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2021-11-02

anond:20211102103513

SNSの使い方とかはあっちのほうが洗練されている感はある。

あとあっちエモーショナルな人たちが多いのでマイナス感情向けられるとあれだけど

プラス感情持ってくれると優しくしてくれる人多いよ

政治歴史の話はしないほうがいい、向こうも降ってこない)

2021-09-30

女性表象

増田ではもう多分おなじみで飽きられてる例の話題における「女性表象」について。

今週いろいろ考えていたことを書いておきたい。

多分この文章文脈的にも時期的にもアンチフェミだとみなされると思うんだけど、自分j心にはそんなつもりはない。そもそもあの変な議連フェミだとも思ってないし。

しろ自分としてはクリエイターとしての違和感普段気持ちメモとして残したい。

文章とはいえ自分クリエイターでいわゆるオタク界隈でくらしていて商業化もコミカライズもしたっていう立場だけど、多分立場のものとはあんまり関係ない。

はじめに感じたのは「なんか雑だな」という気持ちだった。

女性表象」というざっくりした単語選択と、そこに込められた視線についてだ。

昨今のオタク界隈クリエイターとして女性キャラはいっぱい作ったし書いてきた。ヒロインとしてサブキャラとしてモブとして。それぞれに主入れを持って作り込んできた。それって「女性表象」なのか? 自分は「女性表象」を描いてきたか

その答えは一般的にはYesではあるけれど、自分自身の中ではNoだ。

一般的ボリュームラノベをささっと書くのに、自分調子が良ければ大体三週間くらいかかると思う(念の為にこれは完成に要する時間ではない)。もちろん作中ではいろんな事が起きるし、ヒロインヒロインとの関係重要ではあるけれどパーツの全てではないので、この時間はそのままヒロインを描くのに使った時間ではないけれど、ひとつの参考としてそれくらいかかる。

そして読むのは早ければ二時間弱とかじゃなかろうか?

まり作るのにめちゃくちゃ時間がかかってさっくり消費できる。これは文章畑に限らずコンテンツは何でもそうだと思う。むしろ文章畑なんてすごく素早く手軽に作れるジャンルで、映像ゲームは桁違いに時間がかかるだろう。

実際そういう現場に協力することもあるけれど、気が遠くなるくらいの人手と時間と、つまりリソースが消費される。

それだけの時間を投下して、「女性表象」をつくって、満足できるかといえば、自分はできない。

嫌われるかもしれない言葉をつかうけれど、正直に言う。

女性表象とき」では我慢できない。

現実女性の方々に訪ねたいけれど、たとえば大好きな人ができて、そのひとと来週デートするとする。初めてのデートだとする。

胸がはちきれそうなほど嬉しいとともに、膝が震えるほど怖い。なんだか冴えない一日になってしまうのが怖い。がっかりされるのが怖い。思ったよりうまくしゃべれないと思うと怖い。相手の期待ほど可愛くない自分だったらと思うと怖い。

そんなときはないだろうか? そんな時何らかの努力をしないだろうか?

自分の知る限りの知己もいままでめぐりあいのあった女性も、すごい何かをしていた。正直男性である自分から理解しがたいほどのエネルギーをそこに注ぎ込んでいた。

その日その瞬間を「いい感じ」にするために、髪型や服を整えて、時には体型やら自分の好みまで変えて、とっておきを提供しようとしていた。そういうのを見ると恐れ多いような頭が下がる様な気持ちになったのを覚えている。

デートの時にやってくる「一番好的な彼女」というのは上記のような女性努力の、つまりクリエイトの結果だと自分は思っている。

ディズニーのいうありのまま自分がなんだかよくわからないけれど、彼女たちは、確かに自分自身を超えた自分を顕現させようとして、いっときそれに成功する。

自分はそれを偉大だと思う。女性からとかそういう理由ではなくて、クリエイターとして尊敬する。言語化出来ているかどうかは定かではないけれど、彼女らはなりたい自分クリエイトして作ったからだ。

創作物には、描きたいものがある。その描きたいものが例えば出会いとか、別れとか、嬉しいとか悲しいとか楽しいとか懐かしいとか、恋とか、そういうものがあって、その過程必要となってヒロインがいる。

卑俗なところで言えば、可愛いとかもっと見ていたいとか、エッチなことをしたいとかでも良い。とにかくそういうエモーショナルな何かを伝えたくて創作物を作る。

女性キャラは、例の言葉を借りれば女性表象は、そのための道具に過ぎない。大事だし思い入れもあるけれど、過程に過ぎない。読者に伝えたいもののために必要であれば何かを盛るし、邪魔であれば削る。

それは現実女性には不可能だ。だって現実女性主人公のために、あるいは読者や視聴者のためにだけは生きられないでしょう? 現実自分生活があって、趣味もやるべきこともたくさんあって、理想の魅力的な自分だけでは生きられないでしょう?

