はてなキーワード: 新年度とは
正直言ってザマァである。
元々あんまり好きじゃなかった(私がとある仕事のミスを連発したため、過去の完成形のデータではなく、せめて判断基準がかかれた引継書のようなものが欲しいと言ったら、そんなものはないあったとしてもこんな初歩で間違うなら理解できないよ。経験を積んで何とかしなさいと言われた。見限った)し一年しか下にいなかったけれど、マジザマァwwwとなっている。
当時他の部署(例として営業補助課)の若手係長に自分の仕事ふりまくってたんだけど、その係長が転勤で元上司が後任になった。
元上司の後任は別支社から転勤してきた今年度昇進した係長なんだけど、その人がきっぱり言う人で元上司が若手係長に押しつけた仕事を戻そうとしてるのをぶったぎって爽快すぎた。
「過去のメール確認しましたが、その仕事は元さんが若手さんに今後やるよう依頼してますよね?つまり経理でやるより営業補助でやる方が効率的だと判断したんでしょう。もちろん元さんが営業補助の仕事をした結果経理が適任だと判断したのなら、両方の仕事を経験した結果ということで私も尊重しますけど、新年度早々はないでしょう。私の今の印象、仕事押し付けられてるなーです。適任だから営業補助に回したんですよね?自分がやりたくないから若手さんに押し付けたんじゃないですよね?」と総務と人事の前で社内携帯で電話しててニッコリしちゃった。
早くに作った子供とすれば通用する位の年齢差の新係長に押し付け作戦ことごとく失敗して、過去の自分が押し付けまくった仕事に忙殺されて営業部長に配慮の申し出したらしいけど、適当に流されてた。
そしたらww五十過ぎのオッサンがwwww体調不良で休むとww連絡してきたwwwww
数日休んでひょっこり出てきたと思ったらwww本当に急ぎの仕事以外はしてもらえておらずww押し付けてきた仕事たちはそのままwwwなぜなら元は経理の仕事だから営業補助の人達は分からない。若手係長は後任が元上司だから仕事がわかってると判断して引継書は営業補助関連しか作成せずwww
元は経理部のヒラにヘルプを出そうとしたが新係長が対応!「あ、今電話全部私がとってるんです。皆さんに名前覚えてもらいたくて!あと大丈夫ですよ、(私)さんに聞いたんですけど元さん引継書無くても完成データみれば経験からこなせる優秀な方らしいじゃないですか!私なんかは凡庸なんで引継書っていうド素人をなんとか使えるようにする底上げがあってやっとな人間なんで羨ましいですよホント!」でガチャ切り。
次の日からまた元上司休みwwwwしかも連絡してきたのはまさかまさかの~~~………嫁!!!自分でwww連絡しろwwwwww
業界ぼかしのために、全部ユニコーンで例えて業務の腹立ちを言っていこうと思う。1-2日は持ち堪えれたが、3日に先輩ユニコーンに怒られ、しかし怒られた意味が半分わかり半分わからなくて。というかキレるんじゃなくて普通に話して欲しすぎてびっくりである。みんな文句言いたいのをこっちに持ってくるな!
ユニコーン界は新年度で全てが変わる。引き継ぎもあるが各自自由にやってね、でもルールはあるよ、という感じである。ルールから外れたものは厳しく罰せられる。じゃあ自由にするなよ。まぁ、いいでしょう。ホウレンソウを大切に頑張りたいと思います。ただこの引き継ぎ曖昧のまま自分で新地開拓していくのはもう意味わからないので転職したいと思った。怒られるし。
そんなユニコーンな私、ユニ子としよう。ユニ子は異動して2年目である。歴としては5年である。年度替わり初日から新業務の為訳がわからずわかりませんしか言えない。ごめんね。でも新業務でまじでわからない。いやわかるところはわかるんだけど、不安のまま進めている。親からは頭が使えないのなら時間と体力を使え、と言われて育った。頓珍漢なことを言ったりしてるのはわかるので初日から落ち込む。まぁ明日頑張るのでよし。
次の日は先輩ユニコーンに叱られた。
うちの業務は時間ごとに業務の割り振りがあり、割り振りの間はまぁ雲の上をかけるとか?しないといけない。ユニコーンらしく。割り振りがない間自分の業務を進められる。
その割り振りは先輩ユニコーンが組んでくれるので、表を見ながら私はオッケー明日ね、と思っていたら「なんでクマちゃんだけ頑張らせるの?休憩が取れないじゃない。あなたも雲をかけなさい」と叱られた。しかし、雲の上をかける業務も、雲がない時は休憩であり、私たちは今まで時間を見つけて休憩していた。普通に休憩できるよ〜。まぁしょうがないので交代した。というか、そのように組んだのはあなたたちでしょう。びっくりである。しかし、午後には「クマちゃん、ひまだっぴー」と散歩してた。おいこら!休憩できるやん?時間あるやん?なぜ私は先輩に叱られたんだ。
次に叱られたのは物品足りない問題だ。私たちは夢パワーを摂取しないといけない。夢パワーを今日はフワリン諸島から摂取してきてね、等割り振りがある。なので摂取したら他の人が足りないじゃんと叱られた。何故。フワリン諸島の人もどうぞーこれがユニコーン分ですってしてくれたやん。他の人が足りているのか、足りていないのか、確認して無いならあなたはぽんぽこらんどからとってこい、ということである。いやいや、だから!何のための割り振りだよ!てか私に怒るんじゃなくて、普通に知らせてくれ。あと、私だけじゃなくて、渡した方にも言っといてくれ。ていうかぽんぽこからとるはずなのに、フワリン諸島から持ってこうとしてるのもおかしいだろ。割り振りあるんだから!それは合ってるんだから!足し算だよ!フワリン諸島って表にはあるけど、ぽんぽこランドの人も気にかけてあげてってキレずに普通に言って欲しい。気づかない私も悪いけど、それ、割り振り表の意味ないから。ていうか、キレるんじゃなくて普通に言ってくれ。
