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2021-06-03

北方謙三メンタルヘルス

 北方謙三は、90年代以降は歴史小説家として地位確立したが、まずは80年代半ばにハードボイルド旗手として名を上げ、同じ頃から若者向け雑誌於いて、読者から寄せられた人生相談質問に答える『試みの地平線』という連載企画を開始した。

 この連載は掲載誌において人気となり、その結果、北方には「二言目には『ソープに行け!』と(※太いゴシック文字で)相談者に説教する」「『バカヤロウ!』と(※太いゴシック文字で)相談者を怒鳴りつける」というステレオタイプイメージが付き纏うことになる。今でも北方謙三に対して、そのような説教オヤジとしての印象を抱く人は存在することだろう。

 これを書いている私も、若者だった当時、そういった北方謙三と読者のやり取りを、面白おかしく楽しんでいた一人である

 今でも私の記憶の片隅に残っている、相談の一つについて以下に記す。それは、二十歳そこそこの若い男性から寄せられた「何もかもイヤになった。生きる気力を失った。自殺を考えている」という、現在言葉表現すれば、メンタルヘルス問題を抱えている人から相談であった。

 最初相談のお便りを読んだ時点では、私を含めた多くの読者は「どうせまた『バカヤロウ!ソープにでも行ってクヨクヨ悩むのを止めろ!』とか言うのだろう」と思った。しかし、そのような我々の予想に反して、この相談に対して示した北方謙三の反応は意外なものであった。

 正確な文言ではないが、以下のような感じであったと思う。

 「お前の気持ちは分かった。どうしても、とお前が言うならば、俺にはお前を止められない。けれど、ほんの少しだけで良いから、それを実行に移すのを待ってくれないか

 お前が実際に死ぬ前に、何でも良いから、死ぬ前に本を百冊読んでから死ぬと、そう俺に約束してくれないか

 何も、俺の本じゃなくても良いんだ。図鑑だって子供向けの絵本だって、何だって構わないから。何かの本を、お前が死ぬ前に百冊だけ読んでみてはくれないか

 俺には、死にたいと思っているお前を上手く助けるための、力や知恵が無いかもしれない。それでも、百冊の本を読むうちに、その中でお前は、お前自身を救ってくれる何かに出会えるかもしれない。

 もし百冊の本を読んで、それでもまだ気持ちが変わらなかったならば、その時はまた俺に手紙を書いてくれないか?その時また俺は、お前の言葉に、お前の気持ちに目を通す。その時、俺とお前で話し合おう。

 そのように、俺と約束してくれないか?俺は、お前の返事を待つ」

 この北方謙三による回答が、メンタルヘルス問題を抱えた状態人間に向かって掛ける声として、正解である現在の私は思わない。正直に言えば、メンタルヘルス問題を抱えた人間が百冊の本を読むというのは、ある程度の治療を経て回復を示してからでなければ、かなり難しいことだろう。しかし、そのような審判を私が下せるのも、メンタルヘルス問題の重大性や対処方法について認識している現代人だからである。この相談が寄せられた当時、メンタルヘルス問題に関する世間一般意識知識は、まだまだ貧しいものであった。したがって、当時の北方謙三やお便り採用係の雑誌編集者が、現代人の視点から見れば相談に対して頓珍漢な対処をしていたからといって、それを我々現代人が非難するのは些か酷であろう。

 当時の一読者に過ぎなかった私の勝手想像ではあるが、北方謙三は、本気でこの相談手紙を送ってきた人物を助けたいと思ったのだろう。ただ、誰かを助けたいと思うことと、そう思った時に助ける力を実際に自分が持っているか否かは、別の話である

 だから北方謙三は賭けたのであろう。かつて北方謙三自身が自ら経験したことに。すなわち、文字を書くという行為や、その行為によって生まれる本の持つ力によって、救われて生き延びたという経験に。相談者の彼もまた、救われて欲しいと祈りながら。

 当然のことだが、昔も今も北方謙三は単なる作家であり、決してメンタルヘルス問題及びそれに対する対処方法専門家ではない。しかし、それでも当時の北方は、この相談者に対して、その時の彼が思いつく限りの、出来うる限りの、誠実な回答をしたのだと、今でも私は思う。生きる為に文学の道、ものを書くことを選んだ作家という人種が、言葉や本に人間を生かす力が有ると信じることができないとしたら、その人はもはや作家と名乗れなくなるだろう。

