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2024-07-18

「デスゲームもの」のフォーマットを作り上げた10作品

小説:リチャード・コネル『最も危険ゲーム』(1924年

ある島で密かに人間狩り」を楽しむ狩猟家と、その島に漂着した主人公が殺し合うことになる。

当時人気を博して「マンハントもの」というジャンルを築いた作品であり、ひいては「デスゲームもの」の元祖とも言える。

小説ロバート・シェクリイ『七番目の犠牲者』(1953年

『最も危険ゲーム』の影響を受けて書かれた作品で、近未来政府運営する一対一の殺人ゲームが描かれる。

シェクリイ作品では『危険報酬』(1960年)も似た設定で、そちらは手塚治虫の『火の鳥 生命編』(1980年)や、スティーヴン・キングの『バトルランナー』(1982年)の元ネタとして知られる。

ゲーム管理する権力者と、ゲームリアリティショーとして楽しむ観客の存在が特徴である

小説ウィリアム・ゴールディング『蠅の王』(1954年

孤島に漂着した少年たちが殺し合うことになる。『十五少年漂流記』(1888年)をダークにしたような作品

少年たちが極限状況に放り込まれるという点では『死のロングウォーク』や『バトル・ロワイアル』などの先祖と言える。

小説スティーヴン・キング死のロングウォーク』(1979年

「ロングウォーク」と呼ばれる競技に参加した100人少年たちが最後の一人になるまで歩き続ける。

少年たちはルールに基づいて死んでいく(運営者によって殺される)が、少年同士の殺し合いではない。

バトル・ロワイアル』の元ネタとして知られる。

映画ヴィンチェンゾ・ナタリCUBE』(1997年

殺人トラップが仕掛けられた謎の建物に閉じ込められた人たちが脱出を目指す。

極限状況・閉鎖空間舞台としたデスゲームで、暗号解読などの頭脳戦的な要素がある。

ここまで海外

ここから国内

漫画福本伸行賭博黙示録カイジ』(1996年

借金を抱えた主人公が死の危険を伴うギャンブルに挑む。

作中で行われるのが「限定ジャンケン」「Eカード」などオリジナルゲームであることが特徴。

危険独自ギャンブルを描いた作品としては『LIAR GAME』(2005年)や『嘘喰い』(2006年)などが続く。

小説高見広春バトル・ロワイアル』(1999年

同じクラス中学生たちが孤島で殺し合いをさせられる。

日本において「デスゲームもの」というジャンル確立したと言える大ヒット作。

漫画奥浩哉GANTZ』(2000年

死んだ人間たちが謎の黒い球体に呼び出されて宇宙人を倒すように命じられる。

超常的なゲーム運営者、ゲームを行うための特殊空間、協力型のミッションなどが特徴。

ドラマ:『仮面ライダー龍騎』(2002年

13人の仮面ライダーたちが最後の一人になるまで殺し合うという、仮面ライダーとしては異色の設定で話題となった。

殺し合いそのもの超人たちによる異能バトル的なもので、戦闘能力のない一般人が無残に死んでいくような趣向は薄い。

ローゼンメイデン』(2002年)や『Fate/stay night』(2004年)などの後続作品からバトロワもの」が確立されていった。

小説川原礫ソードアート・オンライン』(2009年

VRオンラインゲームに参加する1万人のプレイヤーログアウト不能になり、ゲームの中で死ね現実世界でも死ぬという状況で、ゲームクリアを目指すことになる。

ここでの「デスゲーム」は「(本来なら死ぬはずがないのに)本当に死んでしまコンピュータゲーム」という意味であり、他とは意味がやや異なる。

2023-09-03

ジャニーズ作品特にミュージカルステージを中心に思うこと

関西ジャニーズJr.ミュージカル「OneANOTHER」をこの夏観た。

ストーリー演出からは、できるだけ性的な要素を排除していたように思う。二幕のショータイムはいつも通りの夏休み恒例子ども祭りでウッ…となったが。

松竹座ジャニーズ公演を初めて見たんだけど、いつもこうなのかな? 

