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はてなキーワード: ヒッグスとは

2024-09-21

幾何学ラングランズ・プログラムと M 理論超弦理論関係

幾何学ラングランズ・プログラムと M 理論超弦理論関係を、抽象数学を用いて厳密に数理モデル化する。

1. 基本設定

まず、以下のデータを考える。

2. モジュライスタック

- 𝑋 上の主 𝐺-束の同型類全体からなる代数スタック

- このスタックアルティンスタックであり、代数幾何学的な手法で扱われる。

- 𝑋 上の ᴸ𝐺-局所系(つまり、平坦 ᴸ𝐺-束)の同型類全体のスタック

- これは、基本群 π₁(𝑋) の表現のモジュライスタックと同一視できる。

3. 幾何学ラングランズ対応

幾何学ラングランズ予想は、以下のような圏の同値を主張する。

𝐷ᵇ\_ℎₒₗ(𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋)) ≃ 𝐷ᵇ\_𝑐ₒₕ(𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋))

ここで、

  • 𝐷ᵇ\_ℎₒₗ(𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋)) は 𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋) 上のホロノミック 𝐷-加群有界導来圏。
  • 𝐷ᵇ\_𝑐ₒₕ(𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋)) は 𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋) 上の連接層の有界導来圏。

この同値は、フーリエ–ムカイ変換に類似した核関手を用いて構成されると予想されている。

4. 核関手フーリエ–ムカイ変換

関手 𝒫 を 𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋) × 𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋) 上の適切な対象として定義し、それにより関手

Φ\_𝒫: 𝐷ᵇ\_ℎₒₗ(𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋)) → 𝐷ᵇ\_𝑐ₒₕ(𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋))

定義する。この関手は、以下のように具体的に与えられる。

Φ\_𝒫(ℱ) = 𝑅𝑝₂ₓ(𝑝₁∗ ℱ ⊗ᴸ 𝒫)

ここで、

  • 𝑝₁ と 𝑝₂ はそれぞれ射影

𝑝₁: 𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋) × 𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋) → 𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋), 𝑝₂: 𝐵𝑢𝑛\_𝐺(𝑋) × 𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋) → 𝐿𝑜𝑐\_{ᴸ𝐺}(𝑋)

問題点は、この核 𝒫 を具体的に構成することが難しく、これが幾何学ラングランズ予想の核心的な課題となっている。

5. ヒッチンファイブレーション可積分系

ヒッチン写像を導入する。

ℎ: ℳₕ(𝐺) → 𝒜 = ⨁ᵢ₌₁ʳ 𝐻⁰(𝑋, Ωₓᶦᵈⁱ)

ここで、ℳₕ(𝐺) は 𝐺-ヒッグス束のモジュライ空間、ᶦᵈⁱ は 𝐺 の基本不変式の次数。

完全可積分系: ヒッチンファイブレーション ℎ は完全可積分系定義し、そのリウヴィル可積分性がモジュライ空間のシンプレクティック構造関係する。

6. ミラー対称性ホモロジカルミラー対称性

Kontsevich のホモロジカルミラー対称性予想に基づく。

  • 予想:

𝐷ᵇ\_𝑐ₒₕ(ℳₕ(𝐺)) ≃ 𝐷ᵖⁱ 𝐹ᵘₖ(ℳₕ(ᴸ𝐺))

ここで、

- 𝐷ᵇ\_𝑐ₒₕ は連接層の有界導来圏。

- 𝐷ᵖⁱ 𝐹ᵘₖ はフカヤ圏のコンパクト対象からなる導来圏。

この同値は、ヒッチンファイブレーションを介してシンプレクティック幾何と複素幾何の間の双対性を示唆する。

7. 非可換ホッジ理論

リーニュの非可換ホッジ対応を考える。

𝐷ᵇ(𝐹ₗₐₜ\_𝐺(𝑋)) ≃ 𝐷ᵇ(𝐻ᵢ₉₉ₛ\_𝐺(𝑋))

