はてなキーワード: 白線とは
1月某日、子供らを連れて買い物に行った。夫は「行かなーい」と言ってトドのように寝ていたので、そっとしておいた。普段だったらもう一歩踏み込んだ感じに「お買い物行こうよぉー! あたしパパとお買い物したい!!」とぶりっ子すると嫌々という体で……というか、嫌がってるのは本気なのだが……一緒に来てくれるのだが、子連れでしかも回りたい店複数となれば夫の不機嫌はMAXに達してしまいそうなので、よした。以前は買い物に連れ回す代わりに、最後にどこかで良さげなおやつを買って夫の機嫌を回復させるという技が使えたのだが、年末に夫が糖尿病であることが発覚してしまったので、技を封印せざるを得なくなった。しょんぼり。
買わなければならないのは、子供たちが新学期に学校に持っていく雑巾、上の子が習字の授業で使うぺらぺらなレジャーシート(そんなもん書写で使うんや……)、上の子の理科のノート、私が庭木や盆栽の手入れをするための剪定鋏、剪定した盆栽の枝の切り口に塗る薬など。それと、子供たちがお年玉を遣っててきとうに漫画本を買うのでTUTAYAにも行かねば。本は買い物目的というよりか、子供たちが自力でお買い物をする練習である。
めちゃ広いショッピングモールに到着。とりあえずホームセンターで必要なものを買って、その後でTUTAYAに行くということで。
まず最優先の雑巾。ショッピングモールは色々なものが一箇所で買えるからってわざわざ家の最寄りではなくここの超でかいホムセンに来たけれど、店舗面積が広すぎ・物多すぎで雑巾10枚入りパックを探すのにも手間取る。たぶんお掃除用品コーナーにあると言っとるのに、子供たちは学校で使うものだから文房具コーナーにあるはず!! と決めてかかって逆方向に突撃しようとするので、宥めるのが大変だった。実際、文房具コーナーの一角の学用品の棚の隅っこ辺りには、書写や図工で使う用のネームタグ付きの小さい雑巾があるはずだが、それはコスパ悪いので買いたくないんだよぉ。
なんとかお掃除用品コーナーに子供たちを連れて行くと、すぐに雑巾10枚入りパックは見つかったのだが、値段が異様に高い。税抜きでも400円を軽く超えている。物価高のご時世だから仕方ないのか!? と思ったら、目の良い上の子が「となりに普通のあるよー」と、300円程度の物を取ってみせてくれた。高いのは「厚手ぞうきん」だった。二つの種類を見比べてみると、「厚手ぞうきん」の方が高いけれど、数年前に普通の雑巾として売られていたのはこっちだった気がする。まあいいや、安いぺらぺらの雑巾10枚パックを買うことにする。
お掃除用品コーナーからほど近い所にペット用品コーナーがあり、生体の展示もされているので、ほんのりと獣臭が漂ってくる。それに気づいた子供たちが猫を見たいと騒ぎ出したので、必要な物を全部買った後でね、と約束した。
次に優先度の高いのは、ぺらぺらなレジャーシート。秋に下の子の遠足の準備をした時もかなり苦戦したのだが、レジャーシートの置いてある場所の分かりにくさは異常だ。基本的には食器類コーナーの、行楽用品が陳列されている辺りか、レジャー用品コーナー、あるいは子供用のものだと学用品コーナーにある。で、レジャー用品コーナーと学用品コーナーが近い所にあり、レジャーシートの他に理科のノートも必要なので、そっちの方向から攻めることにする。レジャー用品のコーナーをまず見たのだがダメだった。このコーナーはかなり面積が広く、しかも面白そうなものが色々置いてあるので、レジャーシートの陳列された場所を発見するまでにかなり時間がかかった。夫を連れて来なくてよかったと思った。夫は人の買い物に付き合うのは嫌いなのに、ものによってはぶらぶらと売り場を見て回るのが大好きなので、こういう所に夫連れで来ると、品物探しの他に、どっか行っちゃった夫と、夫を探しに行ったきり戻って来ない上の子を探すというミッションまで加わって、大変な事になるのだ。
レジャー用品コーナーには良さげなレジャーシートはなかった。レジャーシート自体はあったのだが、大人数のキャンプやピクニックで使うような大きくて頑丈そうなものしか置いていない。書写で使うには大きすぎる。
