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はてなキーワード: 山田尚子とは

2017-10-19

最近アニメがつまらいかはともかく、傑出した演出家がここ十数年出てきてないなとは思う

90年代後半の、細田守とか五十嵐卓哉みたいな、アッこの回はこの人だ!フィルムから才気が溢れてきている!

と感じさせるような演出家が、どうもここ十数年では現れていないなと感じている。

自分観測範囲では、プリキュア田中裕太とか、ポケモンの矢嶋哲生はそういうものを感じたのだけど、すぐ監督になってしまって残念だった。

京アニ山田尚子とかもいい感じだったけど、やはりすぐに監督を任されてしまってるし、ヤマカンみたいな失敗例も生まれしまった。

どうも最近アニメ業界は、少しでも芽が出たからといって、20代の内にでも監督にしてしまうような風潮があり、よくないと感じる。

OPEDというのも演出家の力の見せ所なのだが、最近外野映像作家やらせることも多く、またそういう場合の方が魅力的な事が多い。

しかしたら、観測範囲に入ってないだけで、素晴らしい才能を発揮し、存分に成長を重ねている演出家の方もいるのかもしれないが、

ともかく自分の見ている中では、それまで十年に4,5人は見てきたレベル演出家を、新たに見つけられていないのだ。

2017-05-29

山田尚子が元ヤマカンチルドレンだったという驚き。

山田尚子といえばヤマカンチルドレンなんて言われてたのにヤマカン独立の時に付いて行かず京アニに残っててホント良かったな

今じゃ新進気鋭な若手有望株の一人に挙げられててアレとは雲泥の差だよ

付いて行ってたらきっと高雄統子と同じ事になってたと思うわ。

ホント運に恵まれたね。

2017-02-10

http://anond.hatelabo.jp/20170210225742

インタビューとかコラムとかで語ってる場合はわかりやすい。

でも、京アニ限定すると、そんなに原画の話を聞かないような気がする(単純に俺の調べが足りてない可能性高い)。

例えば山田尚子原画やってるけど、どの作品のどの場面を書いてたという情報は見たことがない。

トリガー結構言ってくれるけど、あんまり語られないスタジオ場合はどうやって判別してるんだろう。

やっぱり修業が必要なんだなー。

2016-11-21

2000年代後半以降のテレビアニメの延長線上に

いまのアニメ映画の流れはあると思う。


君の名は。」も「聲の形」も「この世界の片隅に」もけいおん!あたりからブームが起こった

美少女動物園日常アニメとかのテレビアニメからの流れがある。

あの時期、真摯作品に向き合った人達だけに今があるのだ。


ジブリアニメをもろに模倣して叩かれまくってもめげずに次の作品をきっちりハイレベルで作り上げてきたとらドラ大好き、イカ娘大好き釘宮病患者新海誠

・ややもすればキモオタ巣窟揶揄されてしまいそうな「けいおん!」を馬鹿にすることなく、女子高生日常を細部まできっちり作り上げた山田尚子

ステレオタイプアニメ玄人からすれば馬鹿にされかねないB級傑作漫画ブラックラグーン真摯に取り組み、マイマイしんこで全然ヒットしなくても腐らずに観客を信じた片渕須直


あの時代アニメ馬鹿にしてまともに向き合わなかったヤ○カ○先生反省するように。

2016-10-25

京アニ作品山田尚子監督作品監督名前がでっかく押し出されてるけど石原監督や武本監督はそこまで監督名前出てなくない?

なんで?

2016-10-11

俺の勝手アニメ監督への偏見

宮崎駿ロリコン

細田守→ケモショタ

新海誠童貞

富野由悠季変態


山田尚子→?


ここはやはり新進気鋭の山田尚子監督にも名誉ある称号を授けるべき。男性不信とか?


あと押井守はよくわからん。割りとフラットな感じはするけど。

押井守→?


※追記

そういや庵野忘れてた。

庵野秀明→?