ここで、

- 𝐹ₗₐₜ\_𝐺(𝑋) は 𝑋 上の平坦 𝐺-束のモジュライスタック

- 𝐻ᵢ₉₉ₛ\_𝐺(𝑋) は 𝑋 上の 𝐺-ヒッグス束のモジュライスタック

作用素:

8. M 理論物理対応

M 理論におけるブレーンの配置:

  • M5 ブレーンを考える。
  • 配置: 11 次元の時空 ℝ¹,¹⁰ において、M5 ブレーンを ℝ¹,³ × Σ × 𝒞 に配置する。ここで、

- ℝ¹,³ は 4 次元の時空。

- Σ は曲線 𝑋。

- 𝒞 はさらコンパクト化された空間

物理的な効果:

9. 高次圏論と ∞-カテゴリー

∞-カテゴリーの枠組みで圏の同値を考える。

Lurie の高次圏論:

10. 総合的な数学モデル

圏論アプローチ:

関手の合成と双対性:

11. 結論

幾何学ラングランズ・プログラムと M 理論超弦理論関係は、以下の数学構造を通じてモデル化される。

これらの数学構造を組み合わせることで、幾何学ラングランズ・プログラムと M 理論超弦理論関係性をモデル化できる。

2020-09-20

anond:20200920110401

https://higgstan.com/what-is-higgs/

ヒッグス粒子は、概念提唱されてずいぶん時間がたってから存在確認されたみたいよ。

それで考案者のヒッグスさんはノベール賞を受賞した。

2018-10-10

物理科 素粒子分野の業績事情

人文系の文献の取り扱いとか業績についてちょっとだけ - dlitの殴り書き

こちらの記事賛同したので続いてみます

かに異分野の事情をお互いにわかっていたほうがみんな幸せになりますよね。パーマネントや学振採用とか。

はじめに

素粒子分野は大きく分けて

に分かれています。これらの間には超えられない壁がありまして全てをまとめるのはちょっと難しいのですがなんとか書いてみます

間違いを見つけたら教えてください。

論文事情

素粒子論文は全て英語で書かれます国内雑誌としてはPTEP(旧PTP)がありますこちらも英文です。当然どれも査読があります

業績リスト論文査読なし)には国際会議研究会の proceeding を載せたりします。

素粒子分野には論文投稿前に arXiv に載せる慣習があります

これは投稿前に業界の人たちに意見をもらい論文修正するためです。accept 後に査読済みの論文差し替えます

arXiv に載っているのは基本的投稿前/査読中/査読済み の論文及び国際会議の proceeding です。

素粒子査読をしないというのは誤解です。

論文雑誌とIF

特に素晴らしい研究Physical Review Letters (Phys. Rev. Lett) に投稿されます。IF8.839 です。

Nature や Science に投稿することはまずありません。

IFの基準業界によりかなり異なるでしょう。

おそらくは  [ 業界の人数 ] x [ 1年間に発表する論文数 ] に依存するはずです。まあ人数の少ない分野は引用数も少なくなるでしょうね。

同じ素粒子業界でもその専門ごとにかなり違うはずですが、とりあえず Inspires によると以下のように分類されています

# of citations
Renowned papers 500+
Famous papers 250-499
Very well-known papers 100-249
Well-known papers 50-99
Known papers 10-49
Less known papers 1-9
Unknown papers 0

自分確認したい人は Inspires で fin a s Masukawa などと打ってみてください。

業界事情

素粒子実験論文を出せない

素粒子実験特にエネルギー方面ではなかなか論文が出せないことがあります

理由簡単実験計画から結果が出るまで多数の歳月がかかるからです。

例えばLHC計画からヒッグス発見まで20年弱かかりました。論文の著者数は5000人を超えました。

このような事情なので「博士課程単位取得満期退学後に研究を続けて論文を出すと同時に博士を得る」というような方がたまにいらっしゃいます

博士号をもっていない素粒子実験の人に出会っても決してバカにしてはいけません。

彼らは博士号取得と同時にノーベル賞を得る人たちなのです。

素粒子理論学生論文を出せない

素粒子理論研究に入る前の勉強量が膨大です。

まず 場の量子論超対称性理論群論リー代数 あたりは三分野共通勉強すると思います

加えてそれぞれの分野の専門的教科書、例えば弦理論なら String Theory (Polchinski) 格子なら Lattice Gauge Theories (Rothe) など。

