はてなキーワード: 未来のためにとは
政府が中抜き禁止にしたら、今まで浪費していた税金が余りまくって、減税ができちゃうし、日本の未来のために税金が使えるようになって、もしかしたら日本は先進国に返り咲いちゃうかもなあ。
これから生まれてくる自分の子どもに、不自由をさせたくない。本当はもっと広い家で、駆け回れるような庭があって、広い空を見上げて育ってほしい。本当は家の中に子どものためだけの空間があって、そこに彼自身の宝物を溜め込んでほしい。もっと広いトイレで、もっと広いお風呂で、成人するまで寛げるようにしたい。
そして子どもの成長のために、たくさん時間をかけて接してあげたい。毎朝散歩に出かけ、人や動物や植物のことを話したい。絵本をたっぷり読み聞かせ、物語の世界に浸ってほしい。一緒に絵を描き、音楽を聴いて、何かを創り出す喜びを伝えたい。
それらを完全に叶えてあげられないことが悲しい。自分の力不足だし、簡単に揃えることができない。リソースは限られている。その中でできることをやらなければ。未来のためにできることを。
一昨日、近所の焼き肉店で1人で酒席を囲うことがあった。道路や河川での土木仕事でさんざん疲れた後の一杯が最高なのだ。
この日は、川に橋をかけるための準備工として土嚢を積んでいた。小さい工務店の代表として、工事費の設計積算も、現場監督も、銃器捜査、肉体労働も兼任している。
体重が2kgは減った! という確信があるくらい今日は働いた。まずは冷えたビールを注文して、牛ロース100gに、上カルビ100gに、豚のハラミ100gに、鳥のもも肉100gに、石焼ビビンバに、韓国風冷麺に・・・単品のキャベツを素手で齧りながら食べ進めていった。
本題に移ろう。
その店にはキビキビと働く女の子がいる。多分高校生~ハタチくらいかと思われる。その日も、私が注文しそうなタイミングで傍に寄って来たり、注文をしようと厨房を見た段階で気が付いたり、トイレに行っている間に私のせいで汚くなった卓を整えたりと、ファインプレーを見ることができた。
それで、さあ帰ろうかと思ったところ、「お皿拭いたら上がっていいよ」という店主の声を聞いた。あの子が上がる時間になったようだ。22時だった。
その子は壁にあった扉を開くと、中の物置から上着を取り出して、賄いを食べに奥の座席に向かったわけだ。すると、私のふたつ隣に座っていた若い男性(30才過ぎかと思われる)が、「~~ください」と、その子を呼び止めた。その際、私は何とも思ってなかったが、その子が「もうアップ……」と小さく呟いたのを聞いた。
私は〆のアイスクリームを食べていた。考え事をしていた。すると、隣から「お前人生ナメとらんか!?」という声が響いた。例の若い男性だった。ちなみに初対面だ。
後で店主に確認したところ、女の子が「もう上がりなので」と説明したところ、奴さんはキレたらしい。うるせえな、と思いながらも彼の主張を聞くことになった。
・お客が求めているのだから、プロの自覚があるなら応えないといけない
といったものだ。
女の子は俯いていた。マスクをしていたが、瞳をまっすぐ地面に向けて、涙目になっていた。「すいません、すいません」と答えていた。
店主の方を見ると、天然パーマの頭だけがカウンター越しに覗いている。一応、こちらの方を向いてはいる。これは、店主がビヤ樽に座って休憩している時の姿だ。私の定位置から見るとそういう眺めになる。
残りの厨房スタッフは我関せずとばかり、肉肉肉、米米米!野菜ィィィッ!!!といった雰囲気で調理に打ち込んでいた。
若い男性の説教が続く中(上の3点目の途中だった)、私は声をかけることにした。メシがまずくなったからだ。「ちょっといいですか」と声をかけると、男性はこちらを向いて、「あんた、なん?」と方言混じりにこちらを向いた。
「その子は賢いんですよ。次は大丈夫です」と言ったところ、「大丈夫じゃないさかい、こうしてる」と息を巻いて私を威嚇してくる。
「おじさん、いちびんなや」
私は、彼の目をちょっと見つめた後で、
「調子乗っとんのはお前じゃボケ。おい、黙れ。〇すぞ!! おい、お前。黙れといったろ。聞こえとるんけ、おい!」
そんなことを叫ぼうとした直前、ハッとなって我に返った。
あれは5年前、私がまだ不惑になったばかりの頃だった。
この焼き肉店で同じようなこと(迷惑客が店員に絡んだ)があった時、そんなことを叫んで、そいつを蹴っ飛ばして、店から追い出して、さらに何発かブチ殴って、店を出入り禁止になったのだ。
その後、私は反省した。暴力に訴えてはならなかったと。店主に何度も謝って許しをもらい、再入店を許可してもらった思い出がある。
私は、彼に向かってできるだけ穏便になるように答えた。
「すいませんが、私は迷惑しています。聞いていると食事がおいしくないんです。そろそろ堪えてくれませんか。店主、あっちで座ってますけど、ほら。すごい表情で睨んでますよ」
と言った。
若い男性は店主の天然パーマの方を見ると、頭を振るようにして手元の手羽先に目をやった。そして焼酎を飲み始めた……解放のサインだった。