世の中で言われている萌キャラなんてものは、愛されるためにまれてきたものだと自分は思う。自分が関わった仕事は、全てそのつもりで仕事をしてきた。現実女性と違って、彼女らはそれに全力投球だ。なぜなら、それが彼女らの存在意義で、全てだからだ。そのために生まれたからだ。

それ以外の私生活なんてものはない。あるように見えたとしたら、それは覗き見される前提で作られた、いわば公開用の私生活だ。飾り気のない普段の姿、という形態の作り込まれ物語にすぎない。

まり創作物キャラは、現実女性デートの瞬間ほんの一瞬だけできる「すごい自分」でいるのをフルタイムで続けられる存在だし、それが存在価値だ。何ヶ月も、場合によっては何年もかかって産み出されて、一瞬で消費される。その巨大なコストを代償にして、現実を超えるために産み出されるのが創作物キャラクターだ。

自分は、「現実を超える」使命を持った創作物が、そのために悩んでカロリーを叩きつけた創作物が、「女性表象」だなんて、そんなふうに単純化されるのを我慢できない。

たとえば、あるヒロイン不安絶望表現するのに、創作者は雨を降らせることができる。人気のないコンビニ駐車場の暗がりを作ることも出来る。つながらないSNSを登場させることも出来る。それらは舞台背景であって舞台背景ではなくて、彼女内面を表す暗喩だし、読者に感情移入してもらうための動線だ。

そのキャラクターが気高くて必死尊敬に値すると伝えるために銃弾の降り注ぐ戦場も用意できるし、水晶花咲庭園でのダンスシーンも描ける。

彼女の魅力を伝えるためなら、そこまでやる。女性としての魅力を伝えるためにも必要だと判断するならば、女性の体さえ抹消する。耳やら尻尾やら砲塔やらを生やす程度なら序の口で、人面蛇身にすることもあるし、なんだったらAI宇宙船金属筒に収められた脳髄だけの少女なんて世界観にすることも出来る。

雨やコンビニ水晶庭園女性表象かといわれれば誰もがNoと言うだろうと思う。でも創作者の中でそれは渾然一体で不可分だ。その時それが必要ならつくるまで。舞台だけじゃなくて、演出も、エピソードも、言葉選びも、同じ語句ひらがなで書くか漢字にするのかさえ、伝えたいものを伝えるための道具であって、ヒロイン等価で同じものだ。

読者や視聴者の人に、紙面やモニターの向こうで、恋をしてもらえるなら、涙してもらえるなら、どれだけカロリーがかかってもそれら全部はやるべきことだ。

まりやっていることは「女性表象を作ること」なんかじゃないのだ。青椒肉絲定食を作ってるのに対して「ピーマン切るのは許可されるか」「いやピーマンは不許可だろ」みたいな議論をされてる置いてけぼり感。

こちらはピーマン千切り業者をやってるつもりはないし、ピーマン千切りを提供したつもりもない。もっといっちゃえばお前らがいじくり回してるその皿には、パプリカは入っててもピーマンは入ってないよまである。あるいはししとう叩いて大喜びだな、なんてのも。

以上で率直な感想は終わりだ。フェミがどうこうとか性的搾取とかは、自分にはよくわからない。

でもこっちは現実女性を周回遅れにする純度のために何かを描いてるので、現実女性投影であるとか、模造であるとか、そういう雑な用語選びは好きになれない。という話だと思う。

2021-09-17

anond:20210917125446

もともと音楽含む芸術っていうのは、人間感情エモーショナル)を動かすのが目的だ。

 

なのに、その中でも特定ジャンルだけを「エモーショナル」と呼ぼうとした元祖エモさんのほうに落ち度がある。

2021-08-21

anond:20210821170614

エモーショナルなことを表現するなら音楽が適してるけど

情報を正確に伝えたいなら言葉で話すのが一番だと

ミュージシャンの誰かが言っていた気がする

ソースは忘れた

2021-07-11

anond:20210710210008

言いたいことがうまくまとまってないし、隠したいことが多いにしても体験としてまとまってる話もなければ、エモーショナルエピソードもないしなんかつっこむところがない読後感

性別職種ぐらい匂わせするぐらいなら書けば良かったのに

2021-06-12

エモいって

エモーショナルの略かと思ってたけど「えもいわれぬ」の略なの?