分野によっては位相幾何学微分幾何学勉強しなければなりません。共形場理論もですね。

この辺りでようやく基礎ができてきましてこのあと30年分くらいの論文を読みます

研究に入るまでの勉強時間がかかるので修論レビューになることが多いです。

当然学振は出せない・・はずだったのですが最近どうも事情が変わってきたようです。

学生の方が学振(DC1)に固執して勉強も途中に研究を始めてしまう、勉強途中のM1研究できることなんてたかが知れているので

必然的にあまり重要ではない研究に貴重な時間を費やしてしまう、というような話をぼちぼち聞くようになりました。

学振についての考え方は人によるとは思うのですが、ちょっと危うい傾向だなと私は思うことがあります

そこでちょっとお願いなのですが

学振研究者の登竜門!取れなかったらやめよう!」などとblogに書いて煽るのをやめていただけないでしょうか?

いや書いてもいいのですが主語を書いてください。「情報系では」「生物では」とかね。

理論博士号を取れない

博士号は足の裏のご飯粒」と言われて久しいですが、弦理論では博士号を取るのはまだまだ難しいと思います

まあとったところで「足の裏のご飯粒」なんですけれどもね・・・

追記

放置していてすみませんまさか今頃上がるとは思っていませんでした。

いただいた重要コメントこちらにも転載しておきます

new3 言いたいことはわかるけど、普通は「ヒッグス発見」を博論テーマにせずもうちょっと控え目な研究に留めるものでは?日本でもJ-PARCからSuper-Kにニュートリノ撃てるんだし10年に1本はさすがに少ないと思う。

どうもありがとうございます文章を少し修正いたしました。他にも間違ったところがありましたら教えてください。

niaoz 懐かしい。補足するとストリングやるなら一般相対論ベース重力理論必要/場の理論は確かに簡単じゃないけど楽しい量子力学特殊相対論(電磁気学含む)を修めたらやってみるとよいです。



kirarichang 学振出せないと思われるのは,(学振の)制度不備だよなぁ.

monopole 素粒子理論分野では修士論文書きにくいけどDC1の枠はあるので、採用者は実績によらずほぼランダムだったり有名研究室に偏ったりする。まあ論文なしでも通る可能性あるから学振気合い入れて書け

えっ!!論文なしでも通ることあるのですか!

Ho-oTo 今時の素粒子理論院生DC1用に1本は書いてるイメージが強い。

最近は大変ですよね。指導している方もすごいと思います

kowa 素粒子系は知性の墓場だと感じてる。優秀な人材があまりに何もできなくて、消えている。魅力はわかるが、1/5000のcontributionだかでいいのだろうか

猫も杓子も素粒子目指しすぎですよね。宇宙論も。

2018-05-14

先生「ひとり余っているんだから組んであげなさい」生徒「いやです」

先生「二人一組だと言ってるだろ。わがまま言うな」

ヒッグスちゃん「いや!わたし光子くんと組むのはいやです!」

先生「どうしてそんなにいやなんだ?それだとまるで、光子くんがクラスで浮いてるみたいじゃないか?」

ヒッグスちゃん「いやなものはいやなんです!」

光子くん「……」

2014-12-25

[]ヒッグス粒子発見をなぜ研究者は喜んだのか?

これは 物理学 Advent Calendar 2014記事です。

僕は blog を持っていないので はてな匿名ダイアリー をお借りします。

この記事について

床屋ヒッグス粒子について質問されたのがきっかけです。

しばらく話すうちにおじさんが知りたいのは『ヒッグス粒子のもの』ではなく

『なぜ研究者ヒッグス粒子発見に大騒ぎしたのか?』なのではないかと気が付きました。

発見当時いろいろな記事が出たけれど、

ヒッグス機構ワインバーグ・サラム理論解説はあっても

研究者ヒッグス発見に大騒ぎした理由はあまり説明されてなかった気がします。(僕が見逃しただけかもしれません)

なのでちょっと書いてみようというのがこの記事です。今更な話ですみません

床屋での世間話的ないいかげんな話です。あまり中身はありません。

普段はてなを見ている人なら全部知っている内容かもしれません。あまり期待しないで読んでください。

(あと間違いがあったらすみません

なんでヒッグス粒子発見を喜んだの?