次に学用品コーナーを見た。理科のノートを探しつつ、レジャーシートも探した。学用品コーナーが文房具コーナーの中に二箇所くらいあって、どこに何があるのか分かりづらかった。いつもの学用品コーナーの他に入学準備品のコーナーが設えられていたのだ。いつのも学用品コーナーでは下の子が風船やらおはじきやらに目を奪われてしまい、通過に時間がかかってしまう。「早くお買い物が終わったら猫を見る」という呪文でなんとか下の子を動かす。理科のノートはあったが、レジャーシートは見つからず、入学準備コーナーを見てみたが、そこにもなかった。
となれば、食器類のコーナーの行楽用品の棚にあるのかもしれない。食器類のコーナーはこれまた広い。行楽用品の棚を探しているうちに、茶碗の並んだ棚を見つけた。上の子が、「ママってまだ自分の茶碗買ってないよね」と言い出す。そうなのだ、私の茶碗は何年も前に割れたきり買い替えていない。茶碗の代わりに100均で買ったプラ製の丼でご飯を食べているのだ。あ、じゃあこの機会に買おうかなと思ったら、下の子が「お目当ての物だけ買うようにしないとお金が無駄になるんだよ!」と言い出した。私がよく子供らに言う台詞である。「そうだった」と上の子も言い、茶碗はまたの機会にすることにして……いや、またの機会って、こういうときでも無きゃわざわざガソリン使ってここまで来ないんだけど……過去の自分に足元を掬われた気分で通りすぎ、ようとしたところで、良さげな塗箸を発見。家でトドのようにお留守番中の夫にお土産に買っていってご機嫌になってもらおうと思ったが、子供たちに「予定にないものは買わない!!」と声を揃えて言われて「はい……」と答えるしかなかった。
果たして行楽用品の棚にたどりつき、無事にぺらぺらのレジャーシート(1人用)を確保。遠足に使うような小洒落て厚みのあるレジャーシートだと、気に入った物を実店舗で探すのは容易ではなく、脚が棒になるまで探し回った挙げ句結局楽天市場でポチる事になるのだが(←過去の経験)、そういうのではなくちょっとしたお出掛け用で使い終わったら丸めて捨てても良いくらいの品物なら有る訳だ。この程度の物でよければすぐそこのSeriaにもありそうだなーとも思うが。
あとは、私の剪定バサミだが、店内をざっと見た限りでは園芸コーナーがどこに有るのか不明なので、とりあえず一旦会計をしてペットコーナーに行くことにする。子供たちはセルフレジを使いたがったが、複数の品物の会計を子供にセルフでやらせると大変なので、今回は有人レジを使った。知らないうちに利用可能がポイントが100円貯まっていたのでそれを使い、なんか得した気分。
いざペットコーナーへ。なんと昼休み中だった。「猫ちゃんワンちゃんの健康のために十二時から三時までの間で三十分以上のお昼寝時間を取らさせて頂いております」という看板が。わー、保育園かよー♡ と、ブラインドが降ろされて何も見えないショーケースの前でその事実だけで非常に萌えると感激した私とは違い、子供達はそんな空想でセルフ萌えをするという芸当はまだできないので、不満タラタラだった。仕方ないので、お昼休みは取らないスタンスであるらしい鳥類の展示室に子供たちを連れていく。丁度目の死んでいる店員さんが居たので、「入っていいですか?」と声をかけたら、「いいですよ」と店員さんの目に生気が戻った。インコが沢山いた。その下にはハムスターが沢山いた。「念の為に言っておくけどハムスターは鳥類ではないよ」と私が言うと、子供たちは「分かってる」とシラけた顔で言った。展示室の一番奥にはなんとウズラがいた。「わーすごい、ウズラもいるんだ!」と感動する私に、下の子は「ママ、ウズラって鳥類なの?」と言った。そうです、鳥類です。
子供たち、特に下の子が最近ハムスターが欲しいとよく言うのだが、我が家ではちょっと買えない。ならインコはどうだと食い下がるのだが、インコはなおさらダメである。うちは狭いから、台所でテフロン加工のフライパンを使うとインコに有毒なガスが発生して室内に充満し、インコを死に至らしめるのが明らかだからだ。という小難しい事を言っても信じてくれない子供たち。だが、鳥類の展示室が常夏のような暖かさであり、「この室温を一年中保てない我が家でインコやハムスターを買うのは無理」と説明したら「なるほど」と一発で納得された。大家さんには悪いけど、我が家、隙間風が凄くてめちゃ寒いからな……。
ペットコーナーを出て、もと来た道を戻る際にウタマロ石鹸98円のポップが目に入った。ウタマロ石鹸98円!? 最近ではうちの最寄りのドラッグストでは1個198円の高級品と化しているのに!? だがここでも「予定にないものは買わない!!」と過去の自分の発言に足元を掬われた。
