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はてなキーワード: 新海誠とは

2022-11-22

打越鋼太郎新海誠と俺でremember11のアレやりたい

魂と時間が入れ替わる奴

作品の印象が変わるのかな

すずめの戸締りでヒロイン椅子に座ったり足乗っけたりするシーンあるじゃん、あれ監督性癖だろ

自然カメラアップになる謎の演出

シンウルトラマンで言うところの長澤まさみのケツ叩きと同じ監督性癖だが

美少女(処女)に踏まれたい椅子にされたいというところが新海誠の拗れたキモオタ気持ち悪さだよな

メンタル最悪なとき

メンタル最悪なとき新海誠の「秒速5センチメートル」をみたせいでいまだに引きずってる

フィクションなかにもどこにも逃げ場がないんだダメなんだって強く思ってしまった

anond:20221120112217

俺もこの内容を十分汲み取れたんだが、ゼロ年代エロゲを嗜んでいて新海誠的な世界観に親しんでいたからじゃないかと思うんだよな

演出的に説明不足でハイコンテキストだった気がする

すずめの戸締まりフェミニストに叩かれてないよな。

やっぱイケメンか。イケメンが出てればいいのか。

君の名は。も天気の子フェミニストにボロクソに言われてた。

胸を揉むのはダメパンツが見えるのはダメバニラトラックが出るのはダメ女の子を救って気持ち良くなるのはダメ

批判ちゃんと応える新海誠、今度はイケメン2人も用意したもんな。

見事にフェミニストが怒ってないや。

2022-11-21

anond:20221119161631

駄作」という評価以外は同意

ワイは未だに00年代泣きゲー文脈新海誠映画見てるので

麻枝准Keyで書いてたシナリオもこんなもんだったよなーと

その辺の説明不足・考察丸投げは減点対象にしないことにしている

しろそんな適当さの残る映画大衆が受け入れてる事のがずっと不思議

anond:20221121114409

新海誠が「僕の最高傑作なので見てください」はよくない?

広告代理店が「新海誠最高傑作!絶賛の嵐!」とか公開前に言うのはハ?って思うけど

2022-11-20

すずめの戸締まり震災ポルノ

いや面白かったけどね。

震災が「観客を感動させるための道具」にしかなっていないのがキツい。

新海誠の中ではあの震災は「既に終わったもの」という感覚なんだろうな、というのが伝わってきてキツい。


CG脚本が酷かったけれど、「天間荘の三姉妹」の方が震災との向き合い方は誠実だった。

anond:20221120112217

読み取れてないんじゃなくて説明されてないんだよ。

新海誠はすぐに小説に逃げる。映画単体として作品を完結させる気がなく、いつも説明不足。

自身原作をやっているから彼の頭の中では小説映画がごっちゃになっていて全て十分説明されてると思っていて、それがまた致命的。

メタ認知ができず、作ってる最中説明不足であることに気づけないからね。

彼は一回原作付のアニメをやったほうがいいんじゃないかと思うよ。

新海誠って言ってしまえば「義賊」や「怪盗」なんだよね

エロゲ業界文学映画から盗んできた数々の物語を取り戻して雑に配り歩いてるのが新海誠

まれた側の元盗人たちはそれに対して文化の盗用を叫ぶけど、実際には元々盗んでいるのはそっちだったという話。

返して回っている場所にも元々そういうのはあったはずなんだけど複雑化して既に失われているおかげで、新海誠の手を通して戻ってきた数十年遅れの物が新鮮に映る。

これ自体がもう物語みたいなものだよね。

かつて栄えた文明があった。

その文明から宝物を盗み出した盗賊達がいた。

繁栄を誇った文明は巨大な階級社会となり、下々の者達はそこから零れ落ちる僅かな恵みで暮らすことになった。

上に苦しむ下層民達の元に、かつてその文明からまれた宝を持ち帰る者が現れる。

彼は裏切り者として盗賊の仲間から後ろ指を指されるのであった。

anond:20221119161631

やりたいことが多すぎて全部中途半端なんだよな。いろいろ詰め込んでいてよくいえばテンポがいいになるけど、どう考えてもすずめの心理描写が圧倒的に足りてなくて行動原理がわからいかストーリー展開に振り回されただけに思えてくる。