これから物理の基礎理論が大発展する(かもしれない)からです。

理論ってなんだろう?

誤解を招きやすいのでちょっと説明します。

場の理論を聞いたことはあるでしょうか? 量子力学相対論+多粒子系 に拡張したものです。

古典力学量子力学場の理論

これらは例えるならばプログラム言語です。

古典力学量子力学の、量子力学場の理論の、近似的な理論といえます

RubyC言語記述されているように、量子力学は(原理的には)場の理論記述できるべきものです。

C言語が正しくて Ruby が「間違っている」という訳ではないように

場の理論が正しくて量子力学が「間違っている」訳ではありません。ただ、適用できる範囲が違うのです。

さて、量子力学場の理論プログラム言語だとしたら、コードは何でしょうか?

実は「ラグランジアン」と呼ばれているものがそれに相当します。

ややこしいのですが「ラグランジアン」も理論と呼ばれています

素粒子理論研究者が「理論を作る/改良する」と言ったら、それは大体ラグランジアンの改良を指しています。 (注[1])

世界の全てを記述するコード

素粒子理論研究者は、世界のあらゆるもの記述できるラグランジアンをつくろうとしています

[これ]が場の理論で書かれたラグランジアン標準理論と呼ばれているものです。(ごめんね。良い画像が見つからなかった。)

僕たちの世界現在わかっている ”ほとんど” 全てを説明することができます

世界の全てを記述するコードがこんなにシンプルなんて結構びっくりでしょう? そんなことない?

(まぁちょっと省略してかいたみたいなんだけど・・)

ちなみに一番下の項がヒッグスです。

なんでヒッグス粒子発見を喜んだの?

ちょっと歴史的な話をしなければなりません。

これまで研究者達は理論の予想と実験結果の違いをヒントに理論修正してきました。

(この辺はコードバグ取りと似ているでしょうか?)

ところが困った事が起こりました。

標準理論は「実験結果と合いすぎる」のです。

実験結果と全部合うなら標準理論完璧理論なのか? ・・というとそうではありません。

多くの研究者現在標準理論はまだ不完全であると考えています

まず重力がうまく扱えません。それどころか様々な理由から場の理論のものが、より基礎的な理論有効理論(近似的な理論)ではないかと今では考えられています

理論は不完全なことが分かっているのに、修正するヒントがなくなってしまったという訳です。

そんなわけで標準理論はここ40年ほどあまり変わっていません。

(全くということはないですが。ニュートリノ振動とか)

こんな中、標準理論で唯一まだ発見されていないのがヒッグス粒子だったのです。

ヒッグス粒子発見されてその質量が決まるだけでも大きなヒントになるというわけです。

なぜ研究者ヒッグス粒子発見に歓喜したか

それはようやく標準理論バグ取りが可能になるから。実に40年ぶりに。

まりヒッグス粒子研究者にとって最後希望とかそういう・・いや、最後でもないか。

まだLHC発見してほしいもはいろいろあります。(超対称性粒子とか・・。)

