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はてなキーワード: CIとは

2013-05-13

まだ熱意の残っているうちに

4月から新しい開発の現場に来た。

まだ自分はそんなに経験がある方だとは思ってないけど、その現場改善点がいくつもあるように思えた。

それから一ヶ月近く経ったいま、ここはどうしようもないのではないか、という意識が占めつつある。

でもそれでもまだ自分の中にまだ熱意と呼べるものが残っているうちに。

ちゃんと冗長化について対応したい。

データベースを直接いじらなくてもいい運用にしたい。

ソースコードコーディング規約を作りたい。

CIをちゃんとまわしたい。

単体テストを作りたい。

人力テストをやめたい。

テストなしで変更するの怖い。

営業がプロダクションを触れないようにしたい。

馬鹿みたいなメールから解放したい。

脆弱性対策について考えたい。

きちんと死活監視とかリソース監視をしたい。

せっかくサービス自分たちで売ってるんだからもっとちゃんとしたもの提供したい。

でもなんでなんだろうな、自分がそういうことを言うと否定されてしまう。

目の前の「しなければならないこと」を理由に、先送りといいつつ。

どうしてそんな短期的なことしかしないんだ?

確かにいまやるべきことは確固として存在していて、お金をもらうことは必要だけれども、

それより何よりシステム内のどこか一カ所ひび割れただけで、すべてなし崩し的に崩壊するSPOFだらけなのをどれだけ理解しているのだろうか。

自分のなかで急速にやる気がなくなっているのがわかる。

それでもまだゼロじゃない。

からまだできることをやりたいと思っている。

でも「どうせ壊れても自分データが入っているわけじゃないから壊れてもいいわ」という気持ちも強くなっている。

2013-04-25

ロゴ制作料なんて5000円で十分な訳

 

オシャレハットマン家入ホリエモンが「ロゴなんて5000円で十分でしょ」と言って批判されているらしいけど、それってもう英語圏では遠い昔に通り過ぎた話なんですよね。その辺のwebサービスとかのロゴなんて5000円が適正相場になってるのが英語圏現実です。本当に日本人というのは頭が古いと言うか井の中の蛙というか、日本語という壁に守られて温々育っちゃって時代遅れの主張をよーいドンで一斉に始めちゃう恥ずかしい所がありますねえ。

 

英語圏ロゴ制作の現状

そりゃ名だたる企業ロゴだったらそれなりの制作料になるわけですが、小さい企業とかローンチしたばかりのwebサービススマホアプリなどのロゴ10万以上かけて作る人はもう絶滅しました。いません。死にました。今のトレンドは「テンプレートから既成のロゴを選択して、+自分企業名のフォントだけを手作業でデザイナーに入れてもらう」形式です。つまり同じロゴを使ってる企業サービス世界中にたくさんあるわけですよ。たくさんあるって言っても世界は広いかほとんどバッティングなんてしないわけですね。例えば最近見たパン屋さん向けのロゴで人気のものは15件も売れてるわけですが、世界中にいくつパン屋さんってあるんでしょうか。星の数ほどありますね。だから被ってたって問題にはならないわけです。それが2013年ロゴに対する世界の人々の普通感覚です。

 

ロゴ制作ぐらいでクリエイティブと名乗れる時代は過ぎた

インターネットスマホアプリの普及のお陰で、ロゴに対する需要1990年に比べると15倍になったそうです。今や一般のブロガーですら自分ロゴを持つ時代ですからね、そのぐらい増えてても不思議ではありません。それに対して、ロゴを軽く作れちゃうぐらいのデザインスキルソフトを持っている人は20年前から比べるとなんと50倍になったそうです。供給量は需要の伸びを大幅に超えてるんですね。これがロゴ価格低下の最もたる原因の一つです。あんな二次元適当仕事クリエイティブなんてもう恥ずかしくて名乗れない時代なのです。(もちろんトップクラス仕事は別ですよ、あくまで下の方ってこと)

 

実例

こういった傾向は別にデザイン業界に限りません。例えばほんの8年前、2005年当時を振り返ってみましょう。

MovableTypeちょっとしたブログを書いているだけでネットメディアから取材が来ました。

CSSに詳しいというだけで書籍出版できちゃいました。

Ruby on Railsに詳しいというだけでRuby界で一目置かれました。

どれもこれも、今はその辺の20歳大学生でもできるレベルですよね。それがたった8年前はもてはやされてたわけです。

 

クラウドソーシングますます単価は下がる

ランサーズ(http://www.lancers.jp/)などの例を挙げるまでもなく、クラウドソーシングサービスによってますますクリエイティブの単価は下がっています。需給のミスマッチ価格を押し上げる方向に働きますが、ランサーズのようなサービスによってロゴ作れる人とロゴを欲している人がいとも簡単に繋がれるようになって、つまり需給ミスマッチ改善されている訳ですが、それによって何が起きるかと言うとますます価格が下がるんです。当たり前です。どんな世界もこういう風にできてます。この理屈がわからない人は学部一年生が読むような経済学教科書でも読んでから出直してください。

 

ロゴ5000円に反発している人は頭が古い、以上

僕みたいなデザイナーですらロゴ5000円は仕方ないかなと受け入れてますだってブランドCIも無いようなその辺の小さな事業主向けのロゴなんて、理屈理念へったくれも無いわけです。事業主の個人的な趣向に合わせてなんとなーーーく小綺麗なロゴを作るだけの仕事です。そんな仕事はもうまともなクリエイティブを持った人間はやってませんよ。そういう仕事で飯が食える時代はとっくの昔に過ぎたんですね。

 

