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2020-12-23

懐中しるこはいざ食べてみるとそんなに美味いものだとは思わないのだが、冬になるとなぜか食べたくなってしまう。お椀の中に入れた最中の上から熱湯を注いで、皮がふやけた頃に箸で潰して食べる。最中の皮を口に入れると舌の上でなんだかヌメヌメして、この感触を味わうと、急に冬が来た感じがするのだ。

そんなことを思い出しながらアパートの自室でお椀に懐中しるこを入れて、お湯を注いでいた。最中の皮と小豆の粉の香ばしい匂いがすぐに立ち上ってくる、と思ってお椀の上から匂いを嗅ぐと、ずいぶんスモーキー香りがする。コーヒー豆焙煎していてもこんな香りにはならないはずだ。どこかで誰かがゴミを燃やしているような。

外で誰かが叫んでいる。窓を開けて道路を見下ろすと、道に立っている男性と目が合う。こちから見て右手を指しながら、カジ、カジと繰り返している。

指差す方角を見ると、黒い煙が立ち込めている。というか、二件隣のアパートから煙が出ているらしい。

スマホ仕事用のPCと、そのへんにあるものリュックに詰め込んで、コートを来て外に出ると、煙で周囲が霞んでいる。

木造アパートがこんなに早く燃えるとは知らなかった。建物全体が炎に包まれて、内部でしきりに何かが弾ける音がする。消防車が着くと直ちに放水を開始したけど、なかなか火の勢いが弱まらない。

警察が来て周囲を封鎖したので、自室に戻れなくなった。集まってくる野次馬に混じって消火活動を眺めるくらいしかやることがなかった。煙を吸ったせいか少し気分が悪くなった。

ツイッター検索すると、ニュース速報がすぐに出てきた。ヘリコプターで上空から消火活動をとらえた映像を見ていると、なんだかすべてが嘘っぽく思えた。

奇跡的に焼け残った自分の部屋に戻れたのは結局2時間以上経ってからだった。何もかもが焦げ臭い懐中しるこはすっかり冷めて、お椀の中で泥のようになっていた。

出火元のアパートは全焼した。住人は今夜どこで寝るのか。ごめん、家が焼けちゃったか今日泊めてくれない?と頼む状況は現実に発生するのだろうか。

翌日、Yahoo!ニュースに載った記事を見ると、どうやら放火しかった。

またツイッター検索すると、焼けた建物は、近所に本部があるフェニミスト協会合宿所だと言っているアカウントが見つかった。合宿所がどういうところなのか見当もつかなかったが、たんなるアパートではなかったらしい。いままで何も知らずに前を通り過ぎていた。

この放火は、先日、百人町であったフェニミスト連合拠点爆破に対する報復だと指摘しているアカウントも見つかった。

最近、フェニ連とかフェニ協とか似たような名前を見かけるけれど、それが何をしている団体なのか、なぜ争っているのか、よくわからない。自分日本平和ボケしているのだろうか。これほどの強烈な悪意と敵意を持って暴力応酬を続けている団体が近所にあったことに、ちょっと実感が持てないでいる。

2020-12-21

店でパキスタン米のチッキンビリヤニを食べていたら、外で地響きみたいな音がした。次の瞬間には建物全体が大きく揺れて、店の窓ガラス割れた。外に出たら、数件先にある雑居ビルの上階から黒い煙が出ていた。

道に出ていた人たちは火事消防車と口々にいいながら遠巻きに見ている。パンパンと何かが弾けるような音がして窓から火が出た。

消防車パトカーが来て、警官交通整理をはじめる。下がってください、煙を吸わないようにしてください、と通行人を遠ざける。

近づく救急車の音を聞きながら、とうとうやったんだなと思った。

百人町拠点があるフェニミスト連合(フェニ連)と東中野のフェニミスト協会(フェニ協)が抗争状態にあることは、この辺の人間なら誰でも知ってる。最近ますます治安悪化していて、ここに書くのもはばかられるようなひどい暴力沙汰が頻繁にあった。

