「ブンブン」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ブンブンとは

2021-07-02

やまもといちろう氏の土地取引規制擁護擁護になってない件 (前半)

山本一郎氏が重要土地取引規制法の擁護をしているが突っ込みどころしかない文章で驚きだ。これ本当に隊長が書いたの?

釣りかと訝るぐらいだ。特に後編はヤバいよこれ。プリントアウトして病院に行った方がいいレベル

前編 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84444?imp=0

後編 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84445?imp=0

不動産移転登記認識おかし

例えば前編の4頁では故人が不動産を取得したという例が書かれていて理由を「売買を仲介した地元宅建不動産業者が本人確認を充分に行わなかったので売買時の登記変更がそのまま通ってしまった」と推察している。

だがこれは一発でおかしいと気が付く話だ。不動産登記しないと所有権移転しない。そして移転登記をするのは安い物件なら本人の事もあるが、通常は司法書士だ。

ところで登記をする時に必要本人確認書類ってなんだったろうか?実印印鑑登録証明書である契約書に双方の実印印鑑があり登録証明書が添えられていないと法務局受理しない。

印鑑登録印鑑登録証明書を発行するのは市区町村役場で、身分証明書を求められる上に役場管理している住民台帳と照合される。とっくに逝去した故人名義で移転登記するというのは難しい。

一方、これが「故人名義のままになっている」ならよくある事例だ。相続登記せずにほったらかしの物件なんていくらでもある。この場合でも法的には所有権相続人に移っているので故人名義のまま売却して登記するのは無理だ。一度相続登記してからになる。

まり故人が取得した事が明らかなら公文書偽造行使も明らかだ。告発した方がいい。

そもそもこれは隊長が見つけた事例なの?誰かから二次情報なの?後者ネット情報だったらライターとしてかなりマズイ記事を出したことになるのだが。

登記デジタル化されてるが?

登記はとっくにデジタル化されていてどこの登記からでも不動産法人登記簿見れるようになってるでしょ?それ以前は管轄法務局調べて現地まで行く必要があった。これの導入時、資金負担として手数料が爆上げされたがそのままになっている。

 

もう一つデジタル化されているのが市町村。ここは固定資産税徴税の為に法務局と繋がっていて登記いじれば新たな所有者に請求が行く。当然税務署とも繋がっていて申告しない売主には税務調査が行く。売主は所得税分離課税義務があるからであり、買主は不動産取得税を市区町村徴税される。

先ほどの故人所有不動産の例でも法定相続人名義で固定資産税督促は行われる。相続人が仲違いして揉めてる場合には相続人毎名義での請求って形にもしてくれる。そういう柔軟な運用できるデータベースになってるわけよ。デジタル化されてるじゃん。

市町村事務所の督促のお支払いにはコンビニ払いやペイジーネットクレジット決済もご利用頂けます。うん、デジタル化されてるね。

この法案が求めてるのって、総理大臣権限市区町村土地利用台帳データを見せろと請求出来るって事でしょ?デジタル化云々では全くない。

 

ちょっと脱線するが土地使用法を変更するとそれも見つかって連絡来るし税率上げられるよ。正月セスナ機とかがブンブン飛んでるんだけど気が付いてる?あれって正月航空写真撮って土地用法が変わってないか調べてるのね。

よく自治体公有地で畑やって更地に戻せって言われるって事があるんだけど、それもこれのせい。因みに公有地勝手に畑作やる人出るのは藪の問題が原因なのね。空き地放置して藪化すると蚊が出る。だから近所の人間草刈りしてくれと請願するんだけどずれ込んで秋とかにやられても意味無い。仕方ないから近所の人間勝手草刈りやる。重労働だ。

こういう場合に一番いいのが畑やる事で、ホムセンとか農協で土買い込んで近所の人間共同で耕してやると雑草は生えない。おイモも穫れる。ジャガバタおいしい。でもやがて役所土地利用調査で耕作してるのを見つける。他人土地で畑やる場合地上権の設定が必要固定資産税も発生するのね。で役所に「止めろ戻せ」と言われる→「草刈りしないからだろ」と揉めるのね。

線路内を耕作しないで下さい。名古屋鉄道」の面白画像も多分これ。遊休側線なんかを土被って藪になるまで放置してるので「だったら線路脇を畑にしてやらあ」こういう背景かなと思う。

そもそも外国人外国法人の取得を禁じる条文が無い

隊長法案読んだのだろうか?この法には「外国人外国法人の取得を禁じる」なんて条項どこにも無いのだが?外国人を示す箇所すらない。

それなのになんで隊長中国人の事ばかり書いてるかっていうと、この法案対馬が危ない水資源が危ない!っていう一連の産経キャンペーンが発端だからでしょう。このキャンペーンに乗ったのは他にWILLとかの媒体だけしかない。そんなのを法案化したのだから隊長的に言えば香ばしい

で、外国人土地取得を制限したいんでしょ?そしたらその旨法に書かないと駄目だし法益が得られ無いのが普通だ。

法案外国人の事は書いてないのに運用外国人土地取得制限、そんな法律運用出来るのだろうか?そんな運用近代国家がして良いものなのか?

法案文言は無茶な立法を命じられた官僚妥当性がある内容に無理に落とし込んだ、そんな印象を受ける。この法案が「何がしたいのか、これで何が出来るのか判らない」と言われる所以だ。

土地取得を予め妨害する効果が無い

再度、隊長法案を読んだのだろうか?この法には土地取得をさせないという効果が無い。

 

うん、収用や売買契約差止め、取消の効果はない。収用委員の事は書かれているが、損失補償に収用委員の採決利用できるよというだけ。だからわざと土地を購入する→アヤシイ行為を行う、或いは工作物を建造する、政府が止めろというような商売を考えて理由書を提出する→止めろ命令が出る→機会損失弁済を国家請求する、というハックも可能だ。

この法で何がしたいの?立法意図保護法益制限したい行為は何なの?と言われる所以だ。

DQN議員立法レベルの閣法で溢れる日本未来

ちょっと立法の基礎をおさらいしよう。

立法は専ら国会議員がすると公民教科書的に思ってる人が多いが、これは誤りだ。これは議員立法という。立法される法律割合としては実は少ない。また衆議院での議員立法を衆法、参議院でのそれは参法という。

一方、内閣が提出する法案を閣法という。内閣といっても内閣の面々が法案を作るのではない。実際の行政を行っている省庁が立法改正必要だと考えて提出され審議される法案だ。業法などが多く、マスメディア経由では余り馴染みのない法律が多い。法案提出の権限は省庁ではなく内閣しか無く、内閣行政権力の権原であるので閣法というのである

日本での立法はこの閣法が断然に多い。提出数も成立数もだ。一方議員立法は何より成立の率がかなり低い。閣法が100%近く成立であるのに議員立法は5割に満たない。これは議員立法の信用が低い事による。それは何故か?

 

法律はそれだけでは何の意味も持たない。具体性が薄いからだ。法律が具体的に効力を得る為に立法後に政令省令が制定される。AAA法に対してAAA法施行令、AAA法施規則というのを後から役人が作る。これを委任という。

でもそれだと国会で成立した法律とまるで違う内容の政令を作ってしまう事が出来そうだ。政令委任する幅が大きすぎるとそうなる。

そういうのを白紙委任という。やってはいけない事である。その為に政令委任する幅を柔軟性がある限りでなるべく小さくして、更に付帯決議を付ける。ここに問題があって話し合ったか政令ではそこを踏まえるようにという命令だ。

閣法は実際に執り行っている行政法案を作るのでこの委任する内容、つまり政令の内容も最初から考えられている。だが議員立法はそうではないので信用が低く、リジェクトされやすい。(新しい内容を導入することが多いので拒絶されやすいというのももちろんある)。

 

もう一つは内閣法制局の存在である安保法制で騒がれたのに以後忘れてしまった人も居るだろうが、内閣法制局の役割憲法判断だけではない。

内閣法案閣議決定する事で国会法案が提出されるが、その前に内閣法制局に法案が提出され審査を通る必要がある。ここで審査されるのは憲法だけでなく他の現行法との齟齬が無いか立法意図法益がきちんと書かれているか?等が視られる。

この審査は相当に厳しく、法案作成官僚としてはかなり神経がすり減る仕事だそうである

また、内閣法制局は内閣から独立した機関であり、故に同時に法案作成省庁から独立していた。(過去形)だから閣法は法制局の審査を通っているのでこの時点でヘボじゃないとお墨付きがあるのであった(過去形)。外国人権利行為制限する意図法律だが法案には書かれていないなんて事は無いという事である。(あった。過去形)。

だが内閣法制局は今では内閣から独立性を失い傀儡となり、内閣が推す法案なら何でも審査が通るようになっている。閣法だからヘボじゃないとは言えない状態になった。

 

更に内閣人事局である。これの設立運用により官僚公共心良心に基づく仕事というのは出来なくなった。無茶クソ法案を出せと言われたらその通りにしなきゃならない。意見すれば左遷決定である。ここが2014年設立されて以後、行政の腐敗、独走を抑えるという本来目的が履行された事などありはしない。腐敗の大本であり官僚ポピュリスト政治家田舎キャバクラみたいな茶坊主接待する為の装置しかない。

こうして閣法はDQN議員立法より品質が優るとの保障は無くなってしまった。

 

隊長外国人の事が書かれていない法案擁護に、外国人行為規制の意義を唱えているのだがそこにおかしさを感じないのだろうか?立法意図に書かれていない事は政令委任されてはならない。規制内容が書かれず政令に丸投げ委任する法律先進国のものではない。それは2014年以前のDQN議員立法固有の特徴であったはずだ。なぜ書かれていない意図説明して平気なのだろうか?

