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はてなキーワード: ねらわれた学園とは

2017-08-27

アニメ版打ち上げ花火」は本当に駄作だった

岩井俊二ファンで、おそらく監督作は全て見ているはず。ドラマ版「打ち上げ花火」も思い入れ深い。そんな自分が見ても、アニメ版は本当に駄作だった。金返せと言いたい。

いちいちが中途半端。前半はドラマ版に合わせてプールのシーンや打ち上げ花火を巡る議論、なずなと母親揉め事といったシーンを挟んでいて、かと思ったら後半急にありふれたループアニメに変身して、「ナンジャコリャ」でしかなかった。

ドラマ版では、典道がなずなの水着姿を見て股間を気にしたり、鬼のような表情をした母親に引っ張られるなずながすごく難しそうな表情で典道に助けを求めたり、人間的なエグ味を感じるシーンがあるのだけど、それもまろやかに加工され、なんのインパクトもない単なる青春映画になっていた。後半、急に松田聖子の歌を歌い出すシーンに至っては、「はぁ?」でしかなくて。

こんなことするくらいなら、岩井原作なんてぶっちぎって好きにループものアニメを作ればよかったのに、変に尊重したものから、返ってダサい映画になった。「君の名は。」とかぶって損をしている、なんて意見あるけど、「君の名は。」以前に公開されても十分失敗作だよ。

ねらわれた学園」の再アニメ版も以前見たけど、あれよりつまらなかった。自分は未見ながら、「時かけ」のアニメ版評価高いみたいだけど、二匹目のドジョウはいないみたいだね。

2017-02-19

NHKベストアニメソング100(300)を年代順に並べてみた

曲名アニメ名
85海のトリトン海のトリトン1972
231マジンガーZマジンガーZ
16宇宙戦艦ヤマト宇宙戦艦ヤマト1974
225真赤なスカーフ
296ルパン三世のテーマルパン三世 2nd シリーズ1977
82ヤマトより愛をこめてさらば宇宙戦艦ヤマト -愛の戦士たち-1978
271銀河鉄道999銀河鉄道999
61誰がためにサイボーグ0091979
262タンポポの詩ドラえもん
46THE GALAXY EXPRESS 999[銀河鉄道999]銀河鉄道999
184炎のたからものルパン三世 カリオストロの城
165コスモスに君と伝説巨神イデオン1980
92哀 戦士機動戦士ガンダムII 哀・戦士篇1981
290銀河旋風ブライガー銀河旋風ブライガー
194ラムのラブソングうる星やつら
177ダンバイン とぶ聖戦士ダンバイン1983
95炎のさだめ装甲騎兵ボトムズ
294デリケートに好きして魔法の天使クリィミーマミ
254HELLO,VIFAM銀河漂流バイファム
35愛・おぼえていますか超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか1984
100水の星へ愛をこめて機動戦士Zガンダム1985
270夢光年宇宙船サジタリウス1986
159君をのせて天空の城ラピュタ
131ペガサス幻想聖闘士星矢
28Get Wildシティーハンター1987
295君が通り過ぎたあとに -DON'T PASS ME BY-タッチ3 君が通り過ぎたあとに -DON'T PASS ME BY-
127BEYOND THE TIME(EXPANDED VERSION)機動戦士ガンダム 逆襲のシャア1988
227Still Love Her(失われた風景)シティーハンター2
136Step魔神英雄伝ワタル
249CHA-LA HEAD-CHA-LAドラゴンボールZ1989
89ブルーウォーターふしぎの海のナディア1990
128Winners新世紀GPX サイバーフォーミュラ1991
99ETERNAL WIND -ほほえみは光る風の中-機動戦士ガンダムF91
118ドリーム・シフト絶対無敵ライジンオー
37ムーンライト伝説美少女戦士セーラームーン1992
71笑顔のゲンキ姫ちゃんのリボン
215君は君だよ
59微笑みの爆弾幽☆遊☆白書
224アンバランスなKissをして
172乙女のポリシー美少女戦士セーラームーンR1993
55勇気100%忍たま乱太郎
241世界が終るまでは…スラムダンク
88君色思い赤ずきんチャチャ1994
171冒険者たちモンタナ・ジョーンズ
130Wind Climbing ~風にあそばれて~魔法陣グルグル
269突撃ラブハートマクロス7
101ゆずれない願い魔法騎士レイアース
146KinKiのやる気まんまんソングちびまる子ちゃん1995
240空へ…ロミオの青い空
258Get alongスレイヤーズ
190JUST COMMUNICATION新機動戦記 ガンダムW
8残酷な天使のテーゼ新世紀エヴァンゲリオン
183名探偵コナン1996
281運命のルーレット廻して
187HEART OF SWORD ~夜明け前~るろうに剣心
192約束はいらない天空のエスカフローネ
33Give a reasonスレイヤーズNEXT
114勇者王誕生!勇者王ガオガイガー1997
218魂のルフラン新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生
22めざせポケモンマスターポケットモンスター
41輪舞-revolution少女革命ウテナ
259奇跡の海ロードス島戦記 英雄騎士伝1998
222THE REAL FOLK BLUESカウボーイビバップ
7プラチナカードキャプターさくら
30Catch You Catch Me
98おジャ魔女カーニバル!!おジャ魔女どれみ1999
5Butter-Flyデジモンアドベンチャー
263月の繭∀ガンダム
105WILL仙界伝 封神演義
206Wild Flowersゾイド -ZOIDS-
273おはよう。HUNTER×HUNTER
50ウィーアー!ONE PIECE
121Share The World
189明日は来るから
149brave heartデジモンアドベンチャー022000
64檄! 帝国華撃団サクラ大戦
137明日へのメロディー劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード
26CHANGE THE WORLD犬夜叉
77Every Heart -ミンナノキモチ-
246Over Soulシャーマンキング2001
161Reckless fireスクライド
86For フルーツバスケットフルーツバスケット
48ここで僕らは出会ってしまったテニスの王子様
248Love Festival
285Get Over (Special Mix)ヒカルの碁
196inner universe攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX2002
268GO!!!NARUTO -ナルト-
162あんなに一緒だったのに機動戦士ガンダムSEED
193暁の車
198INVOKE -インヴォーク-
237明日へのbrilliant road宇宙のステルヴィア2003
119カサブタ金色のガッシュベル!!
266Time after time ~花舞う街で~名探偵コナン 迷宮の十字路
44メリッサ鋼の錬金術師
253リライト
292READY STEADY GO
173rise攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 2nd GIG2004
36Shangri-La蒼穹のファフナー Dead Aggressor
112innocent starter魔法少女リリカルなのは
300Little Wish ~lyrical step~
145心絵メジャー
31鳥の詩AIR2005
106創聖のアクエリオン創聖のアクエリオン
27ETERNAL BLAZE魔法少女リリカルなのはA's
17ハレ晴レユカイ涼宮ハルヒの憂鬱2006
18God knows...
150Lost my music
274冒険でしょでしょ?
91曇天銀魂-ぎんたま-
93サムライハート(Some Like It Hot!!)
293サクラミツツキ
223you -Visionen im Spiegelひぐらしのなく頃に
174リトルグッバイゼーガペイン
54Deep in your heart獣王星
84KEY OF HEART森のリトル・ギャング
205真赤な誓い武装錬金
80COLORSコードギアス反逆のルルーシュ
67空色デイズ天元突破グレンラガン2007
297キッス ~帰り道のラブソング~ラブ★コン
191アンインストールぼくらの
157もってけ!セーラーふくらき☆すた
220oblivious空の境界 第一章 俯瞰風景
211リフレクティアtrue tears2008
272たった1つの想いGUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-
19ライオンマクロスF
70星間飛行
75ダイアモンド クレバス
169射手座☆午後九時 Don't be late
214ノーザンクロス
288一斉の声夏目友人帳
83時を刻む唄CLANNAD AFTER STORY
234小さなてのひら
170深愛WHITE ALBUM2009
103Don't say“lazy”けいおん!
280Cagayake!GIRLS
43強き者よ真マジンガー 衝撃!Z編 on television
12君の知らない物語化物語
153恋愛サーキュレーション
6only my railgunとある科学の超電磁砲
62一番の宝物 ~Yui final ver.~Angel Beats!2010
160My Soul,Your Beats!
102天使にふれたよ!けいおん!!
208U&I
255Utauyo!!MIRACLE
264バクチ・ダンサー銀魂 新訳紅桜篇
278蒼穹蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH
11コネクト魔法少女まどか☆マギカ2011
53Magia
3オリオンをなぞるTIGER & BUNNY
199星のすみか
252LOVE CHASEトリコ
140Hacking to the GateSTEINS;GATE
202secret base~君がくれたもの~(10 years after Ver.)あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
13マジLOVE1000%うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000%
299オルフェ
110ゆりゆららららゆるゆり大事件ゆるゆり
230Endless StoryC3 -シーキューブ-
58oath signFate/Zero
144The Everlasting Guilty Crownギルティクラウン
257キルミーのベイベー!キルミーベイベー2012
51猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」モーレツ宇宙海賊
179to the beginningFate/Zero
68Can Do黒子のバスケ
239優しさの理由氷菓
226この涙を君に捧ぐAKB0048
52crossing fieldソードアート・オンライン
111まるかいて地球ヘタリア Axis Powers
180リニアブルーを聴きながら劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-
135KINGSK
141ジョジョ~その血の運命~ジョジョの奇妙な冒険
247BLOODY STREAM
210カレンダーガールアイカツ!
250SHINING LINE*
209DreamRiserガールズ&パンツァー
47名前のない怪物PSYCHO-PASS
291ひかりふる魔法少女まどか☆マギカ[後編]永遠の物語
65サヨナラの橋ねらわれた学園
23愛してるばんざーい!ラブライブ! School idol project2013
39僕らは今のなかで
94僕らのLIVE 君とのLIFE
120START:DASH!!
148No brand girls
151硝子の花園
219輝夜の城で踊りたい
283W:Wonder tale俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる
76ポワゾンKISSうたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000%
132マジLOVE2000%
15紅蓮の弓矢進撃の巨人
69自由の翼
277せーのっ!ゆゆ式
115sister's noiseとある科学の超電磁砲S
233SPLASH FREEFree!
261Rage on
245聖少女領域ローゼンメイデン・トロイメント
167現状ディストラクション劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ
232シリウスキルラキル
78君の銀の庭魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語
138カラフル
14M@STERPIECE劇場版 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!2014
45harmonized finale劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-
275ネメシス
34光のシグナルドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~
81MASAYUME CHASINGFAIRY TAIL
186BREAK OUT
152イマジネーションハイキュー!!
1Snow halationラブライブ! School idol project
21それは僕たちの奇跡
42MOMENT RING
109KiRa-KiRa Sensation!
60Rising Hope魔法科高校の劣等生
260black bulletブラック・ブレット
107This gameノーゲーム・ノーライフ
20Daydream cafeご注文はうさぎですか?
265Clear Blue DepartureFree!-Eternal Summer-
87unravel東京喰種トーキョーグール
74シルシソードアート・オンラインII Mather's Rosario
134courageソードアート・オンラインII
235IGNITE
143heavenly blueアルドノア・ゼロ
63永遠 never ever少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 49-
164ハロー世界
200星屑のインターリュード天体のメソッド
133光るなら四月は君の嘘
267メクルメク勇気!カードファイト!! ヴァンガードG
79絶対無敵☆Fallin' LOVE☆美男高校地球防衛部LOVE!2015
221Just going now!!
217海色(みいろ)艦隊これくしょん -艦これ-
279吹雪
57お願い!シンデレラアイドルマスター シンデレラガールズ
197Star!!
204Flyersデス・パレード
256HOLLY TRIP少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-
213戦-ikusa-戦国無双
56MOON PRIDE美少女戦士セーラームーンCrystal
147Brave ShineFate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS 2nd シーズン
176LAST STARDUSTFate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS
158ラピスラズリアルスラーン戦記
122エボリューション・イヴうたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレボリューションズ
175シャイン
276GOLDEN☆STAR
284ORIGINAL RESONANCE
244Love & Peaceデュエル・マスターズ VSR
9シュガーソングとビターステップ血界戦線
113Hello,world!
286プライド革命銀魂゜
66『Z』の誓いドラゴンボールZ 復活の「F」
2僕たちはひとつの光ラブライブ!The School Idol Movie
24Angelic Angel
25SUNNY DAY SONG
156これから
116限界突破×サバイバードラゴンボール超』新章“宇宙サバイバル編”
242ひみつをちょーだい実は私は
203Trancing Pulseアイドルマスター シンデレラガールズ
238M@GIC☆
10TRAGEDY金田一少年の事件簿R
185四銃士
139KIZUNAK RETURN OF KINGS
207アイム・ア・ビリーバーハイキュー!! セカンドシーズン
188オルフェンズの涙機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
287DEAD OR ALIVE蒼穹のファフナー EXODUS
96THE HERO !! ~怒れる拳に火をつけろ~ワンパンマン
32はなまるぴっぴはよいこだけおそ松さん
125全力バタンキュー
163ノーポイッ !ご注文はうさぎですか??
104XY&Zポケットモンスター XY&Z
182piece of youthガールズ&パンツァー 劇場版
166Aching Horns映画 ハイ☆スピード ! -Free! Starting Days-
155ドラマチックLOVEKING OF PRISM by PrettyRhythm2016
38チキンLINEプリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ
201Great Daysジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない
181いけないボーダーラインマクロスΔ
228AXIA ~ダイスキでダイキライ~
243THE DAY僕のヒーローアカデミア
72DOUBLEジョーカー・ゲーム
126REASON TRIANGLE
97宿り星双星の陰陽師
178Valkyrie -戦乙女-
29ゼロイチキセキネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?
195姫は乱気流☆御一行様鬼斬
123TRASH CANDY文豪ストレイドッグス
216名前を呼ぶよ
117High Free Spiritsハイスクール・フリート
212クローバー かくめーしょん三者三葉
40青空 Jumping Heartラブライブ!サンシャイン!!
154未熟DREAMER
168アルスラーン戦記 風塵乱舞
90「ツキノウタ。」 -TV SIZE-ツキウタ。 THE ANIMATION
12499モブサイコ100
129前前前世 (movie ver.)君の名は。
289スパークル (movie ver.)
142マジLOVEレジェンドスターうたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター
282RAGE OF DUST機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
229Sweet Sensation12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~
49花丸◎日和!刀剣乱舞-花丸-
4History Makerユーリ!!! on ICE
251Reason Living文豪ストレイドッグス
236PLEASURE FLAGドリフェス!
298アンサー3月のライオン
108ヒカリアレハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校
73Shake the DiCE天地無用! 魎皇鬼