 あの後、相談者が百冊の本を読み終えたのか、自殺を踏み止まることが出来たのか、相談者を北方謙三が救うことが出来たのか、今に至るまで私は結果を知らない。

 ただ、これを書いている私自身について言えば、この北方謙三の回答に手を引かれて、今まで生き延びたような気がしている。私の頭の中の、何処か片隅にこびりついた「せめて死ぬ前に百冊の本を」という言葉は、ずっと小さく残響し続けていた。もちろん数字の上では、とっくの昔に私は百冊の本を読み終えている。私という人間は、生きるのが辛くて死にたいと思いつつ、いざとなると死ぬ度胸が無い。結果として、みっともない姿で辛うじて生きている。その言い訳に「あとプラス百冊読むまで、死ぬのは待とう」と私自身に言い聞かせながら、人生の精算を少しだけ先延ばしして、逃げ続けているだけである。私の行為は、読書という行為を汚しているようで、北方謙三を始めとする物書きの人々や、本当の読書好きの人には誠に申し訳無く思う。

 あの相談者は救われただろうか?救われていて欲しいと思う。彼が救われたのなら、自分も救われるような気がするから

= = =

 ここまで書いて我に返り、我ながら気持ち悪い文章だと思ったので、精進落し代わりに、個人的面白かった『試みの地平線』の相談ベスト3を以下に書いて終わることにする。

 第3位:ハードボイルド作家として苦労したことは?という質問に対して。北方謙三の馴染みのバーで、北方がいることに気づいた他の客が「やっぱりハードボイルド作家っぽい酒を飲むのかな?」とヒソヒソ噂話をしていたため、格好を付けるためにバーの店主に協力して貰い、バーボンに偽装したウーロン茶を出してもらってグッ!と飲み干して「じゃあな、マスター」と格好良く帰った。

 第2位:北方先生SMプレイ経験はありますか?という読者から質問に対して。「有る」と回答。Mの女性から「縛って叩いて」とリクエストされたので、要望どおり北方謙三女性身体を鞭で叩いたら「痛い!」と言われたので、思わず「ゴメン」と言ったら、素に戻った女性から「そこで謝ったらダメ」と普通にダメ出しされた。

 第1位:未経験で一日も早くエッチ初体験をしたくて悶々としている男子高校生からの「こんな僕は鳩の交尾を見ても勃起するのですが、一体どうしたらいいですか?」という質問。これに対して「馬鹿質問を送ってくるな!」と一喝。超極太のゴシック文字で「まったく。俺はお前が羨ましいよ!」と回答。回答文が僅か2行に収まる。この極太文字による強調は、おそらく編集者から北方謙三への悪ふざけだったと思われる。

80年代の後半くらいまで、セブンイレブンで掬う式のコーンアイス売ってたよね?

れいつ消えたんだろ

2021-06-02

よくよく考えるとPCがない時代ってすごいな

化調島耕作とかの80年代マンガみてると、オフィスの机がPCがないんだよね

そのかわりに書類仕事してて、たまに耕作がビル最上階の「書類管理部屋」みたいなとこにいく描写がみられる

まあ耕作はそこで女子社員セクロスするんだけどね

2021-05-31

anond:20210531141307

集まった150以上の国・地域選手スタッフに対してHIV予防とコンドーム普及の啓蒙って意味では、1988年最初はまあ意義があったのでは。

雑にググったら、コンドーム普及率がぐっと伸びたのは80年代後半から90年代頭にかけてっぽい。

先例踏襲しかせずコロナ禍前に立てた配布計画を見直せないのがおかし

2021-05-30

youtubeで昔のニュース番組のオープニング映像ばかり漁っている

元々単に、ニュースが始まることを知らせるためだけの映像音楽なのに妙に中毒性がある。

日テレの昔の、70年代以前の「きょうの出来事」の音楽は何度聞いてもめちゃ怖い。

NHKニュース70年代以前はかなりこわい。

テレ朝80年代前半はタイトル文字がなぜそこまで角ばっていて硬質な感じ、金属的な質感にそこまでこだわるのかよくわからない。

韓国ロシアの昔のも相当こわい。いかにも軍事政権下の放送って感じがする。

結局自分は怖いもの見たさでこんなしょうもないものばっかり漁ってるんだろうなって思うしかない。

かっこよさの変遷

用語について。

60~70年代まではケレン味トッポイという用語で変遷し、80年代に入るとナウいやつ、といった呼び方に。

90年代にそうしたアッパー(これ自体90年代的)な用語は見当たらず、今に至っては中二病、イキリとして残った。

少し尖ったかっこよさや素晴らしいことは、すべてけなされる用語が冠されることになっている。

例えば素晴らしい知識を高尚と呼ぶ。あらゆる美的概念はやがて落される運命にある気がしてならない。

思えば「貴様」、「お前」、「てめえ(手前)」などの一人称二人称本来丁寧語一種

しか逆転現象もあって、絵師という揶揄する言葉肯定的に取り扱われるようになった。

(元来的な絵師意味ではなく、あくまでもネット絵師の話)