 

TPP抵触する

日本批准したTPPには一歩進んだIDS条項がある。投資家VS国家補償スキームではなく障害となる法の改正義務がある。この点で外国人経済行為規制する政令が出来た場合撤廃義務が発生する。

但し中国TPPに参入していない。だから隊長中国の動きが云々というのではなく、豪州カナダニュージーランドシンガポール不動産投資の動向を書くべきだった。これら国家企業個人経済活動を阻害した場合、法を撤廃する義務が発生するからだ。

外国人特定経済行為をさせない法律は他にもあるのでその意図立法可能である

有名どころでは放送法だが、他にも内航船は外国人株主、外国資本が参入できない等の法規制がある。これらはTPP撤廃させられる可能性もあるが、人権環境安全保障であれは大丈夫であろう。

ならば若し本当に外国人外国資本土地取得により安全保障問題が発生するならその旨で立法すべきである。但し「特定アジアの害人だから」とか「産経キャンペーンで見た」とかのクソ馬鹿理由では駄目だ。

その為には立法事実が居る。なぜ立法事実を積まないのか?立法事実が積まれなきゃ法案意図はふんわりとしたイメージしかない。政令だって実効性があるものが出来るわけがない。

なのに隊長は後編3頁で「河川堤防外国人が」「送電線が!」「官邸に近い赤坂には中国人韓国人街がある!」「赤坂見附には中国銀行支店が!」と脳が蕩けたような事を羅列するのである。これよく書いたな。

こういうのをゆるふわクソ馬鹿イメージって言うんですよ。国会Youtube動画見て目覚めて立法みたいな事してて良い訳ないでしょ。その動画投稿者どうせ明日にはBANされてるから法案擁護Youtubeで目覚めた老人みたいな事書くなよ。サイレント脳梗塞起こしてないかこれ。おらオヤジ狩りしてる気分になってきたぞ。

あとこれWikipediaのこのページ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E6%B3%95 見て書いてない?なんかこの薄い記事に肉付けしてるみたいなんだよね後半の文章は。

産経キャンペーンと元非主流非実務家政治家政治ごっこ

一連の流れは産経が展開していた対馬が危ないキャンペーンに遡る。韓国資本対馬不動産取得してるって話だ。あそこは韓国人旅行者が多い。だがハワイ日本旅行者が多いから日系のお店は多いのだから危ないと言われても微妙な顔しか出来ない。

次は水が危ないキャンペーンで、水源地が中国資本に買われているというもの。これは水資源メジャーの事が問題化されていた頃でもあり少しバズった。

でもこれも微妙な顔しか出来ない。何故なら水源地から工業地港湾に運搬するコストがかかるからだ。鉄道が運搬してくれるのは契約した会社石油貨車だけで日本の急河川では船は登れない。河川には水利権が設定されている。

低地や扇状地で汲み上げしようとすると地下水規制にぶち当たる。これは日本工業化公害経験たからだ。こんな主張するなら利水権を持っている工場田んぼを買っているところが無いか探し方がよさそうだ。

そして産経は後に水道民営化法に反対しなかった。あのさ、水道業は地下の水管だけ所有してるんじゃないんだけど?ダム水路、水源地を丸々所有しているのだけど?

東京なら狭山湖っていうのがあって低地の真ん中に山の斜面とダム湖だけがあるっていう不思議な地形だが、ここは水道の為にこの山とダム湖が東京都所有となっている。こういうところの管理権を外資が取得するのには憂慮しないのか?因みにこのキャンペーンでは産経主催見学ツアー等も行われている。ところがNHKの他に朝日取材して「原野商法では」との一応の結論を出しているのに追撃しないのだ。登記簿取って相手取材、売主にもインタビューするってマスメディアにとって難しい話か?売主なんて多分沢山居るよ。山林なんだから。答えてくれる人は多く居るに決まってる。

 

長すぎた。後半 https://anond.hatelabo.jp/20210702180742

2021-06-23

anond:20210623014931

ハンマーブロス一生倒せなかった

2匹いるのがずるい

全部ブンブンに変わって欲しかった

2021-06-06

anond:20210606222222

違うな。

男性女性と同様の家事育児そもそも身体的特徴からいってできないと解釈してもらいたい。

男性家事育児に参加しなくても良いと言っているように感じたのならば、男性によるステレオタイプ家事育児法をイメージしてみたら良いだろう。
まり子供と遊ぶ時に高い高いや振り回したりするアグレッシブな遊び、身体の使い方を教えること、怪我をしないための衣服の使い方、暴力からの身の守り方などだな。

もっと単純に考えても良いかも知れない。
子供から「お父さんみたいにブンブン振り回して」と言われたら困ってしまう世のお母さんは多いだろう。どう考えてもお父さんのように何度もそんなこと続けられない。
出来ること、向いていることは男女ならなどうしてもある。

社会そもそも社会で行われていた家事育児法を想定していないんだ。
社会が持つのは男社会で行われていた家事育児法だ。
まぁその多くが新兵訓練みたいなものになってしまうがな。

メシはザッと肉野菜炒めみたいな夫に心当たりのある女性は多いんではないか戦場で出るメシっぽいだろう。そういうことだ。

2021-06-02

バイクうるせー!

いつも夜ブンブンうるさい…

時間の記録とってまとまったら警察パトロールお願いしよう…

2021-05-25

anond:20210525003407

うそう、UKもそうだよ。

そのかわり、横断する歩行者がいる時に車が止まって道を譲らないのはめちゃくちゃアウト。歩行者に怒られるし捕まる。日本だと、信号のない場所で、歩道に横断を待ってる歩行者がいるのに平然と車がブンブン突っ切っていくし歩行者大人しく待ってるし警察も滅多に捕まえないから驚く。

2021-05-20

自分が本当に好きなものが分からない。

フグは好きだ。美味しかたから。

深い理由は無い。

だが、それ以外の「好きだな」と思うもの

基本的他人から影響されたものであり、

自分が好きなのか、他人から言われたから好きなのか

からなくなってしまった。

例えば、声優さんナルト声優が好きなのだけれど

これは友達に影響されたから。

何処が好きかと聞かれても語れないし、

「元気そうなとこ」くらいしか言えない。

好きなゲームもそう。誰かが楽しそうにやっていて

自分も好きだ」と思った。思い込んだ。

実際にゲームをやれば1日もたないのに、好きな気がしてしまう。

すりこみ現象

好きな色。オレンジ

元々は青系やグレーが好きだったはずなのだが、いつからオレンジ色に。

理由は分からない。

本当に好きか?わからない。


嫌いなものはハッキリしてる。

全般ゴキブリセミハエブンブン羽音がうるさい虫全般

好きなものがハッキリしない以上、

嫌いなもので語ったほうが楽なのかもしれない。

2021-05-15

[]anond:20210514150728

挨拶がコラァ!だったおじさんの話

私の地元地方都市都市部から1時間ほどかかる、まあそこそこの田舎町で、住宅地を少し外れると田んぼ放置された畑が広がっているような土地柄だった。田舎特有の濃い人間関係や噂話は大嫌いだったが、むせ返るほどの草木の緑や、稲穂金色に輝いて風に揺れる様を見るのが好きだった。

私の実家周辺は1人の地主土地を抱えており、そこの地主コンクリートミキサー車の運転手と、稲作農家兼業農家だった。父の古い知り合いで、安く土地を譲ってもらったと聞いた。丘の上で見晴らしの良い実家家族は全員気に入っていて、仕事のことや人間関係の面倒ささえなければ、今でも私はその周辺の土地に家を建てたいくらいだ。

土地を買った時私はまだ幼かったので、地主のおじさんのことを、私は「タロのおじさん」と呼んでいた。タロというのは、地主の家で飼われている犬の名前である。このタロのおじさんというのが中々にファンキーな親父で、幼い頃から度肝を抜かれてきた。

まず、小学校からの帰り道、農道ぼんやりしながらひとりで帰っていると、後ろから「コラァ!!」と声がする。「コラァ」なんて可愛いもんじゃなかったかもしれない。「グォラアア!!」とか、そのくらいの勢いがあった。気がついたら後ろに馬鹿かいコンクリートミキサー車があり(移動音に気づかなかった私も大概だが)、その窓から、タロのおじさんが強面でニヤついている。なおこれが彼の精一杯の笑顔である。いつも目は笑ってない。

「なんしよっとかぁああ!!帰りよっとかあ!!」

乗っていくかぁあ!と続いたので、私は大慌てで首をブンブン振って走って逃げた。

タロのおじさんは近所の至る所に出没した。しかし必ず声かけ大音量の「コラァ!!」だった。至極ビビりで大人しい性格だった私はその度に心臓を震え上がらせた。タロのおじさんは大抵、ミキサー車軽トラトラクターに乗っており、腰に鎌を携え、作業着肌着に麦わら帽子かぶっていた。考えてみてほしい。ビビリの小学生女子がそんな戦車に乗ったモンスターの様な佇まいの親父に毎度コラコラ言われるさまを。第一、何も悪いことなどしてないのに、何故コラから入るのだろう?普通こんにちは、とかじゃないのか?と幼心に理不尽を感じ、タロのおじさんに会うとすぐ逃げまくっていた。

タロのおじさんは私の実家にも時々出没した。

気がつくと、大きな梯子と枝切り鋏を抱えてやってきて、庭木の剪定をしているのだ。

「庭木が伸びきっとるのが下の道から見えたけぇ切っちゃっとるぞ!!」

母と私はザクザクと切られていく庭木を唖然として眺めていた。帰ってきた父が、若干ハゲになった庭木と庭に散らばった切られた枝葉(ちなみに片付けはしない)を見て驚いている。

それから、父が頼んだわけでも、もちろん母が頼んだわけでもないのに、タロのおじさんは嵐のようにやってきて、勝手剪定していった。今やったら住居不法侵入罪とかの結構重めの罪になるのでは?と思う。でもタロのおじさんは純粋に親切でやっていたのだと、今なら多少無理矢理だがわかる気がする。

そう、タロのおじさんは基本的にめちゃくちゃアクティブな善人だったのだ。

付近の山に害獣の猪がでれば罠を仕掛けて仕留めるし、子供を見れば怖がられても声をかけて様子を見ているし、隣の土地雑草田畑の世話をし、犬も猫も鶏も沢山飼って可愛がっていた。

あの土地のことが好きだったのだろうと思う。多分私も、その一部だったのだ。

今、私は母親として都市と言われる場所暮らしていて、地域の人との関わりといえば本当に限定的ものしかないし、そんなおせっかいすぎるほどおせっかいなおじさんやおばさんは居ない。上品で物腰の柔らかい、決して私たち家族に深入りをしない、好ましい距離のとりかたを分かっている人達ばかりだ。田舎者の私はその上品さにたじろぎながら、ここでの人との接し方を学んでいるところだ。

別にタロのおじさんみたいな人になりたいわけじゃないし、私の娘がタロのおじさんみたいな人に会って、「コラァ!」と声をかけられたら、絶対警察に連絡する。絶対にだ。

それでも、タロのおじさんのことが時々懐かしくなる。あの乱暴おせっかいが懐かしくなる。

タロのおじさんは、マムシに3回噛まれて呆気なく死んでしまった。だから最期に会ったのは、初盆遺影の前。天国でもミキサー車で乗りつけて、乱暴おせっかいを焼いているのだろう。

また会う日まで、タロのおじさん。

2021-04-18

企業政府への悪口は的を射ているほど消されやす

ここでもよく告発愚痴がある。勤務している人間悪口とか特にそうだ。

NTT退職と内部事情暴露なんかもちょい前に流行ったじゃないか。ああいうのね。

で、そういうやつって、本当の情報なほど、消えやすいんだ。

上の存在から「お前が書いてるのはわかっとるんやぞ。はよ消さんと法に訴えるで。」と脅されて渋々消すパターンはてな運営通報かなんかして消させるパターンとかね。

ネトゲ課金絡みのトラブル自分の顔を焼いて訴訟した人も、ある日突然「和解しました。」とだけ書き残してブログ消した事があった、それもきっとそういうことだ。

今ウマでブンブン鳴らす天下のサイゲの裏事情書いた増田も、サイゲから訴えられて消されたそうじゃないか。いやまあ、これは又聞きだから話半分でいいよ、そういうのを増田で見ただけだから

え?消えてない告発暴露もあるって、そりゃまあ、一つは企業政府から「取るに足らない」と判断され泳がされてるパターンね。

NTTの件は大体があん立場の強くない人だったし。使い捨て可能奴隷が何言おうと、誰も信じねーよと企業政府が余裕ぶっこいてるパターン







そしてもう一つ、消されるのはこことかへの投稿じゃなく、本人のパターンもあるとだけ。

建築資材にされたり、お魚さんの餌や畑の肥料になったり、突然心臓麻痺になったり。

2021-04-16

anond:20210416221456

>>やるせない表情をしていた。見た目は笑っているけど、心の中でなにかヘドロのような汚物ブンブン飛び回ってるんじゃないかって、そんな顔つきだった。

何で人の心の中が分るの???