※チキンLINE修正(2017/2/19 22時)

2016-06-12

俺がアニメ映画を挙げる

名作駄作問題作など問わず、なんとなくみんなに見てほしいものを挙げていく。

この映画の話で盛り上がりたいって感じのノリで。

TVシリーズ劇場版とかもあるので単体で見て面白いかとかもあまり気にしてないので御承知を。

老人Z (1991年) 80分

寝たきり老人・高沢喜十郎はある日突然最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれ、ボランティアで介護を行っていた看護学校生の晴子はお役御免となるが、介護ロボットに全てを世話される喜十郎をかわいそうに思い、彼の救出を決意する。ところが介護ロボットが暴走をし始めて……。

という高齢化社会を痛烈に批判したSF作品……かと思いきや、作品自体は完全なるコメディで、見ていて超楽しい

大友克洋メカニックデザイン江口寿史キャラクターデザインという豪華なコンビで、作画的にも沖浦啓之、今敏、黄瀬和哉井上俊之鶴巻和哉、本田雄、森本晃司大友克洋中澤一登松本憲生……と挙げきれないほど有名なアニメーターが参加していて、クレジットだけで作画オタクはご飯3杯は余裕である

江口寿史によるキャラクターがとてもよく、まず主人公の晴子がめちゃくちゃかわいい。そして元気な老人たちの存在感、さらには晴子の友達の絶妙なブサイクさ。

80分という時間も絶妙で、気軽に見てほしい。社会問題を扱いながらも妙に心が温まる不思議な作品。

東京ゴッドファーザーズ2003年) 92分

いわずと知れた夭折の天才・今敏監督作品。彼の監督したアニメ映画は4つしかなく、1日あれば容易くファンを名乗れるのですぐツタヤで借りてファンになりましょう。

彼の映画はどれもが90分前後という上映時間でありながら、非常に濃い。

その中でも東京ゴッドファーザーズは視聴後の多幸感にかけてはピカイチで、一番エンターテインメントとしてわかりやすい作品と言えるかもしれない。

次々と転がり込む御都合主義のような幸運。これが気持ちいいのだ。

メインキャストを務める江守徹、梅垣義明岡本綾といったメンツも、非常にいい仕事をしている。

毎年クリスマスにはこれをテレビ放送しましょう。

マインド・ゲーム (2004年) 103分

近年では四畳半神話大系ピンポンなどの監督で有名な湯浅政明の初監督作品。初監督でありながら、文化庁メディア芸術祭ハウルの動く城イノセンススチームボーイをおさえて大賞を手にした。

何よりすごいのは映像で、イマジネーションに溢れたその映像はどんな言葉よりも説得力がある。

後に著作・四畳半神話大系が湯浅監督によってアニメ化されることになる森見登美彦氏も、「迫力でちょっと怖がった」そうである

最初はその独特な世界に戸惑うかもしれないが、終盤の脱出シーンを見ればもはや何も文句は言えまい。

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー

説明不要のうる星やつら劇場版。押井守監督の最高傑作として名前が挙がることも多い。

映画としての評価は大変に高いが、これがうる星やつらなのかといわれると、別の何かなのかもしれないという感じがしてくる。

お祭りのわちゃわちゃの中に、不意に違和感を感じさせるものが入ってきて異世界に入り込んでしまったようになる。そういう描写がたまらなく好きである

意味がなさそうでありそうな、哲学的な長セリフも本作の特徴で、言葉にできない不思議な魅力が詰まっている。

特にCV:千葉繁メガネの語りは必聴である

コクリコ坂から (2011年) 91分

宮崎吾朗の才能を信じてもいいかもしれない、と感じさせてくれた一作。ジブリファンも本人もどうしても宮崎駿の影を追ってしまわざるを得ない環境の中、よくこれを作った。

そもそも脚本に宮崎駿が参加しているし、プロデューサー鈴木敏夫だし、どう考えても往年のジブリ作品の系統として作られたのは間違いない。

おそらくは宮崎吾朗が制作を完全に仕切っていたわけではないのだろう。しかし、映画の端々には宮崎吾朗の味が感じ取れる気がするのでこの映画は何かすごい好きである

カルチェラタンの描写には明らかに押井守の影響が感じ取れるしね。

『ローニャ』国際エミー賞子どもアニメーション部門受賞おめでとうございます。

ねらわれた学園 (2012年) 106分

眉村卓の小説『ねらわれた学園』を原作としたほぼオリジナルアニメ

原作のSFっぽい感じは薄まっているが、逆に薄めたことでSF的な部分がわかりにくくなった。

あいうら』『灰と幻想のグリムガル』でおなじみの監督:中村亮介キャラデザ細居美恵子コンビと言えば映像目的だけで見たくなる人もいるだろう。

ふとももに注目せよ。まずはそれだけでいい。

健康的なフェティシズムに溢れたキャラクターと美麗な映像を堪能あれ。

ガラスの花と壊す世界 (2016年) 67分

ポニーキャニオンが開催したアニメ化大賞という賞で大賞を受賞した『D.backup』を原案にしたオリジナルアニメ

原案の拡張性ある世界観と、(おそらくは)予算的にギリギリだった1時間という枠と、とにかくキャラクターのかわいさを押し出したいポニーキャニオンと、映像の美しさを追求したい石浜真史監督とが相乗効果を生んだような生んでいないような作品。

