はてなキーワード: 原画家とは
業界側から言うと、アニメーターって個人が浮かび上がってこないので感謝を向けづらいってのはあるんだよ。
声優や脚本や委員会や原作者からの視点だと、アニメーターさんは制作会社のしたについていてふわっとしたクラウド的なイメージにしかならない(そういうお付き合いしかできない)。打ち上げなんかでも呼ばれるのは(大規模打ち上げであっても)制作会社の撮影さんとかキャラデザさんとか、ごくまれな事情でアニメーターさんが呼ばれるにしても最終回スタッフだけとかだ。
またこちら側の視点で「第n話の作画がよかった」って話があったとしてもそれはアニメーターさんがよかったのか原画家さんがよかったのかレイアウトががんばったのか演出という名の助監督が血尿して個人的にフル修正かけたのか、結果のフィルムからはわかりにくい。二重数分の尺や枚数の中に、個人の奮闘が隠れてしまうんだよ。そして、個人を認識できていないのに、ふわっとした感謝を向けるのも筋が違うだろうし、何より不誠実だと思ってしまう(当のアニメーターさんはそんなこと思ってないかもしれないが)。
もちろん、すごい奮闘や激戦はある。アニメーターさん個人にも様々な思いがある。進行さんと飲みに行けば、そういうエピソードをうっすら聞くことはできる。n話のどこそこのカット、女の子が走り回るところはAさんがやってくれた。Aさんは売れっ子であちこちで引っ張りだこなのに、この作品のあの娘が好きだからというのでものすごく難しいカットなのに素晴らしい速度でやってくれた。Bさんは最近ほかの番組では作画監督までやってるのに、あのカットだけは動画で参加だからどのコマを止めてみても表情が全く崩れてないんだ。すごすぎる。ビルが爆発するシーンの煙、Cさんがやってくれた。Cさんは大ベテランだからロボットでモノ壊すの本当に得意。あれは匠の技だよね。Dくんは今回かなりのカット数をやってくれた。Aパート数人で回したんじゃないか? D君はまだ若手で正直絵が崩れるときはあるけどあれだけこなしてくれる人がいなかったら正直間に合わなかったんだ。などなど。
自分は進行ではないし制作会社の人間ではないのでそれが本当にそのままの話なのかどうかははっきり判断はつかないが、あんな納期の中で深夜のV編直前まで大激戦やってるんだから、どれもそれなりの真実は含まれていると思うし、感謝する。流し見されてしまうカットの一個一個が、手書きした人にとっては一生モノの記憶なのもわかる。
でも個人として立ち上がってこないし、たとえば番組Aの第n話のすべてのカットとメーターさんの対応表なんてものが発表されない理由もわかる。パンドラの箱だもの。だから、公の場所で個人名を挙げた感謝はなかなか難しい。ふわっとした「制作会社の方も死に物狂いで頑張ってくれました、感謝してます」なんて表現になってしまう。たぶん、メーターさんを本当の意味で評価できるのって進行さんや同職くらいじゃないかな。
でもだからと言って感謝がないわけではない。のでここで小さく書きました。いつもありがとうございます。ちゃんと放映されました。どのカットも穴が開くほど見ています。本当に感謝です。
一連のtwitterでのやりとりが
開発元・販売元・原画の協議の元削除され、委託ショップのサイトに謝罪文が掲載された。
「販売元である弊社においても、掲載文面の社内チェック等に至らない部分があった」
「(一月末のツイートについて)感情に任せたままのもので見苦しく、公の場において不適切だった」
「今回の件についての話は、これで最後」
製作TOP(シナリオ)・・・TOPとは思えないbotツイートの多さ、相互フォロー歓迎→スパムRTが多いので一部フォロー外す、一連の対応の遅さ
委託サイト・・・サークルに対し色紙キャンペーンなどで囲い込みをかけたにもかかわらず、チェック体勢が不足
しかし、そのゲームのファンにとって必要なのはいつ出るか、どの程度の質であるかということだ。
エロゲの裏方の仕事をやっている。あまり多くは明かせないが、担当しているのは音や声だ。
この業界で仕事するようになってかれこれ一〇年以上経つのだが、最近やけに気になるようになったことがある。
エロゲをそれなりにプレイする人はなんとなくわかっているだろうが、いまエロゲ声優は世代交代の時期を迎えている。
理由としては、事務所からの若手声優の売り込み、そこそこ知名度のある表声優の流入(食い詰めての)、ベテラン声優からの仕事量を減らしたいとの申し出及びプライベートな事情による引退、とだいたいこの辺か。
しかし世代交代とはいうものの、できる限り自らを売り出したい若手声優にとって、いまのエロゲの仕事はかつてほどの旨味はなくなってしまっている。これが今回問題にしたいこと。
昨今エロゲのセールスが減退傾向にある。しかしそれにしたって、エロゲの枠を飛び越えるとまでいかずとも、エロゲーマー間だけでも広く認知される人気キャラクターが全然出てこないのって、キャラクタービジネスとしてどうなのよ。
エロゲはワード数が多いから、仕事一本辺りのギャラはアニメと比べてもまだ良いほうではある。そういう面での旨味はまだある。
だけど、人気商売としての旨味はなくなってく一方だ。