2016-09-23

http://anond.hatelabo.jp/20160923154138

からこそ山田尚子監督のTVシリーズから独立した映画を観たかったんだ

普通」のストーリーがあれだけ(TVシリーズ以上に)話題になったのは山田尚子演出技法による感情操作が他と一線を画してたからだと思う

聲の形」は脚本には賛否あるだろうけどアニメーション技法としてはほんとすごい

君の名は。」よかよっぽどすごい

2016-09-22

新海誠は雲にこだわるってのは割りと有名だと思う

一方で聲の形山田尚子は雲が邪魔だと言っている

映画「聲の形」公開記念特番 ~映画「聲の形」ができるまで~ ロングバージョン - YouTube

これの10:10くらいか

ショウヤ自分自分を閉じ込めてしまっているから、それを取り巻く世界までがふさぎこんでみえるのは嫌だと考えたから、とのこと。

アニメ作りにかぎらずマンガでもドラマでもそうだけど、何気ない風景ひとつにも演出意図があるって面白いなあと改めて思った

アニメドラママンガだと、ある描写をしてもそれをどう解釈するか、そもそも気に留めるかすらも受け手自由があるんだなあと

2016-09-18

映画聲の形」"私(達)の時代の話をしているんだ"

2016年9月17日今日公開の映画聲の形」を観てきた。

写実的実存感に溢れる流麗な映像と共にかかるThe WHOのMy Generationに、山田尚子監督京都アニメーションの円熟と"私(達)の時代の話をしているんだ"という監督の高らかな宣言を感じた。

単行本7巻分の原作を2時間シェイプアップされた映像は、大胆な再構成説明要素の排除で進行される。

この映画は将也の物語だ。

原作で描かれた硝子の主観ほぼほぼ排除されている。硝子は聴覚障害があり、手話不明瞭な言葉しかコミュニケーションを取ることが出来ない。

それは劇中でもありのまま描かれ、我々健聴者は彼女が何を言っているのか正確に理解できない。

将也や、その他の登場人物の反応で保管できる部分はあるが、原作のように硝子の視点も用意されておらず、想像範疇を出ない。(なんとモノローグすらない)

まり観客は彼女同化することを構造上許されていないのだ。(これは字幕上映を観ることで考えが変わるかもしれない)

物言えぬ硝子を介して、将也はコミュニケーションを、人の間で生きていくことを学ぶ。

しか原作で大きく扱われていた周辺登場人物との関係欺瞞に満ちた映画作り〜かつて失くしたコミュニケーションの復活・その崩壊・硝子による再構築)も排除されている。

将也の成長物語のみに徹底的にフォーカスした結果、将也の成長を促す硝子を含むすべての周辺登場人物へのフォーカスを切り捨てたのだ。

それでは山田尚子監督及び京都アニメーションスタッフ陣はどのような物語演出方法を取ったのか?

それは徹底的なリアリズムと情感を託された映像密度と、そこにあるもの以外語らない、という選択だったのだと思う。

ノイジーでインダストリアル劇伴と静かに喋る将也と物言えぬ硝子。大きなカタルシスを用意するでもなく(物語上には存在するが、ここで挙げるのは演出上のカタルシス)、ただただ丁寧に心の機微は描く。

その役割言語化されたコミュニケーション大前提劇映画では異常なほど、人物(言語)ではなく映像に委ねられている。

象徴的に繰り返し映し出される様々な花のモチーフにも、それぞれ意味があり、雄弁に語る。しかしそこに言語はない。

とても静かな映画だった。

それは聴覚障害コミュニケーション少年の成長、という大きな主題映像化する上でベター選択だったし、原作モノを再解釈して色を付ける、しかあくま原作範疇から出ることはせず、映像化にあたっての最良の選択だった。

けいおん!」で見せた山田尚子監督バケモノ級の構成力がいままさに円熟しているのを感じずには居られなかった。

もちろんその演出選択できる体力としての京都アニメーションスタッフ技量があってのこの映画だったと思う。

響け!ユーフォニアム」で到達点を見せたと思われた、写実的被写体キャメラ存在を追求した京都アニメーションレイアウト撮影までの画作りの更なる進化があってこそ、将也の心情に寄り添った雄弁な映像は生まれたのだ。

