はてなキーワード: 満天とは
テンプレをなぞることこそがJ-POPだという嘘が広まったのはいつからだろう。
まだJ-POPが元気だった頃にJ-POPの頂点に居たのはいつだってオルタナだった。
新しい時代を作り出そうとする熱さと、それでも捨てきれない定番コードの呪縛にも似た安寧と望郷、その混ざりきらない二色刷りのメロディーが人々の琴線をかき乱したのだ。
今のJ-POPは死んでいる。
定番は祝福として受け入れられそこには金の臭いが染み付き、新しさを生み出すことは儲からない面白くない知らない興味が無いと捨て去られた。
もうここには何もない。
VOCALOIDが何故あそこまで流行ったのかを考えて欲しい。
あれほど星が輝いていたのにいまや満天は全て闇だ。
ビードロのような滑らかさも、墨汁のような艶めかしさもない、無の黒だ。カラーコードが全て0で埋められた黒だ。
この世界に再び誰か光を照らしてくれ。
マリオは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
マリオには政治がわからぬ。マリオは、京の土管工である。茸を食べ、花を摘んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明マリオは京を出発し、野を越え山越え、二千百九十里はなれた此のサンフランシスコの市にやって来た。
マリオには父はあるが、母は無い。女房も無い。歳の同じ、内気な弟と二人暮しだ。この弟は、サラサランドの或る律気な一姫君を、近々、花嫁として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。マリオは、それゆえ、花婿の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。
先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。マリオには竹馬の友があった。キノピオである。今は此のサンフランシスコの市で、探検家をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにマリオは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなマリオも、だんだん不安になって来た。
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈だが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。マリオは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「なぜ嫌がらせをするのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの嫌がらせをしたのか。」
「はい、はじめはスーパーマリオブラザーズで。それから、スーパーマリオブラザーズ2で。それから、スーパーマリオブラザーズ3で。それから、スーパーマリオワールドで。それから、ヨッシーのロードハンティングで。それから、スーパーマリオヨッシーアイランドで。挙げればきりがありません。」
「おどろいた。国王は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。キノコ王国のピーチ姫と結婚したいだけだ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、嫌がらせされます。きょうは、六人嫌がらせされました。」
マリオは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏のヘイホーに捕縛された。調べられて、マリオの懐中からは花が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。マリオは、王の前に引き出された。
「この花で何をするつもりであったか。言え!」暴君クッパは静かに、けれども威厳を以って問いつめた。その王の顔は蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
「おまえがか?」王は、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの孤独がわからぬ。」
「言うな!」とマリオは、いきり立って反駁した。「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟き、ほっと溜息をついた。「わしだって、平和を望んでいるのだが。」
「なんの為の平和だ。自分の地位を守る為か。」こんどはマリオが嘲笑した。「罪の無い人に嫌がらせをして、何が平和だ。」
「だまれ、下賤の者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔になってから、泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