いまの若手エロゲ声優にだって人気の子はいるよ。でもね、数こなしてるわりに、これっていう名刺代わりになるような役を持ってる子がすごく少ない。いまのベテランが同じくらいの若手だったころと比べても認知度の範囲がすごく狭いの。一般のユーザーにとってもそうなんだから、メジャーな業界の人になんか届くはずもなし。
エロゲに限らず、声優の人気なんて演じるキャラとセットなんだからさあ。
何が言いたいのかって、ソフトハウスにもっとがんばれと檄を飛ばしたい。もっと知恵巡らせ頭を使ってキャラをつくれと。
人気キャラクターを生み出せば、得するのはあなたがたソフトハウスでしょう。原画家の人気に甘えてるんじゃないよ。吹けば飛ぶような中小は特に奮起しろ。
俺から見て、どっかで聞いたことあるような台詞しか言わないすごい既視感のあるつまんないキャラクターでも、本当に一生懸命に演じてる若い子たちを知っているからさ、いつか大成できるよう祈らずにはいられないの。
エロゲはアニメと違って、サブの人気がメインを食うなんてよくあることだった。演じた声優の人気もポーンとあがった。存在感が強ければエロゲを代表するキャラとなり、その知名度は外にも広がっていった。
そういうのが昔話なことぐらいわかってはいるけど、それにしたってふがいなくなったなとやきもきせずにはいられないのが、音や声に関わる俺から見たここ数年のエロゲ業界の状況だ。
実力ある声優はいる。その子たちを羽ばたかせてくれる魅力的なキャラクターが足りてないのだ。
http://anond.hatelabo.jp/20120712005200
以前アニメ制作会社に関わったことあるけど、ここに書かれていることは事実だわ。
当然トップクリエイターの一部の人はちゃんとしてて、尊敬も出来る人もいるんだけど
それにぶら下がってる大多数の連中が酷すぎる。
人間として欠けていて関わってると神経磨り減る。
我慢できるとかの問題じゃない、この異常な業界にいて「おかしい」と思わない
制作進行って仕事はアニメ業界では底辺の仕事であり、同時に上にあがるための仕事でもある。
この下積み時代に、色々な原画家など制作者との繋がりを作って、将来的にはデスクとか
制作の立場が上のポジションに出世していくのがアニメ制作進行のキャリア形成になる。
ただ、本当におかしな連中ばかりだから、そういう連中を捌いていける図太い神経が無いと
この人のように3年くらいで退職してしまう。早いヤツなら1年も持たない。
この辺見る限り、この人はアニメ制作進行には向いてなかったと思われる。
まさにこの人が嫌っているコミュニケーション能力に欠けた
絵しか描けない連中を束ねて代理でコミュニケーションをとってやり、
仕事を円滑に回して作品を作る事に集中できる人間しか出世出来ない。
アニメ制作進行の仕事が出来るヤツはどこの業界でも重宝されると思う。
図太い神経と、細かな気配り、イレギュラーな事態になっても逃げないで場を補填する能力
話が脱線するが、「動画」という工程を海外に委託するようになって久しい。
そのせいで、新人アニメーターの下積みである「動画」工程が国内で経験出来なくなっている。
そのせいで、技術を磨く機会、稼ぐ機会を失っているので、技術者としてアニメーターの空洞化が進んでいる。
今思い返すとどうして自殺しなかったのか不思議なくらいだった。
今までいた田舎から東京に放り出されて一人暮らしを始めたことは、僕が過剰な開放感と万能感を持ってしまうのに十分だった。
自力でお金を稼ぐ快感に酔いしれた。大人だと錯覚した。家賃は仕送りしてもらっているのにも関わらず。
そしてパソコンを買った。免許もとった。バイクも買った。モノには困らなかった。
そうして自分の能力を錯覚した自分が次に手を出したのは、同人活動だった。
それなりに秋葉原に通ってはいたが、幼い頃から絵を描いてきて絵描きに憧れていたというわけでもなかった。
それは単純だった。クリエーターがかっこよかった。
というのも、周りの友人がヲタク的素養が半端無く、原画家やシナリオライターは神扱いされていた。崇拝されていた。
ヲタク世界で崇拝されることは世界の全ての頂点に思えていた。西又葵は日本で指折りの金持ちだと思い込んでいた。
知り合いの中にたまたま、コミケですんなり壁サークルに上り詰めた人がいた。
当時は無意識であったがどうも自分は顔を広げることは得意であったようだ。
その人にアドバイスを受けながら僕は元気よく描いた。
一応、高校の頃勉強がつまらないと落描きをしていたことはあった。とはいえその程度だったので最初の評価は酷いものであった。
それをバネにして、描き続けた。
ちなみにこのあたりで学校に行っていないのが親にばれ、退学してフリーターになった。
週6で夜勤に入り、日中は単発バイトがあるときはそれをこなし、ないと描いた。
そうして2年ぐらいしたところで、ふとある新商品を見て電撃が走ったのだ。
「これは流行る」
ずっと流行ジャンルに乗り遅れていたが、何故かその時は確信があった。
日中のバイトをしばらく減らして、描いた。
売れた。
そして僕は、部数にして4桁出せる同人作家になった。
相変わらず週5で夜勤のバイトは入れていたので収入はなかなかのものだった。
新しいバイクを買った。車が視野に入った。程度のいい中古のBMWすら乗り回せるんじゃないかと皮算用した。
いくつか商業の話は来ていた。
