はてなキーワード: その男とは
あんまり遊んでなくて男を立てて馬鹿ではないけど知識がありすぎないから、こっちが言ったことをすごーいって喜んでくれるような女が地元のほうが一杯居たから羨ましい、と。
だからこれが哀れだなって話ね。
raitu
そりゃその男性によるのでは。
男が同学科で3人だった大学時代、コミュ男2人は女集団と上手くやり(でも基本男は目立たず。目立たない方が上手く行くと本人も分かってたんだろう)
非コミュ男1人は女は勿論コミュ男とも仲良くなれずボッチになっていたなあ。
この例も、おばあちゃん達の間に入れても上手くやって行けそうなおじいちゃんを選んで投入している故の結果であって
外見的には中肉中背で何か特徴があるわけじゃないんだけど
やってることがちょっと変わってた
それはTシャツ
一体なんだろうと思って読み取ってみるとAmazonの商品リンクだった
アフィリエイトコードを埋め込んだURLと一緒に、その商品へのコメントが添えてあった
その男性はQRコードを印刷したTシャツでアフィリエイトをしていた
街なかでこんなふうに金を稼ぐ方法もあるんだなと思った
それと同時に、よくよく考えてみれば町中でそれをやっているのと
インターネット上で誰かがやっていることは同じことなんだと思った
場所や方法が違うだけで、結局のところ行き着く先はAmazonという事実
アフィリエイトに限らず、こういう意外なQRコードの使い方をもっと知りたくなった
追記
席を並べて二年六ヶ月。ついに、ついにコネ入社のバカが転任する事となった。
職場の男性は全員、就職面接時に「職場の女性とお付き合いしたら進退を考えてもらう」と言い渡される。この業界では普通の事だ。
その、清楚な職業イメージを保たねばならない職場の女に、着任後二ヶ月という速攻で手を出し。
他の先輩達のように責任を取って結婚するでもなく、二年以上だらだらと付き合い続けた結果がこれである。
それだけ長く付き合っているだけに口さがない地元の人間の噂にもなり、今回の問題へと発展した。何ともだらしのない話であり下半身だ。
女の方は既に先日、急に辞めていった。職場からの無言の圧迫に耐えかねたらしいが、どうも他にも理由があるらしい。
さて男の方をどうするか、という話になったところで、都合よく転任の話が先方からもたらされたらしい。
無資格者の女は実質クビになり、有資格者でコネのある男は転任で済む。何ともやりきれない結末だ。
女の方は入社から辞めるときまで常に愛想がよく有能だったが、男の方ははっきり言って「使え」なかった。
常に反抗的で、抗弁抗命面従腹背なんでもござれのとんでもない奴だった。
「上から何か言われれば黙ってハイと言えばいい」業界の常識を無視し(そもそも養成機関すら出ていない)、最下端の立場から滔々と自身の意見を述べる。
当然、そういう業界であればその僭越を真っ先に喜び勇んで怒鳴りつけるはずの上役がいるのだが、これに日常的におべっかを使い、注意しづらくして「叱責されない」ように立ち回る。
コネと言っても大した事はない。遠方の有力者の遠縁で、この事業所とはほぼ無縁ながら、他に行く場所がなくなって「〇年だけなら」という口利きで入れてもらったに過ぎない。
本人もそれがわかっているのか、他のコネ採用の上司先輩に特におべっかを使い、それ以外の先輩を見えないところでこき下ろして共通の攻撃対象とし、連帯を組もうとしていたようだが、しかし。
「新人に対しては黙ってハイと言わせる」。そういう教育を施してきた連中が、次期経営者ならまだしも、ただのコネ入社の奴をいつまでも甘やかすわけがない。何しろ自分も通らされてきた道なのだから。
とはいえ、一番下がやるべき仕事を堂々と放棄しても、真っ先にぎゃあぎゃあ怒鳴るべき上がなぜか何も注意しないという状況が長く続いて、当時はまだ転任の話も出ていなかった為(いずれ引き取る約束の有力者から何の音沙汰も無い状況が続いた)、そのしわ寄せが下に集まり、結局は自分自身で動かざるを得なかったのだが。
入社以来、どんな扱いをされても全く怒るという事をしなかった私が、終業後に衆人環視の中で一時間半説教した。