序盤はありがちな魔法少女的なSF作品かと思うかもしれないが、終盤には急展開が続き、頭が追いつかない。

それもそのはず、脚本の志茂文彦によれば、映画の後半部分はほとんどコンテ段階で監督が構成したものらしいのだ。

序盤の丁寧な世界観説明と比べて、終盤がややこしいのは、監督がセリフに落とさず映像に込めた部分が多かったからなのである

さらに、後のトークイベントでは、コンテにすら描かれず、スタッフにしか伝えられていない裏設定が大量にあることが明かされ、「偏差値70のアニメ」との烙印が押された。

宇宙ショーへようこそ (2010年) 136分

監督:舛成孝二、脚本:倉田英之キャラデザ石浜真史という『R・O・D』トリオで制作された劇場アニメ

舛成・倉田は『かみちゅ!』というTVアニメを手掛けていて、劇場公開に合わせてNHKBSでかみちゅ!が再放送されたりBDが発売されたりした。

黒沢ともよの声優デビュー作品でもある。当時はまだ子役であった。

夏休みの子供向け映画といった趣であったが、子供に136分は明らかに長すぎる。ある程度のアニメファンならばこの尺は耐えられるし、楽しめるだろうと思われる。

作画がぶっ飛び過ぎていて、作画的にはスペースダンディ劇場版とでもいうべきレベルである

そして、主人公の少女の健康的なエロさがなんとなくにじみ出ていて、制作者はロリコンなのか?という疑惑が湧いてこないこともない。

海外の映画祭に出品されたりして、結構アニプレックスが期待していたのが窺えるが、やはりなかなか商業的には上手くいかなかったようだ。

上映時間の長さや、超新星爆発についての描写などの細かい部分を除けば、十分に面白い作品であるといえる。

涼宮ハルヒの消失 (2010年) 162分

3時間弱。長い。が、しかし、エンドレスエイトを経験したファンの不安を一掃するほどの高クオリティアニメ化された作品である

それまでの京アニの集大成といってもいい。内容については特に言うことはない。

たまこラブストーリー2014年) 83分

けいおん!で注目された山田尚子監督によるオリジナルTVアニメたまこまーけっと』の劇場版

たまこまーけっと』ではいまいちヒットせず微妙な評価に留まっていたが、これが公開されるとたちまち好評となり、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門では新人賞を受賞した。

TVシリーズは、舞台となる「うさぎ商店街」の絶妙で温かな空気感を楽しむ作品であったが、本作ではわかりやすくラブストーリーにしたことで、デートムービーとしても見られる非常に間口の広い作品となった。

どちらの方が良かったとかではなく、単なる魅力の伝わりやすさの違いである。

とはいえ『たまこラブストーリー』は卓越した作品であり、山田尚子の代表作として語り継がれるのは間違いないと思われる。

サカサマのパテマ (2013年) 99分

イヴの時間』などで知られる吉浦康裕監督作品。彼の作品の特徴は何といっても「発想」にあると思う。

独特の間も特徴ではあるが、基本的に彼の作品はある「ギミック」が作品の根本となっていることが多い。

なので、下手に前情報を入れて見に行くよりは、何も知らずに見て新鮮な驚きを感じた方が良い。

この作品もあるギミックが重要なのでそこを面白いと思うかどうか、そこが評価の分かれ目である

Wake Up, Girls!劇場版 青春の影Beyond the Bottom (2015年) 54分/53分

つい先日無期限の休養を発表したヤマカンこと山本寛監督の、いわずと知れたアイドルアニメである

彼についての悪評やバッシングは絶えないが、個人的には彼の作品は好きである

この『Wake Up, Girls!』というシリーズは、まずTVシリーズの前日譚として『七人のアイドル』という中編映画があり、続いてTVシリーズ全12話、そして続劇場版の中編2作といった流れである

TVシリーズ放映時は緊迫したスケジュールによる作画の乱れで物議を醸したが(BDでは修正された)、続劇場版(特に前篇)では非常によく動く。

このまま彼がアニメ制作の現場に戻らないとすれば本作が彼の遺作となってしまうが、遺作の呼び名に恥じない出来の作品であるということは声高に主張したい。

ハイパーリンク」と称してキャラクター中の人パーソナリティや実際の出来事を反映する手法の効果は、続劇場版で見事に結実した。

アニメ創作性と現実の偶然性が合わさってとても気持ちの良いサクセスストーリーになっているのだ。

後篇の『Beyond the Bottom』は田中秀和による同名の主題歌も相まって、非常に神々しい輝きを放っている。

神前暁も「これを超える曲をこの先作るのは大変」と太鼓判を打った。

劇場版美少女戦士セーラームーンR (1993年) 60分

アニメ界の王子、イクニこと幾原邦彦が初めて監督を務めた劇場作品である

この時点から彼の演劇的な作品づくりの手法は発揮されている。

庵野秀明映画館で本作を3度も観たらしく、緒方恵美が演じた衛の少年時代の声を聴いて『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役に抜擢したというのは有名な話である

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録 (1999年) 85分

同じく幾原邦彦監督作品である少女革命ウテナ』の劇場版

TVシリーズ再構成ではなく、全く新しい解釈で制作されたオリジナル作品

作画的な制約もあったTVシリーズと比べ、かなり大胆に脚色され、より過激となった映像美はまさに唯一無二。

突き抜けすぎて、終盤の車のところでは何が何だか分からなくなってポカンとしてしまう人も少なくないという。

「王子」こと及川光博ゲスト声優として出演しているのもポイント

映画ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー・・・ですか!? (2010年) 71分

京騒戯画』『血界戦線』などで知られる東映アニメーション出身の気鋭の演出家松本理恵の監督デビュー作品。当時25歳。

『ハトプリ』はプリキュアシリーズでも人気の高い作品のひとつだが、この劇場版も非常に人気が高い。

パリを舞台にしていて、OPでのスタッフクレジットが背景に溶け込んでいる演出の時点で何かが違うぞと感じさせる。

メインキャラクターTVシリーズでの成長・感情の変化をきちんと物語に取り入れつつ、本作オリジナルキャラクターであるオリヴィエサラマンダー伯爵の切ない関係を描き、多くの視聴者の胸を打った。

アイカツ! ミュージックアワード みんなで賞をもらっちゃいまSHOW! (2015年) 56分

劇場版アイカツ!』でなくてなぜこれを挙げるのか、疑問にお思いだろう。

というのも、私は熱心な『アイカツ!フリークで、アイカツ!を見始めたのなら劇場版アイカツ!を見るのはもはや自然な流れで、あえて挙げることではないという認識でいるからだ。

ということで、あえてアイカツ!を見る入り口として薦めるのであれば、CGステージをかき集めたこれが良いだろうと思い、挙げた次第である

アイカツ!の楽曲のジャンルの幅広さ、CGステージでの綿密に練られたカメラワーク、そしてアイカツ!という作品世界の持つ空気感を少しでも感じてくれれば後は言うことはない。

劇場版 カードキャプターさくら 封印されたカード (2000年) 82分

少女向けアニメ最高傑作との呼び声も高い『カードキャプターさくら』、その集大成となる第2弾劇場作品。

ラストシーンでは年齢性別問わず多くのお友達をキュン死させ、多くの大きなお友達はそのままゾンビとなった。

セルアニメの末期に生まれた大傑作である

劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI (2000年) 70分

ポケモンの映画といえばミュウツーの逆襲だったり水の都の護神を挙げる人が多いが、私はこの作品を挙げる。

70分という短さに詰め込まれた「家族愛」というテーマは、子供よりもむしろ親の方に深く響いたことだろう。

当時劇場で見てリザードンに興奮した子供たちも、今改めてみればまた別の感動を味わうに違いないはず。

楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星 (1992年) 62分

テレビアニメ楽しいムーミン一家』の劇場版であるが、本作はテレビアニメの前日譚となるエピソード映画化である

楽しいムーミン一家』はもっと語られていい傑作アニメであり、本作ももっと多くの人に知られて欲しい。(旧ムーミンファンには申し訳ないが……)