女の子は、私の方に会釈した。表情は見ていない。トコトコと奥の座席に向かい、もう1人のアルバイトの男の子と一緒に賄いを食べ始めた。
私の考えを述べていいだろうか。
やっぱり、ああいう勘違いをした御仁は、一度ガンと言ってやらないと効かないんじゃないか。痛い目をみないと反省しないからだ。あの日はどうにかなったが、あいつはまたやるんじゃないか。
だったら、あの時リスクを冒しても、私はあいつを全力で威嚇し、場合によっては店の内外で暴力によって制裁を下してやるべきではなかったのか。彼は若かった。それも愛だと思う。
そうすれば、もうあの女の子が絡まれることはなくなる。私も焼き肉店を出入り禁止になるリスクはあるが、私と店主は10年以上の付き合いだ。謝ったら許してくれるかもしれない。
少しだけ自慢をさせてもらうが、ケンカは強い方だと思う。社会人になってからも合計で30回以上、祇園や木屋町の路上や、飲食店やスナックの中で暴れたことがある。それこそ色んな輩と戦っているが、負けたことは二度しかない。
現行犯で警察に逮捕されたこともある。が、私は経営者だからクビになることはないし、従業員だって私がこういう人間だと知っている。みんなの前で、「また捕まったよ!」と冗談交じりに言ったなら、職場がまた笑いに包まれるのだろう。
別件だが、私が奴さんくらいの年の頃だった。2005年くらいか。先斗町寄りの祇園の端っこにある居酒屋で、深夜に大学生の男が酒に酔っていた。
私は彼の2つ隣のカウンターに座っていて、その間には黒っぽいスーツの男性が座っていた。片見知りだ。彼は私を知らないかもしれない。
「俺は立命館に現役合格してるし、そのうえ~~(よく聞き取れない)~~、△△(京都で一番有名な製作所)に内定をもらっている。いつか天下を取ってやる」「あのサークルの□□さんは俺のことが好きだ。付き合いたい」「人生はこれからも楽に勝てる」、みたいなことを言っていた。
彼が黒いスーツの男性に絡んだのを覚えている。それを確かめて、酎ハイをぐいっと飲んで、卓に置きかけたところで、カウンターの椅子がガッタン!と倒れる音が聞こえた。
怒号があった。あまりに驚いた私は聞き取ることができなかった。すぐ隣を見ると、さっきの大学生が黒いスーツの男性におそらく蹴っ飛ばされて、仰向けで倒れていた。
黒いスーツの男性はまた何か叫ぶと、大学生の脇腹の辺りを鋭く蹴った。うつ伏せ気味になった大学生を、何度も何度も革靴で踏んづけて、首根っこを掴んで引き上げたと思うと、右の拳を彼の顔に何度もぶつけていた(凄まじい台詞だった。そのまま書いたら当日記は削除されるだろう)。
私は周囲を見た。店長と思しき人間を始め、誰一人として暴行を止める様子はない。ほかの客もそうだ。それもそのはずで、スーツの男は本物の暴力団だった。相応の経験を積んでいる。
私もこの業界人を長いこと見てきた。堅気かそうでないかは、怒号の質と、暴力への慣れと、それらへの躊躇のなさで判断できる。
2022年現在、暴力団員が深夜に居酒屋を利用することは減ったし、居たとしても隅の方で大人しくしている。だが、この時代は違う。まだ彼らに勢いがあった。あの当時は、暴力団組員が数人連れで大手を振って繁華街をうろついていた(だんだん思い出してきた。この頃、木屋町の大通りで公衆の面前でのリンチ殺人事件が起きて、急に警察官が増えたのだ。それで反社や半グレが繁華街から消えた)。
この時、居酒屋の店主が警察に通報していたら復讐を受けたのは間違いない。もし、彼らが「〇す」と言ったら本当にやりかねない。いや、やるのだ。本気度が堅気の人間とは違う。
そういうオーラが立ち振る舞いから漂ってくるものだから、店側が「あのお客はもしや」と気が付いたとしても、また情報提供を受けて真実を得たとしても、何も対応することはない。これが、繁華街から反社の影が消えない理由のひとつである。
話が逸れた。大学生を見ると鼻血を流していた。何度も殴られて、男の衣服を掴んでいた片手がぶらんとなったところで、私は止めに入った。男の肩を後ろから触って、「○○の集まりでいた人だよね。店の奥の客が通報しとったで。はよ逃げ」と、彼の面子を潰さないように嘘をついた。その男は、店長と思しき人間を一睨みすると、お金を払うことなく店外に出て行った。
大学生の方を見ると、大泣きで仲間の肩につかまっていた。店員から「料金はいいですから」と説明を受けていた。
災難だったが、彼はいい勉強になっただろう。社会人になってからあまりに調子に乗ったことをしていると、ある意味で今回よりもひどい目に遭う恐れがある。その前に学べたのだから、彼はむしろツイていた。
例の反社の人は、あれから相当に勢いのある人間に育ったが、現在はわけあって娑婆にいない。あまりに男気が強すぎたのだ……。
さて、私もいい年だ。社会常識はわかっている。何事も、説得によるやり方が一番の至上なんだろう。