先週観た「君の名は。」で新海誠が描いていた、印象だけで構成された陳腐空虚しかないセンスの欠片もない映像と退屈で死にそうなほど単純なボーイミーツガールポストエヴァ世代の終わりなき呪縛を今作は問題外と言わんばかりに完璧凌駕していた。比較対象雑魚すぎるきらいもあるが、あらゆる意味次元が違った。

新海誠代表されるセカイ系次世代として2000年代後半に登場した、近景に特化した所謂空気系旗手として君臨した「けいおん!」は物語歴史の中でノスタルジックかつアブストラクトエポック作品だったが、その監督である山田尚子京都アニメーションさらなる次世代を紡ぐ、体制側・システムとしての完成をみたのが今作だったと思う。

オルタナティブとしての物語自分ストーリーとして受け取る現世代のための物語装置を創りだすシステムとしての京都アニメーション

圧倒的なクオリティと確実なチョイスで、先陣を切りそれを体現していく山田尚子恐ろしいことに今回は萌え武器にもしていないのだ。

派手な爆発も、世界を救う大いなる力も、悩める個人と直結したセカイも、今作の持つ超弩級の冷静さの前では旧態依然とした使い古されたアイデアしか無かった。

それでも丁寧に丁寧に人の手で作られたアニメーションは、絵が動き、実写以上の実存感を持って我々の心に寄り添い訴えてくる。

時代に生きられることに感謝し、最大級の賛美を持って新時代の幕開けを向かい入れたいと思った。

必見。

2016-08-10

なんだかんだアニメ未来心配しなくていいんじゃねぇか

と、シン・ゴジラを見て思うようになった。

なんか庵野が元気出てきて復活したっぽいし。

吾郎ちゃんもいるし。

コクリコ坂はよかったよ。ローニャも評価良かったし。

新海誠もいるし、細田守もいる。

最近山田尚子みたいな有望そうな女性監督も出てきたし。


高畑さんとかパヤオとかお禿様とか押井ンゴとか一時代を築いてきた人もかなり年くってきたのは寂しいけど。

なんとかなんだろ。

※でも上記のだれか死んだら泣くかもなぁ。今さんと近藤さんはつくづく惜しかった。

2016-06-12

俺がアニメ映画を挙げる

名作駄作問題作など問わず、なんとなくみんなに見てほしいものを挙げていく。

この映画の話で盛り上がりたいって感じのノリで。

TVシリーズ劇場版とかもあるので単体で見て面白いかとかもあまり気にしてないので御承知を。

老人Z (1991年) 80分

寝たきり老人・高沢喜十郎はある日突然最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれ、ボランティアで介護を行っていた看護学校生の晴子はお役御免となるが、介護ロボットに全てを世話される喜十郎をかわいそうに思い、彼の救出を決意する。ところが介護ロボットが暴走をし始めて……。

という高齢化社会を痛烈に批判したSF作品……かと思いきや、作品自体は完全なるコメディで、見ていて超楽しい

大友克洋メカニックデザイン江口寿史キャラクターデザインという豪華なコンビで、作画的にも沖浦啓之、今敏、黄瀬和哉井上俊之鶴巻和哉、本田雄、森本晃司大友克洋中澤一登松本憲生……と挙げきれないほど有名なアニメーターが参加していて、クレジットだけで作画オタクはご飯3杯は余裕である

江口寿史によるキャラクターがとてもよく、まず主人公の晴子がめちゃくちゃかわいい。そして元気な老人たちの存在感、さらには晴子の友達の絶妙なブサイクさ。

80分という時間も絶妙で、気軽に見てほしい。社会問題を扱いながらも妙に心が温まる不思議な作品。

東京ゴッドファーザーズ2003年) 92分

いわずと知れた夭折の天才・今敏監督作品。彼の監督したアニメ映画は4つしかなく、1日あれば容易くファンを名乗れるのですぐツタヤで借りてファンになりましょう。

彼の映画はどれもが90分前後という上映時間でありながら、非常に濃い。

その中でも東京ゴッドファーザーズは視聴後の多幸感にかけてはピカイチで、一番エンターテインメントとしてわかりやすい作品と言えるかもしれない。

次々と転がり込む御都合主義のような幸運。これが気持ちいいのだ。

メインキャストを務める江守徹、梅垣義明岡本綾といったメンツも、非常にいい仕事をしている。

毎年クリスマスにはこれをテレビ放送しましょう。

マインド・ゲーム (2004年) 103分

近年では四畳半神話大系ピンポンなどの監督で有名な湯浅政明の初監督作品。初監督でありながら、文化庁メディア芸術祭ハウルの動く城イノセンススチームボーイをおさえて大賞を手にした。

