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はてなキーワード: ペンネームとは

2024-01-20

anond:20240120132039

それはお前の考え方ひとつで変わることやん

書いてるのはお前じゃなくてお前の中の才能であり別人

作者の素性をでっち上げネット上では人格を演じれば貴増田にはノーダメージ

ペンネームはそのためにあるんやで

2024-01-18

名興文庫

名興文庫という同人レーベルが極々狭い一部の界隈で盛り上がっている。

一発変換でレーベル名が変換できないことに対してセンスがないなあと思うことはさておいて、ここ最近上記レーベルについて感じたことをぽつぽつ書いてみる。

出版社を名乗る割に本出してなくね

レーベル立ち上げは去年頭くらいだったような気がするが(するだけ)、現在販売されているのは2冊のみ。ちなみに、刊行されます!というお知らせはいっぱい出ている。

過去には他の作品も出されていたが、すでに販売停止となっている。とは言ってもトータルで5.6冊しか出ていないが。

トップ2人がヤバい

このレーベル(もはや変換もめんどくさい、一発変換できないセンス以下略)は誰が関わっているか不透明で見えてこないのだが、役職に就いている2人は名前(といってもペンネーム)が出ている。もちろん、Twitter(現X)でも代表相談役はその役職を前面に出しアピールしている。

普通はさ、レーベル名前背負ってたら迂闊な発言しないよね、できないよね……?未来顧客になるかもしれない人達を敵に回すその姿、なんとも痺れる。

とはいえWEBで埋もれている名作を世に出したいという理念賛同する人は少なからずいると思われる。

将来はゲームや紙の本(現在電子書籍のみ)も出したいみたいなのでなんていうか……頑張ってほしい。

2024-01-09

anond:20240109113415

よし、今日から君のペンネームは何ぬねのだお

直木賞受賞を目指して頑張ると良いお

SNSとかでユーザー名にしてる人も数人おるが小物だから問題ないお

2024-01-08

宮台真司宗教二世問題

宮台は20歳年下の敬虔カトリック教徒奥さん結婚したため奥さん離婚できないから、宗教上の理由離婚できないことによる宗教二世問題(子持ち)を宮台は身をもって示したね。

宮台は、新海誠監督の妻の三坂知絵子成宮観音というペンネーム活動していた時に成宮観音と付き合っていたから、新海誠穴兄弟なんだよね。

桜井亜美こと速水由紀子とも内縁関係だったし、世界は狭いというか乱倫世界に生きてて羨ましいよ。

宮台真司氏 女子大生を “ファン食い” 44歳差不倫「がん治療」に同行させ3000円ラブホ

https://smart-flash.jp/sociopolitics/268152/1/1/

2024-01-07

厄介オタク自己完結して成仏するまで

作品を崇拝した結果、自分アイデンティティ=ジャンルになり、何年も気持ち悪い行動を取り続けてきた二次創作オタクです。

その作品自分の脳にあった願望を映し出し、価値観まで変容させた神です。それは死ぬまで変わらないと思います

まりにも理想に近かったので、続編がないことや多くの人に知られていないことが信じられませんでした。気付かない世間が間違っているとも憤りました。

もっと人気が出るべきだと本気で思ったのが先か、脳内欲望の捌け口にするための言い訳だったのか。

とにかく二次創作に手を出したのは「お前何様?」としか言いようがありません。

客観視もできずに自意識過剰向上心もない人間ジャンルにいると目もあてられません。

具体的にはジャンル私物化し、伏せ字もなしに妄想を垂れ流し、1000文字にも満たない文を掲げて「小説」と誇っていました。反応は99%無でした。奇跡的に貰った反応も素直に受け止められず(自作の出来について濁した感想のみだったので「感想よりあなた二次創作を書いてほしい」と思ってしまう)、遠巻きにされる人格なのは確かです。

マイナーで誰にも指摘されないのをいいことに、ありとあらゆることを好き勝手やりました。

そのうち勝手に居座っているのに作品の続編がないことに情緒不安定になり、神作品を書ける作者を崇拝しては、削除済みアカウントIDのリプから交友関係推定したり、別ペンネーム特定しました。

しかし反応はないし、ジャンルは一人も増えない。普通なら飽きていたと思います。この謎の原動力は一つの思い込みでできていました。

どんな活動でも、元気にやっていればいつかは人が来る。

でも、ここまで活動しているのになんで人が増えないんだろう?

1つ、お前の活動なんて誰も見ていない。

2つ、やってることがファン活動ではない。

3つ、たとえ見たとして、ヤバそうな人間がいるところを普通の人は避ける。

そんな当たり前の事実に気付いたのが2年前です。

自分の行動が恥ずかしく、神に泥を塗っていると理解しても、「推し」にかこつけて肥大した自己愛を抑えることができませんでした。むしろだって誰も来ないじゃん!」と自棄になっている節がありました。

SNSジャンルごと独り占めしてるような状態は、憧れの神を思い通りにしているような気分に酔えます特に原作無視した性癖盛り盛りな二次創作なんて、あんなの洗脳と同じじゃないですか。

正直心地良かった。

投稿しては消し、暴れては病むという最悪なムーブ

どうせ誰も見ないのだからと鍵垢に籠れる自制心があれば、最初から脳内妄想を曝け出すなんてことしなかった気がします。

まったく関係のない作品を見ていても、神が頭を占めて妄想が止まらない。投稿したくなっては、こんな風に作品を汚すオタクがいることが作者にとっては不幸だと苦しむ。

自己陶酔した不健全な崇拝と依存が私の推し活でした。

最近、数少ない作品資料にあたる機会に恵まれました。貴重な作者の言葉が載っている記事です。前々から存在していていることは知っていて、ずっと後回しにしていたものです。

