はてなキーワード: 甲斐とは
実際のところ、母の戦いがシックスティーンにどれほどの打撃を与えたかはハッキリしていない。
だが歴史の一ページを切り取るならば、この時シックスティーンは明らかに勢いを失っていた。
やることなすこと上手くいき、それだけで本が一冊書ける成功のノウハウが、現在では“しくじり”の見本市と評価されている。
前向きに解釈するにしろ、せいぜいリバウンドした人間のダイエットプログラム、メガネをかけないメガネ売りってところだ。
結局は客体、実績ってことなんだろう。
この戦いの有り様は、シックスティーンの栄枯盛衰を象徴していたのかもしれない。
その状況を何よりも痛ましく思っていたのは、シックスティーンでもラボハテでも、ましてや母でもなかった。
「やめろー!」
で、この時に現れた奴が、まークサい言い方をするなら母の“運命の相手”ってやつだ。
つまり俺の父だな。
「なに考えてるの! 危ないじゃない」
「危ないのは君もだろう」
「はあ?」
この頃の父は、なんというか……その……義侠心に溢れた若者というべきか。
根っこの善良な部分は今でも変わらないとは思う。
ただ、それを現実や他者とすり合わせるプロセスを、若気の至りでスキップしちゃうというか。
だからこそ、母が己の身体をいたわらないこと、復讐の不毛さ、企業間のしがらみ等など。
その辺りを全部ひっくるめて、いてもいられなくなったらしい。
「私の身体はほとんど機械だから、多少の衝撃はなんともないの」
「でも、心が傷つくだろう!」
自分の父親だから、あまり悪く言いたくはないんだが……クサいセリフだなあ。
「心が傷つく……」
だが意外にも、その言葉は母の心に響いた。
父がそういうセリフを真顔で言える若者だったように、母も同程度には若者だったらしい。
ただ、今となっては黒歴史らしく、この時のことを嬉しそうに語る母の横で、父はバツが悪そうだった。
あの時の父の絶妙な顔は、「バツが悪い」で画像検索したらトップで表示されるレベルだろう。
波長が合うってやつなんだろうか。
「君は人間でもあり、ある意味では機械ともいえる。個人的な復讐のために、サンドバッグのように機械が作られる。それを壊すのは何ともないのかい?」
「そっか、確かにそうだね。シックスティーンを倒すことばかり考えてて、そんなことを考えたこともなかったな」
父と言葉を重ねる度に、母の心境に緩やかな変化がおきていた。
“自分をヒトに戻してくれた”
この頃の思い出を、母はそう語っていたが、やはり父はどこか居心地が悪そうだった。
で、それを聞いている俺はもっと居心地が悪い。
すまないが、このあたりのやり取りは甘さと酸味に加えて痒みが伴うので省略させてもらう。
語り手として不甲斐ない限りだが、やはりティーンエイジャーの息子にはキツい。
愛玩が目的であれば、中身は猫や犬を模倣とした行動プログラムの方が優れていると思う。
まず、人間の人格を再現するより圧倒的に楽であること。市場に一刻も早く流通させるには中身が猫や犬のヒューマノイドの方向に舵を切るほうがいい。
また、再現の人間の人格はどこまで行っても人に対する責任感や面倒くささや不信感を感じてしまう。
一方で中身が動物であれば、ペットと触れ合うぐらい気軽ながらも簡単に深い愛情が湧いてしまう。
セクサロイドとしても、パートナーに甲斐性や、稼ぐ能力を要求しない層には十分でむしろ好都合である。
正直今の技術で十分開発できる商品だろうが、そんなのが出た日には女性蔑視やら購入者はキモイ人格崩壊者やらの性的不快さによるお気持ちの嵐だろう。
別れた彼氏の話。
ひとつ年上の、穏やかで、繊細で、優しい人だった。料理が趣味で、旬の素材を使った和食とかお菓子とか、そういうのを作った話を楽しげにしてくれる人だった。綺麗な月だよ、なんて言って写真を送ってくれるような人だった。そういうところが好ましくて、付き合った。
付き合ってから、彼になんとなく変わったところがあった。同僚に彼女がいないことをこきおろしたり、割り勘派の私がレジで財布を開くのを嫌がり、「大きいのしかないから俺が払う、後で請求する」と言って店の外で半額回収するシステムを採用し始めたり。まあ些細な変化だ、と私はそれらを気にしないことにしていた。