そんな怒られているのを見かねて別の先輩ユニコーンが心配してくれたが、まぁ私にとってはそんな辛くなかった為、んー後輩も大変そうですよ!と言ったら優しく叱られた。先輩なんだから周りを見て、と。いや、ちょっと待て。割り振り表原因でしかられているが、私の時は誰も助けに来ないくせに、怒りん坊が助けが必要になったら私が周りを見なさいって怒られるの何?周りが見れてない私も悪いけど、誰も私の休憩とか業務フォローとか入れなかったくせに、そして別に今までみんなそんなもんだと思って平和にやってきたのに、急に怒るクマっぴがきちゃって地獄。雲から落ちそうな時は絶対フォローするんだよって言われたけど、私が落ちかけてる時誰も来んかったやん。それも言われた今日。今日言われて今日だれもこんやないかいな。おい。3日間で1番これがしんどかった。ちょっと仲良しだと思ってた先輩からしっかり事実を指摘され、しかし半分理不尽じゃね?てかそれ私だけに何故いう?って感じだし。10年目の方にはいってないでしょう?それ。クマっぴと仲良しの先輩方がこちらに数人キレ散らかしてきて地獄。普通に話して欲しい。
ただ、ユニコーンは皆様のおかげです助けられていることも沢山あり、お世話になっているのでこれからも頑張りたいとは思う。イラってくる3日間だったけれど、それとこれとは別というか。日本地図と固有名詞ぐらい別物感情。
転職も考えた。しかし多分どこの業界でもあるから、もう早死にしたい。というか、頭のつくりや認知の問題であり、このような考え方ではどこでもやっていけないのでもう、修造カレンダーを眺めることしか、自分にできることはない。ただ、同期もこのクマっぴにメンタルをやられてたし、別の職場では爆弾と呼ばれているので、あちらにもこちらにも問題がある。喧嘩両成敗である。頭良くなるために百ます計算しようかな。
今、家に帰ってきた。
つうかもう寝たい。
画像だけで終わるエイプリルフールをサっと流して終わらせたい。
いつからか知らんが、エイプリルフール企画にやたらと時間のかかるものを持ち込むバカが出てきた。
1時間ぐらいかかるゲーム内イベントだとか、2時間かかるようなゲームだとか、ブラウザでポチポチさせるADV、とにかく消費者の時間を無駄に使わせるエイプリルフールの数々。
技術的に凄いことをやっていたり、以外な会社が超ガチでやってる場合は面白いが、単なるエンタメ業者が広告の一環で雑におふざけをしているのはいい加減見飽きてきた。
それに何時間も使ってられない。
画面の向こうにいる消費者、その人生に対して経緯を払えるかどうかの指標がエイプリルフールコンテンツの必要時間だと思う。
これだけでいいんだ。
新年そうそう対して面白くもない一発ギャグみたいなゲームを何時間もやりたくないわけだな。
そこが分かっている会社は信用できるし、駄目な会社は信用できない。
聞いてんのかFGO。
毎年毎年ダルいんじゃ。
3、4月は歓送迎会で飲み会代を払う機会多いと思います。私は転職して今の会社に中堅(30前半)としているのですが飲み会代の負担に少し違和感がありました。それは飲み会の場所と役職や年齢ごとにxx円という風に決められた会費メールが後輩からきたことです。私も新入社員ではないので、少し多めに出そうと思っていたのですが最初から○○さんはいくらです(ちょっと高い)という風に決めるのはちょっと違うのではないかと思いました。上の人が少し多めに出すのはご厚意であって最初から指定するものなのか?と思ってしまいました。
https://anond.hatelabo.jp/20240318183454
一週間ほど前愚痴を書き連ねたのだが進展があったので忘備録兼愚痴として書いていく
やるからには気合を入れてやったほうが達成感や社内の評価、そして給与等にも直結するし気合を入れよう、と思った
とはいえ役職持ちを平社員の俺が指示を出し動かすのは難しいというか気を使うというか、とにかく注意しなければならないなと思った
役職が下の奴や平社員に指示され、動かされるのは誰だっていやだし気分が悪い、俺だってそうなるだろう
と、いうわけでこのプロジェクトにアサインしてきた課長とともに企画書もどきを作成した
仕事の片手間にやるようなプロジェクトなので本来企画書など無しで進め、問題があった時に考えよう、というような規模なので企画書などいらない
しかし、先ほど挙げたように平社員の俺が役職持ちを動かすうえである程度ルール作りをしてワンクッション置こう、という考えだ
これで問題があるようなら訂正するし意見をくれ、期間は1週間、という形で
その1週間が先週の土曜日だった
月曜の朝現在、企画書もどきに対する意見は一言も帰ってきていない
先週金曜あたりに、そういえばあの企画書もどきどうです~?みたいなことを言ってみたが口をそろえて、仕事が忙しいからまだ見ていない、と言う
A4用紙一枚の企画書を見るのに10分程度もかからないし、それに対する意見を考えるのにも10分程度で済むだろう