が、土木の仕事をしていると常々感じる。正しいやり方は、その時々の環境や条件によって変わるのだ。晴天時と小雨の日とでは、現場練りで配合するセメントと水の割合も違ってくる。
初めに戻る。私は、あの時あの状況では、女子店員と若い人(といっても30は超えてるだろうが)の未来のために、ついでに焼肉店のためにはどうするのが最上だったのだろう。またあの店で同じようなことがあった時、私はどうすればいいのか。
増田の人の知恵を貸してほしい。できればなのだが、金髪のダイダラボッチのアイコンの人か、物憂げな青っぽい女性の人か、楽しい雰囲気の黒髪の女の子か、鼻が大きい男性の人か、おたまじゃくしの人のコメントがあったらうれしい。おたまじゃくしの人は最近見ない。元気にしているのだろうか。
政治家も、公務員も、スポーツ選手も、漫画家も、芸人も、モデルも、介護も、ガンガンキャンセルされるべきだ。
ほんの少しの落ち度でもいい。気軽にキャンセルされるべきだ。
誰もかれもがキャンセルされ得る社会、それこそが雇用の流動性ではないか。
竹中平蔵も一発キャンセルされる社会でこそ、キャンセルが日常であればあるほど、全員が楽になる。
薬をキメた芸能人がキャンセルされ、数年後にシレっと戻ってくる社会だ。これこそがあるべき再チャレンジ社会だ。
薬をキメても、豚箱に入っても、会社に億単位の損害を与えても、素早いキャンセルとともに数か月でどっかに復帰する未来がある社会。
これこそ未来だ。
今キャンセルされる人には気の毒だが、心の中で「未来のための礎になってくれ」とつぶやきながら燃やしまくる。
明るい未来のためにやらねばならない。
お前たちもこの運動に参加してくれ。
キャンセル、失職、即再起。
この流れをつかみ取るまで、キャンセルを絶やしてはならない。
プーチンもキャンセル、ロシア兵もキャンセル、ロシア国民もとりあえずキャンセル、そうしてこそ健全なのだと世界が示している。
ツイフェミだかなんだかしらんが方々に噛み付くか底が浅い(とブコメで指摘される)持論が飛び出すインタビューばかりがはてブに上がってくるわけだけど。
この方々の今の活動の先に男女が調和をもってニコニコと手と手を取りあい平等に社会を形成している未来が待っているようには到底思えないわけなのだが。
今は平和のためのやむをえない闘争状態なの?古い価値観とやらが根絶されるまでこの態度なの?悪いのはアップデートされない男と男の味方をする女なの?今の男児・女児は新しい価値観のもと仲良くやっている比率が増えているの?それはフェミニストたちがギャンギャン周りに噛み付いている結果なの?
古い価値観の俺はフェミニスト(と呼ばれるだけの別物かもしれない人たち)の活動を見るたびにだんだん女性が嫌いになるというか仲良くするコストを払うより忌避するほうが楽だなという感情がいや増しているわけなんだけど。
でもそれも輝かしい未来のために必要なんだったら多分価値観のアップデートは難しくてできないだろうけれど嫌われつつ後ろ指差されつつ古い人間として侘しく去っていこうと過渡期に生まれた人間として思えると思うんだ。
だけど現状はそんな未来は見えなくて、今、フェミニストたちの「攻撃」が次々に成功していく先の未来は息苦しさしかなくて。男女が仲良くしている姿がさっぱり見えてこない。
今、CMやポスターや創作キャラの発言に噛み付いている人たちはその行動の先に男女のニコニコがはっきりと浮かんでいるんだろうか。
それともその前段階として、直接的には男女の調和平等とは関係ないけれど邪魔な古い価値観を解体する作業なのか。
解体。そうかも。すでに出来上がった完成品をわざわざ壊すというのは例外はあるけどモノを壊すという単純に嫌な気持ちが生まれる(壊れるのが楽しい部分もあるけど)。逆に平地からモノが作られている過程は楽しくてワクワクするよね。
フェミニストは今はずっと「建設的」作業をしているのではなく、ただただ嫌われる解体作業だけをしているのかしら。
でもまあそれでも今の破壊的なフェミニストが古い価値観をスクラップにしきった後に温和な平和を築くとは見えないよね。
今が攻撃的フェーズであったとしても未来の優しさをチラ見させてくれないと卑屈ないち男としてはどんどん女が嫌いになっちゃってそんな自分にうんざりする。
フェミニストが男と繋ぐための手を差し出すのはいつなんだろうな。
少なくとも今のフェミニストを見るのは苦痛しかないから、成功でもあきらめの妥協でもいいからさっさと男と仲良くする行動を始めてくれって思います。
なんでこんなに専業主婦叩かれてるの。
夫婦関係を財産の共有契約みたいに考えてるのがそもそも違うと思うよ。
まず、働きたいなら働くし、そうじゃないなら働かない。そんな状態をつくるために、どちらか一方が夫婦の生活を経済的に保証できるくらいの収入を目指すべきだ。
ここでその経済的な絶対の保証人は俺だァ!と奮起すべきは男だと、そう、男こそ奮起すべきだと思うぜ。家で菜園造りたかったら造っとけ!働きたかったら働け!何でも叶えてやるために最高の策を講じる!心配すんな!