比較無難な例を出すと、このへんの道にはよく髪の毛の束が落ちていることがある。フェニ連とフェニ協の構成員らしい女性同士が、相手から毟り取った髪の毛を握りながら真昼間から街頭で殴り合った名残だ。

公安調査庁統計によると、フェニミズム系の宗教団体構成員の98%が女性だ。理由はよくわからない。

大久保中華食材店の壁に貼ってあったフェニ連のチラシを見たことがある。自然農法自然なお産、婚姻に縛られない家族関係、とかスローガンが書いてあって、その下には富士山麓で農業にいそしむ女性たちの写真がのっていた。これのどこに戦闘的な要素があるのか、いまひとつピンとこなかった記憶がある。

そっち系」の人は独特のクセがあるなとは思う。マッチングアプリで知り合った広告代理店勤務とかいう人がそうだった。フェニ連とフェニ協のどっちだったか忘れたが、やたらと「自然に還らなきゃ」と言っていた。大久保の連れ込み宿へ行って、興奮が高まってくると、緊迫感のある声で「出せ、出せ、出せ」となぜか命令形で絶叫していたので、萎え記憶がある。

そんなしょうもないことを思い出しながら店の前で消火活動を眺めていると、パキスタン人らしい店員さんがサモサをくれた。そういえば会計がまだだったなと思ってお金を渡してから大久保駅に行って総武線で帰った。

2020-05-30

緊急事態宣言解除の金曜の夜

東京緊急事態宣言解除後、初の週末。

既に先々週、解除が匂わされはじめてから感覚的には「もう終わった感あるな」とリラックスし始めてたんだけど、理屈では「終わってる訳ねえよな」と考えていた。

でも、そういう気分になっちゃったのは事実なんで、おそらく世の中の人々は俺と一緒で「もう終わったな」って感じて、それで俺とは違ってその気分のまま行動する人も増えるだろうなと思っていた。