それすらしないあたりこのプロジェクトの先行きが知れたものになってしまった
プロジェクトを任されたからには!といった俺の気持ちがどんどん冷めていくのが分かった
おそらく水曜日あたりまで待って、ダメなら企画書を一緒に作ってくれた課長に相談することになるのだが、モチベを上げた俺と役職者の間に熱量の差を感じる
適当に実施しやすいものから書いてみた。全部やってもダメなときはだめだし、どれが効果あるかはわからん
一応この数年はやるべきことがあるけど起きれない状態までは落ちてない
【睡眠】
みんないうと思うが、結局睡眠が大事。最低6時間(体質にもよる)、ノンレムというか質の高いのをどれだけ稼げるか
あと二度寝というかうとうとで納得感というかよく寝れた感を得られるか
ポケスリやってみたけど合わんかったし他アプリでも分析してない
で、睡眠のために、何ができるかというと他要素とめちゃくちゃ絡んでくる
お薬(デパスからデエビゴかなんかに変えた。合う合わんの個人差激しい)、栄養、運動、温度体温、ストレス対策、日光? それぞれ後述
炭酸系のに5~10分。寒いときや緊張取れないときは朝晩でも朝昼晩でも
ぬるめ。高血圧なので短めにしてるがそこ大丈夫ならもっと長くてよいはず
温かい羽毛布団と毛布と敷き毛布
家でも分厚い靴下履く
手先足先をできるだけ冷やさない
サプリは色々試したが、結局ツムラの12、柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)を可能な限り朝晩飲んでる。
青魚と野菜、特に根菜キノコ類。鍋か具沢山味噌汁で過剰摂取気味に。
適度に豚肉も食い、たまにジャンキーなものも食い、夜食で酒飲みながら塩っ辛いものを食べる。
血圧(心不全)と肝臓への負荷は下げれてないがストレス溜めるよりはましだとある程度の割り切り。
【運動】
ちょうど長めの犬の散歩でほぼほぼ埋まる(梅雨の時期はこれが不安定になるからしんどい)
犬が居るとモチベが最大化するが、居なくても徒歩圏内であるいは電車一本なり自転車どっかに止めてなりで、楽しく歩けるコースを作るとよい
辛いときは少し離れた病院帰りや買い物帰りに数駅歩いて帰ったり、ハイキングコースみたいなところで1時間以上
質の良い睡眠と食欲の安定につながるはず
強い運動は気休めにバランスボール乗ったり、腕立て正常位とかでやってる振りしてるだけ
【日光】
朝起きてすぐ15分浴びろとか無理なので、とりあえず散歩。
春~秋はあえて肌を出して浴びたりしてる
シミは増える
【ストレス】
なんでも自責にしがちなので、まず責任から徹底的に逃げる。ちょっと他責にするよう心掛ける。
一週間のうち予定は複数件入れない。
貯金、株系、外貨系、不動産系、金など、資産を分割してある程度何があっても耐えられるようにしておく。
(いざとなったら、1か月なり半年なり好き勝手やって人生閉じようぐらいの割り切り覚悟)
【娯楽」】
趣味は多彩に。元気な時にできる趣味、ちょっと元気ないとき用、ほんとに寝込む寸前用と段階を把握し、無理そうなら切り替える。
幸い自分は幼少の頃より、布団の中で妄想を繰り広げるという最後の砦があった。それすら出来なくなったのは50年ほど生きてきて2~3回ぐらい。
よく言われる、能動的な趣味、受動的な趣味、それぞれの中でのバランス。
能動は難しいが、クラフト系とかでもよい。散歩など運動系があればめっちゃいい。
受動は自分は、アニメ、小説、漫画、ゲームでぐるぐるしてる。動画系視聴が苦手寄りなので、漫画読めなくなったらもう妄想
季節の変わり目、冬、梅雨、盆と正月、バレンタイン、新年度、誕生日、クリスマス等で体調崩し年がら年中ギリギリになってる人ですが、
そんな感じでなんとか
裏として、裸で抱きあう、腰を振るというのがどうやらあるっぽい
たまにいる
「週1日は出勤したいからしていいですか」とか……状況把握しているのかとキレたくなるような申請が……。緊急事態宣言発令下で、会社の方針も遅漏なく回っているのに、これほどイラッ💢とさせられるものはない。— Rin Força Barça (@MTS_YAMGV) April 8, 2020
そういう工程をきちんと踏んで遅漏なくやりきることを総称して頑張るって表現になってるんじゃないのかなあ。適当にやる=頑張らない、というか。— 紅茶丼🌗おもちすうぷの季節到来! (@beef_pork_meat) July 8, 2019
新年度一般会計予算には付帯決議が全会一致で可決されてます。東センター委託に関する予算は『公民館運営審議会や図書館協議会の答申を尊重し、委託先であるNPO法人との合意が得られ、業務が遅漏なく行われることが確認でき、あらためて市議会の理解が得られるまで、関連する予算の執行を停止』。— 白井亨(とおる)小金井市長/小金井をあたらしくする会 (@shirai106) March 25, 2015
柴田英里
@erishibata
こういうものを見ると、「ジェンダー平等」の目指すものの視野の狭さと薄っぺらさを実感する。都市部高学歴が言うまでもなく前提になっている歪さ、「女子の教育」は重視するが、「男子の教育・社会で置かれる状況」には興味がない感じ
https://twitter.com/erishibata/status/1664873066147753984?s=20