未来人?宇宙人??超能力者???

市役所で働いていた子をITコンサルスカウトしたら指名停止になったことがある

もう何年経つだろう。

の子を初めて見たのは、とある市町村ふるさと納税制度運営パートナーを決めるためのプロポーザル型入札の会場だった。

100㎡もないだろう狭い会場の中に私達のグループが入ると、市の職員が数名、一番遠くの壁に並んで立っていた。ふるさと納税担当部署職員だった。

その一番左端に、その子はいた。若い職員だった。爽やかなセミフォーマル姿で、装いはパリッとしている。物憂げな瞳を足元に向けて不安そうにしていた。

スライドの正面には、険しい顔つきの幹部職員が座っていた。審査員の顔を見渡し、私達は最初挨拶会社説明者の紹介)を簡単に述べた。副市長の「それでは始めてください」という合図と一緒に、『その子』もすぐ後ろにあった長椅子に他の職員とともに腰かけた。

なぜ、その子の姿が目についたかというと、清潔感だ。清潔感がとんでもなかった。若いっていいな、自分あんな25くらいの頃に戻りたい、という雑念を捨ててノートパソコンを立ち上げ、レーザーポインタを起動した……

約1週間後、弊社がめでたく第一候補者(※ほぼ内定という意味)として選ばれた。契約書に押印するため、F市役所へと、私が席を置いているオフィストップ(所長としておく)と一緒に向かった。

ふるさと納税事業担当課(地域を盛り上げる的な名前が付いていた)の窓口に行くと、まだ約束10分前だというのに、その子Sさんとする)が待機していた。あの時と同じように緊張した面持ちだった。すぐ隣には、四十代半ばくらいの男性上司がついている。

「先日はどうもありがとうございました!」

「緊張しましたよ~」

みたいな世間話ちょっとした後……契約書に印紙を貼って、割り印をして、契約者名のところに押印をして、最後に捨て印を押そうとすると、いらないですと言われ……そして、Sさん契約書を手渡した。

Sさんが不慣れな手つきで2枚の契約書に市長印鑑ゆっくりと押すと、はにかんだ笑顔で1枚を返してくれた。

「今後、私がF市の事務担当者になります。今後ともよろしくお願いします」

こちらこそ。私が弊社の窓口です。宜しくお願いします」

こんなやりとりだったかな? 男性上司の人は、「この子がメインで渉外を担当します」と説明していた。

私は、その年若い事務担当者のことが気になっていた。

Sさん大学出て何年くらいになるの?」

衝撃を受けた。想定よりずっと若い人だった。

私がSさんくらいの時は、毎日サークルの部室でごろごろして、アルバイト帰りに仲間と飲みに行って、恋人と別れてショックを受けたりしていた。

それだけに衝撃だった。異常だ、とその時は感じた。でも、それは私達から見た場合感覚であって、向こうからすれば違う。高校を出てそのまますぐに就職する。そういう人も多くいて、たまたま私達の世界大卒が多いだけで。それだけの話だった。

大学生ほどの年齢の子が、ふるさと納税という大きなお金が動く舞台で、公務員組織にとっては重大なチャレンジであろうこの機会に、一応はプロITコンサルITだけじゃないけど…)である私達と折衝する役割を担っている。

私の経験上、官公庁側のこういった花形事業担当者は、〇〇長が付くような役職の人か、30代前半くらいで、昇進が期待されている人が選ばれる。



契約期間は2年だった。

その間に、ふるさと納税制度の導入パートナーとして、システムの整備やら、返礼品の選定やら、業務フローの構築やら、その自治体が安定して制度を回せるまでの準備をしていく。

3年目に晴れて制度スタートしたら、弊社はシステム保守業者として、毎年度、特命一者タイプ随意契約によって安定的仕事を得ることができる。

肝心のSさんだけど、こちらの想定よりも頼りになる子だった。普通なら無理なお願いも聞いてくれて、それでいてこちら側の仕事、主にシステム関連の知識をぐんぐん吸収していった。

地頭がよく、それでいて物事に対して本気になることができる。そういう子だった。

ちょっと脇道に逸れる。

この時は、「F市ふるさと納税制度導入パートナー選定業務」みたいな件名で入札が行われたのだが、弊社が勝つ確率は約85%と推定されていた。

というのも、入札実施の前年度に弊社がF市に呼ばれ、「ふるさと納税をやろうと考えているのですが~」といった具合に相談を受けた後、参考見積書と設計書をF市に提出していた。そして、入札にあたっては、その参考見積書と設計書がそのまま採用されている。

おわかりいただけたかと思うが、他社がプロポに入れないよう、提出書類に予め細工をしておくのだ。そうすることで、こちらに有利な形で契約を取りに行ける。実際、プロポに参加した企業は弊社のほかに2社しかなかった。その経済圏におけるライバル企業の数は優に10社を超えているにも拘わらず。

一般に、地方自治体担当者はIT関連に疎いことがほとんどであるため、こうしたこと通用してしまう――でも、Sさんは違った。上記に挙げた弊社が勝った理由について自分なりに考えて、私達に指摘をしたのだ。

「ほかの自治体でも参考見積書を出したら入札にかなり勝ちやすいんですよね?」と自然に切り出したうえで、他社が入札に参加できないように行った諸々のワザを見抜いた。

Sさんは、システム関連の勉強をして、プログラムの打ち込みに挑戦して、職場でも、電子機器の導入やセキュリティ責任者といった役割を買って出ていた。

一方で、おっちょこちょいなところもあって、メールに添付文書を忘れるのはしょっちゅうだ。褒められると顔を真っ赤にする。急に頭の回転が鈍くなって、とんちんかん冗談を言ったりする。

一応はコンサルなので、競合他社と同じく顧客評価ランク付けを行っている。その中でも、F市のランクは高い位置にあった。

無茶な要求をしないし、レベルの低い問題でいちいち呼びつけたりしない(自分達で解決する)し、十分な契約金額と契約期間を用意してくれた。市役所内のシステムの深いところの情報(通常、外部組織に閲覧させるべきではないもの)を見たいといった時も、システム管理課に掛け合ってくれ、数時間もかから情報を手に入れることができた。

その2年間で、Sさんの表情が曇る時もあった。

年配の職員Sさんの隣に座っていたのだけど、折り合いが悪そうにしている時があった。その先輩がSさんに行った指摘について、私が座っている窓口まで聞こえることがたまにあったが、大抵は些末な内容だった。

文字の送り仮名(行なうじゃなくて行うとか、見積もりじゃなくて見積りなど)や、請求書の処理件名の些末だと思われる部分の指摘、イベント運営マニュアルでの各人の動き方(特にその先輩の)について具体的に文書で示すようにとか、ほかにもグチグチと同じようなことを言っていた。その人との話が終わった後に窓口に来たSさんは、大抵ムスッとしていた。表情が曇っていた。

ある訪問機会のことだった。うちの所長が私と一緒に来ていて、Sさん一人が役所玄関まで送ってくれたことがある。玄関から離れて社用車へと歩き出す直前、私はついに言ってしまった。

Sさん公務員も向いてるけど、コンサル業界も向いてるんじゃない!?」

反射的に「やばい」と思って、所長の顔を見た。

「うん。Sさんウチおいでよ! 歓迎するよ」

所長もノリノリだった。Sさんは俯いて、唇を尖らせていた。

「まだ21なんですけど」

大丈夫。また今度考えてね。〇〇さん(※私)も応援しているから」

帰りの車の中で、所長が言っていた。

「もちろん冗談だよ。あの子公務員の方が向いている。でも、うちの採用試験に来てほしいとも思う。働けるだけの実力は多分持ってる」

……それから一か月後。私の携帯電話が入った。Sさんからだった。

弊社の採用試験を受けたいらしい。

市役所仕事あんまりきじゃないんだって。今の仕事楽しいけど、前の部署戸籍仕事をしていた時は、やめたくてしょうがなかったんだって。何から何まで細かすぎるところと、自分で考えて動けないのが嫌なようだ。自分で考えて、自分で動いて、結果に対して責任を取るタイプ仕事がしたいらしい。

私一人で考えてもしょうがないので、所長に報告をして、本社スタッフ部門にも相談したところ、結論が出た。

採用試験は受けられない

理由①として年齢。大学を出ていないコンサルタントはいるが、そこまで若い人は例がない

理由②として取引先との関係。人を奪うようなことをすべきではない。彼女が本当にその気であれば止めないが...

あなた達がそこまで推すなら、23才になったら採用試験を受けてもいい。ふるさと納税導入パートナー契約期間が終わるまでは必ず待つこと。

あと1年ちょっとだった。

私はこの時、Sさんにとってどんな道がいいのか? と思案していた。

普通に考えれば、地方公務員の方がいいだろう。コンサルタントの道を勧めてよかったんだろうか、あの子を不幸にしやしないかという不安に捉われたのを覚えている。自分で言い出しておいて、本当に勝手なことを考えていた。



それから約1年後。弊社が借りているオフィスの一室に、Sさんスーツ姿で現れた。

相変わらず、清潔感が抜群だった。真白のシャツがよく似合っている。

試験は何の不安もなかった。書類選考は顔パスだし、筆記試験(Webテスト)は限りなく満点に近かった。

一次面接を務めた私と所長は、Sさんに対してほぼ同じ結論を下した。内容としては、①地頭がいい。頭の回転の速さも悪くない、②温かみがあり、顧客安心に繋がる話し方である、③偉ぶったところがなく謙虚姿勢が見える、といったものだった。

本社での二次面接も無事に終えた。面接官だったディレクター日本企業でいうと本部長~役員くらい)に電話で話をうかがったところ、「概ね一次面接の印象のとおりの子だった。難点として、芯が弱いところがある。強烈なキャラクター顧客相手だと通用しないだろう」とのことだった。

「次の面接には進めますか」と聞いたところ、「三次面接を行う必要はないと判断した。他社も受けているとのことだったので、ここで内定を出す。弊社のほかは辞退するように伝えてほしい」

当時のメモによると、私はディレクターとこうしたやり取りをしていた。懐かしい思い出だ。

当時は、「Sさん採用されますように! 弊社でなくても、ほかのコンサルに入れますように」と毎週のように祈っていた。それくらい、Sさん性格のいい子だった。今でも、あの笑顔を思い出して幸せの余韻に浸ることがある。



そろそろ結末について話す。

Sさん退職時期と、ふるさと納税導入パートナー企業としての契約期間の満了はほぼ同時だった。

最後Sさん職場を訪れた時の、あの男性上司の苦渋の顔を忘れることは難しい。

やるせない表情をしていた。見た目は笑っているけど、心の中でなにかヘドロのような汚物ブンブン飛び回ってるんじゃないかって、そんな顔つきだった。

Sさんがうちに来てくれたのは嬉しいけど、本当に申し訳ないと思った。

さて。通常のパターンだと、ふるさと納税運営していくための基幹システムの整備や地元産品の手配体制業務フローの構築などを終えると、弊社はシステム保守管理地方自治体から請けることになる。