2021-05-07

anond:20210507131038

名曲になるフレーズ

空に向かって叫ぶといい感じになる

あとはそう思えたんだ、とかふわっとした感情を入れるといい

明日17時までに書類整理、とか現実的タスクで考えてはいけない

明日17時までに書類整理が終わるといいな、がより良く、

明日17時までの書類整理は夕日に紛れた、とフェードアウトするとなおエモーショナル内容になる

要するに書類整理なんて感傷的な作業は僕には似合わない、というナイーブ自分演出できればOKだ。

上司の報告もせずなんとなくコンビニ時間つぶして雨を待てばいい

ただ、周囲から見ると仕事にあぶれたリーマンしかないが

2021-04-15

anond:20210415024436

話を逸らしてエモーショナル曖昧言葉を仄めかして俯瞰してる感を出す手法典型的すぎるんだよな。やっぱその手の奴だったかというシグナルにしかならない。

2021-03-09

anond:20210219143644

増田氏はとても真面目な方だと想像します。

センター試験は受けた事がなく、国語小中学生の時に3年ほど公文をしていただけでテスト勉強とかした記憶がないのですが今回漢文だけ解いてみました。

結論から言うと一問だけ間違いました。

増田氏の言う通り確かにこれはロジカルに解ける問題です。且つエモーショナルな部分も刺激してくれる良問だと思いました。

伯楽の語源を知るとこが出来たりしてテストを受ける事で知識が増えるというのは嬉しいですね。

2021-01-08

風邪の夜に 馬を駆り

風のように 馬を駆り

なのね…

ずっと息子はただの風邪(でも当時の医療水準からすると死に至る場合もある)だと想いを巡らせてエモーショナル感情を抱いてたんだけど勘違いだった

コロナはただの風邪」みてて思い出した 中学生のあの頃の気持ち

2020-12-15

anond:20201215115454

ひらがなカタカナ漢字のほかに種類を追加していって史上類を見ないエモーショナル言語を育てたい。

ルビがなかなかい仕事をしてると思う。

2020-12-12

[] #90-1「惚れ腫れひれほろ」

地球は回っている。

そして太陽のまわりを周っている。

いわゆる自転と公転ってやつだ。

これらが巡り巡って、太陽地球を照りつける箇所が変わってくる。

それによって気温が上がったり下がったり、明るい時間も増えたり減ったりするんだ。

その変化を俺たちの世界では“四季”だなんて表現するけれど、この言葉最初に考えた人はきっとロマンチストだろう。

または底抜けポジティブシンキングだと思う。

だって客観的に考えて、季節が変わったら面倒くさいことの方がずっと多い。

それを良い事のように解釈する人もいるけれど、実際は煩わしいことだらけだ。

夏は海で遊べるけど、それは暑いことの裏返し。

猛暑を誤魔化すための対症療法しかない。

秋の公園紅葉が綺麗だなんて言うけどさ、むしろ銀杏臭くて最悪だよ。

暑いんだか寒いんだかハッキリしてなくて、優柔不断なところもダサいし。

冬は雪が積もって特有の遊び場になるけど、そのせいで交通は不便になるし、家の雪かきとか手伝わされる。

その時にできた泥と混ざった雪の塊を見て、白銀世界なんていう奴がいたら俺は笑うね。

だけど俺たちに惑星の動きなんてどうこうできるわけもないし、グチグチ言ってばかりいられないのも確かだ。

だったら多少は前向きに考えるくらいが生きていくには丁度いいんだろう。

でも、変にこじつけるのはどうかと思うけれど。

例えば春は恋の季節とかって、別に春じゃなくてもいいだろ。

恋愛漫画を読んでる時のタオナケを見てると、つくづくそう思う。

“恋に恋してる”っていうのは、正にああいう感じなのかもしれない。

…………

「はあ~、今週の『君に読むトワサガ』だけど、ちょーエモーショナルよぉ~」

その日もタオナケの心はオールシーズン狂い咲き満開。

彼女植物プラントを維持するためには、恋愛漫画必要不可欠なんだ。

「マジたっとい、感じ入るわ……」

「それ先週も言ってなかった?」

「言ったかもしれないけど、それは今週言わない理由にはならないの!」

そして俺含む他の仲間達は一歩引いた場所から対応する。

これも、いつも通りだ。

だって俺たちには、こういう恋愛モノの良さがイマイチからない。

物語花形は結局のところバイオレンスだ。

惚れた腫れたで口ケンカするのが、切った張ったのケンカよりエキサイティングとは思えない。

「はあ……この良さが分からないなんて、あんた達はガキね。少しはシップー君を見習ったらどう?」

シップー君”っていうのは、タオナケが読んでる漫画の主要人物だ。

常に主人公を気にかけて理解共感言葉を投げかけ、爽やかなスマイル無料提供してくれる。

まあ“如何にも”すぎて、逆に珍しいタイプ恋人役だ。

そんな実在人物や団体とは関係のないものを持て囃し、挙句に見習えと要求するのは俺たちよりガキっぽくないか

それに、もし言われたとおりシップー君の真似をしても、それはそれで「あんたらキモいわ」って言ってくるだろう。

恋愛漫画モード”のタオナケは理屈の外にいる。

から俺たちはこういう時に、タオナケの粗熱がとれるまで放置するしかないんだ。

次 ≫

2020-12-07

anond:20201207090144

フレーズとしてはたいへんにしっとりエモーショナルからな…

思いついちゃったら俺でも消さないと思うわ

2020-12-06

ネタバレ注意 鬼滅の刃感想

23巻まで読んだので感想(含むネタバレ)