柴田英里
@erishibata
9時間
出典:プラン・インターナショナル・ジャパン『おしえてジェンダー!『女の子だから』のない世界へ』
https://twitter.com/erishibata/status/1664989682000691201?s=20
柴田英里
@erishibata
9時間
「ジェンダー平等(都市部の高学歴家庭の女子が大前提)」のビジョンを提示しているプラン・インターナショナル・ジャパンは、内閣府男女共同参画の学生向けジェンダーパンフレットなども手掛けているので、非常にギルティだと感じています。
https://twitter.com/erishibata/status/1664991206240313344?s=20
以下のように女は馬鹿です。出生率が低い以上、ジェンダー平等はインチキでデタラメ。
出生数で比較しても低い。
こういう屁理屈しか言わないばか、結論がもっと金を出せなんだから狂っている。ゴールポストを変える。ジェンダー平等がおかしいのにカネを出せ。詐欺師だよ。
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東京は少子化してない!? ニッセイ基礎研究所リサーチャーに聞いた
能條桃子さん
1兆6千億円の少子化対策費などを含む東京都予算案の審議が21日、都議会で本格的に始まった。小池百合子知事は「出生率を大きく反転させるきっかけになる」と意気込むが、自治体の少子化対策で合計特殊出生率を指標とするのは適切ではないと指摘する専門家もいる。なぜか。
都の2021年の合計特殊出生率は全国の1・30より低い1・08。前年は1・12で、5年連続で低下した。21年の出生数でみても6年連続で減少。前年より4257人少ない9万5404人だった。
ただ、実は出生数は約20年間で5%減。減り幅は大きくない。都の出生数はこの20年間、10万人前後で推移し、出生数の減少幅は全国で最も少ない水準だ。
「合計特殊出生率をベンチマークにすると誤解が生じる」と話すのは、人口動態に詳しいニッセイ基礎研究所のシニアリサーチャー・天野馨南(かな)子さん。都道府県などは出生「数」を指標とすべきだという。
合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性について、年齢別に子どもが生まれた数を女性人口で割って出生率を出し、それを足し上げて算出する。注意すべきなのは、母数となる女性人口に未婚者と既婚者が含まれている点だ。
東京の場合は1996年以降、女性の転入超過が続く。コロナ禍でも変わらず、東京の転入超過数は女性の方が多い状況が10年以上続いている。
天野さんは「地元にやりがいを感じる仕事や希望する仕事がない、無意識な男尊女卑の価値観に違和感を覚える、といった若い就職期の女性が理想の人生を東京でかなえよう、と多数集まっている」と話す。
住民基本台帳人口移動報告によると、転入超過は20~24歳が大部分を占める。専門学校卒、大卒後に上京した世代で、多くが仕事を理由とした転入とみられる。
地方から東京へ若い未婚世代が流入し、母集団となる女性人口が増えて東京の合計特殊出生率が引き下げられる形だ。
天野さんは「都の出生率の低さには構造的な必然性がある。都道府県間で比べると、出生率と出生数の高低に相関はもはやない。出生率でそのエリアの少子化度合いを測定するのは難しく、現状を表していない」という。
出生数でみると、大阪府は00年に8万8163人で東京に次いで全国2位だったが、21年は5万9780人で、約20年で3割減った。全国平均も約20年で3割減。都の場合は5%減で、天野さんは「東京は全国で最も出生数減少率が低く、『非少子化エリア』1位と言える」と話す。
全国的に出生数を増やすには、①若い女性が地方にとどまり、やりがいを感じられる仕事に就き、結婚して働きながら出産できる労働環境、②東京での出生数をさらに増やす――の2点が重要だと天野さんは考えている。
東京で出生数を上げるには、どんな政策が有効なのか。都が1月に発表した新年度予算案を、天野さんに見てもらった。
大きな話題になった「0~18歳に月5千円給付」については、「メッセージ性は強いが、5千円をどう使うかは親に決定権があり、子どものために使われるとは限らない」と効果に疑問を呈する。
さらに「この大未婚化時代に結婚までたどり着いた層へのご機嫌取り。効果がないとは言わないが、出生数減のマクロ的な原因は未婚化。『5千円もらえるから結婚しよう』と考えるとは思えない」と厳しく指摘する。
天野さんが重要視するのは、若い未婚世代への支援だ。「20~30代が理想のパートナーと出会い、経済力がそれぞれ向上・安定した上で、子どもを持つことを『想像できる環境』を提供することが大事。地方から多くの未婚男女が送り込まれる東京都で、未婚率を下げることが最も有効な対策だ」という。
都の予算案については「1200億円という巨費を使うなら、結婚の前段階の若い男女が交際や結婚に自信をもてる雇用支援に多くを割くべきだ」。
こうした雇用支援策として都が予算化したのは、eラーニングなどで仕事で必要な技術の習得や就職活動を支援する「非正規雇用で働く女性のキャリアチェンジ支援」(2億円)や、仕事の悩みを解消するためキャリアカウンセリングをする「女性仕事応援ナビ」(1億円)、男性が育児休業をしやすい職場環境の整備をした企業に奨励金を出す「男性育業もっと応援事業」(5億円)など。