年々昔の新海誠から変化していってるけど、今作で新海誠が置いてきたものの1つが「心理描写ナレーションポエム」。これがなくなったのが致命的でそのせいですずめの心理がわからなくなっている。今までの新海誠作品なら主人公がどこか現実絶望しつつ、それでもなんとなく日々を過ごしているナレーションがあっただろう。多分すずめ自身の心境や環との日常もっと暗く重い雰囲気であって、そういうところから後先考えずに行動したり、家出して草太についていったり、いろいろな行動に結びついてきたはず。

これが新海誠集大成として売り出されているのが違和感。今までのやってきたテーマフォーマット災害奇跡的にマッチした「君の名は。」のほうがよっぽど集大成だわ。

anond:20221119161631

何か大災害が起こる。男子女子出会う。映える田舎描写がある。気合の入った東京描写がある。ヒロインの母が死んでる。適当神道モチーフギミックが出て来る。女子が走る。男子も走る。カメラ回る。走るときRADWIMPSがかかる。災害で酷いことになったり災害を何とか阻止したりするけど、男子女子犠牲にはならず何となくくっつく。あたりまでが「君の名は。」以降の新海誠の基本フォーマットで、そこに入ってるものあんまり意味はないと思う。3.11描写もありきたりだし、母親常世描写ミスリードしか使ってない。

から、そこから外れた要素である廃墟風景」「椅子になった草太のアクション」がこの映画で本当に描きたかったものなので、そこを評価してあげてほしい。

ネタバレ有り 東北人だけど、すずめの戸締まり見て辛くなった

今日、すずめの戸締まりを見てきた。

どうせ新海誠のことだからキモい性癖を散りばめて RADWIMPSで無理やり感動させる雰囲気作るいつものやつだろ、くらいの気持ちで臨んだ。

冷やかしの気持ちだ。

  

そうしたらあれですよ。

謎の扉から出てくるミミズ地震を起こすやつで

映画の中盤には東北道北上して、物語舞台東北のあの辺になってきて

放射能で住めなくなった荒れ果てた街があって

  

自身東北震災で直接被害を受けたわけじゃない

ただ、ばあちゃんの家が福島にあって、小さいとき夏休みに泊りがけで遊びにいってたところ。

地元の駅は津波で流され、ばあちゃん家は放射能で住めなくなって、野生動物に荒らされて?ガラス割れ草ボーボーになって

両親が防護服を着ながらそういう状態写真に撮ってたんだけど、それにそっくりだった

  

呼吸が浅くなった

映画描写は、津波被害家屋がぐしゃぐしゃ、船がおかしなところに乗っかっちまってるようなそんな街を映していて

これには本当にびっくりして涙が止まらなくなり、口のところまで流れてきてしょっぱかった

  

謎の扉の奥の常世は、気仙沼市の夜の火事みたいな大地だった

あの日俺は海老名仕事してて、小田急止まって家に帰れなくなって

夜中に会社の人と近くのイタリアンの店でご飯食べてたんだけど

その時に小さなテレビに映っていた映像そっくりだった

びっくりしてまた涙がぼたぼた落ちてきた

  

繰り返すが俺自身はあの地震で直接被害を受けていない

福島のばあちゃんも今は施設にいるが健在だ

原発仕事をしていた別の親戚は、仕事がなくなって引っ越したらしいが、まあそんなところだ

  

幼い日のすずめが、お母さんがいなくなった事を一生懸命説明する描写がある

あの日3月の冬の夜、帰る家も無く、たくさんの人が声を枯らして人探しをしたんだろう

そういう悲しさで辛くなって、手を合わせて祈りたい気持ちでいっぱいになってしまった

  

この映画についていろんな意見があるだろうと思う

映画作品性感想は無い

ただ辛くなり、可哀想になり、たくさんの当事者たちに祈りたくなった

2022-11-19

anond:20221119161631

感動部分は、作品によってではなく、3.11悲劇性と記憶に頼って泣かせているんだよな。

これはおれも思ったね。

とあるシーンで体がガタガタ震えるほど号泣したけど、あれは現実被災者感情移入たからであって、映画シナリオに感動したわけではないんよね、たぶん。

若い人なんかは泣くどころか、逆にtwitterで無邪気に「めっちゃおもしろかったー!」っていってたりするくらいで、311記憶のない世代にとっては泣ける話ではなく楽しく面白い話なんよね。

 

それと新海誠って脚本書くの下手だよね。

秒速や言の葉みたいな短編ならなんとかなるけど、長編になるとことごとく、説明不足になったり、キャラ無駄にが増えてごちゃごちゃしたり、一本調子の単調な話になる。

脚本合格点だったのは脚本協力つけてた君の名は。だけだよね。

なんで脚本協力つけないんだろうね?

