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はてなキーワード: 分割統治とは

2022-04-25

anond:20220425233425

日本場合本土決戦前に講和たからまだマシな結果に終わったわけだし、そこは違わない?

本土戦争してたら4分割統治案が通ってた可能性ある。徹底抗戦けが戦略ではないと思う。

まあ、もうちょっと早いタイミングだったら原爆も落ちなかったかもしれないけど。

はてな民が何を見てブコメしているのか理解できない

40代以上の女性を「更年期のしわわ」と呼ぶのが『月曜日のたわわ』ファンの間で流行してしまう

この記事についたコメントが色々とおかしい。

月曜日のたわわ」ファンの間で流行している?

などとコメントがあるが、まとめの内容を見る限りでは「更年期のしわわ」という言葉を使っているのが「月曜日のたわわ」ファンだとは読み取れない。

コメントでも指摘されている。

まとめの内容を見ずにタイトルだけを見てコメントしているのだろうか。

表現の自由戦士

などとコメントがあるが、まとめの内容を見てもこの言葉を使っているのがいわゆる「表現の自由戦士」とは読み取れない。まとめのタグに「表現の自由」とあるが、それだけでまとめられた人物が「表現の自由戦士」だと判断するのは無理があるだろう。

饅頭

実際の白饅頭こと@terrakei07のツイートの内容はこうである

ちょ、ちょっと待った「更年期のしわわ」ってなに???!?!?

おい、だからって、更年期のしわわとか、あまりにもひどすぎるだろう!

素直に文章を読み取れば、「更年期のしわわ」という表現批判していると解釈できる。これを見て「嬉しそうに拡散している」と思うのはさすがにおかしい。

とはいえ

はてな民おかしコメントを挙げたが、そもそも月曜日のたわわ」の広告問題ハフポスト批判記事で広まったが、記事には「作品で起きているのは、女子高生への性的虐待」などと、実際に漫画を読めば嘘だとわかることが書かれていた。

そのことを考えれば、はてな民だけを批判するのは良くないのかもしれない。

2022-04-09

ジャベリンはタダで貰ったけどレンドリースはローン組まされるんだよね

借金地獄やんけ。

ウクライナこれからどうすんだろう。

ロシアから賠償金ふんだくりまくれたらまだマシだろうけどそうじゃなかったらいよいよ終わりだわ。

ロシアは、まあ終わっていいな。

そろそろ消えたほうが良いだろあの国

消えると中国が取り込みに来るだろうからNATO共和国みたいな感じでNATOの皆で分割統治しようか。

200年ぐらいしたら独立させる方向で。

それまでの間になるたけ様々な人種交配を行ってシベリア蛮族の穢れた血は浄化しておけば変な郷土心に突然覚醒することもないだろ。

2022-03-14

10年後ロシアNATO分割統治されているの?

ロシア国がかつてあった場所複数の国が出来て国境線が直線になるのか?

2022-02-24

anond:20220224155025

わからんぞ。

働きかけを続けてた、と言うこと自体がいつか意味もつかもしれん。

例えばこの戦争ロシアが滅んて分割統治協議戦勝国でする時、とかにだ(別にそうなると思ってるわけじゃないが)。

2021-12-27

anond:20211227100302

デルリン島みたいな場所があったり、わるいスライムじゃないよ君がいたりするんだから本来共存できるはずで

たぶんヒトか魔族のどっちかに悪い民族主義が立ち上がったんだろう

分割統治はそれを固定化することにならんか

2021-12-26

anond:20211226121946

それは小泉竹中の毒が回って、正規労働者派遣労働者分割統治されているから。

組合も全員救命ボートに乗れないことは分かっているが、職場に大量に派遣がいる以上

さら待遇改善せよと大声で言えなくなってしまった。

代わりにLGBT権利とか働く女性宴会で酌させるなとか、公共ポスターおっぱいとかパンツとか強調した絵描くなとか

争点が重箱の隅になってしまった。そういう小さい小さい話に世間からの支持が得られない。

立憲とか連合とかきちんと組合員の待遇改善労働分配率向上を戦い取っていくべきなのだ

2021-11-18

ローマ帝国を存続させるための現代技術テクノロジーって何だろう?

