はてなキーワード: よすがとは
https://note.com/violencetomoko/n/n843596d1358c
https://note.com/violencetomoko/n/nafc93aa9aa0b
読んだ。以下ポエム。
頭をかすめたのは『最高の人生の見つけ方』と『ろりともだち』。そのふたつを同列に並べるなよ、という意見はあるだろうが、人生にどん詰まったふたりの男が旅の果てで互いに救い救われるという点で共通する。前者は家族との和解によって、後者はホモソーシャル的な友情によって。これらの作品を補助線に本作を見るならオチから考えて『ろりともだち』の対極に置くと座りがいい。
ナオキはロスジェネ世代として社会から脱落している。そして他方、ホモソーシャルからも脱落している。いじめられていた過去や痴女アバターから逃げ回る姿は、彼がホモソーシャルに迎合できない人間だということを表している。
何にも救われてこなかったロスジェネ中年おじさんがホモソーシャルにも救われないとしたら何が彼を救い得るのか。それはやはり少女によって、ということになるんだろう。
「ナオキにとって、女性は「ファンタジー」です。自身が男である以上どうしたって惹かれてしまう」。うん、だよな。でも実際に女性が、少女がおじさんを救ってくれることはない。おじさんの苦しみはおじさんが処理しろという社会の要請もあるだろうし、そもそも少女がおじさんを救ってくれるなんてまったくもって信じられない。1ピコも現実感がない。おじさんを救い得るのはおじさんしかいない。それでも少女に救われたい。だからおじさんが互いに少女のアバターをかぶった百合になる。
ホナミは強者で「結局強者が弱者を救う話」だと作者は言う。本人がそう言う以上、そう意図したんだろうけど、ちょっと首をかしげる。単純にホナミがそう見える描写に欠けていたのもあるんだけど、死に臨むにあたって寄り添ってくれる存在の不在はとても強者のそれに見えない。彼もまた弱者だったのではないか。ホナミもまた、人生の終わりに「尊敬し尊重に値する存在」をよすがにしたかったのではないか。やはり救い救われるお話だったのではないか。
とはいえ、割合でいうといくらかホナミが「救う側」だったのは疑いようがない。ナオキが女性経験皆無でそれをプレゼントしようという意識があったのは、つまり「女性」を演じようとして実際そうしたことは、直に逢ったときの恥ずかしがりようからもわかる(逆に、ナオキは常に素を出していたので恥ずかしがったりしない。丁寧な感情描写だ)。
「この作品はなんなんだろう」とも作者は言った。読み手の世代や人生によって受け取り方は様々だろうけど、少なくとも私には「ナオキにとってのクラスの女子」を目指した作品のように思われる。
世界の全てに希望が持てないとしても。どうかこの作品が一時のよすがとなって、あなたの中の絶望に、あなたが殺されませんように。
「あの結末は仮想の敗北であり現実の追認だと感じる」とか「VRおじさんも結局現実に会いにいっちゃったじゃん」といったブコメを見たけどそれはさすがに無体な読みだろう。まあ確かに、アバターは宇宙の果てで心中して、中身は現実で生きてるように見えなくもない。『ろりともだち』しつつ『レディ・プレイヤー1』してるように見えなくもない。でもナオキは、ホナミと過ごした日々を人生の糧にしなかったし、できなかった。ロスジェネ世代のどん詰まり方は、それに対する絶望は、そんなことぐらいでどうにか出来るほど生易しいもんじゃない。VRおじさんが恋をしようが99%閉じてしまった人生はひっくり返らない。「レディ・プレイヤーワンはロスジェネを救えない」。みんなもう諦めてしまっている。できるのは一瞬でも夢を見て、現実から目をそらして、痛みを忘れることくらい。その繰り返し。だってキラキラした未来なんて人生のどこをひっくり返しても出てきやしないんだもん。しょうがないさ、それで。
この作品も読み捨てられ、忘れられ、ネットの海に沈む。きっとそんなもんだろう、現実ってのはさ。まあ、それでも生きてる。急速に閉じていく現実に希望を失いながら、何とか目をそらしながら、今日も壁の前で右往左往する。いつかこの心臓が止まるまで。
kincity 犯罪起こした訳でもなく具合悪くなっただけで女性器とか女さん呼ばわりするマンは、男性が問題起こしたり世間とやらを騒がせる度に男性器呼ばわりや「これだから有能な男さんぱねえ」とか言われたいってことかしら
2018/05/13
[B! 教育] 偏差値38の高校で遅刻した生徒を叱ったら女子校生7人が過呼吸で倒れ救急搬送【暴力事件も?】 - Togetter
kincitykincity まだ女さんとか言ってるひとがいるのか…夏休み?