それを読んだとき、ふっと作品と作者がほどけて軽くなりました。

ただの作品紹介です。作者が作品を語って、次作についての構想をこぼす。笑顔

作品は作者に愛されている。

それだけでもう満足した。

やっと普通ファンとして作品大事にできそうです。

本当にありがとうございました

2023-12-31

[]なだいなだ

なだいなだ」はペンネームで、スペイン語の "nada y nada"(何もなくて、何もない)に由来します。



名前自体は知ってたけど由来は知覧特攻平和会館

穴澤大尉には,大学時代に将来を約束した智恵子さんという婚約者がいました。

彼は出撃前に,智恵子さんからマフラーを贈られました。

神聖帽子や剣にはなりたくないが,替われるものならあの白いマフラーのように,いつも離れられない存在になりたい」という彼女の一途な思いに応え,彼はそのマフラー彼女の身代わりとして,首に巻いて出撃しました。

名前意味ちゃんと分かる作家っていいよな

大槍葦人 → 槍がデカイ 考える葦の人

夢枕獏→ 夢枕に立つ獏

ペンネームはやっぱこういう路線であるべき。

夏目漱石みたいな後半だけペンネームみたいなのは逃げ。

全部ちゃんペンネームしろ

2023-12-30

年末で暇すぎるから今年のアニメレビューする

総評

見てる数が10本ぐらいしかねえ!

不作か?

俺の感性の側がか!?

まあアニメ以外も楽しめる多様な人生ってことよね。

いやしかし見てた分だけ振り返ると面白いの沢山あったな。

切った数は考えないのが大事や。

あえての五十音順

序列をつけたくないから。

そしてふと思う「ペンネームや社名をアから始める奴らってチョットみみっちいよな」

アイマスU149

女児アニメ見てるおっさんに向けた深夜アニメって企画書に書いてありそう。

キャラの成長速度がエグい。

そもそも元の精神年齢が高い。

ドラマによくある「大人が今更そんなことで狼狽えるなよ」がないのは安心だな。

いや、すげーよ人生何周目だってキャラだらけ。

一番好きなのはバンジー回と配信回かな。

「それが言える奴大人でも居ねえよ?」をするのが楽しかった。

自分が何故ここにいるのか、いようとしたのか、何をするべきか、それが見える瞬間、「やりたいこととやるべきことが一致したとき世界の声が聞こえる」はね、マジで見てて気持ちいいんですよ。

江戸前エルフ

ただの原作通りじゃん。

こないだ(コミックDAYS遺跡無料してたから)原作読み直したけど、原作アニメの声一緒だったわ。

はぁマジそのまますぎるんだがー。

全体的に納得感が高いんだよなあ。

空気とか間とかの。

一番はキャラの喋り方かな。

ああそうそうこう喋るんだよなって喋り方する。

なんやろなメタ的に共有されたイメージの中から的確に選んでる。

普通アニメである微妙な惜しさがないんだよな。

お兄ちゃんおしまい

同人漫画アニメ化ってロマンだよなあ。

でも面白いからなあ。

TSすることで「女の子世界ってこうなんだ!」を自然にやることの絶妙な慣れ親しみ度合いが時代と合ってんだよ。

TSがギリ異常性癖時代の強みよ。

一般性癖化したらこ面白さは目新しさを失ってあん面白くなくなると思う。

まああとTSしてるけどまだ♂が強く残ってる所が大事よな。

段々すぐ受け入れて落ちる時代になってきてる感じだもん。

TS射程範囲外だからDLサイトランキングとかから漠然と感じた空気しかないがー

機動戦士ガンダム 水星魔女

これはガンダムだ。

別のアニメみたいになってんじゃん!はまあいものことなのでな。

アクシズ押し返すのと降霊3Dプリンターどっちがセーフかとか考えてもしゃーないから。

それはそうとまあ総じて思うのは「だいぶお優しいな」って所かなあ。

GやWとかも主人公格は(物語開始後だけ考えれば)恵まれていたけどそれが全体に広がった感じ。

みんな主人公時代からみんな主人公補正で「やっぱ俺って不可能を可能に」で回避ちゃう

まあゲームにおける全選択肢フラグポイント最高点取ったパターンみたいなもんよね。

アニメは一周しかせんからそこでどこまでやるかって話で、昔はランダムに半分ぐらい落とすのがリアル感あって流行ってたのが、今は攻略サイトガン読み的な全問正解ルート踏むのが流行りなんかねー

まあガンダム大衆アニメやしその時代大衆に受けるのが大事よね

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編

良くできてました。

クオリティが上がったあとのFateアニメみたいだった。

あえて言うならいい具合の時間配分で纏めてたのが上手かったって所かね。

切るべき所で終わるのは大事よ。

この素晴らしい世界に爆焔を!

キャラ可愛いから見てたけどそれ以外に言うことがないな。

キャラかわいいよね。

シャングリラフロンティア

ケモの描き方が見たかっただけなので6話ぐらいで離脱漫画で知ってるからちょくちょく飛ばしながら視聴

うーむ。

スーパープレイの実況動画的なノリで見る作品のはずなのにテンポ気持ちよくないのはアカン。

喋るということのテンポ的なデメリットに苦しめられてたかな。

戦いながら思考することの表現演出もっと上手ければなー。

呪術廻戦 渋谷事編

OPがどっちも悪意あって良かったなー。

「また会えるよねって」じゃねーよ!が二重の極みしてくるの最高にエモいね。

よー分かっとるやん発注完璧やぞウリウリ

第2OP選手入場選手退場(この世から)の感じもナイス

分かってるじゃん!

キャラ殺せばそりゃ受けるよねーワロみたいに冷めたこと言われがちな時代の中で、それでも輝く殺し方をしてるのがこの漫画の強みよ。

いやーわかっとるなー。

EDも毎週こっちの感性リセットしてくれて助かったなー。

16bitセンセーション AL

同人漫画アニメ化ってロマンだよなあ(あれ?俺タイムスリップしてる?)。

一部の人からしたら今年の大トリかねえ。

アナザーレイヤーゆーだけあってアニオリなんよね。

アニメ化でシナリオ改変とかいよいよ美少女ゲームじゃん。

つよきすとかもまあ俺は悪くなかったとおもうし、誠死ねはほぼそのままですげーと思ったし、ヨスガノソラが改変で最後死んだと未だに思ってる香具師公式の次回予告読んで逝ってよし猫大好き

いやーこのアニメの話してると拙者の意識まで過去に引きずられるでござる(核爆)

まあ内容的には前半は純粋面白かったが、後半はそう来たかーはあるけど設定に振り回されてるだけ感があり…うーむ「まあSFエロゲも大体そうじゃん」で終わらせるか!角も丸めたしこのアニメの話は終わり!