素晴らしい作品だった。 『ぼくらの』や『寄生獣』を読んだ時くらい後を引く読後感だった。

以下まとまってないけど雑観。

対比

鬼滅は対比をよく使う作品だった。

善逸と獪岳、兄上と縁壱、妓夫太郎梅ちゃんと炭治郎・禰󠄀豆子、

そして永遠に生きる無惨とすぐ死ぬ人間たち。

さまざまな場面で対比があるから、違いが強調されてひどくエモーショナルだった。

ただ死にたくないだけのラスボス

無惨のモチベーションはただただ「死にたくない」っていう一点に尽きる。

から鬼殺隊が命を賭して挑んでくる様が理解できなくて「鬼殺隊は異常者の集まり」なんて言う。

ある意味でとても人間臭く、非常に生き汚くて厄介な敵だった。

永遠に生きる無惨とすぐ死ぬ人間たち

永遠の個 vs 受け継がれる意思 っていうのは創作めっちゃ使われてきた対立軸だと思うけど鬼滅もまたこテーマだ。

すぐ死ぬ人間たちが繋いできた思いが、個としての永続を求める無惨を凌駕する物語だ。

無惨も最終的には「受け継がれる意思」に負けたことを悟って「俺の意思を継いでくれ!」と炭治郎に縋るんだけど

無惨はやっぱズレてて違うんだなあ…意思を受け継ぐと言うのは、一方的ものではないのだ。

自分のことだけが大事な無惨と、家族大事な炭治郎たち

無惨には自分以外に大切にするものがなかった。

炭治郎たち鬼殺隊には自分以外に大切にするものがあり、それを奪う鬼を許せなかった。

現代編と救いの矛盾

鬼滅には救いの矛盾存在する。

現代編では主人公たちの子孫と、子孫を残せなかったが転生した(と思しき)人々が平和享受してる。

受け継がれるもの大事ってテーマならば、子孫だけで良い。

なんなら子孫もいなくていい。例えば炭焼き一族が日の呼吸を伝えたように

血縁関係なく転生もない人々がそれでも彼らの意思を繋ぐ、みたいにすればいい。

(転生で、結果ある種の永遠が得られるなら、それは個の永続を願った無惨との対比が崩れてしまう。)

なぜ子孫?

炭治郎が大切にしてきた「家族」が守られ続いていることは物語の救いとして絶対必要だった。

なぜ転生?

炭彦のセリフ「またどこかで生まれ変わって幸せ暮らしいるかもって思うと

悲しいのと寂しいのが少しだけ柔らかくなって安心するね」に尽きる。

テーマとして一貫して無かろうが、この葛藤は不完全な人間のものであり、許容できる。

本誌に掲載されてなかったラスト10ページ

本誌追ってなかったんだけど本誌組はこれカットされてたってマジ?

本誌組と単行本組でそこまで読後感に差をつけて良いのか集英社

現代編の救いの矛盾とかのモヤモヤを力付くで吹き飛ばす凄い筆力だ。

登場人物に重ねられた詩の語り手はわからないが、その一片一片がそれぞれの人物に準えられていてとてもずるい。

これは泣くわ。泣いた。

2020-12-01

NIKECM労働問題NIKE搾取歴史

たとえば、日本問題となっている技能実習生に対する搾取

彼らを搾取していた企業先進的な広告を発表し称賛され始めたら、あなたはどう考えるだろうか?

その広告のために莫大な費用が使われている一方で技能実習生労働環境は劣悪で。

広告の成果でその会社が莫大な利益を得たにも関わらず、技能実習生搾取され続けていたとしたら?

NIKE搾取歴史

自社工場を持たないNIKEは、各国の工場発注して商品生産を行っている。

1990 年代ナイキの関連工場において、労働者虐待を受け搾取されていると訴えがあった。

ナイキはこの訴えを否定ナイキには不正を許さない行動規範があり、下請け工場にも徹底していると発言

しかナイキ発注したベトナム下請け工場の実情はこんなものだった。

ベトナム工場のケース

工場で働く90%が女性。15~28歳。

時給20セント、日給はおおよそ1.6ドル労働時間1011時間

これはベトナム最低賃金を下回り、法定労働時間も超えていた。また従業員管理者から暴行性的嫌がらせも受けていたという。

ホーチミン市での生活は一日2.1ドルほどかかるため、全く足りないのである。チームリーダーこそ月に42ドルを受け取っていたが、これは最低賃金ぎりぎりの額だった。

一方ナイキ説明は、「ベトナム国営工場の3倍の額を支払っている」といったものだった。

聞き取り調査に回答した35人の従業員全員が90日間で37ドルしか受け取っていなかったと語る。

これにNIKEは「訓練期間賃金だ」と反論したが、訓練期間賃金ベトナム労働法規によると最長60日間しか適用できないものだった。

また、非現実的ノルマを課され、時間外労働が強制的になされている状況でもあった。トイレ休憩すら難しい。

時間外労働は割増賃金が支払われるはずだが、聞き取り調査で判明した賃金から考えるに、割増賃金は受け取っていなかったとされる。

インドネシアのケース

ベトナムのケースとほぼ同じなので簡略して書く

労働者 15~28歳の女性

賃金 一日に2.4ドル程度

労働時間 10時間

生産数 一日に90~100ドルの靴を100足

NIKEの主張→「労働者NIKE工場で働いて生活レベルが上がり、貯金や親に仕送りができるようになった」

またNIKEインドネシア国軍に賄賂を支払い「いざというとき」のために備えていたという。

搾取広告戦略

ある会社労働問題報道され始めると、しばらくして社会問題に切り込んだ広告が流れ始める。
可哀想な人々の窮状を映し、エモーショナルストーリーが紹介され、力強いメッセージが添えられる。
「我々は彼らを応援します」