2018/07/14
[B! 増田] その昔女さんがメイクの仕方を義務教育で教えろって騒いでたなー
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180713201353
kincity 彼が過去に差別的発言をしてそれがウェブに残ってる以上解雇はやむなし。でもおフェミさんとか女さんとか言いたいだけの方の意見も「おれのお気持ち」だけのご意見なので、聞くに値せず。
2018/07/22
[B! ポリコレ] ジェームズ・ガン監督、10年前の差別ツイートが問題視されて新作映画をクビに→おフェミさん「10年前のツイートを蒸し返す右翼はクズ!」「ポリコレは他人を叩く為の手段じゃない!」 - Togetter
kincity 萌え絵だけ氾濫していて、Webにまーん女さんクソフェミレイプや痴漢は本人が予防しないからだろとかの文言が溢れてなければ別に忌避されたり非難されたりはなかったのかもねとおもってる。全てのメッセージが女蔑視
2018/11/02
kincity 女さんとか言ってるから逆に旧い価値観における男の優位性ぐらいしかよすががなくて必死なんだなぁと軽蔑されるんやぞ。
2018/12/08
kincity ナチュラルに被害者を性器or女さん呼び、加害者を男性つってるちゃんねる民の脳みそがすごい。腐ってんのかな?(脳みそが)
2019/01/30
[B! gif] 【怖すぎ】「これって私が悪いんですか?」事故動画を投稿 : 暇人\(^o^)/速報 - ライブドアブログ
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/himasoku.com/archives/52063799.html
kincity 人生においてこういう女叩きの時だけ輝くひとびと、なんかリアルワールドでプロダクティビティのある趣味も持った方がいいよ…。女さんとか言っててもあんたらの人生何にも変わらんぞ。
2019/03/13
[B! 増田] NHKの女子アナさん7年育休産休の挙げ句復帰せず退社
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20190313130619
kincity 男が諫めあうとホモソ社会が成り立たないのでよそに嘲笑するターゲットや仮想敵を立てる。流れ弾が当たる「女さん」としてはクソ迷惑だから男だけの島で生存者0になるまでバトルロワイヤルしてくだされば良いのに。
2019/09/17
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20190915230205
kincity 「表現の自由戦士たちは、まっとうな民主主義的手続きこそ「不当」で「不公平」と認識しているのである」/普段フェミとか女さんとか韓国とかにレッテル貼りするひとびとが、自分がレッテル貼りすると怒るという醜態
2019/10/06
[B! 権力勾配] 権力者は「僕らの優しいお父さん」ではない - 赤木智弘|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/webronza.asahi.com/national/articles/2019100400004.html
kincity オタクが蔑称なのはその通りだが「乳袋の呼称をポジティブに変えたのは間違いなくオタク自身」は違うだろ。どんだけ女さんとかまんさんとかフェミ様とか馬鹿にしてきたよ。ほんと嘘つきだよね。
2019/11/21
kincity 2019/12からTwitter始めたツイネーム「ロスジェネおじさん」が「女さんがどうたら」というTogetterをまとめる…もうお腹いっぱいどす。 読んでない
2020/01/11
[B! togetter] 女さん「キッチンでご飯作りを頑張ってた所、テレビ見てた彼が寒かったのかリビングのドアを当たり前に閉めたんだよね(私は当然寒いキッチンに一人ぼっち)。この瞬間別れを決めたし、別れないでと泣く彼を残して走り去りました」 - Togetter ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1454028
kincity 南国みたいに、男はどうせ役に立たないからその辺で悪させずにテキトーに遊んでてもらって、子供を育てるのは母系社会、でいいとおもう。封建時代のクソなとこだけ残してもいいとこ取りをするのは暢気な男さんだけ。
2018/09/30
[B! 増田] でも大家族で生活するのが当たり前だった時代も、子守りの姐やを雇ったり..