なんだかこの手の話に毎回妙に怒る人いるじゃないですか。デザイナーでもないのに。なんなんでしょうねああいう人って。誰のために怒ってるの?デザイナー権利のため?それとも社会のために正義を訴える自分に酔いたいから?こんなくだらないことに怒る暇があったら他に怒るネタはあるでしょう。怒るべきネタが。ほんと暇人ですよね皆さん。

 

僕らデザイナーは怒る暇があれば勉強します。僕は毎日2時間割いて、新しい技術世界デザイン趨勢・他文化勉強・異業種との情報交換・ヘルニアにならないための運動などなど、生き残る為に必死で頑張ってます。怒ってる暇があれば勉強するのがどんな世界でも生き残るための唯一の策なんですよ。デザイン業界グローバルな流れも知らないで、感情論で「5000円は安い!人権侵害だ!」って、そういう人はサヨク活動でもやってたらいいんじゃないですか。もうそういう時代じゃないんです。

2013-03-04

http://anond.hatelabo.jp/20130303084659

デザイナーは「無報酬デザイナーを募集している」事を批判してるんだよ。

普通こういう事を無報酬でさせるのなら、イベント毎に「無報酬ポスターデザイン」を応募する。

人の拘束があるか無いかってのは非常に大きいんだよ。

そして、区のデザインを統一したいとか、ブランドイメージを作りたいとなった場合企業だとCIとも言うが、何から何まで刷新しないと行けなくなる。

重複する組織や、広報的に問題にある組織の改編などシステムまで弄る場合もある。

募集サイトの文面が見るからに怪しすぎるんだよ。

報酬を良いことに封筒とかFAX用紙とか統一ついでにCIやってよ~とか、終いにはゆるキャラ作れとか言い出しかねん。

そういった懸念を起こしてるのが、「無報酬デザイナーを募集している」。

まりは人を無報酬で拘束しようとしているって考え方自体にある訳で。

それに、Adobeソフト一式、フォントをある程度(モリサワ、FontWorks)揃えるだけで2~30万は飛ぶだろ。

始めからそこらへん揃える事前提な訳で。

個人である程度成功しているか企業かに対して募集掛けてるようにしか見えないんだが。

2012-08-30

高木新平、あんたは何もできない

前にこんな増田があったな。

studygiftを運営するlivertyのトップページデザインHONDA広告パクリ

http://anond.hatelabo.jp/20120529015223

これに対してあんたの回答はこれだ。

ホンダコピーライターの方も、非常にかっこ良く、尊敬しているので、オマージュさせていただきました。“@kuma_55gou: @Shimpe1 パクリなんですか?☞ #studygift を運営する #liverty のトップページ.. http://anond.hatelabo.jp/20120529015223

http://twitter.com/Shimpe1/status/208172492324483072

オマージュ?聞こえがいいなぁ。都合がいいなぁ。

あんたは相手のいうことを素直に受け入れて我が身を直せないな。博報堂ときもそうだったんじゃないか

あんたは「尊敬」とかそういう類の「聞こえのいい言葉」で人を騙してきたよな。

それがあんたの学んだコウコクとやらか?デザインとやらか?

広告デザインも、そんな薄っぺらいもんじゃねえぞ。

なめてもらっちゃ困る。あんたみたいなのがいるか若者勘違いして「自分でもできるんだ」って錯覚を起こすんだよ。

まぁ、何よりも誰よりも勘違いしてるのはあんただけどな。

高木新平、あんたは何もできない。

最近ブログ「いったん解散、よるヒルズ!」でこんなことをほざいてやがるな。

 いわゆる”家”のイメージを超えて

 生活インスピレーションを与え、

 不思議交流をたくさん創りだし、

 メディアのような情報発信基地となり、

 単なる友人を家族のようにしてくれた。

結局何したんだよ。わかりづれーよ。

そんでもって、それに「共感します!」とかぬかしてるクソどもは何なんだよ。目ぇ覚ませよ。

 せっかくの機会に、近況を話すると、

 CI設計政治関連活動、Livertyに加え、

 普段は、図書館にこもって本を読み、

 隔週で、日本中をふらっと旅しながら

 次のアウトプットに動き出しているので

 なんとなく楽しみにしていてください。

はい? 隔週で旅、ですか?

かっこわるいねえwwwwwwwwwwww ダサいねえwwwwwwwwww

まず、「トーキョーよるヒルズ」ってただのシェアハウスだよな?

それの編集長って何だよ。あんたは何を編集してるんだよ。

おい、そこで「オレはコンセプトを〜」とかぬかしやがんじゃねえぞ。

あんたは何も編集してない。出版社新聞社編集をしている方々に失礼だとは思わんのか。

編集長って何だよ。もう笑えてくるぜ。ダサすぎて。

そういえばプロフィールに「新たな生き方・働き方、家族のあり方を追い求めている」とか書いてやがるな。あれもやめろ。

真面目に生活しろよ。会社も辞めるようなチンカスに新たな生き方なんてわかるはずねえよ。

もっと言ってやろうか。

NHK講談社マガジンハウス、BLOGOS、ダイアモンドオンラインなど数多くのメディア露出

…で? 終わりですか?