「ああ、王は悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、マリオは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の弟に、女房を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は京で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄れた声で低く笑った。「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」マリオは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。弟が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にキノピオという探検家がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を煮るなり焼くなり好きにして下さい。たのむ、そうして下さい。」
それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目に嫌がらせしてやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を大砲飛ばしの刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りに、きっと嫌がらせしてやるぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
「なに、何をおっしゃる。」
「はは。いのちが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
竹馬の友、キノピオは、深夜、王城に召された。暴君クッパの面前で、佳き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。マリオは、友に一切の事情を語った。キノピオは無言で首肯き、マリオをひしと抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。キノピオは、縄打たれた。マリオは、すぐに出発した。初秋、満天の星である。
町内放送が、「今夜は星が降りているので係の人はよろしくお願いします。」と言っていたので、私は脚立と虫取り網を持って外へ出た。
空を見上げると、いくつかの星がすぐ目の前まで降りてきているのが分かった。
ある星は私のすぐ上を仄かに光りながら漂っていた。家の屋根に引っかかって動けなくなっている星もあった。
私はそれらの星たちをひとつずつ網で掬っていった。一番難しかったのは庭の木の枝に挟まっている星だったが、木に登って枝を揺らすことでなんとか取ることができた。
周りにあった星を全て取り終え、一か所に集めて待っていると、しばらくして荷台に装置を乗せた一台のトラックが現れた。
私が運転手に星を渡すと、運転手は星を装置にセットした。装置は勢いよく回転すると、星を上空に投げ上げていった。
私が集めた星が全て打ち上げられると、トラックはまた次の場所へ移動していった。
周りを見渡すと、町のあちこちで星が打ち上がっているのが分かった。
しばらくすると、また町内放送で「星が元の位置に戻りました。係の人はお疲れ様でした。」とアナウンスがあった。
少し疲れたので、早く家に帰って寝ようと思った。
家に戻ると、玄関が開けっぱなしになっていた。部屋の中に入ると、居間で大きな星がゆらゆらと漂っていた。
その日本刀のように細い姿は、どう見ても今夜の三日月だった。回収し忘れたことに気がついたが、もう後の祭りだった。
窓を開けて外を見てみると、満天の星空の中で、確かに月だけが見当たらなかった。
困ったことになったと思ったが、私にはどうすることもできないので、三日月はこのまま部屋に置いておこうと思った。
三日月は部屋の中をゆっくりと移動していた。家具にぶつかったり物を壊したりしたら困るので、ビニール紐でぐるぐると縛り、居間のテーブルの下に置くと、ようやく動かなくなった。
まず、くだらん書き込みをしてくれた自称「保守」諸君、どうもありがとう。諸君の行為によって、100年前の日本人の恥ずべき行為に対して、人々の関心が再び集まった。歴史を直視することはどのような集団にとっても重要なことであり、ことに自分たちに都合の悪い歴史を直視するのは勇気のいることである。諸君の書き込みのお陰で「震災+虐殺」で検索する人々は増えたであろう。このような機会がなければ、どんどん風化していく過去であるが、極めてショッキングな形で、これを改めて日の下に引きずり出してくれた。感謝したい。
