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2014-11-01

威力業務妨害ヘイトスピーチ実害1500万円 言論テロに屈服?

元朝日記者の講師契約打ち切りか 脅迫事件の北星学園大(10/31 07:30、10/31 07:56 更新)

札幌市厚別区の北星学園大に、元朝日新聞記者非常勤講師の解雇を要求する脅迫状などが届いている問題で、教職員らで30日に結成した「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」は、同大が来春、この講師との契約を更新しない方向で検討に入ったことを明らかにした。

有志の会によると、田村信一学長が29日、学内の会議で初めて表明した。講師を雇用し続けるには、人的、財政的な負担が大きすぎ、来年度の入試も不安、との理由を挙げたという。学長は11月5日に予定している評議会に諮問し、理事会の意見を聞いた上で、学長として最終的に判断するとの考えを示したという。

この講師は2012年からこれまで、1年ごとの契約を2回更新している。同大北海道新聞の取材に、「内部の会議での話なので、内容は答えられない。(講師の契約については)学内手続きにのっとって進める」と話した。

大学関係者によると、北星大は脅しの電話、メールに対応する職員や警備員を雇ったため、1500万円前後かかった。爆破予告により、授業や入試が妨害されることも心配している。

攻撃されている非常勤講師は1991年、朝日新聞に韓国の元慰安婦の証言を韓国紙に先駆けて報じた。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/571712.html

朝日新聞元記者を来年度雇用しない意向 北星学園大学2014年11月1日04時02分

慰安婦問題記事を書いた朝日新聞元記者の植村隆氏(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に、植村氏の退職を求める脅迫文が届くなどした問題で、田村信一学長は31日、植村氏との来年度の契約について、更新しないことを検討していると表明した。

田村学長がこの日、記者会見して明らかにした。学長は、29日にあった副学長、各学部長、事務局長らとの会議で、植村氏との来期の契約を更新しない考えを持っていることを伝え、ほかの参加者からも賛同を得られたという。

11月5日にある大学最高意思決定機関の評議会と、中旬に開かれる理事会でも各メンバーから意見を聴くといい、その上で理事長と話し合い、12月上旬までには決めるという。

田村氏は更新しない意向を固めた理由について、警備強化などで財政負担が厳しい▽教職員が対応で疲弊している▽入試の際、受験生を巻き込んでまで「厳戒態勢」を続けるのは難しい――などの理由を挙げた。

その上で「今期については植村氏との契約を守っており、来期の更新がなくても外圧に屈したことにはならない」と説明した。一方で、「今でも抗議電話はある。我々も小さな大学であり、学生確保も安泰ではない」と語った。

こうした対応に反発する一部の教職員は30日、「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を設立メンバーは「更新しなければ、外圧に屈したと受け取られる」と話した。

また、有識者らが結成した「負けるな北星!の会」も31日夜、札幌市内でシンポジウムを開催し、約220人が参加。同会メンバーは「言論テロに屈したように見られることになれば、社会へ与える影響は大きい」と述べた。

http://www.asahi.com/articles/ASGB06D5GGB0IIPE03D.html

慰安婦問題:北星学園大 元朝日記者処遇巡り学内相反 2014年10月31日 06時30分

従軍慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者植村隆氏(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に脅迫状が届いた問題で、田村信一学長が来年度以降は植村氏を雇用しないとの考えを学内の会議で示していたことが、関係者への取材で分かった。

大学側の動きに危機感を持った教授らが30日、「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を結成。メンバーの教員は毎日新聞の取材に「脅迫者の要求に応じれば被害は拡大する。踏みとどまらないといけない」と話した。

関係者によると、学部長らで構成される全学危機管理委員会が29日に開かれ、田村学長が「財政的、人材的問題」と「入学試験が心配」などの理由を挙げ、「来期の雇用はない」と述べた。11月5日に開かれる臨時の大学評議会に諮問。大学評議会理事会での意見聴取などを経て、最終的には田村学長が決定するという。

植村氏は2012年4月から非常勤講師を務め、留学生向けの講義を担当している。

毎日新聞は北星学園大に文書で取材を申し込んだが回答がない。【山下智恵】

http://mainichi.jp/select/news/20141031k0000m040172000c.html

慰安婦:元朝日記者に応援団「脅迫文で講師辞めないで」 2014年10月03日 07時30分

北星学園大(札幌市厚別区)に元朝日新聞記者非常勤講師を辞めさせなければ学生に危害を加えるとの脅迫文が届いた問題で、作家の池澤夏樹さんら識者が呼びかけ人となり、解雇しないよう同大を応援する「負けるな北星!の会(マケルナ会)」が6日に結成され、東京都札幌市記者会見を開く。

元朝日新聞記者非常勤講師は1991年8月11日の大阪本社版社会面で元従軍慰安婦の証言を報道した植村隆氏(56)。

同大によると、植村氏は2012年4月から、非常勤講師として留学生向けの講義を担当。今年3月中旬から、植村氏の採用を疑問視したり辞めさせるよう求めたりする電話や電子メールなどが大学に届き始めた。5月と7月には脅迫文が届いたほか、「大学を爆破する」との脅迫電話など、1日に数十件寄せられる日もあったという。

こうした状況に「脅しによる解雇が通れば、私たちの社会をも脅かすことになる」と案じた札幌市内の女性が9月、同大を応援するメールを送るよう知人らに提案。支援の輪が広がり、会の発足につながった。池澤さんのほか、山口二郎法政大教授らも呼びかけ人となり、2日現在、上田文雄札幌市長100人以上が会の趣旨に賛同している。

脅迫文については、同大から相談を受けた道警札幌厚別署が威力業務妨害容疑を視野に調べている。同大田村信一学長は「大学の自治を侵害する卑劣な行為で、毅然(きぜん)として対処する」との文書を出し、「学生や植村氏との契約を誠実に履行すべく、万全の警備態勢を取りながら後期の講義を継続する」としている。【山下智恵】

http://mainichi.jp/select/news/20141003k0000m040135000c.html

学者や弁護士ら、脅迫状届いた大学を支援する会 2014年10月7日03時39分

北星学園大(札幌市)に、非常勤講師を務める元朝日新聞記者を退職させるよう脅迫状が届いた事件を受けて、学者や弁護士ジャーナリストらが6日、同大を支援する「負けるな北星!の会」を結成した。東京都札幌市記者会見を開き、「学問と言論の自由を守るため市民は結束すべきだ」と訴えた。

この元記者は今春、朝日新聞社早期退職した植村隆氏(56)。2年前から北星学園大の非常勤講師を務めている。

呼びかけ人には元共同通信編集主幹の原寿雄さんや精神科医香山リカさん、北海道大学院准教授中島岳志さんらが名を連ねる。野中広務・元自民党幹事長上田文雄札幌市長ら約400人が賛同しているという。

東京での記者会見で、呼びかけ人の一人で弁護士海渡雄一さんは「言論を暴力で封じ込めるのはテロリズム。テロが放置されないよう市民も結束して『許さない』というメッセージを社会に送るべきだ」。小森陽一・東大院教授は「学問の自由の封じ込めで、憲法違反だ」と主張した。市民文化フォーラム共同代表の内海愛子恵泉女学園名誉教授は「外部からの脅迫で大学がいかようにでも動くという先例を作ってはならない」と訴えた。

小林節・慶応大名誉教授は、ネット上に元記者の長女の写真などがさらされていることに触れ「10代の女の子顔写真や名前までが公開され、自殺を教唆する書き込みもされている。テロとしか言いようがない」と語気を強めた。

会は今後、北星学園大を支援するための署名活動や集会を呼びかけていく。

     ◇

同会は呼びかけ人のメッセージを発表した。

池澤夏樹さん(作家)

たくさんの人が一人の人を非難している。その非難に根拠がないとしたら、もっとたくさんの人が立ち上がってその人を守らなければならない。

ぼくは喜んでその一人になる。

ぼくたちは言葉を使う。暴力は使わない。

■原寿雄さん(元共同通信主幹)

植村さんの勤務先である北星学園大学への脅迫に加え、娘さんに対するひどい脅迫めいたバッシングは、単なるヘイトスピーチではなく、明らかな犯罪だ。こういうことが見過ごされるようになったら、日本社会の自由な言論が封じられ、ものが言えなくなる。これは、大学の自治だけの問題ではなく、日本社会の大問題である