……タイトルにもあるように、弊社は入札の指名を受けられなくなった。法律上指名停止の理由にあてはまらないので、指名リストに載ったまま『除外』された。弊社はもう、F市から参考見積書や設計書の提出を依頼されることはないし、プロポーザルに呼ばれることもないし、参加申込ができたとしても必ず負ける。

システム保守管理は、F市が戸籍市民税システム保守を請け負っている会社が一任することになった。その後、弊社のスタッフがF市を訪れたことは一度としてない。

当初は、「ウチのスタッフがいないのに保守なんてできるの?」と疑問に思っていたけど杞憂だった。Sさんが気を吐いて、どんな職員業者に当たってもシステム運用管理保守が担えるように引継資料を作っていた。

今回のような事態予測したり、意識していたわけではないだろう。ただ、Sさん仕事に対してひたむきな人だったから、物事に対して本気になれる人だったから、普通地方公務員レベルはるかに超えて、みんなのために頑張ることができた。それだけだ。



筆に熱を込め過ぎた。反省している。

あれから4年以上が経って、私は別の会社転職した。SさんはITとは別の分野に異動になり、忙しい毎日を送っている。はてな匿名ダイアリーを見ている可能性は0%といってもいい。それくらい忙しい環境だ。辛い日々を送っているかもしれない。いや、確実に辛いだろう。それこそ地獄のように。

今でも思い返すことがある。私があの時、Sさんを誘ったのは本当に正しかたかということだ。

私はSさん職場で悲しい顔をしていた時、なんとかしてあげたかった。そんなことはできるはずもないけど、それでも助けてあげたかった。だから無責任立場ではあったけど、うちに来てみないかって、声をかけた。

本人にとって良き選択だったのか、それがわかるのはまだずっと遠い未来のことだけど…過去でも、現在でも、未来でも、私はSさん幸せを願っている。

一緒に働けたのは短い間だったけど、楽しかったよ。また会おうね。

2021-04-07

弱者男性だが俺はもう大丈夫

もともと女性一般から広くモテたいとか、誰でもいいかセックスをしたいとかさせてほしいとか、社会から魅力的な男性として認められたいといった願望はない。俺が惚れた女がたまたま俺に惚れてくれないという状況がン十年続いているだけだ。しか世間一般ではその状況こそ恋愛弱者とされているのだろう。俺からしてみれば弱者という自覚などないしこうした現状を特に気に病んでもいないが、うるおいのない人生であることもまた事実だ。たしか人生はパサパサだ。顔は脂でネチョネチョしているが。さて、独り身の男がうるおいのない人生に慰めを見出すとしたら? もっとも手軽な手段は読んで字のごとく自慰である。というわけで、ここから先はオナニーの話をします。恋愛弱者論は出てきません。お引き取りください。

100%イマジネーションだけで登頂できる程度にはまだ元気な私だけれど、もちろんよいおかずがあればそれに越したことはない。私の世代男性はさまざまなおかずで食事をしてきた。うつろいゆくエロメディアの変遷をすべて経験してきた。いや、ピンク映画経験してないか。まあいい、それはさておき、自宅の電話線に通信モデム接続されるまでの長い長い間、私の主食は紙媒体だった。エロ本、エロ小説エロマンガである劇画タッチの暗くて薄汚いエロマンガに代わってアニメ調のかわいらしい絵柄の美少女エロマンガ雑誌が続々登場し、それに夢中になったりもした。アダルトビデオもすでに文化としては大輪の花を咲かせていたが市場的にはレンタル専用の位置づけで、日々の主食とするにはコストがかかりすぎるごちそうだった。どんなに気に入った作品でもレンタルは返さなければいけないし、セル用VHSともなると1本が1万円以上したのだ。

こうしたおかず環境インターネットの登場で激変し、通信環境パソコンの処理能力の向上でもう一度激変した。このあたりの変遷はくだくだしく振り返る必要はないだろう。かつて、何世代ものダビングを経て裏か表かすらよくわからなくなった飯島愛ビデオに目をこらしていたことを考えると、常時接続ネット回線からフルハイビジョン無修正動画無料でドバドバ降ってくる現代の状況は「隔世の感」などという月並み言葉では語り尽くせない感慨がある。「この世の春」が少し近い。

もっとも、この変化はあくまでも量的な変化に過ぎない。ガビガビの飯島愛とフルハイビジョンの七沢みあの違いは、端的には解像度と入手性だけであり、メディアとしての質的な差はないと言える。どっちも同じ動画だ。そこには、かつてエロ本(静止画)に代わってエロビデオ動画)が登場した時のようなパラダイムシフトはない。作品の内容についても同様である。80~90年代のAVに比べると現代のAVは内容がめちゃくちゃに高度化していて、とんでもない美人がとんでもなくエロいことをとんでもない演技力でやってのける時代になったが、これとても地道に連続的に向上していった結果であり、その間に何か飛躍があったわけではない。

この先もこういう線形な向上がひたすら続くんだろうな、と俺は思っていた。モデルますます美人になり、エロ演出ますます洗練され、解像度4K8K、16Kとますます向上し……そのうちテレビも買い換えなきゃだな、と。この先に非線形な、飛躍をともなうパラダイムシフトが起こるとは思っていなかった。

ところが2016年になってそれは起こった。アダルトVRの登場である

それはまさにパラダイムシフトだった。静止画動画になったあのパラダイムシフトさえ超える革命だった。初めてアダルトVRを見たとき、「これは今までのAVとはまったく異質なものだ」と私は確信した。

VRゴーグルをかけて再生を始めた時、自分行為の「当事者」になっていた。それまでのAVでは(一人称視点モノであっても)自分あくまでも「傍観者」だった。見慣れたハウススタジオで繰り広げられている知らない誰かと誰かの性行為を神の視点で眺めるだけの傍観者だ。男優の求めに応じて、あるいは自発的女優が行う行為淫靡さ大胆さ、背徳さや不潔さ、それを傍観して興奮するのが従来のAVだ。AV嬢は裸になるのが当たり前だし、裸になるまでのチンケな三文芝居など早送りするしかない。

しかアダルトVRはそれとはまったく違った。なぜか間取りをうっすら知っている家の中に自分はいて、目の前にはめちゃめちゃきれいな女の子がいる。冬服に変わったばかりで今タンから出してきたようなブレザーの制服を着ている。樟脳のにおいがしてきそうだ。その子がこっちを向いて「うふふっ」と笑う。こちもつられてつい笑ってしまう。「ンフッ」 今までAVを見ていてそんなことがあったか? 俺はなかった。画面の中で何が行われていても、握力と緩急の調整こそすれ、表情は真顔のままだったと思う。

驚くべきは女優たちの演技力だ。アダルトVRは基本的に「女優の一人芝居」である自分役の男優はいるがただの木偶であり、ストーリー進行はすべて女優の演技に任されている。女優たちはこれを見事にしてのけるのだ。イッセー尾形とまでは言わないが、正直私はAV女優たちがここまでちゃんとしたお芝居をするとは思っていなかった。また、そのくらいアダルトVRは女優演技力重要ジャンルなのだった。棒読み学芸会の芝居だとまったく白けたものになってしまうのだ。結果として、ただかわいくてスタイルがいいだけの女優ではなく、きちんとお芝居のできる女優が日々発掘され、適性が見いだされ、人気を得て活躍していくようになった。

一人称AVというジャンルは古くからあるが、久しくマイナージャンルであった。しかしここへきて一人称AVは突然業界のどセンターに据えられることになったのだから世の中わからないものである

一人称という形式により、2Dでは早送りしていたような行為前後のたわいもないドラマシーンががぜん意味を帯びてきた。この女性下宿美人管理人さんで、俺はしがない浪人生。この女性かわいい妹で俺はモテない兄貴。この女性神待ちJKで俺は一人暮らしの冴えないおっさんリーマン。2Dではわりとどうでもよかったそんな設定がいちいち重要になってきた。その設定に没入すればするほど、目の前の女性が服を脱いだ時の衝撃と興奮が大きいのだ。もし美人教師かわいい看護婦さんが「現実に」目の前で服を脱ぎだしたら、誰だってびっくりするでしょう?

風呂上がりでバスタオルを胴に巻いただけの妹が俺のほうに上半身をのり出してきて、急にまじめな顔になって聞く。「ねえおにいちゃん、そらのおっぱい見たい?」俺はあまりのことに声も出せずただブンブンと首をタテに振るしかできなかった。「ほら!」バスタオルの前が勢いよく開かれた。椎名そらの、いつもAVで見ていたあこがれの椎名そらの、あの白くてすべすべしてふっくらとまろやかで、ぷにぷに弾力のあるかわいい乳房が、俺の目の前でぷるんと揺れた。「あっ、あっ…!!」人は感極まるとカオナシみたいな声が出てしまうことを知った。「興奮する?」「うん…する…する!」思わず答えていた。

目の前に素敵な女の人がいて、自分を信頼して親密に身を寄せてきてくれるあの幸福感が脳を満たす。「幸せ物質」みたいなものがあるとしたらそれが体中を駆けめぐる感じ、2DのAVでは決して味わうことのないゾクゾクする感じがアダルトVRにはあった。もちろん相手が生身の女性だったらその歓喜もっとずっと大きいはずだが(長いこと感じていないのでどのくらいか忘れてしまった)そんなことはもうどうでもいい。少なくとも2Dにはそれがなく、VRにはそれがあるのだ。

心通じ合うパートナーがいなければこの先ずっと得られないと思っていたあの歓びを、わずかでも擬似的にでも感じることができたし、ゴーグルをかければいつでも感じることができる。そしてこの先まだまだVRゴーグルの性能は向上するし、きっと動画解像度も上がっていくだろう。素晴らしいじゃないかコロナにおびえながらキャバクラ風俗に通わなくてもいい。俺はもう、大丈夫だ。これさえあれば、アダルトVRさえあれば大丈夫だとわかった。生きていける。

2021-04-06

弱者男性の本当の敵は強者男性」って言う女性居るけど

それはこっちの台詞なんだよ!!!!!あんたこそいい加減分かってくれよ「本当の敵は強者男性だって!!!

もういい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

全然分かってないようだから女性に分かりやすいように北斗の拳で例えてやるよ!!!!!!!!!!!!!!!北斗の拳読んだこと無いのにわざわざ北斗の拳で例えるんだから!!!ありがたく思えよ!!!!!!