これができるなら、というかジャニーズ的なエンタメが続くなら、今後もそうしてほしい。

そもそも痩せていて前髪長めの美少年しか出てこない、という点において、どうやったってジャニー氏の性癖内包化している事実はあるけどさ…。

ジャニーズエンターテイメントを通じて表現してきた重要な要素のなかで、異常な性的視点排除して描けるのではないか個人的に思えるテーマ

・「子ども大人になれるけど、大人子どもに戻れない」

夢や希望を持った、子どもたちの争いと和解。仲間の死、そして仲直りへ…的なやつ。まだ何者でもない子どもたちのストーリー

例「ANOTHER」:船が難破して仲間割れすったもんだありつつ、再び一致団結して海へ向かう子供たちの冒険十五少年漂流記的なやつ)/「SHOCK」「PLAYZONE」:ショービジネス翻弄される、夢を追う若者たちの苦悩/「DREAM BOYS」:ボクシングチャンピオン挑戦者の衝突

・「指導者若者」という関係性の描写

夢や希望を持った子どもと、導いてくれる大人の間に育まれる信頼と不安、のちに抱く感謝…的な構造師弟関係性的な要素は必要ないと思うので。

例「OneANOTHER」に描かれる学生先生関係性/「SHOCK」のスタープロデューサー

・「Show must go on.」の精神

何が起きても幕を上げなければならない=平たくいうと「困ったときこそみんなで協力しよう」。これも普遍的メッセージだなと思う。

例「SHOCK」「PLAYZONE」「DREAM BOYS」:ショービジネスの渦の中に巻き込まれ若者たちの苦悩、挫折/「ジャニーズワールド」:沈むタイタニック号の中で演奏を続けた楽器

反戦

争いと暴力の悲しさ。

例:劇中劇で描かれる、学徒出陣白虎隊空襲

シェイクスピアウエストサイドストーリーなど、古典ミュージカルの再解釈

例:「SHOCK」「MASK」「DREAM BOYS」「ジャニーズワールド」など

未成年の更生。

こどもが貧困差別、不慮の事故によって犯罪を犯しても、更生できるはずという希望

例「少年たち」:少年院が舞台/「DREAM BOYS」:居場所を求める若者たちの抗争(ウエストサイドストーリーIWGP的なやつ)

メタジャニーズ的なやつ

本人役、実在グループが登場するフィクションストーリーによって、アイドルエンターテイメントの裏と表、意図、嘘などを浮き彫りにするやつ

例「MASK」「PLAYZONE」「ジャニーズワールド

●逆に、これまでにジャニーズ舞台コンサートによくあった、今後なくなってほしい性的な要素

・成長中の少年の半裸。脱ぐな、見せるな

・水でびしょ濡れ。無駄に濡れなくていいと思う

・腰をくねらせるなどのセンシュアルなダンス。見てて気まずい

・過剰に肉体性を強調する演出。激しすぎる殺陣、人体がめっちゃ回るやつ、腹筋太鼓など。しんどい

近親相姦的なストーリー。生き別れの母や姉妹に恋心を抱くやつ。シェイクスピア引用なんだと思うけど…現代劇かつ若いキャスト中心だとけっこうきつい

タンクトップホットパンツ。もうやめよう

小学生幼稚園児、女装コント。これもやめよう

花魁っぽいやつ。子どもはやめてほしい…

狂気プロデューサー登場。わかってるなら言うな

子どもたちの特技披露タイム。どんな気持ちで見たらいいかからない

●今後なくなると思うとさみしい、伝統芸能っぽいな〜と思うモチーフ小ネタジャニーズあるある

ローラースケート

・大きな龍

・大きな船

・大きな旗

・大きな扇子

ハチマキ

イリュージョン(取っても取っても無限に出てくる仮面、箱から無限に出る金のピラピラ、瞬間移動など)