子安武人演じるスナフキンによるシュールな悪口が聴けるのもこの作品。

白鳥英美子さんの主題歌もとてもいい。

劇場版銀河鉄道999 (1979年) 129分

いわずと知れた名作『ルパン三世 カリオストロの城』と同じ1979年に公開されたアニメ映画である

実はこの年の邦画の配給収入で1位を獲得している。

70年代を生きたアニメファンにとっては有名も有名だが、今では知名度カリオストロよりも低くなってしまっていて、金曜ロードショー恐るべしといった感じである

エンディング流れるゴダイゴのあの有名な主題歌を聴いた時、あなたはきっと涙を流しているはず。

劇場版エースをねらえ! (1979年) 88分

90分弱に詰め込まれた圧倒的な熱量!THE出崎統

世界はもっと出崎統を評価せよ。

BD・DVDがプレミア化し、配信・レンタルでも見られなかった傑作が、ようやく今年BDの再発売によって見やすくなった。

7月22日発売です。

2015-11-01

アニメ映画の上映時間主なものまとめてたけど途中で疲れた

※ソースはインターネット・上映年は日本公開時・基本的に劇場公開時の時間

140分以上

184分 伝説巨神イデオン 接触篇・発動篇(二部作同時上映)(1982)

163分(70mm版)/152分(35mm版) 宇宙戦艦ヤマト 完結編(1983)

162分 涼宮ハルヒの消失(2010)

151分 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(1978)

150分 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's(2012)

141分 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編(1982)

140分未満

138分 河童のクゥと夏休み(2007)

138分 かぐや姫の物語(2013)

137分 機動戦士ガンダム(1981)

136分 宇宙ショーへようこそ(2010)

135分 幻魔大戦(1983)

134分 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編(1981)

133分 もののけ姫(1997)

130分 さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅(1981)

130分 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st(2010)

130分未満

129分 銀河鉄道999(1979)

128分 千夜一夜物語(1969)

127分 カラフル(2010)

126分 スチームボーイ(2004)

126分 風立ちぬ(2013)

125分 ファンタジア(1955)(米公開1940)

125分 千と千尋の神隠し(2001)

124分 天空の城ラピュタ(1986)

124分 AKIRA(1988)

122分 火の鳥2772(1980)

122分 スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008)

121分 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(2014)

120分 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988)

120分 カウボーイビバップ 天国の扉(2001)

120分 ももへの手紙(2012)

120分 屍者の帝国(2015)

120分未満

119分 地球へ…(1980)

119分 王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987)

119分 おもひでぽろぽろ(1991)

119分 平成狸合戦ぽんぽこ(1994)

119分 ハウルの動く城(2004)

119分 劇場版 マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜(2009)

119分 バケモノの子(2015)

119分 心が叫びたがってるんだ。(2015)

117分 おおかみこどもの雨と雪(2012)

116分 風の谷のナウシカ(1984)

116分 ゲド戦記(2005)

116分 カーズ(2006)

116分 星を追う子ども(2011)

116分 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語(2013)

115分 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(1984)

115分 機動戦士ガンダムF91(1991)

115分 Mr.インクレディブル(2004)

115分 サマーウォーズ(2009)

115分 劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜(2010)

115分 キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-(2013)

113分 機動警察パトレイバー 2 the Movie(1993)

113分 MEMORIES(1995)

113分 ONE PIECE FILM STRONG WORLD(2010)

113分 カーズ2(2011)

113分 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(2015)

112分 ブレイブ ストーリー(2006)

112分 レミーのおいしいレストラン(2007)

112分 THE LAST -NARUTO THE MOVIE-(2014)

111分 耳をすませば(1995)

111分 鉄コン筋クリート(2006)

110分 モンスターズ・ユニバーシティ(2003)

110分 鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星(2011)

110分 映画けいおん!(2011)

110分 劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ(2013)

110分未満

109分 ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-(2012)

108分 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009)

108分 グスコーブドリの伝記(2012)

108分 ONE PIECE FILM Z(2012)

108分 劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-(2014)

107分 銀河鉄道の夜(1985)

107分 名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002)

107分 ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE(2013)

106分 メトロポリス(2001)

106分 ファイナルファンタジー(2001)

106分 イヴの時間 劇場版(2009)

106分 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS(2010)

106分 ねらわれた学園(2012)

105分 アリーテ姫(2001)

105分 劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者(2005)

105分 図書館戦争 革命のつばさ(2012)

105分 虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜(2012)

105分 劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Cadenza(2015)

104分 ホーホケキョ となりの山田くん(1999)

104分 カールじいさんの空飛ぶ家(2009)

104分 楽園追放 -Expelled from Paradise-(2014)

103分 APPLESEED(2004年)

103分 ストレンヂア 無皇刃譚(2007)

103分 トイ・ストーリー3(2010)

102分 ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978)

102分 魔女の宅急便(1989)

102分 マインド・ゲーム(2004)

102分 ジョバンニの島(2014)

102分 アナと雪の女王(2014)

102分 ベイマックス(2015)

102分 ラブライブ!The School Idol Movie(2015)

101分 崖の上のポニョ(2008)

101分 シュガー・ラッシュ(2013)

100分 ルパン三世 カリオストロの城(1979)

100分 ドラえもん のび太の日本誕生(1989)

100分 機動警察パトレイバー the Movie(1989)

100分 名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001)

100分 ファインディング・ニモ(2003)

100分 イノセンス(2004)

100分 塔の上のラプンツェル(2011)

100分 魔女っ娘姉妹のヨヨとネネ(2013)

100分未満

99分 SPACE ADVENTURE コブラ(1982)

99分 マダガスカル3(2012)

99分 サカサマのパテマ(2013)

98分 うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984)

98分 人狼 JIN-ROH(2000)

98分 時をかける少女(2006)

98分 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007)

98分 ヒックとドラゴン(2010)

98分 怪盗グルーのミニオン危機一発(2013)

97分 バグズ・ライフ(1999)

97分 ウォーリー(2007)

97分 ストライクウィッチーズ 劇場版(2012)

97分 劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(2013)

97分 クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014)

97分 映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!(2014)

96分 クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険(1996)

96分 劇場版 銀魂 新訳紅桜篇(2010)

95分 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼(1997)

95分 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦(2002)

95分 銀色の髪のアギト(2006)

95分 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)

95分 STAND BY ME ドラえもん(2014)

95分 BORUTO -NARUTO THE MOVIE-(2015)

94分 モンスターズ・インク(2002)

94分 劇場版 CLANNAD -クラナド-(2007)

94分 借りぐらしのアリエッティ(2010)

94分 劇場版BLEACH 地獄篇(2010)

94分 メリダとおそろしの森(2012)

94分 ドラゴンボールZ 復活の「F」(2015)

94分 インサイド・ヘッド(2015)

93分 紅の豚(1992)

93分 クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王(1993)

93分 ブラック・ジャック 劇場版(1996)

93分 シュレック2(2004)

93分 マイマイ新子と千年の魔法(2009)

93分 シュレック3(2010)

92分 ドラえもん のび太の恐竜(1980)

92分 ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992)

92分 トイ・ストーリー2(2000)

92分 東京ゴッドファーザーズ(2003)

92分 シュレック3(2007)

92分 カンフー・パンダ(2008)

92分 東のエデン 劇場版II Paradise Lost(2010)

91分 雲のむこう、約束の場所(2004)

91分 ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005)

91分 コクリコ坂から(2011)

91分 PERSONA3 THE MOVIE #1 Spring of Birth(2013)

90分 アラジン(1993)

90分 ガンドレス(1999)

90分 シュレック(2001)

90分 ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険(2003)

90分 劇場版 AIR(2005)

90分 パプリカ(2006)

90分 劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-(2013)

90分 聖☆おにいさん(2013)

90分 百日紅 〜Miss HOKUSAI〜(2015)

90分 劇場版 弱虫ペダル(2015)

90分未満

89分 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001)

89分 マダガスカル2(2009)

89分 劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ(2013)

89分 劇場版 アイカツ!(2014)

89分 劇場版 境界の彼方 I’LL BE HERE 未来篇(2015)

88分 ピノキオ(1952)(米公開1940)

88分 エースをねらえ!(1979)

88分 火垂るの墓(1988)

88分 ライオン・キング(1994)

88分 ターザン(1999)

88分 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(2010)

87分 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997)

87分 千年女優(2002)

87分 friends もののけ島のナキ(2011)

86分 となりのトトロ(1988)

86分 マダガスカル(2005)

85分 GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊(1995)

85分 少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999)

85分 リロ・アンド・スティッチ(2003)

85分 ドラゴンボールZ 神と神(2013)

84分 美女と野獣(1992)

83分 白雪姫(1950)(米公開1937)

83分 リトル・マーメイド(1991)

83分 劇場版 カードキャプターさくら(1999)

83分 たまこラブストーリー(2014)

82分 ダイナソー(2000)

82分 劇場版 カードキャプターさくら 封印されたカード(2000)

82分 東のエデン 劇場版I The King of Eden(2009)

81分 トイ・ストーリー(1996)

81分 パーフェクトブルー(1997)

81分 劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(1999)

80分 うる星やつら オンリー・ユー(1983)

80分 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-(1998)

80分未満

79分 白蛇伝(1958)

79分 101匹わんちゃん(1962)

77分 ピーター・パン(1955)

76分 眠れる森の美女(1960)

76分 ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1994)

75分 ふしぎの国のアリス(1953)

75分 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲(1998)

75分 猫の恩返し(2002)

74分 桃太郎 海の神兵(1945)

74分 ピーター・パン2 ネバーランドの秘密(2002)

72分 シンデレラ(1952)

70分 バンビ(1951)(米公開1942)

70分 ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦(1993)

70分 劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(2000)

70分 映画 ふたりはプリキュア Max Heart(2005)

70分 映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!(2009)

70分未満

68分 SHORT PEACE(2013)