 

特権を持ち弱者女性リン)を虐げるハート様強者男性)をケンシロウフェミニズム)が退治しようとしてるとしよう。

ケンシロウフェミニズム)「北斗神拳奥義・男性特権!!!!アータッタッタッタッタッタァ!!!!」

ハート様強者男性)「ひでぶっ!(頭が爆散)」

バット弱者男性)「いぎゃああああ!(頭が爆散)」

リン弱者女性)「よっしゃああああ」

バット弱者男性)「ちょっと待ってよケンシロウ!」

ケンシロウフェミニズム)「何だお前は」

バット弱者男性)「オレだよケンシロウバット弱者男性)だよ!弱者なんだよ俺は」

ハート様強者男性)「くっくっくケンシロウこの程度・・・・」

ケンシロウフェミニズム)「オーワッチャアアアアア!!!!」

ハート様強者男性)「うごわあああっ!(右腕が爆散)」

バット弱者男性)「もぴいいいいいいいい!(右腕が爆散)」

リン弱者女性)「よっしゃああああ」

バット弱者男性)「ひどいよケンシロウ!!!!!」

ケンシロウフェミニズム)「何だお前は」

バット弱者男性)「だからオレだよ!!!!!弱者・・・

リン弱者女性)「きゃあああああ」

ケンシロウフェミニズム)「お前にリンはあてがわん!!!!!」

バット弱者男性)「え?いや、そうじゃなくて」

ケンシロウフェミニズム)「ホォーワチャタタタタタタタホワッチャアアアアア!!!!!」

ハート様強者男性)「るるっるるるるる!!!!!(左薬指が爆散)」

バット弱者男性)「どんんんんんんんん!!!!!(左腕が爆散)」

バット弱者男性)「ひどいよケンシロウ!!!!!」

ケンシロウフェミニズム)「何だお前は」

バット弱者男性)「いやだから

ケンシロウフェミニズム)「ブンンンンンンンブンブンブンブンブンブンブンンンンンンンン!!!!!」

ハート様強者男性)「腸!!!!!(右足親指人差し指中指薬指小指が爆散)」

バット弱者男性)「おっすすすすすすすすすす!!!!!(右足左足全臓器骨が爆散)」

バット弱者男性)「ひどいよケンシロウ!!!!!」

 

 

こーーーいうことだ!!!!!!!!わかったか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

分かる訳ねぇな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!??????????

ごめん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

2021-04-02

anond:20210402004958

わかる。

私も全部見た。

テレビで丁度やってて全部みたんだけど、

U-NEXT映画版も見てしまった。

市原隼人さんがイキイキしているのが特に面白い

給食の時に、校歌(?)を腕をブンブン振りながら熱唱し、腕やひじをぶつけたり

その様子を生徒が知らん顔していたり

給食が大好きなことを周囲に隠していたり

頭の中給食でいっぱいだったり

生徒と給食をどれだけ美味しく(?)食べれるか競っていたり

なんかもう面白かった。

給食を運んでいる時の、ほのぼのとした曲も好き。

2021-03-28

電話死ぬほど怖い

 電話が苦手だ。掛けるのも受けとるのも。メモしたのが本当に合ってるのか分からない。あと大抵緊急性があって悪い知らせのが多いかトラウマだ(レンタルビデオ屋の延滞、その日ないと思ってたバイトが実はあった、等) 苦手な理由を三つにまとめてみた。

①確実性がない

③「今」である

②聞き取れない

 一つ目は「確実性がない」ということ。メール文章に残るし、いつでも確認ができる。相手の都合もあまり考えなくて良い。電話は難しい。メモしたとしても間違っている可能だってある。

 二つ目は「今である」こと。電話ing現在進行形だ。電話しながら予定を聞かれると困る。スケジュールスマホ管理しているため、電話しながら予定が見れない。トイレ入ってるときとか出たくないし。こっちの予定を考えてくれない。いつ掛かってくるか分からない電話のために、常にスケジュール帳を持ち歩くほど几帳面ではない。

 三つ目は「聞き取れない」こと。家で一人のときじゃないと掛けられないし受け取れない。これは個人差が大きいだろう。雑音が混じると途端に混乱して、何も聞こえなくなる。ファミレスバイトしていたときから電話対応が本当に苦痛だった。あそこは雑音の巣窟である。客のお喋り、キッチン調理音、ガチャガチャと皿を洗う音、大通りから車もブンブン鳴る。あと電話向こうの声が小さすぎて全く聞こえない。向こうは静かな家から掛けているから小さく話すのだろう。しかこちらは雑音に囲まれて聞き取れないのである。お店に電話するとき威圧しない程度に大きな声でお願いします。

 メールというありがたい確実な連絡手段があるのに、わざわざ電話を使うのは生産的じゃないなあと思う。それを使わなければならない所がたくさんあるのは分かるのだが、電話は嫌い。咄嗟言葉出てこないし、おかしいと思ったところも上手く突っ込めない、質問できない。早く電話切りたい、という気持ちが先行するから

 歯医者さんはLINEで予約できるところに通っている。サンキュー

 電話必要ない職種ってなんだろう。エンジニア無知です

俺は鬼神化して乱舞するミラ・ジョヴォヴィッチが見たかった

公式サイト

https://monsterhunter-movie.jp/sp/

期待を大きく裏切る一作

端的にいえば(暫定)今年一番おもんなかった映画でした。

かに実写化ってもともと地雷ワードだったかもしれない。だけど、ここ数年は『名探偵ピカチュウ』『ソニック』など、ファンの期待にしっかり応える映画が作られてきていただけに、ある程度期待してた。だけど実際は、クソだった。

モンハン」っていう看板を外せば、その実態B級モンスタームービーだ。それならそれでもいいという映画ファンもいるだろうけど、そう物分かり良くもなれんよ。

とにかくテンポ悪い。

オープニングで部隊が全滅した後は、人間同士の取っ組み合いか気持ち悪いネルスキュラから逃げ惑うかのシーンで尺の大半を浪費する。

そこからディアブロスを倒してようやく話が動くかと思ったら......。

かなり冷めるオチ

個人的に一番不満を覚えたのは劇伴。つまり音楽モンハンシリーズで聴きなれた音楽は一切流れない。正直そこさえしっかり押さえてくれてたらこっちだって雰囲気に流されて盛り上がれるんだよ!!

ところで、予告編って皆さん観ました?

https://youtu.be/-I8Oz06alxM

英雄の証』流れない。

『上手に焼けました〜♪』流れない。

予告編からといって、いや予告編からこそやって良いことと悪いことがあるだろ。

これを信頼して観に行く奴がバカだと言うなら、それで良いよもう。

リスペクトなき実写化だったなと、がっかり

映像面に関しては流石に100点です。そこは流石にケチつけられん。ディアブロスやリオレオスがブンブン動いている!という感動は感じられます。ただ、そのリアルモンスターとの交戦ゲームから相当かけ離れた表現になるので、これも結構しんどい

せめて鬼神化して乱舞するミラ・ジョヴォビッチくらい見せてくれよ。アプケロスの前で剣振り回して終わりって。

弾の火薬根性消毒したりグレネード弾を素手根性着火するのもカッコいいけどさ......。

というわけで、「思い入れのあるファンほど辛い映画」という評価は避けられないと思います

一方で、ゲームモンハンを知らない人の感想ではちらほら「ゲームファンなら楽しめるかも」なんて書かれてるんですよね。つまりお前は「知らんから」楽しめなかったんだな?「知ってる」からこそ俺も楽しめなかったんだよ。

じゃあこの映画は誰にも刺さんないじゃん。

「『英雄の証』をバックにリオレオスと対峙して乱舞で斬りかかるミラ・ジョヴォヴィッチ

これが見れてさえいればガバガバ判定で百億満点だったのにな......。

2021-03-22

シグナ

「ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  さそりの赤眼あかめが 見えたころ、

  四時から今朝けさも やって来た。

  遠野とおのの盆地ぼんちは まっくらで、

  つめたい水の 声ばかり。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  凍こごえた砂利じゃりに 湯ゆげを吐はき、

  火花を闇やみに まきながら、

  蛇紋岩サアペンテインの 崖がけに来て、

  やっと東が 燃もえだした。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  鳥がなきだし 木は光り、

  青々川は ながれたが、

  丘おかもはざまも いちめんに、

  まぶしい霜しもを 載のせていた。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  やっぱりかけると あったかだ、

  僕ぼくはほうほう 汗あせが出る。

  もう七、八里り はせたいな、

  今日も一日 霜ぐもり。

 ガタンタン、ギー、シュウシュウ

 軽便鉄道けいべんてつどうの東からの一番列車れっしゃが少しあわてたように、こう歌いながらやって来てとまりました。機関車きかんしゃの下からは、力のない湯ゆげが逃にげ出して行き、ほそ長いおかしな形の煙突えんとつからは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。

 そこで軽便鉄道づきの電信柱でんしんばしらどもは、やっと安心あんしんしたように、ぶんぶんとうなり、シグナルの柱はかたんと白い腕木うできを上げました。このまっすぐなシグナルの柱は、シグナレスでした。

 シグナレスはほっと小さなため息いきをついて空を見上げました。空にはうすい雲が縞しまになっていっぱいに充みち、それはつめたい白光しろびかりを凍こおった地面じめんに降ふらせながら、しずかに東に流ながれていたのです。

 シグナレスはじっとその雲の行ゆく方えをながめました。それからやさしい腕木を思い切りそっちの方へ延のばしながら、ほんのかすかにひとりごとを言いいました。

「今朝けさは伯母おばさんたちもきっとこっちの方を見ていらっしゃるわ」

 シグナレスはいつまでもいつまでも、そっちに気をとられておりました。

カタン

 うしろの方のしずかな空で、いきなり音がしましたのでシグナレスは急いそいでそっちをふり向むきました。ずうっと積つまれた黒い枕木まくらぎの向こうに、あの立派りっぱな本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、今はるかの南から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車れっしゃを迎むかえるために、その上の硬かたい腕うでを下げたところでした。

お早う今朝は暖あたたかですね」本線のシグナル柱は、キチンと兵隊へいたいのように立ちながら、いやにまじめくさってあいさつしました。

お早うございますシグナレスはふし目になって、声を落おとして答こたえました。

「若わかさま、いけません。これからあんものにやたらに声を、おかけなさらないようにねがいます」本線のシグナルに夜電気を送おくる太ふとい電信柱でんしんばしらがさももったいぶって申もうしました。

 本線のシグナルはきまり悪わるそうに、もじもじしてだまってしまいました。気の弱いシグナレスはまるでもう消きえてしまうか飛とんでしまうかしたいと思いました。けれどもどうにもしかたがありませんでしたから、やっぱりじっと立っていたのです。

 雲の縞しまは薄うすい琥珀こはくの板いたのようにうるみ、かすかなかすかな日光が降ふって来ましたので、本線シグナルつきの電信柱はうれしがって、向こうの野原のはらを行く小さな荷馬車にばしゃを見ながら低ひくい調子ちょうしはずれの歌をやりました。

「ゴゴン、ゴーゴー、

 うすいから

 酒さけが降ふりだす、

 酒の中から

 霜しもがながれる。

 ゴゴン、ゴーゴー、

 ゴゴン、ゴーゴー、

 霜がとければ、

 つちはまっくろ。

 馬はふんごみ

 人もぺちゃぺちゃ。

 ゴゴン、ゴーゴー」

 それからもっともっとつづけざまに、わけのわからないことを歌いました。

 その間に本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、そっと西風にたのんでこう言いいました。

「どうか気にかけないでください。こいつはもうまるで野蛮やばんなんです。礼式れいしきも何も知らないのです。実際じっさい私はいつでも困こまってるんですよ」

 軽便鉄道けいべんてつどうのシグナレスは、まるでどぎまぎしてうつむきながら低ひくく、

「あら、そんなことございませんわ」と言いいましたがなにぶん風下かざしもでしたから本線ほんせんのシグナルまで聞こえませんでした。

「許ゆるしてくださるんですか。本当を言ったら、僕ぼくなんかあなたに怒おこられたら生きているかいもないんですからね」

あらあら、そんなこと」軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困こまったというように肩かたをすぼめましたが、実じつはその少しうつむいた顔は、うれしさにぽっと白光しろびかりを出していました。