猫ちゃんワンちゃんがお昼寝を終える頃にまた来ようと約束をし、まずは私の希望で園芸コーナーを見て、それからTUTAYAに行って本を買い、またここに戻ることにする。
園芸コーナーは建物の外かと思ったら、レジャー用品コーナーの先の材木置き場の隣にひっそりとあった。子供たちがもう飽きて早くTUTAYA行こうとグズり出したので、落ち着いて棚を見られず、トップジンペーストを探し当てるまでに売り場を四周した。だが、剪定バサミが売り場にない。もしかして農業用品売り場かな? と思い、ブーブー文句言っている子供達を連れて即興で作った「剪定バサミが見つからないの歌」を小声で口ずさんでいたら、丁度そこにいた60代くらいの店員さんが売り場を教えてくれた。ピンク色の付箋が貼って有るのが植木や盆栽の枝をカットするのに丁度良い片手で使える鋏だという。しかし、そのどれもが新発売のものらしくて物は良いんだが高い。だが視線を棚の下の方に移すと同じような物で型落ちの売れ残って埃を被った品物があり、新発売のを教えてくれた店員さんには悪いなと思いつつも店員さんが私達から視線を外した隙に「これを買おう」と埃被った鋏を手に取った。新商品のお値段の3分の2くらいの値段。
お会計は、トップジンペーストと剪定バサミだけなので、セルフレジですることにした。セルフレジは以前はかなり混雑していたが、この日はあまり人気がないようで、すぐに空きが見つかった。横で店員さんが厳しい目で監視している中、やけに複雑な会計方法に辟易しつつ作業。私はコンビニ店員故に、スキャンはハンディタイプのをつい使いたくなってしまうのだが、ハンディースキャナーに手を伸ばした瞬間横から店員さんがサッと手を出して来て「こちらに商品をかざして下さい!」とディスプレイ下の大きなスキャナーを差した。なんか、めちゃめちゃイラつかれている。こんなに店員さんにストレスをかける完全セルフレジって、どうなんだろう。
会計を終えて外に出た際に、花木のコーナーを通った。一才桜がもう並んでいるんだけど、その全てにこれだって感じがしない「ママ、桜か沈丁花欲しいって言ってなかった?」と上の子が言うが、なんかどうも欲しい感じがしないんだよねーと答えた。年末に売れ残ったボロボロの藤盆栽を同じ場所で見かけたが、その時は予算オーバーだしすぐ枯れそうなほど弱った木だったから買うのを見送ったのだけど、あれの方が出来れば欲しいと思ったのは何故なんだろう。
そしてTUTAYAへ。この店舗は面積は広いが売れ筋の本と漫画ばかりの残念な店で、ランキングに入らないような小説を買おうと思って来ると、結局店頭の端末からネットショッピングする羽目になる残念なお店でもある。買い物の前にまずトイレに行った。トイレまでの道筋が歴史書や技術書に面していた。あまり来ないエリアだ。小説の在庫の偏りは酷いのに、専門書は普通に置いてありそうだなあと思った。
トイレは空いていたが、下の子だけ別にトイレに入りたい気分じゃないと言うので、女子トイレ前に置いてあった椅子に私と下の子が腰掛けて上の子を待ち、上の子が出てきたら交代で私がトイレに入り、上の子が下の子と待つことにした。すると、上の子が入って行った後に十人くらいの女の子の団体がやって来て、私と下の子が椅子に座っているのを見ると狼狽え、ドアに手をかけたまま動かなくなってしまった。なので、
「あ、中は空いてますよ。私達は人待ちしているだけなのでどうぞ」
と私が言うと、女の子たちは目配せしあい、入って行った。こういう風に咄嗟に社会性を発揮出来るようになったの、コンビニでバイトしてるからだよなぁ。コンビニバイトでもやってみるもんだよなぁ、と心の中で自分に感動した。上の子が出て来た後で私もトイレに入った。トイレの個室の壁がツヤツヤに磨かれていて、正面もサイドも排泄中の自分の姿がよく映るので、非常に居心地が悪かった。
トイレの後、漫画コーナーに向かう。その途中で児童書のコーナーを通過するのだが、『おしり探偵』に毎度驚かされる。顔に、紫のハイレグのパンティー履いてる……。