NIKEは莫大な広報資金マーケティングを行う企業だ。

高名なアスリート契約をし、メディアを使って選手NIKE使用してるシーンを流していく。靴は飛ぶように売れる。

世界を変えていく」という強いメッセージを発信して多くの問題に切り込みナイキロゴを映す。NIKEは称賛され、また売れる。

過去、何度もこういった手段イメージアップを図ってきた。

しかし、NIKE当事者である労働問題」については、それを強いメッセージで訴えることはしていない。

NIKE労働問題メディア最初報道したジェフリーバリンジャーは当時こう語っている。

「15000 人の労働者をこの窮乏ラインから抜け出させるようにするだけでもナイキの 1 億 8 千万ドルの年間の広告予算の 1%が必要である。」

現在に続くNIKEによる搾取

2015年、カンボジアでのNIKE搾取工場実態が再び報道されはじめる。

2020年、ウイグルでの強制労働実態報道され、NIKE商品生産拠点であったことが明らかになった。

2020-10-27

の子供も15年後ぐらいに「懐かしいと思ったらRT!」とかいってフォーナイト画像貼るんだろうな

フォーナイト画像に懐かしさを覚える子どもたちが非常にエモーショナルで良い

なんとなくスプラトゥーンスプラトゥーンXXみたいなタイトルで残ってそう

2020-10-21

俺が本当に逃げたかったのは母親だったのかも知れない

19歳で大学進学のために京都に来てから、早くも二十年近くが過ぎようとしている。もともとのきっかけは本当に些細なことで、高校二年生のころ当時のクラスメイトに「京大受けてみようかな」と言ったところ「絶対に無理」と言われて、天邪鬼だった(いや、今もだけど)私は「それなら受かってやるよ!!」と心に何故か硬く決意したのでありまして。でも客観的にみればその友人の言ったことは甚だ正しく、なんとなれば当時の私の学力と言うと惨憺たるもので、高校の学年内順位なども辛うじて下から四分の一にいるかどうか。通っていた高校も曲がりなりにも「進学校」の枠に入ってはいものの、当時(おそらく今もだと思うけど)札幌に四つあった東南西北麻雀かよ、と思うけど本当にその四つがあった)の進学校のうちではドベで、北大への進学者数こそ多い(それだって今振り返って考えるにつけ、すごいことだと思うけど)ものの、東大京大といった「いわゆる」難関大学への進学者は数年に一人くらい。まあそりゃ「無理」と言われるわという状況であったのね。ここまでの流れ、「それでもなんとか受かった俺すげー」みたいないけすかない感じにしか読めないな。すまん。違うんだ。そこは本題じゃない。なのでここを省略すると、現役のときは華麗に落ち、かつ後期受験の申し込みを前期受験前にしておかなくてはいけないことをしらず、後期受けようと思っていた、北大受験すら出来ず(自業自得という言葉がこんなにも当てはまる状況他にある?って思った)、一浪確定。親に泣きついて予備校に行かせてもらい、ファンキー講師陣に必死でついていくこと一年代ゼミ英語講師(だけじゃないけど)は本当にファンキーで、セックスピストルズでかっこ良かったのはシドじゃなくてジョニロットンだったということを繰り返し述べていた)。そのおかげで本当にギリギリ合格したと言った塩梅センター自己採点やってたとき(何故か妹と妹の彼氏(これも未だに何故かよくわかってないが俺の高校同級生)がいた)どんどんバツがついていくものから、私も周りも顔が青ざめていくのは正味の話悪夢しかないのではないか。二度と経験したくないし、この世から大学受験というシステムは無くした方が良いのではなかろうかと思ってますけれども閑話休題

んで、京都に来てから。もちろんこれまで本当に過保護に育った人間には寮生活ってのはペットだった猫がいきなり野良に放り出されたくらいな無謀な状況ではあったのだが、やることなすことにだれか、というか親の監視が無いことに異様な解放感を感じた。

堕落ではあるもの楽しい日々がきちんとそこにあり、毎日誰かとたくさん話をし、価値観が変わっていきながら、でもそれをちゃんと嬉しいこととして捉えられていた。人生で一番泣くことが多かったのもこの時期だし、まあなにかと閉じ込めていた感情が多かったんだなと改めて。周りにいた人たちがめちゃくちゃエモーショナルであった影響も、もちろん有ると思うけれども。