森村誠一さん(作家)

戦時報道の問題で、今「朝日」が他のマスメディアバッシングの的にされています。同業者が同僚の報道内容を餌にして叩(たた)きまくっているのは、「叩けば売れる」からです。次は自分が的にされるかもしれないのに、“武士の情”どころか、売上第一主義で叩きまくっています。

しかし反対者が「朝日」の元記者と家族・学生に至るまで、暴力的脅迫をあたえるとなると、思想、表現、報道、学問などの自由を弾圧するテロ行為となります。

日本はいま憲法をめぐって永久不戦と集団的自衛権が争っています。この両派のどちらからでも、反対思想、反対表現者に対するテロリズムが発生すれば、テロ派が民主主義の天敵であることを自ら露悪することになります。植村隆氏に対する暴力的弾圧を、広島、長崎、三百万を越える犠牲を踏まえて得た民主主義の名にかけて、絶対に許すべきではありません。

     ◇

呼びかけ人は以下の通り。

池澤夏樹(作家)

伊藤誠一(弁護士、元日弁連副会長

内田樹神戸女学院名誉教授

内海愛子市民文化フォーラム共同代表)

太田原高昭(北海道名誉教授、元北星学園大助教授

岡本仁宏(関西学院大教授、ワシントン大客員研究員

荻野富士夫(小樽商科大教授)

小野有五北海道名誉教授、北星学園大教授)

海渡雄一(元日弁連事務総長

桂敬一(元東京大教授)

加藤多一(絵本作家

神沼公三郎(北海道名誉教授

香山リカ(立教大教授)

姜尚中聖学院大学長)

神原勝(北海道名誉教授

古賀清敬(牧師・北星学園大教授)

後藤乾一(早稲田大名誉教授

小林節(慶応大名誉教授弁護士

小森陽一東京大大学院教授)

斎藤耕(弁護士

佐藤博明(静岡大名誉教授・元学長)

新西孝司(元高校教師

鈴木賢北海道大教授)

高橋哲哉東京大大学院教授)

田中宏(一橋大名誉教授

千葉真(国際基督教大教授)

中島岳志北海道准教授

中野晃一(上智大教授)

西谷修(立教大特任教授)

西谷敏大阪市立大名誉教授

原寿雄(ジャーナリスト、元共同通信編集主幹)

秀嶋ゆかり弁護士

福地保馬(北海道名誉教授、医師)

藤田文知(元BPO放送倫理・番組向上機構〉)

藤原宏志(元宮崎大学長)

真壁仁(北海道大教授)

松田正久(前愛知教育大学長)

水越伸東京大教授)

森村誠一(作家)

山口二郎(法政大教授)

結城洋一郎(小樽商科大名誉教授

渡辺達生弁護士

和田春樹(東京大名誉教授

http://www.asahi.com/articles/ASGB67JQTGB6PTIL03H.html

負けるな北星!の会 中野晃一氏と山口二郎氏「日本式マッカーシズム学問の自由への脅迫」 日本外国特派員協会

Koichi Nakano & Jiro Yamaguchi: "Japan-style McCarthyism and Threats to Academic Freedom"

http://www.youtube.com/watch?v=TNjWHwCQbcE

中野晃一

https://twitter.com/knakano1970

中野晃一 Koichi NakanoさんはTwitterを使っています: "情勢は極めて厳しいですが、引き続き北星学園が負けないよう応援を。まだ学内で頑張っている方たちがいます。 “@doshinweb: 北星学園大、元記者の契約更新せず 学長、脅迫問題で方針 http://t.co/yYVgdbsJBS”"

https://twitter.com/knakano1970/status/528353795776843776

山口二郎

https://twitter.com/260yamaguchi

山口二郎 自由を守る 2014年10月06日

先日、本欄で日本におけるマッカーシズムの出現を指摘したが、事態は一層悪化している。元朝日新聞記者で、記者時代に従軍慰安婦について記事を書いた植村隆氏及び家族に対する人身攻撃が常軌を逸している。

植村氏は、今年春から関西の私立大学の教授に就任する予定だったが、右派メディアの攻撃によって辞退を余儀なくされた。現在は、札幌にある北星学園大学非常勤講師を務めているが、関西の一件で味をしめた右翼の脅迫によって、来年度の継続が危ぶまれる状況となっている。植村氏の書いた記事に批判があれば、言論で戦えばよいだけの話である。学生や家族まで巻き込んで危害を加えるなどと脅迫することは、言葉によるテロである

現状を憂うる学者やジャーナリストが集まって、北星学園大学学問の自由を守るよう支援する運動を始めることとした。今の大学への攻撃を見ていると、戦前の天皇機関説事件や蓑田胸喜一派による自由主義者追い落としを思い出す。まさに戦端は開かれた。ここで右翼の横暴を止めなければ、これから日本における学問の自由は崩壊することになるだろう。

意見は違っても、言論には言論で対抗するのが自由主義の本質である。本紙の読者の方々にも、ぜひ関心を持っていただくようお願いする。

東京新聞10月5日

http://yamaguchijiro.com/?day=20141006

慰安婦報道めぐり脅迫文 2大学に元朝日記者の退職要求 2014年10月1日03時00分

北星学園大(札幌市厚別区)に今年5月と7月、慰安婦問題に関する記事を書いた非常勤講師元朝日新聞記者(56)の退職を求め、応じなければ学生に危害を加えると脅す文書が届いていたことが捜査関係者への取材で分かった。大学側から相談を受けて、北海道警札幌厚別署が威力業務妨害の疑いで調べている。

捜査関係者によると、文書は学長ら宛てで、5月29日と7月28日に郵送で届いた。印刷された字で「元記者を辞めさせなければ天誅(てんちゅう)として学生を痛めつける」「釘を混ぜたガスボンベを爆発させる」などと書かれ、元記者や朝日新聞の報道を批判する内容。それぞれ数本の虫ピンが同封されていたという。大学関係者によると、9月中旬に「爆弾を仕掛ける」との内容の電話もあったという。

元記者は91年8月、元慰安婦の証言を韓国紙などに先駆けて報じていた。

また、帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者人間科学部教授(67)の退職を要求する脅迫文が届いていたことがわかった。大学被害届を提出、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した。

府警や大学によると、同大狭山キャンパスに法人理事長や学長らに宛てた封書が計4通届き、それぞれA4判2枚の文書に「辞めさせなければ学生に痛い目に遭ってもらう。釘を入れたガス爆弾を爆発させる」などと記され、釘1本が同封されていたという。

元記者は韓国・済州島で女性を強制連行したと証言した吉田清治氏(故人)に関する記事を数本書いていた。朝日新聞社が8月、吉田氏に関する記事を取り消した際、吉田氏の証言を最初に取り上げた記事の筆者を匿名でこの元記者と記したが、その後、元記者でなかったことが確認された。

http://www.asahi.com/articles/ASG9Z63FLG9ZUTIL060.html

慰安婦報道 元記者の家族も攻撃 2014年10月7日03時38分

慰安婦報道にかかわった元朝日新聞記者が勤める大学へ脅迫文が届き、警察が捜査を進めている。インターネット上では、元記者の実名を挙げ、「国賊」「反日」などと憎悪をあおる言葉で個人攻撃が繰り返され、その矛先は家族にも向かう。暴力で言論を封じることは許せないと市民の動きが始まった。

この元記者は今春、朝日新聞社早期退職した植村隆氏(56)。2年前から続けてきた北星学園大(札幌市厚別区)の非常勤講師を現在も務めている。

大学は9月30日、学生と保護者に向けた説明文書の中で初めて、植村氏の退職を求める悪質な脅迫状が5月と7月に届き、北海道警被害届を出したことを明らかにした。3月以降、電話やメールファクス、手紙が大学教職員あてに数多く届き、大学周辺では政治団体などによるビラまきや街宣活動もあった。

同僚教員は言う。「もはや植村さんだけの問題ではない。大学教育、学問の自由が脅かされている」

攻撃は北星学園大にとどまらない。帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者人間科学部教授(67)の退職を要求する脅迫文が届き、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した。