あくまでも怒りはしなかった。ただ淡々と、先輩達が代々引き継いできた仕事と引き比べ、その僭越な振る舞いを糾弾した。
うち四十五分程は奴の説得力のない弁解と到底信じられない決意表明に費やされた事を考えると、「上の指示には黙ってハイハイと頷かなければならない」という論旨を理解していたようには思えないし、説教の効果も半分くらいしかなかったようだが。
まるで木や石が突然口をきいたのを見て驚いたかのように、態度も修正され、下の仕事もするようになった。
(とはいえ、職場の人間が大勢見ている中で説教しなければ、彼の中ではその叱責は無かった事にされただろうが)
表面上は至って平静のまま、態度も問題なく、その変化は訪れたのだが。
何よりも前歴がある。その裏では、女に当たったことだろう。相当激しく当たった事だろう。
過去に、男の過ぎた態度を見かねて軽く一言注意しただけで、その翌日に女が「二人でいる時に当たられて、もうどうしていいかわからない」と別の後輩に相談しているのを聞いた事があった。(無論、注意した私に聞かせる為に、あえて聞こえるところでそういう話をしていたのだろうが)
まあ当然の事であるが、注意されて人に当たるのは当たる奴が悪い。当たられる奴には何の関係もない話だからだ。
その男からの裏で行われた相当派手な当たり散らしと、職場から行われた勧告とが、今回の女の急な退職へとつながったものと見ている。
さて、男の次の転任先はコネがなければなかなか入れないような歴史ある事業所だが、基本給も三万くらい下がり、また休みも少ない。
誰に聞いても「性格が温厚」という評判が帰ってくるような新卒の子が、入社して二年で上役と喧嘩して辞めた。
その後任として取った、有能で使い勝手のいい新卒が、入社して二年もせずにクビになった。
このクビというのも突然の話で、そのポストが空いてたまたま都合よく人手不足になったために、さらにその後任として採用されるらしいという話なのだが、しかしこの事業所には厳格なルールがある。
「職場の女に手を出したら即両方クビ」
職場の女に手を出して転任させられる奴が、職場の女に手を出したら即クビになる事業所へ転任する。何とも愉快な話である。
どこで何をやらかそうがコネゆえにそういう職場へ転任もできるのだろうが、成長のない奴はどうせどこで何をやっても同じ事をやらかす。
転任後は毎日、「あのブドウはすっぱいに違いない」とか自分に言い聞かせながら女達と仕事をしていくのだろうか。見物したいものである。
しかし、その転任先を辞めていった人達は奴よりも遥かに我慢強い性格をしていたので、こいつはまず二年も保たないと踏んでいる。
奴がクビになり、またうちで面倒見てくれという話がもう二度と来ないように、
今のうちに、奴がうちに転任してくる前に勤めていた事業所・私の職場・奴の新しい転任先の三箇所に所属する人たちに、奴からされたあんな事こんな事、今まで黙っていた事をことごとく喋っておいて、予防線を張っておこうと思う。
狭い業界ゆえに奴の新しい転任先にも知人の親族がいるので、きっちり根回しをしておいて、躾のやり方に役立ててもらえればと思う。
(年下の先輩をうまく足で使うような奴なので、そうされないように注意をしておきたい)
最後に、未知の転任先へと赴任していく勇者に、この一言を贈りたい。
「おめぇの席ねぇから」
「『恋愛』に巧みでない」人が、異性から不当な『好意』を押し付けられ傷つくのはアンフェアなことだ、という主張には、同意します。ただ、それは男女逆転しても成立することなので、あなたの意見には、全面的には同意できません。
男だって当然、華麗に女性にアタックできるスマートな人間ばかりじゃない。自信に乏しく大人しくて、女慣れしてない男の方が多いです。そういう男ほど、「恋愛能力高い」女性にコロッと惑わされたりして、玉砕する。それだけでなく、その取り巻きの男から二重三重に罵られたり嘲られたりする。それで現実の女性全般が嫌いになってしまったり、現実の恋愛や結婚を忌避するようになる。そして、ひどい場合は、ヒキコモリになってしまったり非モテ界隈にたむろするようになる。その男性に恋する女性があらわれても、非モテによるトラウマのせいでうまくいかないかもしれない。女性はそうやって「私はモテる」という虚栄心を支えるために多数の人生を傷つけても「仕方ない」、なぜなら男は自分に奉仕して当然だと思ってるから。そして、そんなモテる私はハイスペックな男に選ばれて当然と思い込んでいる。それなら、まだ態度の悪さで誤魔化しながら、一応後ろめたさを自覚してるヤンキーやビッチのほうが数段マシ。
