はてなキーワード: Good Nightとは
お休みなさい。また明日ね。あいてしてくださってありがとう!たのしかったよ。
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Good night, and good luck.
夕食のアテならある。
店の多さといい、お一人様歓迎のライトな雰囲気といい、日本で言うところの丸亀製麺の様な店だろう。
折角異国に来てチェーン店かよという人も居るだろうが、自分は食感のヌメッとしたもの以外であれば、大体において「美味い美味い」と言って食う人間であり、メンタルに不安があるこのひとり旅では、店の気軽さこそが重要だった。
Pho 24 を目指し通りを歩くと、やがてフォーならぬ、丸亀製麺ホーチミン店が見えて来た。
見知った店とはいえ、流石にここでは食わない。
しかし、日本企業のベトナムローカルメニューというのは気になるもので、店外の大判メニューを見てみる。
物の本で知ったのだが、中国で進出したラーメン店で、当初醤油ラーメンが全く売れなかったらしい。
どうも中国人感覚では、トンコツに比べて醤油スープは手抜きに感じるらしい。
おそらくは似た事情だろう、アジアにおいて日本麺の象徴はトンコツスープなのだ。
Google map を見ると、Pho 24 の目と鼻の先に統一教会があったので、まず向かう事にした。
行きすがらにテニスコートがあり、お父さんがテニスを楽しんでいる。
コートから5分も歩かないで辿り着いた統一教会は、シンとしていた。
当然といえばそうだろうが、ライトアップもない。
夜の教会を撮ったものか逡巡したが、スマホの写真に収めて、一礼した。
さて夕食だ。
Pho 24 でカウンターのメニューを見ると、なんと練乳で作るベトナムプリン、バインフランがあるではないか。
かくして夕食は牛肉のフォーとプリンという珍妙な組み合わせとなった。
実のところ、フォーの本場は北部から中部であり、南部のここホーチミンを象徴するのはフーティウらしいのだが、この際、何を言われてもいい。
直ぐに運ばれて来たフォーは、腰もへったくれも無かったが、不調を抱え不安定な食欲には丁度いい食感だった。
一緒についてくる青菜をどんどん入れる。バジルの香りが心地いい。トウガラシは一切れでエライ辛さだった。
エッジがピンと立つしっかりした固さだったが、甘さは優しかった。
それより、流石にあんまりだと思って追加注文したライム茶の方が甘い。
ホテルに戻る前に立ち寄りたい所がまだあって、それはスターバックスだ。
スターバックスに向かって歩いていると、ホーチミンに来て初めて欧米人に声をかけられた。
長い金髪を後ろでくくった髭の男。
「A little.」
嘘だ。
しかし、言わんとする事は大体わかった。
男はエストニアからやって来て、この通りで財布を落とし無一文だという。
幾らでも良いからくれと。
絶対嘘だ。
だけど笑ってしまったので、少し渡す事にした。
200,000ドン。
男は手元に折りたたんで持っていた札束にそれを加えた。
持ってんじゃんか。
「Are you came from ?」
「Japan.」
男と握手して別れた。
「Thanks.」
「Good night, and good luck.」
辿り着いたスターバックスではグリーン&ホワイトティーなるモノを頼んだ。
何が出てくるかと思ったけど、ちょっとリッチな抹茶ラテの様なモノだった。
2階席の端に陣取り、男とのやりとりを女友達にLineしていると、不意に声を掛けられた。
カードを見せられる。
どうもフェアトレードか何かで革製のアクセサリーを売っているらしい。
手を振ってもその仕草だけマイルドに無視されて引き下がってくれないし、手元のドンも多分あと1日半で使い切れないほどある。
1つ買い求める事にした。
「Thank you.」
「Good night, and good luck.」
眺めてまた逡巡した。
50,000ドン位は痛くも痒くも無いが、これが安全だという保証は?
アクセサリーにチップを仕込んで跡をつける事だって出来るかもしれない。
荒唐無稽と思えるだろうが、ここ数日で見たホーチミンの発展ぶりならあり得ないという保証もない。
明日の夜は半野外のタンソンニャット国際空港で明かすのだ、危険の仄かな香りさえ纏いたくない。
人が信じられない嫌なヤツだと思いながら、アクセサリーはスマホの写真にだけ収めて、スタバに置いていく事にした。
こんな手段を想像できるなんて、自分には犯罪者の才能があるかも知れない。
いや無理だな。
見え見えの嘘を前に「笑ったから」という理由で金を払ったお人好しに詐欺など務まる訳がない。
少し頭をよぎったのは、俺は彼女に振り回されたのか、振り回したのかという事だった。
ホテルに戻ると、夜もすっかり暮れているというのに、白い制服の女学生が車止めの前でたむろしている。
よく学生を見かける旅だな。
通り過ぎてエレベーターに乗り込むと、2組の制服がエレベーターのドアにマイルドに挟まれながら飛び込んで来た。
「ヤバイよね、私達」
「おいおい、大丈夫か?」
女学生は一瞬戸惑って尋ねて来た。
「日本人ですか?」
「そうだよ。」
「えー、なんだか嬉しい!」
「俺もだよ。」
Ground floor から1階までの僅かな会話。
「Good luck.」
それだけ声を掛けて、女学生と別れた。
まあ良いか。
やりたい事は大体やった。
部屋に戻ってシャワーを浴びよう。
ホテルに戻ってシャワー浴び、今日の顛末を旅行記に書いた後で、例の曲のMVをDLした。
ホテルのwifiで決済情報のやり取りをすべきでないので、一応レンタルwifiに繋ぎ直す。
よくよく考えれば通信業者はZTEで、これが信用できるかといえば怪しいと言えなくもないが、さすがの中国企業も共産党の指導で個人の決済情報を抜いて金をチョロまかす様な、大胆にセコイ真似はしないだろう。
DLが始まると、レンタルwifiの使用量がみるみる増えていく。
DL終了だ。
アップテンポの曲だが、今日のエンディングテーマには相応しいだろう。
画面の中に、まだ訪れていない風景や、見覚えのある建物が映る。
そうだ、曲の中に「夕立もきっと来る」というフレーズがあったが、まだ来てないぞ。
4,000年に一度の美少女の神通力も、事、天気に関してだけは通じないみたいだ。
残り1日半。
夕立で俺を振り回す事は出来るかな?