66分 劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME(2013)

65分 めぞん一刻 完結篇(1988)

65分 マルドゥック・スクランブル 圧縮(2010)

64分 ダンボ(1954)(米公開1941)

63分 秒速5センチメートル(2007)

62分 楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星(1992)

61分 劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢(2005)

60分 劇場版美少女戦士セーラームーンR(1993)

60分 ONE PIECE ねじまき島の冒険(2001)

60分未満

55分 リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード(2015)

53分 Wake Up, Girls! 七人のアイドル(2014)

50分 劇場版 ブレイク ブレイド 第一章「覚醒ノ刻」

50分 コードギアス 亡国のアキト 第1章 翼竜は舞い降りた(2012)

49分 劇場版 空の境界 第一章 俯瞰風景(2007)

49分 UN-GO episode:0 因果論(2011)

49分 劇場版 プリティーリズム・オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン(2014)

47分 茄子 アンダルシアの夏(2003)

46分 言の葉の庭(2013)

40分 デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000)

38分 桃太郎の海鷲(1943)

38分 パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻(1973)

35分 劇場版 ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君(2005)

34分 パンダコパンダ(1972)

26分 台風のノルダ(2015)

25分 ほしのこえ(2002)

12分 つみきのいえ(2008)

2013-09-04

マスダ80年代女性アイドル論~薬師丸ひろ子

これまでの記事。

80年代女性アイドル格付

マスダ80年代女性アイドル論~松田聖子論

マスダ80年代女性アイドル論~中森明菜論

マスダ80年代女性アイドル論~小泉今日子論

マスダ80年代女性アイドル論~インターバル


脇道から入りましょう。

資生堂松田聖子デビュー以来サポートしてきた企業でしたが、『Rock'n Rouge』の時に聖子はカネボウのCMに出演し、カネボウの業績が大きく伸びるきっかけになっています(『Rocn'n Rouge』の歌詞唐突に"pure, pure lips"と入っているのは口紅のCMに用いられたからです)。このことについて、当時、資生堂からは聖子を裏切り者扱いする声もありましたが、聖子をイメージキャラクターとして徹底して囲い込まなかった、資生堂戦術ミスでしょう。カネボウは一時期、資生堂に追いつき追い越せで急成長するのですが、元々は紡績会社であり、旧部門を整理しきれず、経営資源を集約化できない決断力の無さを「ペンタゴン戦略」と言い繕っていましたが、そのことが結局、命取りになりました。好調だった化粧品部門は今は花王の子会社です。

先年、アメリカではコダック社会社更生法適用を申請しました。写真フィルム業界は事実上日本2社、アメリカドイツがそれぞれ1社の寡占市場で、高収益を見込める市場だったのですが、ご存じのとおり、デジタル技術の普及によって市場が壊滅しています。その変化に対応しきれなかった、ということでしょう。

生物学では適者生存と言いますが、パラダイムの変化が起きる時に、真っ先に滅びるのは最適合していた強者です。似たようなことは生物史においてだけではなく、経済歴史文化においても起こっています

日本映画大国です。アニメーション映画も含めて年間400本以上制作されていますが、制作本数が割合多い方の国であるドイツの制作本数を日本人口に比例させて置き換えれば300本程度なのですから、相対的にも日本映画産業好調な国だと言えます。この映画産業が壊滅的に縮小したのが70年代であって、言うまでもなく、これはテレビの影響です。どこの国でも映画産業模索時代を迎えていたのですが、世界市場を持つアメリカ映画しか生き延びることは出来ないのではないか、そういう見方もありました。そのアメリカ映画でも従来の大手映画会社による支配が大きく崩れ、独立系の新進の若い映画人たちが大量に参入し、映画産業を立て直してゆくのも70年代のことです。ルーカススピルバーグらもそういう人たちでした。

日本映画製作会社大手五社のうち、日活はロマンポルノに特化し、大映はテレビドラマ向けの撮影所だけが存続しました。東映松竹東宝映画製作会社としては規模が大幅に縮小して、「洋画の興行」と不動産事業で何とか生き延びていたような時代です。日本映画はそのまま衰退していたとしてもおかしくはありませんでした。こう言う状況を受けて、70年代末期には独立系の志のある映画人、新興の映画製作会社市場に参入しています。代表的な企業としてはキティフィルムで、80年代には『うる星やつら』や『銀河英雄伝説』の制作で知られる、アニメーション制作スタジオとして有名になりましたが、元は映画製作会社で、『限りなく透明に近いブルー』を映画化しています

もうひとつ、大きな足跡を残したのが角川書店角川春樹事務所)です。薬師丸ひろ子はこの両企業の黎明期の作品に関わっています。そういう意味では日本映画復興を象徴する女優でした。


角川春樹事務所映画製作に乗り出しのは、本を売るためであって、メディアミックスの先駆けでした。メディアミックス戦略映画産業にとって荒天の慈雨となったのには理由があります。角川のように、映画出版、両方に関係していれば、グロスで元が取れればいいわけです。極端な話、映画の興行は赤字でも、本の売上で補えるなら、映画を作る意味はあります映画単体の採算ラインでは撮れなかった映画も撮れるようになりますし、制作費の規模自体が拡大するわけです。角川春樹映画人ではなかったからこそ、新しいビジネスフォーマットを提示することが出来たのです。

角川映画嚆矢は『犬神家の一族』ですが、『人間の証明』『野生の証明』と大作を毎年制作しました。この頃は、映画になりやす原作を選んでいましたが、本を売ることも目的ひとつなので、原作になる本は長ければ長いほどいいわけです(それだけ売れますから)。80年代アニメーション映画化した『幻魔大戦』は作品の長さで選んだきらいがあります

角川映画テレビCMをどんどん流し、サウンドバイトなコピー流行語になりました。『人間の証明』で言えば「母さん、僕のあの麦わら帽子、どうしたんでしょうね」です。続く『野生の証明』のキャッチフレーズが「お父さん怖いよ。何かが来るよ」でした。「母さん」の次は「お父さん」なのでしょうか。これは劇中、薬師丸ひろ子が演じる少女セリフのままです。


薬師丸ひろ子は『野生の証明』の一般オーディションを経て、デビューしています。当時14歳中学2年生です。どういうつもりでオーディションに応募したのかは分からないのですが、当時東京在住の女子学生にとって、あまり深い意味はなく、応募したのかも知れません。と言うのは、『野生の証明』で名を売ってからも、高校に進学するまで、薬師丸の芸能活動は抑えたものだったからです。当人も親も、深く考える間もないまま、日本中の喧騒に巻き込まれていった、その中で「普通であることを一生懸命守ろうとした、そういう感じです。

アイドル映画に出ることは多いのですが、薬師丸の場合は映画に出た後にアイドルになっています。その映画アイドル映画ではなく、日本映画界が渾身の力を込めた大作『野生の証明』で、監督スタッフキャリアがある人たちで、共演は高倉健という、新人デビュー作品としてはこれ以上はないほど、グレードの高い環境でした。おそらく薬師丸は今もってデビュー作ほどの環境に恵まれた現場は他には知らないでしょう。

彼女は日本映画界の最後王道を通って女優になった人です。アイドルとしてデビューしたわけではありませんが、彼女は日本中に知られ、彼女の台詞日本人なら誰でも知っているまでになりましたから、そうなってみれば彼女は角川映画資産です。彼女と言う資産をどう展開するか、それがその後の角川映画課題になりました。

薬師丸は学年で言えば松田聖子よりは3学年下になります。けれどもデビュー自体は2年早い。80年代と言う時代が聖子によって、聖子と共に輪郭をくっきりと明瞭にしたのだとしたら、薬師丸はその前に、登場した人です。70年代の色彩を持っている、だからこそ選ばれた、ということになります

70年代は学園闘争の時代が終わり、ノンポリティカル雰囲気が前面に出てきた時代ではありますが、成長がすべてを癒すのだとしたら、その果実がまだ蔓延なく行き渡っていない時代です。国民意識の総中流化が完成する一歩手前、むしろその完成が近かったからこそわずかな差違が表層に反映された時代でもあります。その時代に逢って薬師丸は本当の中産階級が持っていた無意識象徴する存在でした。

無意識は持てる者の特権です。異端は常に、自分が他と違うことを意識させられます無意識はいられないのです。薬師丸には70年代若い世代、それも東京山の手若い世代無意識が濃縮された形で詰め込まれています。薬師丸は男女の同級生の中で自然にリーダーシップをとる女子の役を多く演じているのですが、そのような存在無意識存在できたのは70年代東京だけだったでしょう。80年代には女子の商品化が進み、いずれの女子も商品としての自分無意識でいられることは出来なくなるのですが、70年代はまだマルキシズムの残り香のようなものがあって、ある意味都市部では若い女性の意識がニュートラルであることを許された最後時代かも知れません。

から薬師丸にはどこか、連合赤軍日本赤軍の流れみたいなものを感じます。彼女が政治見解として左翼的マインドを持っているということではなくて、ノンポリティカルであるがゆえに、マルキシズムの持っていた理想のようなものの流れを維持して、そこから生じた文化的な派生の中に身を置いている、そういう印象があります

