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自己紹介すると、私自身はフェミズムに共鳴していて、深夜ラジオをよく聞く。例のクラブハウスを聞いたが、あまりにもひどかったので発信します。
ちなみにこれをしたためていたらすでに同じことを指摘した文章(https://www.tyoshiki.com/entry/2021/02/18/092233)が公開されていて、わかるわかる!と思った。
でも私も私なりに発信させてください。
まず聞いて真っ先に思ったのは、アクティビストの方々が仰りたいことはめちゃくちゃよくわかるのだが、彼らの話があっちこっちに流れていて聞きにくく、もう少しコンパクトに話せばいいのにと思った。ラジオだったら途中で聴くのやめてる。
これはトーンポリシングではなく(口調の話を批判しているわけではない)、単に話の要点がズレまくっていて、対話がまったくできていないという話である。
森さんの差別発言とか岡村さんの発言にどう思うかとか、まったく関係ない。小木さんの界隈の温度感がどうかというのも関係ない。知りたければ小木さん自身がどう思っていたかを聞けばいい話だ。
子どもがいくつまで父と入浴するかの話をするときに条約の話とか、マジで対話する気はあるのか。フランスがどうとか関係ない、家庭によるのは当たり前。
どんどん話を広げて小木さんの話に専門家はどうしてラジオに出てこないかとか、ちょっとそれはどうなんだ……と思った。いったい何の話をしたいのか、何の意図があってその話題をし始めたのか。
小木さんは活動家になる気はないと仰っていて(まあそうだろうな)、そうだと思うんですけど、って石川さんの返しとか意味がわからない。そうだと思うならなぜそんな提案をしたんだ……何の話をしてんの?
終始、小木さんの話はだれも聴いておらず、自分の主張をするだけである。そりゃ攻撃的って思うよね。
たかまつさんはトーンポリシングの話をしていたのだが、トーンポリシング以前の問題、誰も小木さんの話を聞いてない。持論だけ展開してる。
優しくしろ、じゃなくて話を聞け。議論をするうえで当たり前でしょ。なんでだれも強く注意しないんだ。ツイッターでアクティビストの方々は小木さんに寄り添ってたと擁護していた方もいたが、どこがだ……と絶句した。
アクティビストの方々は深夜ラジオを継続的に聞いたことがあるのだろうか。深夜ラジオはリスナーとの関係性がかなり深い。テレビで言えない裏話とか、本音(もちろんラジオでさえ本音ではないとは思いますが、テレビよりは本音に近いところ)を吐露する場なのである。ラジオは本当に秘密基地みたいなところなのだ。
ただですね、もちろんラジオは公共の電波なので、普段聞いているリスナー以外ももちろん聞こうと思えば聞ける。書き起こしされた記事も書かれる。アクティビストの方々(勝部さん)は、「書き起こしされたものは事実なんですよね?」と何度も壊れたように繰り返していたが、ラジオと書き起こし記事はマジで違うんですよね。今回のことに限らず、私は自分が聞いているラジオの書き起こし記事を読んだことがあるが、マジでびっくりするくらいニュアンスが違う。確かに書き起こされた通りのことを言っているのだが、話の流れとかもあってそこはもっとさらっと話していたのになーとか思うのに、書き起こしされると全文が同じ抑揚でつーーーっと伝わってきて印象がまったく変わってくる。そして芸人はよくそのことに苦言を呈している。
結構マジで信じがたい切り取りをしたりニュアンスを変えたりする記事もある。勝部さんは「発信する側に責任がある」と言っていたがそれは無理な話だ。それを前提にしていたら何もしゃべれない。そのくらい結構な捻じ曲げ記事が書かれる。アクティビストの方々も一度そういう明らかに悪意で書かれたとしか思えない記事を読んでみたらいい。音源を聴いたうえで。
小木さんは家庭の問題なのに虐待とか勝手に言われて……と仰っていたのだが、そもそも家庭の話を深夜ラジオを話すのはどうなのかという問題がある。
深夜ラジオはパーソナリティの日常を面白おかしく脚色して話す深夜の遊び場だ。だから、芸人さんの日常の一部に入っている「家族」というのがラジオのネタに入ってくるのは普通のことだ。そして、芸人さんの配偶者は、「芸人の妻になったからには仕方ない」と腹をくくっておられると思う。一般人なのにラジオ出演される方もいらっしゃってリスナーとしてはこんなに楽しませてくださって……と頭が上がらない(そしてめちゃくちゃ面白くてすごい)。日常を切り売りすることがどれほど大変かと想像もできない。