ローマ帝国というのは所謂地中海世界ほとんど征服してしまった大帝国だったのだけど

まりにも広い領土なのでひとりの皇帝で治めるには何かと不便なのであるとき東と西とで

別々の皇帝、別々の首都機能統治するようになった。

これはあるときにはひとつ統合されたりするんだけど

結局最終的には西側帝国は蛮族の侵入に耐えきれなくなって

西の皇帝廃止されるという形でもって西ローマ帝国は滅んでしまう。

こういった歴史を改変できる現代テクノロジーがあるとしたら何なんだろうか?と時々考える。

現代技術のうち、たったひとつだけ選択してローマ帝国為政者に渡すとして

いったい何を渡せば帝国は分割されること無く大帝国として存続できたのだろうか?

 

東と西で分割統治が始まる主な理由帝国が広すぎることだったみたいだから

何らかの通信技術電話なんかを帝国付与したらいいのだろうか?

アジア地域戦争が始まってもローマから皇帝ホットラインで直接指示を出せるようになったら戦局好転しただろうか?

あるいはもっと実際的武器機関銃なんかをローマ軍団兵に装備させることが出来れば周辺の蛮族の侵入を防げたのだろうか?

実際の歴史でも東ローマ帝国秘密兵器火炎放射器戦争で随分と役に立ったようだしやはり武器だろうか?

たったひとつテクノロジー歴史は変わるのか否か。

なんてことを考えている。

2021-11-08

anond:20211108124909

分割統治ってやつですね

イギリスがやったこととかを見ると、何年にも渡って禍根を残せそうだし、コスパ最強だよな。

地方対立煽り政党対立煽りなんてまとめブログが何年も前から飯の種にしてきたし、うま味ありそうすね。

2021-11-03

anond:20211103215229

名前しかいたことなかったのでWikipediaを見てみた。

西暦2061年。経済政策の失敗や少子高齢化によって破綻した日本に対し、経済援助や治安維持目的として「北米同盟」「大ユーラシア連邦」「アジア自由貿易協商」「オセアニア連合」の4つの世界主要経済圏が介入する。その結果勃発した、日本列島を舞台とした「境界戦」と呼ばれる国境紛争を経て、日本国土は4つに分割統治され、日本人は隷属国人間として虐げられる生活を送っていた。また、日本は各経済圏によって投げ入れられた「AMAIM」(アメイン)と呼ばれる人型特殊機動兵器闊歩する、世界最前線ともなっていた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%83%E7%95%8C%E6%88%A6%E6%A9%9F

日本支配されていることや、人型兵器ってところはなんかコードギアスっぽいなw

ただ、向こうはサクラダイトっていう(架空の)資源日本にあるという理由だったのに対して、こっちは経済援助や治安維持目的っていうのがちょっと・・・

少子高齢化の上に経済政策を失敗した国に世界中、しかも4勢力がわざわざ分割までして駐留するなんて不自然に見える。

あらすじでは語られていない何かがあるんだろうか。

と腐してみたが画像検索してマスコットキャラデザインを見て納得。

幼児向けの魔法少女モノに出てきそうな感じ。

コードギアス比較して対象年齢がやや下の方をターゲットにしてるように見える。

元増田の「軽い」という感想も正しいと思う。

対象年齢が違うんだから

2021-09-27

anond:20210926184718

海上封鎖日本は程なく降伏せざるを得なくなってたさ。そうでなければ本土上陸作戦ドイツと似たような運命をたどってた。もちろんソ連も北から本土上陸作戦を敢行して日本分割統治。いずれにせよ数ヶ月でカタがついたろう。