ネット子どもの写真や実名

「反日」「捏造(ねつぞう)記者」といった言葉で、北星学園大に勤める植村氏を中傷するネット上の書き込みが目立ち始めたのは今年1月末だ。

週刊文春」2月6日号が「“慰安婦捏造朝日新聞記者お嬢様女子大教授に」との記事を掲載していた。かつて慰安婦の報道にかかわった植村氏が、4月から関西の大学で教鞭(きょうべん)を執ると伝え、植村氏が書いた記事について「捏造記事と言っても過言ではありません」との研究者コメントがつけられていた。

ネット上で、大学へ抗議電話やメールを集中させる呼びかけが始まった。3月、大学側が「採用予定だった植村氏との雇用契約は解消されました」とホームページで公表すると、ネットには「吉報」「ざまぁ」の書き込みが相次いだ。

植村氏によると、その後、自宅に面識のない人物から嫌がらせ電話がかかるようになった。ネットに公開していない自宅の電話番号が掲載されていた。高校生の長女の写真も実名入りでネット上にさらされた。「自殺するまで追い込むしかない」「日本から、出ていってほしい」と書き込まれた。長男の同級生が「同姓」という理由で長男と間違われ、ネット上で「売国奴のガキ」と中傷された。

嫌がらせや中傷は今もやまず、植村氏が弁護士を通じてひどい書き込みの削除をプロバイダーに求めているが、削除が追いつかないという。

■各紙、足並みそろえて批判

朝日新聞は10月1日付朝刊で元記者の勤務先の大学に脅迫文が相次いで届いたことを報じた。2日付で「大学への脅迫 暴力は、許さない」と題した社説を掲げたほか、毎日、読売、産経の各紙も社説で取り上げ、厳しく批判した。

朝日の慰安婦報道を紙面で批判してきた産経は同日付で「大学に脅迫文 言論封じのテロを許すな」と題した「主張」を掲載。「報道に抗議の意味を込めた脅迫文であれば、これは言論封じのテロ」「言論にはあくま言論で対峙(たいじ)すべきだ」と訴えた。

毎日は3日付の社説大学への脅迫 看過できない卑劣さ」で、今回の事件の背景には「一部の雑誌やネット上に広がる異論を認めない不寛容な空気がある」と指摘。「ヘイトスピーチ(憎悪表現)にも相通じる現象だ」とした。

読売も3日付で「大学への脅迫文 言論封じを狙う卑劣な行為だ」と題する社説を掲載した。

■家族や職場への攻撃は卑劣だ

植村隆元朝日新聞記者の話〉 1987年5月、朝日新聞阪神支局に男が押し入り、散弾銃で当時29歳の記者が殺された。私は彼の同期だ。問答無用で記者が殺されたあの事件と今回のケースは異なるが、身近に思えてならない。家族や職場まで攻撃するのは卑劣だ。私が書いた元慰安婦に関する記事に批判があるが、記事を捏造(ねつぞう)した事実は断じてない。今後、手記を発表するなどしてきちんと説明していきたい。

テロ行為にも等しい

五野井郁夫高千穂准教授政治学)の話〉 民主主義の要である言論の自由を暴力で屈服させるテロ行為と等しく、大変危険だ。ネットや雑誌で「売国奴」「国賊」という言葉が飛び交う中、短絡的なレッテル貼りが今回の事件を惹起(じゃっき)していると考えられる。言論を暴力で抑圧してきた過去を日本社会は克服したはずなのに、時代が逆戻りしたかのようだ。私たちはこうした脅しに屈してはいけない。

■社会への不満、背景に

鈴木秀美・大阪大教授(憲法・メディア法)の話〉 嫌韓・反中やヘイトスピーチにつながる排他的な考えのはけ口として、朝日新聞関係者を攻撃する構図がある。背景に現在の社会への様々な不満も重なっている。雑誌が「売れる」ことだけを考え扇情的記事を書き、こうした暴力性をあおっている側面もある。メディアにはものごとを冷静に考える材料となるような建設的な議論が求められる。

■脅迫は許されない

八木秀次・麗沢大教授(憲法学)の話〉 慰安婦問題を報じた元記者が中傷されていることを当事者の朝日が問題視して、読者の理解を得られるだろうか。普段、企業や役所の不祥事を厳しく追及しているのだから、執筆の経緯を元記者が自ら説明すべきだ。ただ、個人を「さらし者」にして攻撃するネット文化にくみすることはできない。脅迫は許されないし、職を奪うまでの行為は行きすぎている。

国際的評価を下げるだけ

古谷経衡(つねひら)さん(著述業)の話〉 朝日の Permalink | 記事への反応(1) | 23:12

2014-08-01

早稲田学位論文問題について

私はMD, PhDの幹細胞研究者です。

最初に言っておきますが、当然ながらSTAP細胞存在には極めて否定的で、関係者擁護する気持ちはありません。

いまさらですが、早稲田学位論文問題について思うところがあったので書きます

私が書く内容は部分的には全て他者意見としてさんざん既出ですが、全体を通して私と同様の意見を見たことがありません。

結論からいうと、私が望む結論は、

1. 小保方の学位は取り消す

2. 博士課程に復学させたうえで再度の学位審査とそれにかかる指導無料で行う(姿勢を示す)

3. それでも下書きだと見え透いたウソをつくのなら退学にする

(4. たぶん結果的に小保方だけ学位剥奪、他のコピペ博士再審査で生き延びる)

当該学位論文博士学位に値しないことは明白です。したがって学位剥奪すべきです。

学位資格に準ずるものですから、過失の有無を問わず温情措置はあり得ません。

しかしながら、博士号取得時点でまともな英語論文自力執筆できる大学院生が、特に理系実験系で、現実問題としてどのぐらいいるでしょうか。

私の大学は「出版された査読英語原著論文日本語要約を添えたもの」を学位論文と認める規定でしたので、学位論文自体には苦労しませんでした。

一方でその根拠となる査読英語原著論文については、指導教官によって徹底的に修正されました。面積比で赤:黒=8:2ぐらいでしょうか(笑)

それでも兄弟弟子よりは大まかな文章構造はるかに残っていて、褒められたぐらいです。

私の大学は超一流大ではありませんが底辺でもないので、感覚としては博士号取得前後一般的研究者はせいぜいマテメソとFigure legend自分で書けるぐらいでいーとこじゃないでしょうか。

したがってこの問題本質は、大学側によるネグレクトであって、書いた小保方よりも、あの論文を通した教授会と、あの論文を提出させた指導教官責任が重いと考えます

もちろん、いくら下書きとはいえ序章をまるまるコピペするとか、試薬会社カタログからとった図を流用するなんてもってのほかです。

ですが普通指導教官が気付いて一喝すればいい話です。「おまえふざけんなよ。」で済むところでしょう。

から単純に学位剥奪して、「学位が欲しいなら入学し直してもう3年下積みしろ」というのは理不尽に感じます授業料の対価としての指導を怠ったのは学位の発行側なわけですから

学位の取り消し、留年扱いで復学、その間の授業料無料、というのが落としどころだと思います

しかしながらその上で、製本された論文が下書きであるとか、タイムスタンプが直前のファイルを完成版と言い張り、しかもそれも不十分とか、その辺もろもろによって、「品行が悪いことを理由にして退学」にすればよいでしょう。