しかし、芸人さんの子どもは「芸人の子ども」を選んで生まれてきたわけではない。だから、言ってみれば同意がないわけである。ほかの芸人さんのラジオでも子どもはいじらないことにする、と宣言したものもあり、すばらしい姿勢だなと思った。
だからまあ、まずそもそも子どもの話をするときは同意がないわけだから、結構慎重になる必要はあるだろうなとは思う(するなという意味ではないですよ)。
そのうえで内容の話に入ろう。元の音源しっかり聞いてから書きたかったけどどっちも音源が見つからなかった。なので残念ながら切り取り記事に基づいて話さざるを得ない。
だからもしかしたら音源を聞いたらまた印象が変わるかもしれません。
2019年4月11日の発言と、2015年9月17日の発言だそうだ。わりと前だな。
記事URL:http://sekasuu.com/blog-entry-26015.html
父と10歳の娘が風呂に入るのはまあ普通にある。というかそこの是非なんて論じるつもりはない。そんなもん家庭によるし、他人がジャッジすることじゃないので。
ただ、胸が膨らみ始めていることを言ったのはまずかったと思う。女にとって胸が膨らみ始めた、生理がきた、下の毛が生え始めた、とかそういう第二次性徴はマジで言われたくない。普通に絶縁モノだ。
このへんは男女の違いあるよな~と思う。男の子ってわりとチン毛生えた生えないみたいな話を普通にしません?生えてないことをいじったり。
個人的にそういう第二次性徴いじりは男女関わらずまじでやめたほうがいいし、男の子の間でもそういうのなくなってほしいと思うけど、たぶんそういう文化で育った男性には第二次性徴について他人に言われる嫌さ加減が理解できないのではないかと思う。
親に第二次性徴を言われることにどれほどの嫌悪感があるかを伝えるのにもっとも適当なのは、たぶん包茎ではないかなと思い至った。
芸能人である自分の母親にラジオで「うちの子どもが真性包茎でさ~」みたいなこと言われたらマジで何勝手なこと言ってんだふざけんなと思うのではないか。
(本当は精通のオカズを勝手にバラされるとかがちゃんと比較されていていいのだが、精通のオカズよりも包茎のほうがよりつらい気がするけどどうですか)
虐待かどうかはともかく、身体的なことは外で言われたくないんですよ。人に知られたくないプライベートな話なので。
記事URL:https://1yomeblo.com/ogi-wife-busu/
まず言いたいのは2015年ってめちゃくちゃ前だな……ということだ。2015年の深夜ラジオ、ゴリッゴリに女性差別発言はされていたと思う。
だから容認するというわけではないのだが、年が経てば社会は変わるし、人々の意識も変わる。まだ今よりは遅れていたころの発言だということは留意されたい。
勝部さんも2011年のツイートを掘り起こされているのを見るが、あれだって過去はああいう人だったのか……と過去の発言はドン引きしますが、勝部さんの今の活動を否定する気にはならないし。
人って成長するもんなのに、過去の掘り出してっていうのはちょっとな~と思う。
とはいえ、小木さんは芸能人なので過去の発言を掘り出されてしまうことは残念ながらある。そのうえで見ていく。
たぶんですけど、これゴッドタンとか見ていても思うのだが、何となく分不相応を叩く、いじるという雰囲気が芸人の間にあるのでは?という感じがする。
NON STYLEの井上さんとかアシメにしていたけど、ゴリゴリにいじられていましたね。で、それが笑いになっていた。
ブランド物のバッグを持ってみたらめっちゃいじられたからすぐ2万のバッグ持ったら誰にも何にもいわれなかったというエピソードを話していた芸人もいた。
アクティビストの方々からすれば、誰が何を持っていてもいいじゃない、自分のことをかっこいいと思ってもいいじゃないということなのだろうし、それは賛同する。
いちいちいじらないと会話できないのは面倒だよなと思うし。何か他人に引っ掛かりを見つけてやろうという態度はだるい。
(ただまあ、井上さんみたいなひとはいじられを待っていると思うのでその辺の線引きはアレですけど。だからこのへんて芸人かどうかの違いも大きいんだろうな)
「可愛いのに自分のこと可愛いと思ってない女は最高」という矢作さんの思考は最悪すぎて驚くし、奥さんにブスブス言ってる小木さんの感じも(それを奈歩さんが許していても)傍から見ていて笑えない。