しかし、ラノベイラストやピンナップなどの単発仕事は何故か胡散臭いものだと当時の自分は考えて断っていた。
そうしているうちについに来た。
エロゲー原画。しかも自分を主軸に据えてくれるという。ふたつ返事でOKした。
そして、転落が始まったのだ。
待てど待てど上がってこないシナリオ。
自分を拘束するための「仕事のための仕事」、長ったらしい会議が繰り返された。
そうして消耗しきった頃、ついにシナリオが上がってきた。
イベント画の指定も一気にきた。
どう見ても絵にならなさそうなシチュエーション、どう見ても惹きつけなさそうなエロ分の少なさだった。。
同人経験をばかにするプロも多いが、その同人経験ですら、これは売れないと確信した。
そもそもシナリオに凝った結果、原画にしわ寄せが来るという状況が大間違いなのだ。
悲劇的なことに、プロデューサーはシナリオライターに心酔していた。
僕は描かなければならなかった。
明らかに売れないであろう失敗作とわかっていながら、描き続けなければならないことがどんなに苦痛か。
そうして、大失敗作はついに世に送り出された。
結果は散々だった。
自分たちのチームも加担したのかは不明だが、運悪く会社がちょうど傾いていた時だった。
社内はギスギスしていた。次の製作の予算がでるかわからなかった。
プロデューサーはだんだん「俺の言うことに口を出すな、気にくわないなら辞めろ」というスタンスになっていった。
相変わらず、シナリオライターには甘かった。
初めて人間に対する不信感が湧いた。
それがトリガーになって、今まで知らなかった他の世界に対する興味が湧いてきた。逃避の意味もあったんだろう。
お金を稼いでいる人や社会的に何か成し遂げている人のブログや本を、嫉妬心と不快感に苛まれながら読み漁った。
世界は果てしなく広かった。西又葵はそこまで金持ちではなかった。そして自分は仕事の本質を知りつつあった。
いつの間にか、生活リズムという概念は消え去っていた。なんども倒れた。精神科で薬を処方された。
毎晩薬を飲んで眠りに就く時間だけが幸せだった。数時間で目が醒めてしまうのだが。
突発性難聴を繰り返し、耳はもはやあまり聞こえなくなっていた。
しかし懲りずに自分の所感と成功者の言葉からヒントを得た、今後のブランディングをプロデューサーに説き続けた。
駄目だった。どころか、よりワンマンになっていった。
そして自分はひとつの疑念を確かめるべく、こっそり外注で他のエロゲーの製作を手伝いはじめた。だいたい予想通りだった。
時が経ち、作品が送り出されていった。もちろん、どれも売れなかった。
そして、僕はそっと、一つの夢の後片付けを始めた。
それからまた時が経った。
僕は年収4桁を数えられるようになった。
相変わらず忙しいことに代わりはないが、前向きに目標が立てられるいい業界、いい仕事だ。
仕事は突き詰めればつまりサービスであり、人に届いて初めて価値を生む。
そして、自分のした仕事の成果というのは、その仕事の品質とそれを受け取った人の掛け算だ。
エロゲー業界はあまりに受け取る人が少なすぎる割に、前者の品質だけは異常に求められる。
あまりにアンバランスな掛け算なのだ。
世界が見えていなかった過去の自分ということを引き算しても、まだまだ、後者の「受け取る人の規模」をしっかり理解して仕事を選べている人は少ないと思う。
資本主義社会が続く限り、この掛け算さえ忘れなければ、どんな状況からでも這い上がれると思う。
そして、絵描きさんへ。
本当に自分の描きたいものを描きたいのならば、プロにはならないことだ。同人の方がよっぽどピュアだ。
エロゲが8800円でも儲からない理由
エロゲが8800円もする理由
でエロゲの制作コストが語られてけど、アタマリバースしつつ自分の知ってる情報を表にまとめてみた。
新規参入しようと思ってる人の参考にどうぞ、かな。
以下注釈なのであらかじめ読んでくださいな。
・おおざっぱな金額なので、細かいつっこみを受けてもしらないッスー
・この制作費用は、それなりのスタッフで1~2万本クラス売ろうとするタイトルをまじめに制作した場合の費用。
→いらんこといい/エロゲーの値段教えますhttp://bit.ly/c96Endよりもうちょっと範囲を絞った費用・・・かな。
・れみなさんは原画とかのスタッフを社員として抱える計算してたけど、こちらは開発費については全て外注という想定。
→社員として抱えると、複数ライン関わることになるので1タイトルあたりの計算するのはちょっと面倒なので。
→たとえば、制作期間15ヶ月中原画家が作業するのはおおざっぱに9ヶ月くらい。
→ちなみに原画家やグラフィッカーを社員として抱えているときに、シナリオが遅れて原画家の手が空くと人件費が積み重なっていく。
・最低金額は、新人を使ったり、友人に頼んだりした場合の値段。当然、その分品質が落ちたりする。
→でも作品としてクリティカルでない部分は問題のない範囲で削ればいいと思うけどね。
→まあ、ブラックな行為だったりもするので、フェアにいけるところはちゃんとフェアにいきましょう。
→原画や彩色だけ超有名絵師に倍価格で頼んで、あとは最低金額で作るのも、絵だけで売れるので商売としてはアリだったり。クソゲーになりますが。
→余談:同人ゲームの制作費はシナリオ量にあわせて、それぞれの金額を小さくするとおおざっぱに予算が見えてくるかも?