…という意見を読めば、「それは非モテの一方的な極論じゃ…」と思うでしょう。
私もそう思います。
ただ、読めば分かるように、これはあなたの意見をそっくり裏返して読みやすくしただけです。出だしはある程度筋が通っていても、途中から出てくる「モテ女性」(あなたの文では「非モテ」)像はリアリティを欠き、そのため結論が極端に非現実的なものになっています。そして、世の「普通の男性」全般に対して、配慮を欠いたものになっているように思います。
人は、生きてるだけで誰かを傷つけていることだってある。たとえ何もしていなくても、です。それは私もあなたも同じです。
「みんなが、誰かを傷つけたりしないスマートさを身に付けるべき。それができない奴は迷惑」
みたいな意見は、結局、回り回って自分や自分の周囲を傷つけ、社会をギスギスさせるだけで、何の益もありません。特に、恋愛の場において、「誰も傷つかない」なんて解決はあり得ないのです。動物の世界を見ても、分かるでしょう。
・「恋愛がすべて」な価値観に陥らないようにする。それ以外に豊かな人間関係や人生の目的がもてるようにする。
・同年齢だけで構成される社会単位をなるべく作らないようにする。様々な年齢の人とコミュニケーションができるような場を多く設定する。
・社会を可能な限りオープンにする。人間関係はなるべくアナログをベースにして、可視化されるものとする。
とかでしょうか。
そして何よりも、我々はもう少し「恋愛に鈍感」になる必要があるのではないかと思います。敏感さや過剰な期待、それに伴う過剰な反応は、思い込みや偏見を生み、より深く人を傷つけることの方が多いように私には思われます。
http://anond.hatelabo.jp/20140425223803
id:yo2012 アホー!色々傷ついて人間成長していくもんだろー。大体人の好意に対して誠意を持って対応できないやつは人間のクズだ。そのうち誰かと気持ちがつながるから、気にせず片思いし続けたらいいよ。
http://b.hatena.ne.jp/yo2012/20140426#bookmark-192429522
やめなよーーーーーー!!!
もうーーーーー!!!
問題があって問題を起こしている人に「気にするな!突き進め!」って言うとか…
こういうこと悪意なくやってしまう人、本当に問題だと思うわ!!
傷ついても成長しなかったから元増田は繰り返してきたんだよ!!!
好意に誠意を持って対応するのは素晴らしいことだよ、もちろん。
ドアノブに精液をかけたり、郵便受けに動物の死体を入れるなどのストーカー行為も、
ストーカーは好意がねじくれた結果そういうことをしているわけだけど、
ストーカーされた人はそういうねじくれた好意に対して誠意を持って対応しなきゃいけないわけ???
こういうこと言うと、極端すぎってツッコまれるんだろうな。
じゃあ極端じゃない例を出すよ。
大学の頃に実際にあったんだけど、私がmixi日記に「○○が好き」「○○が良かった」みたいなこと書くと、
翌日や翌々日のmixi日記に、それに同意するような内容を書く男が同じサークルに居たんだよ。
最初は偶然かなと思ったけど、長い間にわたって内容が被りすぎているし、
でも「あいつ私のmixi日記を意識してる…キモイ…」なんて相談しようものなら、
私とその男のmixi日記を比べながら熟読している第三者なんて居ないわけですよ。私しか気付かない。
誰もがキモイと思うような異常行動もなく、告白のようなハッキリした行動もなく。
で、日記は内容をかぶせられ続けるし、足跡も頻繁につき続ける。リアルでは仲良くも無いのに。
こちらはどうすることもできないわけです。これって誠意ある好意って言える?
