はてなキーワード: unlimited blade worksとは
僕はキメ顔でそう言った
はてなには古いオタクがいっぱいいるから、こういうの好きだよね
以下例です。
UNLIMITED BLADE WORKS / 無限の剣製 (白)(白)(赤)(赤)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンターを1個加える。IIIの後に、生け贄に捧げる。)
I , II― あなたのライブラリーから装備品(Equipment)カードを1枚探し、それを戦場に出す。それをあなたがコントロールするクリーチャー1体につける。その後あなたのライブラリーを切り直す。
III ― あなたのライブラリーから装備品(Equipment)カードを1枚探し、それを戦場に出す。それをあなたがコントロールするクリーチャー1体につける。その後あなたのライブラリーを切り直す。その後、ターン終了時まで、あなたがコントロールしているクリーチャーは二段攻撃を得る。
こういうの楽しいよねー
大前提。
(1)Unlimited Blade Worksルートをやっていれば、キャスターがクズキを殺す可能性はゼロで有ることは言うまでもなくわかるはず。キャスターはこのルートでもクズキのことを自分の命より大事に思っている。
(2)まず、クズキとキャスターの関係は特殊。キャスターはルールブレイカーを使って元マスターを殺し、自力で顕現しているはぐれサーヴァント状態。クズキは魔術師ではないためマスター契約もしていない。そのため、令呪のつながりがなく、キャスターにはマスターである葛木の異常を察知することが出来ない
この歪な状態を間桐臓硯に狙い撃ちにされる。
殺害の経緯。
(1)まず臓硯は柳洞寺を監視し、クズキが結界の外(学校)にいて、かつキャスターが隣町に出ているときを狙う。
(2)条件が満たされた状況で、蟲を使って魔術耐性がない葛木を蚊のような蟲で攻撃。
武術においてはサーヴァント並に強いクズキだったが、蟲魔術耐性がなく、油断していたためにあっさりやられる。間桐臓硯は魔術でクズキの意識を掌握。さらに蟲がクズキの心臓と入れ替わる。つまり実質的にクズキはこの時点ですでに死亡している。
(3)操られたクズキは結界内に戻り、キャスターの工房を破壊。
(4)隣町から戻り、異常に気づいたキャスターは、クズキが操られていることを察し、彼を救おうとしてクズキを拘束した上でルールブレイカーを使用する。しかし上で述べたように、すでにクズキの心臓は蟲が代替している状態。ルールブレイカーを使用したことにより蟲が消滅してクズキは死亡する。キャスター自身も、そしてそのタイミングでやってきた士郎セイバーも、キャスターが自らクズキを殺してしまったと誤認。
(5)直情馬鹿の上に「主君への反逆」にトラウマがあるセイバーは、瞬間的に頭が沸騰し、話も聞かずにキャスター絶対頃すモードになって襲いかかる*2。ろくな備えもなく精神的にも支えを失って自暴自棄になったキャスターはあっさりセイバーに討たれる。
1期放送年 | 作品名 | 1期 | 2期 | 3期 | 4期 | 5期 | 6期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | ご注文はうさぎですか? | 11,038 | 12,500 | ||||
2013 | やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 | 9,712 | 10,944 | ||||
ラブライブ! | 29,194 | 65,008 | 54,676(ラブライブ!サンシャイン!!) | ||||
弱虫ペダル | 5,590 | 7,970 | 2,075 | ||||
2012 | 戦姫絶唱シンフォギア | 4,857 | 8,653 | 13,467 | |||
2011 | うたの☆プリンスさまっ♪ | 17,868 | 33,593 | 35,407 | 28,840 | ||
DOG DAYS | 7,968 | 8,098 | 5,076 | ||||
2009 | 戦国BASARA | 8,537 | 12,949 | 1,120 | |||
科学アドベンチャーシリーズ | 1,185(CHAOS;HEAD) | 16,151(STEINS;GATE) | 1,080(ROBOTICS;NOTES) | 536(Occultic;Nine) | 387(1巻)(CHAOS;CHIRD) | ||
WHITE ALBUM | 705 | 595 | 3,103(WHITE ALBUM2) | ||||
2008 | ストライクウィッチーズ | 13,789 | 14,015 | 約5,161(ブレイブウィッチーズ) | |||
とある魔術の禁書目録 | 12,127 | 16,994 | |||||
参考:とある科学の超電磁砲。禁書1期→レールガン1期→禁書2期→レールガン2期で放送 | 24,495 | 16,664 | |||||
夏目友人帳 | 10,237 | 12,384 | 10,223 | 9,269 | 5,294 | 4,777 | |
夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~ | 968 | 2,089 | |||||
To LOVEる-とらぶる- | 7,518 | 6,146 | 10,784 | 5,673 | |||
ペルソナシリーズ | 3,307(トリニティ・ソウル) | 31,019(P4A) | 9,448(P4GA) | ||||
2007 | ひぐらしのなく頃に | 4,700 | 5,768 | ||||
ひだまりスケッチ | 5,886 | 8,121 | 8,505 | 7,416 | |||
機動戦士ガンダム00 | 33,481 | 34,601 | |||||