・開発期間は、その作業が必要とするだいたいの期間。
→例えば、シナリオ書くのに6ヶ月とか。
→シナリオ・彩色・BGM・スクリプトなんかは人海戦術である程度期間を短くできる。もちろん人を増やした分品質のばらつきが出る&管理工数が増える。
→管理しないと、CG毎に塗りが違うとか、主人公の性格がシナリオ毎に違うとか、このルートだけつまらないとか悲惨なことに・・・
表が汚いのは勘弁してください>△<
項目 | 分類 | 単価(円) | 数量 | 合計金額(万円) | 最低金額(万円) | 期間(月) | 平均月生産(1人) | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開発費 | シナリオ | 1500/1k | 2.5M | 375 | 200 | 6 | 400k | - | ||
CG | 立ち絵原画 | 2.5万/1体 | 40枚 | 100 | 60 | 2.5 | 15~20 | 服装・表情差分含めて1枚 | ||
EVCG原画 | 3万/1枚 | 80枚 | 200 | 150 | 6 | 12~20 | 差分含めて1枚 | |||
販促・タイトル等原画 | 4万/1枚 | 20枚 | 80 | 40 | 2 | 10~15 | 所謂版権絵・差分含めて1枚 | |||
原画彩色 | 2.5万/1枚 | 140枚 | 350 | 210 | 6 | 15~20 | - | |||
背景 | 4万/1枚 | 30枚 | 120 | 80 | 3 | 10~15 | - | |||
システム等デザイン | - | - | 40 | 20 | 2 | - | 台詞ウインドウとか | |||
音 | BGM | 3万/1曲 | 30曲 | 90 | 45 | 3 | 5~15 | 買い切り | ||
OP・ED・挿入歌 | 作曲 | 30万/1曲 | 3曲 | 90 | 60 | 2 | 0~3 | 買い切り | ||
歌手 | 15万/1曲 | 3曲 | 45 | 30 | 2 | 0~3 | - | |||
ボイス | 声優 | 150/1word | 2万word | 300 | 150 | 1 | 収録は500word/h | 有名どころ・二次使用料とか含めた単価 | ||
音切り | 20/word | 2万word | 40 | 40 | 1.5 | 1~3万 | - | |||
スタジオ | 1万/1時間 | 50時間 | 50 | 30 | 1 | - | - | |||
ボイス加工 | 150/word | 1000word | 15 | 10 | 1.5 | - | ピー音やリバーブなど | |||
SE | 1千/1SE | 200個 | 20 | 15 | 3 | 80~150 | - | |||
ムービー | 50万/静止画ムービー1本 | 2本 | 100 | 60 | 2 | - | アニメは300~/1本 | |||
スクリプト・演出 | - | - | 200 | 150 | 3 | - | - | |||
デバッグ | - | - | 100 | 50 | 1 | - | - | |||
運営 | ディレクション/プロジェクト管理 | 25 | 15ヶ月 | 375 | 300 | 15 | - | 人件費/普通は社員や代表が担当 | ||
営業・広報 | 10 | 9ヶ月 | 90 | 0 | 9 | - | 人件費/普通は社員や代表が担当 | |||
鯖/HP運営・印刷物デザイン | 15 | 15ヶ月 | 225 | 150 | 15 | - | 開発用の鯖代とか含めて | |||
販促費 | 広告 | 店頭・web・雑誌 | - | - | 250 | 150 | - | - | 純粋な広告料のみ | |
等身大POP・冊子・体験版DVD | - | - | 100 | 50 | - | - | - | |||
<制作合計> | 3355 | 2050 | - | - | - | |||||
会社運営 | 家賃等 | 50 | 15ヶ月 | 750 | 500 | 15 | - | 諸々 | ||
製造費 | パッケージ製造 | 400(普通)~1000(豪華) | - | @400 | @400 | - | - | 数量は生産数量次第 | ||
<リクープライン本数>(8800円で販売・普通PKG・問屋出資で50%で卸す場合) | 10,263 | 6,375 | - | - | ※単位は本 |
※原画単価がちょっと安すぎるかも?
この1.5~2倍は製造したいものですにゃー。
たくさん製造すると在庫リスクが大きくなるので、そのへんは予約状況と相談しながら。
ちなみに全部HP直販にして、メーカーに入ってくる売上げがそのままでいいなら(よくないけどw)、価格は8800円から、5500円+送料くらいまでは落とせれる。
(もちろんショップ特典なくなる。発送作業とかは外注)
問題は、制作資金が問屋からでないこと(当たり前だけど)、店頭売上がなくなる影響で売上がどの程度下がるか予想がつかないこと(価格下がる分本数増える部分もあるけど)。
そして、二度と問屋に相手してもらえなくなると思う。資金がなくなったら即終了。
こうした冒険する資金のあるところは、既に既存の流通で売れているから冒険する必要があまりないってのが頭いたいところかも。イノベーションのジレンマ的な。
DL販売にした場合は、ぢつはHP直販したときとそこまで変わらず・・・いや、悪化するかな。
自前鯖は構築・管理コストかかりすぎる&面倒、他に依頼するとやっぱりそれなりの手数料を取られる。
→2GBのゲームデータが発売日に8000人にダウロードされる場合、16TB/dayの転送量になるんだぜ・・・ どんな鯖を構築しろとw
→まあ、DLできるタイミングを分散したりすれば軽減できるけど、それでも自前鯖はかなりきつい。
→Amazon EC2とかクラウド(のデータ配信)サービスも結構値段かかるので、音楽CDみたいな簡易PKGでDVDプレスした方が安かったりもw まあ、この値段は数年たてばかなり下がるだろうけど。
<スケジュール>
・企画(1~2ヶ月)→シナリオ・キャラデザ(3~7ヶ月)→CG・音・ムービ(6~9ヶ月)ー→スクリプト・演出(2~3ヶ月)→デバッグ(1ヶ月)→マスターアップ!→製造(2週間w)→発売☆
全てのスケジュールがある程度並列で流れるので、合計15ヶ月前後。
→EVCGの最後の1枚が、マスターアップの日に完成とかもあるあるw
シナリオ終盤~デバッグまでは複数の作業が並列して行われるので、スケジュール・プロジェクト管理は超大変。
→各作業の遅延(まれに前倒し)に伴い、ボトルネックがどんどん動いていく。
→スケジュールがちゃんと管理できてないと、管理ミスだけで数ヶ月ロスする。でも業界的にあまりできてない&重視されてない感じ。
→できればMSプロジェクトとかつかってきちんと管理しないとけっこう死ぬレベルの複雑さかな。リスケも多い。
会社的には1ラインで複数タイトルを次々に回していかないと、金銭的にけっこう死ぬ。
→シナリオが完成したら、プロデューサー/シナリオライターは次のタイトルの企画を練り始めるのが理想。
→社員として抱えているスタッフの作業が何もない、なんてことは回避しないとね・・・
<イベントとかグッズとか>
イベントで儲ける、って話があるけどコミケの出店費用はこんな感じ。
これはブランド毎に力の入れよう異なるから、かなり適当な見積もりだけど。
ブースを豪華に装飾しようとすると、100~200万とかかかる。C77のサーカス神社一体幾らかかったんだ・・・
→そういった豪華さは、ユーザー還元だったり、販促費として考える。楽しんでもらったら/人が集まったらOK。
項目 | 費用(万円) |
---|---|
出店費用 | 50 |
ブース装飾 | 30 |
列整理応援等 | 10 |
無料配布 | 20 |
コスプレイヤー1人 | 10 |
雑費 | 10 |
<合計> | 130 |
これで、3000円/原価50%のグッズセットを700個、1万円/原価40%の抱き枕を60個ほど売ればリクープ。
あまり有名でないメーカーだったり、グッズの内容間違えて売れないとリクープが厳しい。
グッズが売れないと、会社に残ったグッズを積むことになる。
→事前通販をすることで、在庫リスクをヘッジ&イベントでの販売数量をあるていど予測できる。
→グッズによっては製造時間が1.5ヶ月とかかかるから、事前準備重要。イベントの1週間前にイベント内容告知してるとこは運営/スケジュール管理が(´・ω・`)ショボーン
サントラやキャラソンは採算がマイナス~イマイチなことが多い。
でもないと寂しいから、初回版にサントラつけることが多いのさ。
オチ;
「シナリオと原画とCGと演出用素材から背景まで、自分が出来るからと言う理由で全部やろうとしてしまう方」こと、SCA自閣下は社長業もやってて超すごい。ゴイスー
これだけの範囲やってて、いやむしろこれだけ1人でやってるから、素晴らしき日々(http://www.keroq.co.jp/)はめちゃくちゃ面白いのかな。
あそーれ!