葬送のフリーレン

うそうこんな感じって感じでしたね。

間の補完が上手いっつーのもあるけど単純に手をかけるときのかけ方がリッチよね

抜くときの抜き方に無理がないのもあるか

やっぱ原作をなぞってちゃんと作れば売れるって信頼があるからなんやろな

素材を信じてよー頑張った




おまけ

話題になった所だけ見たやつ

推しの子 有馬かな子役時代

アマプラくそほど見せられたので気になって本編も見た。子供時代の先輩可愛くて強くてカッコよかった。そして、いわゆる「Xで神童、Yで只の人」が本当にそうでエグかった。俺は神童を見に来たので2話で退場でーす。

神なき世界神様活動

トラクターだけ見た。

凄かった。

最終話で再登場と聞いてそこだけ見た。

凄かった。


最後

え!なんで俺くんが!

いやーまあ結局1話切りとか入れてもクール5本見たかって所でしたね。

少ない気はする。

でもそれぐらいでいい気はする。

必死に録画パズルして追ってた頃が懐かしいワイ。

昔はアニメ化っつーたらそれこそラノベの到達点みたいな感じでしたがね、今はなんかまあ漫画化が先にされるのも多くて、ゆーて漫画でいいよなって所が強い時代です。

それこそチー付与とかアニメ化するとして原作無視して漫画版を下地にしたりとか出来るんかねみたいなこと考えさせる強い漫画版が多いっす。

シャンフロとかも漫画ますぎるしな。

アニオリに対して緩いのが強いってのはあるんですかね漫画化の方が。

もっとみんなアニオリに優しくあるべきかも知れませんね。

アニメ原作どっちがでいいじゃんになったら2回以上見たい作品しか見ませんよ。

アニオリ、今のアニメ業界にはアニオリが足りない。

皆がアニオリを叩きすぎた。

アニオリ蔓延り今過疎りですよ。

2023-12-18

小説の最終選考残って喜んでたらただひたすらに地獄だった

スペック

投稿歴 7年(うちブランク3年ぐらいだから実質4,5年)

書いているジャンル 大衆文学系 長編の賞に応募しがち

都内在住のアラサー 小説家になりたいと思い始めたのは高校生ぐらいか

愚痴から匿名投稿の方がいいかと思って。

俺は大学生の時から小説をシコシコ書いて賞に応募していた。学生の時は、短編は一次通過するけど長編は棒にも端にも、みたいな、まあよくあるワナビーだった。

それでもめげずに、なんとかつづけた。

二十代半ばから、出したらだいたい通過するようになった。二次まで通るようになったので、何回か編集部からコメントがもらえたりした。

そんで今年、初めて最終選考まで通過した。もちろんうれしかったけど、地獄みたいな時間だった。

一カ月も結果を待ってなきゃいけない……ただそれだけなんだけど、落ちたらどれだけ落ち込まなきゃいけないんだろう、みたいなことを延々考えてしまって、意識を保っていること自体苦痛だった。

一回目は正直本命の賞じゃなかったから、つらかったけど、落ちたあとはわりとケロッとしていた。

問題二つ目。今年二回も最終に残ったんですよ。働きながら。すごない?

けどこれが本当に本当に地獄すぎた。毎日結果のことを考えて泣いた。起こってもいないのにすでに絶望していた。

前回の賞と違って本命度が違ったというのが大きいと思う。賞金もちょっとした年収ぐらい出る。書籍化約束されている。名だたる作家を輩出している名門の新人賞

もしこれでデビューが決まったら……めちゃくちゃ楽だよなあ……そう、思ってしまう。そんなふうに思ってしま自分の心の弱さに、また涙がでる。その繰り返しだった。毎日毎日

俺は一年に一本長編小説を書いていて、500枚ぐらい(15万字ぐらい)になるので一年がかりの大がかりの作業だ。これがもうものすごく疲れる。

会社員ではないが仕事をしながら執筆しているので、普通に忙しい。バイトではなく自営なので、繁忙期は仕事してるだけでわりとハードだ。

学生の時はあまり思わなかったが、仕事していると常々思う。

仕事して金稼ぐ方が圧倒的に楽だよなあ、と。

あたりまえのことだがデビューしていない人間の書く原稿原稿はいっっっっっっっっっっっっさい発生しない。あたりまえだ。

あたりまえではあるのだが、仕事をする一時間原稿を書く一時間で生み出すものの差を思うと泣きそうになる。

もちろん金のことを言い出すのは言いっこなしだと思う。でも、何年もやっていると、どうしても、バカみたいな時間だよなあ、と思ってしまう。

学生の頃、小説を書くだけあって俺には全く協調性がなく、みんなと一緒に頑張って何かをする的なことが全然できなかった。そういう自分の性根をわかっていたので、就活をしながらも(小説家にならないとどっかで人生詰むだろうな)と思っていた。実際会社員を数年やっていたが全然ダメダメだったし、給与キャリア全然上がる見込みがなかった。

けど独立してみたら案外イケた。一人親方仕事をする分には俺はわりとうまくいく側の人間だったらしい。月70万~90万ぐらい、バッと稼げるようになった。会社員の時は手取り25万とかだったのに。

手取り25万の会社員の頃、仕事へのモチベーションは皆無で、(まあでも俺小説家になるっていう切り札隠し持ってますし?)(賞獲ったら一気に出し抜くぜ)と思ってどうにか、キャリアを積めそうにないことをごまかしていた。同世代たちが中間管理職になったり後輩指導したりしてるのを、すごいなあと思いながらも、自分がどうやらそこにはいけなそうなことにないことに絶望したり、バリバリ働いて稼いでいるらしき同世代らに対して醜いコンプレックスを感じたりしていた。小説家になりたい、と思っている一方で、同世代よりは年収稼ぎたい、とか、出世してみたい、とか、そういう世間一般に即した野望も捨てきれずにいた。要するにすごくどっちつかずだった。