そうすれば早稲田ひいては日本博士号価値はほどほどに守られ、すでに研究職についている他のコピペ博士立場保全されます

いかがでしょうか。

2014-03-15

早稲田博士号をとった私の感じていること

早大理工で教員(任期付き)と学生(学部から博士まで)の両方の経験がある者です。今は早稲田はいません。男性です。

小保方博士博士論文に関する一連の話と早稲田大学学位に関する批判、

そしてこちらのお話を読んでわりと感情的になってしまい筆をとった次第です。

http://anond.hatelabo.jp/20140314233406

基本的にはこの日記での話は早稲田に絞ります。他大学のことは人づてに噂を聞く程度なので詳細な話はわかりません。

元記事、いいたいことは凄い良くわかります。大方の早稲田学生のノリはこれでしょう。

ただ、全員がそうだとは思ってほしくない。

レポート研究を汗水たらしてやっている学生もいる、学生の為を思い指導する教員もいる。

2-6-2の法則じゃないですか?そりゃ、やる気のない人もいますよ。

このような批判は普通は気にしませんが、なぜか理性的に考えられず感情的になってしまうのが研究博士号に関する話。

早稲田コピペでも博士取れるんでしょ」とか言われると腹が立ちます

客観的に見るとそんなこと気にしなくていいのでは?と思うでしょう。けど困ったことに本当に腹が立つんですよ。

それはおそらく博士号取得の過程が私の研究者としての原点で、自分が本当に頑張ったと恥ずかしげもなく言えるほど頑張ったからです。

はいはい、頑張った自慢ですか?」という批判も気になりません。

そもそも博士課程は修士取得後3年間と言われていますが、基本的には何年いたかではなく成果が全てです。

産学連携プロジェクト企業ともに数年かけて研究・開発を行いやっと出た成果。

論文を書くと先生原稿が真っ黒になるほど直される、後輩にグチを言いながらも頑張って修正した論文審査に落ちる(リジェクトされる)。

けど這いつくばってまた直して、審査に通り(アクセプトされる)、新たなテーマで似たようなことを繰り返す。

やっと博士論文をかけると思ったらは先生を殴りたくなるほど色々な議論があり(先生ごめんなさい)。ようやく学位授与式でガウンを着るのを許される。

そこには「あなたは4年間で130単位とったので学部卒業ですね」とは全く違う達成感・誇りがあります

だって宇宙の様に広い科学研究分野の中の非常に狭い範囲を2ミリだけ、いや2ミリも広げたんですもの

実際小保方博士がどのようなプロセス博士号を取得されたのは今の段階ではわかりません。

コピペの件があるのでなんとも言えませんが、おそらく似たような経験をしてきたのではないかと思います。いや、思いたいです。

数ある疑惑はあるものの、根幹の部分ではウソをついてると思いたくないわけで、少なくとも今の段階ではSTAPの存在を信じたいのです。

最悪の場合、小保方さんとその指導教員が2-6-2の下の2になってしまう可能性はありますが...

はてブTwitter等でコメント頂いた様で有難うございます共感されるとの方もいて嬉しいです。いくつか補足です。

[補足]

博士号=オメガ勲章説」は正しいです。よく言われるのが博士号は「足の裏の米粒」と言います。その心は「取りたくて気になって仕方がないが、取っても食えない」

「130単位とったらハイ卒業」は言い過ぎました。気を悪くした方ごめんなさい。ちなみに早稲田でも学部修士でそれぞれ卒論修論審査があります

博士審査大学について。この日記の話はたまっていた感情を吐き出した様なお話です。

博士コピペでOK何でしょ」に対して博士取得者として言われっぱなしは嫌だったので「博士号とるのはホント大変なんですよ」ということが言いたかったのです。

ただ、今回の問題で早稲田大学という学位を授与する機構への信用が揺らいでいることは間違いありません。

まずは真相を究明し、問題再発がないようにするべきです。

[補足2]

博士号をとる条件は分野により大きく異なります基本的には学科ごとに規定があります

私の所属していた学科ルール論文に関しては「筆頭著者で国外の主要な国際会議(カンファレンス)1本+国内外ジャーナル1本」でした。

このルール学科指導教員暗黙のルール(国際会議もう1本欲しいよね等)が加わることもあります

そして、この条件を満たすと指導教員から「そろそろ博士論文書いて卒業するか?」というお達しが来るわけです。

この時は嬉しいことは嬉しいのですがとても複雑な心情です。その後教授会の議題に上がり、主に業績のチェックが行われ、承認されると博士論文執筆を開始します。

論文完成後、公聴会(いわゆるPh.D Defense)で審査を受け、様々な会議体にかけられた後最終的に合否が決まります

詳細なフローに興味がある方は以下をご覧ください。

http://www.sci.waseda.ac.jp/students/doctoralthesis/process/

当初私が小保方博士早稲田擁護するような記述をしたのこのようになチェック体制があるからなのです。

まり責任転嫁するわけではありませんが博士論文審査を開始する前に利害関係にない第三者による審査(ジャーナルカンファレンス論文)があるわけです。

今回の件はずさんな論文でもNature査読が通ってしまったという話なのでもはや説得力がないかもしれませんが、

国際会議ジャーナルに筆頭著者で通しているということはその人の実力を客観的に示しているはずなんですよね..

ただ、本人が博士論文取り下げと言っている現状では、私も意見を変えざるを得ないかもしれません。

話は変わりますが、博士学生あるあるネタ漫画になっているPh.D Comicsというのが有ります。良かったらみなさんも読んでみてください。

http://phdcomics.com/comics.php

以下は個人的な意見とグチです。脈絡がなく特定環境に関してのみ言っていることもあるのであまり一般化しないでください。

http://anond.hatelabo.jp/20140315124949

えーっと、ちょうど10年くらい前から教授会でその手の委員会作って特別注意喚起する様になってたみたいだけど

(その頃丁度学生になりたてて良く指導教官愚痴ってたけど)

で、一体いま、どう処理されてるって?あんた今、東大教官

2014-01-26

http://anond.hatelabo.jp/20140126211429

大学研究室でそんなコトしてた奴が居たな。

修士論文落としたら訴えてやる、って教授脅してたわ。

教授も負けずに落とさないかなーとか思ってたけど、其の頃から教授会とかでも

モンスター学生を良しなにいなして問題にしないように、ってのが強く言われ始めてた頃だったから、

それ言われて以来、一切何も言わなくなって審査も何もせずに終わらせちゃったけどな。

怖いな、モンスター(妄想)被害者は。

2013-12-19

http://anond.hatelabo.jp/20131219173724

自分の推薦のせいで学校不利益を与えたとして、本当に教授会での発言力に影響ないと思ってるのか

2013-09-06

http://anond.hatelabo.jp/20130906173258

でも考えなしに院いくやつは結構多いんだよ。というか実際多いじゃん?

「きょうび院に行かないとまともな就職いからー」とか嘘か本当か疑うようなこと言ってさ、シューカツの噂話真に受けちゃう子なんてざらにいるじゃん。

これはそうなんだよね。

で、「院に行かないと」ってのは、単に自分大学の院に、ではなくて、そこそこの大学からなら東大ですら簡単に入れてロンダできちゃうのも大きいんだけど。

そこそこ、ってホントFランとか言われる以外のとこからならどこからでも来れるじゃないの?ってくらい。

で、それで基礎学力低いまま来て、最初半年は授業で単位取るのに精一杯で、後半から就活に入って、んで、2年の夏くらいに就活終わって修了するために研究させろ、って。

そりゃ、教授も周りの人間も相手したくなくなるわ、って。

そうじゃなくても最初まじめに研究しようってんで入ってきても周りとのギャップにすぐ打ちのめされる人は多いけど。

からまあ、修士試験というか、人数とかちゃんと絞って選択する様にすべきなんだよね。

東大京大見たく、学部より人数絞って内部の人間すら当たり前に浪人するようなくらいにすればよいのに(それは厳しすぎるかもしれないけど、少なくともトントンくらいになるように、そうすれば外部で優秀な奴がいれば

内部で怠けてたヤツは落とされるし、調度良い)


からさ、対立して病んでいく子ってさ、自分の求めていたもの以外を与えられて求められてる子なんだよ。

まり、そこで対象にされている "レベルの低い学生" をいかに導けるかが、教育者であり、ラボマネージメントの一部じゃないのかなと思う。

そうやってやる気になってもらって信頼関係を築ければ、彼らの出すデータも生きてくるかもしれない。

まだ学生だった時に、教授陣と話してたら、「就職コース」と「博士進学コース」ってのを分けて運営したい、って話してた。

もう、「取り敢えず修士」って人は就職コースで、授業だけ受けて研究室には属さない。その代わり授業料を上げる。

勿論、就職活動かいくらでも自由で、時間が自由に使える。修論も授業の単位さえしっかり取れてれば適当でOK。

博士進学コースはまじめに研究室に属してある程度拘束する。修士論文審査も厳しくしてちゃんと結果を出さない限り修了もさせない。その代わり授業料下げる。

ま、授業料云々は別としても、もういっそそうやってコース分けして、どうでも良い奴が研究室に来るのを避けたい、と。

もう修士意味すら危うくなるところだけど。



でも、そんな冗談(?)も叶うわけでもないので、何だかんだ言いながら、そういう学生になんとか対処しようとしてるね。

一番の大きな変化は、前は大声で怒鳴る事も当たり前だったのが、今は一切しなくなったこと。

大声で怒鳴ること自体が良いかいかは別として、

今は、そもそも「お客さん」感覚で怒られることを不条理しか感じない人が多いし、それで訴えられようもんなら教育者として終わっちうから

なんか、ホント真面目に、教授会とかで、絶対に怒ったり強く言ったりしてはいけない、って指示される様になったみたいで(増田さんとこもそうかもしれませんが)。

後、自分の時がそうだったけど、修士論文審査の時に、審査先生たちに、君は博士行くのか?ってのを聞かれて、行くならちゃんと厳しくやるね、って結構まじめに言われた。

2013-07-24

上智大学ダメなところ

①控えめに言って学事が無能

この大学経営は、教授からも「呆れる」といった声をよく聞く。

学事の対応は、基本的に杓子定規で、あらゆる例外対応を拒絶する。(そして、常にとてもめんどくさそうな表情をする)