別にそれで俺がスゲーとか思ってなくって、俺はたまたま職業在宅ワークに移行できた上、住宅事情性格も適性があったから深刻なストレスがなかっただけだ。

在宅ワークが始まる前週、3月末にこんな日記を書いたが、自分にとってこの2ヶ月は思ったより平和で平坦に耐えられるものだった。

https://anond.hatelabo.jp/20200329232753


とはいえ、ずっと家から出なくて平気な訳ではなく、時々夜中に自転車都内をぐるぐる走り回ったりしている。

GW明けにはこんな日記を書いた。

https://anond.hatelabo.jp/20200509173934


在宅ワーク中、仕事に使うのと別のPC都内各所のライブカメラを流しているのは相変わらずで、今夜もライブカメラが捉えるスポットを目指して自転車を漕ぎ出した。

目的地は渋谷スクランブル交差点

今夜もただ自転車を乗り回すだけで、人と話さず、何も食べず、コンビニ飲食店にも入らない。


自宅近所は金曜の夜なのにやはりまだみんな外出を控えているようで、人もほとんど歩いてない。みんな真面目じゃん。

しかし、しばらく自転車を走らせて百人町差しかるとルノアールがやってないだけで、人の往来は2ヶ月前に戻ったよう。


そのまま総武線を左に見ながら南下すると、新宿大ガードの下では、皆が開放感に満ちた顔で道を歩いていた。

20人ほどの男女の一段は2ヶ月の我慢サバイブしたことをお互い称え合うように、談笑しながら信号を待っている。

男同士、ガッツリ肩を組む。

5人ほどはマスクをしていなかった。


さらに南下して渋谷に向かう。

以前職場渋谷だったので、毎日通っていたのだが、職場が移ってからは足が遠のいていた。

久々の公園通り

以前、ホームレスのために社会活動家炊き出しをしていた宮下公園は、公園チューブのように覆う巨大建築物渋谷駅と一体化しようとしており、まるで要塞のようになっていた。

見ないうちに街って変わっちゃうな。


巨大建築のせいで記憶が切断されて、現在地を見失いそうになりながら、ライブカメラの捉えるスクランブル交差点へ。

そこでは、20から30代の人たちの友達グループ恋人で賑わっていた。

感染したらリスクの高いお年寄り外国人はいない。

まるで15年前の渋谷に戻ったみたいだ。

恋人同士が西武前で熱いハグを交わしている。


ざっと見た感じだと、新宿で5人に1人、渋谷では10人に4人はマスクをしていなかった。


20代・30代では感染しても重症リスクは低い。

彼らだけでいくら感染が広がっても、彼ら自身、深刻な健康被害は起きないかもしれない。

でも家に帰れば家族と同居している人もいるだろうし、普段利用している店や病院会社バイト先などに50代以上の人もいるはずだ。

中高年と全く触れ合わずに、若者だけで生きていくことは現実的ではない。


今日東京新規感染は22人。

GW感染者が減ってもまた増え始めたってことは、無症状の感染者はまだやっぱりいて、人の往来が増えれば、感染もまだまだあるってことなんだろう。

だって感染してない保証はないかコンビニの支払いもPeyPayにしたし、画面越しじゃない会話なんかほとんどしない。


専門家会議の人たちはずっと言っていた。

第一波で大波が来た後、中小規模の第二波がやってきて、またネジの締め直しと緩和が繰り返されると。

開放感に溢れる街の様子を見ていると、第二波はくるかもしれない。感染者の数は2ヶ月前の3月最終週と一緒くらいだ。

でも第一波ほどの感染爆発になるかと聞かれれば、その頃よりは、俺みたく在宅に移った人もいるし、真面目に家にいる人も多い。

最大規模で1日50人の感染くらいになって、慌ててみんな家に戻るって感じなるんじゃないだろうか。

まさに専門家会議グラフ予言したように。


もちろんこんな予想はいい方向に外れたら良い。

これで俺が予想をはずしても、せいぜいブコメで「2週間後はNYって言ってた増田、息してる?」と煽られて「おれニューヨークって言ってないし。それに芸人ニューヨークは粗暴な弄り芸であんまりきじゃないし。」って心の中で言い返してありゃりゃって思うだけで、そんなちょっと恥ずかしい気持ちは、人工呼吸器に繋がれる人が出る悲劇に比べたら何でもない。


西新宿都庁を見上げると、ツインタワー虹色ライトアップ

感染がすくなければ虹色、多ければ赤くなるという。

紅に染まらなければそれに越したことはないけど、虹色に照らされた都庁が見下ろす街で、多分今夜、第二波は始まっている。

ドトール緊急事態宣言の間もずっとやっていたけど、まだ店内でアイスコーヒーを飲む気分じゃないな。

2018-09-27

アプリタクシーを呼んだら

「JapanTaxi(旧 全国タクシー)」というアプリを使ったことがある人も少なくないのではないだろうか。

簡単に言えば、地図上で乗車場所を設定すれば、そこへタクシーが迎えに来てくれるというものであるが、使う人が多すぎて迎車料金の410円だけでは乗務員にとって割の合わない仕事も増えてきた。

全国各地のタクシー会社提携しているが、開発元が日本交通の子会社で、前身日本交通専用配車アプリであるということもあり、東京では日本交通車両を呼ぶアプリという印象が強い。
(実際は一部の個人タクシーや、東京無線の車も呼べる)

東京タクシー事情

一般的タクシーは駅や病院に待っているものに乗るか、電話で家まで呼んで乗ることが多いと思われるが、東京は前述の2つよりも、そこら辺を走っているタクシーに手を挙げて乗ることが多い。タクシー営業エリアも広く、東京都は営業区域が5つに別れているが、その中でも都心部を擁する営業区域は「東京23区+武蔵野市三鷹市」と、東西は40キロ南北は30キロにも及ぶ広大な地域が設定されている。

東京23区+武蔵野市三鷹市場合運賃最初1052mまで410円、そのあとは237mごと or 一般道において時速10キロ以下での走行時間が合計90秒ごとに80円加算される。夜間割増は22時~翌5時の間に2割増。遠距離割引は9000円を超えた分について1割引。高速代は別途請求される。
会社によっては法定下限ギリギリまで料金を下げており、夜間割増がなかったり、初乗り300円台の会社もある。