2021-08-14

サンライズの「境界戦機」ほんっとに話題になってないな

リアルロボット云々が話題になってもまるで名前が出てこない。

重厚感あるストーリー展開が特徴、らしいが。

境界戦機」ストーリー

西暦2061年、日本支配された。

4つの世界主要経済圏によって分割統治されるに至り、日本人は隷属国人間として虐げられる日々を送っていた。

日本は各経済圏が投入した人型特殊機動兵器AMAIM(アメイン)が闊歩する世界最前線となった。

機械好きの少年、椎葉アモウは、ある日、自律思考AI「ガイ」出会う。

これをきっかけに、アモウは日本を取り戻すための戦いに身を投じることになる。

自ら組み上げたAMAIM「ケンブ」に乗って。

監督羽原信義ファフナーとかの人。

2021-08-04

anond:20210804082233

国民同士がいがみ合っても仕方ないよ。分割統治したい人たちの思う壺だ。

怒りの矛先はこの状況をつくった自民党政権小池に向けるべき。

2021-07-29

anond:20210729232221

怠惰で愚かなアベスガ政権失策隠しにまんまとはまって同士討ちを始めるチョロい増田さん

分割統治って知ってるけ?

2021-07-11

anond:20210711010321

結局はお上かいって甘やかしてる商人とそれに胡座かいてる貴族やらおサムライさまとの間の断絶の問題でしょ。

バカな上の連中たちは失敗を繰り返さないために学ぶ意識も、外敵にやられて丸ごと消滅させられる恐怖に備えた能力構築って概念もないことが問題なんだろうよ。

祈ってれば風が吹いてくれるとかマジで今でも思ってるからあいつら。

気位いの高い豚共は都に溺れて延々と太ることしか考えてないし、そんな豚を根絶やしにする連中も数千年ちかくさすがに今までは海は渡って来れんかったしな。

商人のほうもそういう馬鹿な豚を神輿に担いで甘やかしてれば儲かるからノウハウは秘匿化して、

そんでほどよく地理的分散化されて情報的にも物理的にも分割統治のしやすい各現場で食い詰めた奴隷をコキつかって現場力でなんとかしてく

ずっとそんな調子の国なわけ

馬鹿は死ななきゃ直らないんだから一回外敵に食われて全部滅ぶ体験もそろそろ必要なんじゃないか

行くとこまでいくだろこの調子なら

2021-06-25

anond:20210625131709

そうだね。中世ぐらいの規模感がちょうどよいかも。

北海道遷都して北京と名付けよう。

皇族に神器を強奪して和歌山に逃げてもらって南朝設立

関東古河公方鎌倉公方堀越公方分割統治させる。

羽州探題奥州探題九州探題京都所司代六波羅探題を設置して地方自治を推進する。

四国亀山大王支配してもらう。

2022年オリンピックはぜひ北京で。お・も・て・な・し

2021-05-29

フィリップK.ディック『高い城の男』

 私は、歴史専門家ではない一般人です。まず前提として、戦前戦時中アジア諸国へ与えた被害南京虐殺従軍慰安婦問題米国人をはじめとする敵国捕虜に対する非人道的行為等々について、日本責任が有ると考えている者です。

 フィリップK.ディックというアメリカSF作家小説に『高い城の男』という作品があります貴方は、これを読まれたことはありますか?もし無ければ、今から粗筋を紹介します。もし、既に読まれたことが有るならば、私が以下に書くことは釈迦に説法ですから無視して貰って構いません。

= 粗筋ここから =

 第二次世界大戦は、枢軸国側の勝利に終わった。世界は、ドイツ第三帝国大日本帝国という2つの大国支配され、アメリカ日独による占領分割統治の下に置かれている(西海岸側が日本により占領されている)。

 作中では、大戦終了直前にアメリカが、不利な戦況を覆す為に、非人道的戦術を用いたり、残虐な行為に走ったことなども語られる。しかし、そこまでしても敗戦に終わったこからアメリカ国民の誇りは打ち砕かれている。西海岸日本相手商売をしているアメリカ人は、敗戦国の人間として戦勝国(日本)に対する強い劣等感を抱いている。

 戦勝国となったドイツ日本は、いまだ表面上は友好関係を保ってはいるが、アーリア人至上主義の国と黄色人種の国は呉越同舟であるドイツは密かに日本殲滅計画を目論み、日本もまたドイツに対して不信感を抱くようになりつつある。遠くない未来には、2つの大国は衝突を避けられないだろう。