広告代理店に勤務してマスメディアと一緒に仕事をしてきただろ。

それで辞めて、マスメディアの偉大さを痛感したんだろ。

マスメディアに取り上げられたこと自体をネタにしてる時点で、あんたはどうしようもないただの出たがりだよ。しょーもない。

こういうことを書くとあんたはきっとこう思うだろ。

「叩かれてこそ一流」

あんたのどこが一流だよ。三流だよ。

もう一度言おう。

高木新平、あんたは何もできない。

2012-05-17

日陰者はろくろの夢を見るか

ソフトウェア開発会社新入社員として入社して1年とちょっと

今俺は先行きについてものすごく悩んでいる。

配属されて初めての仕事、それはレガシーコード保守だった。

こういうのは業界柄よくあることなので致し方ない、とは思う。

別にそれはこの際どうでもいい。

問題は、現場の同期や上司ととことん話が合わないことだ。

俺はずっと、新しい技術を追いかけて来た。

一世を風靡するしたJavaも今では一部でオワコンと呼ばれる時代だ。

IT業界の流れはとにかく速い。

俺はそこに取り残されないように必死勉強した。

近くで勉強会もやってたから、行ける限りとにかく参加した。

適当コード書いたり、色々なツールを使ってもみた。

新卒面接の時には「新しい技術を追いかけ続け、会社に貢献したい」とか言った気がする。

だが、その想いは入社半年を過ぎたあたりから見事に裏切られた。

とにかく、上司や同期が技術に興味がない。

レガシーコードとの戦いも覚悟はしていたが、俺が想定していたスマートレガシーコードとの戦い方とはひどく遠いものだった。

彼らはレガシーコードレガシーコードのまま保守する。

テストなんてものは書かない。テストExcel方眼紙で書かれたテスト項目が全てだからだ。

xUnitだとかSpecなんてものはもちろん知らないし覚える気もない。

極めつけはExcel方眼紙テスト仕様書兼報告書と呼ばれる代物の抜けの多さ。素人でもわかるレベル

足りなさそうな部分は経験則に則り適当テストする。だがその結果は報告書には書かない。

バージョン管理なんてもの存在しなかった。上司に聞いたところ、あるにはあるらしいがCVSらしい。

だがそんなもの社内のどのチームを見ても使っている様子すらない。唯一のバージョン管理ファイルサーバー上の日付が書かれたフォルダーのみ。

そんな現状だ、BTSCIももちろん存在しない。

とにかく現状がひどい現場だが、誰も変える気がない。

現場改善に向けていくつか提案もしてみたが、ただただ否定の言葉けが帰ってくる。

なんとかしてやろうとも思い、個人的にいろいろやってみたものの、必要かどうかもわからない大量の雑務に押し潰された。

彼らには新しいものを学ぶ気なんて全く無かった。

会社を変える気も無かった。

俺はとにかく現場失望した。憧れた業界はこんなものなのか、と。

そう思った時から、俺は現場で笑えなくなった。

同期や上司と気軽に話ができなくなった。

雑談でさえも話を続けることができない。

現場問題点だとか新しい技術だとか業界の動向だとか、話したいことはたくさんあるのに。

彼らはそんな話に見向きもしない。

元々静かな現場であった上、コミュ障気味であることも災いし、その結果会社で話せる人はほとんどいなくなった。

雑談でもいいから話せなかった俺も悪い。だが今更何かを話にいく気にもなれない。

明日の飯を食うだけのために、1ヶ月、あるいは1年、もしくはそれ以上かかるようなつまらない仕事でも淡々とこなす。

そういう生き方も決して間違ってはいないとは思う。

生きていく上でのれっきとした一手段だとは思う。

だが俺はそんな生き方をしたいと思わない。

そんなことをするために俺はこの業界就職したわけじゃない。

だが、現場ではどれだけ訴えても理解してはくれなかった。

俺は今、先行きに不安を感じすぎて俺自身が潰れそうになっている。

会社で居場所がないように感じている。

転職すればいいのかもしれないが、第二新卒枠がまだなんとか使えるとはいえ、今の実力でどこまで通用するのかわからない。

世間じゃ会社入ってから辛くても3年はやってみろ、と言う。

1年ちょっと会社を辞めてしまう奴などクズだと見られるだろう。

その上就活もうまくいっていたほうではなかったから、その時の思いが蘇り、踏み出すこともできない。

それに、今まで養ってくれた親を心配させるわけにもいかない。

八方塞がり。

きっとこの業界自殺を考える奴の心境ってこんな感じなのかと、今日も1人日陰者としてExcel方眼紙の画面を睨み、与えられた作業を淡々とこなす。

そしてExcel方眼紙の先には果たして何が待っているのだろうかと、希望情熱燃え尽きたまま思索にふける。

2012-05-14

ああ、みんな「嵌っちゃったんだな」と思ったとき

最近のソシャゲ問題、自分は少し勘違いしていたようだ。

というのが、作ってる人たちは「これ、正直やばいけど稼げるし短期決戦で得るもん得ていこうか〜」くらいの気持ちでやってるのかと思ってた。

実際この考えの人は少なからずいるはずだ。

あるいは、「ヤバいけど、ライバル会社もやってて生き残るには自分も参加するしかない。」っていう、

ある種の邪悪チキンレースに乗ってしまっている事を自覚してる人たち。

この人たちは、まぁ、邪悪だけど仕方ないのかなと思う。

※なお、本当に本当の意味で『邪悪』な人たちはとっくの昔に上がりを頂戴して既にあの場にはいないはず。

 少なくとも某女史は完全に逃げ切ったのかなと。



けれども、どうも中の人たちのレスポンスを見る限り、「俺たち悪い事してねーし!」みたいなことを本気で考えている人たちがいる様子。

この人たちはヤバい。何がヤバいかと言うと、「罪の意識希薄化」がされたことに一切気づいていないと言う点でヤバい。

そしてそのヤバさが、プログラマーっていう職業に対する社会認識が悪い方向に傾きかねないのでヤバい。

いや、もう手遅れだ。多分、後一年後にはIT業界に対する世間の目そのものが冷たいものに変わっているだろう。



まず僕はあの場で「俺悪くねーし!」って言ってる末端を攻めるつもりは無い。

(といっても役職持ちでこんなことを言ってる連中には残念ながら、だけど。)