子供たちは『地縛少年花子くん』が目当て。だが、何度も来た場所なのに毎度『花子くん』の置き場所が分からなくて迷ってしまう。子供たちは『花子くん』を自分たちが好きな漫画だから「少女漫画」だと思い込んでいる。私は『花子くん』を漠然としか知らないのだが、絵柄からして『Gファンタジー』辺りのスクエニ系のレーベルなんだろうなと思いつつ、毎度出掛ける前にレーベルを調べ忘れる。そして、子供らとどっちのコーナーを探すべきか店頭で軽く論争をして私が負け、少女漫画の棚を子供たちが探して無いと文句を言うことになるのだ。
今回は子供たちは「花子くんは少女漫画に似ているけれど、実は大人の女の人ばかりが読む系の少年漫画のような何か」という、いつだったか私が言った事を思い出し復唱しながら歩いて行き、何故かエッチな男性向け青年漫画のコーナーに突撃していってしまった。違うそこじゃない。
「と、とりあえずスクエア・エニックスって書いてあるとこ探そ」
「うぃ!!」
と、探しながら男性向けエロ漫画の棚と少女漫画の棚が意外に近い事に気づきつつ、また夏から売れ残っている少女漫画の平積みが年末とほぼ同じ高さのまま残っているのを横目で見、ブルーロックと東京リベンジャーズのタペストリーに目をやったらまた子供たちに「予定に無いものは買いません!」と叱られた。
スクエニの棚は女性漫画とBLコーナーの間辺りの微妙な位置にあった。少年漫画という括りでは置いていないんだな。子供たちは花子くんを何冊か買った。既刊を二人で交互に買うなんて、後でどの巻が自分のかで喧嘩になりそうだけど? と私が言うと、「絶対忘れないから大丈夫」だそうだ。本当かよ。私が買った『鬼滅の刃』全巻を自分たちのものだと思ってるくせに。
私は『女の園の星 2』を買った。何で3巻を買わないのかと子供たちが言うので、「お楽しみは後にとっとく派なので」と答えたのに、子供たちは「表紙が男じゃないからじゃない?」 と勝手に想像を膨らませていた。
会計は私と下の子はセルフレジを使い、上の子は有人レジで会計した。今日もTUTAYAのセルフレジは大人気。セルフレジだけめちゃめちゃ人が並んでいるのは、店員さん達がセルフの方に一生懸命誘導するからでもあり、一会計にかかる時間が非常に長いからでもある。パッと利用してサッと会計出来るスキル持ちの客がいなさすぎる。
一方、上の子は有人レジで速やかに会計を終えていたが、千何百何十何円かを支払う際に、まず二千円札を出して小銭を出そうとしたら勝手に「2000円からお預かりします」と店員が言い、小銭を出させて貰えなかったと愚痴をこぼした。最近は電子決済でさっさと会計を済ます人が多いせいで、現金を悠長に財布から出す客への店員の耐性がなくなって来ているのは感じる。私はバイトの時にはそういうお客さんの後ろに何人並んでいようが気長に待つ主義なんだけど、そんな店員はなかなかいないかもなあ。以前、やはり気長に待つ主義のオーナーがレジ接客をしていた時に、凄く長い時間をかけてお金をもたもた出す老人なお客様がいたそうなんだけれど、その後ろに並んでいた客がキレちゃって、「遅ぇんだよクソジジイ!」と暴力を奮おうとしたので、オーナーが止めに入ったそうな。セルフレジや自動レジが導入されてからというもの、会計待ちの列はかえって殺伐としてきている。皆が皆、スピードに適応出来る訳じゃないから。上の子には、ママやパパみたいに小銭を上手く使って財布を軽くするようなお買い物をしてみたいのは分かるけど、もたもたしている客に暴力を奮う客とか、顔を覚えて悪口を言ったり意地悪をしてくる店員みたいな、糞みたいなヤツもよくいるから気をつけるように話した。後ろに人が並んでいる時は、なるべくお札や五百円玉で払いなさいと。
TUTAYAを出てホムセンに戻った。TUTAYAとホムセン間の距離はそんなに離れている訳じゃないのだが、駐車場が四車線の公道を挟んであっちとこっちに有るし、近くの交差点の信号の待ち時間は長いし通る車の運転は荒いしで、歩いて移動する気になれずわざわざ車で移動する。曲がりなりにも一つのショッピングモールだと言うのなら、地下通路か屋根付きの歩道橋は整備して欲しいよなぁ、どうせ金がなくて無理なんだろうけど……。ショッピングモール周辺の道路は、どこも白線が消えてしまい車線の区別が目視できないほどだ。こんなありさまで新しいお便利設備が出来る訳がない。
ホムセンに戻った時はまだ14時くらいだったが、猫ちゃんワンちゃんのお昼寝は終わっており、ショーケースのブラインドは上がっていた。ショーケースの数の割には展示されている子達は少なく、しかもどの子もすでに結構大きく育ってしまっていた。子供らは猫が少ないのが不満だったらしいが、仕方ない。可愛い子はすぐ売れてしまうものなのだ。