注釈

[1] 場の理論量子力学修正ではなく、ラグランジアン修正です。 

  皆さんも自分のつくったプログラムバグがあったら C言語バグではなく、まずは自分の書いたコードバグを疑いますよね? つまりそういうことです。

最後

物理学 Advent Calendar 2014 を立ち上げ管理してくださった id:tanaka733 さん、 id:aetos382 さんに感謝します。

皆さんの記事を楽しませていただきました。飛び入り参加すみません

また、増田の皆様。場所勝手に借りてすみません

お目汚しすみませんでした。

メリークリスマス。良い夢を。

追記

id:allthereiznika わかりやすかった。出来れば参考ページ・書籍も示してくれるともっと良かった。

一般向けの解説書は僕はよく知らないのですが

ヒッグスを超えて | 日経サイエンス

こんなのが出るみたいですね。目次を読む限り良さそうです。

Chapter1 がヒッグス粒子解説

Chapter2 が標準理論の破れの話ですが、どうも最近話題が入っているようなのでちょっと差し引いて読んでください。

Chapter3 が標準理論の改良の話(超対称性理論etc) 。 それから上でちょっとでてきましたが、

    「場の理論自体がより基本的理論有効理論であると思われています。(より基本的言語・・アセンブリ言語とでも例えるべきでしょうか?)

     その候補のひとつが「弦理論」です。その辺りの解説もされているようです。(余剰次元超弦理論etc

2014-12-21

Ingress エージェント各位へ -- エキゾチック粒子に関する小報告

世界には、人間の心身に対して“啓発的な”効果を及ぼす謎の物質存在していた。CERNでの実験で偶然この物質発見した研究者たちは、この物質を「エキゾチック・マター(XM)」と呼んだ。XMの研究のため、NIA(アメリカ国家情報局)はCERN付近研究者らを集め「ナイアンティック計画」を立ち上げた。その過程で、XMは秩序と知性を持つと考えられること、臨界量を超えるXMに被曝した者は「シェイパー」と呼ばれる存在の影響を受け彼らに侵略されるということが判明した。人類文化古代文明の発展も、その滅亡も、シェイパーの影響によるものではなかったかと考える者もいる。

XMは全世界分布していたが、とりわけ、文化的芸術的宗教的重要場所に密集しており、このような場所は「XMポータル」と呼ばれた。

(—Ingress ストーリーより)


エキゾチック粒子に関して僕の知る限りを話そう。

ただし注意してほしい事が2点ある。

一つは僕はこの分野の専門ではないという事。

もう一つは以下の文章GoogleゲームIngress」に関するネタであり、本気にしてテロとかデモとか起こさないで欲しいという事だ。


エキゾチックハドロン

僕らの世界は全て原子からできている。原子核子電子でできており、核子は3つのクォークからできている。

さて、量子色力学により僕らの見ている低エネルギー世界では、色の三原色における「白」に対応する組み合わせ (color singlet) しか現れない事はみなさん良くご存知だろう。赤・緑・青(クォーク3つ)や赤・反赤(クォーク+反クォーク)の組み合わせなどだ。

前者は陽子中性子などバリオンと呼ばれるもので、後者パイ中間子などのメソンと呼ばれる粒子である

それでは(赤・反赤・青・反青)のクォーク2つ+反クォークつの組み合わせはないのだろうか? これだって color singlet のはずだ。

実は候補となる粒子はいくつか見つかっており、研究が進められている。

これらの粒子は「エキゾチックハドロンエキゾチック粒子)」と呼ばれる。


テトラクォーク

前述のクォーク2つ+反クォークつの組み合わせである

KEK高エネルギー加速器研究機構)がいくつもの候補となる粒子を発見している。そのうちの一つ Z(4430) が最近LHCにて7年ぶりに再発見されたのは記憶に新しいだろう。まさに「CERNLHCエキゾチック粒子発見なのだがあまりブクマがつかなかったようだ。エンライテンドのエージェント妨害工作にあったと見るべきであろう。なお、KEKLHCと強い関連がある(・・というかヒッグス探索にATLASグループとして参加している)ことから

KEK (茨城県つくば市大穂1-1) がエンライテンドにとって最重要拠点ひとつであることは明らかであろう。

至急ポータルを建てエキゾチック粒子を回収、防衛に当たる事をお願いしたい。


ペンクォーク

(赤・青・緑・赤・反赤)の組み合わせである2003年Spring-8 における実験発見され大騒ぎになった。

再解析でどこかにいってしまったものの、当時研究を率いた RCNP (大阪大学 核物理研究センター)は現在でもエキゾチックハドロンの中心的な研究拠点ひとつになっている。世界中エキゾチックハドロン専門家が集まる重要地域であり、レジスタンスの襲撃が予想される。大阪方面のエンライテンドにはぜひとも防衛をお願いしたい。