五条大橋での牛若丸弁慶を描いた演目

・誰かが死んだ時に上から花が落ちてきたあと、担ぎ運ばれる演出→そのあとスモークのなか幽霊として出てくる、のセット

・どこかにあるはずの「13月ユートピア」というバグ的な怖い概念

地球の大切さを説き始める流れ

東京讃美vs関西への捨てられない愛情 のせめぎ合い

など。

いろいろあげてみたけど、大事なやつ忘れてたらごめん。

2023-04-21

anond:20230420160350

ブコメ:  

ashigaru ちょっとズレるんだけど、十五少年漂流記めっちゃ好きなんだけど、ジュールベルヌなのに外人に言って知ってた事が一度もないんだよな。

 ← それって「十五少年漂流記」って言うから通じてないってことないかい? 邦題原題とずいぶんかけ離れているからね。

2022-05-22

鉄塔 武蔵野線』ってサブスクで見れないんだな

子供の頃の伊藤淳史鉄塔友達と巡る映画を観たいなと思って検索してた

山田洋次の『学校シリーズのどれかだと記憶してたんだけど、wikipediaのどのあらすじにも当てはまらない

鉄塔 邦画」で検索したら、『鉄塔 武蔵野線』という映画だったらしい

おそらくだけど、子供の頃、『学校Ⅳ』あたりと同時期にテレビ放映していたか記憶が混ざってしまっていたようだ

学校Ⅳ』は大学生ヒッチハイク屋久島を目指す話で、ロードムービー的な趣が『鉄塔 武蔵野線』と似たものとして脳内で処理していたのだろう

件の『鉄塔 武蔵野線』は少年友達自転車鉄塔を一つずつ巡って、鉄塔の足元に何かを埋めるようなストーリーだったと思う

今調べると鉄塔をめぐっていた目的はその先に秘密原子力発電所があると信じていたかららしい

少年たちがあくま鉄塔電線の結ぶ先を巡るため、愚直に原っぱを自転車を押しながら歩くシーンを覚えている

トムソーヤ宝島十五少年漂流記地獄霊界通信ぼくらの七日間戦争天空の城ラピュタ未来少年コナンあたりと並んで、小学生の頃に自分の「冒険」のイメージを作ったものの一つだなとこの文を書いていて気づいた

たかったんだけどな

2021-05-17

anond:20210517184816

ダリフラ子供から自分たちだけの大人になる」少年少女孤独な戸惑いと間違いと弱さ、そして自立がテーマで、SF観がどうだとかエロ下品だとかそういう話じゃないんだけどね。そもそも読めてないんだよ否定派は。十五少年漂流記との関連性も指摘されてるのに引用もないし。

2021-01-27

anond:20210127175952

私の知らない本はで劇薬本といってまとめて紹介されてるよ

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2020/06/post-99a8ef.html

とおもったら有料化されてたので記憶ベスト

隣の家の少女 洋書

砂糖菓子弾丸は撃ち抜けない 桜庭

・骨飢身峠死人葛 野坂昭如

 

あと古典

・蠅の王 (十五少年漂流記を読んだあとこれを読むとひでーなってわかる。天使のような諸多たちをオルタ化というか悪墜ちで焼き直したやつ)

ドグラマグラ

信州纐纈城

子供は読んじゃだめですよ

 

ぬるいけど漫画古典で 

ミノタウロスの皿 ふじこふじ

ブラックジャック 手塚治虫 ドクターキリコがらみのやつとかけっこうえぐい 火の鳥もえぐめと聞いたけどつづけてよむ金と暇がない

 

アニメゲームはわりあいよく知られているのでは

コードギアス 反逆のルルーシュ

イデオンガンダム系その他   要は皆殺しの富野作品

・マドカマギカ  要は皆殺しの虚淵作品

平成ライダーのいくつか 

 