それが以前言った、薬師丸にはジュヴナイル的な匂いがある、というものの正体です。

薬師丸は『野生の証明』以後、言ってみれば角川が彼女の鮮度を維持するために『戦国自衛隊』でカメオ出演させた他は、初主演で本格的に芸能活動を開始したのが、1980年公開の『翔んだカップルからです。高校2年生になっていました。この『翔んだカップル』は相米慎二の初監督作品でもあり、制作は角川ではなくキティフィルムです。やがて90年代にかけてそれぞれのジャンルで主流を担っていく人たち、そういう人たちが80年代最初期のこの時期に、ジュヴィナイル路線で台頭してきた、エポックメイキング意味がこの今ではほとんど知られていないこの作品にはあります。翌年、相米監督と薬師丸は『セーラー服と機関銃』で再び組むのですが、特に演技指導が厳しいことで知られる相米慎二洗礼を受けて、それだけに日本映画の最も濃厚な部分を最初から薬師丸は味わったことになります

今、『あまちゃん』で共演している尾美としのり主人公天野アキの父親役)とは『翔んだカップル』以来の付き合いで、尾美としのりもまた80年代日本映画界のジュヴナイルルネサンスの中心にいた俳優です。尾美としのり大林宣彦監督作品にほぼ漏れなく出演していて、大林監督は「彼は私の作品の署名のようなもの」と述べていますが、薬師丸が続いて出演した『ねらわれた学園』の監督大林宣彦です。

大林監督70年代後半、ホリプロに起用されてアイドル映画を撮っていますが、80年代以後は角川映画の印象が強い人です。『時をかける少女』は原田知世主演のアイドル映画でありながら、同時に自身の代表作品である尾道三部作の中核をなしているように、相当に監督側に委ねた撮影になっています(だからこそ今なお『時をかける少女』はアイドル映画の枠を超えて傑作として継承されているのですが)。

ねらわれた学園』は角川映画プログラムクチャとして初めて手掛けた薬師丸主演映画です。原作は当時の10年前の世相を背景にしていますが、それだけにジュヴナイル雰囲気特に強い作品です。この映画は、大林監督の名を売ると同時に、主題歌松任谷由実の『守ってあげたい』もヒットしました。松任谷由実の第二次黄金時代きっかけになった作品です。ただし楽曲の完成度自体は、第二次黄金時代に入る前、むしろ低迷期の方が出来がいいのですが。

この、『守ってあげたい』という楽曲も、ジェンダーフリーという意味において非常にジュヴナイル的です。ここでは女子は守られる側ではなくて、守ってあげたいという主体的な立場に立っています。こうして考えてみると80年代少女商品化の進行は、供給者としての少女立場を強めるのと同時に、主体的な消費者としてジェンダーとしての女性立場を弱めたのではないかという疑いが濃厚になってきます

私は薬師丸を理系的と言いましたが、薬師丸の映画キャラクターの10年後、20年後想像してキャリアのある姿は思い浮かべられるけれども、専業主婦ではおさまりがつかない、そういう印象があります。しかし松田聖子の場合、当人の生き方別にして、パブリックイメージとして結婚して主婦になって物語にエンドマークがつく、そういう側面を強化した面もあるのではないでしょうか。


一般にはアイドルとしての薬師丸のキャリアは続く『セーラー服と機関銃から始まります。ここから彼女は主題歌担当することになったからです。

角川映画は主に大作路線を手掛けていましたが、大作では数が作れません。これ以後、薬師丸らを主演に据えて、小品を季節ごとに提供してゆく、そういう手堅く儲ける路線に転化しました。薬師丸にとっては主演映画連続でしたが、初期の現場環境の完成度の高さに比較すればむしろ規模が縮小した感じもなくはなかったと思われます

歌手としての薬師丸の特徴は、中音域を含めてファルセットで歌い通すということで、本来のファルセット意味合いとは異なる用い方をしています。単に高音域をカバーするというのではなく、美空ひばりが「七色の声」と言われるように、歌唱に表情をつけて楽曲としての魅力を強める意味合いがあります。全編をファルセットで歌ったアイドルとしては天地真理がいますが、非常に嘘っぽい。そういう印象があります。薬師丸の場合は幸か不幸かファルセットも地声に近い印象があって、嘘っぽさはないのですが、表情に乏しい分だけ分かりやすい上手さもありません。

上手い下手で言えば、今聴くと異常に上手いなと感じますし、当時も上手いとは思ってはいたのですが、歌唱世界観が合いすぎて、印象に残らない、個人的にはそういう感じがあります

鉛筆で例えるなら原田知世は2Hで薬師丸は2B、松任谷由実がそう評したことは以前に述べましたが、薬師丸はわりあい線が太い、それが持ち味であるのに、薬師丸は歌唱では輪郭をぼやかしていますリアリティが無い。歌の題材も10代の少女不安げな感じをテーマにしているのですから、それが世界観に沿っているというならばそうなのですが、輪郭が細いのではなくて薄い、引っかかるところがないのです。ファルセットは本来、「引っ掛かり」として用いられるものですから、それで押し通すのは、強弱の表情が歌唱から無くなってのっぺりとなってしまうことを意味しています。非日常常態化すれば日常です。

彼女の楽曲では『Woman~"Wの悲劇"より』が比較的その弊害を免れているのは、歌詞が生々しい情事を歌っているからです。実態が生々しい情事であるからこそ、そこで用いられた詩的な表現が美しく浮かび上がりますし、薬師丸の加工的な歌唱現実の中のファンタジーにとどめられていて、現実と言う力を持っています。『探偵物語』や『メインテーマ』では、あら、きれいね、で終わってしまう、その傾向があります

器楽として美しいだけに、表現として弱いのです。

角川映画主演作品で主題歌を薬師丸が歌う、と言うのがアイドル薬師丸の代表的なフォーマットであるとすれば、実はそれに相当するのはシングルでは4曲しかありません。『セーラー服と機関銃』『探偵物語』『メインテーマ』『Woman~"Wの悲劇"より』だけです。『Wの悲劇』を最後にして、彼女は角川映画角川春樹事務所を離れ、それ以後も、主演映画主題歌を歌うというフォーマットは続きましたが、そこから先はもう、アイドルとしては取り上げなくてもいいでしょう。

続く

http://anond.hatelabo.jp/20130904155640

2013-08-21

80年代女性アイドル格付

ブログ開設しました。

http://hanabusatokiichi.hatenablog.com/

あまちゃん」見ていた甥っ子が、キョンキョン薬師丸ひろ子を見て、「この人たち、松田聖子より人気があったの?」と聞いてきた。

そんなゆとりな彼のために、80年代女性アイドルの当時的な感覚での格付けをやってみる。

第1位 松田聖子

代表作品:「青い珊瑚礁」「チェリーブラッサム」「赤いスイートピー」/『野菊の墓』など。

言わずと知れたアイドルの中のアイドル。絶対正義。高度経済成長から、安定成長へ、そしてバブルへと向かう世相の中で、松田聖子が時代を代表出来たのには彼女の生い立ちによるところも大きいと思う。一点の曇りもない地方の中産階級、そんな彼女には貧困も、学園闘争も、無縁だった。60年代加山雄三的なるものから70年代の四畳半フォーク時代を飛ばして直結していると言えるが、加山雄三が曇りが無いように見えても階級社会的な側面や敗戦国国民のてらいのようなものがあるのに対して、松田聖子徹頭徹尾能天気であった。彼女は日本が初めて獲得した、先進国アイドルであった。

第2位 中森明菜

代表作品:「少女A」「DESIRE」「難破船」/『素顔のままで』など。

80年代の曇りのない時代性に松田聖子シンクロしたのに対して、中森明菜は裏シンクロしていたと言えるだろう。彼女の性向が松田聖子的なるものにアンチであったわけではない。彼女自身、松田聖子シングルアルバムはすべて聞き込んでいることを公言しているように、彼女は松田聖子的なるものの渇望者であった。しかし彼女の生育環境が、松田聖子的なるものから遠い場所に彼女を置いてしまった。松田聖子は唯一の兄が普通に私立の進学校を経て早稲田大学を出ているが、中森明菜の家族の中には四年制大学を出た者はいない。松田聖子が家庭の教育方針も含めて「きちんとした家」の出であったのに対して中森明菜はそういう家の出ではなかった。山口百恵母子家庭で育ったゆえに貧しい環境の生い立ちであったが、後に彼女を利用しようとした父親を早い段階で義絶するなど、厳しい倫理観を持っていたのに対し、中森明菜の家庭は「四年制大学に行くのが当たり前の時代にあって、方法を求めれば大学に行けなくもないのに、大学に行くという選択を考慮しない家」であった。60年代、70年代における低学歴80年代における低学歴は意味が違う。中森明菜は貧困ではない、戦争でもない、家庭環境のキャラクターのせいで、80年代メインストリームから取り残された層を代表するアイドルであった。ヤンキー映画「ハインティーンブギ」に主演した近藤真彦に対して見せた彼女の執着も、中森明菜のそうしたキャラクターに由来している。

第3位 小泉今日子

代表作品:「真っ赤な女の子」「ヤマトナデシコ七変化」「なんてたってアイドル」/『生徒諸君!』『あんみつ姫』など。

彼女は「そこそこ」の人だった。演技力もそこそこ、歌唱力もそこそこ、下手ではない。デビュー曲カバー曲であったことからも分かるように、バーニングプロダクションは彼女が聖子に匹敵するようなアイドルになるとは期待していなかった。小泉今日子は結果的にセルフプロデュースで大きくなった人であるルックスは82年組の中でも特に可愛らしかったのだから、トップアイドルになったのは不思議ではなかったが、アイドルたちのひとり、から抜け出してきたのは、松田聖子が日本社会の経済面を担い、中森明菜が社会面を担ったとすれば、文化面を担うと言う決断をある時期に、彼女がなしたからであった。そういう意味では、オタクの愛玩的な性格を強めてゆくその後のアイドルの先駆けをなした人であるが、彼女が直接のターゲットにしたのはニューアカデミニズムであった。それが下世話にならない選択であり、それは社会にまだハイブロウ雰囲気があればこそ可能なのであった。それがバブル崩壊で日本経済が自信不信になり、社会世相が暗くなってから、むしろそれ以後に、ハイブロウライフスタイルを体現する生活アイドルとして彼女が支持された理由だった。