【8】2018秋、ベトナム、ホーチミン Day 4-5|4日目・5日目 Cảm ơn bạn! I had a great days. LOVE, Ho chi ming City. へ >>
ホテルに戻ってシャワーを浴びた後、程近いホーチミン市立美術館を訪れる事にした。
展示もさることながら、フレンチ・コロニアル様式の建物が目当てだ。
バイクを躱して15分程歩くと、門扉が見えてきた。
チケットを買い求め中に入る。
薄暗く、しんと静かな館内に、オブジェや絵画が展示されている。
モチーフになっているのは、銃を構える青年や、ホー・チミンのビラを少年少女に見せる軍人だ。
共産主義のマリア様だ。彼女もまた、ファインダーのセンターに収まってもらった。
中庭を囲む建築を堪能しながら常設展を一通り見た後は、別館の企画展を見る事にした。
入り口では警備員のおじさんが気怠そうにデスクの前に座っている。
その姿がホールの設えと完璧な調和を見せている気がして、彼をファインダーに入れて一枚撮った。
センターではなかった。
フロアを上がると、おそらくはこの企画展のアーティストであろう若い女性がデスクの前に腰掛けていた。
色々な展示があったが、特に気になったのが鏡の前に置かれた椅子一脚。
どうやらこれは、観覧者自体が額に収まる嗜好らしい。
座って鏡越しの自撮りを一枚。
センターでは無い。
「It,s correct ?」
「〜〜 take selfy.」
「これで正しいですか?」と言うつもりで「これは正確だ。」と言ってしまう位なので甚だ怪しいが。
満足したので次に向かおう。
自律神経の調子が怖いので遠出をする気はなかったが、サイゴン駅自体は確かめておきたかった。
タクシーを捕まえる。
「I want go to saigon station. ガッ サイゴン。」
運転手のおじさんは一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに理解してくれたようだった。
「アァ ガッ サイゴン ナ」
16:00
しばらくすると、おじさんが指差す車窓の外にクルーザー。
夕暮れ迫るホーチミンの水面に光が反射して美しい風景が広がっていた。
どうやら到着だ。
メーターを見て払おうとして、おじさんが止める。
なにやら計算すると、メーターとは全然違う金額を書いたメモが手渡された。
メーターの半分くらい。
そう言うシステムなんだろうか?
礼を言ってタクシーを降りると、正面は門が閉まっていて入ることが出来ない。
それに周囲に歩いている人がいない。
ここ、本当に駅?
Google map で確かめて見ると、駅とは真反対の方向。
「やってしまったー」
どうやらサイゴン駅(Ga Sài Gòn)に行こうとして、サイゴン港(Cảng Sài Gòn)に来てしまった。
そういえば、午前にカフェで涙を流させた曲の歌詞に、入江の向こうの海原を見るくだりがあり、海原でこそ無いものの、入り江の向こうの広大な川面を意図せず見る事になった。
やはり、4,000年に一度の美少女ともなると、口から出る言葉には言霊というか、神通力めいた何かが宿るのかも知れない。
すぐに別のタクシーを捕まえて、今度はスマホの画面を見せて説明すると、タクシーは Ga Sài Gòn に向かって滑り出す。
事の経緯を運転手のにいちゃんに説明すると、にいちゃんは苦笑した。
辿り着いたサイゴン駅で支払いをしようとすると、料金はメーター通り。
やはり自分をサイゴン港に運んだおじさんは事情を察してまけたらしい。
しかし、メインステーションとも思えないほど人も疎らなサイゴン駅にはそれらしいものがない。
どうやらベトナムの鉄道にはまだ自動券売機は導入されていない様だった。
これも発見だ、壁の駅構内図や、主要都市への発車時刻が並んだ表をファインダーに収め、ついでに駅の前にあるゴミ箱の可愛らしいマナーイラストも収めて、駅前にたむろするタクシーを捕まえた。
満足だ、ホテルに戻ろう。
エレベーターの前で暗紫色のアオザイを来たエレベーターレディが迎えてくれた。
ホテルのエレベーターは、1Fまで降った後、一度乗り換えて Ground floor に降り、そこから外に出る。
そうだ、まだファインダーのセンターに収める事のできる女性がいるぞ。
1Fの乗り換えの際に、ボタンを押してくれるエレベーターレディに声を掛ける。
「Excuse me , Can I take your photograph ? 」
「Me ?」
レディは少し困惑の表情を浮かべたが、笑顔でセンターに収まってくれた。
まさしく、Last Night, Good Night やね。