また、その上、現在の自称「保守」の皆さんのいわゆる民度が100年前のそこから一歩も出ていない(ジョークとして消費できるというその感覚!)上に、歴史に対するどのような反省もないという点で、お仲間の市会議員・新聞社メディア等を巻き込み、極めて悪質であるということを満天下に知らしめた(http://b.hatena.ne.jp/entry/ironna.jp/article/3143)。この点においても、その功績は大である。おそらく、先日の「保育園落ちた」騒動と同じように、国会で取り上げられるなりすれば、ヘイトスピーチ規制を一段と進めるよいキッカケとなるだろう。『ヘイトスピーチが蔓延した結果、このような言動をする人間が実際に出てきているんですよ!どうですか!』…と言われて、公にヘイトスピーチ規制に反対できる人はいるまい。
正しい保守の皆さんも、さすがに「こんな連中と同一視されたら、ちょっと困るんで…」という引き気味の反応になっており、大変望ましい状況である。自称「保守」の諸君が、その仲間内で極めて醜悪なコトバを日常的に消費しているのは知っているし、もちろんそれは自由である。そして、それが自由であるということは、結果としての他者からの視線や批判を謙虚に受け止める責任も負うということである。諸君がどのように見られるかは、諸君の言動にかかっている。それは誰の陰謀によるものでもない。自業自得である。
なお、親切心から少しアドバイスをしよう。諸君への批判者=左派だとどうも諸君は信じているようだが、左派が自分たちに対してそのように敵意むき出しでかかってくると実際に思っているところを想像すると、いささか滑稽な感があるのは否めない。諸君への批判のうち、大変純真な反応を示しているごく少数を除けば、半数は一般的な「良識」からの拒否反応であり、残り半数は「保守を名乗って醜いことをするな」という保守の皆さんからの批判であるとお見受けする。社会の片隅でひっそりと左派を自認する立場からすると、諸君がまき散らしているヘイトスピーチ自体には特に『興味がない』。当初はその傍若無人さや余りな不勉強に眉をひそめることもあったが、いまでは諸君のことを「理屈ではなくそう信じている人たち」として心静かに眺めるようになった。信仰ならば、どのような非合理的主張も行動も、そういうものと思って眺めるのみである。「神は存在する」という主張に対して「反論」をする意味がない。
そんなわけで、自称「保守」の諸君が左派を攻撃するつもりで今回の件において自分たちへの批判者を攻撃すると、随分的が外れるどころか、ごく普通の保守の人たちの気持ちを逆撫でする結果になるだろう。その結果、諸君はますますカルト化していくことになり、最終的には保守的潮流自体を退潮させる結果につながるだろう。そのことは、少し自覚しておいた方がいい。
左派の側として、実は政治的に一番困るのは、今回の件について諸君に「謝罪」されたり「素直に反省」されたりすることである。自称「保守」の諸君にも一片の理性があるではないか…という雰囲気になると、本当のところ大変困る。なのになぜ正直にこんな話をしているかというと、まずそういうことは起こらないだろうと安心しているからだ。そもそも、自称「保守」の諸君は、私が左派であると知った時点でもうこんな文章を最後まで読んだりはしないだろう、それどころか、一行目を読んだ辺りでもうタブを閉じているだろうから。さらに、私がどんなに理のとおった有用な忠告をしたところで、諸君が私の忠告を受け入れるはずがないということについてもほぼ確信している。左派の言うことを聞くくらいなら死んだ方がマシだと思っているだろう。全くそれで構わない。そもそも、私も諸君に話しかけているという体で、本当のところはここまで読んでいるであろう一般の保守及びノンポリ良識派のみなさんに語っているのだから。だから、自称「保守」の諸君はそのまま変わらないで構わない。まあ、私が構おうが構うまいが変わらないことは変わらないだろうが。
というわけで、今回の件は、自称「保守」のカルト化の進行が、保守潮流全体の行き詰まりや退潮の兆しを明らかにする段階に至ったことが見られたという意味で、印象的な出来事となった。本屋などでも、自称「保守」の諸君が喜びそうな本を並べたコーナーは最近縮小しつつあるように感じていたが、その理由が今回の件でよく分かった。あとは、カルト化した連中による「事件」が起これば、それが決定打となるのだろう。それはおそらく1、2年のうちではないかと踏んでいるのだが。
最後に…最後まで読んでくださっている、自称でない普通の保守、またはノンポリ良識派のみなさんの、そのうちの極めて読解力の高い少数の人……私の皮肉に満ちた冷たい言い草から、それとはまた違った気持ちを汲み取っていただける人がいるとすれば、その方々にはこう申し上げておきたい。ご批判は甘受します。ただ、私がしているのは、今ではなくその先に向けた準備なのです。
碌に仕事をしない職員の代わりに、店内の施錠や点検を終わらせて、外周巡回に出た。最低賃金で24時間ぶっ通しで働く、警備員の仕事。初めは本当に辛かったが、慣れてくると肉体的にはどうということはない。寧ろ、これだけ働いてもまともな給与を貰えない現実を肌身に感じるにつけ、モチベーションの維持が難しくなっている方が問題だ。
「仕事に身が入っていない」
「お前は、自分で判断が出来ないから、何をやっても無駄に終わるだろう」
簡単にできると思って嘗めてかかっていた警備員の仕事だが、今の上司からも同じ事を言われ続けていて、また社内で崖っぷちの状態に立たされている。