早朝に学生学生証を見せてトイレに行きたいといっても、「門限があるので、、」といって絶対に空けないし(その割に、法科大学院生は口頭確認で通したりする)

服が汚れたので、プールシャワーを使わせてほしいといっても許可されない。

何らかの意見や、お願いを学事センターにもっていっても、もともと処理する枠組みが用意されていなければまず聞いてもらえない。

どこの大学でもそんなもんだろうと思っていたが、どうやら教授大学経営陣および従業員には呆れているらしい。

教授大学学会を開こうとしたら、学事に部屋代を請求されたとか、311の時点で、大地震時のマニュアルがないことに気づいたりだとか・・・話をあげてけばきりがない。

こんなことでは、早慶とか明治大学みたいに愛校心やら帰属意識をもつのが無理で当然である

寄付も全く集まってないしね。http://sophia100.jp/08_kifu/01.html

②授業がひどい

法学部の話である

一部熱心な先生はいるが、まじで一部である

ほとんどの授業は、教科書プリントを大人数へ向けて読むだけで、超退屈。一般教養のほうがおもしろレベル

単位は学期末テストと出席点で評価される。

授業に一度も出なくても、伊藤真シケタイとかをそれなりにやれば単位は来る。

私立文系大学生活なんてそんなもんかもしれないけど、他はどうなのか教えてほしい。

まー授業に出ない分、課外活動ができるし、就活でも課外活動のほうが勉学よりずっと評価されるからある意味いかもしれないけれど。

概してこの私文大学の内容のなさはマジで深刻な問題だと思う。

完全に形骸化している。高額な卒業証書を買ってる気分。大卒重要視される日本社会に出るためには仕方ないけどさ。

ヘルパー主催オリエンテーションがひどい

これは有名な話だが、上智大学法学部には、クラスの面倒をみるヘルパーなる存在があり、

彼らがオリエンテーション合宿を企画する。

オリエンテーション合宿とは、授業の登録の方法、授業の情報交換あとはアイスブレイク目的にしたものである

これがひどい

ヘルパーとはちょっとアレな人たちの集団であり、合宿では下品な芸を仕込まれ、発表させられる。

詳しく書くのは面倒なので書かないがとにかく下品DQN的。

ワンチャンとか普通にある。

その時点で、まともな学生や、繊細な学生大学に大きく失望することとなる。

んで、最大の問題は、法学部学部長とかも同行して、その下らない一部始終を目撃しているにもかかわらず黙認していること。

最近になって、やっと教授会の議題となっているらしい。

大きな声で言えないが、ヘルパー主催飲み会が公然と校内で行われている。

真剣にこれは問題になる前にやめたほうがいい。

上智大学のいいところ

就活外資とかの厳しいところでなければ、最初の足きりで基本的に最上位群として処理されること。(理系・法経外英国教等)

学費が安い

以上

2013-07-07

優秀な研究者人格者ファンタジー激しく同意(また、古い表現だな^^;。

しろその逆だね。

ただ、業績もすごいしカリスマ性がある人が多いので学生には人気があるようだよ。

そして中途半端アクティベートされた学生がそのような研究室希望して心を病むことになる構図はだいたい変わってないんじゃないかな。


極めて有能な教授殿は朝8時に来て日が変わるまで連休も出勤して研究してるから

進捗状況を監視されるほうは、たまったものじゃないよね。


労働の件についても、まったく持って同意

しかし、お上は、学生に関しては労働という認識はなくて、『学習』と思っているようだ(笑)

驚くべきことだけどね。


最先端研究に従事させて、『学習』させているのだから

当然、労働基準法にはひっかからないし、報酬は発生しないのだw


今回の大学ブラック企業に認定されたのは

こういった都合の良いシステムにメスを入れる良い機会だと思う。


エントリーに書かれているように

これらの研究室で育った人が教授になり

教授会で決定を下すので、自浄作用は期待できなそうだけどね。


http://anond.hatelabo.jp/20130706210916

2013-07-06

卒業生かつ教員だったので少し言わせてらう。

基本的に優秀な研究者人格的にも優れているなんていうのはファンタジーで、教授なんてものほとんど社会性が欠落しているか教員をやっているのであって、研究室選びは教官人間性含めてしっかり事前調査すべきである。それでも学生拘束時間は昔よりはだいぶマシにはなってると思うが。いまの学生最先端研究設備より拘束時間や充実した学生生活を重視するので、あんまり厳しいと死ぬ気で留学して来たアジア系留学生しかまらなくなるし。

今回のブラックと批判されている件で特に悪辣だなぁと思うのは、薬学部のDを退学させた上で助手にして追い込んだ件である。色々厳しいといっても、基本学生は学費を払っている"お客様"なので労働を強制することはできないわけで、薄給教員にしたあげくボロ雑巾のように扱き使うなど言語道断雇用形態がどうだったか詳しくはわからないけれども、規定ではたしか助手助教より更新任期が短くて3年更新だったはずである。いまは論博なんてほぼ通さないので助手をやりながら社会人Dコースに再入学して学位を取らないとキャリア的にも手詰まりだったはずである

あと俺が色々問題だなぁと思うのは、労働お金を払う文化がないんだよね。兵隊ギリギリまで扱き使って研究費は極力装置に回すみたいな。そのくせ企業からみたらまともな調達できてるとは言い難いし。元は税金だぜ・・・

雑用だって仕事だし、学生の雑用にもRA扱いとかして金つけてやるべき。あとタイムカードぐらい本部が仕切って導入させろ。研究に対して口を挟むのは問題だが、労務管理なんて教授会が介入するマターじゃなくて本部が決めることだろ。

http://anond.hatelabo.jp/20130705220752

2013-03-05

卒業できた。。。

タイトル句点ジェットストリームしているのではなく、涙二つと句点だ。

なんとなく勉強が出来たので、ネームバリュー大学を選び合格。そんな大学生にはやりたい夢などないから、何かに頑張ることもなかった。元々、陰キャラで非社交的な男子大学生一人暮らしネット回線を繋げば順調に引きこもりへと進化。実際は完全な引きこもりではなくバイトしたりしてたけど、社会的引きこもりってやつだったんだと思う。大学に行かない大学生は当然に留年する。

僕がいる学部は出席点、レポート無しの試験一発で単位認定。卒論卒研もないのだから楽っちゃ楽だ。やる気ない姿勢で学び始めた専門科目にはいしか苦手意識絶望感が塗り固められてどうしようもなかった。成績表のどうしようもない不足単位を見るたびに自棄の感情がちらつく。気付けば二年過ぎていた。

去年の春からようやく大学に通い出した。前期はリハビリだと思い込む。8月の期末試験で少ないながら単位も手に入れ、大学生に戻れた気がした。しかし、後期で卒業必要単位を揃えるのは絶望的だった。後期はとれる限りの講義を、留年していない学部四年生一年間で登録可能な単位ギリギリ講義を取らねばならない。登録≠取得、僕には無理だと諦めた。諦めて、現実を受け入れて大学に通った。後期は寒くて、身体が軋んだ。今年になって試験リミットが近づいきた。盆地の底冷えする寒さで手が震えた。温い図書館勉強してどうにかいけそうな気がしてきた。