第4位 薬師丸ひろ子

代表作品:「セーラー服と機関銃」「メンテーマ」「woman~Wの悲劇より」/『野生の証明』『翔んだカップル』『ねらわれた学園』『セーラー服と機関銃』など。

薬師丸ひろ子アイドル歌手と言うよりは角川映画の女優であって、立ち位置的には他のアイドルとやや異なるが、彼女にとっては余技であったアイドル歌手としての実績も十分である。系譜的にはアイドル的な先駆者はおらず、むしろNHKの少年ドラマシリーズのようなジュブナイル的なものの延長に彼女はいた。小学生などからの支持は無かっただろうが、中高生の理系的な男性が支持層の中心にいた。2010年テレビドラマ『Q10』では彼女は化学教師を演じているが、教師を演じるなら彼女は理系だろうなと思わせる雰囲気があった。

第5位 中山美穂

代表作品:「生意気」「派手!!!」「You're My Only Shinin' Star」/『毎度お騒がせします』『BE BOP HIGHSCHOOL』『ママはアイドル』など。

中山美穂は路線的にはきつい顔立ちであることもあって当初は「不良少女路線」であり、『毎度お騒がせします』『BE BOP HIGHSCHOOL』もその路線に沿った出演作品だった。11作目のシングル「501/50」あたりからフェミニンな路線に入り、以後、5作連続してオリコン1位を獲得している。デビュー時と路線を変えて大きくブレイクしたというのは小泉今日子もそうだが、中山美穂の場合は、キャラクターまで変えてきたのが大きかった。

第6位 工藤静香

代表作品:「抱いてくれたらいいのに」「黄砂に吹かれて」「慟哭」など。

工藤静香おニャン子出身であり、うしろ髪ひかれ隊でも堅調なセールスを示していたが、ソロになってからは一躍トップアイドルになり、聖子、明菜、小泉今日子がそれぞれアイドルというステージを脱してゆく中で、アイドル四天王のひとりとして遇された。彼女の特徴はCDセールスが非常に高いことで、これは90年代にかかって、いわゆるカラオケブームに伴うCDがやたら売れると言う時代に差し掛かったことにもよる。シンガーの作品として楽曲が評価されていた、ということでもあるが、彼女には映像作品にはこれという代表作は無い。(南野陽子の最高売上シングルは「吐息でネット」で30万枚。工藤静香の最高売上シングルは「慟哭」で94万枚)。

第7位 南野陽子

代表作品:「楽園のDoor」「話しかけたかった」「はいからさんが通る」/『スケバン刑事(第2期)』『はいからさんが通る』『熱っぽいの』など。

勢い的には、第5位につけてもよかったし、個人的にはファンであったので、そうしても良かったのだが諸々を考慮すればこうなるのかなと思う。第6作のシングルから8作連続でオリコン1位を獲得という快挙を成し遂げているが、その記録の割には、記憶に残る楽曲が少ない。実際、彼女の歌は、中山美穂工藤静香と比較して、順位は高くまで行くが落ちるのが早い印象があり、セールス額もそれを裏付けている。中山美穂工藤静香には女性ファンも多かったが南野陽子には稀だった。そのファン層の狭さが素質的には抜群であるのに、ついに頂点を極められなかった理由だろうか。そういう意味ではアイドルらしいアイドルであり、彼女がアイドルの世界を心から愛し、自らを律していたことについては数多くの証言がある。事務所の不手際でふたつの事務所に属することになったため、ダブルブッキング等が頻繁に発生し、マネージャーを厳しく叱責していた姿も知られているが、アイドル的なものに対するプロ根性のあらわれだろう。

第8位 斉藤由貴

代表作品:「卒業」「初戀」「悲しみよこんにちは」/『スケバン刑事(第1期)』『はね駒』『はいすくーる落書』など。

東宝芸能の所属であり、アイドルと言うよりは女優のイメージが強い彼女だが、デビューから継続してシングルチャート上位に入れている。斉藤由貴が世間を騒がせた恋愛事件は二件とも不倫であったので、「魔性の女」とも言われたが、その言葉からほど遠いキャラクターである。やった行為で言えば、確かに二件の不倫の当事者なのだが、「魔性の女」という言葉を用いた人でも、その言葉から連想されるような女性とは彼女は異なることは分かっていただろう。宗教上の理由もあるのかもしれないが、彼女は世間ずれしていなくて、不必要なまでに一生懸命な印象であった。「悲しみよこんにちは」では紅白初出場で紅組キャプテンを務めたが、いつになく「由貴ちゃんのために」と紅組がまとまっていたように、芸能界特有の嫉妬や自己顕示欲とは無縁の人であった。

ブコメがたくさんついていて驚いた。とりあえず甥っ子には好評でした。

9位以下を書いていないのは疲れたからです。

個人的には、9位 菊池桃子、10位 原田知世、11位 柏原芳恵、12位 河合奈保子、あたりじゃないかと思います。浅香唯は実働が短かったので、柏原芳恵あたりと比較するとその下くらいなのかなと。

ちなみに、松田聖子中森明菜南野陽子斉藤由貴についてはファンクラブの会員でした。おニャン子からは14位くらいに河合その子が入るのかなあと思います。

9位以下を書いてみます。

そう言えばグループは書いていませんが、おニャン子クラブは全体としては、小泉今日子の下くらい、もしかしたら中森明菜の下くらい、でも明菜より上には絶対に行かないくらい(それくらい聖子と明菜は別格です。ケタが違います。聖子と明菜以外を全部足してもまだ聖子と明菜には及ばない感じです。聖子と明菜は日本芸能史全体を通しても突出しています)、WINKは実働が80年代末期に偏っているんでどっちかというと90年代の人という印象なんですが、斉藤由貴の下くらいなんじゃないかなと思います。ribbon とかは年代的に対象外です。おニャン子ユニットでは、後ろ髪ひかれ隊が斉藤由貴あたりと同格、そのすぐ下にうしろ指さされ組(高井麻巳子ゆうゆ)あたりが入る感じです。ニャンギラスは…ま、いいですよね。おニャン子ではなかじが好きでした。「じゃあね」は名曲っす。ただ今回はグループは除外と言う方向で。グループで言ったら、あと「わらべ」とかね。

第9位 菊池桃子

代表作品:「卒業」「もう逢えないかもしれない」「SAY YES!」/『パンツの穴』『アイドルを探せ』『君の瞳に恋してる』など。

彼女は東京出身なのだが、個人的にずっと北海道出身と誤解していた時期が長くて、なんでそう誤解してたんだろうと思うと、非常に素朴な、ピュアな感じがしたからだと思う。本当のところは知らないが、おっとりとした上品な感じがする女性で、『パンツの穴』なんていう映画に出ていても、下品な感じにはならない、でもちょっと男の子の側に寄り添ってくれるような、そういう雰囲気を持っていた。普通はそういう女性は女性からは嫌われるんだけれど、良くも悪くもあんまり印象に残らないというか嫌われないのはいいことだけれど、女性から見ても、妹キャラというか、強く女を感じさせる存在ではなかったのかも知れない。独特の、女性というよりは幼女のようなフェミニンな印象からか、彼女のアイドルとしての活動時期には「桃子」と言う名前が新生児の命名の上位を占めることがあった。何というかそういう親から見て良い娘的なそういうポジションに素直に入り込んだ人であった。彼女の代表曲としては、実は「アッイッはこころのーしごとよー」のアイマイミーマインなRA MU時代の楽曲が世間では一番強く印象に残っているのだろうが、それを代表曲に選ぶのはあんまりだと思った。RA MU で迷走した彼女だったが、90年代にはトレンディ女優の一画を占め、アイドル時代よりも大成功した。

第10位 原田知世

代表作品:「時をかける少女」「天国にいちばん近い島」「早春物語」/『時をかける少女』『天国にいちばん近い島』『早春物語』など。

松任谷由実薬師丸ひろ子にも原田知世にも楽曲を提供しているが、彼女が言うには、原田知世は鉛筆で例えるならば2Hで薬師丸ひろ子は2Bらしい。言い得て妙だと思う。原田知世には肉感の無い、サイバーパンクな感じがあるんですね。顔立ちもいわゆるアイドル顔ではなく、と言って和風と言い切れる顔でもなく、どこかメカニックな感じがする。たぶんここまでの人たちの中で一番、初音ミク的なフォルムがある。世俗的ではないんだけれども、宗教的な超越に向かうんじゃなくて、SFっぽい方向に行くような、そういう感じがあって、オタク的な性向のある人たちには熱狂的に支持されていた。サブカルクラスタ的には彼女がたぶん80年代を代表するアイドル。逆に言えばそこを越えては広がっていかない感じ。「時をかける少女」の頃はアイドルが歌が下手と言っても限度があるだろ的な下手さであったが、不思議なもので、シンガーとしてのキャリアは、二大歌姫(聖子と明菜)を除けば彼女が一番長いし、独自の境地を切り開いていると思う。彼女の歌には情感はかけらもないが、それがむしろユニークな歌唱になっている。