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180930064149
kincity いじめっ子が反撃され「うわこいつ反撃する」とな。そもWebは随分前から性器呼びetcのミソジニーが溢れまくり、投げたうんこを投げ返されて過剰反応しているのは男さん()が先。敵にだけ正しさを求める可笑しな人々
2018/10/27
[B! 差別] 宇野ゆうかさんのツイート: "へぇ…この人には、キズナアイをバッシングする人たちの騒ぎ方が大仰だと見えるんだね。私は、キズナアイの使われ方の問題点を指摘されて「オタク差別ダー!」と吹き上がってるほうが、騒ぎ方が大仰だと見えるけど。 https://t.co/dk7fCPQQbO"
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/YuhkaUno/status/1055139072065204224
kincity こういう感じの自分勝手な怨嗟がその辺に転がりまくってるから、男さんの視界からステルスされる能力が欲しくなるんやわ。「餌が俺の口に飛び込んできてくれない餌が根性悪いからだ」か?
2018/12/03
[B! 増田] 中年を少しすぎたようなおじさんが清潔感のある服装をして(でもかなりダ..
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20181130092715
kincity 腐じゃないしニコ動もやってないけど、はてなダイアリー、ブックマーク、2chだけでも随分ひどかったが。しかも自分より後からWebに来た男さんにまでやられるし。ワールドワイドウェブは男のロッカールームじゃねぇ
2019/03/25
[B! thinking] [B! オタク] [B! オタク] 男性オタクに苛められてたこと絶対に忘れないから 追記
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/b.hatena.ne.jp/entry/s/b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20190324040152
kincity 日本の女がパンパンでどうの書いてるクソ野郎がいるけど、勝手に戦争始めてアホみたいな作戦で負けてビビった男さんが女差し出したのがパンパンだからな。ほんと今も昔もチキン野郎で、カッケーなマジで。
2019/03/31
[B! Togetter] [B! 差別] 日本人女性が白人のおっさんの使用済み下着をクンカクンカするドイツ企業のCM - Togetter
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1333085
kincity 見た目が良くても悪くても頭が良くても悪くても粘着されるか蔑視されるんだから、男さんは女が見えなくなる眼鏡型デバイスでもつけてればええやんっていつも思う。お前らに粘着されても何もいいことないんよマジで
2019/04/14
[B! 増田] ダイエットの為に緩急つけて歩いてたら男性に怒鳴られてしまった
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20190412121217
kincity とりあえず声かけてきたらバーフバリ対応していいことにしよう。愛想よく対応して勘違いさせたら終わりなんでしょよく知ってる。ちゃかしてるショボそうな男さん達も引っこんでていいよ。要らネ。オモロくもねぇし
2019/05/03
[B! 事件] ナンパ無視され…路上で自転車ごと女性押し倒し、体触る 女性は打撲 容疑で会社員の男逮捕/上尾署 | 埼玉新聞
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/this.kiji.is/496811265705378913
kincity 「感情だけで動く女云々」言うてる冷笑自認賢いオレさんは、下半身と支配欲と性欲だけで動くタイプの男さんにも何か言ってやってもいいんやぞ。戦国時代の野伏せりみたいな法の埒外にいるやつには相応の対応になる
2019/05/21
[B! togetter] 「痴漢撃退に安全ピンを巡る賛否」が大荒れするなか「ボールペンを使おう」や「痴漢撃退ハンコの開発を求む」の提案がされる流れ - Togetter
kincity 相手が女だとわざわざ軌道変えてトイメンにくる男さんは多いけどね。ずーっと目を見てたらギリギリで避けるけど。普通の男が想像する以上に毎日毎日嫌がらせマンが目の前に出てくる。視界に入る前に消えててほしい
2019/05/31
[B! 自転車] 【注意喚起】信号待ちをしていた所、後ろから猛スピードで突っ込んてくる自転車 「どうすりゃいい?」 - Togetter