天野さんは「女性への労働支援はあるものの、親と同居の女性、パートナーがいる女性、または既に安定職を持つ女性を無意識に想定しているように見える。若い未婚年齢層が自立できる雇用応援に限定した施策が見えてこない」と指摘する。
有効な例としてあげるのは、女性活躍に取り組む中小企業への助成金だ。女性活躍推進法では「行動計画」策定を企業に義務づけているが、100人以下の小規模企業は努力義務にとどまり、策定は進んでいない。
都は300人以下の中小企業を対象に、「女性雇用のための設備費用」に最大500万円を助成する事業を行っているが、自由に使える仕組みにはなっていないという。「積極的な中小企業に雇用助成金を出すなどの支援をさらに充実させられるはず」と話す。
企業を巻き込むことも重要だ。未婚の若年層への雇用・労働環境改善に取り組む企業を認定し、公共工事の入札で優遇するなど、企業が制度を利用することで利益を得る施策が有効だという。
不採用だった。全力は尽くしたが、致し方ないと思った。約一週間後、mixi日記でキャプテン君が住友商事の内定を取ったことがわかった。第一志望だったので、そこに行くらしい。その日記には、いろいろと別世界のことが書いてあった。
・去年の秋、大学に五大商社の人が来て、体育会の部活に挨拶に来た。その時に一緒に食事をして、「ぜひ弊社に!!」とスカウトを受けた(五社中の三社)。
・ほかに受けた化学メーカー(東レ)の最終面接では、「御社は第二志望です。住友商事が第一志望です。そこに落ちたら弊社にお世話になります」とはっきり宣言したうえで内定を獲得。
・三菱商事も、三井物産も、伊藤忠商事も、選考を途中で辞退。自分とは合っていないと感じたため。
この時ほど、人間力というものの差を実感したことはない。アイツはすごかった。俺とはレベルが違う。俺はサッカーしか頑張ってこなかったけど、あいつはサッカーだけじゃなくって、受験勉強だって、人間関係の構築だって頑張れる人だった。
いやアイツは、どんなことにも本気で取り組むことができる。それでいて人間が好きだ。そういうエリートなのだ。当時も今も、俺はキャプテン君が羨ましい。俺もそんな人間になりたかった。なれなかった。
もし、今どこかでキャプテン君が俺の増田日記を観ていたとしたら、匿名でいいからコメントがほしい。誰だとわからないように隠してくれて構わない。
今では俺は、こんなに落ちぶれてしまった。正社員じゃないし、年間収入だって今のキャプテン君の五分の一に満たないだろう。クビになる可能性だってある。毎年、戦々恐々だ。
今でもサッカーが好きだ。自室の中にはサッカーゴールが置いてあるし、試しに蹴ってみることもある。部屋の壁にぶつけないよう、慎重に、慎重に蹴っている。たまに飛び出してしまうこともあるけど。
キャプテン君はどうだろうか。今でもサッカーをやっているのだろうか。とにかく今は、二十年前の思い出が懐かしくて、愛おしい。涙が止まらない。
第一志望の企業を不採用になった後は、坂道を転がるみたいだった。入りたい会社を受けども受けども、内定は得られない。二次面接までは行くのだが、そこではなんというか、明らかにやる気みたいなのが足りてなかった。
春を過ぎた頃だったか。同じ京都にあるITベンチャーを受けに行った。詳しい時期はもう覚えてない。はっきり言ってしまうが、㈱はてなだった。実は大学生の頃からはてなユーザーだったりする。
俺と同じ大学出身の人が面接をしてくれて、縁を感じた。エントリーシートも筆記試験も一次面接も、特に問題なく進んだけど、二次面接で一気に苦しくなった。
志望動機とか、会社を将来どうしたいとか、自分が将来どうなりたいとか、そういうことを喋れなかった。しどろもどろだった。どう考えてもこれは落ちた――そう思った。
相手の面接官は、「自分が入りたい会社というのはね、自分が将来どんなキャリアを描きたいのか、どんな人間になりたいのか、そういうところから逆算して決めていくんですよ」「今のままだと、増田くん、僕らの仲間になれないよ。ほかの会社だって難しいんじゃないかな」「もっと、ゆっくり立ち止まって考え直そう。増田君がどの会社に行くとか関係ない。真剣に考えて」と、人生のアドバイスまでしてくれた。
後日、大学のパソコンにログインすると、二次面接の結果通知がきていた。『合格』だった。次の選考に進めるらしい。これが最後通牒だと思った。「次でなんとかしろ」。そういうメッセージだった。
結局、俺はダメだった。はてなは辞退したし、ほかの選考が続いていた会社も悉く落ちて、ようやく内定を得られたのは夏の終わりだった。烏丸御池の辺りにある小さい広告会社だった。※今は別の場所に引っ越している。
この頃には、千亜子ともあまり会わなくなっていた。就活期間中は、お互いに忙しいから会えなくて当然なんだけど、まさか俺のせいでここまで会えなくなるとは。
千亜子は、その年の初めから一気呵成に就活に励んでいた。それで、俺より四か月も早く内定を決めていた。千亜子がスチュワーデス(CAのこと。当時は呼び方の過渡期だった)に内定したと聞いて、やはり只者じゃないなと感じた。劣等感だった。