会社を辞めたのにはいろいろ理由があったのだが、辞めたら適性があっていたのか会社員時代よりいろいろうまくいった。

仕事内容も自分の得意分野だしやってみたかった憧れの仕事だった。ものすごくあっさりと年収が上がったし、お金を遣える幅も変わった。

そうなったとき、あれ?と思った。俺小説をわざわざ苦しんでまで書かなくても楽しくない? と。

話は戻る。最終選考の結果、落ちた。振出しに戻った。

あーーーー自殺したい、と心から思った。それを実行するには成功率ものすごい低いらしいと知っているので試しもしなかったが、何をしても、もう、楽しくない、と思った。

落ちたことよりも、落ちたということはまた最終選考に残って、はらはらするひと月を過ごすこの地獄みたいな体験を繰り返さなければいけないのかということが、とんでもない苦痛に思えた。今も思う。一応原稿は書いてるけど、今後どうしていいかよくわからない。

二回も残るってことは才能があるんだと思う。でも、ここ継続できるかどうかも才能の一つだ。ここでダメなら小説家になれたとしても続かない。

みんな、やたらと頑張ってって言ってくれるけど、努力している人を応援することで夢に乗っかりたいだけなんじゃないのかって最低なことを思ってしまう。

小説を書くことだけじゃない。夢を見続けるのにも体力がいる。

最終選考どころか選考通過もせず、小説誌の選考結果ページに自分ペンネームがないことに絶望してはしょげかえっていた学生時代自分に言いたい。

どうにかここまではこぎつけた、でも、ここはここで地獄だぜ、と。

AV女優とかお笑い芸人とかが小説書いて出版してるのみると正直発狂しそうになる。俺も何か突飛なプロフィールあればカドカワあたりが拾ってくれるんだろうか、とかね。

読書ぐらいしか好きなことないから金は売るほどあるし人生それなりに楽しい

それでも俺は小説家をこれからも目指すんだろうか。今はもうよくわからない。疲れてるから小説家目指してるとは思えないぐらいの駄文だけど小説家なりたいワナビに届いてほしい。

小説の最終選考残って喜んでたらただひたすらに地獄だった

スペック

投稿歴 7年(うちブランク3年ぐらいだから実質4,5年)

書いているジャンル 大衆文学系 長編の賞に応募しがち

都内在住のアラサー 小説家になりたいと思い始めたのは高校生ぐらいか

愚痴から匿名投稿の方がいいかと思って。

俺は大学生の時から小説をシコシコ書いて賞に応募していた。学生の時は、短編は一次通過するけど長編は棒にも端にも、みたいな、まあよくあるワナビーだった。

それでもめげずに、なんとかつづけた。

二十代半ばから、出したらだいたい通過するようになった。二次まで通るようになったので、何回か編集部からコメントがもらえたりした。

そんで今年、初めて最終選考まで通過した。もちろんうれしかったけど、地獄みたいな時間だった。

一カ月も結果を待ってなきゃいけない……ただそれだけなんだけど、落ちたらどれだけ落ち込まなきゃいけないんだろう、みたいなことを延々考えてしまって、意識を保っていること自体苦痛だった。

一回目は正直本命の賞じゃなかったから、つらかったけど、落ちたあとはわりとケロッとしていた。

問題二つ目。今年二回も最終に残ったんですよ。働きながら。すごない?

けどこれが本当に本当に地獄すぎた。毎日結果のことを考えて泣いた。起こってもいないのにすでに絶望していた。

前回の賞と違って本命度が違ったというのが大きいと思う。賞金もちょっとした年収ぐらい出る。書籍化約束されている。名だたる作家を輩出している名門の新人賞

もしこれでデビューが決まったら……めちゃくちゃ楽だよなあ……そう、思ってしまう。そんなふうに思ってしま自分の心の弱さに、また涙がでる。その繰り返しだった。毎日毎日

俺は一年に一本長編小説を書いていて、500枚ぐらい(15万字ぐらい)になるので一年がかりの大がかりの作業だ。これがもうものすごく疲れる。

会社員ではないが仕事をしながら執筆しているので、普通に忙しい。バイトではなく自営なので、繁忙期は仕事してるだけでわりとハードだ。

学生の時はあまり思わなかったが、仕事していると常々思う。

仕事して金稼ぐ方が圧倒的に楽だよなあ、と。

あたりまえのことだがデビューしていない人間の書く原稿原稿はいっっっっっっっっっっっっさい発生しない。あたりまえだ。

あたりまえではあるのだが、仕事をする一時間原稿を書く一時間で生み出すものの差を思うと泣きそうになる。

もちろん金のことを言い出すのは言いっこなしだと思う。でも、何年もやっていると、どうしても、バカみたいな時間だよなあ、と思ってしまう。

学生の頃、小説を書くだけあって俺には全く協調性がなく、みんなと一緒に頑張って何かをする的なことが全然できなかった。そういう自分の性根をわかっていたので、就活をしながらも(小説家にならないとどっかで人生詰むだろうな)と思っていた。実際会社員を数年やっていたが全然ダメダメだったし、給与キャリア全然上がる見込みがなかった。

けど独立してみたら案外イケた。一人親方仕事をする分には俺はわりとうまくいく側の人間だったらしい。月70万~90万ぐらい、バッと稼げるようになった。会社員の時は手取り25万とかだったのに。

手取り25万の会社員の頃、仕事へのモチベーションは皆無で、(まあでも俺小説家になるっていう切り札隠し持ってますし?)(賞獲ったら一気に出し抜くぜ)と思ってどうにか、キャリアを積めそうにないことをごまかしていた。同世代たちが中間管理職になったり後輩指導したりしてるのを、すごいなあと思いながらも、自分がどうやらそこにはいけなそうなことにないことに絶望したり、バリバリ働いて稼いでいるらしき同世代らに対して醜いコンプレックスを感じたりしていた。小説家になりたい、と思っている一方で、同世代よりは年収稼ぎたい、とか、出世してみたい、とか、そういう世間一般に即した野望も捨てきれずにいた。要するにすごくどっちつかずだった。