彼はもっと変わり始めた。駅とか公共の場で俺が好き?って聞いてきたり、会って早々ホテルいかない?って言ったり、俺と前の彼氏どっちがいい?って聞いてきたり、ホテルのアフタヌーンティー行くのにバンドのコンサートグッズのTシャツ着てきて、俺こういうところに服合わせてらんないんだよね〜って言ったり。その頃にはもう私の好きな、穏やかで、繊細な彼はいなかった。変な男がいるだけだった。
別れたいと言った時、彼はショックを受けていた。彼曰く、私がそういうのが好きだと思って、無理してキャラ変したらしい。私がそんなのいつ好きだって言った?って聞いたら、言ってないけど、男らしくしてた方が喜ばれると思って、と言った。私が彼の家庭的なところ、優しいところを褒めるたびに当て擦りをされている気分だったとも言った。
彼は本当は、料理上手で感性が豊かなところより、年上らしく頼り甲斐があるとか、男らしいとか、そういうことで褒めて欲しかったらしい。だけど私は彼と身長も同じくらいで収入もトントン、学歴も同じくらいだからそういうので褒めるべきポイントがなかった。なのでその辺を特に褒めずにいたら、結局彼は自家中毒を起こしてしまった。
悲しかったけど、これはもう巡り合わせの問題だと思った。次を探すしかない。だけど、もし次に付き合う人がいたら、例えばペットボトルの蓋は相手ににあけてもらおう思った。そういうのを女が男にやってもらうのって大嫌いで、男女関係なくあけられる人があければいいと思っていたけど、男らしさモンスターになってしまった元彼が、「俺があけられなかったペットボトルの蓋を君が代わりにあけた時に、本当に嫌だった」と言っていたので。
どうしてこんなこともできないんだろう。
なんで普通のことができないんだろう。
衣、食、住。
日々暮らしている中で、目にすること、耳にすること、口にすること、触れること。
本、文化、娯楽、芸術、音楽、文章、服装、家具、飲食、科学、医療、政治、流行、経済、物の値段、ゲーム、電子機器、土地の歴史、街の景色、世界情勢、ぱっと思いついたものを羅列してみたが、他にも今座っているソファーから見えるもの、全部がそうだ。
これと繋がっていること。延長線上のどこかで交わること、それが私の求めている仕事だ。
その上で、自分が好きなものやこと、それが誰かに伝わったり、手渡っていったりする、それができたら、その感覚が得られたら、もう、喜びとなり、働く、働いているということも忘れてその行為をし続けるのに疑問も飽きも抱くことはないだろう。
それがそのままモチベーションに繋がり、果ては自分の役割はこれなんだと錯覚さえ感じるのだろう。
私は、それを求めているのだ。
仕事とは、なんだ。
お金は稼がなければならない。
世の中には必要とされる仕事というのが存在していることも、重々承知している。
「ありがとう」、「助かったよ」と言われることが、すなわちやり甲斐である感覚もとても良く解る。
私は人から感謝されること、それによって社会の中で自分の居場所を確保するのだ、という思いが過去に強くあった。
それでも、医者や看護師など病院の中の人には強い関心を示したのに、介護の世界には一ミリたりとも興味がなかったのはなぜか。
結果として、生活圏外のことを仕事にしてしまったからには、自分で理由を見つけ出さなければならなかった。
疑問となるものを探し、それについて思索するという行為を繰り返していくことによって、身体が拒否反応を示さなくなるまで馴染ませなければならなかった。
そして、私は、自分から能動的に興味を持とうと心掛けながら働くことに、疲れたのだ。
転がる職と書いて、転職。
転がった先はただ行き止まりでした、という訳には行かず、結果として何かしらの仕事を見つけ出さないといけない。
転職活動、これはもう一度最初からになりそうだ。正直しんどい。
誇れるような資格も、胸を張れる仕事での成功体験もない私には、果たして一体何の仕事ができるのだろうか。
働けるもんだったら働いてみたいな、って仕事だったら、色々あるんだけどなあ。
具体的には:P2Pからクライアントサーバへの移行とチックレート増加
コンテンツとしては流行を敏感かつ柔軟に取り入れてくるのにこういうところで頑迷なの本当にどうかと思う。
何のために年間2400円払ってると思ってるんだ?