愛する家族の未来のためにバリバリ働いて年収アゲアゲでカッコいいパパ目指して全力でやるんだよ。結婚してる男は口には出さないけど、多くはそう考えてるだろ。男性から家族に対するわかりやすい愛なんて、そういう形でしか表現できないんだ。
その前提に立てば、専業主婦に文句言ってる層って結婚してないか、それともお察しの人たちなのかなって思う。そんな彼らを応援したい。もっと頑張ろう。誰でも頑張れるんだよ。バリバリ働いて年収アゲアゲで、明るい未来を作ろうや。
日本共産党最終応援演説(2020年10月30日午後7時~新宿駅西口)書き起こし その2
みなさんこんばんは
今、新宿西口をご通行中の皆さん、その中でもしまだ投票に行っていない方、
あるいはまだ投票先を決めていない方がおられましたら、5分だけ、私の話を聞いてみてください。
大学と大学院に行って、勉強して、お金がないから奨学金を借りた
それは事実上の借金だった、将来のために一生懸命勉強したら、借金ができた。
こんな状況にあるのは僕だけではありません。
多くの学生が勉強するために借金をしなければならない状況が日本にはあります。
不幸自慢をしたいわけではないんです。誰かを責めたいわけでもない。
変えたいんです。未来のために今変えたいんです。そして政治の力を使えば変えることができるんです。
日本共産党は学費をいますぐ半額にする給付型奨学金を大幅に増やす、
そして入学金という制度をなくす、こういった具体的な提案を、しかもしっかりと財源の裏付けをもって提案してくれています。
未来を担うのは若者だ、そういうのであれば、政治はもっと若者の方を見るべきではないですか。
若者が投票に行かないから、つまり票にならないから、若者のための政治は行われない。損かもしれない。
社会をよりよくするために働くのが政治家じゃないですか。票にならないから若者のための政治をしない。
でも日本共産党はいち早く、そして粘り強く国会で取り上げ、若者の声を政治に届けてきた政党です。
自分たちの保身のためではなく、本当に政治を動かそうとして、がんばってきた政党です。
だからこそ日本共産党の議席が増えなければいけない、そう思います。
大金持ちになりたいなんて言ってないんです。
ただ当たり前に、普通に生きていきたいだけなんです。わがままですか。
高望みですか。みんな毎日毎日がんばって働いて学校行って、もう十分がんばってるじゃないですか。
それでも貧困も格差もジェンダー不平等はなくならない、気候変動は止まらない、
なぜか。今の自民党政治が問題に向き合わないからじゃないですか。
毎日毎日みんながんばっている、あと少しだけがんばってみませんか。
僕も今日、ちょっとがんばってここで話してみました。投票は5分で終わります。
それが政治を動かして社会を変える、あなたの暮らしを今よりもずっと良くするからです。
今回の総選挙、僕は比例は日本共産党に入れようと思います。ありがとうございました。
こんばんは。私は物書きで、都内で女性たちと会社を経営している北原みのりといいます。
私、今日ここには、本当に共産党の議員にひとりでも多く国政に行ってほしいという思いできました。
共産党いなかったらどうなってたんだろうって思うことがコロナ禍で本当に多くなかったですか。
一番最初に東京五輪の中止を訴えてくれた、PCR検査の無料を訴えてくれた。
そういう共産党の存在が本当に大きかったのではないかと思います。
それに、さっき、なんか身を切る改革をっていってる政党の聞いてましたけど、
私は本当に共産党のいない国会いならないように、もっと増えるように願ってます。
もうひとつ、私が共産党を応援するのは、ジェンダー平等への本気度です。
ジェンダー、そんなの政治の中心課題じゃない、安全保障だ経済だ、そういう声ありましたけれどもコロナ禍で何が見えたでしょうか。
明らかになったのは、この国の半分の女性たちが絶望の淵に立たされながら生きていることです。
自殺する女性本当に増えました。非正規の女性たちが仕事を失って、あっという間に家を失いました。
安全な国じゃないということが分かったんです。
私は仕事を通して、たくさんの女性があきらめる姿を見てきました。
寝ずに勉強してきて医学部を受けた女性が、女性だからという理由で、一律点数を減点されて落とされていた。
性被害を受けても信じてもらえないんじゃないか、お金のために行ってるんじゃないか、何か裏があるんじゃないかと言って
どうせ信じてもらえないだろうと思って、黙ってくる女性たちを見てきました。
中絶の費用が払えず、たったひとりで出産して、遺棄して、逮捕された女の子、今年何人いましたか。
ベトナム人の実習生、パスポート取り上げられて、出産妊娠したら国に帰すぞと脅されて、
仕方なく一人で産んで、死産して逮捕された方、何人いましたか。
もう本当にひどい国になっていると思うんです。
自民党の方々、女性を輝かせると言い続けてきました。ただ安く使って、働けば働くほど貧しくなる、
こんな国に誰がしたんですか、自民党じゃないですか。女性の6割が非正規です。非正規労働の7割が女性です。
こんなことどうして、このまま続けられるんですか。
そういう中で去年11月にバス停で殺された渋谷の女性いらっしゃいましたよね。
60代で、女性が撲殺された、若いときに夢をもって上京して、結婚してDVで離婚して、
そしたら、正社員で就職できなくて、パート転々として、コロナ禍で、仕事を失ったらすぐにホームレスになって殺される、
そんなことが現実に起きてしまったわけですよね。もうこんなのやめたいんです。
私はフラワーデモで、2019年に性暴力に抗議する声を立ち上げました。
その中で一番熱心に通ってきてくださったのが、志位さんを始め、共産党の方々です。
志位さんすごい大きな体なのに、大泣きして、じっと座って、多くの女性のMeTooの声をきいてきてくれました。
自民党の総理大臣、青い小さなノートで声を聴いてきたって言ってますけど、
10年間であんな小さいノート30冊なんて少ないじゃないですか。