結局、サークルにはじわじわ顔出さなくなって、mixi日記も更新しなくなった。
「好意を察して応えてよ」と不誠実なことをされたから、「好意に応えられないことを察してよ」と不誠実な対応をするしか無いんだよ。
はっきりお断りすると、自意識過剰扱いされるのはこっちだから。
「察してよ」系の好意って、されて応えられない側の追い詰められ感、半端無いですよ。
でも片思いしてからの行動は、誠実な行動と不誠実な行動に分かれると思う。
思われた側が、不誠実な行動に対して誠実にこたえる義務は、私には無いと思う。
いや、厳然たる事実として、デートとかになると、連れて歩く彼女は男にとって一種の自慢なんだよ。
だから、いざとなればそれに足る格好が出来そうな女というのは、大抵の男にとって最低条件になると思うぞ。
これは、その男の仲間内や親兄弟から「あーなんか微妙」と思われない第一印象を持たせられるという意味ね。
そのための条件が、いつでも「デブじゃない、ダサくない」見た目をキープしていることってだけ。
でも美人かどうかが条件になるよりは全然難易度低いし、服だって常にスーツかイブニングドレスにフルメイクでキメる必要もない(それも悪くないけど)。
好きな人とは結婚しない、という記事を見たんだが、俺の元カノもそうだったのかもしれない。
元カノは俺と別れた後、たった数ヶ月付き合った男とデキ婚した。
当時は何て不条理で不誠実で不義理なんだ!と憤慨したものだが、その記事を見て気付いた。
俺の明るくない未来よりそいつの前途有望な未来を選択したんだ。
そりゃ結婚して子供を育てるとなりゃあ、経済力が期待できるそいつを選ぶわな。
他愛なくお互いの近況を聞きあった後、俺から元カノに聞いてみた。
すぐの返答はなかった。少しの間が空いて「まあね〜。」という煮え切らない返事。
これが答えだ。
元カノはきっとそのダンナのことなんて大して好きじゃないんだ。
一流企業の社員だから安定的で優雅な生活が保証されると算段して結婚したんだ。
「まあね〜。」という答えがそれを証明している。
女は安定を求める。そりゃそうだ。子供を産む人間だ。安定的な生活を求めることは至極当然だ。
それを提供できなかった自分の不甲斐なさ、歯がゆさ、ダンナに負けたという劣等感、元カノからそういう男として認められなかった屈辱。
まぁ、今はそんな私情はどうでもいい。
好きだからとか愛情がとか、そんな他愛もない条件で結婚するわけがない。
だから俺は稼ぐ。
稼いで稼いで稼ぎまくってやる!
そういうこと(大学時代からの知り合いとずるずる付き合い続けたけど、数年して徐々に違和感が大きくなってきた)を言ってた女友達は、大体25でその男を捨てて次に行ってたから、「新しいのに行く面倒」と「我慢の限界」が交差するまで、増田もあと1年くらいじゃ?
そういうのって、人間関係に「楽(らく)」を求めようとしてる、というのが、そもそもの問題点だということなんだろうね。同じであるはずもない二人の人間が一緒に暮らそうとするなら、どこかに緊張感がないと関係を維持するのはやっぱり難しいんだろうなあ、と結婚10年にして昔を振り返って思う。
カーラジオからは冬の定番ソングが流れる。それは、街路樹のイルミネーションとほどよくマッチし、心を冬色に染める。
『I want to show you everything.....』
あぁこの歌は5年前のChristmasを思い出す。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
『いつも仕事が早いねー。一昨日頼んだばっかりなのにいつやったのこれ?』
『そんな無理しなくてもいいのにーつかそれ社内規程違反だからもうやっちゃダメだよ?』
『まーでも助かったわー。ありがとう^^』
課長の名前は由希子さん。うちの会社で女性の課長はわりと珍しくはない。
ちなみに、僕の直属の上司にあたる。一緒に得意先を回ることはあるが、その男勝りな性格のせいか、あまり浮いた話は聞かない。
でも、いつの間にか僕は好きになっていた。上司としてではなく、女性として。
『そろそろクリスマスねー。俺君は何か予定でもあるの?』
『予定と言えば、帰って風呂はいって寝るくらいですかねー。課長は?』
『わたしは、、、そうねぇ。今から作ろうかしら。ね!俺君!』
『え?どういう意味ですか?』
『だから、そういうこと!一人でいるのも何だから、食事でもしない?』