ハイペロン/スーペロンハイパー核/スーパー核)

陽子中性子は u-クォークと d-クォークでできている。それらを s-クォークに置き換えたものハイペロン、c-クォークに置き換えたものがスーペロンである。ややこしいがこれらもエキゾチック粒子と呼ばれている。

重要事実を伝えよう。J-PARC (大強度陽子加速器施設)にてハイパー核・・そう、エキゾチック粒子を生成し、その相互作用を調べる研究がかねてより計画されている。

エージェント各位はポータルを建てこれを回収、防衛に当たってほしい。


エキゾチック・マター(Exotic Matter)

エキゾチック粒子とエキゾチック・マターの関係は言ってしまうと水分子1個とコップ一杯の水である

残念ながらエキゾチック粒子・・もとい、ハイペロンを「マター」と呼べる程大量に加速器で生成することは大変難しいのだが、

実はこの我々の世界においてエキゾチック・マターの存在する場所がある。中性子星の内部である

ハイペロン粒子の性質を調べ、ハイペロン物質 (matter) の状態方程式計算し、中性子星および超新星爆発シミュレーションを行う・・素粒子原子核宇宙の分野を超えた一大プロジェクトがここ日本に置いて進行中なのだが、それは表向きの姿。

懸命なエージェント諸君ならお気付きであろう。そう、真の目的エキゾチック・マター による人類進化なのである


本日着任したエンライテンドのLv.1 エージェントより報告。以上です。


その他

ノーマリー

ノーマリー(anomaly) って僕らの分野だと量子異常のことなんだけど・・Ingress 側の設定がよくわからないので何も書かなかった。(僕がダウンロードしたてなのでストーリーが読めないのかもしれない)

2014-03-16

http://anond.hatelabo.jp/20140316195138

お前、根本的に理解してないだろ。

世の中に「理屈から確率計算すること」が0から出来るものなんてほとんど存在しない。

この前ノーベル賞取ったヒッグスだって実験でかかる確率はその前の実験による経験則から導き出さえる数字

一回の実験にかかる時間、あるいは試薬の希少性から成功確率を出せるほど多数回の実験はできない

たとえ回数が少なかろうが確率を出すことは可能。意味分かってる?それ?



今回も、共同実験者の人が、あの時はできたんだけど、自分でやったら出来ないんだよな、とか言ってたけど、

もし、それが事実であれば、まず、その違いを理解しない限りは少なくともNatureレベルの結果には成り得ない。

何も理解せずに適当に混ぜたらなんか出来ましたー、って科学か?

勿論、それを発表すること自体は否定しないし、是とする。よく分かってないけどそのような方法で出来そうだから皆もそれに続いてやって検証して調べてくれ、

と言うのは科学コミュニケーションとして当たり前。

この業界特許とかなんかきな臭いことがあって、簡単にそういうコミュニケーションはしなそうだが、少なくとも身内ではあることだし。

その様な不安定要素を全て理解して、初めて論文とする、というのが当たり前だろう。



たまたま一回やって出来ました、でも、共同実験者も再現出来てません、なんてもの、そんなもの科学的な結果として当たり前に出すなんてことがまかり通る世界なのだとすれば、

やはりその業界科学ではない。

2014-03-13

それでも小保方晴子氏が、いまだ未来ノーベル賞候補である理由

理想主義的な、ある意味原理主義的な科学観に支配されたナイーブ文系諸子(意外なことに、他分野の理系の方々にもいるようであるが)には想像もつかないことかも知れないが、理系という世界には、未だに共有不可能な個人の資質依存した「職人肌」の世界存在する。

宇宙やら地球やら、読んで字のごとく天地開闢から存在する”自然界”を観察して研究するだけが自然科学ではない。”自然界”には今まで存在しなかったモノを「作ってナンボ」の世界があるのだ。