給与体系は完全歩合制で、日本交通場合グループによって若干違うが)、売上の52%が月給となり、10%はボーナスとして積み立てられる(=売上の62%が手元に来る)。つまり、乗せるだけ儲かるという仕組み。最低保障給与は月額18万円。

タクシーが来るまで

このアプリタクシーを呼んだあと、裏方ではこういう風になっている。(日本交通場合

1. アプリサーバーを通して近くにいる空車タクシー自動的選択される

電話予約だとオペレーターが手動で選んでいるが、アプリ予約だとコンピューター自動的に選ばれる。
そのため、逆方向を走っていようが右折禁止交差点にいようが適当に選んで呼んでくる。車両位置情報アプリ確認できる。

2. タクシー車載からけたたましいビープ音が鳴り、無線配車が来たことが知らされる

これがかなりうるさい。無線システム車載カーナビと連動しており、無線が来るとカーナビの画面が一瞬ホワイトアウトするため、緊迫する。
5秒以内にメーターの「迎車」ボタンを押せば配車成立となり、押さなければ不成立。既に目の前にお客様がいるような状況だと、乗務員無線を受けず、また「1」に戻る。配車が成立してようやく、「配車情報」が表示される。

3. 配車情報を受信し、迎え先へ向かう

どんな内容の無線かは、運転手無線配車を受諾して初めて分かる。運転手には最低でも「お客様の氏名」「予約の種類」「迎車時刻」「迎え先」「到着後の対応」の5つが届く。これについては後述。
前述の通り無線システムカーナビと連動しているため、アプリでピンを立てた場所がそのままタクシーカーナビに反映される。
指定されている迎車時刻に間に合うよう迎え先に行くが、配車の種類によっては5分前だったり、40分前だったりとまちまち。

4. 迎え先に着いたら、車外待機。お客様が来たらお名前確認して乗車していただく。

車外待機は、日本交通マニュアルで定められている。単なるお迎えのサービスとしてだけではなく、周囲の通行人へのアピール意味もある。
降車時も乗務員が外に回ってドアを開けてくれるが、慣れたお客様はしなくていいと言ってくれる。

運転手に届く情報の内容

https://i.imgur.com/yGMi2rt.jpg
↑こんな感じの画面で届く。横の「ナビ」を押せばカーナビの経路案内がスタートする。
迎車料金は410円だが、指定時刻の1時間上前に予約した場合、更に410円発生する。

お客様の氏名

カタカナのみで送られてくる。フルネームしっかり入っていることが多いが、たまに名字だけだったり、お店の名前だったりする。
外国人アプリ利用者で氏名を登録していない場合、代わりに「マチアワセバンゴウ様」と表示され、別途3桁の確認番号が表示される。こんなニュースもあった。 https://www.j-cast.com/2018/05/15328701.html?p=all

予約の種類

乗務員にも予約の種類が知らされる。その種類は以下の通り。

【即時配車】
「迎車時刻を指定せずに」「電話で」配車を依頼した場合。概ね無線センター指定した迎車時刻の1020分前に、運転手に配車依頼が届く。

【必着配車】
「迎車時刻を指定して(1時間以内)」「電話で」配車を依頼した場合ホテルフロント宴会会合の進行具合を見て呼ぶパターンが多い。

【予約配車】
「迎車時刻を指定して(1時間以上)」「電話で」配車を依頼した場合。だいたい長距離のことが多い上、運賃に820円加算されるため、乗務員ちょっと期待する。運転手に配車依頼が届くのは予約時刻の20分~30分前。

【即時スマホ配車】
「迎車時刻を指定せずに」「アプリで」配車を依頼した場合。一番多いが、だいたい短距離目的地が指定されていなくても、時間帯や場所によっては情報を受信した時点で行先が予想できる。例えば夕方の「北新宿」「百人町」なら歌舞伎町とか。運転手に配車依頼が届くのは予約時刻の5分~20分前。

【必着スマホ配車】
「迎車時刻を指定して」「アプリで」配車を依頼した場合電話予約で言うところの「必着配車」「予約配車」にあたるが、いつ予約しても迎車料金は410円。
公式サイトでは「アプリで注文すれば1時間上前の予約でも料金は410円でお得です!」と言っているが、配車が決定してからお客様にご乗車いただくまでの時間が長い割に売上にあまり貢献しないことも多いため、嫌う運転手が多い。だいたい20~30分前に呼ばれる。