何よりすごいのは映像で、イマジネーションに溢れたその映像はどんな言葉よりも説得力がある。

後に著作・四畳半神話大系が湯浅監督によってアニメ化されることになる森見登美彦氏も、「迫力でちょっと怖がった」そうである

最初はその独特な世界に戸惑うかもしれないが、終盤の脱出シーンを見ればもはや何も文句は言えまい。

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

説明不要のうる星やつら劇場版。押井守監督の最高傑作として名前が挙がることも多い。

映画としての評価は大変に高いが、これがうる星やつらなのかといわれると、別の何かなのかもしれないという感じがしてくる。

お祭りのわちゃわちゃの中に、不意に違和感を感じさせるものが入ってきて異世界に入り込んでしまったようになる。そういう描写がたまらなく好きである

意味がなさそうでありそうな、哲学的な長セリフも本作の特徴で、言葉にできない不思議な魅力が詰まっている。

特にCV:千葉繁メガネの語りは必聴である

コクリコ坂から (2011年) 91分

宮崎吾朗の才能を信じてもいいかもしれない、と感じさせてくれた一作。ジブリファンも本人もどうしても宮崎駿の影を追ってしまわざるを得ない環境の中、よくこれを作った。

そもそも脚本に宮崎駿が参加しているし、プロデューサー鈴木敏夫だし、どう考えても往年のジブリ作品の系統として作られたのは間違いない。

おそらくは宮崎吾朗が制作を完全に仕切っていたわけではないのだろう。しかし、映画の端々には宮崎吾朗の味が感じ取れる気がするのでこの映画は何かすごい好きである

カルチェラタンの描写には明らかに押井守の影響が感じ取れるしね。

『ローニャ』国際エミー賞子どもアニメーション部門受賞おめでとうございます。

ねらわれた学園 (2012年) 106分

眉村卓の小説『ねらわれた学園』を原作としたほぼオリジナルアニメ

原作のSFっぽい感じは薄まっているが、逆に薄めたことでSF的な部分がわかりにくくなった。

あいうら』『灰と幻想のグリムガル』でおなじみの監督:中村亮介キャラデザ細居美恵子コンビと言えば映像目的だけで見たくなる人もいるだろう。

ふとももに注目せよ。まずはそれだけでいい。

健康的なフェティシズムに溢れたキャラクターと美麗な映像を堪能あれ。

ガラスの花と壊す世界 (2016年) 67分

ポニーキャニオンが開催したアニメ化大賞という賞で大賞を受賞した『D.backup』を原案にしたオリジナルアニメ

原案の拡張性ある世界観と、(おそらくは)予算的にギリギリだった1時間という枠と、とにかくキャラクターのかわいさを押し出したいポニーキャニオンと、映像の美しさを追求したい石浜真史監督とが相乗効果を生んだような生んでいないような作品。