2022-11-18

anond:20221118233758

俺は新海誠20代の頃から知っているけど、君は今日知ったばかりなの?

anond:20221118101549

新海誠ってちゃんと今の風潮を踏まえる事が出来る人なんだな

あらすじだけ見ると今の流行りっぽいね

主人公主体的活躍し、男は脇役かつ性欲出さな

2022-11-17

新海誠監督作品がことごとくnot for meだ

君の名はからこっち出すもの出すものすごい話題になるしすごい人気だからちょっと気になるなー、と思ったんだけど、君の名はもおおよそ劇場には行けないなと思ってたまたま覗いたネタバレ(自分で視聴するのが決まっているものネタバレ踏むのは嫌だけど、それは自分で見に行った)で、あ、これ行かない方がいいやつだってなった。

人によると思うんだけど、増田はなんかいから時間修復モノがすごいダメなっちゃったんだよね。

ある悲劇が起きて、その悲劇を起こさないために時間を遡って悲劇回避するって、いいじゃんよかったじゃんって思うんだけど、その悲劇の延長にあったはずの人の人生ってどうなっちゃうんだろって思っちゃう

とうらぶは、それがどれだけ残酷な結果でも、現在歴史を正として、変えようとする敵を討つというコンセプトらしく、増田にとってはその方がなんとなくしっくり来る。ファンタジーなんだからそこの悲劇が取り除かれたね、みーんな幸せみんなハッピーだね、でいいじゃんって思うんだけどダメなのよ。

そんで、今回の「すずめの戸締り」も、まあ観に行かないしなと思って色々観てみたら、どうも東日本大震災神話的要素が絡めてあるようなことを知って、またしてもちょっとゲンナリしてしまった。

人の祈り大地への感謝で待ちます人も災害から守れるなら、それはそういう完全ファンタジーとした方が良かったんじゃないのかなと思う。

科学のことが何も分からない世の中なら、そうやって考えられていたんだと思うよ。現代は違っていて、それでも地震メカニズムなんか分からんことだらけでしょ。そんで、東日本大震災は、たとえば生まれた街に帰れなくなった人も、結果家族と会えないきりになってしまった人もいまだにいるわけでしょ。どうして現実に起きた災害と混ぜちゃったんだろう。増田感覚では他所でやってくれ感がすごい。でも結構好評だよね、考えすぎなんかなぁ。

人気作品人気監督話題になるだけに、ことごとく合わないのが仕方ないんだけどなんかね。

お気持ち表明なのはわかっているけどここくらいではちょっと言わせてちょうだい。

「すずめの戸締まり」を観たら要石で後ろから頭を殴られた

新海誠の新作映画、「すずめの戸締まり」を観てきた。これがどうにも周囲の人間に話がしづらいというか、未視聴の人に「どうだった?」と聞かれたときに応えづらい、しかし観た所感、体験だけは誰かと共有したい気持ちがすごくあるので書く。

この作品について語る上では、この映画が何を主軸に据えているかは避けて通れない。なので多少のネタバレ有りということは承知の上で一読されたい。

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この文章現在30代、11年前は20代前半だった人物が書いている。

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本作のあらすじを簡潔に書く。

九州に住む主人公少女すずめが旅の青年草太と出会う。草太は日本中廃墟にある「後ろ戸」と呼ばれる扉を締めて回る「締め師」だ。すずめはその草太との出会いをきっかけに後ろ戸の脇に埋めてある「要石(かなめいし)」と呼ばれる石を抜いてしまい、その結果後ろ戸が開き、中から現れる巨大なミミズ地震を起こしてしまう。(椅子になる呪いなどについてはここで書きたいことではないので省く。)