シグナレスさん、どうかまじめで聞いてください。僕あなたのためなら、次つぎの十時の汽車が来る時腕うでを下げないで、じっとがんばり通してでも見せますよ」わずかばかりヒュウヒュウ言いっていた風が、この時ぴたりとやみました。

「あら、そんな事こといけませんわ」

「もちろんいけないですよ。汽車が来る時、腕を下げないでがんばるなんて、そんなことあなたのためにも僕のためにもならないから僕はやりはしませんよ。けれどもそんなことでもしようと言いうんです。僕あなたくらい大事だいじなもの世界中かいじゅうないんです。どうか僕を愛あいしてください」

 シグナレスは、じっと下の方を見て黙だまって立っていました。本線シグナルつきのせいの低ひくい電信柱でんしんばしらは、まだでたらめの歌をやっています

「ゴゴンゴーゴー、

 やまのいわやで、

 熊くまが火をたき、

 あまりけむくて、

 ほらを逃にげ出す。ゴゴンゴー、

 田螺にしはのろのろ。

 うう、田螺はのろのろ。

 田螺のしゃっぽは、

 羅紗ラシャの上等じょうとう、ゴゴンゴーゴー」

 本線ほんせんのシグナルはせっかちでしたから、シグナレスの返事へんじのないのに、まるであわててしまいました。

シグナレスさん、あなたはお返事をしてくださらないんですか。ああ僕ぼくはもうまるでくらやみだ。目の前がまるでまっ黒な淵ふちのようだ。ああ雷かみなりが落おちて来て、一ぺんに僕のからだをくだけ。足もとから噴火ふんかが起おこって、僕を空の遠くにほうりなげろ。もうなにもかもみんなおしまいだ。雷が落ちて来て一ぺんに僕のからだを砕くだけ。足もと……」

「いや若様わかさま、雷が参まいりました節せつは手前てまえ一身いっしんにおんわざわいをちょうだいいたします。どうかご安心あんしんをねがいとう存ぞんじます

 シグナルつきの電信柱でんしんばしらが、いつかでたらめの歌をやめて、頭の上のはりがねの槍やりをぴんと立てながら眼めをパチパチさせていました。

「えい。お前なんか何を言いうんだ。僕ぼくはそれどこじゃないんだ」

「それはまたどうしたことでござりまする。ちょっとやつがれまでお申もうし聞きけになりとう存ぞんじます

「いいよ、お前はだまっておいで」

 シグナルは高く叫さけびました。しかシグナルも、もうだまってしまいました。雲がだんだん薄うすくなって柔やわらかな陽ひが射さして参まいりました。

 五日の月が、西の山脈さんみゃくの上の黒い横雲よこぐもから、もう一ぺん顔を出して、山に沈しずむ前のほんのしばらくを、鈍にぶい鉛なまりのような光で、そこらをいっぱいにしました。冬がれの木や、つみ重かさねられた黒い枕木まくらぎはもちろんのこと、電信柱でんしんばしらまでみんな眠ねむってしまいました。遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。

「ああ、僕ぼくはもう生きてるかいもないんだ。汽車が来るたびに腕うでを下げたり、青い眼鏡めがねをかけたりいったいなんのためにこんなことをするんだ。もうなんにもおもしろくない。ああ死しのう。けれどもどうして死ぬ。やっぱり雷かみなり噴火ふんかだ」

 本線ほんせんのシグナルは、今夜も眠ねむられませんでした。非常ひじょうなはんもんでした。けれどもそれはシグナルばかりではありません。枕木の向こうに青白くしょんぼり立って、赤い火をかかげている軽便鉄道けいべんてつどうのシグナル、すなわちシグナレスとても全まったくそのとおりでした。

「ああ、シグナルさんもあんまりだわ、あたしが言いえないでお返事へんじもできないのを、すぐあんなに怒おこっておしまいになるなんて。あたしもう何もかもみんなおしまいだわ。おお神様かみさまシグナルさんに雷かみなりを落おとす時、いっしょに私にもお落としくださいませ」

 こう言いって、しきりに星空に祈いのっているのでした。ところがその声が、かすかにシグナルの耳にはいりました。シグナルはぎょっとしたように胸むねを張はって、しばらく考えていましたが、やがてガタガタふるえだしました。

 ふるえながら言いました。

シグナレスさん。あなたは何なにを祈っておられますか」

「あたし存ぞんじませんわ」シグナレスは声を落として答えました。

シグナレスさん、それはあんまりひどいお言葉ことばでしょう。僕ぼくはもう今すぐでもお雷らいさんにつぶされて、または噴火ふんかを足もとから引っぱり出して、またはいさぎよく風に倒たおされて、またはノア洪水こうずいをひっかぶって、死しんでしまおうと言うんですよ。それだのに、あなたはちっとも同情どうじょうしてくださらないんですか」

「あら、その噴火洪水こうずいを。あたしのお祈りはそれよ」シグナレスは思い切って言いました。シグナルはもううれしくて、うれしくて、なおさらガタガタガタガタふるえました。

 その赤い眼鏡めがねもゆれたのです。

シグナレスさん、なぜあなたは死ななけぁならないんですか。ね。僕ぼくへお話しください。ね。僕へお話しください。きっと、僕はそのいけないやつを追おっぱらってしまますから、いったいどうしたんですね」

だってあなたあんなにお怒おこりなさるんですもの

「ふふん。ああ、そのことですか。ふん。いいえ。そのことならばご心配しんぱいありません。大丈夫だいじょうぶです。僕ちっとも怒ってなんかいしませんからね。僕、もうあなたのためなら、眼鏡めがねをみんな取とられて、腕うでをみんなひっぱなされて、それから沼ぬまの底そこへたたき込こまれたって、あなたをうらみはしませんよ」

「あら、ほんとう。うれしいわ」

「だから僕を愛あいしてください。さあ僕を愛するって言いってください」

 五日のお月さまは、この時雲と山の端はとのちょうどまん中にいました。シグナルはもうまるで顔色を変かえて灰色はいいろの幽霊ゆうれいみたいになって言いました。

「またあなたはだまってしまったんですね。やっぱり僕がきらいなんでしょう。もういいや、どうせ僕なんか噴火ふんかか洪水こうずいかかにやられるにきまってるんだ」

「あら、ちがいますわ」

「そんならどうですどうです、どうです」

「あたし、もう大昔おおむかしかあなたのことばかり考えていましたわ」

「本当ですか、本当ですか、本当ですか」

「ええ」

「そんならいいでしょう。結婚けっこんの約束くそくをしてください」

「でも」

「でもなんですか、僕ぼくたちは春になったらつばめにたのんで、みんなにも知らせて結婚けっこんの式しきをあげましょう。どうか約束くそくしてください」

だってあたしはこんなつまらないんですわ」

「わかってますよ。僕にはそのつまらないところが尊とうといんです」

 すると、さあ、シグナレスはあらんかぎりの勇気ゆうきを出して言いい出しました。

「でもあなたは金でできてるでしょう。新式でしょう。赤青眼鏡あかあおめがねを二組みも持もっていらっしゃるわ、夜も電燈でんとうでしょう。あたしは夜だってランプですわ、眼鏡もただ一つきり、それに木ですわ」

「わかってますよ。だから僕はすきなんです」

「あら、ほんとう。うれしいわ。あたしお約束くそくするわ」

「え、ありがとう、うれしいなあ、僕もお約束しますよ。あなたはきっと、私の未来みらいの妻つまだ」

「ええ、そうよ、あたし決けっして変かわらないわ」

結婚指環エンゲージリングをあげますよ、そら、ね、あすこの四つならんだ青い星ね」

「ええ」

「あのいちばん下の脚あしもとに小さな環わが見えるでしょう、環状星雲フィッシュマウスネビュラですよ。あの光の環ね、あれを受うけ取とってください。僕のまごころです」

「ええ。ありがとういただきますわ」

「ワッハッハ。大笑おおわらいだ。うまくやってやがるぜ」

 突然とつぜん向むこうのまっ黒な倉庫そうこが、空にもはばかるような声でどなりました。二人はまるでしんとなってしまいました。

 ところが倉庫がまた言いいました。

「いや心配しんぱいしなさんな。この事ことは決けっしてほかへはもらしませんぞ。わしがしっかりのみ込こみました」

 その時です、お月さまがカブンと山へおはいりになって、あたりがポカッと、うすぐらくなったのは。

 今は風があんまり強いので電信柱でんしんばしらどもは、本線ほんせんの方も、軽便鉄道けいべんてつどうの方もまるで気が気でなく、ぐうん ぐうん ひゅうひゅう と独楽こまのようにうなっておりました。それでも空はまっ青さおに晴れていました。

 本線シグナルつきの太ふとっちょの電信柱も、もうでたらめの歌をやるどころの話ではありません。できるだけからだをちぢめて眼めを細ほそくして、ひとなみに、ブウウ、ブウウとうなってごまかしておりました。

 シグナレスはこの時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中を、びっこをひくようにして走って行く雲を見ておりましたが、それからチラッとシグナルの方を見ました。シグナルは、今日巡査じゅんさのようにしゃんと立っていましたが、風が強くて太っちょの電柱でんちゅうに聞こえないのをいいことにして、シグナレスに話しかけました。

「どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛いたみはしませんか。どうも僕ぼくは少しくらくらしますね。いろいろお話しまからあなたただ頭をふってうなずいてだけいてください。どうせお返事へんじをしたって僕ぼくのところへ届とどきはしませんからそれから僕の話でおもしろくないことがあったら横よこの方に頭を振ふってください。これは、本当は、ヨーロッパの方のやり方なんですよ。向むこうでは、僕たちのように仲なかのいいものがほかの人に知れないようにお話をする時は、みんなこうするんですよ。僕それを向こうの雑誌ざっしで見たんです。ね、あの倉庫そうこのやつめ、おかしなやつですね、いきなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受うけたのなんのって言いうんですものあいつはずいぶん太ふとってますね、今日も眼めをパチパチやらかしますよ、僕のあなたに物を言ってるのはわかっていても、何を言ってるのか風でいっこう聞こえないんですよ、けれども全体ぜんたい、あなたに聞こえてるんですか、聞こえてるなら頭を振ってください、ええそう、聞こえるでしょうね。僕たち早く結婚けっこんしたいもんですね、早く春になれぁいいんですね、僕のところのぶっきりこに少しも知らせないでおきましょう。そしておいて、いきなり、ウヘン! ああ風でのどがぜいぜいする。ああひどい。ちょっとお話をやめますよ。僕のどが痛いたくなったんです。わかりましたか、じゃちょっとさようなら

 それからシグナルは、ううううと言いながら眼をぱちぱちさせて、しばらくの間だまっていました。

 シグナレスもおとなしく、シグナルののどのなおるのを待まっていました。電信柱でんしんばしらどもはブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。