長々と前段が続いたが。

最初、私が京都に来たかった、と言うよりも「地元を離れたかった」のは、友だちもいねえし、黒歴史残ってるしで、そんなところから離れたいということかと思っていたんだが。今振り返ってみるとおそらくそこは理由の一個ではあるけれど、大きな要因ではなかったなあ、と思っている。

ここで、また冒頭のことに戻るのだが、何故京大でなくてはいけなかったか、と言うことが、わりとこの話の主題にもかかってる。

俺の母親死ぬほど世間体を気にする人で、ひと昔前の言葉を使うなら、いわゆる「教育ママ」みたいな人やった。

今になれば、彼女がそう考えるに至った経緯もわからんくもないのだが、当時はよくわかってなかったし、母親の元から離れてようやく「監視管理」をされていたのだと気づき、それがどんだけ嫌かもわかった。

うちの母ちゃん母子家庭で、母方の祖父はもともと病弱ではあったらしいが戦争行って帰って来て母親子供の時になくなったらしい。

それから生活保護を受けたりして、まあいわゆる「普通ではない」生活をして来たのが、俺に対する教育だったりに現れてんやろな、と後に振り返って思うし、そこは「子ども自分のような「「惨めな」」生活を送らせたくない」という気持ちがあったのもめちゃくちゃわかる。もちろんあとになって少しずつ理解できた話に過ぎないけれども。

ただ、それと関連するのかそうでないのかはわからないが、俺の母親は「通常そうなることが望まれてる」ルート以外の道を俺が辿ることに、異常な嫌悪感を持つ人であった。

極端な例えだが、俺がヘテロでなければ、あの人は納得しなかったと思う。タトゥーを入れたら、俺のことを拒否したと思う。法律婚をしないことにも違和感を感じたと思う。

なんとかわかってもらいたくて(甘かった)、きちんと真摯に向き合って話をしたこともあったけれども、最終的に彼女から返って来る言葉は「私はあなたの親なのだから」という、一つも意味を持たないものしかなかった。

うちの母ちゃんは「性別に関わらず家事はしなさい」と言って、洗濯料理掃除、全部教えてくれた。今も改めて思うけども、その価値観はとても正しいと思う。大人になってから話した時に「結婚前に男性から良いように扱われて本当に辛かった」と話してくれた。聞いた時は俺も辛かったし、許せねえと思ったんだ。311以降に「初めてデモに行ったよ」と話してくれたことも嬉しかった。「もしかしたらようやくお母さんと和解できるかも」と思ったから。

でも、それはすべて「対他人に関して」のことで、彼女にとってはいつまでも俺は「かわいいゆうちゃん」でしかなかったとわかって「理解し合える」「親とはいえそれぞれ別の人間として付き合える」という望みを捨てた。

一個言いたいこととしては、「俺はあなた感情ホストクラブではない」と言うこと。

あなたの期待通りに動かないといけないなら、そんなことはできないよ、と強く思った。

お互いに理解して、別々の人間として尊重あいたいな、と思っていたけれど、少なくとも俺の親子関係のケースでは無理だった。

悲しいけれど、もう放って置くのが精神衛生上良いのだろうと思っている。

京都に来れたのは、そういう意味で本当に良かったと思う。

しんどい経験を経て来てたのは知っているからあまり強く言いたくはないけど、彼女子ども支配下に置きたかったんだなあと改めて思う。

母親が死んだとしてもなんの感情も湧かない予想を確信しているし、でも、それが少し寂しい。わかりたかった。

2020-09-05

anond:20200905003356

退廃は、そこに当人たちが至る過程エモーション劣化があり、それを外野から見るとそこに至るまでに並々ならぬ情動の変化があったであろうことを想像させられるがゆえにエモーショナルに感じられるのだ。しらんけど。

2020-09-02

今こそ言いたい。じゃあ子供意見は一部除き基本無効化すべきなのではないか

被害の訴えなど緊急性の高いものは除く。(大人にも通常行う真偽判定は必要。)

高校生など未成年との性的関係は、同意があったとしても(「真摯恋愛感情に基づくもの」と主張したとしても)、淫行として処罰される可能性がある。

なぜか?法的解釈では未成年は「心身の未成熟」であり、「それに乗じた」同意無効だよね、マインドコントロールだよね、ということだからである

そう、未成年個体差はあれ、心身が未成熟なのである。そういうことになっている。事実、そういう根拠に基づいて罰を受けた者がいる。(婚姻までいくとやっと認められる)

故に、未成年が述べる意見というのは「心身の未成熟」に乗じて、他の成熟した大人が刷り込んだものである可能性が高い。恋愛感情がそうなのだから、当該者にとってエモーショナル意見ほどそう見るべきだ。

それを未成年自身が「自分意見」だと言っても、それは認めるべきではないのである。なぜなら「未成熟」だから。そういうことになっている。

未成年が主張することに対し、世間は敏感である

身近で留まる場合は「子供の言うことだから」と無効化が働くことがままあるが、ひとたびメディアに流れればその言葉大人の主張よりも人の印象に残る。大人から反論は「大人げない」という悪印象により阻害もされる。