抜かれた要石は「ダイジン」という名前の猫になり、登場人物たちはダイジンを追う過程東北被災地を訪れることになる。

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これは2011年3月11日日本列島を襲った未曾有の災害東日本大震災を主軸に据えた映画だ。

いきなりテーマについて述べるが、「この映画が何を描いているか」は本作エピローグで草太の口からわかりやすい形で語られている。

「人々が失ったものへの無念、悲しみが忘れられ軽くなったところに後ろ戸は開く。」

一度しか観ていないので正確なセリフではないが、このような趣旨言葉が語られる。

「後ろ戸」とは現し世(現実)と常世(とこよ・霊界のような場所)を繋ぐ扉であり、そこが開くと扉から巨大なミミズが現れ(このミミズは締め師である草太、主人公のすずめにしか視認できない)、空から地上に落ちることで地震を起こす。

後ろ戸は廃墟にあるものだが、廃墟であるが故に、その地での災厄の記憶、失われたものへの想いは風化していく。そこには要石という石が埋めてあり、再び扉が開き災害が起こらないよう守っているのだ。

この映画は我々が体験してきた被災記憶が風化されないよう、呼び起こすような映画だ。そして未視聴の人に説明をするのが難しいのもそのためだ。

映画館に足を運んだとき自分は事前情報を全く入れずに行った。そして何となく映画を観始め、巨大ミミズ地震を起こし、物語舞台神戸へ移ったところで「おや」と思い、オープンカー首都高を経由して東北道へ向かい始めたところで確信に変わり、そして気付かされた。「忘れていた」と。

忘れていたわけではない。事実としてはまだ記憶に新しい。ただし映画の中で鳴り響く緊急放送津波で一掃された土地、そういったもの映画の中での情報感触は、普段触れる情報とは全く異なったレベル自分記憶を呼び起こすものだった。その点に関しては映画スタッフ美術演出の面々に感服させられた。

からこそ、「東日本大震災のその後の物語だ」ということすら知らずに観るべきだ。なのにここにこんなことを書いていることについては矛盾にもほどがあるのだが。それでも、あのはっとする体験は代えがたいものだったように思う。

その点からまずこの映画の良かったのは、テイザーや物語冒頭でわかりやす過ぎる形でテーマを明かさない点だ(それでも屋根の上に船が乗っているのだけれど)。これも意図した演出なのだろう。

これが少しでも YouTube予告編で明かされていようものなら、こんなに「観てよかった」と思うことはなかっただろう。

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この作品について語る上で、村上春樹短編集「神の子どもたちはみな踊る」、特にその中の一編「かえるくん、東京を救う」を避けては通れない。

こんな話だ。

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東京で働くうだつの上がらない銀行員中年男性が、ある日かえる出会い(「かえるくん」、とかえるくんは指を立てて訂正した)、かえるくんと共に地下に眠る巨大ミミズと闘い巨大地震を阻止する。その後男性は病室のベッドで目を覚ますが、傍らには闘いでボロボロになったかえるくんがいる。ふと気がつくとかえるくんの身体からボトボトミミズが現れ、男性身体ミミズに飲み込まれたところで、男性はその夢から覚める。

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こんなに似通えば嫌でも取り挙げたくなる。

この小説1995年日本で起きた阪神淡路大震災を柱に据えた小説である

1995年オウム真理教による地下鉄サリン事件と立て続けに起こり、日本安全神話が崩れた年だ。

作者である村上春樹は、この年を経て、地下鉄サリン事件関係者被害者へのインタビューを行い、「アンダーグラウンド」という書籍をまとめ、普段我々が当たり前と感じて暮らしているこの社会他者との関係性、足元の地面ですら、ありとあらゆるものが決して確かなものではないという危うさを看破し、小説への考え方について「デタッチメントからコミットメントへの転換があった」と語っている。簡潔に述べるが様々な関係性を一旦切り離して書くのではなく、コミット、深く関わっていく姿勢への移行だ。

氏はこのコミットメントについては、「日の光も届かない深い井戸の底へ降りていき、その中で手を取り合うような行為」というような言葉表現している。光の一切届かない暗闇、自身身体と周囲の空気現実と非現実境界曖昧になる。死に近い場所だ。

人の日常生活では感知し得ない深い場所心理、そういった部分で他者と手を取り合うこと。自分は氏の言うコミットメントをそのように捉えている。村上春樹はそのような時を経て2000年にこの小説を描き下ろした。