試験が始まった。大体の試験は手応えを感じた。しか試験期間折り返しの一番苦手な試験で間違いなくコケた実感があった。この答案に可を出たら教授正気を疑う、そんな答案しか書けなかった。このままじゃ卒業に二単位足りない。仕方ないと諦めて、来年学生するかと開き直った。二月の中旬試験終了、チョコは貰えなくても苦みは味わえた。

今日、成績開示。何故か不足単位部分に表記が無かった。明らかにおかしい。落としたと思ったはずの単位が貰えている。教授教授会は厳密で公正な判断をすると思っていた。38点で不可になるだろう答案に75点がついている、pdfから印刷間違いではないはずだ。嬉しさより不思議さが募る結果に、僕が引きこもりがちな犯罪者予備軍だから卒業させて大学から切り離したのでは、とひねくれた考えを浮かべる。でもほんとにありそうでこわい。留年した学部生の犯罪はたまにあって、広く知られる大学であるゆえに大きく報道されてるし。そういうリスク管理教授会で調整されてるのかも知れない。

真実がどうであれ僕にはどうしようもないし気にしない、今一番の懸案は涙の止まらない花粉症だ。そんなわけで僕は自分卒業に実感が湧かない。

2012-07-23

留年しそうな大学生の親御さんへのアドバイス

http://anond.hatelabo.jp/20120722150432

息子/娘の卒業が危ぶまれる親御さんができることを考えてみた。

学長への直訴は時間無駄

大学学長学内外の会議・打合せに忙殺されているので、個別学生事情をわざわざ取り上げてくれるなどと考えないほうがいい。仮に学長の目に留まったとしても、多くの場合学長教員サイドの人間でもあるので、他の教員の評価に横槍を入れることを躊躇うことが多いだろう。

それよりはまだ、理事長への直訴の方が効果的だろう。ただし、予め理事長と昵懇になっていなければ、そもそも取り上げてもらえないだろうが。尤も、かなりのワンマン理事長であってさえ、実際にこんな話を持ち出せば事務局教授会にそっぽを向かれるのは確実だが。

基本的に成績が確定してからの交渉は無意味だと思うこと。

シラバスを読む

昨今は文科省が煩く指導するため、講義内容や評価基準を記述したシラバスを学期前に公開している。これを親子でじっくり読むこと。特に評価基準が重要。ここで

などを確認しておくこと。

とにかく出席させる

上で出席が評価に含まれるかどうか確認せよと書いたが、仮に含まれないとしても、卒業が危うい学生に選択の余地はない。講義のある日は必ず学校へ送り出すこと。さらに言えば、この手の学生は大抵、学校に行くといって家を出ても遊びに行ってしまうことがよくあるため、学校まで送り届けることが望ましい。教室まで手を引いていって教員に引き渡せば完璧である

講義前後勉強しているか確認する

当たり前だが講義前後に予習復習することが最も大切である。毎週課題がでるような講義ならばなおさらなので、特に課題をきちんと毎回提出しているかどうか確認すること。

出席・課題提出状況を確認する

上と関連して、大学の教務課を通じて教員に問い合わせれば出席状況などは教えてもらえる。月に1度くらいは確認すること。毎週やられるとさすがに辛いので勘弁してください。

おわりに

ざっと思いついたところを書いてみた。こんなの大学生の親のやることじゃねーよという意見はもちろんあるだろうが、ここまでやらないとスムーズ卒業できない学生が相当数いるというのも現実なのである。他にも良いアイディアがあれば教えてもらいたい。

2012-05-29

Studygiftまとめwikiに疑問を持ったので考えてみた

wikiにはこう書いてあるんだけどさ。

http://www34.atwiki.jp/wasedasakaguti/

これまでの流れ

退学時期と学費未納時期とか考えると、wikiに書かれているような「SNS始めたから成績落ちて奨学金打ち切られて退学」よりも、

「もともと成績も出席率も悪かったので奨学金が打ち切られ、受給済みの奨学金も遣い込んでいたため学費が払えず退学になるが、SNSで一発逆転を狙う」

って流れのほうが筋が通る。

まず彼女が取得していた二つの奨学金について確認。

早稲田大学校友会奨学金について

HPによれば、早稲田大学校友会奨学金は三つある。

http://www.waseda.jp/syogakukin/sonohokanoshougakukinn.html

① 校友会給付一般奨学金(給付)早稲田大学卒業生組織である早稲田大学校友会の寄付からなる奨学金で、経済的に修学困難な学生を各都道府県から2名および全国から平均的に8名採用し、4年間継続支給します。学部:400,000円(所属学部により異なる) 102名(新入生)

② 校友会給付一般奨学金 独立研究科(給付)早稲田大学卒業生組織である早稲田大学校友会の寄付からなる奨学金で、アジア研・国情研・日研・情シス研・公共研・ファイナンス研・法務研・会計研に所属する学生を対象に、家計困窮度並びに学業成績を総合的に勘案し採用します。研究科:400,000 円 56名

③ 校友会給付緊急奨学金(給付)早稲田大学卒業生組織である早稲田大学校友会の寄付からなる奨学金で、家計支持者の死亡・失職・疾病等または火災風水害等によって家計急変が認められる学生を救済することを目的します。400,000円 10

彼女場合、あくまで推測だが①の「校友会給付一般奨学金」を受給されていたのだろう。

この奨学金ポイントは給付(返還しなくてよい)であり、「退学したりしなければ」「4年間継続支給」が取得時に確定するということ。

日本学生支援機構奨学金について

http://www.jasso.go.jp/jigyoukeikaku/documents/saisoku_16_12.pdf

奨学金停止については、

奨学金停止に該当する者

学業成績は廃止該当者と同じであるが,成績不振の理由が真にやむを得ないと認められ,かつ,成業の見込がある者

② 停学その他の処分を受けた者

学校内外の規律を乱し,奨学金の交付を停止させることが適当と認められる者(不起訴処分場合とする。)

とある。本件の場合は①に該当したのであろうと推測。また、支給継続の判断については、

奨学金支給の判断

継続奨学金の交付を継続する。

② 激励:奨学金の交付を継続するが,学業成績の向上に努力するよう激励し又は指導する。

③ 警告:奨学金の交付を継続するが,学業成績が回復しない場合は,次回の適格認定時以後に奨学金の交付を停止し又は奨学生資格を失わせることがあることを警告し指導する。

④ 停止:1年以内で学校長が定める期間,奨学金の交付を停止する。ただし,当該停止期間を経過した後さらに1年以内で学校長が定める期間,停止を延長することがある。

⑤ 廃止:奨学生資格を失わせる。

⑥ 復活:奨学金の交付を停止されていたが,その事由がなくなり,奨学金の交付の再開の願い出があったときは,奨学金の交付を復活することがある。

年に1回、上記のような通知が本人に届く。

成績不振による奨学金停止の場合は④が届く前年に「②激励」または「③警告」の通知が届く。

逆算してみる

2011年7月1日付で学費未納で除籍したこと、それ以前に成績不振奨学金を打ち切られていることから逆算してみる。

3年生になって就活を考え始めたときに(中略)話題にできるようなことをしようと思って今年の夏にGoogle+を始めたんです。

  • 二年生の一年間、なにしてたん…?

長くなりました。まとめます

僕が考えたがっかりな「これまでの流れ」


北九州の高校(先輩に早大生は少ないであろう環境http://bit.ly/K9dbdcから東京に出、メイドアルバイトをされていた方が、早稲田大学校友会給付一般奨学金存在を知り、入試(一般入試AO自己推薦)を考え見事入学するまでには、早大進学について詳細な情報必要であっただろうことは想像に難くない。恐らく非常な努力を以て早大についての情報収集に励まれたことであろう。奨学金取得時には面接官に高い目標を提示したはずだ。その学生生活がこのような形で中断してしまったことは非常に残念である

まり、まあ、なんだ、奨学金学問を頑張っている学生に渡るといいよねという話。

2011-01-11

http://anond.hatelabo.jp/20110111010241

出席率確保するために策を講じてんだから当然だろ。

嘆いてたとか、その教授大丈夫教授会で寝てない?

2009-07-05

http://anond.hatelabo.jp/20090705141441

懲戒とかもあるし、昇進とかは教授会か何かで審査して決めてるんだから現状で問題ないと思うが。研究室の運営といっても分野も学生の質も違うのにできるもんなんだろうか。面倒な学生は拒否とかかえって教育機関としての役割否定することにもなりかねない。

2009-06-02

これが無名私大の職員の年収だ!