DARKER THAN BLACK -黒の契約者- | 6,752 | 12,152 | |||||
THE IDOLM@STER | 2,288(XENOGLOSSIA) | 28,485 | 33,453(CINDERELLA GIRLS) | ||||
2006 | Fate/stay night | 26,047 | 4,8969(Zero。BOX上下) | 37638(Unlimited Blade Works。BOX上下) | |||
2005 | 創聖のアクエリオン | 2,884 | 6,357 | 727 | |||
ARIA | 10,025 | 9,220 | 13,200 | ||||
2004 | ローゼンメイデン | 5,635 | 9,285 | 1,572 | |||
蒼穹のファフナー | 7,133 | 7,700 | 6,331 | ||||
魔法少女リリカルなのは | 4,312 | 11,254 | 22,591 | 4,881(なのはViVid) | 4,743(ViVid Strike!) | ||
2003 | 一騎当千 | 4,609 | 7,887 | 7,665 | 4,198 | ||
2002 | フルメタル・パニック! | 5,297 | 8,917 | 4,833 | |||
機動戦士ガンダムSEED | 58,589 | 68,732 | |||||
2001 | テイルズシリーズ | 2,208(エターニア) | 7,498(アビス) | 3,164(ゼスティリア ザ クロス。BOX全2巻) |
1期放送年 | 作品名 | 1期 | 2期 | 3期 | 4期 |
---|---|---|---|---|---|
2016 | 亜人 | 840 | 不明(第2クールのみBOX販売) | ||
2015 | ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか | 4,941 | 1,312(ソード・オラトリア外伝) | ||
SHOW BY ROCK!! | 6,583 | 6,471(しょ~と!!) | 1,830(2期) | ||
2014 | テラフォーマーズ | 1,216 | 407(1巻だけ) | ||
ノラガミ | 4,133 | 1,667 | |||
ばらかもん | 6,429 | 219(はんだくん) | |||
WIXOSS | 3,873 | 2,376 | 640 | ||
2013 | ガンダム ビルドファイターズ | 8,940(BOX2巻) | 4,205(BOX2巻) | ||
ガッチャマン クラウズ | 6,897(BOX1巻) | 994(全4巻) | |||
進撃の巨人 | 51,190 | 7,410 | |||
銀の匙 | 2,078 | 802(ボックス単巻) | |||
2012 | トータル・イクリプス | 5,231 | 1,153(シュヴァルツェスマーケン) | ||
マギ | 7,120 | 2,633 | 1,070(マギ シンドバッドの冒険) | ||
中二病でも恋がしたい! | 15,466 | 6,892 | |||
2011 | ゆるゆり | 8,365 | 7,289 | 3,644 | |
よんでますよ、アザゼルさん。 | 9,119 | 4,232 | |||
青の祓魔師 | 12,477 | 2,177 | |||
緋弾のアリア | 5,321 | 961 | |||
gdgd妖精s | 4,057 | 1,813 | |||
IS<インフィニット・ストラトス> | 33,813 | 16,670 | |||
2010 | デュラララ!! | 18,311 | 4,217 | 2,211 | 2,487 |
薄桜鬼 | 14,940 | 11,988 | 5,167 | ||
侵略!イカ娘 | 7,381 | 3,397 | |||
探偵オペラ ミルキィホームズ | 6,084 | 1,554 | 412 | 619 | |
WORKING!! | 17,695 | 12,611 | 4,282 | 2,707(WWW.WORKING!!) | |
2009 | クイーンズブレイド | 10,338 | 6,556 | 3,370 | |
生徒会の一存 | 5,901 | 590 | |||
まりあ†ほりっく | 3,390 | 1,187 | |||
2008 | ソウルイーター | 4,102 | 307(ソウルイーターノット!) | ||
2007 | おおきく振りかぶって | 19,297 | 8,396 | ||
スーパーロボット大戦OG | 3,152 | 891 | |||
みなみけ | 11,244 | 4,710 | 4,188 | 3,895 | |
ハヤテのごとく! | 9,525 | 6,574 | 949 | 691 | |
もやしもん | 8,492 | 1,609 | |||
2006 | うたわれるもの | 7,776 | 3,521 | ||
ゼロの使い魔 | 5,879 | 5,185 | 4,842 | 2,274 | |
涼宮ハルヒの憂鬱 | 42,525 | 19,602 | 2,184(長門有希ちゃんの消失) | ||
2005 | 蟲師 | 10,050 | 4,094 | 3,332 | |
交響詩篇エウレカセブン | 8,516 | 4,223(エウレカセブンAO) | |||
2004 | げんしけん | 4,537 | 2,290 | 857(二代目) | |
2003 | 鋼の錬金術師 | 36,511 | 12,326(FA) | ||
2002 | ナースウィッチ小麦ちゃん マジカルて | 4,717 | 3,346(Z) | 不明(R) |
○ラブライブ!サンシャイン!!