(ちなみに結構少なくなってきたけど、たまにバラエティとかで見るブスいじり、デブいじりもまったく笑えない)
これたぶん時代の過渡期で生まれた認識の違いなのだろうなと思う。
小木さんの言ったことって、分不相応(と”勝手に”人に判断される)ことをやっていると出る杭は打たれる方式で叩かれるから、叩かれないように謙虚にいてくれ、「わきまえ」たほうがお前にとってもいいということなのだろう。
小木さんの時代はそのほうが生きやすかったんだろうなと思う。何も自己肯定感を低くさせてやろうと思ってしてるわけじゃない。娘が「調子に乗って」叩かれないようにということであって、特に悪気がないんだろうなと思う(だからって擁護できるわけじゃないけど)。
自己肯定をしていく。他人にジャッジさせない。だから自分のことを可愛いと思うなという教育方針は批判される。そのほうがみんなが楽しく自由に生きやすくなれる。調子に乗る?上等だ!という時代だ。
いじって、出る杭を打ってくるやつらなんか気にしない、うるせーーー好きに生きさせろ!って蹴散らしていく。そういう時代である。
りゅうちぇるぺこちゃん夫婦みたいにお化粧して好きな服着て、それをいじられに使うことなく楽しそうに生きている姿、本当に希望をもらえる。化粧をしてみたい男性だってきっとそこそこいるだろう。シミだって隠せるんだよ!
たぶんこのへんの、時代の違いなのだということは小木さんにまったく伝わっていなかった。本当に残念だ。小木さんはたぶん、なんで批判されているかまったくわかってなさそうだった。
※ちなみにぺこ&りゅうちぇるがブレイクしたのは2015年だそうだ。彼らが出た当初は奇異な目で見られていたと思うので、それひとつとっても2015年と今では状況が違うのがわかる。
たかまつさんのnoteが公開され(https://note.com/takamatsunana/n/nb1ae53a18af9)、これまた大炎上したわけだが、トーンポリシングを問題にしたのがよくなかった。
トーンポリシングというのはトーンポリシングだ、なんてお粗末な話である。
それ以前に相手の話を聞く、という当たり前の議論のマナーがまったくなされておらず、関係ない話を延々していたのがだめだったのだ。
ただし、たかまつさんが言っていた小木さんにわかってもらえたらよかったのにという話、あれはまったくその通りだ。
町田さんが自分たちは分かる人同士で手を取り合えればそれでいいと言っていたが、そりゃまあそれも大事なんですけど、インフルエンサーの男性がフェミニズムを理解してくれて発信してくれたら、そんなに心強いことはないだろう。
小木さんがバイキングのようなゴリゴリの女性差別がまかり通っている番組でフェミニストとして発言してくれるようになったら、社会はまた一歩いい方向に進むかもしれない。今回のクラブハウスはそのチャンスを逃した。
フェミニストはめんどくせえやつらという認識がある社会だが(この間の水ダウのフェミニストのいじり方見てもそういう意識あるんだなとつくづく思う、あれはらわた煮えくりかえりそうだった)、「あのひとたち意外と話聞いてくれてわかってくれて」って小木さんがラジオなんかで話してくれたらと思わないか?
フェミニズムを理解してもらうためにわざわざ優しく話す必要はまったくない。
「うんうん、○○さんの言いたいこともわかります。そう思っちゃうのもしょうがないと思うんですけど、でもね」なんてまどろっこしい話し方してたら社会は変わらない。
怒りを表明して社会を変えてきた先達のことも心からリスペクトする。
言ってもわからん人に話す必要もない。森さんがフェミニズムを理解することはおそらく死ぬまでない。亀井さんが理解することもたぶんない。
でも小木さんは話を聞いてくれそうだったじゃないか。そのチャンスをふいにしてほしくなかった。
相手の話を最後まで聞く。そんなの当たり前のことだ。それもしないのに活動家って…心底がっかりした。
私は細々と男女差別のおかしいところをツイッターで発信したり、男友達としゃべってておかしいなっておもうところを指摘したり、その程度しかできない。活動家じゃない、そのへんにいる普通の女だからだ。
活動家と名乗り、社会を変えようとしてくれるならば、フェミニストの先頭を走っているのならば、同じフェミニストに「そりゃないよ……」と思われないようにしてほしい。