【優先必着配車】
「優先予約料金を払い」「迎車時刻を指定して」「アプリで」配車を依頼した場合アプリだけの機能お客様からすれば便利かもしれないが、乗務員からすれば悪の権化である指定時刻の30~40分前に呼んできて乗務員時間を奪っていく。後述。

迎車時刻

電話時間指定せずに予約した場合無線センターオペレーター車両位置考慮してキリのいい時間に設定し、それを電話口で伝える。
アプリも似たような感じで、コンピューター自動的に設定する。アプリに「あと○分」と出てくるが、その時間乗務員にも知らされている。かなり余裕を持って設定されるため、これに遅れて到着することはほとんどない。ただ、アプリ配車の場合、その時間になってもお客様が出てこないことも多い。何らかの事情があるのは分かるが、乗務員からすればまあまあ迷惑である理想を言えば、車が来たのがアプリで分かった時点で出てきてほしい。
よくあるのは、迎え先が住宅街の細道であるにも関わらずお客様がなかなか現れず、その間に後から他の車が来て車を移動させなければならなくなるパターンである。細道に限らず、狭い割に交通量が多い道路でも同様。

迎え先

文字情報としては住所だけが知らされるが、アプリでピン(乗務員は「旗」と呼んでいる)を立てた場所がそのままカーナビに送られてくるため、乗務員もそこを目指してタクシーを走らせる。しかときどき通りに面していない建物にピンが立っていたり、大きな建物中央にピンが立っていたりする。お前がいる場所じゃなくてタクシーが行く場所を教えてくれ!そういう場合は、乗務員が頑張って探したり、無線センター場所不明の旨を連絡して対処する。
アプリで呼ぶと、注文画面の右下に「場所詳細」というボタンが出てくるため、そこで待機場所建物名などを入力していただけると、トラブルもない。ちなみに、車寄せがあるマンションビルタクシーを呼ぶ場合、車寄せの入口にピンを立てて、「場所詳細」にビル名と車寄せに行く旨を書くのが正攻法
アプリ配車だと目的地も設定できるのだが、なぜか設定しない人が多い(=乗ってから言う)。別にそれでも構わないのだが、いざ行先を聞いてみると待機していた方向とは反対で、その場でUターンしなければならず、余計な時間を取ってしまうというパターンが多い。そういう時に限って「早く出発してください」とか言ってくる

到着後の対応

乗務員がその場で待つか、インターホンやお店に直接伺うかの2種類。それぞれ車載器では「待合」「伺う」と表現される。

優先必着配車

これはアプリ上で980円を余計に支払えば(迎車料金と合わせて1390円)、予約を取りにくい時間帯でも優先的に配車してくれるというものである。朝に使う人が多い。しかし、これはお客様指定した時刻の40分以上前から車を拘束するため、乗務員からの評判はすこぶる悪い。とりあえず空いている車なら何でも優先必着に回すため、銀座にいる車を目黒まで向かわせたり、新宿にいる車を世田谷まで向かわせたりというのは日常茶飯である

優先必着が多い朝の時間帯はどこを走ってもお客様が手を挙げており、乗務員としては稼ぎ時。そしてそれ以上に、短距離でも長距離でも、急いでいるお客様に一人でも多く乗っていただき安心していただきたいという思いが強い。これこそタクシー冥利に尽きるというものだが、この優先必着は、タクシーお客様をお乗せできない状態で朝の都心を延々と何キロも走らせるもので、社会的にも不利益が大きい。何人も手を挙げている人をスルーして迎えに行き、20分30分と待たされた挙げ句、送り先が近場だったとなれば、負しか生んでない。

「980円余計に支払ってくれるならそれでもいいのでは?」と言われそうだが、この980円は売上に加算されず、アプリの開発会社(=日交の子会社)に回るため、やはり乗務員にも不利益しかもたらさない。ちなみに40分あれば朝なら5人は乗せられるし、40分ずっと走り続けるような営業は6000~7000円にはなる。会社にも利益が及ぶか怪しい。