何という種類だか忘れたが、毛が長くてとても大きくなる種類の猫が展示されていた。顔の感じがまだ子猫っぽいのに、すでに普通の日本猫の大人くらいの大きさがあった。Twitterとかでこの種の猫の胴体の長さを飼い主がドヤァしている写真を見たことがあるけど、本物は迫力が違うなと思った。
元来た道を引き返し、ホムセンとスーパーの間を繋ぐ通路を通ったら小型のUFOキャッチャーを発見。景品は『SPY×FAMILY』のぬいぐるみだ。たまには大人の気前の良さを見せてやろうかと思って財布を開いたら小銭が全然なかったので諦めた。
目を落とせば、その合間に見える横断歩道。
ふと、この横断歩道の白い部分だけ使って渡りきることができたら…と思い始める。
小学生かよと思いつつ、渡りきれたら、今日は何か良いことがあるような気分になった。
先程の思い通り、横断歩道は白い部分を踏みつつ進む。
そして、丁度3つ目の白線を踏むその瞬間にそれは起こった。
横断歩道が七色に輝き出したのだ。
横断歩道は塗色が剥がれかけ、白い部分も所々、アスファルトをあらわにしている。
剥がれかけた白色も、フラットデザインのようにのっぺりとした面になる。
これは帰って知ったことだが、横断歩道の線幅には規定があり、45~50cmなんだそうだ。
そして、その間には同じサイズの隙間がある。
つまり、白色部分を渡り続けるには、その2倍の距離ずつ進まなくてはいけない。
小学生のような幼い子どもにとっては、大股になったって渡れない幅だろう。
実際、3つ目までは何の苦もなく渡りきれた。
それなのに、私の希望は結局叶わない。
もはや、その塗色は白色ではなかったが、その上を踏みつつ渡りきった。
もはや白色など見えもしないのに、色の規則的な移り変わりが音楽を思わせたのだ。
人に聞けば楽しくも感じられるだろうその体験だったが、気づけば涙が流れていた。
振り返って見る光景も、どことなくにじんでいた。七色の先に点滅する緑色。
あの瞬間は終わったのだ。
様々な色の車に隠されながら、その横断歩道は元の白色だった。
その白色は、剥がれかけながらも非常に鮮やかに感じられた。
横断歩道が白色であるのは、視認性が高いからなのだと身を以て知ったわけだ。
そんな蛮行の理由を聞かれて、「今日は何か良いことがあるような気分」だったからなんて言えない。
なぜなら、私は大人になったのだ。
つまりはそういうことだったのだ。
やがて、その様子を見るに耐えられなくなって視線を上げる。
かの国で、虹は不幸の象徴だと言われる意味がわかったような気がした。
虹は私を惑わし、不安を残していく。
まるで、虹のような突然の出来事だった。
1週間前、コンビニの駐車場(白線で囲まれた中)にバイクを止めていたところ、運送会社のワゴン車にぶつけられた。
エンジンは動いたので、自走でバイク屋に訪れたところフレームがゆがんでいて廃車が妥当と言われた。
加えて危険予測の甘さ、つまり駐車場のこの場所に駐車すれば接触事故を起こすかもしれないということができずに事故を引き起こした。
これは特定違反行為の「運転傷害等(建造物破損)」に該当する可能性が高いと判断した。
遅かれ早かれ免許がなくなるのは確実なため、警察署に免許取り消しの申請をしに行った。
どのみち免許センターで行政処分を受けるのである。苦労してとった免許が一瞬で消えるのは断腸の思いだ。
しかし自分の著しい落ち度で事故を引き起こしたので致し方ない。
twitterでバイクとか車の運転したことを報告しているのを見ると嫉妬と怒りで発狂しそうになるが、そういう他責的な人間だから事故に巻き込まれるのだ。
みなさん自分みたいにならないでね。
いつの頃からか、どこに行っても道路や駐車場の白線が消えかけているのが気になる。
道路の白線が消えかけなだけならば、まあ予算ないんだろうな……と思うだけだが、スーパーやコンビニなど商店の駐車場の白線までが消えそうなままずっと放置されているとなると、予算がどうとかの問題じゃない? という気もしてくる。
あまりにも白線が消えまくっているので、選挙のマニフェストに「小中学校付近の横断歩道を描き直す」というすごく重大にしてミニマムな問題が上がりがち、というしょっぱいことになっている。
一体なんでこんなに、この地方の白線は放置されっぱなしなのか。興味深いんだが、資料に当たったり県庁に質問のお電話をかけるほどのやる気と行動力は、自分にはない。