けれども、彼らが嵌った「脱法的ソシャゲー開発」の一端は解き明かしておきたい。

何故なら、このロジックは非常に単純で、かつ効果がテキメン。特に技術職に従事する連中に対しては。



さて、例え話をしよう。

ある巨大なアプリケーションをこれから作るとする。

それは先端のライブラリを使い、高負荷をものともしない作りにし、

ユーザーフレンドリーなインターフェースであり、

またユーザーを飽きさせないよう常時色々なキャンペーンを打っていくアプリケーションだ。

ユーザー数は膨大で、アクティブユーザー数だけでも10万を超す。

このアプリケーション作成して運用するのは、いくら何でも一人では無理だ。

そこで仕事を分割し、プログラマーインフラエンジニアUXデザイナ、WEBデザイナーディレクター

アナリストPM、営業…などなど、それぞれの専門職を適切に配置し、

それぞれが自分の得意な事に集中できるようにする。

こうすることで、それぞれの専門職にとって雑多な事は、耳半分で会議を聞きつつうまく回る。



さて、次の例え話をしよう。

とある邪悪人間が、邪悪で脱法的な方法お金を稼ぐロジックを思いついたとしよう。

しかし、規模が大きいので人手がいる。けれども、他の邪悪な連中を誘い込むと美味しいところを奪われたあげく、

責任をなすり付けられる可能性が高い。

ならばどうするか?「普通の人」を巻き込めばいい。

でも、「この方法情弱を騙して稼ごうぜwww」というと、人は訝しみ、拒絶する。

けれども、その邪悪ロジックを分割して、分割したそれぞれの仕事違法ではないものにすると…?

あるいは、分割したロジックを事前に3つ前後の別のクリーン仕事適用して失敗して後が無い状況を演出しておき、

たかも「本当の」仕事の中で『偶然』結合してしまうと…?



ここで、だ。結合された後のサービスのありようを見て、「これって、ダメなんじゃない?」という人は必ず出てくる。

でも邪悪な人にとってはそれすら計算済みだ。

ここで、技術職の悪い癖を利用する。

技術職は「0か1か」での判断をすることに常にさらされているため、

そうではない世界でも「0か1か」で決まるものだと錯覚やすい。

テストパターンが緑を返せば緑だと信じる。

から駄目なテストパターンを置いておく。

テストファーストで、事前に使えない法務を置いておく。

「うちの法務に事前に確認しましたが、法律上問題ないとのことです」と。



※注意

法務の方々の名誉の為に言っておくと、システム邪悪さを理解して邪悪さを誤摩化す回答をする法務も一部にはいるが、

大勢は駄目なものは駄目だという人がほとんど。

そこで、邪悪な人は特定の条件下で起こりうる例外を提示して「それならグリーンだ」と言わせておき、

その例外を隠して「この前うちの法務に事前に確認しましたが、法律上問題ないとのことです」と

皆に説明すれば、普通開発者は「それで良いんだ」となる。



法律は「0か1か」に見えてそうじゃない。

少なくとも過去判例が出ていないものについては「0か1か」すらわからない。

ようは「未テストの項目」に過ぎない。

裁判所」というテストを通らない限り、「0か1か」なんて本当はわかるはずもない。

それも、テストの内容によっては関係するモジュールや実行環境タイミングによって結果が変わる事すらあり得る。

法務の言う「大丈夫」なんて、ようは自動テストやってない職場ベテラン開発者がいう「あ〜あそこはきっとOracleバグ(※ただし未検証」と同じ程度の回答だ。

(本当はOracleバグではなくそいつが作りこんだバグなのかもしれない。)