会社を辞めたのにはいろいろ理由があったのだが、辞めたら適性があっていたのか会社員時代よりいろいろうまくいった。

仕事内容も自分の得意分野だしやってみたかった憧れの仕事だった。ものすごくあっさりと年収が上がったし、お金を遣える幅も変わった。

そうなったとき、あれ?と思った。俺小説をわざわざ苦しんでまで書かなくても楽しくない? と。

話は戻る。最終選考の結果、落ちた。振出しに戻った。

あーーーー自殺したい、と心から思った。それを実行するには成功率ものすごい低いらしいと知っているので試しもしなかったが、何をしても、もう、楽しくない、と思った。

落ちたことよりも、落ちたということはまた最終選考に残って、はらはらするひと月を過ごすこの地獄みたいな体験を繰り返さなければいけないのかということが、とんでもない苦痛に思えた。今も思う。一応原稿は書いてるけど、今後どうしていいかよくわからない。

二回も残るってことは才能があるんだと思う。でも、ここ継続できるかどうかも才能の一つだ。ここでダメなら小説家になれたとしても続かない。

みんな、やたらと頑張ってって言ってくれるけど、努力している人を応援することで夢に乗っかりたいだけなんじゃないのかって最低なことを思ってしまう。

小説を書くことだけじゃない。夢を見続けるのにも体力がいる。

最終選考どころか選考通過もせず、小説誌の選考結果ページに自分ペンネームがないことに絶望してはしょげかえっていた学生時代自分に言いたい。

どうにかここまではこぎつけた、でも、ここはここで地獄だぜ、と。

AV女優とかお笑い芸人とかが小説書いて出版してるのみると正直発狂しそうになる。俺も何か突飛なプロフィールあればカドカワあたりが拾ってくれるんだろうか、とかね。

読書ぐらいしか好きなことないから金は売るほどあるし人生それなりに楽しい

それでも俺は小説家をこれからも目指すんだろうか。今はもうよくわからない。疲れてるから小説家目指してるとは思えないぐらいの駄文だけど小説家なりたいワナビに届いてほしい。

anond:20231218171314

芸名ペンネームだと、周知な名称フリーライドするような行為不正競争防止法によって間違いなくアウトなんだけど、

過去タレント高知東急たかちのぼる:当時)の芸名が、「東急」という周知表示を侵害しているかどうか、という訴訟があって高知が負けた)

不正競争防止法では「自己の氏名を不正目的なく使用する行為」は法の適用対象外になる規定があるので

本名だとそこに該当するかどうかで判断が分かれる事になると思う。

 

でも、いくら本名だと言っても「あの尾田栄一郎!?」と人目を引いたり話題になったりする効果を狙わないかというとそれもないと思うし、

やっぱり出版社判断ペンネームデビューすることになるんだろうな。

anond:20231218171923

なお、島本和彦ペンネームであり、本名手塚秀彦という。手塚治虫との間に血縁関係は無く、漫画神様とも評される手塚に遠慮する形で今のペンネーム使用している。

2023-12-16

十代前半の頃ジオシティーズイラストとか上げてて

まさしく落書きみたいなクソみたいな絵しか描けなかったんだけど、普通に上手い人が相互リンク貼ってくれたりしてさ、大人の仲間入りできた気がして嬉しかったんだ

ふとその人達ペンネームをXで調べたら全員政治豚になってました。イデオロギーは色々だけどみんな香ばしい感じになっててマジでガーンてなった

ガーンてなることなんてそうそうないよ

2023-12-06

オタクバカにされるのはアニメアイコン=女アイコンから

カスタマーサポートで男の名前と顔の場合と女の名前と顔の場合クレーム理不尽対応有意な差があったり

男っぽいペンネーム等でクソリプを減らす効果があるエピソード等多数あり、女ってだけで舐められるケースが多いのはだいぶ周知されてるだろう。

SNSでも男女差で効果があるのは前述したとおりだが、アニメアイコンにも適用されるのではないだろうか。

中の人間の性別に関わらず、女って見た目で判断するだけでバカにしてくる人間が多数いるのだ。

テキストだけでやり取りするSNSにおいて、見た目はHNカスタマーサポートの例のように性別の決めつけを行いやす重要な要素だ。

まり一般人に比べてやたらとオタクターゲットにされる原因は女のような見た目をしてるから

ちょっと考えればアニメオタクは男だって分かる?第一印象バカにしやすいヤツかどうかが重要なんだよ。クソリプ考察なんて要らねーから

やたらとオタクに絡んでるヤツは自身アンコンシャスバイアスに気付いて反省をしなさい。

お前のミソジニー自覚せよ。

2023-11-07

anond:20231107091411

きかんしゃトーマスアイコンことtobalno1消えたんか

以前「きかんしゃトーマスアイコンは別人の発言悪魔合体させてダブスタ呼ばわりしてスター稼ぎする害悪アカウントから非表示にしてる」って増田投稿したら

削除要請されてNotFoundになったけどこの投稿削除要請されて消えるのかな

実名芸名ペンネーム有名人悪口書いてたら本人確認が取れたら即削除されるのははてな規約的に当然だけど

消したアカウントから要請があった場合はいったいどうなるのかな

そもそも消したアカウントでどうやってログインして削除要請出せるのか不明だが

2023-11-06

anond:20231106150926

漫画原作者も全く同じだが、あえてペンネームを全く違うものとして紐付け不可能状態で発表されていた世界線とでも言ったほうがまだ現実味あったか

2023-11-03

DMCA、住所はJAPANでいいし、名義も普段使ってるペンネーム大丈夫です←虚偽申告は犯罪です

DMCA使った虚偽申告は犯罪からな?