しかし田舎の安い賃貸なので、同じ地域で同程度の物件に引っ越したとしても、其処でもどうせクソ大家な未来しか無い。というか過去がある。
ので、金銭的損失が出るとか何かしらの破損なんかまで行かない限り引っ越しの労力と金銭的負担と仕事の調整と、本棚が5つある事を思うと引っ越しの方が面倒だなって思いがちに。
だって引っ越しても、まず間違いなく別のくだらない案件で、しかも今と同程度にクソな苛立ちに見舞われるんだよ。
グレードを上げろとか一軒家を買え的な意見はローン無し一括で一軒家を購入し、ご近所トラブルがゼロな人間だけ言っていい。
大家つーて株式会社なんだけどサラリーマンやったこと無いであろう田舎の地主のボンがそのまま歳食ったジジイなのでお察しの家族経営。
お前の孫に行くまでに相続税でどれだけ削られるか楽しみですねと底辺極めた感想しか無い。
賃貸契約前にジジイ窓口だって分からない株式会社名義の物件て卑怯じゃね?ジジイ耳が遠いフリとかボケたフリとかすんだぜ。ジジイか弱いポーズもするわりにジジイ敬えムーヴも激しい。とても面倒くさい。
会社を調べた所でほぼジジイと娘の片手間どころか暇な主婦がゴミ捨て場の掃除に張り切る系の有難迷惑な上にカルチャーギャップでビジネスライクできないとか分からんもん。株式会社が貸主なら個人よりは最低限のお仕事はするだろうと思うじゃないか、詐欺に近いぞこれ。賃貸契約の慣例というか制度をどうにかしてほしいわ。
共有部分に関する諸連絡とか変更された時の連絡とかをしない。
個別の住人にだけ変な許可を出すから他の住人が迷惑がって問い合わせて発覚し、更に別の住人が認知してドン引くという流れが常態化。しかも住人の数だけくだらない案件が持ち上がるというクソ。
いや駐車場の利用とか変わるなら、住人全員に周知しろよ。事故るだろうが間違いなく。
他にも賃貸契約に微妙に抵触すんじゃね?法廷まで行かないと白黒つかなくね?みたいな当事者が疲労しかしない所をピンポイントで突いてくる不定期。
基本的に住人が悪いスタンスで来るけど簡単に論破されて、国交省のガイドラインでダメ押しまでされて発狂。
最終的に頑固爺を発動し、民事不介入をお題目にしがちな警察を呼びつけ住人全員に任意の聞き取り?とやらをさせる。でも住人一つも悪くないので警察に宥められ大家側が引き下がるというクソ仕様。おまわりさんに迷惑だろうが、やめてさしあげろ。でも殴り合いになると困るから呼んでくださいとかオブラートに包んで言い置いていったサツのアンちゃん。かわいそうだろうが。
あと任意だろうが何だろうが警察の制服着たガタイのいい男複数人に訪問される住人が一番かわいそうだろうが。というか自分がかわいそうだろうが。
最初は大家の言い分を信じて来るので警察の人、威圧気味なわけでだな。あと警察なのでガタイいいわけでだな、繰り返すが本当にガタイがいいわけでだな。
誠心誠意で説明し、なんなら現場写真等を示し、更に現場まで足を運んで検証し。最終的に住人悪くないね大家がクソもとい大げさだね常識が無いねって分かってもらえた所で、一般的に善良を心がけて暮らしている人間はサツに関わりたくない。あと近所中からサツが来てるの丸見えになるのでこの集合住宅の住人そろってヤバみたいな目で見られかねない状況しんどい。
しかしまだ引っ越すほどでは無いと思わせてくる過去の大家とのクソ案件が本当にクソ。
出ていく住人こそ居ないが入ってくる住人も居ないのでお察しすぎた。
管理会社が間に入ってた案件もあったけど、その管理会社がウッカリまっとうな認識をカケラばかり残していたのと、これ以上大家の肩を持つと簡易裁判やられる瀬戸際で、そうなったら多分負けるし、そもそも裁判沙汰が嫌だってヒヨったので。
矢張り大家が引き下がった。
引き下がらなくて良かったのに、行政の無料弁護士相談するためにプレゼン資料作ってたからトントンと裁判所に提出する書類つくりましょうかね、ここからはちょっと費用かかりますねって段階まで行ってたのに。費用発生前で止まったから金銭的には良かったけど、時間と労力だけかかったので裁判したかった、きっと良い経験になったよ。
簡易裁判まで行って最終的に費用が補填されなければ別の訴訟で引っ越しだろうな。
一番軽い案件だと、知らぬ間に駐輪場になっていた階段下スペース。
なんで連絡しないの?