本社という名のマンションで数人の売れ残りと共に研修と名のインターネットをしている
会社が不況ということで給料からは3割引かれさらに上記の助成金でさらに減っている
業種はプログラマーといいたいところだが半年程度の実務しかやったことがない、あとはデータ入力だのテストだの簡単なものばかり
パソコンは好きだが正直プログラムだのsqlだのといったことは楽しくもなんともない、それでプログラマーだと名乗れるのだろうか?
そんな自分がプログラマーという業種に憧れてIT系中小企業に入った
今は仕事がない、あるにはあるのだがなかなか決まらないし決まっても1,2ヶ月程度のものが多い
自分は勉強があまり出来なくてゲームやアニメにはまっていった駄目人間である
家から1時間半も掛かる頭の悪い高校に行き周りの影響を受けアニメ絵を描き始めたりして将来ギャルゲー原画家になりたいとも思っていた
周りの知り合いもゲーム業界やらアニメ業界に憧れている者が多い
そんな未来のビジョンを思い描いていたのだが親に断固反対されIT系の専門に入っていった
今現在でゲームアニメ業界に憧れ進んでいった知り合いは皆フリーターやニートである、その点では正直ホッしているところがある
誰でも少し勉強すれば取れそうな簡単な資格を取り、プログラムもちゃんとしたものを組めるほどにもならず卒業していった
どうしてこうなってしまったのか、なぜこんなにも勉強が出来ないのかと自分に腹が立つこともある
塾に行っても成果が上がらず、家庭教師を呼んでも成果が上がらず金の無駄に他ならない
正直のところ興味がないのだ、オタクの典型的な興味あるものしかやらない、楽しいことしかしない
リセットボタンがあるならば自分は押す、それがまた日本人に生まれるという条件で
現時点でもう負け組、今の生活も将来を考えなければ楽で楽しいのだがこれでは将来完全なる負け組人生を送るだろう
もう少し遅くに生まれてくればちゃんとした人生を送れたかもしれない
こんなにも甘やかして育てた親に多少の恨みつつ、ここまで育ててと感謝したい
俺「あれ、声優方面だったら、A君もいろいろ知っているんじゃないの?」
俺がこう言ったのは、A君のプロダクションはアニメ専門でこそないものの、アニメ関連番組を多く手がけているからです。アニメ界に彼は独自のコネがあるので、こういう相談を彼から持ちかけられるのは珍しいことでした。
A「うん。オレの方のツテにはだいたい声かけたんだけど、人手が全然足りないんだよ。べつに売れっ子でなくてもいいよ。こちらの注文で請け負い仕事が可能で、できればエロい声が出せる人。女性に限るけど、年齢は問わない」
俺「いないことはないけど……何。エロアニメでも請け負ったの?」
A「いや違う。最近、オレ、代理店辞めた友達と組んで、携帯アニメの制作配信会社を始めたんだよ」
俺「ああ、そうなの。A君も携帯アニメを? そりゃ時代だな。それで、手が足りないってことは、結構儲かってるんだ?」
A「まあね。はっきり言って今はブームだからね。★★★★★って声優、知ってる?」
俺「ああ、懐かしい名前だね。20年以上前に会ったことある。マイナー系のキャラで結構売れていたな。最近見なかったけど、もしかして★★さんも携帯アニメに出演を?」
A「そう。オレの会社でね。実は★★さん、ここ十年仕事が激減しててさ。一昨年にはとうとう声優の月収が10万以下にまで落ち込んでたんだよ。妻子抱えて途方に暮れて、アルバイトやってどうにか食いつないでいた。奥さんと共働きでさ」
俺「あの人も俺らと同じくらいの年齢だよね。それで月収10万は、キツイわなあ。声優って、いくら売れた時期があったとしても、潰しが効かないからなあ……」
A「キツイよ。オレが携帯アニメ配信の話を持ちかけたら、なんでもやりますって飛びついてきた」
俺「それで、うまくいったんだね?」
A「いったも何も、★★さんの月収、今は70万にまで回復しているよ」
俺「そりゃすごい。本当にブームなんだなあ」
A「まあね。でもオレはさ、この仕事(携帯アニメ配信)って一過性の商売だと思うから、ブームはいずれ去ると思っている。それが三年後なのか、来年なのか、来月なくなるかは分からないけど。儲かるうちはやるけど、売れ行きに陰りが見えたら、いつでも会社を畳むつもりだよ。傷が広がらないうちにさ」
俺「シビアだね、いかにも君らしい。携帯アニメが一過性だっていうのは、なぜそう思うの?」
A「いや、これはオレの個人的な印象なんだけどさ。自分で配信していて、こう言うのは何なんだが、携帯アニメが面白いとは、オレ、どうしても思えないのよ。あんな見にくいもの、よくみんな見るものだと思うよ」
俺「ほう。俺も、普段は携帯アニメなんて見ないけどね。俺の周囲にいるアニメ関係者に聞いても、日常的に見ているって人は皆無だなあ。学生に聞いてもそう。いったい誰が見ているんだろうね」
A「まともなアニメ好きは、みんな携帯アニメなんて見ないよ。アニメはやっぱりテレビで見たいじゃない。携帯アニメを見ている層って、オレたちとはまったく異質な人種だよ。普段からテレビなんて、アニメ含めて見もしないって層が膨大にいるんだよ。アニメなんて、わざわざ時間合わせてまで見るものじゃないと思っている。それが携帯だったら、夜、寝る前に布団の中で落として見れるから、ラクじゃん。課金も一回100円とかだし、携帯料金と一緒に払うから、面倒がない。あいつら、携帯アニメが好きだから見るんじゃなくて、ラクだから見るんだよ。どうせエロ目的だしさ。面白いかどうかではなく、抜ければいいんだよ。」
俺「なるほど。それでわかった」
A「だから、携帯より、もっとラクで面白いメディアが現れたら、連中、そっちに乗り換えるだけだよ。それがゲーム機なのか、なんなのかはわからないけどさ」
俺「それで、A君、本業の元請の調子はどうなのよ」
A「オレの仕事のやり方、知ってるだろ? 放送局からアニメ一本丸請けしてさ。フリーの原画家やアニメーター集めてローテーション組んで、おおむね7~8ヶ月で1クールアニメを完成させる」
俺「うん。知ってる。そういう仕事を、常に何本も回していたよね」
A「企画にもよるけど、一話あたりだいたい1500万で請けてたんだよ。これが5年くらい前までの話ね」
俺「その1500万から、下請けに発注して、残りが会社の収入になるわけね」
A「そう。フリーには時間給ではなく原画や動画一枚いくらで発注するから、時間はあまり関係ないんだけど、それでも納期があるし、仕事には6ヶ月以上かけないようにはしている。それでも、オレの自主企画の場合、つい1年かけちゃったりするけどね」
俺「A君は、もともと脚本家だし。自分の企画は、つい自分の作品モードになってしまうのね(笑)」
A「それでさ。5年前までは、そのやり方で回っていたのよ。それが今は……。ここ5年で、局から出る経費がどんどん削減されていてさ。今年に入ってから、向こうからの提示額が平均いくらになっていると思う?」
俺「俺は元請やってないから、よくわからないけど。いくらかな……一話1000万とか?」
A「650万だよ」
俺「……(絶句)……」
A「今年あたりから、そのあたりの額を言ってくる局が増えた。とてもじゃないが、やっていけない。やるだけ赤字なんて、バカバカしいだろ? だから、オレは今、どうしても断れない相手からの義理仕事以外は、断るようにしている。テレビのアニメ制作会社としては、事実上の休業状態だけど、仕方がない。赤字経営よりはマシなんだから」
俺「それで携帯アニメにシフトしているんだな。でも、その携帯アニメも、いずれブームは去ると考えているんだろ? この先どうするのよ?」
A「実は春から、別の仕事も始めたんだよ」
俺「へ? それは初耳だな。何始めたの?」
A「…オタ風俗だよ。そっち系の知り合いに相談してさ。女の子集めて……」
俺「……まあ、元手が残っているうちに、何かやっておかないとな……」
A「増田君、今は、綺麗事言っていられる時代じゃない。とにかく生き残ることだよ。綺麗事言うのは、それからでいいよ」
元ネタ:竹熊君、“紙”はもう、ダメだよ…(後編): たけくまメモ
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-d6cf.html
絵はナウシカですごく本物っぽいよくできた複製セル画だと思って買いました。実際複製セル画と売ってあった気がします。
・・・・でももしかして、と今更ながら思うのですが・・・・・
あれは本物だったんでしょうか?
おそらく複製で間違いないと思う。理由は以下の通り。
よって、本物ではないだろう。
ちなみにセル画は非常にもろいので、飾っておいたりするとすぐに劣化して酷いことになる。基本的に長く使うものではないし。なので色あせてぼろぼろになった謎の物体として捨てられた可能性もあるのでは。まぁ無責任な予想だけど。
ちなみに、スタジオジブリは、もののけ姫の途中以降はデジタル制作になっているので、本編使用セル画などない事に注意が必要。千と千尋の神隠しに使用されたセル画と名乗るものがあったが騙されてはいけない。また、近年のハイビジョン制作のアニメーションはまず間違いなくデジタル制作である。
とはいえ、デジタル制作のアニメーションは絶対にセル画がないかというとそうではない。本編使用などではなく、ごく希に、雑誌やポスターなど用に版権イラストと言って、優秀な原画家やキャラクターデザイン、作画監督、時には監督自ら描くイラストというものがある。これをデジタル制作が本格化するまえは、本編がデジタル制作なのに、セルで書く人がいるらしい。これが出回る事がある。また、チャリティーオークションなどのために、特別に書き下ろしたりすることもままあるようだ。
これらは当然一品もので、しかも静止画として美しくなるよう、普通の動画用セルに比べて段違いの精度がある。また製法も異なるらしい。たとえばトレスマシン(セルに線画を移す装置)を使うと、カーボンがわりと早く劣化してしまうので、長期保存が必要と言うことで手でトレスしていたりとかするようだ。
ただし、これら普通の本編使用のセル画より出回りにくい上に、出回ったとしても恐ろしい額になる事が多いらしい。
と、別に収集家でもないしちょっと昔聞きかじった程度の知識を披露してみる。
詳しい人による補足突っ込み等あればよろしく。
って、こういうタイトルで文章を書いたりすると、最近のライトノベルを読んでいる人々に怒られそうなんだけど、それでも一言言いたいので(つーか、二言にも三言にもなりそう)、言わせてもらう。
まあ単刀直入に言うと「絵師、ヘタじゃない?」ってこと。文章とかそういうのは流行り廃りがあるだろうから、老年になった自分がいちいち難癖つけるのは間違ってると思うから、ライトノベルの内容については触れない。そもそも、ライトノベルってのが最近は多様化してきて、その定義を語るだけでもかなりの分量になってしまう。そういう面倒なことは避けたいので絵師だけの話をする。
繰り返すけど、ライトノベルの表紙を飾ってる絵師の絵のレベルが総じて低くなっているように感じているのは自分だけなんでしょうか。まず、基本的なデッサンがなってないというか、これを本当に流通させていいのか、ってレベルのイラストがある。そして、何と行っても没個性化がひどい。昔はもっと個性があって、絵師の顔ぶれも豪華で、表紙買いをする価値のあるライトノベルがたくさんあった。最近のはなんか、どこぞの三流エロゲー会社の原画家さんがかいたようなありきたりな絵ばっかりでまったくもって魅力を感じない。
いやー、本当にひどくないか?とりあえず出版しておけば売れる、って思ってないか。中にはさ、具体例出すけど『NHKにようこそ』みたいに、ものすごく雰囲気のあったイラストがつくこともある(マンガ化の時に糞先生が描くのではない、と知ったときは涙が出た)。ライトノベルってのはさー、内容も重要だけど、外見もものすごく重要だと思うんだ。以前、作品の途中で絵師が変わって文句を言っていたライトノベル作家がいたけれど、それぐらい重要だと思うんだ。最近のライトノベル作家は自分が魂込めてかいた作品にくっだらねぇ絵をつけられて、悲しくないのだろうか。そしてくっだらねぇ絵を描いている絵師は自分の絵が没個性化されていて、自分の名前が誰にも記憶されず、いつか淘汰されてしまう存在であることを正しく認識しているのだろうか。くっだらねぇ絵から脱皮して、すばらしい絵に変革しようとする気概のある絵師はもういないのだろうか。最近のライトノベル売り場をみて思ったことを書いてみました。
例えば「To Heart2」と言う作品がある。
この作品にはみつみ美里、甘露樹、なかむらたけし、カワタヒサシと言う四人の原画家がおり、それぞれの個性をもって
各キャラクターの原画を描き、一つの作品として纏められている。
その絵柄の違いに特に難色を示すファンはそう多くはいない。それは何故か。
絵柄の違いはあれど、To Heart2と言う世界の中から極端に逸脱してはいないからだ。
対して天元突破グレンラガン第4話。もう言うまでもなく逸脱している。
『逸脱し過ぎた個性』は個性でないのである。
オタクもそうバカではない。個性を認めないほど愚かではないのはTo Heart2が証明している。
では何故、グレンラガン4話はここまで大ブーイングに包まれてしまったのか。その答えがここにある。
今回の作画を担当したのはアニメ「BECK」の監督との事だが、彼の過ちは
「BECKで通用した事が、グレンラガンでも通用すると思ってしまった事」である。
普通のアニメファンからは存在すら目に留めてもらえないような「BECK」と、この春「らき☆すた」「ハヤテのごとく!」に次ぐ
人気を獲得している「天元突破グレンラガン」を同列に置いてしまった事なのである。
かつて「魔法少女リリカルなのは」でも同様な事が起こり、件の個性的な絵柄をベルカ式と称されてファンの間では
黒歴史にされている。
いっそグレンラガン4話の作画も「BECK式」とでも称してせせら笑う事でしか、一人の「見えなかった男による失敗」によって
裏切られたファンの傷ついた心を癒す事は出来ないのかもしれない。
http://anond.hatelabo.jp/20070422234719
んー。もっとすごく単純な話で、「絵がキレイ」で「よく動く」作画が一番評価されやすいんじゃないのかなぁ。
だから当然、絵のキレイさが無ければその分だけ評価が下がるというのは、これまた極々単純な話。
しかしながら、現在の「萌えブーム」の中核をなすギャルゲー、ラノベ世代の若いアニメファンにとって、アニメ映像のクオリティの基準は“絵の美麗さ”“キャラクターの一貫性”にあることが多い。これは、ギャルゲーやライトノベルがアニメーションとは異なり、原画家、イラストレーターといった、比較的少人数のスタッフによって描かれることから、絵柄のブレが発生しないメディアであるということも、大きな要因であると思われる。
また、メディアミックスを通じて、複数のメディアで横断的に作品、キャラクターを消費することが普通になっているため、キャラクターの一貫性を維持するということは、ファン活動そのものを維持することに直結する。ゆえに、いちばんわかりやすい、ビジュアルとしてのキャラクターの一貫性が強く求められているのではないか。
グレンラガン4話やアクエリオン19話(だったよね?)の作画の評価割れの件について言えば、そんな複雑な分析は恐らく必要ない。「上手いものは上手い」「下手なものは下手」ただそれだけです。いや、下手と言っても、比較的に…という話ですが。
もちろん、ヘタウマ絵なんて妙なカテゴリもあるくらいで、”下手さ”があるからこそ表現できるものというのはあるのだろう。個性だとか、アート的な何かだとか。ただ、その部分に評価の重点を置きすぎて、下手である事をスルーしてしまうと、それが原因で評価割れが起こってしまうのではないかと思います。
最近では、アニメーターブームの中核を担っていたような人々が、監督クラスになって作品を作っているので、こういった遊びが復活するのも不思議ではなく、動く絵を愛するアニメファンとしては、どうか表面的なキャラ絵だけではなく、広い意味でのアニメをみる楽しさ、アニメの気持ちよさを知ってもらいたいなあと思って、このような駄文を長々と書き綴ってしまいました。
「○○産の△△は□□地方特有の××で育成されただけあって芳醇な…」
それは確かに高度な楽しみ方なのかもしれないけれど、別にそんな事が言いたいわけじゃない。僕らは、ただ単に感じたいだけなんです。
「あー、おいしかった」
って。
ひとつは、絵の美麗さ。
ひとつは、動きのよさ。
「絵の美麗さ」とは、いうまでもなく一枚一枚の絵の美しさ。本来は、レイアウトなども含めて絵としての完成度が測られるべきだが、最近では、キャラクターが可愛く描けているかどうかに重きがおかれる傾向がある。