SNS見てたら無邪気にこういうの勧めてる人間複数いてヤバイ

2023-10-24

anond:20231024092851

好きにしたらええやん、って思ったけど、正直同人誌ではせめてペンネーム変えてほしいとは思った。

2023-10-15

どーでもいいけど、○○ミックスかい芸名とかペンネームって90年代っぽくて今名乗るにはダサいな。

2023-10-13

「一回作ってみろ」はマジで至言なんよ

ゲームにしても、小説にしても、漫画にしても

やると分かる事があり、やらない限りは気付けない


ぶっちゃけ、この言葉は手を動かさなワナビに言ってんだから

これで折れる奴は、折れた方が幸せだよ

件の漫画家さんは、十数年でも燻って、実際に描くという意思はあり続けたわけだから

あの話、実際に何の反証にもなってないんだぜ

趣味の分野でプロになるってのは、【そう言う事】だろ


泣きゲ全盛期に同人描きで、そっち系雑誌に拾われて連載を得て

単行本を数冊出した奴を知ってるけど

すげぇ描いてたよ4コマとかストーリー漫画

本屋バイトしながらカツカツの同人活動

雑誌連載を得て漫画家になって、単行本本屋で予約させられた

結婚して子供出来てたけど、その頃には無断UPとかが盛んで

あれは止められないから、一定程度しょうがないと割り切ってマネタイズを、みたいなこと言って喧嘩別れして、その後は知らん

ツイッター更新停止、ブログ自然消滅ペンネームでの活動も見なくなった

今どうしてんだろ?



仮に、サラリーマンやりながら、と考えた場合

お前ら出来るか?

サラリーマンとしての仕事をきっちりやって、会社サラリー分の利益提供しながら

余暇漫画を連載って

それって、過保護にしないと折れちゃうよ、みたいな奴にやらせることか?

漫画家一本やり?

それこそ、老齢まで漫画家で居られてる超人、どんだけの人数だと思ってんねん

その枠に入るのに「漫画を描きたい、でも描けないですよねー♪」みたいな奴の背を押せって?

馬鹿かよ

この漫画家の生存バイアスに引っかかると中途半端ワナビでいて

人生壊す気がするよ

anond:20231011170001

2023-10-05

二度名前を消されかけた馬鹿な私の話

これは仕事で疲れ切っていた若くて馬鹿な私が、云年越しの真実に打ちのめされる話かもしれない。

どこか嘘かもしれないし全部本当かもしれない。ただただやりきれない気持ちだけで書く。

この日記を一行でまとめると下記の通りだ。

業務時間外に書いた云十万字の小説権利が、一切自身になかったことを知った話、である

* * *

学校卒業後に就職したのは小さなさな編集プロダクションだった。執筆編集者がやるタイプ編プロだった。

ニッチな界隈の本を細々と出していた会社で、今はもう存在しない。

好みの分野を扱うことが多かったので仕事自体は楽しく、担当していた界隈がにわかに盛り上がったときは激務に次ぐ激務だったがかなりのやりがいを感じていた。

編集者のいいところは、自分の関わった商品本屋という身近な場所に陳列されて、しかも奥付に自分名前が載ることだと思う。

「私はこれを作ったんだ」という実感は激務を忘れさせるほどの麻薬だった。

会社はいろんなタイプオタクがいて、コミケサークル参加するような同人作家も在籍していた。

スタッフ創作であることは仕事に生かされ、それが会社の強みにもなっていた。

私もそんな創作者のひとりだった。小学生のころから二次創作小説を書いていたような、生粋創作する側のオタクだ。もちろんコミケサークル参加したことがある。会社でも小説を書くことは隠していなかった。

前述したとおりいろんなオタクが集まっているのはこの会社の強みであり、取引から面白がられていたので、何かとそれは話題にあがった。「あなたは何のオタクなの?」という感じの雑談から、私が小説を書くオタクであることは取引先にも知られていた。

ある日、上司に呼ばれて席まで行くと、「小説を書いてみないか」と言われた。

とある人の半生が面白いので、脚色を加えて小説にする企画があるのだが、書き手ライター)が見つからない。

そういえば御社小説を書く人がいたよね? ――と、取引からお声がかかったらしい。

素人の思い出話を物語として成立させるには、筆力のほかに構成力も必要になってくる。

小説が書けて、編集者視点も持っている人にお願いしたい、というのが私が選ばれた大まかな理由だ。

人生何が起きるかわかんねぇな」と思いつつ、正直先方の正気を疑ったが、特に断る理由もないので「自分でよければ」と答えた。

そして、企画が動き出した。

当時私は中堅の社員で、後輩の教育も任されており、わりと大きな継続企画も抱えていたので、まあそこそこ忙しかった。

そこそこ忙しくはあったが、後輩に任せられることは任せ、溜まりに溜まっていた有休を無理くり使い、執筆作業に当てた。

徹夜もよくしたし、午前中にネカフェ執筆して午後から出社、終電後まで働くみたいなことも多かった。

執筆はすべて業務時間外にしていた。これは単に会社にいると仕事が降って来るので落ち着いて書けないし、原稿料をもらうからには切り分けねばと思ったからだ。

会社を空けることが多くなり、雑用確認作業が頼みにくいと上司からはよく嫌味を言われた。

通常の仕事に加え、睡眠時間を削りながらの執筆、「自分で書くのだから」と資料作成・装画周りにも関わり、とんでもなく忙しくはあったがやりがいも楽しさも感じていた。

初稿が上がり、大勢の人の目が入り、製作も大詰めというときだった。

上司が、軽い調子でこう言ったのだ。「著名は原案者だけにするかも」と。

反射で「私の名前が載らないってことですか?」と尋ねると、「そういう案も出ている」と言われた。

忙しくて頭の回っていなかった私は、ただただ「そんな話が出ているのか」とショックで、会話はそれで終わりになったと記憶している。

デスクに座ったまま、ぽろっと言われたくらいのノリだったように思う)