 シグナルはつばをのみこんだり、ええ、ええとせきばらいをしたりしていましたが、やっとのどの痛いたいのがなおったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。けれどもこの時は、風がまるで熊くまのように吼ほえ、まわりの電信柱でんしんばしらどもは、山いっぱいの蜂はちの巣すをいっぺんにこわしでもしたように、ぐゎんぐゎんとうなっていましたので、せっかくのその声も、半分ばかりしかシグナレスに届とどきませんでした。

「ね、僕ぼくはもうあなたのためなら、次つぎの汽車の来る時、がんばって腕うでを下げないことでも、なんでもするんですからね、わかったでしょう。あなたもそのくらいの決心けっしんはあるでしょうね。あなたはほんとうに美うつくしいんです、ね、世界かいの中うちにだっておれたちの仲間なかまはいくらもあるんでしょう。その半分はまあ女の人でしょうがねえ、その中であなたはいちばん美しいんです。もっともほかの女の人僕よく知らないんですけれどね、きっとそうだと思うんですよ、どうです聞こえますか。僕たちのまわりにいるやつはみんなばかですね、のろまですね、僕のとこのぶっきりこが僕が何をあなたに言ってるのかと思って、そらごらんなさい、一生けん命めい、目をパチパチやってますよ、こいつときたら全まったくチョークよりも形がわるいんですからね、そら、こんどはあんなに口を曲まげていますよ。あきれたばかですねえ、僕の話聞こえますか、僕の……」

「若わかさま、さっきから何をべちゃべちゃ言いっていらっしゃるのです。しかシグナレス風情ふぜいと、いったい何をにやけていらっしゃるんです」

 いきなり本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらが、むしゃくしゃまぎれに、ごうごうの音の中を途方とほうもない声でどなったもんですからシグナルはもちろんシグナレスも、まっ青さおになってぴたっとこっちへ曲げていたからだを、まっすぐに直なおしました。

「若わかさま、さあおっしゃい。役目やくめとして承うけたまわらなければなりません」

 シグナルは、やっと元気を取り直なおしました。そしてどうせ風のために何を言いっても同じことなのをいいことにして、

「ばか、僕ぼくはシグナレスさんと結婚けっこんして幸福こうふくになって、それからお前にチョークのお嫁よめさんをくれてやるよ」と、こうまじめな顔で言ったのでした。その声は風下かざしものシグナレスにはすぐ聞こえましたので、シグナレスはこわいながら思わず笑わらってしまいました。さあそれを見た本線ほんせんシグナルつきの電信柱の怒おこりようと言ったらありません。さっそくブルブルッとふるえあがり、青白く逆上のぼせてしまい唇くちびるをきっとかみながらすぐひどく手をまわして、すなわち一ぺん東京まで手をまわして風下かざしもにいる軽便鉄道けいべんてつどうの電信柱に、シグナルとシグナレス対話たいわがいったいなんだったか、今シグナレスが笑ったことは、どんなことだったかたずねてやりました。

 ああ、シグナルは一生の失策しっさくをしたのでした。シグナレスよりも少し風下にすてきに耳のいい長い長い電信柱がいて、知らん顔をしてすまして空の方を見ながらさっきからの話をみんな聞いていたのです。そこでさっそく、それを東京を経へて本線シグナルつきの電信柱に返事へんじをしてやりました。本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらはキリキリ歯はがみをしながら聞いていましたが、すっかり聞いてしまうと、さあ、まるでばかのようになってどなりました。

くそっ、えいっ。いまいましい。あんまりだ。犬畜生いぬちくしょうあんまりだ。犬畜生、ええ、若わかさま、わたしだって男ですぜ。こんなにひどくばかにされてだまっているとお考えですか。結婚けっこんだなんてやれるならやってごらんなさい。電信柱の仲間なかまはもうみんな反対はんたいです。シグナル柱の人たちだって鉄道長てつどうちょうの命令めいれいにそむけるもんですか。そして鉄道長はわたし叔父おじですぜ。結婚なりなんなりやってごらんなさい。えい、犬畜生いぬちくしょうめ、えい」

 本線シグナルつきの電信柱は、すぐ四方電報でんぽうをかけました。それからしばらく顔色を変かえて、みんなの返事へんじをきいていました。確たしかにみんなから反対はんたいの約束くそくをもらったらしいのでした。それからきっと叔父のその鉄道長とかにもうまく頼たのんだにちがいありません。シグナルもシグナレスも、あまりのことに今さらカンとしてあきれていました。本線シグナルつきの電信柱は、すっかり反対の準備じゅんびができると、こんどは急きゅうに泣なき声で言いいました。

「あああ、八年の間、夜ひる寝ねないでめんどうを見てやってそのお礼れいがこれか。ああ情なさけない、もう世の中はみだれてしまった。ああもうおしまいだ。なさけない、メリケン国のエジソンさまもこのあさましい世界かいをお見すてなされたか。オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー」

 風はますます吹ふきつのり、西の空が変へんに白くぼんやりなって、どうもあやしいと思っているうちに、チラチラチラチラとうとう雪がやって参まいりました。

 シグナルは力を落おとして青白く立ち、そっとよこ眼めでやさしいシグナレスの方を見ました。シグナレスはしくしく泣なきながら、ちょうどやって来る二時の汽車を迎むかえるためにしょんぼりと腕うでをさげ、そのいじらしいなで肩がたはかすかにかすかにふるえておりました。空では風がフイウ、涙なみだを知らない電信柱どもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。

 さあ今度こんどは夜ですよ。Permalink | 記事への反応(0) | 22:29

2021-01-27

anond:20210127133857

ブンブンブーン

⊂⊃                      ⊂⊃
        ⊂ \        /⊃
          \\ /⌒ヽ//
   ⊂⊃  ((   \( ^ω^)    ))
            /|    ヘ       空も飛べるはず
          //( ヽノ \\
        ⊂/   ノ>ノ    \⊃
             レレ   スイスーイ   ⊂⊃
           彡

2021-01-13

飲食業が備えてるべき衛生感覚

冗談や誇張ではなく、客をうんこと同じくらい不衛生なものと思え。

ハエブンブンたかったうんこテーブルカウンター放置するな。そんな不衛生なところで食事をとりたくない。

トイレからキッチンに戻ったら水だけじゃなくて石鹸で手を洗うだろ?おまるを触ったあとも同じことをしろ

2021-01-12

落花生ピーナッツバター作った

千葉県在住の母は、贈り物といえば八街落花生を贈る。

正月になると、私にも必ず一袋くれる。

しかし、殻付き落花生ってそんなに消費しないんだよね。

いつも残ってしまう。

去年の落花生がまだ残っていたので、今年の分と合わせてピーナッツバター作ってみた

アメリカに住んだ時、スーパーにはピーナッツバター自販機があり、バーを押しただけ出てきて量り売りをしていた。

その場でブーンと回転音がしていたので、出来上がりのものが入っているわけではなく、その時にコーヒーを挽くように出来立てが出てきている模様。

あれがおいしかった。

日本で食べたことがある瓶詰のものは甘すぎ、硬すぎだったけど、

全然甘くない。ちょっと塩気があってしつこく感じない。あと柔らかい

アメリカ人の友人が、「日本ピーナッツバターは違う」といってわざわざアメリカから送ってもらっていたけど、食べてみてその気持ちがわかった。

それを再現たかった。

ミキサーがないのでブレンダーでしばらくブンブン回してみると、ねっとりしたピーナッツバターになった。

美味しい。これが食べたかった。

前に作ったときには大量のピーナッツ粉になってしまったのだが、おそらく回転時間が足りなかった模様。

摩擦熱でバター状になるらしい。

マフィンを切らしているので、買ってきたらべったりつけて食べる。

うまくいってうれしかったので、増田にて報告。

2020-12-18

パピヨンかわいいよ!!!

飼い犬が蹴り殺されるという痛ましい事件が発生した。

https://www.asahi.com/articles/ASNDK5JTWNDKUTNB00D.html

この記事を受けて私が言いたいことは4つだ。

  • 犬を蹴るな大馬鹿野郎
  • 飼い主が犬を守らなくてどうする。

たまたまそのときだけ首輪がすっぽ抜けた可能性も否定できないし、まともな人なら自分の過失を悔いていないはずはないので外野から騒ぐのはここまでにする

  • 犬がただただ可哀想。なんの罪もないのに、痛かったよね怖かったよね…人間がひどいことしてごめんね…
  • あれ?なんとなくだけどパピヨン知名度低くない?

上3つは書くのも辛い話なので、ちょっとパピヨンの魅力だけ語らせてほしい。

増田スペックパピヨン飼育歴16年、去年の今頃パートナーを看取った(要するに素人

n=1の例とか主観とかも多く含まれるのはすみませんだってかわいいんだもん。

あと他の犬種雑種もそうだよっていう人、語ろう。うちのはたまたまパピヨンだったが、犬がみんなかわいいのは真理だ。



パピヨンとは

パピヨンのいいところ!

性格がいい

もちろん個体差はあるが、大きく「明るくて活発」タイプと「おとなしくて温厚」タイプの2種類で軒並み性格がいい。

うちの犬は前者で、初めて出会ったときうなぎみたいに身をくねらせながらベロベロ喜んでた。

友達の家にいた子は後者で、初めて会ったときは控えめにキスをしてくれた。

基本的人間を好きになってくれるし、頭がいいので飼い主が喜ぶことをきちんと把握して「これで伝わるだろ?」って愛情表現してくれる。

その出自から狩猟本能闘争本能もどこ行ったって感じで優しいので、他の動物とも仲良くできる。

さな同居人に手を出すことはない。小鳥や子うさぎにやられて悲鳴を上げてるところは何度か見たけど犬が怒ってるところは見たことない。

頭がいい

もちろん個体差はあるが、賢い犬種ランキングでみるとパピヨンは8位。小型犬では唯一のトップ10入りだ。

人の言葉理解するし、逆に犬の言葉人間に伝わるよううまく表現できる。

賢いエピソードとして、鏡越しに目を合わせてくれることとか、「布団を敷いて」「一緒にゴロゴロしよう」という2文節の要求人間に分かるように伝えてきたこととか。

なでてアピール無視して寝てたら手のひらの上をゴロゴロ転がりだしたのは、賢いエピソードなのかおバカエピソードなのか判断に迷う。

身体がいい

もちろん個体差はあるが、健康で丈夫。犬種特有のかかりやす病気というものほとんどない。

犬は(猫も)人間の都合で品種改良されてきた都合上、負担のかかる造形になってしまっていることがある。

例えばダックスフンドは胴が長いので腰痛になりやすいとか、ブルドッグはたるんだ皮膚の部分が皮膚炎になりやすいとか。

パピヨンサイズこそ小さいものの狼とたいして変わらないフォルムなので、そういう病気につながる形質が特にないらしい。

小型犬なので、骨が細いとか膝の皿が外れやすいとかはあるが、小型犬の中ではそんなに弱くない。

なぜかというと小型化の歴史がかなり長いから。100年単位ゆっくりゆっくり小型化していったため、あまり体に負担がなかったと言われている。

活発で運動神経もいいのでよく動くが、うちの犬も生涯一切の怪我なく、風邪も引かなかった。ぴんぴんころり。

あと運動しすぎて肉球が分厚くぷにぷに気持ちよかった。冷たい雪の上も平気でずんずん歩けるしっかりした肉球だ。

見た目がいい

もちろん個体差があるがみんなかわいい。これは真理であり裏も表もない。かわいい

タヌキ顔もキツネ顔もみんなかわいいおでこが広い子も狭い子もみんなかわいい。斑が多い子も少ない子もみんなかわいいかわいい

毛は長毛。スーツで抱っこでもしたら悲惨なことになるが、シングルコートなので実は見た目ほど毛が抜けない。見た目ほどは。

街を歩くたびに「まあきれいにお手入れして~」なんて褒められるけど、一回もトリミングしてない。いい感じの長さを勝手キープしてくれてるだけ。

最大の特徴である大きな耳もパタパタ動いてかわいい。お風呂に入れると全体的にしょぼくれて、でも耳の大きさだけ変わらなくて宇宙人かわいい

くるりと巻き上がったしっぽも感情に合わせてよく揺れてかわいいブンブン振ると、ながい毛がふわわーふわわーと周期をずらして揺れる。

キラキラの目が何より最高だ。澄んだ瞳で、どこまでもまっすぐにこちらを見つめてくる。

犬は人と目が合うだけで幸せになるというけど、人も犬と目を合わせるだけで救われるんだ。

まとめ

パピヨンは見た目も中身も完璧に最高だ!