「これが有名私大の職員の年収だ!」(d:id:daigaku-syokuin:20090531)という記事が200overのはてブを集めていて「私大職員給料もらいすぎ」論調が出てきているので有名じゃない私大職員の年収もあげてみたいと思う。

ソース2008年春闘資料。2009年度版はもらった記憶はあるんだけどどっかいった。

今回はこの中のポイント年齢別年収のうち35歳職員(配偶者1・子2)・45歳職員(配偶者1・子2)・55歳職員(配偶者1・子1)のいずれも大卒職員を記述する。

いわゆる早慶上智MARCH関関同立以外は無名として扱っているので、自分大学が入っていても怒らないでほしい。

大学35歳45歳55歳
関東学院6,677,8808,007,7058,700,285
国士舘8,124,1769,575,12010,141,208
東京経済8,447,97010,342,02010,982,520
獨協8,087,66410,239,22811,251,838
神奈川8,055,60010,244,40011,166,000
大東文化8,096,37610,641,96611,876,194
駒澤8,917,96011,666,16013,116,700
明治薬科7,019,2048,809,1569,379,004
工学7,368,9809,105,28010,095,150
東京工芸7,665,4629,217,5469,603,126

駒澤がネ申です。(でもデリバティブで大赤字出しているんで、今年はどうなるかわかりませんが)

他の大学も世間一般の中小企業に比べたらいい方です。(あれ?私大職員の給料高くない!という主張をするはずが)

ICU国際基督教大)とかは、知名度の割に年収は低かった気がするんですが、今回の資料には載っていませんでした。

ただ、お給料がいいから私大職員目指すというのは考え直した方がいいかもしれませんよ。

理由その1:今後収入は下がることはあっても上がる見込みはない

一般企業でしたら、給料特に賞与というのは日本やその企業の景気に左右されますが、大学の場合ほぼ固定です。

それがここにきて、あちこちの大学が一時金・期末勤勉手当(賞与)の切り下げにかかっています。

景気が回復したり、志願者増になったら元に戻るのならいいのでしょうが、それはないでしょう。

実際、バブル期証券会社が2桁月分の賞与を出していた時も多くの大学は5か月とか6か月とかしか出していません。

理事会(経営者)は、給与引き下げは簡単に行いますが、引き上げ(あるいは戻す)はそう簡単には行いません。

ついでに言えば、おもいっき斜陽産業です。

理由その2:精神を病む仕事

欝・統合失調症などで休職したり辞めてしまう職員が多くいます。

終電続きで朝奥さんが起こしに行ったら冷たくなっていたということもありました。(これは肉体的要因も入ってきますが)

大学には教授准教授がいます。彼らは教員ですが、何かと事務の仕事にも口を出してきます。

手伝ってくれるのならまだいいのですが、散々かき回した後の始末は職員がやらなくてはいけません。

そして少なくない教授が、職員を自分たちより一段階劣った人種と見ています。小間使いと勘違いしている人もいます。

彼らは職員より高い給料をもらい(45歳教授-職員の差が100万~200万程度なので議論の余地はありますが。あと、教員研究費を給料とは別に使えます)、しかも博士号や博士課程満期退学という学歴を持っているからです。

パワハラまがいの事を行っても、よほどひどくなければ問題になりません。

なぜなら、彼らは自分の主張を教授会で思う存分主張することができるからです。教授会で決めたことを理事会が簡単には否定できません。

教授会自分の主張を通し理事会に突き付けることができるので、組合活動に参加する必要もありません。

理事会の優越などというのは、お伽話か一部のレアケースです。

※そして、教授会に参加できない講師助教、非常勤教員給料は低く抑えられます。

中央省庁公務員と、国会議員関係に似ています。

国会待機で深夜まで待たされたり、膨大な資料を明日までに用意しろと言われる公務員の皆様には心より同情します。

最近モンスターペアレント(モンペ)が大学にも進出しています。中高と違い親子揃ってモンスターということも珍しくありません。

ただこの点は、入学時にある程度フィルタ(ザルですが)を通しているので、市役所なんかよりはマシです。

理由その3:土曜日仕事

公務員大企業ホワイトカラーの皆さんは、土日祝日がお休みが基本です。刑務所もそうです。

でも、私大の場合はまだ多くの大学土曜日は出勤日です。よくて隔週土休です。

はっきり申しあげまして、日曜だけですと寝て休んで1日が終わります。

理由その4:最も発達した共産主義

勤勉手当を支給するのに、上司による評価を用いる大学もありますが、往々にしてみんな仲良く(5段階の)3とか、あるいは上司主観(好き嫌い)です。

そもそも営業などと違って成果が数字に出ませんので、評価のしようがありません。

結果、問題を起こさなければ毎年昇給していきます。

基本、減点評価です。

冒険をせず、革新的な提案もせず、上から下りてきた仕事をこれまでと同じよ~にこなす人が無難昇給します。

そして、「ExcelAccessも使えず憶える気もなく、文科省に出す書類を書けるわけでもなく、一日の大半をネットサーフィンお茶世間話に費やしながら年収1千万というおじさん・おばさん」が生み出されます。

彼らは何か凄まじい業績を残して今の地位を得ているわけではありません。

大きな失敗をしなかった、挑戦をしなかったから年月を重ねて今の地位にいるのです。

……つまらないでしょう?そんなの。

いわゆる仕事のできる人に仕事が集中します。でも見返りは残業代くらいしかありません。

人に仕事を投げる人、人をアテにするのが上手な人が最も得をします。





ああ、あと窓口に座っているのが職員の全てと思わないように。

窓口で学生対応をする人のほかにも、経理とか人事とか、広報とかの分野も職員の仕事です。

コンビニでもレジに立っている人の他に、本部に経理もあるし人事もあるし、マーケティングやっている社員もいますよね。それと一緒です。

(そして、大学でも窓口とかは非正規職員にシフトして、正規職員の採用抑制しています。)

ついでに、地方の定員割れ起こしてるような大学だと、もっと低いです。専門学校とかも同様。

給料どころか雇用も危ないです。

結論:こんな将来性のない業種に給料目当てで入るのはやめた方がいいよ。どうしても入りたいなら首都圏(それも都内にメインキャンパス)か近畿圏(大阪京都)を狙いなさい。

2009-02-27

なかの人から見た大学大学院がクソな理由

http://blog.riywo.com/2009/02/27/120733

を読んで、なかの人から見て考えたことをまとめてみます。

ちなみに私は地方国立大学の複合領域系(文系とも理系ともどちらとも言いにくい)の准教授です。今年は卒修論それぞれ数本ずつ指導しました。

学問という産業

退学届けを提出されたriywoさんお疲れ様。

一応の大学人としては退学なさったのは残念とも思いますが、むしろ他の学生と違う選択を積極的に行ったその勇気に敬意を表したいと思います。(余談ですが、お金払って来ているのに、教授会承認されないと退学できない仕組みってヘンですよね。893新興宗教じゃあるまいし。)

上記エントリに関連してコメントさせていただくと、大学人としては、大学が「学問」の府であるというのは絶対に譲りたくない主張です。しかし、その一方でほとんどの大学目標の1つに、高度な職業人を輩出することが上げられていることから、就職予備校という役割があることは社会的に見て当然のことではないかと思っています。

もっとも、常々私はこの議論の前提がおかしいのではないかと思っています。その前提とは、「学問」というのは崇高なもので、民間でのお金儲けとは違う。というものではないかというもの。教員をしていると常々思いますが、本当の意味社会から必要とされていない研究研究とは呼べません。その意味で全ての学術研究は何らかの社会的意義があり、社会的コスト負担を伴って推進されるべきものです。ただし、その性質上そのリターンの回収が困難なので税金を使って基礎研究をやる必要がある。つまり公共財的な性質を持っているというだけの話ではないかと最近思うようになりました。

その点では、大学教員も立派な普通職業であり、大学も1つの産業セクターであることは間違いないです。そのために、少なくとも自分価値あると思っている研究を推進するために、世の中の大学教員は(自分ポストも含めて)必要な資源(金、人、もの)をかき集めて成果を出すために必死になっているのです。公的な資金を使う事が多いというだけで、本質的構造ビジネスと変わってないのです。その意味では、博士課程は研究者のための職業予備校みたいなものです(余談1)。