かっこよさだけが後年カッコ悪さとして墜落する理由は何なのだろう。

2021-05-26

anond:20160915002339

2000年くらいにはPRIDEK-1ゴールデンにやってたしな

70~80年代だとボクサーが大スター

まあ時代によって有名な競技は変わる

思うに、80年代くらいのアイドルって無垢だとか少女だとかそういう小児性みたいなのを売りにしてたわけで、そういう時期を過ごしてた層が、中年になってから子供を性の対象にしてはいけませんって言われても混乱して受け入れられないんじゃないの

2021-05-24

anond:20210524220220

あんなに敗戦して

パン食べて

民主主義憲法かぶせても

70年経ったら元の木阿弥

悲しいよね。この国。

国会貴族院だよね。

他国が輝いて見える。

80年代は逆で...

2021-05-22

anond:20210522120758

実際80年代以前の日本人政治に興味なかった、というかそういう姿勢がカッコよいとされていた。それこそ坂本龍一が「政治かに熱くなってるやつキンモー☆」みたいなことを言ってる時代があったんだ

若い時代政治に無関心に生きてきた層が40や50になって急に政治に目覚めてAntifaとかネトウヨとかやってるわけ。もう仕事限界が見えてきた、趣味には昔みたいに熱くなれない、家族や友人とも繋がれない、女に入れ込むほどの精力もない、そういう人間が一体感を求めて大きな物語に食いつくの

政治っていうのは全人類を巻き込んだMMOみたいなもんだから、とりあえずどっかのクランに入れば無課金死ぬまで楽しめるの

2021-05-21

[]エロガッパ

文字通り「エロい」と感じる河童(カッパ)、もしくは好色家の事。「西遊記」に登場する沙悟浄好色家であるから、「西遊記」に関しては猪八戒好色家設定の場合もある。

その名を全国区に知らしめたのと言えば、80年代フジテレビ系列放送されたお昼のトーク番組ライオンいただきます』の「いただきます劇場」で、視聴者から投稿を基に再現されたミニドラマでチーボーこと重田千穂子が「私の主人…エロガッパなんです!!」のセリフの後にカッパに扮した主人役の伊沢弘が「エロエロエロエロエロエロエロッ!!」と甲高い声で叫びながら「星降る街角」(敏いとうハッピー&ブルー版)の替え歌を歌い、最後ポーズをキメるのがお約束となっていた。

2021-05-19

anond:20210519212920

本人は気付いてないけど口調が80年代あたりの

古いオタクのしゃべりかたなんだよなw。

anond:20210519104041

さすがにそれは古いような

それこそ親衛隊リアルにあった80年代だろ

一般人親衛隊という少年漫画だけにある謎文化

少年漫画だけにある謎文化は他にも色々あるが、イケメン一般人高校生親衛隊グループがついていて、キャー◯◯くーん!と校内で追い回すというのは実に謎だ。大抵主人公以外で、主人公親衛隊がいて追い回されてるというのはあまり見ない。

部活エースという設定もあるが部活エースだとしても試合以外の日常生活でもなぜか追い回されている。ただの顔面のいい一般人場合もある。

追い回してるのはモブ女たちで、主要な女キャラ親衛隊というのは見たことがない。「女に人気がある」というボンヤリした戦闘力の具現化みたいなもので、あのモブ女たちは人格を持ったキャラクターではなさそうだ。

これの元ネタというか発想の根源ってなんなんだろ。80年代アイドルとかなんだろうか。でも80年代アイドル親衛隊といえばむしろアイドルハッピ着て追いかけ回してた男オタのイメージだけどそういうのは出てこないし、そもそも少女漫画には出てこないんだよね、イケメンを追いかけ回す女グループって。

それに書いてる作者もも80年代アイドル文化なんてリアルタイムで知らなそうなのによく妄想だけで書けるもんだな。

2021-05-16

『天気の子』は早すぎた映画だった

新海誠の『天気の子』、あれは早すぎた映画だった。

新海誠デビュー以来屈折したアニメを作り続けていて、それが『君の名は』で漂白されて大ヒットした。その成功を旧来からファンは「新海誠もそっちに行ってしまうのか」と半分祝福、半分寂しい思いをして見届けた。

そして次作の『天気の子』。この映画新海誠は旧来からの期待に答えて闇の部分を出そうとしていた。天気の子は『キミ』と『セカイ』を天秤に載せて葛藤するよくある話だが、昔からあるこの手の話は『セカイ』の描き方に重きが置かれておらず、葛藤が成立していなかった。そこで新海誠自分の才能を活かし、皆が生活する『世界』を圧倒的に美しく描き、失うものの重量を重くして天秤のバランスを取ろうとした。