前述の通り未成年は「未成熟」であり、その意見とは基本的に「未成熟」に乗じて刷り込まれ大人意見である可能性が高い。

未成年という属性を利用して未成年に外に向けて主張させることは、「未成年性の搾取」に他ならない。

当該未成年が成人して成熟したとき、自らの主張を自らで恥じ、精神的苦痛を抱えるもしくは自己正当化のために過激化し新たな「未成年性」を利用する危険性もある。

大人はこういったこから未成年を守らなければならない。だから自分意見(だと思っている大人意見)を大っぴらに言うようなことは、諸未成年のために阻止・無効化すべき(できれば優しく諭すべき)なのである

「愛している」という言葉無効にしておいて他の言葉だけ聞くなんて、そんな不条理がまかり通ってはならない。

最後に言うが、ロリショタをめぐる大人人権の話じゃねーからな。それは他でやれ。

2020-08-29

anond:20200829101604

てか時々KKO増田愚痴文て普通にバズるじゃん

でもいいとこ「つらいね、仕方ないね」で終わりよ

日本史ね」とか「子供〇したい」みたいにウワッとエモーショナルなうねりが起きるわけではない

2020-08-07

anond:20200807102939

感情を揺さぶられた!というある意味では「感動しました」の類似でふわっとしている概念には変わりない

ただし「感動」がお涙頂戴の(元来の意味での)テンション指標に対し、エモいまりエモーショナル」は興奮し心拍数が上がるという感覚が強い

2020-07-28

24時間で消えるnoteという記事が美しい文章だったので、消えた後も読めるようにここに残す。

https://note.kishidanami.com/n/n0b2033a6652f

本当に24時間で消えてしまうのは惜しいのでここに。なぜかweb魚拓は撮れなかった。


24時間で消えるnote一世一代の大告白を受けた〜

岸田 奈美

2020/07/27 19:06

Instagramには、24時間で消えるストーリーという機能がある。フォトジェニックじゃない(=映えない)写真を、気軽に投稿できるのが良いそうだ。というわけで、これはフォトジェニックでもエモーショナルでもない、24時間で消えるnoteだ。おもにわたしの醜いモテへの執着や、頭を抱えたくなる恋愛の話に使われる。

一世一代の、大告白を受けた。

彼は、愛すべきバカの友人の紹介で知りあった、愛すべきアホだった。底抜けにアホで、底抜けにお人よしだった。

いつも良いことがあったみたいに微笑んでいて、箸が転がっても楽しそうで、だれかの良いところを褒めることが大好きで、褒められたらわんわん泣いて、飲み会で輪にはいれていない人に一番に声をかけ、信号の点滅する交差点でおばあさんがゆっくり歩いていたら自分荷物がペシャンコになろうとも放り出して一目散に駆け寄る人だ。たまに大きな犬に見えるときがある。

だけど悲壮感に満ちたおもしろい失敗や事件に巻き込まれしまう引力はわたし以上で、いつも「なんでこんなことに」と半泣きになりながら、不運に揉まれるアホの彼が書く文章は、ちょっと息を飲んでしまうくらい上手だった。彼はわたしと同じ作家だった。書き残す言葉でだれかの呪いを解ける、尊い人だと思った。

友人として、作家仲間として、アホ同士だいたい4人くらいで仲良くやっていたのだが、思いもよらず彼から「好きだ」と言われた。

まりにも予想をしていなかった展開なので、わたしは「虫だ」と聞き間違えて、そっか虫がいるんだと黙っていた。わたしがしばらく黙っていたので、考え込んでいるものと思い、彼は律儀にその沈黙を守っていた。実に無駄3分間を過ごした。

「付き合ってほしいです」

「い、いやです」

「えっ!?

彼は目を丸くした。目を丸くしたいのは、こちらの方であるだってきみとはずっと良き友人でいたいと思っていたし、こう言っては申し訳ないけど、まったくもってタイプではなかった。

彼は底抜けにアホで、底抜けにお人よしなので、たくさんの人と運命から愛されている。彼が誰かの悪口を言っているのは聞いたことがないし、誰かが彼の悪口を言っているのはもっといたことがなかった。

でも、彼はスマートとはほど遠いのだ。モテないわたしが選り好みして、本当にごめん。醜いことは百も承知で、神戸のド田舎から出てきて、Sho-comi覇王愛人)を恋のバイブルにし、最近ツイステッドワンダーランドリーチ兄弟に夢中なわたしは、スマートな男と付き合ってみたいのだ。

彼を恋愛目線で言い表すとしたら、なんだろう。童貞最後に見る夢。失った青春の延長線。交響詩篇エウレカセブンレントン・サーストン。ボーイ・ミーツ・ガールリブン。奥田民生になりたいボーイ。近所のタバコ屋に住み着いた大きな野良犬。振り向けばだいたい自動ドアに挟まってる。本当にごめん、ひどすぎる言葉しか出てこない。

これでわたしを嫌ってくれたらいいなと思いつつぜんぶ言ったら、ものすごく神妙な面持ちで「まあ童貞みたいなもんだからね、よくわかったね」と感心していた。感心をするな。