そのように書くとまるで私が学問を貶めているかのように思うかもしれませんが、もちろん人類の利用できる知識、認識を増加させる学問という行為はかけがえのないもので、かつ人間にとって根源的な欲求であると思っています。そのおかげで貧困をはじめとした様々な社会的問題を解決してきたのが人間歴史だと思っています。

しかし、その一方で、何が何でも学問こそが唯一の価値であり、その他の様々な産業セクターより優れているという考え方は私は持ちません。小売業金融業もそれぞれ社会で固有の価値を持っています。それと同じようなレベル産業セクターだと思っています。もっとも、このような認識を一般の大学人は認めにくいでしょう。それはどの産業セクターも同じだと思いますが、自分たちのやっていることは他と比較して特別な価値があると考えているものです。

集中する権力

その点で、大学人が研究を神聖視するのは当然です。ただし、やっかいなことに大学というのは、優秀な能力と意欲を持った若者層を教育する機関でもあるのです。当然、教育課程を通じてその若者たちに学問のすばらしさを説きます。そして、場合によっては学問のすばらしさをわかってない学生にも研究上必要な作業の協力を得たりすることも多いのですね。その背景には大学で優秀な研究者大学以外の民間企業環境を知らない事も遠因になっています。(余談ですが、就活指導をする教員が通常の就活をしたことがないような事例はいくらでもあります。)

それがしばしばいわゆるソルジャー問題として噴出したりします。もっとやっかいなのは多くの(特に理系の)研究室で、学生に対して教員の持つ権限が専制的だということです。教員の取り替え(研究室変更)もなかなかできない。人間同士なのだから、相性の悪いことも一定の割合で発生するとは思うんですが。そこで、様々な問題が発生する原因にもなります。特に、先生の指導に根本的に問題がある場合は、若者の有為な数年間が残念な期間に成り下がるリスクがあります。なので、特に大学院研究室といった方が適切か)の選択は慎重に行って欲しいものです。

反面、学部から大学院への進学は極めて容易になってきています。成績がそこそこあれば、無試験で進学できる制度採用している大学が多い。特に学生研究に対する意識や、自分人生についてのしっかりした考えを持てないまま、3年冬の就職か?進学か?という選択を迫られたときに、もう2年のモラトリアムを延長するつもりで進学する学生が後を絶ちません。これは不幸の始まりです。

しかし反面で教員にとって、進学してくれる学生は一緒に研究をすすめていく上で重要パートナーです。場合によっては箱入り娘よろしく、専門分野以外の世間をあまり見せないようにする、一方で研究のすばらしさのみを説き続け、研究活動に全ての資源を投入するように誘導している教員も散見されます。特に理系では伝統的に就職活動時間を取られないよう、大学教授)推薦による就活を主体にしているところも多いのではないでしょうか?もちろん推薦にも一定のメリットはあるのですが、推薦先を決定する権限を持っている教員に(研究指導も含めて)過度に権力が集中しているのでは?という疑念を抱かずにはいられません。

学生モラトリアム画一的教育

個人的には、そのような権力教員サイドに集中する環境にいる、(いわば「学問」という名の宗教的な組織にいる)学生が、もっと自発的に自分たちの人生や将来をよく考えた上で、大学のあり方について自ら対抗して欲しいような気持ちもあります。ですが、現状の学生の問題意識や行動様式を見るにそれは難しいことのような気もします。

それどころか、就活までの時間的猶予がある時期に、進路についてよく考えなさいと指導をしても、全く考えようとしない学生が多いのには困ります。(もちろん私個人の指導力不足も原因。)一例として、大学勉強したこととその社会的な評価によって、生涯賃金ベースで数千万円は平気で変わってくると説明しているのですが、うまく伝わらないという問題を抱えています。結局のところ、適当卒業すれば自分人生何とかなると考えている節が見受けられるのですが。

そして、適当卒業させてしまう大学もよくありません。

http://d.hatena.ne.jp/next49/20090222/p2

先日上記のnext49さんのエントリに大量のブクマがつきました。

同業者として、next49さんぐらい学生のことを考えてくれる教員に指導される学生はいいな等と、興味深く眺めていたのですが、私の疑問はなぜ自分で考える事ができない学生を無理矢理にでも卒業させてやらなければならなかったのか、またそうさせてしまう深刻な大学の持つ雰囲気です。

自分自身そのような環境にいますから、卒業論文以外の単位内定先をそろえた学生卒論で不可をつけることがかなり難しいことは百も承知なのですが。自分で考える習慣を身につけられなかった学生にもっと考える時間を与えることが望ましいと思うのですが、今の日本大学のもつ雰囲気としては、無理矢理にでも卒業させようというところが多いです。自分大学ですとそうなった場合指導教員内定先にお詫びの連絡を入れる風習があるそうです。なぜ教員がお詫び?というのは不思議で可笑しいです。(自分はまだやったことがないですが。)

この問題はかなり根が深くて、大学の最短修業年限にこだわる学生と「(留学などの特別な事情がないのに)留年する学生は要領が悪い?」と社会が見なしていることが問題のように感じています。ホントかどうかわかりませんが、留年生が増えると文科省の評価が下がるということを同僚から聞いたことがあります。学生の学ぶペースはそれぞれで、遅ければ遅いなりにしっかり本質を獲得する可能性もあるのに、とにかく画一的な年限で卒業させようとする雰囲気が強いのは困ります。

優秀な学生も、学習内容の獲得に時間がかかる学生も、外部から見たら区別がつかないのが今の大学の現状ではないでしょうか。(もちろん社会大学で学ぶことにそもそも期待していない(と考えている)風習も遠因でしょう。でも本当にそうなら、卒論が未了で卒業できない学生でも企業採用して欲しいものです。)その点では、それに限らず、様々なところで大学教育の画一性が現場で深刻な混乱を招いています。文科省大学設置基準をはじめとした時代にそぐわない規制が未だに現場を支配しているのが現状です。もっとも、文科省責任になすりつけるのは不本意で、大学のなかの人のマネジメントが成功しているとは言いにくいという点も付記しておかないと不公平でしょう。

なんだか天に唾するエントリになってしまいましたorz

余談1)について

ちなみに、博士課程進学者就職難が問題になっていますが、個人的には研究者というのはリスクの高い商売で、小説家に近いような印象を持っています。小説家作品セールスに失敗しても誰も同情してくれませんが、博士課程に進学したのに満足に仕事もないと文句を言う人が多いのは、博士課程という高学歴社会的成功と線形の関係を持つと考えている人が多いのでしょう。実際には研究テーマも自由に決められるのだし、そんな単純なものではないと思います。もっとも、一度終の棲家に就職してしまえばサラリーマンですが。

2008-08-26

http://anond.hatelabo.jp/20080826234637

元増田です。

変なのが釣れたんで元記事消しました。

こういう事例があった、っていうのは

臨床心理士関係者内だけでしか共有されないよ。

臨床心理士には守秘義務があるし。

先生方にはたぶん噂とか教授会で広まるんじゃないかな。

2007-07-16

http://anond.hatelabo.jp/20070716205311

世の中ではそれでも構わない卒論とか卒研とか、それを許すゼミとか、存在するらしいんだわ。

愕然とするけど。

少し前だけど、mixiの某蘊蓄バラエティ番組コミュ

「○月○日の放送を録画した人いませんか?卒論にどうしても必要なんです!」

というような書き込みをしてる阿呆がいるから

「どこ大学の何研究室論文テーマはなんなのか明らかにしてくれないと渡せない」

という趣旨のことを書き込んだところ

「そんなこと書けるわけ無いじゃないですか!頼んだ私が馬鹿でした トピ汚し失礼しました」

だと。

まあ「トピ汚し」とかいってる時点で次元アレなわけだけども、そもそもTVバラエティ番組の内容を卒論にするってなんだそれ。それを許す指導教官の顔が見たい。

 

とまあ、世の中おしなべてそんなレベルだから、mixiアンケートとって卒論できました、でも通るんでしょうね。

いくら面倒臭いからとはいえ、それで通す教授会がいちばんいけないと思うけど。

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