集中力、判断力が無い。自らの仕事ぶりを振り返るに、確かにその通りだと思うのだが、自分が何故これほどまでに仕事が出来ないのか、30歳になるまでずっとよく分からなかった。
店舗の屋上に上ると、冷たい風の隙間に、町の街灯がぽつぽつと煌めいて見える。排水溝には蟋蟀が住んでいるようで、頼んでもいないのに、哀愁漂う合唱を思う存分聞かせてくれた。
巡回をする間、また余計なことを考えていた。
3ヶ月前、前の会社の後輩が結婚した。私は結婚式に招待すらされなかったが、後輩は結婚にかかった資金を一時、消費者金融で工面したらしく、返済のために私に金の無心をしてきた。利用しやすく押しに弱い、こちらの性格をよく知ってのことだろう。
私も後輩の性格はよく知っていたので、きっぱり断れば良かったんだが、前職時代、散々仕事上で迷惑をかけていた罪悪感があって、結局彼に40万円を貸した。私は、彼が私よりも遥かに高給取りであることを知っていたので、来月のボーナスで返済するという言葉を信じてしまったのだった。
結局、彼は借金が会社にばれたのか、仕事を辞めてどこかで逃亡生活を送っているようだ。貸した金は15万円だけ返して貰ったが、残りが返済される当てはほぼ無い。騙されたも同然だが、彼が悪いとは思わない。結局、私に判断力が無かったことが原因だから。
上に書いた貸金とは別に、貯金と退職金とから成る100万円ほどを元手に、半年前から株を始めた。半年で40万円ほど稼いだが、先日の大幅下落で10万円の損をしてしまった。これも判断のミスだったかもしれない。官製相場だからと、調子に乗っていたから隣国の経済状態にも気がつかなかったのだ。
こうやって書き出してみると、段々「理由」が見えてくる。
バカで無能なんだから、実家に帰省してニートでもやっていれば良かったのに、片親に迷惑をかけたくなくて、無理に遠い職場を選んで一人暮らしをした。慣れない土地でパワハラに追い詰められ、職場を辞して、自分でも出来そうだと言うだけで次の仕事を選び、また同じ事を繰り返している。
やりたいことなど何も無い。
中途半端な知性と脆弱な心のせいで、まともな人なら誰もが思うように、己の道を切り開こうとか、年相応のスキルを磨こうとしてこなかったツケを払い続けているだけだ。
周りに流され、怒声に怯えるだけの男に、正常な判断力や集中力など身につくわけが無い。それに相応しい人生が待ち受けているだけだ。
何が間違いだったのだろう。
どこで間違ってしまったのだろう。
子供時代がそんなに輝かしかったわけではないけれど、思うに、最初から間違っていたのだ。
この世で何も為す気が無いのに、生まれてしまったことだけが過ちだった。
建物の外に、一匹の猫が居た。
ライトで照らすと、彼は足早に駐車場の外に去って行って、その行く先には大きな北極星と、満天の星空が輝いていた。
Ingress。それは緑と青の勢力に別れて覇を競う陣取り電脳ゲームである。モバイルマップから人工物(ポータル)に勢力色でマーキングし、マークされた三点を結ぶことによって陣地(コントロールフィールド)を形成する。自由の青、共存の緑、果て無き争い。
人々はIngressに熱狂し、2014年にはモバイル圏外のポータル申請のために電波塔を設置する者が現れた。そしてその年の後半にはポータル維持のために土地を取得、購入する者まで出現した。
すべての空きポータルが緑か青に染まり尽くす頃、人々はついにIngressのポータルにするためだけに(芸術的な)モニュメントを建築し始めた。新しいポータルはできるだけ他のポータルと離れていたほうがコントロールフィールドが大きくなるため、地球上のありとあらゆる白地図がターゲットになった。 ポータル建築は前述のように私有地化してから行うのがセオリーのため、なんでもない砂漠、僻地の空き土地が高騰し、空前の土地バブルが訪れる。
ポータルは一回マーキングしただけでは安心できない。常に敵勢力に塗り替えられるリスクを負っている。そのためポータルを維持するために所有した土地に住み、また管理するため子孫を残す一族が現れ始めた。
これらの熱狂によって不況、大都市の過密化と地方の過疎化、そして少子化までもが一挙に発展的解決をみる。
まだだ、まだ足りぬ。なぜあの土地の人間はIngressをやらずに銃で射ち合っているのだ?啓蒙せねばならぬ。政情不安地域ではポータルは皆無、土地と資源ばかりがある。啓蒙せねばならぬ。すべての国家、人種、民族、宗教は青か緑に染まり、かの星はついに全地域が無血戦争状態へと突入する。
この星はまだらの青と緑で染まった虎となった。もはやどこへも行けぬ。まだだ、そうして人々は天を仰いだ。月と太陽と星々が輝く天を。Ingress宇宙戦争元年である。その翌年には火星行きの民間ロケットが飛ぶように売れたという。
そして年月は流れる。
いつかの未来、地球。毎年そうしているように、満天の星々の下、子供たちと一緒に空を見上げながら、優しい顔で語る一人の女性がいた。
「あれがベガ、Lv53万のポータル。そしてアルタイル、デネブ」
きらきらと光る星を指でなぞりながら、言う。
はてなブックマーク > 一人の女性の人生を1分半で表現したイギリスのCMが素晴らしい!