この頃の自分というのは、なんかもう、劣等感がすごかった。就職活動でサッカーはできないわ、千亜子には会えないわ、勉強だって最後の単位を取り終えるあたりで躓いていた。
フツーの人生だったけど、それなりに成果を得てきたつもりだった。持ってる側のつもりだった。でも、俺はダメだった。今でいう抑うつみたいな状態になっていた。
秋になると千亜子と会うようになっていたのだが、よそよそしくなっていた。俺が内定した会社を告げると、「あー、よかったね。一緒に東京行けないのは残念」と言っていた。
もうすぐ最後のインカレという時期だった。ある日のアルバイト帰り、千亜子とキャプテン君が働いている河原町通りの飲食店の近くを通ると、千亜子がいた。ほかの大学生数人と一緒だった。私服だったし、おそらく飲み会帰りだろう。
店の近くまで行ったところで、自動ドアが開いた。すると千亜子が中に入って行って、上の階へと小階段を昇ろうとする男子学生(※キャプテン君ではない)の背中を掴んで、ぐいっと引きずり降ろしていた。
ちょっと驚いたけど、別に険悪な雰囲気でもなかった。それで、何やら彼と顔を近づけて話を始めた。この後の段取りとかを話してたんだろうか。俺のすぐ傍にいたほかのアルバイト友達と思しき学生が、こんなやり取りをしていた。
「そういえばキャプテンさん、最近千亜子さんにアタックしてる」
「二人とも一流企業だし。似合ってると思う」
こんな話をしていた。※当時の日記に書いてあった。
惨めな気分だった。俺が千亜子と釣り合ってないのは確かだ。内定した会社のランクが違うから。俺は就職活動に失敗した。インカレだってスタメンに選ばれなかったし、アルバイト先でも俺よりすごいやつは何人もいる。
人生で、ここまで負けまくるのは初めてだった。「畜生」と思ったけど、当時の俺にはどうにもできない。
千亜子にフラれたのは、新年が明けてすぐだった。大学のカフェテリアで、夕方に一緒にコーヒー飲んでる時に、「卒業するし、そろそろ終わりにしない? いい人、いるんでしょ。知ってる」と言われた。
今日、そんな予感はしていた。サッカーの試合勘みたいなもので、雰囲気でなんとなくわかる。今年の初詣は千亜子の予定が合わずにダメだった。おそらくキャプテン君と一緒に行っていたのだろう。
当時、『いい人』はいなかったけど、「そうしよう。お幸せに」って言ったら、「お互い、これからの人生でいい思い出にしていこうね」と千亜子が言った。
当時の日記には、そんなことが書いてあった。記憶や言葉をごまかしてはいないはずだ。当時の俺は、そこまで弱い人間ではない。40を過ぎて今それを読んでいる。やはり涙が止まらない。
これで結びになる。
就職してからの俺は、うまくいかなかった。仕事の才能は平凡のようだった。しかし、大学時代の失敗を引きずっていたせいで使えない人間だった。「あんた、サッカーすごかったんやないん?」みたいなことは何度も言われた。また、同じ会社で「学生サッカー選手権で活躍するところを観た」という同年代の社員もいた。
確かにそうだったかもしれないが、最後に出たインカレだって、負けかけの試合で後半でお情けで出してもらったくらいで、別に凄いわけでもない。アルバイトだって、ずっと居酒屋で頑張っていて、そこで最後に新しい彼女作れるかなって頑張ったけど、五人以上にアタックして全く相手にされなかった。素の自分というのは、モテる方ではなかった。ちょっとサッカーができるくらいで女にモテようなんて傲慢だった。
そんなこんなで、気持ちが沈んだまま新年度の四月を迎えたのだ。でもって、実社会で通用するはずもなく、新卒で入った広告会社は二年で辞めて、後はずっと契約社員とか派遣社員だ。
キャプテン君と千亜子は、俺が広告会社を辞める頃に結婚した。mixiの日記を読んだけど、それはもう凄い結婚式だったらしい。総合商社勤めだけあって、マイミクだったら無条件に結婚式招待OK!! という宣伝をしていた。会場までは知らないが、きっと東京都内のオシャレな会場だったに違いない。
俺は行かなかった。お金がないのもあるが、なんかもう、人生が面倒くさかった。
不惑になった今でも、当時の俺の何が悪かったんだろうと振り返ってる。昨年末も、実家にあった段ボール箱を引っ張り出して、当時の日記を読んだ。大学二回生から付けている日記を、半日かけて読んでいったのだ。この増田日記のベースになってる。
俺の何が悪かったのか? 三点にまとめると、次のようなところか。よくない行動のハットトリックみたいだ。
・就活で失敗した程度で凹んだのはおかしい。どんな会社に入ろうと未来はあった。
・どんな自分でも自分自身なんだって気が付いてなかった。失敗したって、自分という人間の価値が下がるわけじゃない。むしろ、失敗前の自分<失敗後の自分だ。それがわかっていれば卑屈になることもなかった。俺は挑戦したのだ!! そんなメンタルだから、就活もサッカーも恋愛もうまくいかなかった。
・サッカーができるくらいで調子に乗っていたこと。どれだけサッカーができようが、それは実社会で必要とされる力の一部分にすぎない。大事なことはもっとある。
・もっと自分を認めること。生きているだけでもすごいんだと、自分を褒めてやりたかった。人間にはみんな価値があるのだ。
いや、四つあるんかーーーーい!! と、大学時代の俺だったら、陣内智則みたいにツッコミを入れていただろう。今はそんな気力もない。