序盤はありがちな魔法少女的なSF作品かと思うかもしれないが、終盤には急展開が続き、頭が追いつかない。

それもそのはず、脚本の志茂文彦によれば、映画の後半部分はほとんどコンテ段階で監督が構成したものらしいのだ。

序盤の丁寧な世界観説明と比べて、終盤がややこしいのは、監督がセリフに落とさず映像に込めた部分が多かったからなのである

さらに、後のトークイベントでは、コンテにすら描かれず、スタッフにしか伝えられていない裏設定が大量にあることが明かされ、「偏差値70のアニメ」との烙印が押された。

宇宙ショーへようこそ (2010年) 136分

監督:舛成孝二、脚本:倉田英之キャラデザ石浜真史という『R・O・D』トリオで制作された劇場アニメ

舛成・倉田は『かみちゅ!』というTVアニメを手掛けていて、劇場公開に合わせてNHKBSでかみちゅ!が再放送されたりBDが発売されたりした。

黒沢ともよの声優デビュー作品でもある。当時はまだ子役であった。

夏休みの子供向け映画といった趣であったが、子供に136分は明らかに長すぎる。ある程度のアニメファンならばこの尺は耐えられるし、楽しめるだろうと思われる。

作画がぶっ飛び過ぎていて、作画的にはスペースダンディ劇場版とでもいうべきレベルである

そして、主人公の少女の健康的なエロさがなんとなくにじみ出ていて、制作者はロリコンなのか?という疑惑が湧いてこないこともない。

海外の映画祭に出品されたりして、結構アニプレックスが期待していたのが窺えるが、やはりなかなか商業的には上手くいかなかったようだ。

上映時間の長さや、超新星爆発についての描写などの細かい部分を除けば、十分に面白い作品であるといえる。

涼宮ハルヒの消失 (2010年) 162分

3時間弱。長い。が、しかし、エンドレスエイトを経験したファンの不安を一掃するほどの高クオリティアニメ化された作品である

それまでの京アニの集大成といってもいい。内容については特に言うことはない。

たまこラブストーリー2014年) 83分

けいおん!で注目された山田尚子監督によるオリジナルTVアニメたまこまーけっと』の劇場版

たまこまーけっと』ではいまいちヒットせず微妙な評価に留まっていたが、これが公開されるとたちまち好評となり、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門では新人賞を受賞した。

TVシリーズは、舞台となる「うさぎ商店街」の絶妙で温かな空気感を楽しむ作品であったが、本作ではわかりやすくラブストーリーにしたことで、デートムービーとしても見られる非常に間口の広い作品となった。

どちらの方が良かったとかではなく、単なる魅力の伝わりやすさの違いである。

とはいえ『たまこラブストーリー』は卓越した作品であり、山田尚子の代表作として語り継がれるのは間違いないと思われる。

サカサマのパテマ (2013年) 99分

イヴの時間』などで知られる吉浦康裕監督作品。彼の作品の特徴は何といっても「発想」にあると思う。

独特の間も特徴ではあるが、基本的に彼の作品はある「ギミック」が作品の根本となっていることが多い。

なので、下手に前情報を入れて見に行くよりは、何も知らずに見て新鮮な驚きを感じた方が良い。

この作品もあるギミックが重要なのでそこを面白いと思うかどうか、そこが評価の分かれ目である

Wake Up, Girls!劇場版 青春の影Beyond the Bottom (2015年) 54分/53分

つい先日無期限の休養を発表したヤマカンこと山本寛監督の、いわずと知れたアイドルアニメである

彼についての悪評やバッシングは絶えないが、個人的には彼の作品は好きである

この『Wake Up, Girls!』というシリーズは、まずTVシリーズの前日譚として『七人のアイドル』という中編映画があり、続いてTVシリーズ全12話、そして続劇場版の中編2作といった流れである

TVシリーズ放映時は緊迫したスケジュールによる作画の乱れで物議を醸したが(BDでは修正された)、続劇場版(特に前篇)では非常によく動く。

このまま彼がアニメ制作の現場に戻らないとすれば本作が彼の遺作となってしまうが、遺作の呼び名に恥じない出来の作品であるということは声高に主張したい。

ハイパーリンク」と称してキャラクター中の人パーソナリティや実際の出来事を反映する手法の効果は、続劇場版で見事に結実した。

アニメ創作性と現実の偶然性が合わさってとても気持ちの良いサクセスストーリーになっているのだ。

後篇の『Beyond the Bottom』は田中秀和による同名の主題歌も相まって、非常に神々しい輝きを放っている。

神前暁も「これを超える曲をこの先作るのは大変」と太鼓判を打った。

劇場版美少女戦士セーラームーンR (1993年) 60分

アニメ界の王子、イクニこと幾原邦彦が初めて監督を務めた劇場作品である

この時点から彼の演劇的な作品づくりの手法は発揮されている。

庵野秀明映画館で本作を3度も観たらしく、緒方恵美が演じた衛の少年時代の声を聴いて『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役に抜擢したというのは有名な話である