そもそも無線配車自体営業効率を下げるというのが本音だが、来たら既にお客様が外に出ていたり、荷物が多かったり足の悪いお客様だったり、あるいは長距離お客様であれば、そんなモヤモヤも吹っ飛ぶ。

タクシーの予約ができない

朝や雨の日に多い。理由簡単で、予約に回せるタクシーがいないかである。こういう時はそこら中で手が挙がるため、誰も無線を取れなくなるのだ。ちなみに営業所の職員は出庫できる車は全て出庫させるような計画を立てているため、いつでもフル稼働。

台数は増やさないの?

需給調整の観点から国交省運輸局が台数を定めているため、そう簡単には増やせない。日雇い乗務員採用禁止されている。

その営業所にいる車をフルで出庫させる(日単位での増車)ことはできないのか?という疑問もありそうだが、これも単純に乗務員が足りないので無理。乗務員シフトは概ね「早朝出勤→深夜終業(早番)」「昼過ぎ出勤→昼前終業(遅番)」の2種類があるが、これをやろうとすると早番で家に帰った運転手をまた夕方に叩き起こして出庫させることになり、労働基準法にも違反する。
夕方になるとその日の朝に早番シフトを終えて戻ってきた車が車庫に残っているが、それに乗る乗務員はいないという訳である半日勤務(日勤、夜勤)のシフト存在するが、これを設定するかどうかはタクシー会社がある地域特性や考え方によって変わってくる。

本当に車両不足だけが理由なのか?

日本交通場合無線配車は必ず受けなければいけないことになっている。無線を3回以上無視すると、その乗務員には翌月まで夕方~早朝の無線配車が来なくなる。ちなみに受けた後に内容を見てキャンセルするのは懲戒対象しか現実的には、あまりいい条件の無線が来ない地域回送走行し、手を挙げそうな人がいれば空車に戻して乗せるか、儲かりそうな地域に戻ってから空車に戻すということが横行している。もちろん、「無線に頼らなくても稼げる!」という人は最初から無線を取らない。

話によると、早朝に羽田空港お客様をお送りした後、大田区内は回送で走り続け、品川区に入ったら空車に戻すというパターンが多いらしい。これは通常「偽装回送」と呼ばれ、違法行為に当たるのだが、営業所で何か言われても「休憩場所がなかなか見つからなかった」と返しておけばいい(らしい)。
ちなみに回送表示を出していいのは、休憩や給油に向かうときや、営業を終えて車庫に戻るときだけ。休憩場所もできるだけ近場で探さなければいけない。

これが横行すると、迎車距離(配車依頼を受信した場所から迎え先までの距離)が長くなることが多くなり、「偽装回送なんかやらないぞ!」と息巻いていた乗務員もそのうち偽装回送をやりだすようになるのであるますます悪循環乗務員みんなで分担すれば、それだけ一人あたりの負担も減り、予約できないということもなくなってお客様満足度も上がるはずなのに。

そもそもタクシーがいない・行かない場所

こうは書いたが、本当にタクシーが行かない場所もある。その代表が、練馬区大泉地区大泉学園)である大泉地理的条件と実際のお客様の動向からタクシーが集まりにくい。

乗務員によってやり方は違うが、大体のタクシー山手線の内側でお客様を探し、ご乗車いただけたら次はお客様を降ろした場所の近くでお客様を探す。それで誰も乗せられなかったら主要道路都心へ戻りながらお客様を探す。一例として、新宿から中野区内までお客様を乗せてきたタクシーは、とりあえず人の多い中野駅の近くや青梅街道早稲田通りでお客さんを探し、それでもいなかったらまた新宿へ戻っていくという具合である。それは渋谷から自由が丘でも、高円寺から吉祥寺でも、同じことである

ところが、大泉学園はどの繁華街からも離れている上、都心からまりにも離れすぎていて外からタクシーがやってくるということがない。タクシー会社もない。乗務員立場からしても、大泉学園は道路がいつも混雑していて営業効率が下がる上、お客様が乗ってくるのは大泉学園駅に限られる。仮に駅から乗せたとしてもだいたい近距離で、無線大泉のどこかに呼ばれても送り先は大泉学園駅…と、わざわざ大泉に行くメリットは何もない。