冗談じゃないですよ。本当に声を聴いて助けてきたのはどこの政党ですか。共産党ですよ。
やっぱり諦めてはいけないんですよ。
2019年に声をあげて、今年9月に一審の無罪判決が確定してしまった裁判の結果以外、
フラワーデモが声をあげた裁判の3件は全部有罪が確定しました。
すごいことだと思います。それは女性たちが声をあげて変えられたんです
だからあきらめちゃいけないってことを、本当に多くのMeTooの声で、私自身が学んできました。
だからこそジェンダー平等をきちんと政党の政策の中心課題に掲げる共産党が国政に一人でも多くいることが、
私たちの安全になるんです。なので、比例の共産党を一人でも多く国政に行ってもらいましょう。
明日の夜、楽しい気持ちで寝られるように、投票行って共産党の議員に国会に行ってもらいましょう。
がんばりましょう。ありがとうございました。
それなりの額を取ったっぽいで。
5 スキ
(承前)
■今回発生してしまった名誉毀損と風評被害に対する賠償について
また、今回発生してしまった名誉毀損と風評被害に対する賠償について、こちらの指定した額の支払いを確認しました。私の被った被害からは考えられないですが、これ以上あなたに時間を煩わせたくありません。上記の約束が守られる限りにおいて、特別に今回はこの金額でいいことにします。
繰り返しになりますが、クリエイターがどれだけ時間と魂を削って、血のにじむような思いをして作品やイメージを産み出しているか認識してください。あなたの売名や私利私欲のために汚していいものでは決してありません。
そして願わくば、あなたもライターを名乗るのであれば、人を傷つけるのではなく、人と未来のためになるクリエイティブを作って下さい。
人になにか言う時は、相手や関係する人が傷つかないか考えて下さい。間違えてしまうのは仕方ないですが、すぐに非を認めて謝って下さい。
今後二度とこのようなことをしないようにしてください。
アフガニスタンの女性の未来のためには、一度タリバンに徹底的に抑圧させてみる以外にないと思う。
近代のアフガニスタンはイギリスやソ連、アメリカといった「西洋」の侵略者に苦しめられてきた歴史を持つ。アフガニスタンの国家形成には常に「西洋」からの介入が伴っていた。彼らはここ数十年、自分たちだけで国を作り運営し改善していくといった「ふつう」の国作りをできたためしがない。
それは、子供が新しいことに興味を持つたびに介入しやめさせようとする親のもとで育ったようなものだ。
子供時代にアニメやゲームを禁止された反動でディープなオタクになった、という話はネットでよく見る。もしも子供時代に望むだけアニメを見られていたら、そのひとは途中でアニメに飽き、そこまでアニメに執着することもなく、ほどほどにアニメを楽しむ「ふつうの人」になることができたかもしれない。親の介入と強制が子供をアニメに執着させたのだ。
きっと、タリバンにとっての「イスラムに則った国作り」というのは、一部のオタクにとってのアニメと同じだ。かつて奪われたものだからこそ彼らは執着するのだ。
この気持ちは、日本人にはわからないだろう。日本人は、西洋人にさんざん脅され屈辱的な不平等条約を押し付けられたりしたが、国家運営の自主性までは奪われなかったし、内戦に介入されることもなかった。アメリカに占領されたのも、自主性を発揮して精強な近代軍を育て上げ外国を侵略した末のことだったから、因果応報だと納得することができた。
それに比べてタリバンはどうだろう。ソ連の侵略に立ち向かう中でパシュトゥーン人の民族運動として誕生し、全国に勢力を広げ、いよいよ統一政権を樹立する間近まで行ったところでアメリカの侵略を受けて敗北した。一度も祖国を自分たちの力だけで統治する機会を得ないまま、外部の侵略者によって権力を奪われたのだ。「権力を持っていたらやれたはずのこと」に執着するのは当たり前だろう。
現在アフガニスタンにおいて「女性の権利」が危ういのもそういう心理を考慮する必要がある。彼らにとってそれは侵略者が押し付けてきたものなのだ。武力で押し付けられたものだからこそ反発される、というのは、しごく当然の心の動きだと思う。女性の権利が重要なことは否定しないし、アフガン女性の権利は守られるべきだが、問題は、「侵略者によって押し付けられた」と感じているうちは、アフガン人が「女性の権利」の重要性を納得なんてできるはずがないということだ。
薩長が戊辰戦争に勝ちかけていたのに、イギリスあたりが介入して無理やり旧幕府軍を勝たせて新政府を作らせたと想像してみてほしい。どちらの側にとっても納得できないだろう。現実には、会津が落城し函館に逃れた幕府軍の残党が降伏したことで、つまり、両勢力ともに力を尽くして戦い勝敗を決したことで戊辰戦争は終わった。それは特に東北の人びとにとっては悲劇だったかもしれないが、少なくとも、「本当は私たちが勝っていたはずなのに」という未練と執着を生み出すことなく、日本を新しい国作りへと導く結果になったといえるだろう。
私たちはタリバンに機会を与えるべきだ。アフガン国民自らの手で国を建設し、統治し、人びとに納得させるという新事業が必要であり、各地の武装勢力が降った現状で、それをする資格があるのはタリバンだけだ。アフガニスタンから未練と執着を消し去ることで、ようやく女性の権利を「侵略者による押し付け」ではなく「アフガン社会の課題」として見ることが可能になる。そしてそれは、武力介入によっては決して成し遂げられないことなのだ。
ロボットでやるには、いろんな基礎研究を積み重ねないとならない。だけど、今の日本では困難。そんな夢を描いたが故にその「うんこ処理職人」以下になるぞ。奨学金って借金抱えるからな。さらに不景気だとますます買い叩かれる。
うんこ処理職人はうんこ処理職人で10年20年のキャリアを積めるが、基礎研究屋は途中で捨てられて新しい分野でキャリアゼロで借金抱えての再スタートを迫られる。
無論新自由主義を捨てて、基礎研究、萌芽研究のように一つ一つ研究を積み重ねる日本に戻れば可能かもしれない。