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録 (1999年) 85分

同じく幾原邦彦監督作品である少女革命ウテナ』の劇場版

TVシリーズ再構成ではなく、全く新しい解釈で制作されたオリジナル作品

作画的な制約もあったTVシリーズと比べ、かなり大胆に脚色され、より過激となった映像美はまさに唯一無二。

突き抜けすぎて、終盤の車のところでは何が何だか分からなくなってポカンとしてしまう人も少なくないという。

「王子」こと及川光博ゲスト声優として出演しているのもポイント

映画ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー・・・ですか!? (2010年) 71分

京騒戯画』『血界戦線』などで知られる東映アニメーション出身の気鋭の演出家松本理恵の監督デビュー作品。当時25歳。

『ハトプリ』はプリキュアシリーズでも人気の高い作品のひとつだが、この劇場版も非常に人気が高い。

パリを舞台にしていて、OPでのスタッフクレジットが背景に溶け込んでいる演出の時点で何かが違うぞと感じさせる。

メインキャラクターTVシリーズでの成長・感情の変化をきちんと物語に取り入れつつ、本作オリジナルキャラクターであるオリヴィエサラマンダー伯爵の切ない関係を描き、多くの視聴者の胸を打った。

アイカツ! ミュージックアワード みんなで賞をもらっちゃいまSHOW! (2015年) 56分

劇場版アイカツ!』でなくてなぜこれを挙げるのか、疑問にお思いだろう。

というのも、私は熱心な『アイカツ!フリークで、アイカツ!を見始めたのなら劇場版アイカツ!を見るのはもはや自然な流れで、あえて挙げることではないという認識でいるからだ。

ということで、あえてアイカツ!を見る入り口として薦めるのであれば、CGステージをかき集めたこれが良いだろうと思い、挙げた次第である

アイカツ!の楽曲のジャンルの幅広さ、CGステージでの綿密に練られたカメラワーク、そしてアイカツ!という作品世界の持つ空気感を少しでも感じてくれれば後は言うことはない。

劇場版 カードキャプターさくら 封印されたカード (2000年) 82分

少女向けアニメ最高傑作との呼び声も高い『カードキャプターさくら』、その集大成となる第2弾劇場作品。

ラストシーンでは年齢性別問わず多くのお友達をキュン死させ、多くの大きなお友達はそのままゾンビとなった。

セルアニメの末期に生まれた大傑作である

劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI (2000年) 70分

ポケモンの映画といえばミュウツーの逆襲だったり水の都の護神を挙げる人が多いが、私はこの作品を挙げる。

70分という短さに詰め込まれた「家族愛」というテーマは、子供よりもむしろ親の方に深く響いたことだろう。

当時劇場で見てリザードンに興奮した子供たちも、今改めてみればまた別の感動を味わうに違いないはず。

楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星 (1992年) 62分

テレビアニメ楽しいムーミン一家』の劇場版であるが、本作はテレビアニメの前日譚となるエピソード映画化である

楽しいムーミン一家』はもっと語られていい傑作アニメであり、本作ももっと多くの人に知られて欲しい。(旧ムーミンファンには申し訳ないが……)

子安武人演じるスナフキンによるシュールな悪口が聴けるのもこの作品。

白鳥英美子さんの主題歌もとてもいい。

劇場版銀河鉄道999 (1979年) 129分

いわずと知れた名作『ルパン三世 カリオストロの城』と同じ1979年に公開されたアニメ映画である

実はこの年の邦画の配給収入で1位を獲得している。

70年代を生きたアニメファンにとっては有名も有名だが、今では知名度カリオストロよりも低くなってしまっていて、金曜ロードショー恐るべしといった感じである

エンディング流れるゴダイゴのあの有名な主題歌を聴いた時、あなたはきっと涙を流しているはず。

劇場版エースをねらえ! (1979年) 88分

90分弱に詰め込まれた圧倒的な熱量!THE出崎統

世界はもっと出崎統を評価せよ。

BD・DVDがプレミア化し、配信・レンタルでも見られなかった傑作が、ようやく今年BDの再発売によって見やすくなった。

7月22日発売です。

2015-08-14

劇場アニメ監督の生年一覧

Wikiで調べてつくってみた。宮崎駿監督後継者云々を受けてつくったので、主な有名監督若い監督中心。基本的にはTVシリーズをやってないオリジナルか、小説原作劇場アニメを発表してる監督例外も一部あるけど。