http://b.hatena.ne.jp/entry/jp.blogs.com/2010/05/1cm.html
バカをピックアップ。
nofrills stereotype すべてにおいてcheesy, 保守党臭い(笑)。女ウケはよかったらしい http://bit.ly/aqlxp9 /「ワンカット」の手法は、撮影時に一度もカメラをOFFにしないし後編集しない。どんなに拡大解釈してもこれは「ワンカット」じゃないよ。 2010/05/08
cheesyなんて言い方をわざわざしてるのが安っぽいよwww こういうやつに「じゃあこいつはこれより高級なのか? どのように?」と目を向けて高級であったためしはない。
ちなみに「 映像作品における『カット』映画、テレビ番組、アニメーション等の映像作品において、カットは連続的に撮影された前の映像から次の映像へ転換する事。又は映画を編集する際、フィルムを実際に切断する行為の事。そのように映像を切り繋げていく作業をカット割り(する)という。撮影された映像の途切れない単位としてショットの同義語とみなされる事もあるが、ショットはカットされずに(切れ目なしに)撮影、編集、映写された映像そのものを指す。例えば、フィルムをカットするという言い方はあるが、ショットするとは言わない。」(カット - Wikipedia)、「映画(と、物語を想起させる映像作品全般)において、ある章を構成する映像の連なり(シーン)を、ひとつのカットのみで表現すること。一般的には、複数のカットを編集して一連に見せる、という方法が取られるので、映画監督がワンシーン・ワンカットの方法を選択するとき、そこに意図が込められていることが多い。」(ワンシーン・ワンカットとは - はてなキーワード)。「編集しない」などという縮小解釈をしているのはバカだけwww
more_white 映像としては素晴らしいのだがそれ以外の感動はなかった。「キレイな人生」以外の何も見えなかったよ。/そんなことより、自分の目が勝手に赤い色を追っていることが面白かった 2010/05/08
「キレイな人生」以外見えないとなにかまずいのか? お前のキタナイ人生よりマシだよwww こういうバカは「キレイな人生」を維持するための努力や苦しみなどないと思っているのか? え、そんなもの描かれていないって? こういうバカは、何もしないで得られる「キレイな人生」がどのくらいの確率で存在すると思っているのだろう。そんなものあるわけがないwww バカは物事をピックアップされるととたんに「それ以外」を検知できなくなる。それがどんなに「あきらかに背後にある」としてもだwww
もちろん、こんなバカは映像の意味を理解した上で視線を動かせるわけはなく、すぐに画面上の対象を見失うだろう。そうならないように、バカでも自然と目で追えるように、彼女の服は赤いのだ。
clooler 動画, CM トータルで見るとこんななんでもない人生が幸せに映るが、リアルタイムに生きていると非常につまらない人生に感じる 2010/05/08
それはお前の人生観がつまんねえだけだwww 普通の人間は幼少時の遊びや学校生活、友人や恋人との付き合い、家族たちとの団欒の間に(幸せも当然感じるし)面白さをちゃんと感じうる。ふつう面白いからこそ付き合い、団欒するのだしな。しかし、こいつにはそういう面白さを感じる価値観がないので、必然、つまらない人生しか感じられない。人生をつまらなくしているのはお前自身だよwww
takashiz 見てみたけど、特に何も言っていないのに等しい内容なので素晴らしいと思える要素はなかった。いや撮影技術的には上手いんだろうなとは思ったけど・・・。死を描かないんじゃ人生じゃないという気もする。 2010/05/08
単純な鈍感www 沈む夕日も満天の星も、何も言わないが十分に素晴らしい。ありふれたものにも、時に意味や価値を見るのが普通の感性というものだ。そしてこいつはありふれていない「うまい撮影技術」にも心動かない。まったく鈍感としか言いようがねえwww
死を描かないと…も同様。死は人生について回るし、生の喪失だから生そのものを描くときに使うと話が際立つというだけだ。こいつは、ぼくは鈍感(=バカ)なので派手に対の存在を出されないと本体を認識さえできません、と言っているのに過ぎない。
救いがたいバカwwwwwww テンプレ人生が賛美されるとなにか悪いのか? このCMはテンプレ人生「だから」賛美しようというのでもなければ、テンプレ人生「だけが」賛美しうるというのでもない。人生を賛美、という型で言えば、このCMは人生を賛美するのに視聴者が共感不能の特殊人生を出しても効果は薄いから、テンプレ人生を描いて共感をしやすくしているわけだ。つまり、強いて言えば、テンプレ人生「でも」賛美するに値する、人生のテンプレ的要素「も」賛美に値する、という話。
バカにはこれが理解できないので、テンプレ人生が賛美された=非テンプレ人生は賛美されない、と勝手に解釈してしまうwwwwww これがぺらぺらのテンプレ思考なのは言うまでもないwwww
Shinji_041 動画 こーゆーの見ると人生は長すぎる気がしちゃうな、すぐに結果を求めたくなる 2010/05/08
じゃあ駄文なんぞ書いてねえで、すぐ死ねよwwwwwwwww 駄文しか考えられねえ頭なら、そりゃ人生も長すぎるだろうよwwwww
rezoo 美しい… / そういやこの映像に旦那さんは登場するけど、主人公の両親は登場していない。死を極力演出したくなかったんじゃないかと思う。後半部分とか両親が生きているわけないし 2010/05/08
親は出てきてんだろうがwww はじめに移る腕は誰の腕だ? 誕生会で後ろにいるのは? ご高説は結構だが、それは対象をきちんと認識できた上でのことだろwww
念のため言っておくが、このCMを賛美しないやつはバカだ、というのではない。CMの内容に、意図に、人生に、勝手な思い込みをしてなにか言っているつもりになるのがバカだ、と言っているのだ。
タダゲ厨は激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の運営を除かなければならぬと決意した。タダゲ厨にはネットがわからぬ。タダゲ厨は、モバゲー村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども課金に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明タダゲ厨は村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此(こ)のミクシィのサンシャイン牧場にやって来た。タダゲ厨には金も、学も無い。彼女も無い。十六の、内気な妹と二人ギルドだ。