それなしに未来のために懸命に頑張れ!福祉なんか削れ!景気?悪化しようが知らんわ!みたいなのでは無理だね。いま福祉を削れというのは新自由主義の緊縮財政屋だ。
そいつらの言うとおりにしていればこそ、そんな夢みたいな社会からは遠ざかる。福祉のみならずすぐに役に立たない科学にも石を投げてるからな。
うちの男どもはみんなキャンプバカで、私が小さい頃から、兄ちゃんもお父さんもおじいちゃんも、しょっちゅう仲間たちとキャンプ場に数日籠もっては、別人かってくらい日焼けして帰ってきていた。
お父さんの取引先?が持ってる山奥の豪華な別荘地に泊まる年とかもあって、
あとで写真とか動画を見せてもらうと、めっちゃ綺麗なコテージ。テントもピカピカしてて、楽しそうな雰囲気ではあるのだけど、
「じゃあメグも来るか?」と言われると、酒飲んで騒いだり、踊ったり、時には号泣するようなノリにはついていけないかな…と思ってしまう。
今は部屋で絵を描いてる方が楽しいし、私だって子供なりに友達付き合いとかあるし。
コロナになってすぐ、おじいちゃんがゲーセンで感染して入院してからも、残った二人はキャンプ活動を続けていた。
お母さんは心配そうにしてたんだけど、5月のある日、仕事から帰ってきたお父さんが嬉しそうに「今年はうちの庭でやることになった」と宣言したのを聞いて、とうとうキレる。
「うちの庭って、この庭でしょ?」
お母さんにつられて窓から薄暗くなった庭を見てみる。
広く見積もっても車2台も入らないと思う。私は聞く。
「何人来るの?」
「でも、キャンプファイヤー実際に見たら…感動するよ?」
という訳のわからない弁解に、工場勤めから帰ってきた兄ちゃんが「それは確かにそうだ」と同意しだしてバカが一人増えるけど、看護師として働くお母さんは理路整然と撥ね付ける。
「誰かがウイルス持ってたらどうするの?検査は簡単にできないし、ワクチンも間に合ってない状態で、集団感染しないようにキャンプする方法を提示できる?できないよね?もし感染したらおじいちゃんの面倒を見れなくなるし、私も仕事できなくなるよ?」
「キャンプの間、窓を締め切ってれば安全なんだよ!そのためにリーダーが完璧なマニュアルを」
「ちょっと待った」
「なんだよ」
「……『リーダー』って誰よ」
その後の両親とバカ兄の喧嘩とも呼べないようなやり取りによると、お父さんは数年前から「キャンパーズ」なるグループの一員になっていたらしい。
取引先やら飲み友達やらのキャンプ好きが集まって、毎年誰かの家や別荘とかでキャンプを開く、15人程度のサークルで(このあたりで兄ちゃんが「やべえ!」と叫んで会話が中断)、遂に今年のキャンプ地をうちが勝ち取った、それはとても名誉なことだし、今更覆せないと、お父さんは主張している。
「いや違うけど」
「取引先でもないんだよね?」
「だからさっきから言ってるだろ、行きつけのバーのオーナーで」
「じゃあ断れるでしょ!」
「だから!ウチの理事も通ってる店で、理事の友達なの!このキャンプがうまくいったら、確実に出世できるんだって!メグの進学とか……あるだろ?」
いきなり私の名前を出されてお母さんが黙り込み、グダグダだった空気に気まずさが加わる。
「…私はいいよ、大学行けなくても…このままでも」と私は言うけど、私の本音を知っているお母さんは何も言わない。
「感染とか金は心配しなくていいから…絶対家には迷惑かけない。お前はいつも通りにしていい。きっといいキャンプになるよ。な?」
お母さんを抱きしめながら言うお父さんに、兄ちゃんが泣きながら頷いている。
私は誰とも目を合わせられない。
◆
近所で感染者数が少しずつ増える中、1ヶ月後に控えた庭キャンプの準備は着々と進んでいる。
後で兄ちゃんから聞いたら、お父さんはキャンパーズに「うちの庭は狭いけど、キャンプには最適で、家族も大歓迎と言っている。そして何より病床の父に希望を与えたい」と、だいぶ話を盛ってプレゼンしていたらしい。
てか兄ちゃんもいつの間にかキャンパーズのメンバーになっていた。
キャンプで得られるサバイバルの知恵とか、協力することの素晴らしさとかを、食卓で私やお母さんに毎回説明してくるようになったけど、キャンプそのものを否定しているわけではないことに、兄ちゃんは気づかない。
テントなどの資材がメンバー持ち込みじゃなくて全部うち負担だったことが発覚して、両親の喧嘩は激化する。
庭キャンプまで残り7日。
夜中、部屋で新しいペンタブを試していたら怒鳴り声がして、リビングに行くと、お母さんがテンティピの高級テントをケースから出して、裁ちバサミで切ろうとしていた。
「やめろ!」とお父さんが止めに入るけど、かんたんに撥ね飛ばされる。お母さんも長年の病院勤務で腕っぷしは強いのだ。
「これ、リーダーのために買ったんでしょ」静かな声でお母さんが言う。「キャンプが終わったらリーダーにプレゼントするって、ケンから聞いたけど」
「あいつ」
「いくらしたの?」
「………」
「領収書見せてよ。あるんでしょ?」
右手のハサミが反射でギラリと光る。
「…わかった。キャンパーズの事務所に置いてあるから、明日持ってくる」
「……………」
「わかってくれよ…このキャンプで、きっと我が家はいい方向に進むんだ。メグの未来のために、な」
「…私をダシにしないで」
気づいたら口が勝手に動いていた。
「お父さんがキャンプしたいだけでしょ…?そんな高そうなテントとか、ピカピカのウッドデッキとか、バーベキューセットかいっぱい買ってきて、それも全部私のため?私の夢とホントに釣り合い取れるの?」
「………」
「知ってる?クラスの皆、うちのことでヒソヒソ言い合ってんだよ?友達も遊びに誘ってくれなくなったし、フェイスブックで『殺人キャンプ一家』とか書かれて、すぐ先生が言って消してくれたけど…夏休みじゃなかったら、私…」
絶対泣きたくないと思ってたのに、出てきた涙は止まらなかった。
「もう夢とか言わないよ…キャンプなんてやだよ…」
お母さんが私の肩を抱いてくれるけど、お父さんは「絶対大丈夫だから。お父さん疲れたから」とか言いながら2階に行ってしまって、私は追いかけられない。