 このように敗戦国の人間戦勝国人間も等しく、将来に対して不安を抱いて生活しているアメリカでは、奇妙な流行が2つある。

 1つは「当たるも八卦当たらぬも八卦」で有名な、古代中国の書『易経』に基づく占いである物語登場人物たちは、何か不安に駆られる度にコインを用いた占い(※本来筮竹を使うが、陰陽2つの組み合わせで占うので、コインでも代用できる)によって『易経』の宣託に頼ろうとする。

 もう1つの流行は、地下出版により流通する『イナゴ身重く横たわる』と題された1冊の本である占領国の官憲により発禁本指定を受けながらも、アメリカ国民は(そして、取り締まる側のドイツ人や日本人も)厳しい監視の目を逃れて、密かにその本を読み耽る。その本には「本当の歴史」が記されているのだという。「枢軸国側が敗戦国になり、連合国側が戦勝国になった歴史」が。

 この本を執筆した作家暗殺する為に、ドイツ当局の手の者が動き出す。また、この本に書かれたことは「本当の歴史」なのか?だとすれば、如何にして作家はそれを知って執筆したのか?それを確かめる為に、一人のアメリカ女性作家の下へ向かう。

 「高い城」に居ると噂される作家の下へ。

= 粗筋ここまで =

 私が知る限りでは、ディックが本物の日本人と実際に交友関係があったという形跡は有りません。しかディックは、優れた作家が持つイマジネーションの力だけで、敗戦国の日本人の心情を見事に描き出します。「敗戦国の国民となって、戦勝国日本人に対する劣等感を抱いているアメリカ人」の姿というパロディによって。

 『高い城の男』の描く、敗戦国となったアメリカの人々は『イナゴ身重く横たわる』を読みながら夢想します。「非人道的な残虐行為を行わなかったはずの、汚れていないアメリカの姿」や「輝かしい戦勝国となったはずのアメリカ」という「本当の歴史」を。

 これらのモチーフ描写現代の我々が読むと、執筆当時のディックによる意図を超えて、南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)否定論に嵌まる人間を傍から見た姿を描く形になっています

 最初に書いたとおり、私は戦前戦時中日本による蛮行については、日本責任が有ると考えていますしかし、日本による南京虐殺等を否定する説や、ドイツによるショア(ホロコースト)等を否定する説を信じる人たちの、それを信じたくなる心情も、『高い城の男』を読んだ私には何となく少しだけ理解できる気もするのです。人間は、弱くて愚かです。ちょうど犯罪加害者家族が「自分家族が、そんな酷いことをするはずがない。何かの間違いだ!デッチ上げだ!冤罪だ!」と言いたくなるのと似たような心理なのではないでしょうか。誰でも大なり小なり「祖国に対する愛着の心」が有り、その祖国過去歴史の中で蛮行を働いたという記憶は、犯罪加害者家族場合と同様「耐え難い現実」であり、可能ならば「違った未来」が実現して欲しかった、「デッチ上げによる冤罪」であって欲しかったという思いを抱かせるのでしょう。

 『高い城の男』の詳細と結末については、実際に読んでもらうしかありませんが、それについて少し書きますネタバレされるのがイヤな場合、以下の記述を読まないで、書店に向かってハヤカワSF文庫の『高い城の男』をお買い求め下さい。

【【【注意!ネタバレ有り!】】】

 実は『イナゴ身重く横たわる』に書かれた「本当の歴史」は「『高い城の男』を読む我々の存在する現実世界歴史」ではありません。連合国側が勝利する歴史ではあっても、現実歴史とは食い違う記述が有ります。つまり、本作の中で『イナゴ身重く横たわる』を読み耽るアメリカ人たちが夢想している「あり得たはずのアメリカ」は「無い」のです。

 SF論としては、作家フィリップK.ディックは「本物と偽物」「現実虚構」というモチーフを書くことに取り憑かれ続けた生涯で云々と話を展開するところでしょうが、ここでは南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)の否定論に絡めて『高い城の男』の話を持ち出したので、別のことを書きます