さて、普通技術者邪悪テスト結果をまんまと信じたら、あとは邪悪な人の思い通りだ。

まず、そのテスト結果を信じた普通の人は、他にも不審に思った人に対して「あれは問題ないって法務が言ってたよ」と伝える。

見事なまでに邪悪CIの出来上がりだ。

通常、CIは繰り返し同じテスト自動で行う。

が、ここでは同じテストを繰り返さず、過去レポート、それも又聞きのレポートを伝えているに過ぎない。

もう一度同じテストをかけていない。自分の目と耳で、法務から直接話を聞いていない。



また、結合前のクリーン仕事をしているそれぞれの担当者に取って、

結合後の姿より結合前の状態がその人の仕事の大半であり、「本当の意味での」結合後の姿を見てるようで見ていない。

単体テストバリバリこなすだろう。しかし結合後のストレステストセキュリティテストは専門外として見向きもしない。

いや正確には「何かあったら、専門の担当者が文句つけてくるはずだ」と待ちの姿勢でいる状態だ。

邪悪な人は、間違いなくその専門の担当者が各部署を回って抜き打ちテストやらせるなんて事はしない。

そもそも専門の人を社内に常駐させないか、もしくは置いても他の事(例えば他社とのライセンス問題など)にリソースをさくよう仕向ける。



こうして邪悪テスト環境が出来上がってしまうと、

開発者たちは「私たちの作っているものは正しい」と思い出す。

から否定されると「俺悪くねーし!」と言い出す。

分化された仕事のことしか見なければ悪いことは何も無いだろうね。

しかし…もう…嵌っちゃったんだなぁというのが外野からの印象。

まぁせいぜい人身御供になってくれ。

今回の件、役職だけではなく実務の担当者まで引っ張られる可能性はある。

裁判にかけられるかどうかは謎だけど、企業業界への揺さぶりの手段としては有効だしね。



なお、最初に言ったが本当に邪悪な人はもう既にあの場所はいないはずだ。

もう既に後進に道を譲るだの自分の力を別の場所で試したいだのもっともらしい理由を付けて、

普通の人々」に継承させているはずだ。

普通の人々」のその後がどうなるかはこれから物語なので、とても楽しみではある。



おそらく、なのだが、この件、ワーストケースで転がれば、当該の企業だけではなく

IT業界のものが悪の巣窟としてみなされるだろう。

IT技術者マッドサイエンティストと同じで法の遵守する気がない連中だ!」と言われる日は意外とそう遠くないと思う。

そんな風がもし吹こうなら、政治家先生方や警察のお歴々も「インターネット健全性を保証する」という名目で、

色々と無茶な法律を作るかもしれませんね。

少なくとも、「インターネット=悪」として自分らの有利な方向にネットコントロールしたい方々にとってはとても好都合でしょうよ。



そろそろ、誰かが「良い意味で」健全化のために何かを仕込む頃合い。

政治家警察といったレイヤーではなく、業界の自主努力レイヤーで。

2、3年後、どんな団体ができでどんな人が所属するかなぁ?

ダンコーガイ津田はまちちゃんちきりん高木先生、漢のMySQLの人、徳丸本の人…多分この中から二人は自ら、あるいは担ぎだされる/巻き込まれる形で関わってくるかな。

切込隊長面白おかしレポートしつつ裏で謎の秋波を送るんだろうなぁ。

多分ひろゆきはその集まりを「つまらない」と見て何もしないかな?



ま、きっと「自分は忙しいから…」みたいなことで誰も参加せず、

結局第2次図書館戦争のもう一人の当事者あたりが中心に無理矢理たって健全化を叫ぶんでしょうね。

2012-05-02

悲しいけれどこれが現実なのよね

休日祝日わず仕事をしなければ終わらないような状況だというのに、進捗状況が芳しくないことをお客に説明してくれと言われた。なぜ自分なのかと言えば、女の子が喋れば矛先が丸くなるからだという。またこれだ。何度目だぜ。

そもそもスケジュールの遅れは仕様の確定が遅れたからだが、その仕様ほとんどは当時のスケジュールに合わせて私が一人でせこせこと詰めたのだった。あの頃はみんな余裕があって、気づいたらタバコ吸いにいってたりとかしてる中で、デザイナーでもないのにデザインをして、新製品の評価と並行しながら基礎となる仕様固めをしたのが誰かはみんな知っている。その後案の定増える要件と決まらない仕様対応しつつ並行して設計を進めて、開発環境を整えて、細かな仕様にはあまり関係ないフレームワークを作ってドキュメントを書いて、合間を見ながら新人の面倒を見て、スケジュールが変更にならないまま遅れに遅れて実装期間に突入してからは、それこそメールを見る暇もなくひたすらキーボードを叩いていて、どうにか二週間の遅れをたった二人で取り戻したというのに、少し時間に余裕ができただろうから言い訳をしてこいという。女の子から女の子にはみんな厳しいことを言わないから、と。そう言うのだ。

誰のせいでそうなったかといえば、仕様変更を突っぱねない君たちのせいだろう。特に進展もない長い会議をしている君たちのリソースが使えればもう少し楽だったんじゃないのか。進捗管理をめんどくさいといってちゃんと管理しないから、全体的な仕事の量が見えていないんだと何度も口を酸っぱくして言ったじゃないか。かなり早い段階からこれはかなり厳しいから、リソースを追加してくれといっていたけど、それを信じてくれたのはありがたかったよ。でも新人が来たってこの状況じゃ申し訳ないだけなんだよ。ほんとめんどうみれなくてすまないといつも思ってるよ。テストを書かない人がいるせいで結合するたびにボロがでて、これがまた手戻りになる。テストをかけとあれだけ言ったよね、CIツールの環境も整えてコードの変更が加われば自動的に走るようになってるよね、これ以上なにがめんどくさいんだ。どうしてこれ以上遅らせる原因を作りたがるんだ。

でも、そういうひとつひとつの文句を言ったところでなにも変わりはしないのだとわかっている。笑顔で分かりましたといえばこの場は丸く収まることがわかっている。その言い訳のためにもろもろ一時間くらいのロスがあっても、そのぶんは家に持ち帰れば十分吸収できる。たしかにそのとおりだ。でも問題は時間を取られることじゃない。ロスができることじゃない。

主力に倒れられたら困るからとご飯をおごってもらえるのはありがたい。お菓子差し入れてくれるのも嬉しい。でも、それよりももっと女の子だというのはやめて欲しい。女の子がいれば場が丸く収まると思うのはやめて欲しい。どんなに頑張ったところで、最後はそれなのだ。そうやって彼らと私の間には線が引かれているのだった。見えない線が一本引かれていて、飛び越えることができないのだった。彼我の違いはそれほどない――卑屈に言えばそれほどないといえる――のに、それでも私は女の子なのだった。そう思い知らされるたびに、しばらく胃がしくしくと痛む。

それでも、この場所はまだ少しはましなのだと思っている。彼らは私のことを中身は男だというし、服や髪型が変わった時にそれを口に出さないで欲しいと頼めばきちんとそれを守ってくれる。どんなにこつこつ物事を進めていっても、誰かにやってもらったんだろう、媚を売って評価を甘くしてもらったんだろうという人々がいる場所とは雲泥の差で、ここは居心地が良い。でも、だから余計に、思い知らされるたびに深く傷ついてしまうのだろう。ここもまだ、境界線は濃く引かれているのだと思いだしてしまうから