この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿(はなむこ)として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。タダゲ厨は、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。
先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。タダゲ厨には竹馬のマイミクがあった。セリヌンティウスである。今は此のミクシィのコミュニティで、管理者をしている。そのマイミクを、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにタダゲ厨は、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなタダゲ厨も、だんだん不安になって来た。
路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此のミクシィに来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈(はず)だが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。
しばらく歩いて老爺(ろうや)に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。タダゲ厨は両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「なぜ課金するのだ。」
「サービスの質を高める、というのですが、誰もそんな、質を求めては居りませぬ。」
「はい、はじめはセルフィちゃんねるを。それから、サンシャイン牧場を。それから、RockYou! スピードレーシングを。」
「おどろいた。運営は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。サーバーを、維持する事が出来ぬ、というのです。このごろは、ユーザーの心をも、お疑いになり、少しく派手な書き込みをしている者には、書き込みを削除するよう命じて居ります。御命令を拒めば審査にかけられて、アカウントロックされます。きょうは、六人ロックされました。」
聞いて、タダゲ厨は激怒した。「呆(あき)れた運営だ。生かして置けぬ。」
タダゲ厨は、単純な男であった。IPを、さらしたままで、のそのそ田代砲をしかけていった。たちまち彼は、巡邏(じゅんら)の警吏に捕縛された。調べられて、タダゲ厨の懐中からはXSSが出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。タダゲ厨は、運営の前に引き出された。
「このXSSで何をするつもりであったか。言え!」運営は静かに、けれども威厳を以(もっ)て問いつめた。その運営の顔は蒼白(そうはく)で、眉間(みけん)の皺(しわ)は、刻み込まれたように深かった。
「ミクシィを暴君の手から救うのだ。」とタダゲ厨は悪びれずに答えた。
「おまえがか?」運営は、憫笑(びんしょう)した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、わしの苦労がわからぬ。」
「言うな!」とタダゲ厨は、いきり立って反駁(はんばく)した。「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。運営は、ユーザーの忠誠をさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。ユーザーの心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟(つぶや)き、ほっと溜息(ためいき)をついた。「わしだって、平和を望んでいるのだが。」
「なんの為の平和だ。自分の収入を守る為か。」こんどはタダゲ厨が嘲笑した。「罪の無いユーザーをバンして、何が平和だ。」
「だまれ、下賤(げせん)の者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、アカウントロックになってから、泣いて詫(わ)びたって聞かぬぞ。」
「ああ、運営は悧巧(りこう)だ。自惚(うぬぼ)れているがよい。私は、ちゃんとバンされる覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、タダゲ厨は足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、バンまでに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私はギルドで結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄(しわが)れた声で低く笑った。「とんでもない嘘(うそ)を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」タダゲ厨は必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にセリヌンティウスというユーザーがいます。私の無二のマイミクだ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あのマイミクをバンして下さい。たのむ、そうして下さい。」
それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑(ほくそえ)んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙(だま)された振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りの男を、三日目にバンしてやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男をアカウントロックに処してやるのだ。世の中の、正直者とかいう奴輩(やつばら)にうんと見せつけてやりたいものさ。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっとバンするぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
「なに、何をおっしゃる。」
「はは。いのちが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
タダゲ厨は口惜しく、地団駄(じだんだ)踏んだ。ものも言いたくなくなった。
竹馬のマイミク、セリヌンティウスは、深夜、運営に召された。運営の面前で、佳(よ)きマイミクと佳きマイミクは、二年ぶりで相逢うた。タダゲ厨は、友に一切の事情を語った。セリヌンティウスは無言で首肯(うなず)き、タダゲ厨をひしと抱きしめた。マイミクとマイミクの間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。タダゲ厨は、すぐに出発した。初夏、満天の星である。
あ き た
ばななは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の店長を除かなければならぬと決意した。ばななには経営がわからぬ。ばななは、村の物書きである。ほらを吹き、羊と遊んで暮して来た。けれどもサービスに対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明ばななは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此(こ)の居酒屋にやって来た。ばななには父も、母も無い。女房も無い。一時帰国していた友だちと二人暮しだ。この友だちは、もう当分の間外国に住むことが決定していた。送別会もかねていたのである。ばななは、それゆえ、ビールやらおつまみやらを買いに、はるばる居酒屋にやって来たのだ。先ず、その品々を買い集め、それからヨーロッパみやげのデザートワインを開けた。コルク用の栓抜きはないということだったので、近所にある閉店後の友だちの店から借りてきた。歩いているうちにばななは、居酒屋の様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、居酒屋の暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、居酒屋全体が、やけに寂しい。のんきなばななも、だんだん不安になって来た。ちなみにお客さんは私たちしかいなかったし、閉店まであと二時間という感じであった。路で逢った若い衆をつかまえて、グラスをわけてくれる?いいときの日本は、夜でも皆が歌をうたって、賑やかであった筈(はず)だが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて、気のいいバイトの女の子に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。気のいいバイトの女の子はビールグラスを余分に出してくれた。ばななは両手で気のいいバイトの女の子のからだをゆすぶって質問を重ねた。気のいいバイトの女の子は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「なぜ説教するのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの客を説教したのか。」
「はい、こういうことをしてもらったら困る、ここはお店である、などなど。」
「おどろいた。店長は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。客を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、バイトの心をも、お疑いになり、御命令を拒めば説教にかけられて、叱られます。きょうは、六人叱られました。」
聞いて、ばななは激怒した。「呆(あき)れた店長だ。生かして置けぬ。」
ばななは、単純な男であった。それであまりおおっぴらに飲んではいけないから、こそこそと開けて小さく乾杯をして、一本のワインを七人でちょっとずつ味見していたわけだ。たちまち彼は、どう考えても年下の若者に捕縛された。調べられて、ばななの懐中からはデザートワインが出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。ばななは、店長の前に引き出された。
「このデザートワインで何をするつもりであったか。言え!」店長は静かに、けれども威厳を以(もっ)て問いつめた。ばかみたいにまじめな顔でだ。
「どうしてもだめでしょうか?いくらかお金もお支払いしますから……」とばななは悪びれずに答えた。
「おまえがか?」店長は、憫笑(びんしょう)した。「仕方の無いやつじゃ。こういうことを一度許してしまいますと、きりがなくなるのです。」
「いったい何のきりなのかよくわからない!」とばななは、いきり立って反駁(はんばく)した。「客の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。店長は、バイトの忠誠をさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。客の心は、あてにならない。場所はいいのにお客さんがつかない。信じては、ならぬ。」店長は落着いて呟(つぶや)き、ほっと溜息(ためいき)をついた。「わしだって、もうけを望んでいるのだが。」
「なんの為のもうけだ。自分の地位を守る為か。」こんどはばななが嘲笑した。「罪の無い客を説教して、何がもうけだ。」
「だまれ、下賤(げせん)の者。」店長は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに不況になってから、もっと自然食をうちだしたおつまみにしてみたって聞かぬぞ。」
