録していく時、郵便受けに入っているチラシをなるべく見ないようにしてゴミ箱に入れる時、ちょっとずつではありますが、確実に気力が消耗していくのです。
児童ポルノ規制に関する議論を読んでいて気になったのが、「被写体が実在しないもの(2次元)は誰も傷つけることがない」という意見でした。
私はそうではないのです。2次元/3次元問わず、そういったものを、心の準備ができていない時に不意に提示されると、ぐったりします。
疲れて帰宅した日には、そういう文面のタイトルを見る気力がなくてメールチェックすらできない時があります。
かつて「週刊わたしのおにいちゃん」が話題になっていた頃は、様々なブログで、性的なメタファが込められているあのフィギュア画像が紹介されていたりアマゾンアフィリエイト画像として自動掲載されていたりしたため、疲れてブラウズをやめたこともしばしばでした。
コメントを拝見する限り、やはり私はかなりナイーブな方なのだと思います。
けれど、知り合いには、やはりアダルト表現の不意打ちは苦手、という女性は少なくないです。
ネット上で私の目に入ったところでは、そういう意見があまり見かけられず、そういう表現で傷つくような人は本当にいるのか?と懐疑的な意見も見かけられたので、自分はそうだということと、なるべく想像してもらえるようにその理由を書いてみたのが前回のエントリーでした。
「だから規制するべきだ」とは思っていません。表現の規制というのは非常に大きな危険性を孕む問題だと思っています。
けれどその昔、公衆電話ボックスにあふれていたピンクチラシがある時期を境に一掃されたのはやっぱりほっとしたのです。
2次元/3次元を問わず、そういうアダルト表現は望まなければ目に入らない状況になってくれればいいのにな、と思うのは事実です。
ただ、思ったより今の事態を気にしていない人が多いのだな、ということはコメントから実感しました。
だからこその現状なのかもしれませんね。
90年代は概ねそんな感じだったと思うけど、それってやっぱり80年代の『写真時代』の流れを受け継いでるんだよね。
『スーパー写真塾』なんて『写真時代』の一コーナーを独立させたものだったはず。みんな末井昭チルドレンだよ。
90年代だとリリー・フランキーや根本敬、浅草キッドあたりがコラム連載陣だったが、『写真時代』はアラーキーに赤瀬川原平、糸井重里という超強力なメンバーが連載を持っていた。アラーキー撮影のロリータヌードなんか掲載されてた。
盗撮も80年代からすでに始まっていた。本人の承諾なし+被写体が未成年中心だから現代なら二重に犯罪だと思うが。
まあセクハラという概念もなかったし、11PMみたいな深夜放送だけじゃなく、ゴールデンタイムにも女の裸が出てきてほとんど問題にならなかった時代だから、日本全体でそういうモラル意識は低かったと思うね。
この時代の投稿雑誌に載ってた写真は児ポ法の定義でいうと第二条第3項の三「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」に該当すると思う。
ブルセラブームやそれに便乗したU??15雑誌になると、第二条第3項の二「他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」に近いものが多くなった。でも、その手の雑誌はやっぱ当局の圧力があったのか、1年前後で消えた(『フィフティーン・クラブ』等)。第二条第3項の一「児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態」はさすがに一般書店で買える投稿雑誌やロリコン誌でもタブーで完全にアングラのものだった。裏ビデオの通販広告なんかにはタイトルが出てたけど。
児童ポルノ法施行以前に販売されていた、児童ポルノが掲載されていたエロ本はもう古本屋でも手に入らない。
今後、単純所持も禁止となると、後世に日本の性風俗史(少なくともその一部)を復元する際、もう史料は関係者の記憶くらいしかないんだなあ。いくらオーラル・ヒストリーが注目され始めているとはいえ、何か残念な気がする。しかし、児童ポルノの存在そのものが児童虐待であるという理屈には反対できない(二次元作品はまた別の話だが)。
さて私増田、実は1999年10月末ごろに大阪・日本橋(大阪の電気街)に用事で行ったことがある。当時は児童ポルノ法施行前夜で、ビデオショップは一斉に最後の勝負に出ていた。増田も好奇心から立ち寄ってみたが、「児童ポルノってこんなにあったのか!?」という感じだった。
当時も当然、無修正のものは違法だったので局部修正はしてあったのだろうが、ビデ倫などの審査は通してなかっただろうと思う。
内容は(購入していないのでパッケージから想像するに)、日本人や東南アジアの少女が裸で戯れるイメージビデオのような比較的ソフトなものから、ローティーンのSMもの、裏ビデオにモザイクを施して合法(?)ビデオにしたものまで色々あった。当時は大手メーカーでアダルトDVDがちょぼちょぼ出始めたころで、こういった児童ポルノは全部VHSだった。ちなみにDVDプレイヤーは普及モデルで3万くらいした。
児ポ法以前とはいえ、撮影者は児童福祉法違反には問われなかったんだろうか。販売も合法だったはずだが、さすがに普通のレンタルショップにはなかった。「ビデオ安売り王」(当時はどこでも見かけた)のようなセルショップでもたぶん置いてなかったんじゃないかな?しかし、あるところにはあったんだろう。
もっとも、これより少し前にはブルセラビデオが隆盛だった。こちらは99年ごろにはすでに社会問題になっていて、制作・販売していたブルセラショップが古物法違反(これも苦肉の策。その後各地の青少年条例にブルセラ禁止の内容が盛り込まれた)を適用されて、撤退・転戦を余儀なくされていたはず。
ブルセラビデオが出回ったころ、増田は地方の中学・高校生だったので入手できなかったが、内容が紹介されていたエロ本から情報を総合すると、男性とのからみはなく、女子高生が制服、体操服姿から下着姿、ヌードになり、特殊なところではオナニーや放尿する模様を撮影するものだったらしい。
このように、児童ポルノ法以前も、もろマニア向け児童ポルノを購入するのはけっこうハードルが高かったように思われる。ただ、前述したように一般に流通するエロ本のなかに児童ポルノ的コンテンツが普通に掲載されていることはあった。
(この項つづく)