「というかね、信用できないんやわ」

「なにを!?俺の恋心を?」

「君の恋心をだよ。だってわたしたち、二回しか会ってねえのよ」

そう。時期が時期だったので、知りあってからほとんど、友人たちを交えたリモート飲み会で話していた。直接彼と会ったのは、たった二回。一回目は奇しくも害獣に襲われて怪我をし、二回目は引っ越した家を悲運にも七日間足らずで失っていた。事件が過ぎる。

ともかく二回しか会ってないのだ。マチネの終りの福山雅治でも、もうちょっと会ってた。

まりこれはひと夏の思い出にすべてを賭けてきた、まごうことな童貞リブンだと思った。詳しくは書かないが、告白場所もひどかった。いまどきの小学生ですらもうちょっと良い場所を選ぶ。

どこをどう見てもタイプではない童貞に、心を乱されているわけには、いかないのだ。どこかで優しくて素朴でかわいい女の子と一緒になってほしい。

「わかった。俺はいつまでも待つよ。誓うよ」

「なにを?」

人生を」

「なんて?」

人生を誓われてしまった。誰からまれたわけでもないのに、やたらと重いものを後さき考えずに背負い込む、己に十字架を課す、これぞ童貞リブンじゃないか。もうやめてくれ。誓わんといてくれ。

それから、何度か彼とご飯を食べたり、お茶をしたりした。書いていて死にたくなるのだけど、目が合うたびに、かわいい、本当にかわいい、すごい、きれい、と初めて動物を見た子どものような表情で褒めてくれた。

わたしは、自分の外見に強烈なコンプレックスがある。もったりとした奥二重、並びの悪い前歯、突き出た上唇、団子を貼りつけたみたいに低い鼻。どこをどうとっても、褒められなかった。取材などで撮ってもらう写真を見るたびに、現実を突きつけられて、悲しくなる。だから、彼のかわいいを信じることができなかった。

あと、人から好きだと言われて付き合ったことがない。いつもわたしは異性を追いかける方だったから、尽くして愛することこそが、自分価値だと思っていた。

まりにもわたしが、かわいくないからやめてほしい、と頼むので、彼ははじめてむっとした顔を見せた。

「なみちゃんのかわいさが、なみちゃんに伝わってないのはいやだ」

そして思いついたように、わたしが買ったばかりのライカQというカメラを手にとり、夕暮れの街を歩きはじめた。ぶらぶらと歩いていて、彼はなにも言わずシャッターを切った。

写真を撮るならもうちょっとポーズ指定とか、背景のこととか、考えるもんじゃないのと思ったのだが、そういうのはなかった。

樹木希林内田裕也関係から学ぶこととか、かわいい犬が歩いているのを見るだけで脳汁が出そうになることとか、ブタクサの油炒めはどんな味がするのかとか、そういうアホな話をしていた。いつのまにか彼は、何度もシャッターを切っていた。

彼はカメラマンではない。ド素人だ。

カメラを見ながら「うわっ、かわいい」「びっくりするくらいかわいい」「こっちかな」「いや、こっちだな」「まぶたに焼きつけたい」とアホなことをつぶやくので、したたかにどついた後、見せてもらったのがこれだった。

L1030088のコピー

まれてはじめて、自分のことを、ちょっとかわいいと思った。なんだろう。汗でメイクも落ちてるし、服だって適当ワンピースだし、手はむくむくしている。でもなんか、良かった。

「俺には、なみちゃんがこう見えてる。なみちゃんは心の美しい人から、誰よりも美しく見えるよ」

発言は相変わらずアホだったし、何度見ても顔はタイプではなかったし、彼はこのあとすぐ自転車にひかれかけていたのだが、ひとつだけわかったことがあった。

写真というのは、レンズが人を映すのではなく、人が人を映すのだ。

ファインダー越しの表情、身体の動き、まわりの風景には、関係性が透けて見える。いい顔をさせられるというのは、いい関係であるということで、もっと言えば、撮る人の恋や愛みたいな言葉にできない感情も確かに伝わってくる。文章も同じだ。だからわたしたちは作家なのだ

わたしの凝り固まったコンプレックスが、他人視点を通して、少しずつ溶かされていくような感覚になった。わたしのことをこんな風に見てくれる人たちがいると思えば、この世界はそれほど悪くない。

告白の返事はしていない。付き合うかどうかもわからない。ただ、写真を撮ってもらうことが増えた。そのかわりエッセイにしていいかとたずねると、決まっていたみたいに快諾してくれた。

今日は「俺と付きあった方が良い48016個の理由」というメッセージが届いて、1から順番に送られてきたけど、ひとつ一分で語ったとしても八百時間かかるのがバカだと思った。

つかこバカのことを、好きになる日はくるのだろうか。勝手に誓われた人生を、わたしはどう持て余せばいいんだろうか。とりあえずわたしは、恋よりも、いまはなにかを書きたい。今日わたしは、恋人がいない。

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