なんだか胃が痛かったか今日は日付が変わる前に帰ってきた。甘いものを食べてお風呂に入って、今日のことなんて全部忘れちゃうんだ。

2011-05-20

http://anond.hatelabo.jp/20110520101639

Javaなどの「高機能な」言語仕様が「無自覚に仕込むバグ」を知ってたら、とてもじゃないけど言えない。

「不注意やミス」は良い、単純に「間違い」なだけだから

でも「無自覚(ユーザーが仕込んだわけじゃないバグ)」は不味い、それを拾おうとすると、結局言語仕様で起こりうるバグカプセル化してチェックするって話になるからだ。

CIツールを使って、常にcheckstyleでも走らせておけばいいんじゃないかな。今時、そんなのは人間様が労働力を割かなきゃいけないお仕事じゃないよ。

残りの「不注意やミス」をなんとかしたいなら、それこそ「高機能な」言語を使うべきだよ。

もちろん、特定の言語を使えば全て解決するわけではないが、ダメージコントロールのしやすさが全然違うから

2010-01-19

搾取を語るなら論文を読め

http://d.hatena.ne.jp/dondoko9876/20100118/1263799034

日本韓国統治は善政か否か」問題で久しぶりに面白いエントリーを読んだ。正直、日本韓国統治は悪だ、という議論は感情論ばかりが横行するので辟易していたのだが、こういう数字に基づいたエントリーが出てくるとちゃんと議論になる。実際、コメント欄でも、すれ違いはあるものの真っ当な議論になっているように思う。

でもさ、『ちゃんと学術的に認められた歴史書を読み直されるよう、お勧めいたします。』って書くならさ、もう一歩踏み込んでもいいと思うんだ。学問の主戦場たる英語論文の数々に。ここ20年間、様々な定性定量分析が積み重ねられてるのに、それを無視するなんて余りにももったいない

結局、日本韓国もこの件ではバリバリ当事者な訳で、どうしたって中立的な議論は出来ない。純粋に学術的に中立的な議論をしても、その裏の政治的思惑を勘ぐられるのがオチだ。なら、第三者たる欧米の、それも世界最高峰大学で教鞭を執る学者の議論を参照することは決して無意味な事じゃないはずだ。

それに、10年前と違って、我々はほぼ自由にこれらの議論にアクセスできる。Google Scholarで”Japan Korea colonization”を検索してみるだけでいい。10回くらいクリックすれば議論の形はある程度つかめてしまう。いい時代になったもんだ。

で、2時間ほど仕事をさぼって論文を流し読みした結論。それは、

日本韓国統治が善政だったかどうかはともかく、「その植民地政策が、他の帝国主義国家の政策とは明らかに異なる、有益なものであった」ことについては、学者の間である程度のコンセンサスがある

ということ。ついでに言うと、欧米開発経済学者と何度か話した時も、この結論をある種自明のように語っていたので、現在でもこのコンセンサスは有効であるように思う。私自身は門外漢なので断言は出来ないが。

日本植民地政策の総論として、大体平均的な見解になっているのは、Bluce Cumings(シカゴ教授)の以下の下りだと思う。

エトウ教授日本の悪徳はヨーロッパの植民者のそれと何ら変わるところがなかった、と述べている。それは正しいのかもしれないが、一方でその美徳はヨーロッパ人のそれとは全く異なっていた。日本人には、信じるに足る「自らを正当化する神話」は存在しない。少なくとも何人かのフィリピン人は、アメリカ植民地主義独立というゴールへと至るための良き教師であると信じていたが、日本は良き教師ではなかった。少なくとも幾人かはイギリスインドにとって自由民主主義の良き模範であったと信じているが、日本は良き模範でもなかった。日本がもたらした美徳の数々は、倫理的には(philosophically)正当化するのは難しいが、実際的には(practically)容易に受け入れられるものだ:軍事的成功、強力な国権の運用、急速な経済発展、そして近代的な工業セクター。それゆえ、1945年韓国人達は日本植民地主義に対する全面的な拒絶を唱えて解放を謳歌したが、その一方で日本がもたらした様々な影響からは抜け出すことが出来ないという、二律背反に直面することになったのである。

ちなみに、このCumings教授北朝鮮よりの言動が過ぎると批判を受けているくらいであって(英語Wikipedia参照)、決して日本よりのスタンスを取っているわけではない。むしろ、日本植民地政策は朝鮮政治的に分断される一因となったと書いている(人となりの雰囲気はこの辺りのブログで分かるかもしれない。http://d.hatena.ne.jp/uedaryo/20090208/1234060826)。それでもなお、36年間の日本経済政策については、むしろ肯定的な言及が多い。日本植民地政策についての興味深い言及もあるので、興味のある人は以下のリンクを読んでみると良いだろう。英語は平易なので、特に苦労なく読めるはずだ。

B. Cumings (1984), “The legacy of Japanese colonialism in Korea”, RH Myers and MR Peattie eds., The Japanese Colonial Empire: 1895-1945, Princeton UP.

http://brightrising.com/pdf211/week10/Bruce%20Cumings%20%27The%20Legacy%20of%20Japanese%20Colonialism%20in%20Korea%27%20-The%20Japanese%20Colonial%20Empire-%20p.%20478-496.pdf

似たような議論としては、

LG Reynolds (1983), “The Spread of Economic Growth to the Third World: 1850-1980”, Journal of Economic Literature.

G-W Shin (1998), “Agrarian Conflict and the origins of Korean Capitalism”, American Journal of Sociology.