kincity この頃婚活女性とかおばさんネタ多いけど、この手のには嘘松認定師湧いてこないの、ほんとネットはある種の男さん向けポルノしかねぇな。と。エクスキューズにしてもてめえで「くそ女さん」とか自称しなくていいよ
2019/07/09
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20190708213107
kincity 愛国のためなら犯罪者がお目こぼしされ被害者が誹られる。性犯罪の時とそっくり。男さんの面子で勝手によその国とヤンキーみたいな小競り合いして有事には女も巻き込まれ。お前らだけの猿山作って全員死ぬまでやれ
2019/08/03
[B! 犯罪] 「ガソリン携行缶を持って行く」と脅迫文 | 共同通信
ttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/this.kiji.is/530306971272119393
アニメなんてなくても生きていける。
そう論じるのは簡単なことだ。
だが
人間はそもそも不完全なものであり、合理性のみで人生を全うすることは難しい。
それが出来る人間もいようがその数は決して多くない。
アニメに限らず、ゲーム、酒、タバコ、異性、ギャンブル、車、ゴルフ、音楽、アイドル、スポーツ観戦、特撮、映画、小説…
多くの人間は一見非生産なものにひと時その身を浸して癒やしを得、日々の暮らしにおける心の糧にしているものだ。
まずこういったものに批判をすること自体禁酒法時代のアメリカや天保の改革の風俗取締令のようなナンセンスさがある。
すでに多くの批判が寄せられているが、大阪芸術大学の純丘曜彰教授の例のコラムの改稿前のものを長くなるが引用し、思うところを述べていきたい。
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/夢の作り手と買い手。そこに一線があるうちはいい。だが、彼らがいつまでもおとなしく夢の買い手のままの立場でいてくれる、などと思うのは、作り手の傲慢な思い上がりだろう。連中は、もとより学園祭体験を求めている。だからファンなのだ。そして、連中はいつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。/
あまりに痛ましい事件だ。だが、いつか起こると思っていた。予兆はあった。たとえば、16年の小金井事件。熱烈なファンが豹変し、本人を襲撃。アイドルやアニメは、そのマーケットがクリティカルな連中であるという自覚に欠けている。
もとはと言えば、1973年の手塚プロダクションの瓦解に始まる。同じころ、もう一方のアニメの雄、東映も労働争議で多くの人材を放出。かれらは、それぞれにスタジオを起こした。だが、これらのスタジオは、アニメの製作ノウハウはあっても、資金的な制作能力に欠けており、広告代理店やテレビ局の傘下に寄せ集められ、下請的な過労働が常態化していく。
そんな中で74年日曜夜に放送された『宇宙戦艦ヤマト』は、視聴率の低迷以前に予算管理と製作進行が破綻して打ち切り。にもかかわらず、時間帯を変えた再放送で人気を得て、77年に映画版として大成功。当初はSFブームと思われ、78年の『銀河鉄道999』や79年の『機動戦士ガンダム』が続いた。しかし、サンリオ資本のキティフィルムは、80年に薬師丸ひろ子主演で柳沢きみおのマンガ『翔んだカップル』を実写化し、SFではなく、その背景に共通しているジュブナイル、つまり中高生モノの手応えを感じており、81年、アニメに転じて『うる星やつら』を大成功させる。
このアニメの実際の製作を請け負っていたのが、手塚系のスタジオぴえろで、その応援として、同じ手塚系の京都アニメーションの前身が稼働し始める。そして、その後のアニメ業界の大勢の方向を決定づけたのが、84年、この監督だった押井守の映画版オリジナルストーリー『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』。SF色を取り入れた学園コメディで、学園祭の準備が楽しくて仕方ない宇宙人の女の子ラムの夢に世界が取り込まれ、その学園祭前日を延々と毎日、繰り返しているという話。
アニメには、砂絵からストップモーションまで、いろいろな手法があり、セル画式だけでも、『サザエさん』や『ドラえもん』のようなファミリーテレビ番組はもちろん、『ドラゴンボール』や『ワンピース』のような人気マンガを動かしたもの、『ベルサイユのばら』『セーラームーン』のような少女マンガ系、『風の谷のナウシカ』や『AKIRA』のようなディストピアSF、さらにはもっとタイトな大人向けのものもある。
にもかかわらず、京アニは、一貫して主力作品は学園物なのだ。それも、『ビューティフル・ドリーマー』の終わりなき日常というモティーフは、さまざまな作品に反復して登場する。たとえば、07年の『らき☆すた』の最終回第24話は、『BD』と同じ学園祭の前日。エンディングでは、あえて『BD』のテーマ曲を下手くそに歌っている。つまり、この作品では、この回に限らず、終わりなき日常に浸り続けるオタクのファンをあえて挑発するようなトゲがあちこちに隠されていた。しかし、「エンドレスエイト」として知られる09年の『涼宮ハルヒの憂鬱』2期第12話から19話までとなると、延々とほとんど同じ夏休みのエピソードが繰り返され、『BD』に悪酔いしたリメイクのような様相を呈する。