翻って本題の映画はどうだろう。いつも地の底に潜んでいる「地震を起こすミミズ」というモチーフ、すずめが自身ルーツである過去と向き合い、草太と再開を果たした、井戸の底のように現実霊界境界が危うくなる「常世」。何から何までが一対一対応というわけではないものの、通ずる部分があるように思えてならない。

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神の子どもたちはみな踊る」は善悪二元論ではなく陰陽論の物語集だ。

太極図、という白と黒勾玉が互いに合わさって円を作っている図を見たことがあるだろうか。

こんなのだ

白黒互いの勾玉の中心に、相反する色の小さな点が存在する。

善悪明暗などの世の中の事象は二分に切り分けられるわけでなく、互いにグラデーションにように折り重なり、それぞれが互いに内在し合うものである、という考え方であり、太極図はそれを表しているように読み取れる。

太極図について、ちょうど三角関数を学んだとき単位円の中で動径をθに合わせて回したように、円を描くように眺めると良い。

日が暮れるように、徐々に陽に陰が重なっていく。やがて陽がすべて陰に飲み込まれるが、その陰の中心には陽が内在する。

かえるくん、東京を救う」の最後のシーンはまさにそれだ。主人公ミミズを飲み込み、それを夢として目を覚ますが、ちょうど「夢でしかない」くらいの点となって主人公の中に静かに存在する。

この小説中の作品に関して言えば「かえるくん、東京を救う」に限ったことではない。

宗教二世を描いた表題作神の子どもたちはみな踊る」にせよ、バンコクホテル神戸に住む男の存在を思う研究者女性にせよ、海辺焚き火にあたる男女にせよ、自身の中には消して割り切ることのできないもの存在し、それですら目を背けることはできない自分自身なのだ

その点でいえば、主人公すずめを育て上げながらも苦悩を抱えたまま中年期を迎えた叔母や、キャラクターが極端に振れるダイジンのあの姿に、どうしても自分勾玉の形を照らし合わせたくなってしまう。

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映画自体の話に戻す。

我々が当たり前のように立っているこの足元、地面というのは確かなものではない。しかし一方でそれをある程度信頼した上で営んでいかなければならない生活がある。するとその表層上の信頼感によってその奥底にはら危険性をつい忘れてしまう。

東京都心の上空を巨大ミミズが覆い、今にも落ちて地震を起こそうとする。そこで一瞬ミミズ描写が消える。ミミズはすずめと草太にしか見えていないのだ。ずごごごご、と地震前兆のような地鳴りが響いてきそうな予感を、スクリーン越しに観ている我々は感じるが、作中の街ゆく人々はそれに気付かず日常生活を送っている。

そこの描写が本当に良かった。地震はいつもこうやって突然にしかやってこないんだ。そう思わされる。知ってはいるがいつも忘れている。今日この映画館に足を運んだ俺だってそうだった。そう思い知らされる。

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少し自分語りをする。ここは読み飛ばされても差し支えない。

東日本大震災の発災当時、自分東北地方からは離れた実家の部屋で揺れを感じていた。

2回目の大学4年生だったと思う。その年度も卒業の見通しは立たず、試しにやってみた就職活動も上手くいかず(リーマンショック直後の年だ)、大学にも足が向かず、鬱々とした日を過ごしていた。

インターネットに張り付いて、東北地方や東京情報をひたすら追っていた。津波が町の何もかもを薙ぎ払っていく様子が全国に衝撃を与え、日が暮れるに差し掛かり日本全体が絶望に飲まれていくような空気を感じたように記憶している。

当時地元から離れた東京で働いている友人が数名いた。幸いにも彼らに大きな怪我はなく、交通機関による帰宅が困難となり、渋谷から半日かけて家まで歩いた、などという話を聞いた。

日本は強かった。余裕がない中でもそれぞれが自助共助に取り組み、生きながらえようとしていた。各大手企業にしても、サントリー被災地飲料水を発送し、ソフトバンク公衆 Wi-Fi無償開放した。当時流行っていた Ustream では日本若者NHK による被災状況の中継をカメラ撮影して流し、その行為の是非について当時の NHK Twitter 担当者自身責任判断でそれを認め、情報共有を助けた。Evernote有償の容量無制限サービス日本人に向け一時無償提供を行った。

