ホテルに戻ってシャワーを浴びた後、程近いホーチミン市立美術館を訪れる事にした。
展示もさることながら、フレンチ・コロニアル様式の建物が目当てだ。
バイクを躱して15分程歩くと、門扉が見えてきた。
チケットを買い求め中に入る。
薄暗く、しんと静かな館内に、オブジェや絵画が展示されている。
モチーフになっているのは、銃を構える青年や、ホー・チミンのビラを少年少女に見せる軍人だ。
共産主義のマリア様だ。彼女もまた、ファインダーのセンターに収まってもらった。
中庭を囲む建築を堪能しながら常設展を一通り見た後は、別館の企画展を見る事にした。
入り口では警備員のおじさんが気怠そうにデスクの前に座っている。
その姿がホールの設えと完璧な調和を見せている気がして、彼をファインダーに入れて一枚撮った。
センターではなかった。
フロアを上がると、おそらくはこの企画展のアーティストであろう若い女性がデスクの前に腰掛けていた。
色々な展示があったが、特に気になったのが鏡の前に置かれた椅子一脚。
どうやらこれは、観覧者自体が額に収まる嗜好らしい。
座って鏡越しの自撮りを一枚。
センターでは無い。
「It,s correct ?」
「〜〜 take selfy.」
「これで正しいですか?」と言うつもりで「これは正確だ。」と言ってしまう位なので甚だ怪しいが。
満足したので次に向かおう。
自律神経の調子が怖いので遠出をする気はなかったが、サイゴン駅自体は確かめておきたかった。
タクシーを捕まえる。
「I want go to saigon station. ガッ サイゴン。」
運転手のおじさんは一瞬怪訝な顔をしたが、すぐに理解してくれたようだった。
「アァ ガッ サイゴン ナ」
16:00
しばらくすると、おじさんが指差す車窓の外にクルーザー。
夕暮れ迫るホーチミンの水面に光が反射して美しい風景が広がっていた。
どうやら到着だ。
メーターを見て払おうとして、おじさんが止める。
なにやら計算すると、メーターとは全然違う金額を書いたメモが手渡された。
メーターの半分くらい。
そう言うシステムなんだろうか?
礼を言ってタクシーを降りると、正面は門が閉まっていて入ることが出来ない。
それに周囲に歩いている人がいない。
ここ、本当に駅?
Google map で確かめて見ると、駅とは真反対の方向。
「やってしまったー」
どうやらサイゴン駅(Ga Sài Gòn)に行こうとして、サイゴン港(Cảng Sài Gòn)に来てしまった。
そういえば、午前にカフェで涙を流させた曲の歌詞に、入江の向こうの海原を見るくだりがあり、海原でこそ無いものの、入り江の向こうの広大な川面を意図せず見る事になった。
やはり、4,000年に一度の美少女ともなると、口から出る言葉には言霊というか、神通力めいた何かが宿るのかも知れない。
すぐに別のタクシーを捕まえて、今度はスマホの画面を見せて説明すると、タクシーは Ga Sài Gòn に向かって滑り出す。
事の経緯を運転手のにいちゃんに説明すると、にいちゃんは苦笑した。
辿り着いたサイゴン駅で支払いをしようとすると、料金はメーター通り。
やはり自分をサイゴン港に運んだおじさんは事情を察してまけたらしい。
しかし、メインステーションとも思えないほど人も疎らなサイゴン駅にはそれらしいものがない。
どうやらベトナムの鉄道にはまだ自動券売機は導入されていない様だった。
これも発見だ、壁の駅構内図や、主要都市への発車時刻が並んだ表をファインダーに収め、ついでに駅の前にあるゴミ箱の可愛らしいマナーイラストも収めて、駅前にたむろするタクシーを捕まえた。
満足だ、ホテルに戻ろう。
エレベーターの前で暗紫色のアオザイを来たエレベーターレディが迎えてくれた。
ホテルのエレベーターは、1Fまで降った後、一度乗り換えて Ground floor に降り、そこから外に出る。
そうだ、まだファインダーのセンターに収める事のできる女性がいるぞ。
1Fの乗り換えの際に、ボタンを押してくれるエレベーターレディに声を掛ける。
「Excuse me , Can I take your photograph ? 」
「Me ?」
レディは少し困惑の表情を浮かべたが、笑顔でセンターに収まってくれた。
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メンヘラは害悪
日記はチラシの裏に書いて
ここはチラシの裏だ
そもそもここは、ダイアリー=日記を書くところ
お前の前後10個の書き込みを読んでみろ どこに日記が?
今の状態が異常なんだよ
みんな周りが信号無視してるから、俺も信号無視する民度の低い人
いやいや犯罪行為と一緒にするなや 「ここでは誰も日記なんか書いてねえよ」って言ってるだけだろうが
タピオカパン!!!!
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