もっと言ってしまえば、京アニという製作会社が、終わりなき学園祭の前日を繰り返しているようなところだった。学園物、高校生のサークル物語、友だち話を作り、終わり無く次回作の公開に追われ続けてきた。内容が似たり寄ったりの繰り返しというだけでなく、そもそも創立から40年、経営者がずっと同じというのも、ある意味、呪われた夢のようだ。天性の善人とはいえ、社長の姿は、『BD』の「夢邪鬼」と重なる。そして、そうであれば、いつか「獏」がやってきて、夢を喰い潰すのは必然だった。
なぜ学園物が当たったのか。なぜそれがアニメの主流となったのか。中学高校は、日本人にとって、最大公約数の共通体験だからだ。入学式、修学旅行、学園祭、卒業式。教室、体育館、登下校。だが、実際のファンの中心は、中高生ではない。もっと上だ。学園物は、この中高の共通体験以上の自分の個人の人生が空っぽな者、いや、イジメや引きこもりで中高の一般的な共通体験さえも持つことができなかった者が、精神的に中高時代に留まり続けるよすがとなってしまっていた。それは、いい年をしたアイドルが、中高生マガイの制服を着て、初恋さえ手が届かなかったようなキモオタのアラサー、アラフォーのファンを誑かすのと似ている。
夢の作り手と買い手。そこに一線があるうちはいい。だが、彼らがいつまでもおとなしく夢の買い手のままの立場でいてくれる、などと思うのは、作り手の傲慢な思い上がりだろう。連中は、もとより学園祭体験を求めている。だからファンなのだ。グッズを買い集め、「聖地」を巡礼し、そして、連中はいつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。それが拒否されれば、連中がどう出るか、わかりそうなものだ。
『恋はデジャブ』(93)という映画がある。これもまた、同じ一日をループで繰り返しながら、主人公が精神的に成長するという物語。この話では、主人公だけでなく、周囲の人々も同じ一日を繰り返す。つまり、主人公の成長を待ってくれる。だが、映画と違って、現実は、そうはいかない。終わりの無い学園物のアニメにうつつを抜かしている間に、同級生は進学し、就職し、結婚し、子供を作り、人生を前に進めていく。記号化されたアニメの主人公は、のび太もカツオも、同じ失敗を繰り返しても、明日には明日がある。しかし、現実の人間は、老いてふけ、体力も気力も失われ、友人も知人も彼を見捨てて去り、支えてくれる親も死んでいく。こういう連中に残された最後の希望は、自分も永遠の夢の学園祭の準備の中に飛び込んで、その仲間になることだけ。
起業する、選挙に立候補する、アイドルやタレント、芸人になる、小説やマンガの賞に応募する、もしくは、大金持ちと結婚する。時代のせいか、本人のせいか、いずれにせよ、人生がうまくいかなかった連中は、その一発逆転を狙う。だが、彼らはあまりに長く、ありもしないふわふわした夢を見させられ過ぎた。だから、一発逆転も、また別の夢。かならず失敗する。そして、最後には逆恨み、逆切れ、周囲を道連れにした自殺テロ。
いくらファンが付き、いくら経営が安定するとしても、偽の夢を売って弱者や敗者を精神的に搾取し続け、自分たち自身もまたその夢の中毒に染まるなどというのは、麻薬の売人以下だ。まずは業界全体、作り手たち自身がいいかげん夢から覚め、ガキの学園祭の前日のような粗製濫造、間に合わせの自転車操業と決別し、しっかりと現実にツメを立てて、夢の終わりの大人の物語を示すこそが、同じ悲劇を繰り返さず、すべてを供養することになると思う。
まずはこの業界全体、作り手たち自身がいいかげん夢から覚め、ガキの学園祭の前日のような粗製濫造、間に合わせの自転車操業と決別する必要がある。もう学園祭は終わったのだ。休もう。番組も、映画も、穴を開けて休もう。あれだけの京アニの惨事を目の前にしながら、よりタイトな状況で黙々と規定の製作スケジュールをこなそうとしていることこそ、異常だ。こんなときくらい、京アニにかぎらず、業界の関連全社、いったん立ち止まって、仕事や待遇、業界のあり方、物語の方向性、ファンとの関係を見直し、あらためてしっかりと現実にツメを立てて、夢の終わりの大人の物語を示すこそが、同じ悲劇を繰り返さず、すべてを供養することになると思う。
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「京アニは学園ものだけ」という言説に対し、傷痍軍人の女性が戦後を生きる「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の存在意義が改めて燦然と光り輝いているという事実。劇場版も企画されており以降もシリーズ化されればそれはもう「学園ものだけ」という批判にはあたらない、はずだったのだが…。