翌日、お父さんが会社に行ったまま帰ってこなくなる。
その夜キャンパーズからの連絡で、お父さんが胃炎を理由にキャンパーズを脱退したことを知る。
「もしかしたら癌かもしれない。続けられないのが無念でならないが、息子のケンが立派に後を継いでくれる」と言ってたらしいけど、癌は多分嘘だ。会社にはどっかから律儀に通っているらしく、後日フェイスブックで、ステーキを美味そうに完食してるのを撮られていた。
責任を押し付けられた兄は、父を恨むこともなく、よりキャンプ一筋になる。
当然家からお金は出せないので、付き合ってる彼女に借金を無心して、即座に振られる。かわいかったのに。
◆
残り5日。
兄は「感動キャンプのライブ配信」を掲げてSNSでクラウドファンディングを呼びかけるけど、このご時世でのキャンプなんて世間の理解を得られるわけもなく、その日のうちにバッシングをドバドバ浴びる。
でも、一部の好事家が結構な額を出してくれたらしく、リーダーからTwitterで褒められた兄ちゃんは泣いて喜ぶ。
残り4日。
「キャンパーズ」が金持ちの道楽趣味で、中流階級から搾取しているみたいな大げさな記事もあって、反対意見が飛び交う中、「環境に優しい取り組み」「SDGsにも沿っている」「悪と断じるわけにはいかない」みたいな支持コメントもあって、兄ちゃんがまた泣く。
残り3日。
「キャンパーズって、金持ちもそうでない人も、男も女も、どんな人種でも、誰でも参加できるキャンプを目指してるんだ」
最近女性メンバーが増えたキャンパーズが、ネットで脚光を浴びたのをきっかけに、世間に顔向けできる団体になろうとしてるらしい。
「だったら庭キャンプを中止してよ」と言いたいけど、兄のまっすぐな瞳を見上げて私は黙ってしまう。
兄ちゃんはすぐ泣くし鬼バカだけど、長年見てきてたから純粋なキャンプ愛はわかる。
何があっても一つのことに打ち込む姿はかっこいいと思うし、だから私も叶わぬ夢に追いすがっている。
「メンバーにメグのこと言ったら『大歓迎する』って」
「…窓から見てるだけじゃだめ?」
「うん…全然いいんだけど、キャンプファイヤーって実際に皆で囲んだ方が感動が大きいからさ…返事は当日でも良いよ」
そう言って兄ちゃんは買い出しに出かけていった。
残り2日。
リーダーがやってくる。
アウトドア派とは思えない、ゆったりとした体格で高そうなスーツに身を包んだリーダーは、玄関で私たちに深々と頭を下げる。
「この度は、ここをキャンプ地としてくれて、ありがとうございます」
兄ちゃんが例のテントを抱えて持ってくると、リーダーの隣りにいた使用人みたいな人が受け取って、なぜかベンツのトランクに載せる。
それを確認したリーダーがうちの中を眺めながら「僕はどの部屋だい?」と聞いてきて、お母さんと私は「は?」と声を揃える。
あのバカ親父は、リーダーだけテントじゃなくて、部屋に寝泊まりすることを約束していたらしい。
お母さんは出ていった父の部屋を掃除して、ついでに父がキャンプの度に持ち帰ってきた古い雑誌コレクションをすべて処分する。
キャンプ前日。
おじいちゃんが死んだ。
「葬儀はキャンプ後に執り行って欲しい」というリーダーの頼みを、兄ちゃんは断れなかった。
お父さんに連絡すると「安全面を考えて明日のキャンプファイヤーには参加しません」という謎メールが返ってきて、私はすぐ削除する。お母さんは手続きや仕事で疲れて寝込んでいる。
◆
キャンプ当日。
朝から兄ちゃんは資材チェックや芝刈りを一心不乱にやっている。
隣近所の住民たちは、コロナ感染を恐れ隣町に行っていて、いつも以上に静かだ。
夕方、我が家の庭に、リーダーを含む8人の男女が集まってくる。メンバー20人の半数以上が参加を辞退したらしいけど、それでもウチの庭には多すぎるような。
兄ちゃんに負けないくらい瞳がキラキラしているメンバー達は、準備していた資材をものすごい速さで組み立てていき、1時間もしないうちに庭がキャンプ場になる。
空間を無駄なく活用して、コンパクトなテントや炊事場、キャンプファイヤーが整然と並べられていくのを、窓越しに眺めながら思わず「凄い」とつぶやく。
この日から連休を取ったお母さんは、時々メンバーの人にお水をあげたり、手伝ったりしている。せっかくの休みなのに、お母さんは本当に偉い。
そんな様子が兄ちゃんのスマホ越しにインスタライブで配信されていて、1万人くらいが見ている。
やがて日が暮れて、キャンプファイヤーが始まった。
メンバーはそれぞれ、おしゃれな服に着替えて火を囲む。マスクもカラフルだ。
兄ちゃんは既に泣いている。勝負服のジャージはダサいけど、揺らめく炎に照らされてなんとなく様になってる。
昔はお父さんと一緒にキャンプしていたお母さんも、この時だけは幸せそうに火を眺めている。
私も参加しなきゃと思うけど、恥ずかしくて窓を開けることができない。
「皆さん、第20回キャンパーズ定例キャンプへようこそ。この場所に集ってくれたすべてのキャンパーに感謝を伝えます…」
それからしばらくの間、コロナとか社会情勢とかキャンプ用品に関する話が続くけど、死んだおじいちゃんの名前は一回も出てこない。
「…そして今夜、新たなキャンパーが私達の仲間に加わってくれます。メグ!」
ウトウトしてたところで名前を呼ばれて、驚いて目を開けると、火を囲む皆がこちらを見ているのに気づく。体がビクってなったの見られてたかもしれない。
「あなたは希望の象徴です。あなたの参加は、きっと世界中に勇気を与えることになります。どうぞ、共にこの火を囲みましょう」
かなり大げさな歓迎ぶりは鼻につくし、恥ずかしいけど、お母さんを見たら優しく頷いてくれるから、窓を開けようと思った時、リーダーが「さあメグ、立ち上がって」と言った後「ヴフッ」と笑うのを見て、私は一気に冷める。
他のメンバーさんや兄ちゃんには悪いけど、こいつと同じ空気は吸いたくない。
「どうしたんだメグ?…っ今から、君のエホッ、キャンブがっハ、始ばるんだよゼヒ」
リーダーの声が、いつのまにか強烈な咳に変わっていて、振り返るとリーダーの顔が真っ赤に歪んでいる。
ていうか、溶けてる?