その日の夜になってようやくだった、「いや、私の名前が載らないのはおかしくないか?」と怒りが湧いてきたのは。

前述したとおりこの本は、とある人物の半生を脚色して小説化するというものだ。

当然、この「脚色」は私の創作である些細な話題を膨らませてドラマチックにしたり、つなぎになるエピソード創作して物語を盛り上げた。

たとえば登場人物の紹介をするのに、設定にある特徴から勝手エピソードを作ったりした。

こうした追加エピソードについては、原案からも「まるで本人を知っているかのような描写で驚いた」とお褒めの言葉をいただいている。設定から妄想を広げるのは二次創作同人屋の得意分野だ。

そう、この小説は相当私の「創作」が含まれているのだ。それなのに何故、ゴーストライターにされてしまうのか。

怒りのまま、とはいえギリギリビジネス文章に落とし込んだ形で、私は上司出版社担当者にメールを書いた。

個人アドレスから送ってやろうかと思ったがそれはやめた。不審メールとしてはじかれたら元も子もないかである

要は「私の名を出さないのなら、創作部分をすべてカットする」という内容だ。原案者が著者なら創作部分は生まれなかったはずだから、という理論だ。

私のガチギレぶりにめんどくささを感じたのだろう。私のペンネーム原案者と併記されることになった。

ガチギレメールについて上司から小言をくらったが知ったことではない。私のやることなすこと気に食わない上司文句などすでに聞き飽きていた。

今思えば原案/著で記載されるべきだったのだろうが、この後の出来事を考えるとこの時からすでに事は動いていたのかもしれない。

その後無事本は出版されたが、ろくな広報はされなかった。

発売後、今度は社長に呼び出された。社長と総務の前へ、何事だろうと寝不足の頭で棒立ちになっていた。

印税についての話である

個人出版社契約でなく、会社出版社契約を結び、入金された印税の中から褒賞として私に支払う形にする、という通達だった。

当時二十代半ばの私は、この言葉意味をよく理解しないまま、印税がもらえるならいいかと了承してしまった。

ここがすべての間違いであったのだが、そんなことは当時の私が知る由もない。

その後、若い私にとってはそこそこの額の執筆料をもらったが、当然のことながら重版などかからなかった。

なんやかんやあってその数年後、いろいろ限界を感じた私は逃げるように辞職した。このままでは飼い殺される、という危機感が一番強かった。

同じ家に暮らす家族から最近顔を見ていないけど元気?」とメールが来るような日々だったのだ。

それなりに「できる社員」として取引先にも認められていたので、おかげで再就職比較スムーズに進んだ。

* * *

それから結構時間が過ぎたころ、なんと前述の本のメディアミックスが決まった。

私がそれを知ったのはネットニュースでだった。

起き抜けのTwitterTL巡回中、見覚えのあるタイトルが目に入って一気に目が覚めた。それは結構な規模のメディアミックスで、有名な人も参加するプロジェクトだった。

何事かと思って公式サイトに飛んで、さらに驚いた。

スタッフクレジットの「原作」欄には、原案者の名前しか書かれていなかったのだ。

とはいえ、今も同人活動をしている身としてはあまり名が売れてほしくない思いもあり(商業活動をしているわけでもない)、それについてはそこまで怒りも湧かなかった。

何よりかにより私が衝撃を受けたのは、原作欄に掲載された書影から私の名が消されていたことだった。

ぱっと見た瞬間、変だと思った。画像の一部に雑な加工の跡があったからだ。何故加工されているのか、よく見たら名前が消えている。そういう順番での認識だった。

なんだかんだ長く出版界隈に居座っているので、画像加工については見慣れている。本職デザイナーの手にかかれば、あたかも初めから存在していなかったような「画」を作れることも嫌というほど知っていた。

その書影の加工は、どこから見ても素人仕事で、スタンプツール連打したんだろうなって感じのものだった。私でももっとましに作れる。

加工者が誰であれ、私の名は意図的にその画像から消されたという事実に変わりはなかった。

少し前に好奇心から知財の本を読んでいた私の頭には、人格権翻訳権、氏名表示権などなどいろいろな言葉が浮かんでいた。名を消されたことに関する影響も危惧していた。

それと同時に、ずぅっと謎だったけれど、見ないふりをしていた疑問も浮かんでいた。

私の印税ってどうなっているんだろう。

前述したとおりこの本はほとんど広告が行われていなかったため、重版など夢のまた夢だと思っていた。だから、それまで考えないようにしていた。

メディアミックスされるとなると話は別だ。

この時私は打算的にものを考えていて、名前を消した理由を尋ねるところから入り、この本に関する私の権利について確認を取ろうと思っていた。

正しくない書影掲載したという非が向こうにはあるので、多少強気でかかって話を引き出せると思ったのだ。

微々たる額でも印税がもらえたら御の字だなと考えていたのだ。なんたって印税契約をしていた会社はすでに倒産していた。

小狡い私はこの問い合わせを、出版社ライツ部に送った。

担当部署に直で聞くのが手っ取り早いが、権利に関する問題であるし、内々で片付けられても困る。よそを巻き込んで大事にしてやろうと思ったのだ。

結果、私は惨敗することになる。

なんと、当時の担当者がライツ部に異動になっていたのだ。こんな偶然があるのだろうか。

午前の早い時間に送ったメールは、午後には返事が来ていた。

お久しぶりです!」の文字にくらくらした。

この本が出たのはもうずいぶん昔の出来事で、だから、当時を知る人がもう社内におらず、だから、私と連絡が取れず、だから書影から名を消していたのだろうと、そう思っていた。

問い合わせのメールには、連絡が取れないか名前を消したのだろうか、だとしてもこんな雑な方法で消すのはどうなのか。何故名前を消したのか理由を知りたい。権利にかかわる問題はらんでいる恐れがあるためライツ部に連絡をした。製作時も記名に関してひと悶着あったというのに残念だ。そんなようなことを書いた。

当時を知る人がいない前提の文面だ。

だというのにどうだ。その担当者は私が転職したあとも仕事のやり取りがあり、だから、私の連絡先は知っていた。なんなら携帯番号も知っている。

連絡しようと思えばいつでもできたはずだった。

返信には、非常に軽い調子でこう書かれていた。

「先方に間違った画像を送ってしまった(入稿のものだったのかも?)。今正しいものを送ったので即時修正されるはずだ。今後の重版に関しても名前が消されていることはないので安心してほしい」