CJ Eckert (1991), Offspring of Empire, U of Washington Press

などがまとまっている(最後のは読んでないが)ので、興味のある人は参照して欲しい。Google scholar検索すれば他にも沢山出てくる。個人的にはReynoldsが俯瞰的にまとめていて良いと思う(アクセス権がないと入手が困難だが)。

さて、ここからが本題だ。欧米の碩学達はなぜ「日本植民地政策は有益であった」と結論づけたのだろう。正直、上のリンクを読みやがれの一言で済ませてしまっても良いのだが、一連の議論がある程度まとまっている論文を見つけたので、以下で抄訳してみたい。プリンストン大学のAtul Kohli教授論文なのだが、まず彼は94年に「日本植民地政策は、戦後韓国経済発展に重要な貢献を成した」という論文を発表したのだが、これにS. Haggard(UCサンディエゴ校)、D.Kang(ダートマスカレッジ)、C-I Moon(延世大学)の3人が「いやいや日本の影響なんてたいしたことないから」という反論論文(以下HKM)を寄稿した。これに対して更に「いや、君たちの言うことはおかしい」という再反論をKohliが行った、という流れになっている。この最後の再反論の論文が短くまとまっていて論点も明確なので、これを取り上げてみることにしよう。

1.The economic records and legacies

HKMではKohli論文に対して4点の反論を試みている。まず、日本統治下での韓国経済成長と、終戦後韓国経済成長とを過大評価しているという点。『私の原論文では、主によく知られたS-C Suh (1978)のデータに基づいて、植民地時代の米の生産量は年率2%相当の伸びを示しており、その相当量が土地1単位辺りの収量の増加によると議論している。生産性の向上は、日本政府による計画的な灌漑、品種改良と肥料の使用を反映したものだ。

日本の行動が利己的なものであって、多くの韓国人はこれらの植民政策の恩恵を受けていなかったという不快事実に関係なく、安定的で近代的な農業生産の成長は植民地主義歴史の中でほぼ無類の成果であった。この経験韓国を他のアジア諸国(除日台)から一線を画す存在にした。そして、この経験はその後の韓国経済成長へ貢献する一要素となったことは間違いない。』

HKMはこれに反論を試みているが、『HKM自身が提示した資料によれば、1911年から38年までの植民下の韓国農業成長は3.17%増加しており、私の提示した数字よりも更に高い。』Dehliはなぜ彼らはこの事実をちゃんと議論しないのかと指摘した上で、もう少し細かい議論をしている。さらに他の研究を引いて、Myers and Yamada (1984)は1920年から40年までの農業生産の伸びを年率1.15%、S-C Suh (1978)は穀物生産が25年間で45%、米は30年間で100%増加したと推計しており、『これらのデータを前にして、植民政策下の韓国農業生産と米の生産が植民経済の基準から言ってかなりの増加を示したことを誰が疑うのだろうか?』と問うている。

『より重要なのは、これらの、特に米の生産の成長の源泉は何かと言うことだ。Suh (1978)とMyers and Yamada (1984)の双方が、この時期に耕地の大幅な拡大や、農業への労働者の大量投入は見られないと指摘している。これらが強く示唆するのは生産性の向上である。HKMは生産性の向上はあくまで緩やかなものに過ぎなかったと主張するが、30年間で60%もの生産性の向上(Suh, 1978)を緩やかと表現するのは不可能だ。籾付米の栽培パターンの変化は韓国農業に“生物学革命”が起こったことを示している:品種改良された種籾を使用する水田は倍に増え、肥料の投入量は10倍になり、灌漑された農地は年率10%近いスピードで拡大し続けた(Suh, 1978, Myers and Yamada, 1894, Ishikawa, 1967)。

これらの改善明治時代農地革命の日本から韓国への計画的な普及の成果(Suh, 1978, Myers and Yamada, 1984)であった。日本植民地政府韓国農業改革の努力によって、“近代的な農業革命が開始され”、日本台湾と同様に、“これはアジアにおける近代農業改革の端緒となったと言って良いだろう”(Myers and Yamada, 1984)。更に、他の研究者達が指摘するように、この革命は終戦後も引き続き行われた。これでもなお、「ユニーク植民地の運営は大戦後の韓国経済発展への足がかりとなった」ことを否定することが出来るのだろうか?』

日本工業政策の影響については、『HKMは3つの伝統的な-そしてあまり説得的ではない-理由から反論している。曰く、工業部門は殆ど日本人が所有していた。曰く、その殆どは北朝鮮に位置していて韓国経済発展には関係ない。曰く、どちらにせよ、朝鮮戦争であらかた破壊されたので関係ない。

日本人への所有権の集中という最初のポイントは説得的とは言えない。韓国1965年以降の経済成長においても、企業所有権はかなり集中していた。こっちは問題ではないとでも?日本資本について言えば、「外国資本ニ支配サレタ工業化ハ真ノ工業化トハ言エナイ」的な議論は、既に説得力を失って久しい。第2に、工業資本朝鮮戦争破壊されたという点は私が原論文で指摘済みの点である。繰り返すが、当時の工業資本の約半数は南朝鮮にあったのである。さらに、南朝鮮にあったのは繊維工場のような軽工業資本であって、北の重工業に比べて輸出産業としては離陸しやすかったはずである。』

Kohliは、更に反論として、脱植民地運動朝鮮戦争破壊からの急速な回復は、韓国人近代工業を運営した経験があったからこそであること、(2) 工業資本戦争破壊されたのは事実としても、知識は消え去らないこと、近年のRomer (1993)などの内省的成長理論においても知識の重要性が強調されていること、などから、日本植民地時代の「正の遺産」は韓国経済発展に寄与したとしている。

2. On the developmental state

政治プロセスの話をしているのだが、「てめーの読み違いだよ」という話なので省略。

3. On the origins of Korean capitalism

『主にEckert (1991)の重要な著作に依って、私は原論文日本植民地主義韓国資本主義が孵化するためのフレームワークを構築した、と論じた。』『HKMはEckertはある特定の例しか研究しておらず、日本植民地政策の影響がなかったとしても、韓国固有の資本主義がいずれ芽生えたはずだ、と主張している。』