誰も成功させたことのない難しい外科手術に果敢に挑んで成功させるスーパードクターデバイスソフトウェアを生み出し世界革新的に変えてしまスーパーハッカー、複雑な現象を説明するシンプル物理法則をある日突然思いついてしま理論物理学者。本当の意味での科学の”前進”は、地道な積み重ねもさることながら、こういう人たちの仕事があってこそのものである

昨年のノーベル賞を受賞したヒッグス粒子逸話をもう忘れてしまっただろうか。ヒッグス博士だけではない。ノーベル賞を受賞するような実績と言うものはおしなべてこの種の、天才の”奇想天外な思いつき”、”職人的な仕事”の賜物である

無論「作ってナンボ」はなんでもかんでも思いつきで作ればそれで良いというわけではない。作った”モノ”が訳に立たねばならぬ。具体的に言えば、その”モノ”を叩き台にして、実用研究、下世話な話では商売が将来的に渡って発展するかどうかにその評価はかかっている。

叩き台になるのは”モノ”である。もちろん知識の共有には言語化は欠かせない。しかし、結局使える”モノ”がなければ、論文だけいくら取り繕っても役には立たないし、逆に”モノ”さえあるなら、論文などと言うものはオマケの説明書のごときものにすぎない……それが、「作ってナンボ」の世界である

原理原則で言えば、論文の誠実な執筆、厳密な論理によった世界観の構築は科学を支えるひとつの柱であるしかしながら、「”モノ”があるんだから理屈がどうであろうとあるものはあるんだよ」と言う楽観的な自然体もまた、”自然科学という理念の欠かせない骨子なのである

その点で言って、現在のところSTAP細胞に関連して「将来的な展望」を本当の意味で否定するような話は、今のところ何も出ていない。もちろん”モノ”自体がやはり使えない代物である可能性は0ではないが、「論文が」「コピペが」などと言うような議論はまさに薮の周りを叩いているだけに過ぎない。

現在本当の意味で冷静に事態を見守っている人々の大半は、このような科学と言うものの素朴な実態を知っている。かといって「論文なんか屁の突っ張り」などと言うのもいささか乱暴に過ぎるので、今はあまり声も上げずに温和な進展を期待している。これこそが、実はナイーブ文系(一部理系)諸子の読めていない科学界の空気実態である

ハッカー画家」のポール・グレアムハッカー論文を書かせることの愚を語った。ついこの間(今さら、何故か)ネット文系知識人界隈で流行っていた様に見えるこの著者のメッセージは、残念ながら、読者には伝わっていなかったようだ。

2013-10-05

http://anond.hatelabo.jp/20131005170600

山本太郎馬鹿なのはいいとして

この元増田もどこまで馬鹿なんだ?

こういう馬鹿山本太郎みたいなののもと、もしくはその信者になるんだろう。

キモイな。

暗黒物質ってのは宇宙の現象考えると明らかに質量的に足りないから何かあるんだろうな、って話で、

最近確定したヒッグスと一緒でそこらにいくらでもあるわけ。

防ぐ、防がない、じゃなくて、すでにそこら辺にいくらでもあるわけ。体をいくらでも通過してるわけ。

「検出しづらい」=「他の粒子と相互作用しづらい」なので、

結局あっても分からない。

ヒッグスのように、実は根本的な影響を与えてる物もあるが、重力を担ってる重力子だって見つかってないし、

それらが見つかったところで日常がどうこう変わるわけじゃない。それらを操作できるようになれば別だが、それは今のところどう考えても無理。

いままで検出できなかったヤバス元素

元素がその昔使われてた意味の「元素」ならいいが、放射線暗黒物質水素とかの元素も全部混同してるだろ?

からこういう馬鹿は困るんだよ。

何でも貫きまくる新型の放射線

から、何でも貫きまくるんなら何の影響もないんだから別に脅威でもなんでもないだろ。

実際お前の体をどれだけの宇宙線や地上放射線が通過してると思ってるんだ?

暗黒物質だってどれだけかは分からんけど、実際あるならいくらでも通過してるはずなんだけど?

 
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