そして駐輪していい車種とか許可制なのかとか料金とか何か知らせるべき事あるでしょ。
駐輪したければ問い合せろと?
そのスペース水道の元栓とかメーターボックスとかあるから稀に用事が発生するんだが。古い物件だから新築よりもリスク高い。
見た限り元栓の上に車輪乗ってるんだが。
これ勝手に退かすと「器物損壊だ!」って難癖付けられるやつな。
メーターボックス確認するのにチャリとか原付きが邪魔なやつな、作業員さんがかわいそうだろうが。
チャリはともかく原付きはマフラーむき出しだから火傷する可能性もあるんだぞ。最悪を想定しろクソが。
駐輪場を新しく設置するのはともかく元栓があるなら共用部分としてフリーであるべき空間でもあるんじゃないの?
ブクマカには流行初期から通勤電車そのものを目のカタキのする人々が一定数いてまったく減る気配がないのが本当に不思議だし不毛だ。
通勤電車それじたいのリスクなんかとっくのとうに検討し尽くされてるに決まってる。
電車通勤群と車・徒歩通勤群の比較などをすれば通勤電車のリスクが割り出せるけど、ハイリスクを示す明白なデータや通勤電車クラスターの発生がないから専門家たちもそこにはことさら注目はしていない。つまり電車に乗ることじたいは問題ない。もちろんゼロリスクではないが感染シーンのメインであるノーマスク会食などに比べると無視してよいほどのものだ。なにしろ乗客全員マスクして押し黙っているからね。
専門家たちが人流8割減やリモートワークを推奨しているのは、広い地域から人々が都心部に集まり、そこでハイリスク行動(会食とか)をともにし、ふたたび広い地域に散らばり帰っていくという「接触と拡散の機会」を低減することが主眼。他県への移動を慎みましょうといった「人流抑制」の延長線上にあるものだ。
「いーや、経済を回したい政府や財界から口を封じられているに違いない!」という陰謀論を信じている人たちもいるだろうけど、尾身センセや西浦センセは別な部分ではちゃんと踏み込んだ(政府批判や財界に不利益な)コメントをしていて、通勤電車に関するリスクについてだけおとなしく口をつぐんでいると考える理由がない。
だから通勤電車そのものを危険視するのは、他県移動の抑制政策をもって「高速道路を自動車で走るとコロナにかかる」と受け止めるくらいナンセンスなのよ。アスファルトと白線にリスクはないでしょ。
乗車がダメなのではなく、肝心なのはその交通手段を使って行った先で何をするか、ってことなの。
都心に集まっちゃダメってのは結果的に通勤電車を使うなって言ってるのとほぼ同じことなんだけど、ここゴッチャにするとスカタンな議論にしかならないので気をつけて。
どういう名称がついているのかわからないけど、郊外型の比較的大きい駐車場をもつスーパーにいるとよく見かける駐車方法がある。
前後に駐車スペースがありそのどちらも空いているとき、片側に頭から侵入した車がそのまま白線をまたいで奥の駐車スペースに停めるやつ
こんなかんじ。
| | ▼ | |
| | ↓ | |
ーーーー白線ーーーー
| | ↓ | |
| | ▼ | |
(▼:車)
比較的空いている時間にこれをする人が多い。開けている駐車場だとわざわざ駐車スペースにバックでいれるより、こうやって頭からいれてしまうほうが早くて楽なのはよくわかる。ただこれはとても危険だと思っている。前後の駐車スペースの間が歩行者用の通路になっているケースがそれで、車と車の間から歩行者が出てきたらそのまま轢いてしまうだろう。
それに、他の車がバックで入れようとしたら向かいの車が強引に侵入してきて衝突する可能性もある。
下校中の小学生の列に大型トラックが突っ込み児童5人が巻き込まれ2人が亡くなった事件があったが