あのずさんな加工画像を、製作過程画像だと言い切った。

製作に関わっていた私が、そんな画像存在しないことくらい知っているだろうに、そう、本当に軽い調子で書いていた。

誤魔化すつもりなのだ公式サイトに私の名を記載しないが故、書影との差異を出さないように雑に消したのだろう。バレないとでも思っていたのだろう。これだけ対応が早いということは、この人が本件に関する責任者なのだろう。

まり、あの時私の名を本から消そうとしていた担当者が、私の名を表紙から消したのだ。

大事にしたかったのにならなかった。この時点でもう打つ手はないなと感じつつ、「当時を知る人がいるとは心強い!」とよいしょしながら、本書の権利について尋ねた。

念のため最初からメール署名から電話番号を消していた。電話では余計なことを口走ってしま可能性があるし、丸めまれる恐れがあるからだ。諸々のことを文章として残しておきたかったのもある。

この時点ですでに、職務著作という言葉が頭をよぎっていた。簡単に言うと、業務制作した著作物の著作権は会社帰属するというものだ。

わざわざ業務時間外に小説を書いていたが、契約会社に委ねてしまった時点で私は著作権を放棄したことになっているのだろうなとほぼ確信していた。

とはいえ契約である会社はすでに倒産しているわけだし、そこはどうなっているのだろう。この際だからという気持ちでいろいろ疑問をぶつけてみた。

会社在籍中は印税の一部は会社から支払われることになっていると聞いたが、という話も伝えていた。

(誤魔化そうとしているのは明白だったので、雑な加工については「画像の送付間違い」ということで流した。一応修正前の魚拓は保存している)

結果、分かったことは以下のとおり。

著作権は原案者のみが所持、会社とは業務委託の契約しか結んでいない。

印税契約は元社長が持っている別会社が引き継いでいる。

はあ、つまりだ。

職務著作どころでなく、はじめっから私の権利は知らんところで放棄されていたのである

ずいぶん話が戻るが原案/著表記にしなかったのは、こうすると私が著作者として確立してしまうからだったのでは?みたいな気持ちもある。

こんなめんどくさい人間を絡めるといろいろやりにくいと思われたのだろう。事実暴れてしまった前例もある。

そしてこの本がいくら売れようと、印税が入るのは案件ノータッチの元社長の懐だ。

結局、知識のある人間が得をするのだ。悪いのは無知な私だ。目の前の仕事で目を回していて、いったん持ち帰るということができなかった、仕事に疲れ切っていた若くて馬鹿な私なのだ

いろいろ教えてくれたことに感謝はしつつ、とはいえ雑に私の名を消した恨みは募っていたので、最後っ屁のつもりでやり取りの最後はこう締めた。

本来書影に書かれている名が意図的に消されていると、『この消された人物は何者なのか』と無為な詮索にさらされる危険性がある。それが一番の懸念だった。もう二度とこのようなことが起こらないよう留意してほしい」

シンプル名前が消された怒りもあるが、この危惧もあった。メディアミックスに際して名を消された著者。もし、私がこのペンネーム商業活動をしていたとしたらどう思われるだろうか。

消されるだけのことをしでかしたのではないかと思われる危険性は高い。これは信用問題になってくる。

それに、今のネットの「面白そうなおもちゃ」に対する残虐性は認識しているつもりだ。自分が掘り出した“真実”を喧伝し、当事者炎上させる。何かあったら嫌だ、と身構えるのは致し方ないと思われたい。

とはいえ、これを読んでいるような人なら理解してくれるだろうが、出版社のこの手の人間には理解されないだろう。

それでも、もう二度とこんな雑に人の存在を消さないでほしい、という訴えは届いてほしかった。

* * *

若人よ、契約書を作れ。契約書を読め。

この件に関して、私は別に詐欺にあったわけでも、法を犯されたわけでもない。ただただ無知で、己の権利に鈍感だっただけだ。

手痛い授業料だと思っている。このエントリーは半ば逆恨みだし、書いてすっきりして忘れたかったのかもしれない。炎上させたいわけではない。

自分無知で痛い目にあった私ができるのは、二度と同じ過ちを犯さぬよう、そして後進たちが同じ轍を踏まぬよう努めることだけだ。

提案は一度持ち帰って調べろ、即決するな。とくに寝不足とき危険だ。

教訓として、とりあえずこの一連についてはいたるところで語っていきたい。

なんせ、私と出版社は(ついでに元社長も)、なんの契約も交わしていないのだから

ほんの少しだけよかった話をする。なんと印税をもらえたのだ。

印税契約譲渡した元社長の現会社から連絡があり、お小遣い程度の収入を得た。夢にまで見た不労所得である

連絡をくれたのが元総務の人だったので(元の会社上層部がそのまま現会社に移っていた)少し話をしたのだが、出版社担当者の話題は一切出てこなかった。私とその人がやり取りしたことは知らないようだった。出版社から入金があったので粛々と対応した、という感じだった。

献本は送られてこなかったので自分で買った。初版と第二版の年月日を見比べると渇いた笑いが漏れた。ずいぶん長い時間がかかったものだ。

メディアミックスについてはとくに興味も湧かず、とはいえ周囲から話題を聞くこともないので、爆死も盛況もしていないのだろう。

もう一回ぐらい重版からいかな、と思っているが難しそうだ。

2023-09-25

anond:20230925171731

野崎 梅太郎(のざき うめたろう) / ペンネーム:夢野 咲子(ゆめの さきこ)

声 - 安元洋貴ドラマCD版) / 中村悠一テレビアニメ版)[10]

本作の主人公[11][12][13]。普段無骨男子高校生だが、もう1つの顔は「夢野咲子」のペンネーム活躍する売れっ子少女漫画家。学年クラスは2-B。身長190センチメートル誕生日6月6日血液型A型

野崎が一番高いぞ。

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