また京アニオリジナルの源流をたどればMUNTOという異世界ファンタジーもあり、今後何が飛び出すか、その可能性は無限に満ちていた。
日本のオタク作品の大半が確かに学園ものなのは事実であるが、それは世界観の説明が容易であること、多くの視聴者が経験していて没入しやすいこと、といったアドバンテージがある、いわば「手堅い」ジャンルゆえ。
京アニは決して裕福な会社であったとは言い切れないし、またアニメ業界自体流行り廃りが激しく、そんな中で一定の収益を手堅くあげる選択をとっても批判されるいわれはあるまい。
エンドレスエイトがいまだに物議を醸す存在であるのは事実だが、話題性が1期よりは希薄になりがちな2期ハルヒを「語る」上で大きな要素になっているという点では意義のある存在ともいえるのかもしれない。
終わりなき学園祭としてひとつの象徴となった「ビューティフル・ドリーマー」、
うる星やつらが漫画版で約9年、アニメ版で約5年もの長きに渡り「途切れることなく」続いた学園ものであった記憶もあって、ことにアニメに対して古い感性の人間ほど「終わりなき青春」を延々続ける印象もあるが、
近年の製作ペースは1クール12話、月にならせば3ヶ月ほどのスパンが基準で、シリーズが続いても2クールか長くても4クールあたりが殆どで、1年を通して続くことはもはや一部の例のみで、1クールないし2クールベースの途切れ途切れの発表ペースになっている。しかもうる星が3年を超えて学生生活を描き続けたのに対し、妥当な時間経過とともに終わり即ち「卒業」があるのも近年の特徴。
しかもアニメファンは常にコンテンツの新陳代謝にさらされる中で、コンテンツの完結を一区切りとして、同じ制作会社だからといって次に提示される新コンテンツを必ず追い続けてくれるとは限らない。
1期で好評だったシリーズ物の2期ですら、1期以上に人気を得るのは実際難しい。
そしてこの御仁が憂うまでもなくアニメ自体卒業していく人間も確かに存在する。
そういった熾烈なレッドオーシャンで波間の泡のように浮いては消えていくのがアニメ制作会社の非情なる現実。
そんな熾烈な世界にあって健気に誠実に作品を作り続け、また大きな落ち込みもなく良質な作品を供給できる会社を存続させてきた、業界の良心の要石のような会社が京アニであって、それはこういう批判の俎上に上げるべき存在ではそもそもない。
事件前からかねがね用意されていたであろう「ぼくのかんがえた日本アニメ概論」をここぞとばかりに持ってきたのだろうが、世界的に見ても比類なきほど理不尽な、そして悲惨な事件に対して論じるにはあまりにも適さない代物であったと言わざるを得ない。
このケースは犯人の特性も含めて極めて異常であり、安易な因果応報的論説にははめ込めないほどの歪さ不条理さがあるのだ。いやしくも大学教授を名乗る立場にふさわしくない浅薄さであったと言わざるを得ない。
この御仁が禄を食んでいる大阪芸大は早くからサブカルチャーに特化した今やオタク御用達の大学であり、辺境にありながら高い人気を持ち続けているのはそれ故もあるのに、そこからオタク批判をすること自体、あたかも親の庇護を受けながらヤンキーやってるイキリ中学生のようであり甚だ滑稽でしかない。
まぁ一方で確かにアニメ作りすぎなのは事実であるが、それは業界全体レベルの話であり京アニを論って言う話ではない。それは数を作らないと食えないという業界構造にこそ問題があり、是正されるべきものであるのは論を俟たない。だが、かつて勇名を馳せた会社ですら粗製乱造なものも見受けられる中、ひとつひとつの作品を売れる売れないに関わらず本当に誠実に作ってきた会社を取り上げて言うことではない。まして「麻薬の売人以下」とまで蔑まれるいわれはない。
あとアニメうる星はその後綺羅星の如く多くの俊英を生み育てる土壌になり、アニメ産業及びアニメ文化の嚆矢ともなったという意味で意義深い作品であり、とりわけビューティフル・ドリーマーはアニメ制作班の若き野心とオリジナリティに溢れた傑作であったことも付け加えておく。だがそれに内包されている批判精神は今や一周回って定番になってしまい、それをもってアニメ批判オタク批判をするには「今更感」で一杯で陳腐化していることも。
最後に
人的物的、そして心理的にも大きなダメージを負い再起すらも危ぶまれる中、これからの再起を表明した八田社長と京アニには、深い敬意を表しつつ、事件前に比肩する制作体制を整えるのはおそらくまだ時間がかかるであろうとも、その行く末を見守っていきたいし、微力であれ力添えもしていきたいものである。
そして、亡くなられた方のご冥福と、負傷された方のご快癒をお祈りしつつ、件のコラムのような浅はかな批判論を払拭する新たな可能性に満ちた作品群を期待したい。それがいつになろうとも。
https://news.biglobe.ne.jp/trend/0724/blnews_190724_2479254717.html