この事故のあった道は抜け道になっていて、普段から大型トラックがよく飛ばしていたそうだ
うちの家の前の道も、住宅道路だが抜け道になっていて結構交通量が多い
スピードを出して通り抜けていく車も多い
通学路どうこうというより、この通りに住んでる小学生はこの道を通らざるえない
おっさんである僕自身も道を歩いていて歩道すれすれをスピード出していく車と何度も遭遇したことがあり怖いと思ったことがある
今の所大きな被害者が出るような事故は起きてないが、家はゆるいカーブの抜けたところにあり
一度だけ車が家の壁に突っ込んだことはある
ここに人がいたら死人が出てたかもしれない
ドライバーの人達には、なるべく抜け道を使わないでもらいたいし、通るにしてもスピードを落として最大限の注意をして運転してもらいたい
私は高齢者でも医療関係者でもなく,優先接種の対象でもない,ただのおっさんです.なのでワクチン接種は,今のペースだと,よくて8月以降だろうなーと思ってました.ところがどっこい,私の街(人口100万人)で,高齢者枠の予約に空きがあるからってことで,予約していいよってことになりました.その後に計画されている,大企業枠の前倒しみたいな感じでした.その通知を受けたのが2日前,で今日ワクチン摂取してきました.早!
予約:
来場~摂取まで:
接種後の注意:
接種後の容態変化:
接種7分後以降の容態:
それでは皆様,ごきげんよう.
接種後,7時間立ちました.
テレビ、冷蔵庫、エアコン、照明、ガスレンジ、トースター、電子レンジ、カバン、ノート、ペン、電卓、CD、耳かき、綿棒、カッター、ハサミ、メジャー、定規、救急箱、タンス、洗濯機、物干し竿、洗濯ピンチ、机、椅子、マウス、キーボード、ひげ剃り、ドライヤー、掃除機、扉、鍵、服、靴、靴紐、レシート、伝票、お菓子の袋、空気入れ、歯ブラシ、ピンセット、爪切り、
履歴を残して一覧化することが出来る。
定規やメジャーで図った長さ。
いつ歯磨きしたのか。
ピンセットで何本の毛を抜いたのか。
つまり、あらゆるものごとを記録して可視化することが出来るようになる。
使用許諾をとったうえでの話だが、より細やかなCMがうてるようになる。
売ったら終わりではなくなる。
安くて保証がない製品より、より保証がしっかりしたメーカーの製品が値段の高い理由にすることが出来る。
家事ロボットのようなものにとって、全てがネットワークしていることは有利になる。
火事が少なくなる。
車のようなものの場合、車という大きな単位でネットワークに繋がっているのではなく
故障を正確に察知できる環境では車検の必要性があらためて問われる。
集計が正確になる。
眼鏡とかを通じて人が本当に観ているのかがわかる。
映画の指標として、入場者数だけではなく、人が熱心に観ていたかどうかの数字。
音楽がどれだけ再生されているのか正確にわかる。これは今でもわかるはずだ。
音楽がBGMとして流されているのか、そうではなくその音楽を聴くことに集中しているのか。
本はきちんと読まれているのか、理解されているのか、より理解される本。このへんも今の環境で出来ることが多い。
膨大なデータを処理して人間をサポートする機械の存在が重要になる。
これは現在でもそうだ。
いや、そうではなくて木の一本一本もネットワークされることになっていたらどうなるのか。
道路や電柱や、ガードレール、白線、盲導設備、手すり、存在するすべてのもの。
自動運転などにとって有利に働くことは間違い。
そういった社会では人がネットワーク化されていない、ネットワーク機器を持たいない場合には、その人は存在していないことになるのかもしれない。
というか、そのように規定できるかどうかが、その社会の発展に重要な要素となるかもしれない。