1935年まれ 高畑勲(かぐや姫の物語)

1941年まれ 宮崎駿(風の谷のナウシカ)、富野 由悠季(機動戦士ガンダム)

1951年まれ 押井守(攻殻機動隊GIS)

1954年まれ 大友克洋(AKIRA)

1959年まれ 原恵一(百日紅)

1960年まれ 庵野秀明(ヱヴァンゲリヲン新劇場版)、片渕須直(マイマイ新子と千年の魔法)

1961年まれ 新房昭之(劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語)

1965年まれ 舛成孝二(宇宙ショーへようこそ)

1966年まれ 神山健治(009 RE:CYBORG)、水島精二(楽園追放)、沖浦啓之(人狼)、宇田鋼之介(虹色ほたる)

1967年まれ 宮崎吾朗(コクリコ坂から)、細田守(時をかける少女)

1968年まれ 小池健(REDLINE)

1973年まれ 新海誠(言の葉の庭)、米林宏昌(借りぐらしのアリエッティ)

1976年まれ 長井龍雪(心が叫びたがっているんだ)、宮地昌幸(伏 鉄砲娘の捕物帳)

1979年まれ 平尾隆之(魔女っこ姉妹のヨヨとネネ)

1980年まれ 吉浦康裕(サカサマのパテマ)

1984年まれ 山田尚子(たまこラブストーリー)

1988年まれ 石田祐康(陽なたのアオシグレ)

2013-01-31

嫌いなものを叩く為にまず韓国認定というやり口

たまこまーけっと4話にて主人公の妹・北白川あんこ恋愛話が放映される

人気キャラ恋愛話に賛否両論

悲報山田尚子監督 好きな俳優ペヨンジュン たまこまにもちろん登場させる 自己満ババァ○ね!

http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1359613256/

山田監督ペ・ヨンジュン好きという情報ソースは示されていない

2010-07-13

宮崎駿の記事を読んで考えた。

リア充でなければ(良い)アニメは作れない。

しかしリア充ならばアニメなんかに興味はない。定義上。

まっとうな芸大生がなんとなくアニメ会社就職するのが最善策か。山田尚子みたいに。

しかし非リアのルサンチマンを掬う(救う)作品を作れるのは誰なのか。

神山健治ではサブカル受けしてもオタクは救えない。本人にその気もさらさらない。

山本寛は自身がルサンチマンに囚われて同族嫌悪に走るオタク。どうしようもない。

細田守宮崎駿的思想の持ち主。声優(笑)なんか使わない。健康的。現実的。前向き。嫌になる。

新海誠オタク感性も持つハイブリッドアニメーターか。でも最近サブカル寄りにシフトしてる気がして不安

舛成孝二は自身が完全にオタクであり、オタクに心地いい作品を質の高いレベル提供できる。が、宇宙ショーがコケたから映画は当分作れないだろう。

個人的結論としては、東映プリキュアチームに期待を託すのみか。

玩具売り上げという拘束があるものの、内容そのものは女児(とその親)を意識して、至って健全道徳的。

作り手の道徳観念を(説教ではなく)エンターテインメントととして提供できているのは、現在プリキュアしかない。

一方で、(玩具促販を除けば)映像作品自体に商業性を持ち込まなくて済む。オタクプリキュアにおいて経済搾取の対象ではない。だから、オタクはかえって純粋に楽しめる。「嫌儲」感が刺激されない。

プリキュアは「女児=親=家庭=社会」公認の作品である。自分の好きな作品が社会に認められることで、間接的にオタクは世間からの承認を得た気持ちになれる。

オタクから金を得てオタクに向けて制作する、オタク世界に閉じたアニメはどうしても行き詰まる。

プリキュア商法がいいとは思わないが、ある程度は資本論理から外れたアニメ制作の体制を構築できたらならば。

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