以下の部分はおおまかに言えば俺については当てはまる気がする。
いや、前者と後者が伴っていることが事実だとしても、なんか関係あるかもくらいか。
「学園物は「中高の共通体験以上の自分の個人の人生が空っぽな者、いや、イジメや引きこもりで中高の一般的な共通体験さえも持つことができなかった者が、精神的に中高時代に留まり続けるよすが」だと考察している。」
見るだけで、作り手に直接感想を言ったこととかなんか要求したこととかはない。
いや、アンケートとかで聞かれたときに最小限は答えることもまれにあるか。
「こうした人たちをファンにすると、「いつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。それが拒否されれば、連中がどう出るか、わかりそうなもの」」
【京アニ】大阪芸術大学の純丘曜彰教授「京アニは偽の夢を売って弱者や敗者を搾取…麻薬の売人以下」 放火事件めぐるコラムで
https://news.biglobe.ne.jp/trend/0724/blnews_190724_2479254717.html
放火事件に見舞われた京都アニメーションを「麻薬の売人以下」などと表現したコラム「終わりなき日常の終わり:京アニ放火事件の土壌」に批判の声が相次いでいる。
ビジネスメディア「INSIGHT NOW!」に掲載されたこのコラムは24日、非公開にされた。取材に対して運営会社は、内容に「一部不適切な発言があった」とコメントした。
このコラムは、大阪芸術大学の純丘曜彰教授が「INSIGHT NOW!」に寄稿し、21日に掲載されたもの。
1970年代からのアニメ業界の歩みやトレンドを解説し、京都アニメーションの前身が「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」に携わったことが、同社の後の方向性を決定づけたとしている。
その後の京都アニメーションの作品については、「一貫して主力作品は学園物」で、「らき☆すた」や「涼宮ハルヒの憂鬱」など、「似たり寄ったりの繰り返し」とのこと。
また、学園物は「中高の共通体験以上の自分の個人の人生が空っぽな者、いや、イジメや引きこもりで中高の一般的な共通体験さえも持つことができなかった者が、精神的に中高時代に留まり続けるよすが」だと考察している。
そして、こうした人たちをファンにすると、「いつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。それが拒否されれば、連中がどう出るか、わかりそうなもの」とのこと。
最後には、京都アニメーションを「偽の夢を売って弱者や敗者を精神的に搾取し続け、自分たち自身も中毒に染まるというのは、麻薬の売人以下だ」と断じた。
このコラムは24日に非公開になった。運営会社は取材に対し、問い合わせが複数寄せられたことから利用規約に照らし合わせて内容を確認したところ、「一部不適切な発言があった」とコメント。
また、純丘教授へ危害が加わることも懸念されたことも非公開にした理由の一つとした。
「INSIGHT NOW!」では、寄稿された記事の確認は掲載後に行っているという。
https://news.biglobe.ne.jp/trend/0724/2479254717/20190724194647294_thum800.jpg
Hagex氏のブログとは、なんだかんだで結構長いつきあいになっていた。毎日のように読むときもあれば年の単位で離れているときもありで、最近は職場の昼休みに流し見てフフッと笑う、そのぐらいの距離感だった。結構楽しみにしていたのは間違いない。
その矢先にあの事件が起きた。あまたの追悼が書かれたし分析めいた記事まで出てはきたが、個人的にはなにも発信しなかった。わざわざ自分が言うことなんだろうかという変な自意識が邪魔をしていたんだと思う。いい年こいてそれもどうかと思うが、事実だからしかたがない。ただ、ブラウザに残っているブックマークだけは消すに消せず、あのちょっとイラッとするスポンジボブがただ一つ故人を偲ぶよすがになっていた。
今日もまたそれが目に付いた、それがこんな日記を書くきっかけだったりする。四十九日もずいぶん過ぎたというのに頓珍漢もいいところだが、事実だから仕方がない。
はっきり言えば、個人的に楽しみにしていたのは2ちゃんねるのまとめの記事で、そのほかの記事にはそれほど面白みを感じていたわけでもない。イケハヤ氏やはあちゅう氏いじりも対象に思い入れがなかっただけにちょっと悪趣味だよなぐらいの印象しか持てなかったし、映画評やPV紹介についても当人の知識の広さに驚きはしたけれど、やはりこのジャンルの音楽に思い入れがあまりなければ興味はそこで停まってしまっていた。もちろん独自記事でクリーンヒットはいくつもあって、それはだいたいページ脇の「人気記事」にランクされていたりする。やはり面白いと思う記事はみんなそう思うんだろう。