これに対する反論として、Kohliは3点の反論を挙げている。(1) Eckert (1991)の“韓国資本主義日本の統治の下で、日本の公式な承認(official Japanese blessing)をもって花開いた”という議論は依然として受け入れられており、仮に例証の少なさが問題だとしても、多くの研究者がいくつもの例証を発見しつつある(例えば、Ho Su Yolの研究によれば、韓国企業家の数と、韓国人所有の企業の規模は、1930年代に共に増加している。(2) 歴史にifはありません。 (3) 『確かに、植民政府利己的な動機で動いていた。確かに、多くの企業日本人に所有されていた。しかしそれでも、その政府で、企業で、多くの韓国人が働いていた。そして、その過程で日本式の資本主義はゆっくりと、しかし確実に韓国に根付いていった。更に言えば、多くの韓国人起業家がそのビジネススタートさせたのはこの時期なのだ (Eckert, 1991)。確かに、有力な財閥企業の多くは大戦後に設立されている。しかし、資本主義というのはある日突然芽生えるものではない。多くの財閥企業(現代、三星Lucky Starなど)の創業者達が最初に事業を興したのは植民地時代なのである。』

5. On the state and lower classes

最後に、日本政府による朝鮮人労働者の使役の問題について。『私は原論文で、韓国での日本人は、きわめて抑圧的でそして日本自身のそれによく似た労使関係の構築に寄与した、と主張した。マネージャー達は若い韓国人を雇い、OJTを施し、愛社精神を植え付け、とんでもない長時間労働を要求し、そして国家権力を後ろ盾として労働組合政治的な活動を禁じた。さらに、“サンポ”システムで「産業愛国クラブ(industrial patriotism clubs)」を組織して経営者労働運動リーダー達を同じクラブの一員とし、彼ら労働運動リーダー達を経営者が雇い挙げる仕組みを作り上げた。この厳格なアメとムチのシステム日本人経営者に「生産性上昇よりも低い賃金アップ」という恩恵をもたらしただけでなく、政治運動を無視して生産性向上に集中させることを可能にした。この仕組みは韓国政府に受け継がれ、その高度成長期まではこの仕組みは維持された。』

以下結論が続くが省略する。残念ながら、この論文大学関係者以外はアクセス権がないので、興味のある方は大学図書館で以下を当たって欲しい。

A Kohli, (1994), “Where do high growth political economics come from?”, World Development.

S Haggard, D Kang, CI Moon (1997), “Japanese colonialism and Korean development: a critique”, World Development

A Kohli, (1997), “Japanese colonialism and Korean development: a reply”, World Development.

念のために書くが、別に権威ある意見が全てだと言っているわけではない。自分の足でデータを探して考えるのはとても大切なこと。でも、それだけではたどり着けない議論というのがあることも分かってもらえればありがたい。上で紹介したKohliは帝国主義経済発展が専門分野で、日々そんなことばかり議論する毎日を送っているはずだ。そういう人たちがたどり着いた「日本植民地政策にはありきたりのvices(悪徳)と、ユニークなvirtues(美徳)がある」という結論には、それだけの重みがあると私は思う。

2009-02-19

植物工場について思ったこと。


まずは関係ない話から。12月22日にTVAのKingstonの火力発電所のcoal combustion(石炭燃焼とでも訳すか)が大気中に放出されたそうな。そこで約84m^2 of natural uraniumが放出されたそうな。約800kg/m^2, 0.336curies (Ci)/kgが275エイカーの土地放出されたそうな。約20000 curiesが漏れたわけだね。そのまま引用すると

the most massive uncontrolled release of radioactie material in history may have jsut taken place - at a coal -fired power plant.

放射性物質放出するのは原子力発電所だけじゃないよって話。

さて閑話休題

食の危機を産業技術で救えるか?「植物工場」に集まる期待度(ダイヤモンドオンライン) - Yahoo!ニュース

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090217-00000001-diamond-bus_all

これを原発ないし発電所の近くに併設してはどうかという話。

発電所排水(二次および三次冷却水)の温水を海に放出しているわけだがそれを再利用しようということ。排水は発電するには温度が低いが植物工場の温度を保つのには十分な温度を保てるはず。かつ温水そのものを水として与えることもできる。夏場はそとから汲んできた水を与えればよいだけのことなので問題なし。冬場の暖房や水を温めるコストなどが削減できる。電力会社がこの植物工場に乗り出せば電力代のコストをさらに下げることができるだろう。そうすればより安価生産できるのではないだろうか。風評の問題もあるがそれは原材料として出荷すればいい話である。

2007-08-04

http://anond.hatelabo.jp/20070804025608

センスありますねー。

自分はCIデザインしてくれる人を日本で探したんだけど、

いいデザイナーさんを探すのに苦労して結局芸術系の学生の中で才能ありそうな子に手伝ってもらいました。

海外とかだと起業時に一番お金を掛けるのはレターヘッドなどのブランディングの部分だそうですが、

日本起業は士業が儲ける場であって起業イメージはおろそかにされがちですよね。

チラシ印刷業くずれの名刺デザインと封筒デザイン会社は跋扈していますが…

あとプログラム関係で短期間に成長している会社に共通しているのは、

セクションの頭を一本釣りした後、その人の周りに居る人も引っ張る方法をしている会社

これは成長スピードだけ見たとき驚くほど速いです。

なんにせよここで引き抜く人を間違えると日本の場合取り返しがつかないので、

結果からみても増田さんはノッてるなと傍目ながら思いましたぜよ。

うらやましー

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