 心情的には、否定論にすがる人たちの気持ちも分かるような気がすると、私は書きました。

 しかし、南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)否定論にすがる人たちの「間違いを犯さなかった、こんな歴史であって欲しかった」と夢想する歴史も、結局は『イナゴ身重く横たわる』の記す歴史と同じく「無い」のです。『高い城の男』は第二次世界大戦を下敷きにしていますが、ベトナム戦争アメリカをはじめ、おそらく何処の国であっても大なり小なり「別の歴史があって欲しかった」という事は有ることでしょう。しかし、勿論それも日本ドイツと同様に「無い」のです。

 では、我々は、どうすれば良いのでしょうか?実は、それを示唆する内容が『高い城の男』には書かれています

 『高い城の男』には、占領軍の日本将校相手に「アメリカ骨董品」の贋作を作って売るビジネスに関わるアメリカ人が出てきますしか物語の終盤に至ると、彼は「偽の歴史付与した贋作骨董品」を作って売るのではなく、新たなオリジナル創作物を作って売ることを決意します。

 『高い城の男』は教訓を学ばせる目的で書かれたとは思いませんが、それでも私は、このくだりを読んで思ったのです。「在って欲しかった歴史」「我々の願望を満たしてくれる、都合の良い現実」など有りはしない。どれほど不条理に感じても、動かし難く消し去ることのできない過去を「我々の現実」として引き受けるところから始めるしか他にないのだ、と。

anond:20210527145539

 私は、歴史専門家ではない一般人です。まず前提として、戦前戦時中アジア諸国へ与えた被害南京虐殺従軍慰安婦問題米国人をはじめとする敵国捕虜に対する非人道的行為等々について、日本責任が有ると考えている者です。

 フィリップK.ディックというアメリカSF作家小説に『高い城の男』という作品があります貴方は、これを読まれたことはありますか?もし無ければ、今から粗筋を紹介します。もし、既に読まれたことが有るならば、私が以下に書くことは釈迦に説法ですから無視して貰って構いません。

= 粗筋ここから =

 第二次世界大戦は、枢軸国側の勝利に終わった。世界は、ドイツ第三帝国大日本帝国という2つの大国支配され、アメリカ日独による占領分割統治の下に置かれている(西海岸側が日本により占領されている)。

 作中では、大戦終了直前にアメリカが、不利な戦況を覆す為に、非人道的戦術を用いたり、残虐な行為に走ったことなども語られる。しかし、そこまでしても敗戦に終わったこからアメリカ国民の誇りは打ち砕かれている。西海岸日本相手商売をしているアメリカ人は、敗戦国の人間として戦勝国(日本)に対する強い劣等感を抱いている。

 戦勝国となったドイツ日本は、いまだ表面上は友好関係を保ってはいるが、アーリア人至上主義の国と黄色人種の国は呉越同舟であるドイツは密かに日本殲滅計画を目論み、日本もまたドイツに対して不信感を抱くようになりつつある。遠くない未来には、2つの大国は衝突を避けられないだろう。

 このように敗戦国の人間戦勝国人間も等しく、将来に対して不安を抱いて生活しているアメリカでは、奇妙な流行が2つある。

 1つは「当たるも八卦当たらぬも八卦」で有名な、古代中国の書『易経』に基づく占いである物語登場人物たちは、何か不安に駆られる度にコインを用いた占い(※本来筮竹を使うが、陰陽2つの組み合わせで占うので、コインでも代用できる)によって『易経』の宣託に頼ろうとする。

 もう1つの流行は、地下出版により流通する『イナゴ身重く横たわる』と題された1冊の本である占領国の官憲により発禁本指定を受けながらも、アメリカ国民は(そして、取り締まる側のドイツ人や日本人も)厳しい監視の目を逃れて、密かにその本を読み耽る。その本には「本当の歴史」が記されているのだという。「枢軸国側が敗戦国になり、連合国側が戦勝国になった歴史」が。

 この本を執筆した作家暗殺する為に、ドイツ当局の手の者が動き出す。また、この本に書かれたことは「本当の歴史」なのか?だとすれば、如何にして作家はそれを知って執筆したのか?それを確かめる為に、一人のアメリカ女性作家の下へ向かう。