私も同じで、練馬関町にいたところを大泉から無線で呼ばれ、はるばる6キロ走って迎えに行ったら、ワンメーター(運賃410円+迎車料金410円の820円)乗車だったことがある。つまり、この820円のために40分以上も時間を使ったということで、この一件以来、大泉には足を踏み入れないようにしている。

郊外における朝ラッシュ車両不足

遅番の乗務員は、早朝の時間帯における郊外都心送りのお客様を狙っている。世田谷区、目黒区、杉並区辺りが狙い目。なぜ早朝かというと、道路が混んでなくて短時間のうちに稼げるから。6時半までには都心へ出て、朝帰り都心の中を移動するお客様を乗せるのが一番効率が良い。仮に7時台に世田谷から大手町なんてお客様を乗せれば、渋滞地獄お客様乗務員イライラすることは目に見えている。長距離でも時間がかかるから効率はよくない。

結局、多くの乗務員が朝早いうちに都心に出てしまって、ラッシュが本格化する頃には郊外には残っていないのである

こっちの事情などお客様には関係ない

ところどころ述べてきた通り、無線営業効率を下げるという考え方をする乗務員が多い。早朝でも高収入が見込める都心羽田空港送りを得るために都合よく使っているだけであるしかし、これが曲がりなりにも公共交通に携わる人間の考え方で良いのだろうか。

実際は、最初に述べたような給与体系がそうはさせてくれない。乗務員営業効率を上げ、どんどん稼いで生活を成り立たせなければいけないのである日本交通はこういった無線配車に力を入れているくせに、乗務員清貧ばかりを求め、「無線を取りたい・取ってもよい」と思わせるような待遇を一切していない。事実転職日本交通を選んだが、仕事に慣れてくる過程無線を嫌うようになり、無線配車の少ない他社へ更に移っていく乗務員も少なくない。

サービスをよりよいものにしていくためには、私たち乗務員会社方針理解し、お客様のことを考えてそれらを実行に移さなければならない。ここに書いていないことも含め、タクシー業としては破格の要求が多く、理解できない乗務員は長く居続けなくていいという考え方もある程度仕方ない。しかし、玉石混交無線配車のお客様を見るにつけ、会社からの押しつけも度が過ぎると感じることがある。

精神論ではなくしっかりと中身が伴ったバックアップで、どんな不器用乗務員でも、いつもニコニコ笑顔お客様をお迎えできるようにするのが、次のあなた役割だと思いますよ。川鍋一郎さん。

anond:201810021214497 もどうぞ。

2018-05-08

anond:20180508230802

百人町 外国人 物件」でぐぐったけれど、想像していたほど安い物件はなかった。

ネットでは公開されていないのか、そんなに安い物件に住まなくても良いぐらい稼げるのか……。

そのうち散歩がてら、不動産屋さんの店頭でもみてこよう。ありがとう

anond:20180508225815

百人町かー。

あのあたり散歩すると、海外の方を相手にしていると思われる物件アパート名前大家さんの手書きっぽい感じでローマ字で書かれていたりする物件)がある。

あれが実は安いのかな。

anond:20180508225525

新宿西口にけっこう安いエリアがあるってスーモタウンだかに書いてなかったっけ

それか百人町の方とか?

2017-09-04

チャキチャキの江戸っ子

チャキチャキの江戸っ子って、まだいるの?

各界で活躍しているの?

別に東京に住んでなくても江戸まれ江戸育ちならいいんだからパリとかで活動しててもいいの?

パリでもやっぱり裏通りの長屋に住んで、困ったパリジャンを助けて、

クレープ屋で働いた日銭はその日のうちにカフェで使ってしまって、

描いている絵はいつか評価されるの?

やがては東京に戻り、新宿区百人町(べつに仲御徒町でもいいんだけれどさ!)にアトリエを構えるの?

そのころ同じく東京出身の、のちに妻となる女と出会うの?

 
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