『僕でいいんですか?』
『嫌なら誘わないけど?』
『是非ご一緒させてください!』
24日の日、課長は取引先数件で商談とプレゼンがあるとのことで、朝から会社にはいなかった。
俺といえば年末の請求書の処理があるので、一日会社にいる予定だった。
『19時に上野でね(^_-)』
顔文字使うなんて今まで無かったのに。
僕も思い切って顔文字つかって返信した。
『わかりました!o(^-^)o』
ちょっと恥ずかしくなった。
19時、上野で待ち合わせたゆきこさんは、仕事着では無かった。普通に仕事帰りな自分が恥ずかしい。。。。
『き、着替えてきたんですか。』
『いやーこの服着る機会がなくってねー。変?』
『いや全く変じゃないけど…なんか仕事帰りって感じがしないっすね…』
『いやそんなこと無いんですけど、俺が普通に仕事帰りのままなんで…』
『気にしないで^^』
そんな談笑をしながら、歩き始めた。
街は当然クリスマス一色。
課長は、それはそれはとても綺麗で、いつもの男勝りな性格なんてみじんもみさせないくらい、というか、言葉に出来ないほど綺麗だった。
一緒に歩いてて、回りにはどううつってるのかな。そんなことを考えながらお店に到着。
『俺君はお酒飲める?』
『飲めますよ!』
『よかったよかった。ここは私の行き着けなんだ。結構洒落てて居心地いいんだよー』
正直大衆居酒屋しか知らない俺には抵抗があったが、今日はゆきこさんと一緒だ。何も恐れることはない。
『お。由希子ちゃん。あれ?彼氏さん?』
『なーんだwそうなのかー残念だなーw』
『俺君何飲む?』
メニューを見る。
やっべ分かんないお酒ばっかりだ。
どうしようと思ってるときに、たまたまカミカゼというお酒が目に入った。
『か、、、カミカゼを、、、』
『いきなり強いの行くねぇ。』
え。強いのこれ(^_^;)
『あ!本当だ!もう12時になるのね…』
『じゃあマスターまたね!』
『ありがとうございました。』
と、席を立とうとした瞬間、課長はふらっと俺に寄りかかってきた。
『そうなんですか?』
『普段はのまないよ。こんなにはね。』
そう言って、よろけながら店をあとにする。
駅までの帰り道。
『ごめんね酔っぱらっちゃって…』
『いや、平気ですよ!ちゃんと帰れます?』
『うん。ありがとう。』
ああああもう仕方がない。送っていこう。そう決意。
『家まで送ります。』
いつもと様子が変だ。
俺は口を塞ぐ、『しーっ!』のそぶりを課長にする。
課長の家は4駅先だ。
駅からそう遠くないのが幸いだ。
『ねぇ俺君。』
『はい?』
『俺君は私をどう見てるの?』
どきっとした。
どう答えればいいのか。
チャンスは今しかない!
でも酒の勢いにしか聞こえないぞこれは。
『あー。あの…上司としては素晴らしい、尊敬できる人です。友人としては…』
『友人としてゎぁ?』
不思議と甘い声に聞こえる。
男勝りな性格なんてまるでないような、それはもう猫撫で声。
そのさきを言おうとした瞬間、課長が手を繋いできた。
『あたしは、好きな人として見てる。仕事中も、プライベートも…』
『え…』
『…』
『こんな人が彼女じゃいや?』
『俺まだ続きをはなしてないです。』
『あ…ごめんね。』
『友人としては…みてないです!』
『え…』
課長の手を握り締める力が強くなった。
丁度コンビニの前に差し掛かったとき、聞こえてきたのは、winter song。
『This is my song for you....』
『今夜帰るの?』
『課長と一緒にいたいです。』
『課長って呼ぶのやめてよ。由希子って呼んでよ…せっかくカップルになったのに台無しじゃんかー。これは業務命令ね!二人きりの時は由希子って呼ぶこと!』
『え…業務なんすか…それもなんだかなあ…』
『あー、業務じゃないけど…でもだめ、ちゃんと由希子って呼ばないといじけるよ?』
『う…ごめんなさい。あの…由希子…さん?』
『それでよし。さあ帰って飲み直そうかー!』
『あたりまえででしょうに!飲む飲むー』
そうお互い笑いながら、二人は住宅街へ消えていった。
なんていうこんなクリスマスの一日を過ごしてみたい。
「いつかその男共の一人に刺し殺されないよう気をつけて」と書こうと思ったけど
身を削ってここまでのことが出来る人は、自分が死のうがどうでもいいって思ってるんだろうな多分。
知り合いの独身男性で、