あの頃に戻れたら、とは思わない。いや、本当は戻ってみたいけど、それは間違いだ。これまで負け犬なりに努力してきた自分を否定したことになる。過去の自分を裏切ってる。だからダメだ。
今の俺は、あの時よりも成長してる。だったら、もっと成長できる!! もっと頑張ったら、幸せになる未来があるのかもしれない。結婚はできそうにないけどな。
ここまで読んでくれた人、ありがとう。何人読んでるかはわかんないけど。
気持ちの整理をつけることができた。また来週からは、しみじみと社会人生活をやっていきたい。
どうすれば幸せになれるんだろうかと考えて、ひとまず、今年の春から地元の草サッカークラブに入ってみた。自分自身が練習してるのもあるけど、子ども達に教えることもある。
ひとまずは、こんなところでいいのだろうか。まあ、ゆっくりやってみよう。幸せでありたい。増田やブックマーカーのみんなも幸せにな。
https://news.yahoo.co.jp/articles/96f03821dedaf7d270db7546e41ff7082d083fce?s=06
このニュースを読んで、学校の対応に疑問をもった方も多いだろう。
このケースについて要因を断言することはできないが、似たようなことが以前の勤務校にあったので、書いていく。
まず大前提として、私は既に教員を何年も前に退職し、今は会社員として人並みに働いている。
また、特定されないよう内容にはフェイクを混ぜている。参考程度に聞いてほしい。
某所の中学校。
私が裏口入学の中の人をやらされたのは、新卒一年目のことだった。
私学適性検査(私立教員就活のセンター試験みたいなもの)の点数がかなり良かった私は、偏差値も立地も給与もいい感じの学校に就職でき、担任も任され、まさにこれからといった感じであった。
母校でもなく、地元を遠く離れ、同期に同郷や同大学の先生はおらず、今思うとアウェーではあったのだが、当時は特に気にならなかった。
何より生徒が賢かった。振れ幅は勿論あるが、素直で真面目な良い子が多い。
生徒との関係もおおむね良好で、どたばたしつつ充実した毎日を送っていた。
入試準備の時期になると、作問者に抜擢された。大役である。手当も出る。
隣のクラスの先生にも「新任ではなかなかないですよ、期待されてるんですね〜」なんて言われて、責任を感じながらも喜んだ。
作業は大変だったが、作問も入試も滞りなく終わった。ここまでは良かったのだ。
採点の日が来た。
配点と採点基準は事前に提出しているため、それに従ってつければ良いだけなのだが、なぜか私だけ別室に呼び出された。
呼ばれたのは狭い部屋で管理職の教員が二人おり、私が席につくと一人がドアの前に立ち塞がるように立った。
完全に怒られると思った。問題に大きな不備が見つかったのだと思った。
固まる私に、管理職は「いや〜入試無事終わったね!ははは」みたいな感じで、朗らかに話しだした。
あれ?怒られないのか?と思っていると、管理職は封筒から受験生の回答用紙を一束取り出し、
「ちょっとこの束だけ先に採点してみてくれない?あ、回答用紙に直接点数書き込まないでね」
と言った。
よく分からなかったが、私はその通りにした。
採点が終わると、管理職は点数のメモを見ながら何やら考え込み、おもむろに回答用紙の目隠しを外した。
目隠しというのは、記名欄を隠しているものである。つまり公平性を保つために、採点者から見てどれが誰の回答かわからないようにしているものだ。
私はビックリした。えっ?それ外して良いの?
顔に出ていたのだろう、管理職は私を一瞥すると「あ〜良いから良いから笑」と手を振った。
そして名前を確認して1枚の回答用紙を引き抜き、「これなんだけどさあ」と私の前に置いた。
男の子の回答用紙だった。削られていない、潰れた鉛筆で書いたのか、筆圧が高いのか、凄く太い線をしていた。字は汚い。
記述は必要以上にいらないことまで長文で回答しているものの、覚えてくれば答えられるような一問一答はことごとく間違えていた。
そして、試験時間中に紙をゴシゴシと擦ったのか、ところどころ変に黒くなり、破けていた。
「この子、点低いよね?」
管理職が言った。採点ミス?と思ったが、明らかにこの子の回答には点が高くなる要素がない。
私が黙っていると、管理職が口を開いた。
「この子、この教科が得意科目らしいんだよね、この子が合格になる感じにね…採点基準変えて欲しくて」
耳を疑った。え?何言ってるんだ?と思うと同時に、まずい、この子裏口入学?どうしよう、不正だよな、と思って動悸がした。
しかし、私は自己防衛に走り、適当に返事をして、その通りにした。
その子が合格するような採点基準に変えるというのは、ほとんど換骨奪胎だった。
一問一答の比重は著しく下がり、記述は余計なことを書いていてもとにかく意欲があればOKみたいな感じになった。
同じ束の中でも、点の下がった子がいた。字のきれいな女の子だった。逆に点が上がったラッキーな子もいた。
平均的にはそのままの子も多かったが、私が最初意図した試験とは違う結果になっていた。
そして全体の採点が終わり、家に帰った。
夕飯を食べながら、入試の日に保護者誘導で見かけた女の子のことを思い出した。
本校が第一志望なのだろうその子は、お母さんに抱きしめられ、絶対大丈夫!頑張って!と言われ、お父さんに大きく頷いて、お守りらしきものを握りしめて会場へ向かっていった。