実はHagex氏のブログも、最初期は身辺雑記や写真のような独自記事だけで構成されていた時期があるのだが、その路線であのような巨大ブログに成長できたとは思えない。結局のところまとめ記事の質と量が氏のブログを成長させたのは間違いないだろうけれど、それを氏がどう感じていたかはわからない。ただ、ときどき混じる「文章を書くのは苦手だしヘタだ」といったような自己言及はあんがい本心だったのではないかと思うし、氏の弱音の部分だったようにも感じていた。
そのことと関係があるのかどうかは分からないが、氏は、今年に入ってからリアルでの活動を増やすと明言していたし、実際そのように行動していたと思う。行われた講座も総じて好評のようだったし。しかし、そのことがあのような悲劇を招いたのだと思うと、本当に言葉もない。
それでも俺は氏のまとめ記事が好きだった。そのまま読んだら蠱毒のグルメとしか言いようがない無数の心中吐露を巧みにカットアップしてシロウトさんが食べても食べられるぐらいにデトックスしてくれていたし、それでいて対象をいたずらに小馬鹿にすることもなかった。それは、敬意とまで言っては言い過ぎだろうが、いい意味でも悪い意味でもウォッチ対象へのポジティブな興味が働いていたからだと思う。これは人間全般への興味と言い換えてもひょっとすると差し支えがなかったのではないか。思うに、Hagex氏自身は自称するほどには悪趣味でもなかったし、自覚するほどサブカル的でもなかったんじゃないか。氏の記事の全体的に「陽性な」感じ、肯定的な雰囲気から感じ取った個人的な印象である。一面識もなかった故人の印象を勝手に述べることほど失礼なこともないけれど、しかしこのことは、例の事件の後に出てきた、氏の編集者としての驚くばかりの有能さの証言によって、ちょっと裏付けられたように思った。
前口上が長くなりすぎた。すいません。おすすめのまとめ記事10本を紹介して故人への手向けにするだけのつもりだったんだけれど、思っていた以上に思い入れは強かったのかもしれない。本当にタイミング外れもいいところだけれど、これでようやく故人の冥福を祈れる、そんな気分である。
以下おすすめ記事紹介。順不同。嘘松かどうかは一切気にしていません。
◎ピタゴラスイッチみたいな結婚式 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/20130622/p10
不幸な結婚式エピソードの中でもいちばん好き。おーぷんになってから結婚式エピソードが拾えなくなったと氏がどこかで嘆いていたのが残念。
◎豹変した親友 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/20120501/p2
世の中のどこかにはこういう連中が居るんだろうな……と考えるとドンヨリした気分になる。
◎何も出来ない義理の妹 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2016/08/23/032338
しかしこれは無能とか言う以前になにか問題がありそうな気がする。
◎自己都合弟嫁の末路 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2014/07/26/034503
ひたすら自己主張だけする人っているよな……。
◎母親が弟を捨てる瞬間 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2015/12/23/090919
これは読んでいて辛かった。弟は本質的には悪くないよな、と思うとなおさら。
◎もう死んどるでしょ http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2015/04/20/010114
露骨なオカルト系の話は大抵嘘くさいけれど、こういうほんのり不思議な話のほうが怖い。
◎暴君の兄と愚かな両親 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2015/08/24/040008
搾取子・愛玩子のエピソードの中でも、両親の愚かさが際立つ一本。
◎40年前のBL好き姉の大暴走 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2016/01/17/044022
腐女子黎明期のオモシロエピソード。子供のころ見てたアニメだけど、その影ではこんなことになっていたとはw。
◎先生とデキた経緯 ttp://hagex.hatenadiary.jp/entry/2015/10/16/080051
◎イワナヌンチャクで撃退 http://hagex.hatenadiary.jp/entry/2015/11/21/102909
最後は馬鹿ネタで。ただの駄ネタが投稿者の自爆で馥郁たる香りを。
追記:リンク10個になると投稿できないと言うことなので、Hな記事一つだけh抜きにしました。
追記2:どうしても探せなかった記事がある。喪女の義姉?に職場の後輩の彼氏ができて家に連れてくるものの、