新海誠インタビューでこの作品賛否両論を巻き起こすだろうと語っていたが、しかしその試みはうまく行かなかった。なぜならこの映画が公開されていた2019年個人人権が最も重視されていた時代だったからだ。ブラック企業問題社会問題になり、社会個人どちらを取るか問われたら、みんな個人と答える、それが正しいとされた最後時代だったからだ。だから天気の子葛藤が成立せず、作中でくどいくら穂高犯罪を重ねても、それを責める観客はほとんどおらず、ただのラブストーリーとして消費された。

しかし今は違う。コロナ禍で世界は変わってしまった。恋人と会うために病院から抜け出すカップルがいたら、社会容赦なく糾弾するだろう。『火垂るの墓』の高畑勲監督80年代インタビューで「いつかまた時代が再逆転したら、あの未亡人(親戚の叔母さん)以上に清太を糾弾する意見大勢を占める時代が来るかもしれず、ぼくはおそろしい気がします」と語っている。『天気の子』もまた『火垂るの墓』と同じく観る時代によって見方が180度変わってくる映画だった。

2021-05-14

日本では経済学が、非現実的な、哲学崩れの文系おもちゃになってしまったのが不幸だった

資本主義人間幸せにするのか?とか、お金本質は何か?とかテクニカル現実経済市場とは無縁の、

言葉遊びとして長らくメディアで扱われてしまった。マルクス経済学だとかポストモダンだとかな。

おかげで実務に携わる人間も、主流派経済学専門教育を受けた人間よりも、

法科万能主義法学部卒なんてのが幅を利かせている始末だ

80年代から2000年代の初頭にかけて、主流派経済学テクニカル議論メディア上で、さして注目を集める話題でなかった事は、

間違いなく今日日本社会に暗い影を落としている

2021-05-12

anond:20210512210816

いまだと逆に80年代の音がサンプリング元になったり、参照先になってるから90年代音楽の方が古く感じるまである

80年代の曲はすごく古く聞こえるのに

90年代の曲は全く古く聞こえない

何故だろう

anond:20210512033208

漫画家二作目こける説を検証してみた

とりあえずジャンプ漫画家

 

鳥山明  1作目「Dr.スランプ」→2作目「ドラゴンボール」 

井上雄彦 1作目「カメレオンジェイル」→2作目「スラムダンク

富樫義弘 1作目「てんで性悪キューピッド」→2作目「幽遊白書

つの丸   1作目「モンモンモン」→2作目「みどりのマキバオー

武井宏之 1作目「仏ゾーン」→2作目「シャーマンキング

藤崎竜  1作目「サイコプラス」→2作目「封神演義

久保帯人 1作目「ゾンビパウダー」→2作目「BLEACH

葦原大輔 1作目「賢い犬リリエンタール」→2作目「ワールドトリガー

藤本タツキ 1作目「ファイアパンチ」→2作目「チェンソーマン

 

80年代とかはよく知らないけど、全体的に見て2作目がこけるってイメージはむしろまりない

最近岸本先生の「サムライ8」がこけたのでそのイメージが強いだけじゃないだろうか

ただ、「何作目か」ではなく、「ヒット作の次の作品」がこけるのはよくある傾向だと思う

2021-05-10

anond:20210509214742

良いレビューだと思う。

うる星とめぞんは同時連載だったことも忘れてはいけない。

勝手想像しているのが、

めぞんは大人向けってことで割と編集者のチェックや設定変更があったと思う。

なのであのように極めて緻密なスケジュールで進んだし、

エンディングではフラグの回収忘れもなく大団円になっている。(ちゃんと朱美もハッピーエンドにしている)

うる星はその逆に、スラップスティック作者としての高橋さん本領発揮というか、

好きに描かせていたようにも思える。

低年齢層向けだから勢いやライブ感も大事だし。

作者はあの2作品を「自分青春時代」だと説明しているが、

20代をまるまる費やした作品であり、だからこそ失われない時代性みたいなものが反映されてると思う。

80年代といえば20代の恋はめぞん、高校きまぐれオレンジロード

大人の恋といえばなんだろう、東京ラブストーリーかになるのだろうか。(たぶん他にもたくさんある)

それぞれ世代別に80年代代表しているのが良いと思う。

2021-05-07

昔って「パンティ」って罵る人少なかった気がする

80年代とか90年代ってブラジャーとかウエストニッパーとか言う人はいたけど

パンティ」って直接言う人ってパンティあんまり履いてなかったよね。

https://anond.hatelabo.jp/20210506230444

2021-05-03

anond:20210503212459

80年代から下げ止まってるデータを出せばいいだけなのに それをせず結論だけ連呼してるやつは頭おかしいと思われて当然でしょ。。。まじできも。

anond:20210503210158

生む率は戦後あんまり変わってないよ→約半分やで→80年代から下げ止まってるよね→2015年2002年の約87%まで下がってるやで

ゴールを動かすとはこういうことか

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