あの子の点が下がっていたらどうしようと思った。
それから合格発表、新入生登校日があり、入学式を経て、新年度の始まりまで、誰にも不正のことは言わずそしらぬ顔して過ごした。
そして新年度、授業を受け持つ生徒の名簿を見た。
ヤバい子だったらどうしよう。しかし、新入生登校日にも入学式にも特に変な話は聞いていなかったので、大丈夫だと思い込んだ。
結果、ヤバい子だった。(以下、Aと呼ぶ)
床に寝る、騒ぐ、叫ぶ、殴る、人を突き飛ばしながら走る、窓から物を落とす、トイレでおしっこスプラッシュ、下半身を露出して女子を追いかけ回す、ゴミをぶちまける、他のクラス(なんと、上の学年にもだ)の教室にいきなり入って因縁をつける、考えうる悪行は一週間でほぼ全てこなした。
授業中も凄かったが、私の教科は自称得意科目なのもありまあまあ真面目に聞いていた。
それでも授業中に立ち上がり、他の子の筆箱を取り上げてぶちまけるくらいのことは平気でやった。目眩がした。
危険な道具を使う技術家庭ではほとほと困り果て、家庭科の先生は泣いてしまった。
すぐに教員のシフトが組まれ、Aくんには常に教員が一人以上つくことになった。私も何度かついた。
前述の通り、素直で真面目な子の多い学校だ。異質な彼の噂は瞬く間に広がった。
面白がる子もいたが、幸い同調する子は少なく、みな教員に協力的で、何か起きると何人もすっ飛んできて教えてくれたが、残念ながらAくんのクラスは学級崩壊に近かった。
担任している子たちには、あのクラスの授業をやってるなんてと哀れまれた。
Aくんの親はどんな連絡をしても悪びれなかったようだ。
そりゃそうだ、裏口入学させるような親なんだし。
Aくんの学年内では、教員も生徒も色々な理不尽があったと思う。
物を壊された生徒は多数。
職員室でAくんの学年の教員が管理職に怒鳴られているのを何度も見た。
教員内で情報共有はなぜかされなかった(生徒指導部ではしていたのかもしれない)が、意外と生徒たちの方が詳しく、生徒づてに色々な事件の話を聞いた。
職員室では、なんであんな子がうちに入ってきたんだという話が頻出するようになった。
「裏口入学なんじゃないか?」と言われるたびにどこからともなく出る台詞が、「でも、実際得意教科でガッツリ点とってるんだよなあ」
冷や汗が止まらなかった。
その内、Aくんがクラスでこんなことを言うようになった。
「ここの理事長は俺の手下なんだ、俺に楯突いたらお前ら退学だからな」
男子は真に受けなかったが、意外と女子が真に受けて怯え、教員への不信感をつのらせた。
たぶん、Aくんの保護者(もしかしたら年齢的に祖父母かもしれない)が家でAくんに言ったのだろう。
不正の結果ヤバいことが起きた人なら分かると思うが、こうなるともう本当に怖くて仕方なかった。
バレる夢を何度も見た。げっそりしている担任に申し訳なかった。何より生徒にバレたらと思うと恐ろしかった。
俺が殴られたのは、私が追いかけ回されたのは、物を壊されたのは、授業をまともに受けられないのは、先生が不正を許したからだと恨まれるのが怖かった。
ここは母校でもなく、地元でもなく、同期に同郷や同大学の先生はおらず、何より忙しすぎて親睦を深める余裕はなかった。
よくしてくれる先輩はいたが、皆裏口入学なんて当たり前だと思っているかもしれない。
先輩たちもみんな通った道なのかもしれない。
今思うと考えすぎなのだが、当時はそんな風に考えていた。
作問担当に決まったとき、「期待されてるんですね」と言われたが、なんのことはない。
どこかにチクるツテの無い私はうってつけだったのだろう。
で、まあこれだけが理由ではないのだが、他にも普通に忙しすぎるとかやっぱり地元に帰りたいとかもあって、しばらくして私は教員をやめた。
先生方とはそれっきりだが、生徒とは今も連絡を取り合っている。
このことを、機会があって母校の恩師に愚痴ったところ、慰められたが微妙に言葉を濁された。母校でもありそうな感じだった。
多少は清濁併せ呑んで働くべきだったのかなと思った。
以上である。
【追記】
本文中に発達障害という言葉は意図して使いませんでしたが、コメントを見ていると逆に良くなかったと思うので追記します。
私はAくんの保護者に会ったことがないので深く触れませんでしたが、裏口入学を依頼する親と受け入れる学校が悪いのは明らかです。
子どもは得てして欲望剥き出しの生き物です、親が提示した裏口入学に分別なく飛びついても責められません。
冒頭に貼った記事の児童も、Aくんも、親さえまともならどこにでもいるただの「支援が必要な子ども」に過ぎなく、これ自体に善悪はありません。
発達障害には天才も含まれるとのコメントをいただきましたが、それは当然として、他の圧倒的多数を占める「平凡な発達障害児」と比べてもAくんの問題は明らかです。
たしかにAくんの障害は(おそらく)重度ですが、この場合は「裏口入学をさせるようなクズ親に育てられたこと」と「重度の発達障害を持っていること」が掛け合わさって問題が生まれています。
発達障害と一口に言っても程度や種類は様々で、それぞれ色々な生きづらさや問題を抱えていると思いますが、Aくんを取り巻く問題はその中でも外れ値です。発達障害全体の話題として捉えられるのは本意ではありません。
また、発達障害の方に、自分もAくんのように周囲を困らせていたのかもしれないと思わせてしまうのも申し訳なく、本意ではありません。