第11位 柏原芳恵

代表作品:「ハローグッバイ」「最愛」「あの場所から」「春なのに」/『ピンキーパンチ大逆転』『山河燃ゆ』など。

たぶん美人で言ったら、彼女はアイドルの中でもナンバーワンに美人なのだが、「かわいい」が受けるアイドルとはそもそも路線が違う顔立ちで、彼女のファンだと公言するのはやたら生々しい、女、に直結する印象があった。美人であるがゆえに、80年代の土壌ではトップにはなり難い顔立ちだったのだが、女性をめでる基準がアメリカ的というか、日本よりはむしろアメリカに近いアジア発展途上国アメコミが大人気、的な)では非常に強く支持されているアイドルだった。ただしアイドルとしてデビューして、数年たってから彼女はヒット曲を連発していて、みんな知っている代表曲がわりあい多いアイドルでもある。ただそれも、わりあい歌唱力が高いのと、楽曲の良さが相乗した結果であって、歌手としてのヒットであってアイドルとしてのヒットとは言い難い(歌手としてはそれは名誉なことだが)。ドラマでは早くに本格的なドラマに出演するようになったのは、彼女の素養がむしろそちらにあると考えたからだろう。大河ドラマ山河燃ゆ」では長男・自殺、三男・日本兵として戦って敗戦の傷を負う、三男・米兵としてヨーロッパで戦い失明、という天羽家にあって希望の光のような末の妹を好演していた。90年代以降は2時間ドラマの常連になる。

第12位 河合奈保子

代表作品:「大きな森の小さなお家」「ヤングボーイ」「けんかをやめて」など。

デビュー曲「大きな森の小さなお家」は女体を連想させる歌詞になっているが、ポスト百恵の時代、試行錯誤が行われていたことを示している。彼女は「秀樹の妹」コンテストから出てきたのだが、ロリコンチックな、吾妻ひでお的なオタクアイドル的な扱われ方であった。「ヤングボーイ」の振り付けは彼女の巨乳を強調するもので、あきらかにセックスアイコン的な意味が含められていたのだが、当人がそれに気づいていない風な育ちの良さのようなものがあった。「おかあさんといっしょ」のお姉さん的な素朴さというか。突っ込んでいけば、気づいてないわけねえだろ的な悪態は可能であったが、そこまで抑えて抑えて、加工して加工しなければ、女性に接することが出来ない、いわばそう言う層を彼女はメインターゲットにしていた。彼女の代表曲「けんかをやめて」はそういう路線を変更する、オタク層には逆鱗に触れるようなビッチ女性の態度を優しくオブラートに包んで提出したものだったが、なにぶん、当の河合奈保子キャラクター的に素でお嬢さんであったため、路線変更はうまくいかずいったんそこでフェイドアウトしている。後に、シンガーソングライターとして一時的に復活した。

第13位 浅香唯

代表作品:「C」「虹のDreamer」「セシル」/『スケバン刑事(第3期)』

うちのカミさんカラオケに行ったら、必ず「セシル」で締めるんだが…。浅香唯は『スケバン刑事』でブレイクしたのだが、オリコン1位をとったのは4作品と、アイドル四天王の中では実績が一番小さい。ブレイクが1988年、「ザ・ベストテン」が終わるのが翌年の9月だから、いわゆるアイドル黄金時代の末期に出た人である。その活動期間の短さが、結果的にスーパーアイドルとまではいかなかった理由か。

第14位 荻野目洋子

代表作品:「ダンシングヒーロー」「Dance Beat は夜明けまで」「六本木純情派」/『早春物語』

そうだろうよ。実績から言ったら、彼女は岡田有希子よりものりPよりもアイドルとしては上だろうよ。でも誰も「荻野目洋子の名前がない!」とは言わないんだよね。そういう感じなんですよ。そういう感じのアイドルなんですよ。そもそも彼女は低迷時代が長くて、ユーロビートを歌うようになってから、ダンスミュージック的なジャンルにかかって出てきた人なんで、ルート的には長山洋子とかと同じタイプなのだが、そのわりには顔立ちがアイドルアイドルをしていて、ブレイクしてからどんどんアイドル色を強めていったという、普通は逆にアイドルアーティスト色を強めていくのだが、彼女は逆だったという珍しいパターン

第15位 本田美奈子

代表作品:「Sosotte」「1986年のマリリン」「the Cross ~愛の十字架」/『ミス・サイゴン

シンガーとしては本物の天才であり、そのことはアイドル時代を脱してから、ミュージカルスターとなってから証明されたが、アイドル時代は「アイドルにしては歌が上手い子」程度の扱われ方だった。それは売り出し方が適切ではなかったからではないか。歌が上手いと言っても、情感があるとか、テクニックがあるとかいろんな意味合いがあるが、彼女の場合はフィジカルポテンシャルに負う部分があって、言い方は悪いが「歌う機械」としてはロングトーンの能力はたぶん人類史上最高の能力を持っていた。それを活かす楽曲ではなかった。本田美奈子は元は演歌歌手志望であったように、彼女の適性を活かせる楽曲を探し求め続けた半生であったと言えるかも知れない。なまじ顔立ちが愛らしかったため、小悪魔的なアイドルとして売られたのは彼女にとっては不幸なことだったかも知れない。『ミス・サイゴン』のオーディションではしょせんアイドルくずれと鼻で嗤っていた者たちも彼女の歌を聞いて圧倒されて身動きも出来なかったと言うが、あれほどの才能にして、アイドルと言うパッケージに入れられれば、そのパッケージしか見ない者がどれだけ多いのかということを示している。聖子や明菜についてさえ、「歌が下手」と言ってはばからない不見識の者が多かったが、あれから30年が過ぎて、何もわかっていないのはどちらだったのか、歴史が証明している。時が過ぎるのは悪いことばかりではない。

第16位 岡田有希子

代表作品:「ファーストデイト」「Love Fair」「くちびる Network」/『禁じられたマリコ』

彼女はこれからというところだった。徐々に売り上げを伸ばしていて、8作目のシングルくちびる Network」(事務所の先輩の松田聖子の作詞)でついにオリコン1位を獲得して、ようやくトップアイドルになったばかりだった。ポスト聖子を担う、サンミュージック大黒柱になるはずだった。おそらくアイドルの中では傑出して頭がいい子だっただろう。ノーベル賞受賞者を輩出している、愛知県でも有数の進学名門高校を彼女はアイドルになるために中退している(そして堀越学園に転校)。進学校にいる女子生徒は、もちろん頭もいいのだが、男子の場合は野心のようなものがあるのに対し、むしろ野心の欠如というか、従順性の結果として勉強をしている子も多い。岡田有希子も基本的にはそういうタイプの子で、彼女は望みさえすればキャリアウーマンにもなれるような道を選ぶことが出来たのだが、そちらの路線には価値を見出さずに、小さな女の子の時の夢のままに、アイドルになるという選択をした。ああいうことになって親御さんはどれほど悔んだだろうか。彼女は天然ボケというか、悪意があって周囲が彼女にセクシャルなことを言わせようとすると笑顔でなんにも気づかずに、それを言ってしまうようなところがあった。お笑い系のいじりでは「またー、変なことを言わせようとしてー」みたいなうっふきゃはは的なのりを期待していたのだろうが(そういうのが一番うまいのは松本伊代だった。天性のチーママである)、岡田有希子はうかつにいじれない、危険物っぽいところがあった。その純粋さが、衝撃に直面した時に、他人の何倍もの痛みになって彼女を殴打したのかも知れない。合掌。

というわけで、8の倍数ということでここまで。

15位が抜けていたので、入れました。本田美奈子です。河合その子や、82年組のその他の人たちが入っていないのは、「おニャン子を排する」「ママドルっぽい人たちを排する」とかそういう基準があるわけじゃなくて、評価としてこの下だということです。標題をつけました。

数字は敢えて重視していない

客観的な数字としてはレコード売上があるけれど、参照はしてもそれだけを基準にしていないのは、80年代、活動時期を90年代に延ばしても、それなりの時間幅があるからです。ちなみに筆者は1971年の生まれで、正確に言うならば、松田聖子ファンクラブの会員だったのは筆者の姉です。南野陽子の最初のアルバムレコードで買って、それ以後をCDで買ったという世代です。松田聖子はあれほど売れながらもミリオンは90年代の「あなたに逢いたくて」しか出していません。中森明菜はゼロです。一方、小泉今日子は90年代にミリオン2枚(合計すれば300万枚を越えます)、中山美穂ミリオンを2枚出していますから、シングルセールス的にはひょっとしたらキョンキョン中山美穂は二大歌姫を上回るのですが、時代が違うから同じ基準では較べられません。より客観的な基準でレコードセールスを示している人もいますが、それだとかえって評価が歪められるのです。レコードセールスなどの記録は後からも参照できますが、歴史的な要因を補正して提出できるのは同時代人の見方だけです。これは個人の主観ではありますが、そうであるがためにかえってセールス記録を見るよりも客観的だと思います。

自分としてはアイドル黄金時代の終わり=ザ・ベストテンの終焉だと思っています。ザ・ベストテンは、音楽の趣味が多角化して、バンドブームの時代に対応できなくなったから終わったわけですが、逆に言うと、それ以前は日本人全体がひとつの文化環境を共有していた、そういう最後の時代だったということです。ですから80年代を生きた人なら、特別その人のファンではなくても、ここに上げられている楽曲のほとんどを歌えるはずです。

 
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