「ああ、店長は悧巧(りこう)だ。自惚(うぬぼ)れているがよい。無難に無難に中間を行こうとしてみんな失敗するのだ。ただ、――」と言いかけて、ばななは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、もしも店長がもうちょっと頭がよかったら、みながそれぞれの仕事のうえでかなりの人脈を持っているということがわかるはずだ。三日のうちに、私はちょっと異様な年齢層やルックスや話し方をする大勢のお客さんを連れて、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と店長は、嗄(しわが)れた声で低く笑った。「とんでもない嘘(うそ)を言うわい。逃がした客が帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」ばななは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。それが成功する人のつかみというものだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、ここに三十四歳の男の子がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」
それを聞いて店長は、残虐な気持で、そっと北叟笑(ほくそえ)んだ。居酒屋で土曜日の夜中の一時に客がゼロ、という状況はけっこう深刻である。
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの持ち込みは、永遠にゆるしてやろうぞ。」
「なに、何をおっしゃる。」
「はは。持ち込みが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
ばななは口惜しく、地団駄(じだんだ)踏んだ。ものも言いたくなくなった。
竹馬の友、三十四歳の男の子は、深夜、居酒屋に召された。店長の面前で、佳(よ)き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。ばななは、友にいちおう事情を言った。人にはいろいろな事情があるものだ。三十四歳の男の子が「まあ、当然といえば当然か」とつぶやいたのが気になった。そうか、この世代はもうそういうことに慣れているんだなあ、と思ったのだ。みな怒るでもなくお会計をして店を出た。そして道ばたで楽しく回し飲みをしてしゃべった。初夏、満天の星である。
というわけで、いつのまに東京の居酒屋は役所になってしまったのだろう? と思いつつ、二度とは行かないということで、ばななたちには痛くもかゆくもなく丸く収まった問題だった。
これが、ようするに、都会のチェーン店で起こっていることの縮図である。
http://anond.hatelabo.jp/20080831141206
http://anond.hatelabo.jp/20080831222120
気温が高いから、Kさんが薄着でエッチだった。誘ってたよ! だって、谷間が……柔らかそう……。
増田の人たちの忠告を思い出して、入場料は僕が払った。これで逆援助交際じゃありません。二人合わせて400円です……。
お金払う僕を見て、Kさんが衝撃的な一言。
「なんだかデートみたいだね」
みたいじゃいよ! デートなんだよ! 僕たちはカップルなんだよ! ちょっとショック……。
御苑のなかは自然がいっぱいで、なんというか、自然しかなかった……。
でも、それが気持ち良かった! 新宿のど真ん中にあるのに視界が全部緑で、高い木が並んでる向こうにさらに高いビルが立ち並んでいて面白かった(って、Kさんが言ってた)。
管理事務所って札がかかっているところに入ると中で働いている人たちが「入ってくんじゃねえよ」って感じで睨んできてスリルも満天。
外周が確か五キロくらいあるから、自然を見ながら、立ち止まりながら、いっぱい喋った。
スピリチュアルの話とか、木の下に埋まっている死体の話とか、あと職員の悪口とか。
Kさんはデジカメ持ってて、何枚か写真撮ってた。立ち入り禁止の怪しい農園の鉄柵の前で二人の写真も撮った。
途中、ベンチで濃厚なキスをしてるカップルがいて、横通る時に二人とも無言になって気まずかった……。
もちろん僕らもカップルだからキスくらいしたよ。……間接キス。
休憩所のベンチに腰かけてる時にお互いのジュースを交換しました。
僕が勇気出して
「間接キスだね」
って言うと、Kさんが
「えへへ。そうだね」
で、終わり。
Kさん「間接じゃないキスもしたい?」
僕「うん」
Kさん「おっぱい揉みたい?」
僕「うん」
Kさん「ホテル行きたい?」
僕「うん!」
こうなるはずだったのに。
閉園までずっと一緒にいた。楽しかったけど、キスも手繋ぐこともできなかった……。
これってスローペースで進展してるのかな? それとも、単なる友達?
毎日日記つけてるって言ってたけど、なんて書いたんだろう。
僕とKさんが濃厚なキスをするのはいつなんだろう……。
ハッキリ言って高校の生徒会レベルですらない。せいぜい小学校の児童会並。
協議ではまた、日本側が協議の停滞を理由に試掘を示唆した際、中国側が「そうなれば(中国海軍は)軍艦を出す」と発言していたことも新たに判明した。
こんなのさ
日「ほほう…」
(…で一回ためて。)
日「そんなことをされて、中国の軍艦が『不幸な事故』にでも遭われたら大変でしょうなあ(ニヤリ)。」
(中国側血相を変えて)
中「それは…応戦すると解釈してよろしいのか?!」
日「とんでもない。あの辺りは…」
「昔ひどい台風が吹いて、お国の軍艦がたくさん沈んだことでもありますし。
ま、ただご心配申し上げておるだけですよ」
中「……」
日「そんなことより、我々はもう少し前向きな話をすべきではないでしょうかね。」
程度のジョークで切り返しゃいいだけのこと。ロクに切り返しもできないどころか、泣いて帰って情報が内部流出して自国でニュースにされるとか、正直みっともない。自分の交渉力の無さを満天下に知られて恥をさらしてるようなもんだろ。中国側には大笑いされてるぞ今頃。
まして、一般人がこれを言葉通り真に受けて「戦争か!」とか言ってるって、どんだけおおボケなんだか。
それを言うなら外交交渉ってのはそもそも言葉で闘う場であり、戦争そのものなんだよ。交渉で押し切られた時点で既に第一ラウンドは優勢点とられてんの。なのにまだゴングが鳴ってないと思ってるかのような発言とか、ホント呑気すぎ。