風花雪月もようやく支援を埋め終わったので久々にプレイしたが通信環境に一切不満を感じなかった。
2400円払った甲斐があったなあ。
ゲージが割れたりヒビ入ったりする演出、内部ロジックが謎な上に不快なだけなので、普通にレーティングの数値見せて上げ下げする無印方式でよい。
あとはまぁ~個人のスタッツ次第でレーティングの上昇幅が大きくなったり下降幅が小さくなったりするボーナスがあれば嬉しい。個人じゃどうしようもない負け方でゲージ割れるのほんとしょーもない。
仕事でガチ競争してるのにゲームでまでガチ競争したくないわ。むしろガチマッチ廃止で。ガチバトルってリソース消耗激しいからスマブラもやらなくなっちゃったんだよな。学生の頃はリソース無限だからこういうのもできたけど、就職してからはマジで重い。
上述した理由につきやはり共感できない。編成事故文句言うのはガチバトル疲れの兆候。瞑想してテストステロンの分泌を抑えよう。
ゲーム内アイテム消費とかでもいいのでメインギア付け替えられるようにしてほしい。
ファッションが一つの大きなテーマなんだし気軽にとーたるこーでねーとして戦いたいし、それがあの世界のイカタコたちの気質なんじゃないかと思う。
ここが一番納得がいかない。そもそもファッションをトータルコーディネートしたいのはヒトであるお前の勝手な願望でしかないし、イカ・タコにはイカ・タコのファッションの考え方というものがある。トータルコーディネートが簡単にできてしまうとどいつもこいつもがキマった服装をするようになりまったくもって面白くない。パワードスーツにイカンカンとタコゾネスブーツを合わせて試合に勝つ混沌がお前には足りない。絶対に足りない。
絶対やれよ
イイダに謝れよ。
「週5日生き甲斐を感じられる&2日は怠惰に過ごせる」のと、「週2日生き甲斐を感じられる&週5日はクソ退屈だけど責務は果たさなきゃいけない」だったら、前者を求めたくない?
日本のバリキャリ女性(政治家・管理職)を増やすためには、家事・育児・介護を引き受けて妻をサポートする主夫を増やすしかない。
毎年公表される度に日本は120位、また下がったと嘆かれるジェンダーギャップ指数だが、内訳を見ると日本が圧倒的に弱いのはバリキャリ女性の割合であり、ここさえ上げれば指数は大きく改善される。
主夫を増やすためには、陳腐で時間の掛かる道のりだが、やはり学校教育で主夫を目指す男子を増やし、女子も主夫を夫にするように誘導するしかないだろう。
家事や子育てに関心や適性を示す男子を教師が他の生徒の前で褒めて褒めて褒めまくるのは当然として、女子にも「結婚するなら家庭的な男」と植え付ける必要がある。
「女子の皆さんは、足の速い男子、お勉強のできる男子、お喋りの上手い男子が好きかもしれませんが、ソイツらは家のことは妻に押し付けて自分が出世することだけを考える大人になるので結婚してはいけません。結婚するなら働く女性をサポートする家事や子育てが好きで得意な男子にしましょう」
「私は大企業で役員を経験し、起業して成功し、政界に転じて大臣になり、二児の母でもあります。私のキャリアを支えてくれたのは主夫の夫です。夫が育児を全て引き受けてくれたから産休を一ヶ月で切り上げて仕事に戻ることができました。他の女性とは違い子育てでキャリアが中断する不利が無かったのです。最高の男性と結婚しました!」
「私は名門大学でラグビーをしていた商社マンの夫と結婚しました。良い結婚をしたと思っていましたが、夫はすぐに浮気し、子供を抱えて職歴も資格も無い私は離婚もできずに毎日惨めな気持ちで暮らしています。
こんなことになるなら、お泊りデートの度に手料理を振る舞ってくれて『僕はビジネスの世界の競争が苦手だから、家庭に入って愛する人を支える生き方をしたいな』と就職活動もしていなかった学生時代の彼氏を甲斐性無しと見下さないで、彼と結婚して私は仕事に打ち込む人生を選ぶべきだったと後悔しています」
こういう言説を女子に浴びせ続けて夫選びの好みを人工的に改変しなければならない。