「窓をッ、バハ、開げでぅレん」
そのまま崩れるように倒れ、シュウシュウ音を出しながら溶けていくリーダーを見たメンバーから悲鳴が上がる。
「ゲホッ、何だこデべ、デュぼホッ…」
見ると、他のメンバーも咳き込みながら、倒れはじめて、お母さんが駆け寄る。だめ、お母さんも感染する。
「お母さん!」
「開けちゃだめ!!!」と叫ぶお母さんも、苦しそうだ。
庭を見渡したけど、兄ちゃんはどこにもいなくて、勝負服のジャージが脱ぎ捨てられたみたいに芝生に落ちている。
◆
2年前の冬、北欧で見つかった新型コロナウイルス「ALS-CoV」は、宿主の肺胞を溶解させてしまう、致死性ウイルスだった。
感染力は高いものの、寒冷地でのみしか発症例が無かったため、アメリカ南部では感染対策が結構緩かった。
体が頑丈だったおじいちゃんも新型を甘く見ていて、ニューオリンズ郊外のゲーセンで若い兄ちゃんとマスクをせず口論になった時にウイルスをもらって、肺が溶けて亡くなった。
そして、ルイジアナ州の一軒家で突然変異した「ALS-CoVζ+(ゼータプラス)」は、感染後即座に発症するだけでなく、内臓はおろか筋肉や骨組織まで溶かしてしまう最低最悪のウイルスだったらしい。
「らしい」というのは、私が入院中に看護師から盗み聞きしたり、SNSから拾ったりした眉唾情報だからだ。どうやらネットニュースやTVでは報道を差し止められてるっぽい。
でも私はこの目で見た。
きっと買い出しで熱い中毎日駆けずり回ってた超人的な兄ちゃんの体でウイルスが変異したんだと私は勝手に決めつける。
我が家周辺が封鎖されて数ヶ月後、ゼータプラス株の全身溶解現象は消え、ショッキングなライブ動画は「悪質な合成だった」という結論で、みんなすぐ追いかけるのに飽きていった。
残されたキャンパーズも解散、おじいちゃんの葬儀は私の知らない所で執り行われ、お母さんと兄ちゃんのお墓はどこにもないままだ。
私は、CDCの検査と手厚い補償を受けながら、病室で絵を描いている。
1ヶ月前、人懐こいマフィアみたいなおじさんがやってきて「ここに閉じ込めているお詫びがしたい」と、最新型のモジュールを持ってきた。
確かにそれも私の夢だったけど、私以上にその「足」を必要としてる人はいるはずだし、別に立ち上がらなくても、私は私だ。見世物じゃない。笑うヤツは溶けてしまえばいい。
◆
そういえば、50年くらい前、同じようなウイルス流行の真っ只中で、大々的なスポーツイベントを行って世界中から人を集めた国があったらしい。
それまでなんとか感染者数を押さえていたのに、そのイベントの影響で感染者数が爆上がりして病院がパンクしたとか。
きっと、その時も家族をなくして悲しんだ人がたくさんいたに違いない。
キャンプ当日の朝、兄ちゃんお母さんと3人で撮った写真は、ずっと枕元に置いてある。
◆
症状が出て確定診断?まで半年以上かかり、薬を服用しだして4ヶ月。
もう病院通いをやめたい。
日常生活に支障をきたすわけじゃないし、将来症状が悪化しないように今治療しているのだが、血液検査の数値が良くならない。
私の病気は日本人では珍しい病気らしく、5chにも専用スレがないし、ググっても情報があまりない。
こんな病気だから血液検査のCRPの数値が良くなるまで町医者にうつれない。
職場では病気のことは話していない。家庭の事情と嘘をついて早退をして病院へ通っている。
それは「3ヶ月もすれば血液検査の結果も良くなると思うよ」と医者に言われていたから。
今4ヶ月、次の通院は2ヶ月後、私はいつまで総合病院に通わないといけないの?
日常生活に支障をきたすわけでも、命に関わるわけでもない。たしかに悪化すれば寝たきりのようになる可能性はあるが、訪れるかもわからない未来のために、通院し続けて職場での立場がなくなったり、契約が切られるよりかはマシだ。
薬を飲んでる間は妊娠することができないし、風邪は引きやすくなるし、最悪死ぬ可能性もある。
「町医者に移りたい」と医者には何度も話してるが、症状がよくなったらの一点張り。
仕方ないのはわかるけど、わかるけど…。
これからどうしよう。