おまけ

人間好きでグイグイ行っちゃう子もいるし吠える子もいるから、犬が苦手な人にはどうだろうな…本来怖い犬では決してないよ。

まあ人を噛むような性質の犬じゃないし、百歩譲って本気で噛まれてもまず怪我しない、と思う。

自分の知らないパピヨンいるかもしれないし、絶対と言えないのが歯がゆい

  • 犬にいきなり襲われたら蹴るしかなくない?

頭と首を守ろう。こっちが攻撃したら犬がもっと攻撃的になることもあって危ないよ。

でも本当の意味でいきなり襲ってくる犬は他の動物と同様そんなにいないと思う。

その意識があるだけで、「いきなり襲ってきたように見える」状況でもちょっと冷静に判断できないかな?だめ?

どうしても蹴らないでほしいんだよね…

大型犬も蹴らないでほしいし殺してほしくないなと思います

どんな状況でも犬を優先しろとは決して言えないけど、どんな状況でも犬には罪はないんです…

怖いよね。でも「だから犬に噛まれそうになったら蹴っても(or殺しても)構わん」は論理の飛躍じゃないかな。

ちなみに増田兄弟も幼少期にちょっと様子のおかしい犬に噛まれてたよ。調べてみたら幸い病気持ちではなかったようだけど。

増田海外で半野良の犬にちょっとまれた。

日本では狂犬病は撲滅されているはずだけど、もし様子のおかしい犬や海外犬に噛まれたら病院で調べてもらってね。

  • 足元にじゃれついてくると踏んだり蹴ったりしそう

わかる。一応、踏んだり蹴ったりしそうだなーっていう意識が頭の隅にあると致命的な踏んづけや蹴っ飛ばしはしにくいってどこかの獣医さんが言ってた。

手を繋ぐ代わりだからどんどんリードつけよう。散歩の催促のためにリードと人の顔を交互にみる犬はかわいいぞ。

2020-11-30

anond:20201129180126

まず第一に君を尊敬する。

凄く頑張って、真面目に勉強して、どうやって戦うかを考えてプレイしただろうことが、非常によく分かるからだ。

からこそ、どのように戦い、どのように負けたのかが、投稿内容からまざまざと見える。

  

自分が選んだのはファウストだったがランダム性が試合に変化をもたらして非常に楽しく感じていた。

「何が出るかな?」は出てきたアイテムに応じて動きを変える必要がある必殺技だ。

ただ漫然と投げているだけでは、ファウストの得意とする位置プレッシャーのない隙きを晒すだけの愚行であり、

「状況に応じた技の選択が出来ていない」「キャラ対をもっとしっかり練った方がいい」

から

画面端に追い込まれひたすらカウンターをとられる試合が続いた。

当然のようにこうなる。

  

格ゲーテク披露するゲームじゃない。相手の体力をゼロにするゲームだ。

ソルの飛びモーションが見えたらしゃがみ前歩きで空かせる

こういうことは、戦える人が勝率を上げるためにすることで、初心者が狙うことじゃない。

必要なのは直接的な勝ち筋、相手への触り方と、ダメージの取り方、カタへの嵌め方だ。

  

必要なのは地上を制圧する遠Sや2HS、入れ込み・生出しの「レレレの突き」であり、

飛んでくる相手に対する置きKや6P対空であり、意表を突く黄含むドアぶっぱやドリルであり、

それらの選択肢を警戒して対戦相手ジャンプを見せたり、立ち止まったりダッシュガードをしだして初めて、

「何が出るかな?」が機能するようになるし、相手を詰めて行けるようになる。

  

まあ、その上でカタに嵌める部分、

ループする起き攻めでダメージを稼ぐ部分が非常に難しいし。

そもそも初心者対応型のキャラであるファウストを使わせるのが土台不可能なんですよ。

  

まり選ぶべきは、特殊操作がなくてもダウンが取れて起き攻めに行けて、中下段、表裏で崩せる無敵技持ち…… 

そう、適当攻撃ボタン必殺技ポチポチするだけで相手対応要求するレオホワイトファングです。

  

判定が強く長いHSと見てから対処の難しいS弾をブンブン振り回し、

ガード・ヒット関係なく適当に6HS, 波動S, 波動HS(ガードさせて有利)に繋いで表裏を翻弄

波動Sがガードされても二段目止めと三段目RC対応強要し、

三段目RCがヒットしていれば空中コンボ波動HSで地上に引きずり下ろしたら、

密着有利からボタンを押すだけで見切りにくい中下段連携起き攻めおかわりだし、

三段目までにヒット確認出来ていれば微ダHS弾黄から知らなければ対応しにくい起き攻めだ。

レオだ。レオホワイトファングを使うんだ。

騙されたと思って敵をサバンナに誘い出して滅茶苦茶に蹂躙するんだ。

2020-11-27

ドラマツルギー現実区別しない人々

 ドラマツルギーというのは劇作術と言って、ドラマをよりドラマらしく仕立てるために使われる方法論であったり、信念であったり、あるいは独自法則のことを言うのである

 例えば、有名なもので言うと「チェーホフの銃」という、「劇中に登場した銃は必ず使われなければならない」という法則がある。つまりドラマの中に無駄な道具立てや登場人物存在してはならないという、ある種の劇作術における信念を表しているのがこの「チェーホフの銃」というドラマツルギーなのである

 他にも卑近な例を上げるとすれば、『とある魔術の禁書目録』にて「熱膨張って知ってるか?」とか「粉塵爆発って知ってるか?」「電圧が例え数億ボルトでも――」云々、といったように、現実法則を切り取ってドラマの中に無理やりぶちこむことでドラマを成立させる手法も、一種ドラマツルギーであると言える。これらのことは換言すれば、ドラマの中にはドラマ法則性、そして、現実法則性とは独立した独自法則性がはたらいているということになる。コーヒーに浸かった銃がそのまま使用できてしまえばその時点でドラマは終わってしまうのであるドラマと、現実は違うものだし、時にはそれは大きく食い違っていなければならないものでさえあるのだ。


 で、最近見られるのはこのドラマツルギー現実法則とを幾分混同している人々である

 例えば某漫画における「意識混濁している少女結婚誘導する行為に異を唱えたい」という意見は少しズレてる、ってな話なのであって、劇を進行させるための道具立てを批判するという行為がズレていることを俺は人々に知ってほしいのである。そんなこと言ったら刀ブンブン振り回してるキャラクター現実においては銃刀法違反だし、「味方に当たったら危ないから、もっと安全短刀を使うべきだ」みたいなカンボジアPKOばりの意見さえ正当化されてしまう。

 というか、こういう物語キャラクターに対する善悪理非とか倫理的瑕疵検証する姿勢は俺としてはブーイングの対象である歌劇カルメン』に登場するカルメン倫理的破綻したジプシーから悪だ! とか言ってる人間がいたら困惑してしまうのと一緒で、「このキャラクター倫理的現実乖離している」って意見全般は、基本的ナンセンスなのだということは知ってほしいんですね。いや勿論そういう意見を一切封殺するのもまた息苦しいんだけれど、某ラノベに即して言うならば「ドラマツルギーって知ってるか?」ってな話なのである

2020-11-23

ニトリペンギンぬいぐるみ過労死寸前

ニトリに「あったかぬいぐるみ」というシリーズがあって、Nウォームのほかほかするやつなんだけど、その中にペンギンがいる。

このSサイズペンギンが去年から増田家に加わったんだけど、このペンギン過労死寸前だ。

姪っ子からは「ペンペン」と呼ばれているので、私もならってペンペンと呼ぼう。

ペンペンに任された任務はただひとつ、「姪っ子の遊び相手」。

これがなかなか大変だ。

去年から増田一族に加わった姪っ子は天使のようにかわいいけど、えらいやんちゃさんだからだ。

最初の頃は増田家に遊びに来ると真っ先にペンペンをわしづかんでいた。

ちびっこというのはけっこう容赦がない。力が強い。姪っ子はガッ!とつかんでブンブン振り回す。

一時期はペンペンにかみついていたこともある。おいしいのかな。

ビーズの目が気になったのか、目をつついてニコニコする姪っ子に、増田家は「お、おう…」と幼児の無邪気さに口をつぐんだりした。

途中からペンペンラジカセみたいに担いで歩き回るようになった。幼児そんな姿勢とることあるラッパーなの?

姪っ子の最近トレンドはお世話をすることらしい。

自分麦茶クッキーをあげようとしたり(クッキーカスを口元につけるペンペン、まるでおやつ中の様相です)、お気に入りの毛布をかけて寝かしつけたり、よだれかけをつけさせようとしていた日もある。よだれかけは姪っ子がうまくつけられなかったので、私が代わりにつけた。あとで母が「よだれかけつけるペンペン気持ち悪かったね(笑)」と言っていたときペンペンの顔はどことなくしょぼくれて見えた。

あと、姪っ子はカバンを持ってお出かけごっこをするのもハマっていて、ちっちゃい手提げといっしょにペンペンを抱きしめ、ドアの前で「ばーばい〜(※バイバイ)」と手を振ることもよくある。ペンペンといっしょにお出かけしたい姪っ子、いじらしい。

姪っ子はペンペンが大好きなんだ。「ペ〜ン!」と呼んではうれしそうに抱きしめてるし、チューしてるのもよく見る。あのふわふわがたまらないらしい。

この頃は力加減を覚えたので、なでなでして労っている。なんてやさしい子なんだ…。ちょっと寝かしつけの手は強いけども。

増田家としては、ペンペンに来てもらって本当によかった。ニトリには感謝がつきない。

ただ、そんな勤務生活を1年近く続けたペンペン、今の姿はどうなっているかというと。

・頭の片側がへこむ(かじられまくった)

・片目が取れる(ビーズいじられまくった)

という負傷しまくりのお姿だ。ふざけて「隻眼のペン」なんて呼ばれてる。

最近丁重に扱われはじめているペンペン、いつ引退してもらうか、または二代目にバトンタッチするのか…。それはまだ誰も知らない

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん