はてなキーワード: 投資対効果とは
1.
戦国時代の話。
奥方は誠意を尽くしてもてなそうと料理をせっせと御膳に運んでいた。
酒が進み、気分が高揚してきたとある武家が奥方にこう、尋ねた。
その問いに奥方はこう、即答した。
「それは”塩”でございます」
一瞬の静寂の後、周りは大爆笑。
「はっはっはっはっ、奥方様、それはないでしょう 今私の前には肉や鯛や漬物といったうまいものが沢山並んでおる それを差し置いて、”塩”などとは… はーっはっはっはっはっwww」
どんなに周りに笑われようとも、当の奥方はにこりとしただけで何も反論しなかった。
時は流れ、再度その武家で宴が催された。
前回の宴の際に出された料理が殊の外うまく、評判になっていた。
お呼ばれした面々たちは今回の料理もさぞうまかろうと期待を込めて口に運んだが…
あれ、なんか、全然おいしくない。
というか、何の味もしない。
「奥方様、なにか、、、今回の料理は、、、その、何の味もしないであるが?。。。」
一瞬の静寂の後、周りはどよめいた。
「”塩”ですか??」
奥方はにこりとしながらも全く笑っていない目でもって武家の一人を射抜きながらこう続けた。
「前回、貴方様は”この世で一番うまいものはなんであるか?”とお尋ねになりました。
私はあらゆる料理の下味をつけるのに欠かすことのできない”塩”と答えましたが、
貴方様はたいそうお笑いになられ、そんなはずはない、と仰られました。
ですので、今回は”塩”を一切使うことなく料理した次第でございます」
ぐぬぬ、
武家の面々はただの一言も言い返せず、ただただ平謝りしたそうだ。
2.
その工場では一ダース(12個)分の歯磨き粉を段ボールに詰めて出荷する決まりになっていた。
つめるのは機械で自動で行われていたが、たまに機械がきちんと動かず、空箱のまま梱包され出荷され、
この対策をするようにと社長から大号令がかかり、関係部署から超エリートが選出されたタスクフォースが結成され、
数か月に渡るの打合せの後、数千万円の投資をして自動重量検知器を製作した。
ラインを流れる段ボールを逐一計量し、重量が規定に満たないものがあるとブザーが鳴ってベルトコンベアが止まるという機構だった。
重量を正確に測りきれず、きちんと一ダース入っているのにブザーが鳴って止まることが度々あった。
しかし空箱を顧客先に送るよりマシかと、特に何の対策もしなかった。
投資対効果を算出するため、担当の間接部門では装置が月に何度の検知をしたのかを集計していた。
導入当初は月に5~6度の検知をしていたが、3ヶ月を超えた辺りから全く検知をしなくなっていた。
たまたまか、そう思ってそのままにしていたが、さらに半年すぎてもただの一度も検知していないため、
そこで間接部門の担当者は唖然とせざるを得ない光景を見ることになる。
社内の超エリートが数か月の時間と数千万の金を投じて導入した自動重量検知器のスイッチが、切られていた。
替わりにあったのは、現場で働く従業員の暑さ対策で置かれていた業務用の扇風機。
その風を梱包済みの箱に向けていた。
「これは一体どういうことだ??!」
「あの機械さ、しょっちゅう誤作動で止まってこっちは仕事にならんのよ!
扇風機の風当ててれば中身入ってなかったら空箱吹き飛ぶからこれで十分なんだよ!」
その後、自動重量検知器を導入した責任者はこの会社を去ることになった。
あと一つあるんだけど、それよりも君のお気に入りの小話、聞かせてくれない?
https://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/2010596.html
この辺見てて思ったけど、はてなーってネット情報に踊らされすぎてる
テレビの情報は鵜呑みにしないくせにネットの情報は鵜呑みにするよな
農業の中でもとりわけ稲作でドローンの利用が考えられているけれど
その主な利用として期待されてるのが農薬散布
昔から小型ヘリとか小型飛行機みたいなのを使った農薬散布はあるんだけど
ドローンになってそれが格安になったから期待されてるんだけど実情はなかなか厳しい
安くなったといっても農薬散布できるぐらい大型のドローンになると100万とかになってきて
村とか市とかの単位で買えば良いって簡単にみんな思うし実際やってるとこもあるんだけど
そもそも農薬って蒔く時期が厳密に決められていてそこから少しでもズレると効果が薄くなる
あと雨に弱い場合とかもあって天気予報と睨めっこしながら農薬蒔くんだけど共同所有だと融通が利かなくなる
コンバインとか田植機とかと似てる
昔の小型ヘリとか飛行機はどうだったかっていうと、地域まとめて農薬散布してたのでそういう問題は無かった
ドローンはそんなに広い範囲に農薬蒔けないので結局個人所有になる
結局、各家庭で個人所有するぐらいなら村単位で小型ヘリとか持たせた方がいいよね、っていう感じになってる
ただ、人手で散布しても1日でざーっと終わってしまうのでやっぱ人件費の方が安いよね、という話になるし
北海道とかの広いとこだとそういうわけにもいかないけど、小型ヘリでいいよね、ってなる
夜寝てる間に田んぼを耕してくれるという夢のような話だけれどこれも厳しい
ただ単に耕すだけならまだしも、田んぼって割と綺麗に畝を作らないと水はけが悪くなる
自動運転がGPS制御されてる場合は誤差が大きくて畝を綺麗に作れない
補正情報貰ってセンチメーターレベルで補正が効けば比較的真っ直ぐ走るけど投資費用が半端ない
田植えや稲刈りなんてのは運転は二の次でどっちかっていうと苗の補充や籾の運搬なんかの方が遙かに大変
軽トラに自動運転付けてボタン一つで家まで持って帰ってくれる方が遙かに嬉しいが、公道を走る自動運転レベルがどれぐらいかはご存じの通り
クローズドな田んぼの中だと自動運転が楽に出来ます、っていう話だけどそもそも需要があんまりない
そもそも今の稲作のやり方を続けて自動化するってのは無理があって
人間が作業しやすいように設計された稲作の方法じゃなくAIが作業しやすいような稲作の方法への転換、っていう考え方がある
例えば苗を作って田植えするんじゃなくて種を直播きしよう、とかいう試み
収穫量は減るが稼働も減るし自動化もしやすいのでトータルとしてはバランスが良いという考え方
しかし実際にやってみると昔はいなかったジャンボタニシに種を全部食べられて全滅っていうね
考え方はあってると思うけれど実用化するにはまだまだ先が長い
よくテレビで出てくるのは大学とか大手企業とかが参加した実証実験
お金は全部出してくれるしなんなら謝礼や使用料とかを払ってくれる
なのでドローンを使った夢のような農業とか無人で耕すとか採算度外視で実施して
いざ実用化ってなると上記のような問題にぶち当たって実現せずにいつの間にか無かったことになる
学術系のこういうムーブメントは否定はしないけどもうちょっと考えてやって欲しい
ただただ目の前の科研費とか研究費を消化するためにやってるようにしか見えないし
下手にメディア受けするもんだから見ている側はiPhoneが発表されてるのと同列に扱ってしまって
「すぐにでも実現可能でしょ?」
投資に見合うのは期間、費用、想定収益が見えるような段階になっているもの。
当然その前に試行錯誤して、客と商品のすり合わせをしないとならない。じゃあ、その間の生活費研究費どこから出てくるっての。
金を出す側も、右も左も分からないから出せない。何よりも右も左もわからない段階で金をもらえるかもしれないと詐欺師も近寄る。真面目にやっても結果的にだめだったと詐欺と思われるかもしれない。
大学の研究としてであれば期間、費用、想定収益が出せなくても、研究結果として示せれば研究はできる。
論文として成果を世に問うことと大学機構を用いた少なくともおかしな用途に使っていないということを示すことができる。
そもそもさ、新自由主義に転換する前の1990年代以前は成果を出せていたんだよ。
新自由主義はすべてのものは投資対効果を図れるというのと、政府の関与は常に非効率だというもの。だから、民間に委ねて民間の投資で運営すればよいというものだった。
イノベーションは着想自体なら金も時間もかけずに簡単にできるだろう。
正直子供だましのアイデアであっても結果的に実を結ぶこともある。
革新的であればあるほどアイデア時点ではこんなものはうまく行くのか?と言われるものだ。
着想は簡単なものであっても、必要なのは時間と金。そして、時間と金とどちらかで言われれば時間のほうが必要だ。ただ、時間はやってる奴の生活費ということで金はやっぱり必要だが。
やっててうまく行かないこともあるかもしれない。また、軌道修正が必要なことは往々にしてある。そもそも、軌道修正なしでまっすぐ行けるものならすでに誰かやってるだろう。
つまり、短期的な投資的効果にははっきり言ってなじまない。新自由主義の対局にある。
新自由主義の欠点の一つに「投資対効果が見えるものだけに金を出せばよいのではないか」ということがある。計画至上主義。
はっきり言ってしまえば共産主義と同じ過ちに至っていると思うね。
ゆえに、完全にイノベーションは出なくなってしまった。萌芽だけなら出せるが、萌芽なんてめちゃくちゃに扱われ、萌芽を訴えた奴は失意のうちにやめてしまう。
以前これをかいたが、
https://anond.hatelabo.jp/20181029083514
イノベーションに必要なのは、強み、市場とのマッチングの2点だ。
逆に外部から金を入れやすさということを考えれば、不確実性が少ないほうが良い。つまり、すぐに売れるようなものであることが望ましい。
数カ月で軌道に乗る旨いラーメンができたということであれば、銀行融資でも出してもらえるだろう。
あるいはどこぞの会社に勤めて、フリーランスで仕事うけれるぐらいのもので独立するのでもいいだろう。
景気がいい時に創業率が高い、景気が悪い時に創業率が低いというのを曲解して、創業率を高めれば景気が良くなるという原理のもとに動いてる日本のイノベーション。
無論おだてて役所に20万円出させればそれは「創業率を高めた」という結果を産みだすことが出来る。そのために今日もワナビーや頭の弱い大学生をおだてて起業させる昨今。
強みというのは何らかの科学技術と特許をバックグラウンドにしたものが多いために理系畑の話となることが多い。
市場とのマッチングは文系、というか経営学の範囲だな。経済学にも比較的近い。投資対効果というものも扱う。
投資をするにしても不確実性が高いと金利は高く取らないとならない。更に長期間になると想定利益がべらぼうなものでなくてはならない。
理屈ではこうは言えるが、何よりも実際に投資する判断をする人間は数件にフルで力を入れるわけで、その中で成功事例がなければ首を釣る。だからリスクを取れない。
その間に強みなぞ作れない。
思いつきがたまたまうまく行ったというものか、あるいはどこかで爆発的にうまく行ったものの劣化コピー+αぐらいだ。
どこかで爆発的にうまく行ったものの劣化コピーとなるとと、どこかに勤めて情報が入って来やすい環境の人間になるだろう。
さすがに一般庶民にあそこ儲かるかもしれんよ?という話が入ってくるぐらいでは遅すぎる。
その情報すらもないやつは本当に「ただの思いつき」
もちろん思いつきを改善していけばいい商品になる可能性があるが、そこまでに資金が尽きるのが当たり前。
あるいは、別途金を作って研究開発できる大企業や大学の人間を何とか起業の地獄の世界におだてて引き込めないか?と目算する。
多少頭がある奴は騙されないが、時に頭の弱い人間もいる。けど、技術開発には論理能力が必要だから、基本的にだまされない。安定して金が降ってくる環境で開発したほうが幸せだ。
自称市場とのマッチング(+投資対効果)しか見れない経営、経済畑の人間も多い。
もちろん、自分自身が金を出す投資家は自分の立場と虎の子の金が大事だから仕方がない。問題はその周りで金も出さずに起業を煽る人間。
「でもイノベーションがないと日本が沈没、、、」しらんわ。世界のためにお前死ねというキュウべぇどもが。
まあ、無論起業なんて自己責任だから、騙されてやる奴が悪いというのはそうかもしれない。
馬鹿な連中をおだてて「思いつき」レベルでなんとか起業させて成果にしようという魑魅魍魎共がうごめく現代日本、、、、。
良い子は騙されちゃいけないよ!
新自由主義は、ケインズの知見を意味もわからず取り去って、自由にしたらうまく行く、以上の意味もない。
恒常期待仮説を元にした国債の破綻もトリクルダウンもマンデルフレミングによる公的投資の増大による金利の上昇も起きなかった。
一つ一つの理論は当てはまる場合もあるかもしれないが、企業の強い資金余剰の前にはあまりにも無意味だ。
ただ、なぜその企業の資金余剰が起きたかといえば、貸し剥がしとフリーハンドの法人税減税。資金余りの原因として、累進所得減税。金融分離課税もいれておこうか。
よって不景気を30年創りだした。
資金循環ガン無視で、ほっといたら金を貯めこむところに溜め込ませたら不景気になるというのは自由主義時代(産業革命以降1920年以前の思想)の焼き直し。
自由主義時代と一点違うことがある。それはイノベーションという思想が生まれたということだ。それ自体は良いとは思っている。
ただ、どこから誰が起こすかは全くわからない。そのわからなさ故に、叫べば生まれてくるとおもってるのだろう。
新自由主義時代のイノベーションなんて叫べば願いが叶う以上の意味しか無い。もはや洪水に人を殺してボンボン投げこめばイノベーションというのが生まれるようにすら思える。
具体的に金の流れをどうするか考えず、かつ、イノベーションに必要なリスクをとれるのは誰か?というのを完全に無視しているから。