今ではウクライナ戦争真っ只中のロシアプーチン大統領の「ありったけの物資を今すぐ日本に送れ」の大号令のもとに支援を行い、アメリカ軍作戦名 Operation TOMODACHI を実行し日本に対し援助活動を行った。

しかった。社会の一員として何かを為せている人たちが立派に見えて仕方なかったし、事実立派であった。大混乱で帰宅避難がやっとという友人たちでさえ、懸命に行動している姿が眩しく、自分が情けなくなった。俺は何をやっているんだ、と。

あれが人生の転機になった。転んでばかりの青年期、気持ちも前を向かず、ただただわがままばかりでいつも誰かのせいにしてばかりだった生活と、ようやく決別することができた。まずは目の前の事を片付けて四の五の言わずに働けと、アレがしたいコレはしたくないではなくどんなに小さく些細でも社会の中の一コマとして人のために出来ることをせよ、と自分に言い聞かせた。

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東日本大震災から11年。

働き始め、転居をし、新しい人間関係を築き、仕事もも若さでは乗り切れない年になりつつもやり甲斐を感じながら生活をしている。

10年間生きていると色々なことがある。見聞きしたもの体験した記憶は、古いものから後ろに流され色褪せていく。

あの頃自分が感じた、鮮明ではなくなった様々を、しかし、劇場唐突に思い出させられた。「お前はあの時どうだった、今はどうだ」と。

そこに前述の草太のセリフだ。2011年東北地方に向けて自分が抱いた思い。それが忘れられ軽くなっていたところに、この映画は重さを再度伝える石となって自分にのし掛かったのだった。

あの時あの日本社会全体の空気感を体験した人が、今観るのに本当に良い映画だった。難解すぎず、わかりやすく、無駄がない。

新海誠の新作となれば中高生大勢観るのだろう。ただ時間が経つのも早いもので、今の高校生でも発災当時は5,6歳だ。そういった世代災害の恐怖を知る目的ならば「東京マグニチュード8.0」辺りを見ればよい。良い作品だ。

もしあなたが「君の名は。」や「天気の子」のような純度の高い恋愛ファンタジーを、あるいは「秒速5センチメートル」のようないじらしい恋愛アニメを期待するならば、この映画は応じない。

この映画はあの時を生き、その後を生きてきた人へ向けた作品だ。そしてそういう人たちとこんな風に、観た後の感想を共有したい。

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これで最後だ。

東北地方に差し掛かったところで、ドライバーの「綺麗なところだ」というセリフに対し被災であるすずめは「綺麗?ここが?」と無感情な様子で返す。

遠くで震災を感じていただけの自分のような人間と、実際に被害に見舞われ大切な人や物、土地を失った人との間には、やはり件に対する感じ方にはどうしようもなく深い断絶があると思う。

やり切れない想いに対しては哀悼の意を持たざるを得ない。その上で、外野から眺めていただけの立場に立ったこ文章不快に感じる部分があれば、そのような人がいれば、謝罪したい。しかしながら今のところこれが、11年経った今、この映画を観て自分の感じた率直なところだ。

またしばらく経ったら観に行ってみようと思う。

20 番組の途中ですがアフィサイトへの転載禁止です (ワッチョイW 4d87-pxtp) 2022/11/17(木) 01:33:57.64 ID:FFsM7KFx0

新海って基本的気持ち悪い人間だよな

27 番組の途中ですがアフィサイトへの転載禁止です (ブーイモ MM39-rZJG) sage 2022/11/17(木) 01:37:29.74 ID:GS4pamLQM

>>20

アニメの内容もどれも結構気持ち悪いんだよな

でも絵がきれいからまり気にならないと言うか

イケメン下ネタ言っても許されるけどキモヲタが言うとキモがられるみたいな

そのくらい絵のきれいさで得してる気がする

悲報新海誠「男が椅子になってェ…女子高生に座られるシーン入れたいなぁ…(ニチャァ)」 スタッフ絶対やめて!!!!」→ [839150984]

https://greta.5ch.net/test/read.cgi/poverty/1668616201/

2022-11-16

すずめの戸締まり 感想 ネタバレ

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