 「高い城」に居ると噂される作家の下へ。

= 粗筋ここまで =

 私が知る限りでは、ディックが本物の日本人と実際に交友関係があったという形跡は有りません。しかディックは、優れた作家が持つイマジネーションの力だけで、敗戦国の日本人の心情を見事に描き出します。「敗戦国の国民となって、戦勝国日本人に対する劣等感を抱いているアメリカ人」の姿というパロディによって。

 『高い城の男』の描く、敗戦国となったアメリカの人々は『イナゴ身重く横たわる』を読みながら夢想します。「非人道的な残虐行為を行わなかったはずの、汚れていないアメリカの姿」や「輝かしい戦勝国となったはずのアメリカ」という「本当の歴史」を。

 これらのモチーフ描写現代の我々が読むと、執筆当時のディックによる意図を超えて、南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)否定論に嵌まる人間を傍から見た姿を描く形になっています

 最初に書いたとおり、私は戦前戦時中日本による蛮行については、日本責任が有ると考えていますしかし、日本による南京虐殺等を否定する説や、ドイツによるショア(ホロコースト)等を否定する説を信じる人たちの、それを信じたくなる心情も、『高い城の男』を読んだ私には何となく少しだけ理解できる気もするのです。人間は、弱くて愚かです。ちょうど犯罪加害者家族が「自分家族が、そんな酷いことをするはずがない。何かの間違いだ!デッチ上げだ!冤罪だ!」と言いたくなるのと似たような心理なのではないでしょうか。誰でも大なり小なり「祖国に対する愛着の心」が有り、その祖国過去歴史の中で蛮行を働いたという記憶は、犯罪加害者家族場合と同様「耐え難い現実」であり、可能ならば「違った未来」が実現して欲しかった、「デッチ上げによる冤罪」であって欲しかったという思いを抱かせるのでしょう。

 『高い城の男』の詳細と結末については、実際に読んでもらうしかありませんが、それについて少し書きますネタバレされるのがイヤな場合、以下の記述を読まないで、書店に向かってハヤカワSF文庫の『高い城の男』をお買い求め下さい。

【【【注意!ネタバレ有り!】】】

 実は『イナゴ身重く横たわる』に書かれた「本当の歴史」は「『高い城の男』を読む我々の存在する現実世界歴史」ではありません。連合国側が勝利する歴史ではあっても、現実歴史とは食い違う記述が有ります。つまり、本作の中で『イナゴ身重く横たわる』を読み耽るアメリカ人たちが夢想している「あり得たはずのアメリカ」は「無い」のです。

 SF論としては、作家フィリップK.ディックは「本物と偽物」「現実虚構」というモチーフを書くことに取り憑かれ続けた生涯で云々と話を展開するところでしょうが、ここでは南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)の否定論に絡めて『高い城の男』の話を持ち出したので、別のことを書きます

 心情的には、否定論にすがる人たちの気持ちも分かるような気がすると、私は書きました。

 しかし、南京虐殺否定論やショア(ホロコースト)否定論にすがる人たちの「間違いを犯さなかった、こんな歴史であって欲しかった」と夢想する歴史も、結局は『イナゴ身重く横たわる』の記す歴史と同じく「無い」のです。『高い城の男』は第二次世界大戦を下敷きにしていますが、ベトナム戦争アメリカをはじめ、おそらく何処の国であっても大なり小なり「別の歴史があって欲しかった」という事は有ることでしょう。しかし、勿論それも日本ドイツと同様に「無い」のです。

 では、我々は、どうすれば良いのでしょうか?実は、それを示唆する内容が『高い城の男』には書かれています

 『高い城の男』には、占領軍の日本将校相手に「アメリカ骨董品」の贋作を作って売るビジネスに関わるアメリカ人が出てきますしか物語の終盤に至ると、彼は「偽の歴史付与した贋作骨董品」を作って売るのではなく、新たなオリジナル創作物を作って売ることを決意します。

 『高い城の男』は教訓を学ばせる目的で書かれたとは思いませんが、それでも私は、このくだりを読んで思ったのです。「在って欲しかった歴史」「我々の願望を満たしてくれる、都合の良い現実」など有りはしない。どれほど不条理に感じても、動かし難く消し去ることのできない過去を「我々の現実」として引き受けるところから始めるしか他にないのだ、と。

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