だがイノベーションというのは結局のところ新しい知見で新しい商売が生まれた以上の意味は全くない。
実際創業率は経済成長率と強い関わりがある。創業なんてただ会社を起こしただけだから指標としては弱い。
しかし、それでも第一段階の創業をするという点でも元々の経済成長率を新自由主義の基では鈍化させるから起きなくなる。
これだけイノベーションだ!とさんざん騒いでもね。むしろ、起業すると地獄を見るのが知れ渡ったから誰も起こさなくなったというのが正解だろう。
叫び声なんて、それが故にどうなるかというのが何年も積み重ねれば嘘だとバレる。
まあ、これはアカデミックポスト志願者数についても言える。ある程度の競争主義は必要だが、競争と、実際得られるポストの比率の調整は必須だ。
ましてや競争的資金だよりでポストの数は全く増やさないというものでは一方的にアカデミックポスト志願者が減るのみだ。
新しい知見を作るのに時間がかかることもある。それは企業、ベンチャーキャピタルでは耐えられないリスクマネーが必要になる。
企業、ベンチャーキャピタルとかはすでに投資対効果が見えるものしか出さない。とすると、もう理論が完成して、2,3年でうまくいくようなものしかださない。
近年目立ったイノベーションというのは免疫チェックポイント阻害剤だ。ただし、この現象が発見されたのは1990年。
実用化まで24年。一番最初の奇妙な鍵穴の発見をするところから企業、ベンチャーキャピタルの金を入れることや、競争的資金で持ってきた金で研究することなぞ不可能だ。
まさに1980年代までの高成長を作っていたケインズ主義から新自由主義に切り替わり、バブル崩壊とやらのせいにされる直前の徒花だ。
新しい知見、その元となるのは?もちろん誰でも起こせる可能性はあるが、知見、科学として検証可能性が保てるように整えるのは大学だろう。
失敗した新自由主義を捨て、ケインズに戻し、なにか新しいことがあるかもしれないという息吹の基礎研究を整えること。ここからでしか革新的イノベーションは起きない。
ただ創業率を増やす=死体を増やせば革新的イノベーションを増えるという考えからぜひ脱却してもらいたい。
翻してみれば、きちんと基礎研究増強に立ち戻らないと革新的イノベーションは起こせない。それには新自由主義の破棄が必要だ。
競争的資金も一定は必要だが、競争的資金になじまないほど先駆的なものについては研究者研究者の運営費交付金で絶対にやらないとならないわけだからあくまで両輪で成り立たせないとならない。
「ローンで買わなかったんですか。」
後で別ルートから聞いた話だが、ローンがあればそれを盾に、給料を引き下げるつもりだったようだ。
お前うちに放り出されたら行くところないだろう、だから給料下げても働け、というわけだ。
PGは教えれば誰にでも出来る仕事だし、トップレベル以外は差がつかないので、
なるべく給料が安くて聞き分けのいい若者にやらせたがる。上流も一緒。
そんな会社だから、自衛策として自分でCGM系のWEBサービスをつくった。
これが大体月に30万円くらい。サーバー代はたいしたことない。
まあ時間は湯水のように使った。土日や連休、長期休暇はほぼヒキコモリ。
でも、家賃収入で月30万得ようとしたら、初期投資で3000万は必要だから、投資対効果はバツグンだ。
ちなみにいつ首になってもいいように、家も買った。中古の家を一括で。自分で好きにリフォームして住んでいる。
縦軸に目盛のないグラフ(インターネットもデータ分析も好きなぼくが、入社一年未満でWeb解析コンサルタントを辞めた理由)
http://abrahamcow.hatenablog.com/entry/2015/01/03/105115
のエントリを読んでこの人根本的にデータ分析を誤解しているんじゃね?って思った。データサイエンティスト的な人達はよく学術とビジネスは違って言うんだけどこれは数学的に間違っていても良いって意味じゃあ無い。数学的に正しいモデルでいくら精度が高いモデルでもビジネスに役に立たなければ意味が無いって言っているのだ。
例えばデータ分析者が「数学的に正しい」機械学習の最先端アルゴリズムを使ったことでCVRが従来よりも3%上昇したとする。YahooやFacebookのような巨大企業であれば数%上昇することで利益が億単位で変わるので投資対効果は十分だろう。対して規模が小さい企業であればその利益は数百万の単位でしかかわらない。
同じ「数学的に正しい」手法を使って全く同じことをやったのに全社はビジネス的には正しくて後者は正しくない。データ分析者が数学的には正しいけどビジネス的には...と話すのにはビジネス的に意味があるかどうか投資対効果が十分であるかどうかが状況によって変わるからである。決して「数学的に正しくない」がビジネス的に正しいことをしているわけではない。
もちろん数字をごまかすような低レベルな人達も中にはいるがそんなものは論外である。
エントリの著者は残念ながらまともな分析チームのある会社で働いたことがないのだろう。
同情する。