しかしながら、アニメは構造上、多くの人間によって描かれるため、描き手の能力や個性によって絵柄がブレることになる。そのため、作画監督という役職を置くことで、1話単位での絵柄の(できるかぎりの)統一を図っているのが実態。
場合によっては、さらに“総作画監督”という全話にわたって絵柄を管理する役職を設けることもある。
「動きのよさ」とは、動画=動く絵としての心地よさ。細かい表情や、仕草、あるいは派手なアクションなど。この動かし方やタイミングはアニメーターとしての技術力が最も現れる部分であり、個性がはっきりと出ることになる。“動き”は、キャラの演技や画面演出の幅の広さにつながる重要なポイントとなる。
かつて、80年代後半のアニメーターブームにおいては、様々な作品中でアニメーターが見せる個性的な“動き”にファンが注目し、スターアニメーターと呼ばれるアニメーターが何人も誕生した。
その時代に詳しくない人にも解りやすい例としては、金田伊功の「金田エフェクト」(オーラや稲光、またはその残像などが、画面内で激しく動き回る効果)や、板野一郎の「板野サーカス」(ミサイルや戦闘機が、縦横無尽に追いかけっこをするように動く、メカアニメの定番表現。納豆ミサイルとも)がある。
ちなみに、上記のような“動き”の表現は、アニメーター達の間で模倣、継承され、さらに新しい表現を生んできた。スタジオ内の師弟関係によって、動きだけでなく、絵柄も継承されることがあった。アニメーター単位ではなく、スタジオ単位で担当作品を認識するケースも見られる。
作画監督というシステムも、過去においては縛りの厳しいものではなく、作画監督ごとの個性が大きくでている作品も少なくない。『美少女戦士セーラームーン』はキャラ絵の可愛さに重きを置いているイメージがあるが、実際には作画監督の個性が強くでていた作品の代表例といえる。
アニメーターの個性を楽しむ、という面では、過去には『機甲戦記ドラグナー』において大張正巳による(設定とは異なった)有機的なラインで描かれるメカをそのまま登場させるオープニング(特別に本編に登場した回もある)や、『天空戦記シュラト』での菊池通隆による作画監督回(本来のキャラデザは奥田万つ里だが、当時『超音戦士ボーグマン』で人気が集中した菊池が特別に起用された)など、作画の個性がファンサービスとされたこともあった。
最近でも、『創聖のアクエリオン』におけるうつのみや理、『ギガンティック・フォーミュラ』での薮野浩二(本編)と門之園恵美(原案・ED)といったアニメーターの個性を全面に出した演出、遊びが見られるが、若いアニメファンから「作画崩壊」と揶揄され、拒絶されるケースが多くおもわれる。『天元突破グレンラガン』#4も、キャラクターの感情をさりげない動きで巧みに表現する小林治(『BECK』監督)の個性が全面に出ていることで、過去3話と比較するファンに拒絶されている。
ちなみに、「作画崩壊」というのは本来、制作工程の管理ミスなどにより「動かない」「絵がヘタ」「色がついてない」等の“未完成”状態のアニメが放映、上映されてしまうことを指していた。1989年の『天空戦記シュラト』アスラ神軍編に始まり、1998年「ヤシガニ」の語源となった『ロスト・ユニバース』、1999年に未完成のまま劇場公開され波紋を呼んだ『ガンドレス』と、過去数度にわたり「作画崩壊」は発生している。アニメバブルによる製作本数の増加、海外発注の増加によるクオリティコントロールの困難など、様々な理由があるが、最近では海外スタジオとの作業ノウハウも蓄積されているので、トラブルになるケースは減少したが、国内の動画スタッフ空洞化という新たな問題も抱えている。
上記のような理由から、アニメーターブームを経験している様なファン(30代??)はアニメーターの個性に対して寛容、あるいは好意的な態度をとることが多い。
しかしながら、現在の「萌えブーム」の中核をなすギャルゲー、ラノベ世代の若いアニメファンにとって、アニメ映像のクオリティの基準は“絵の美麗さ”“キャラクターの一貫性”にあることが多い。これは、ギャルゲーやライトノベルがアニメーションとは異なり、原画家、イラストレーターといった、比較的少人数のスタッフによって描かれることから、絵柄のブレが発生しないメディアであるということも、大きな要因であると思われる。
また、メディアミックスを通じて、複数のメディアで横断的に作品、キャラクターを消費することが普通になっているため、キャラクターの一貫性を維持するということは、ファン活動そのものを維持することに直結する。ゆえに、いちばんわかりやすい、ビジュアルとしてのキャラクターの一貫性が強く求められているのではないか。
このことは、『ぱにぽにだっしゅ!』では好評だった新房昭之が、そのままのスタイルで手がけた『ネギま?!』が原作ファンからブーイングをくらうことになったケースにも見て取れる。
今回『グレンラガン』がブーイングの対象になっているガイナックスは、本質的にはアニメーターの個性や動かす技術による部分が大きいスタジオであるので(決して、エヴァとパチンコでお金を稼ぐのが本質ではない、と思いたい)、今回のように作画監督、原画の個性が顕著に現れることは、意外ではない。
最近では、アニメーターブームの中核を担っていたような人々が、監督クラスになって作品を作っているので、こういった遊びが復活するのも不思議ではなく、動く絵を愛するアニメファンとしては、どうか表面的なキャラ絵だけではなく、広い意味でのアニメをみる楽しさ、アニメの気持ちよさを知ってもらいたいなあと思って、このような駄文を長々と書き綴ってしまいました。
決して、俺達はお前達とちがって芸術が解る眼を持っているんだぜ!と言っているわけではないんです。ほんとに。