既婚なのだけどある女性から凄く好意を寄せられていて、いつも一緒に行動、好き好き好きー!って言われている人がいた。
男性も、既婚女性に対して距離を置くことなく、むしろ仲良くしていたから、相手は結婚しているけど好きなんだろうなーと思ってた。
その女性は、その男性より年上だったんだけど、その男性のタイプの女性は、「年上で、明るい、ショートカットの女性」とのことで、その女性は自分に当てはまる!と、たいそう喜んでいた。
で、その男性が今度結婚することになったんだけど、お相手は、見事に一回り年下のロングヘアーの女の子だったので、「おめでとう!かわいい奥さん、大切にな」と、生あたたかい言葉を送っておいた。
なんとなく、この感覚と似ていると思った。
「手がきれいだ」とか「賢そうだ」とかいう。
自分だけきれいな恰好をして申し訳ないような、浮いているような、居心地の悪さが常にあった。
とはいえ期待されていたかというと全く逆で、学究肌の父親は、「お前は医者になるな」が口癖であった。
自分も弁護士になるつもりでいたから、そういう点では父親とは全くぶつかることもなく、仲良く過ごしていた。
「東大理Ⅲしか許さない」とか言っていたとぼけた祖父も中学の時に亡くなったので、特になんのプレッシャーもなく育った。
受験前なのに勉強道具を持っていかなかったのは、どうせ病気をしているのに勉強したって効率が悪いからに決まっているからで。
自分の高校名も父親の名前もバレバレであり、「さすが頭がいい人は勉強道具を持ってこないのね」などとナースがいう。
嫌味には全く聞こえなかった。
「あなたもお医者さんになるんでしょ」と皆が言った。いつの間にか病棟の患者さん全員が知っていた。
そういうつもりはないのです、とは言わずに、「なれると良いですね」と答えていた。
手術後は貧血があるだけで元気であった。
今思い出せば、それは末期がんの患者さんが多くいる病棟であった。
当時、流動食(で、かつ高カロリー)というのは病院のメニューにはなかったようで、ラコールやらエンシュアやらいう薬もなく、
自分でミルクセーキのようなものを作ってチューブで流し込む、というような生活をする人がいた。
その人は喉頭が失われていたので意思の疎通は筆談なのだけれど、わざわざ病院の近所のスーパーに買いに行っていたから自分がお使いをしたり。
俺は高校生で全くの素人なわけで、そんな自分に健康相談をするのは全く間違っている。
全く間違っているわけだが拒絶するのもおかしな話だし、第一自分の家は病院で、物心ついた時には患者さんたちや従業員さんに囲まれて育ったわけだから、
死ぬとか、苦しいとか、そういう事について多少は自分なりの考えを持っていたんだろうとは思う。
(「死ぬのは苦しくはないんですよ」というような。それはうちの病院が30年前にすでに緩和ケアみたいなのをやっていたから本当の話)
とはいえ、自分が何か話す、というよりは人々の話を聞いたり、会話の媒介者になる、ということをただただ繰り返していたわけだ。
そんな中に顔色の悪い「その人」はいた。
30歳ぐらいの「その人」はいつも口数が少なくて、元気がなかった。
でもだんだん日にちが経つうちに、打ち解けて来たかもしれない、という印象を持った。
今はその人がどんな病気だったかがわかる。乳がんで、たぶんあんまり予後が良くない状態なんだ。
俺が退院するという日になって、「ちょっと話がある」と地下に呼び出された。
なんだろうと思ってついていくと、めっちゃいかつい男性がいた。こわい。
どう見てもその筋の人である。
どうしよう、怒らせてしまったのだろうか。
別に文句を言われるでもなく、
「夫です」などと自己紹介をされた。自分はといえば、どこからか刺青が見えるんじゃないかとかそんな事を考えながらさりげなく相手を観察しつつ
「はいはい」と話を合わせていたのだけれど、そのうち「その人」の顔つきがちょっとかわって、
「はい?」
「○○くんは絶対医者になってほしい」
「と、妻が申しております」
頭を下げてお願いされたのは、その後の人生でもあまり記憶にないのだけれど、
と言ったが嘘である。
知らない人に頭を下げて頼まれたから、という理由ではあまりにもいい加減すぎるだろう。
<あとがき>
この話は本当の話。
なんで医者に向いてるんだか全然わかんないまま「その人」に指示されるままに突っ走ってる。
転載はご自由に。
たくさん素敵な人と出会ったよ。
あの人も本当素敵だったんだよ。