みんなもついつい皆殺ししがちな脚本家には気をつけてチェックしておこう

2019-11-07

週刊少年ジャンプ現行連載作品ポリコレ的短評

連載中の作品一覧|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト

ONE PIECE尾田栄一郎

看板作品。バトル漫画

主人公は「天真爛漫バカ」。

敢えて差別問題に踏み込んだりもするが

全体的にジェンダー観がキツい。

HUNTER×HUNTER冨樫義博

看板作品。バトル漫画

主人公は「天真爛漫バカ」。

作者の思想が出るタイプ作品なので

受け付けない人は密かに多そう。

対象年齢は高めでエログロが多い。

ハイキュー!!古舘春一

看板作品スポーツもの

主人公は「熱血バカ」。

時代的な根性論にならないよう気をつけている印象。

僕のヒーローアカデミア堀越耕平

看板作品。バトルもの

主人公は「陰キャ」。

作品テーマ的に善悪価値観差別問題コミットしているのだが

作者の思想がそれに付いていけないように見えてハラハラする。

ブラッククローバー田畠裕基

バトルもの

主人公は「天真爛漫バカ」。

対象年齢は低めで良くも悪くも毒が薄い。

ゆらぎ荘の幽奈さんミウラタダヒロ

ジャンプ史上でも屈指のエロ描写を誇るラブコメ

主人公は「困っている女性絶対に助けるマン」で、

美少女に囲まれていても自分から絶対に手を出さな紳士だが、

意に反して怒涛の勢いでラッキースケベに巻き込まれる構図。

鬼滅の刃吾峠呼世晴

看板作品。バトルもの

主人公は「正義感の強い正直者」。

舞台大正時代ということもあってか家父長的な描写が指摘される。

対象年齢は高めでグロあり。

約束のネバーランド原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか

サスペンスファンタジー

主人公は「良い子ちゃん」。

設定はショッキングだが、ややこしい問題に深入りはしていない印象。

ぼくたちは勉強ができない筒井大志

ラブコメ

ゆらぎ荘ほどではないがお色気描写あり。

主人公は「真摯優等生」。

こちらもやはり性欲が脱臭されたキャラ

過激アプローチを受けたりエッチトラブルに巻き込まれたりする構図。

Dr.STONE原作稲垣理一郎 作画Boichi

ポストアポカリプス十五少年漂流記

主人公は「何でもできる天才」。

プレーン教育漫画を装いながらも

作者の価値観が滲み出てくるタイプ

アクタージュ act-age原作:マツキタツヤ 漫画宇佐しろ

演劇もの

主人公は「闇を抱えた天才美少女」。

人間性おかしさで天才表現するタイプ作品で、

特に教育には配慮してませんという感じ。

呪術廻戦』芥見下々

バトルもの

主人公は「正義感の強いヤンキー」。

ハンタと同じく作者の価値観が出まくってるタイプ作品

ヒロインのかっこよさには一定の評価があるが、

「作者は分かってる!」と持ち上げるほどでもない。

対象年齢は高めでグロ多め。

チェンソーマン藤本タツキ

バトルもの

主人公「バカ」

倫理とか道徳とか知らねーよファック!系。

対象年齢は高めでエログロ多め。

『神緒ゆいは髪を結い』椎橋寛

学園ラブコメから路線変更スケバンホラーバトルになった。

主人公は「ヘタレだけどやるときはやるイケメン」。

一昔前の少女漫画的なノリ。

サムライ8 八丸伝』岸本斉史大久保

バトルもの

主人公は「イキり引きこもり」。

ONE PIECEと同じく、中途半端社会問題かに踏み込むことで、

かえって作者の価値観がキツく感じる系。

ふたりの太星』福田健太郎

将棋もの

主人公は「ヤンキー優等生二重人格」。

常識人が頑張って変なキャラを考えましたという感じ。

ビーストチルドレン』寺坂研人

スポーツもの

主人公は「一途な努力家」。

男同士の関係性が匂い立つラグビー漫画

スポーツ倫理的な配慮は薄い。

トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人

バトルもの

主人公は「頭の良いヤンキー」。

近未来殺伐とした都市舞台にしたクライムアクション

キングスマンパロディグロやってたなあ。

夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ

シチュエーションコメディ

主人公は「真摯な凡人」。

高校生スパイをする話なのでいちおう犯罪的ではある。

『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん

ギャグ

主人公は「変人」。

ゴリゴリ露出狂」が主人公で最高に面白かった前作と、

除霊師と霊感少女」が主人公でつまらない本作、

ポリコレ的にはどちらが良いのだろうか…。

 
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