●Fate/stay night[Unlimited Blade Works] 2ndシーズン
×終物語
●THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2nd SEASON
×血界戦線
65,513 --,--- おそ松さん
54,676 --,--- ラブライブ!サンシャイン!!
35,992 --,--- Fate/stay night[Unlimited Blade Works] 2ndシーズン
30,000 --,--- けものフレンズ
27,541 --,--- 終物語
26,749 --,--- THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2nd SEASON
16,265 *2,380 血界戦線
10,892 --,--- この素晴らしい世界に祝福を!
あんま売れてねぇじゃん
SUGOI JAPAN Award2016 アニメ部門1位 (http://sugoi-japan.jp/sugoi/result.html#anime)
アニメーション神戸 作品賞 (http://www.anime-kobe.jp/award.html)
東京アニメアワードフェスティバル テレビ部門グランプリ (http://animefestival.jp/ja/post/3763/)
■Fate/stay night[Unlimited Blade Works]
NTアニメアワード2014-15 作品賞1位 (http://news.walkerplus.com/article/66171/)
以前見て感じたことと、今見て思うこと。
全然違う。
当時は凛ルートの士郎のあり方にあこがれた。
真っ直ぐに愚直に実直に生きる姿。
これこそがあるべき一人の人間の姿なんじゃないか、って思う。
みんなを救いたい、みんなが幸せに暮らせるように、笑顔で生きられるように。
極端なとこいくと、こうなるんじゃないかなと思った。
凛ルートでのアーチャーの言い分も、当時はまったくわからなかった。
なんであきらめた、なんでそんな風になってしまったんだ、と。
真っ直ぐ夢を追い続ける士郎こそが正しいと思ってた。
当時は中学生。多感な時期だったんだろうねえ。
自分が知ってる世の中といえば、学校という限られた社会と、テレビを通してみる社会。
当時の道徳の授業では、貧困問題についてよく取り上げられてたなあ。
食べるものもろくにない、学校にも行けない、朝は片道2,3時間の川へ水汲みに行くことから始まる。
貧しい国の貧しい子供たち。自分たちが恵まれていること、恵まれている自分たちができることはなんだろう、なんて話をしていたのが心に残ってる。
そんな自分がfateをプレイして、あこがれたのは、UBWの士郎の生き様だった。その理念にあこがれた。
こうやって生きられたらどんなに素晴らしいだろうか、と。
そんな自分が、先週UBW21話を見て、「あれ、なんか…」と違和感を覚えたんだよ。
当時の心にあれだけ響いたものを見て、心に浮かんだものはまったく違う思い。
働いて5年たつ中でわかる、自分ができる数少ないことと、圧倒的多数のできないこと。
みんなのためにありたい、誰もが笑顔でいられるように。それが美しい生き方だろう。
…なんてことを、無邪気に掲げていられるほど、真っ直ぐには生きてこれなかったよ。
せいぜいできることはといえば、
西谷は「主人公は作家の分身」であり、それは「五感を共有していること」、「心の奥底まで共感しあうこと」だとするが、だからといって「主人公が作家の思うように考え、行動することを意味するのではありません」と警告する。五代/榊もまたありがちなワナビのラノベについて「キャラクターが作者を代弁するただのお人形になってる」と揶揄している。
このように見てみると登場人物と作家の関係について、作家が主なのではなく登場人物が主である、と主張しているように見える。しかし当然ながら各場面における登場人物の言動や思考は作家によって執筆されるのであり、作家が考えないのであれば誰も考えてはくれない。
この点でヒックスは登場人物を作家の一部であるとして、作家のある面を誇張したものであることを求めている。つまり嫉妬深い人物を描くならば自分の嫉妬深い側面を誇張した人格を創造する、というもので、全くの新たな人格を創造するのではなく、そのベースはあくまで自分自身だとする。
これに基づけば「キャラクターが作者を代弁する」状態とは、その人物を描くにあたり作家の誇張が無い状態、いわば作中に作家自身が名前だけを変えて登場した状態だと言える。作中に登場する作家自身がどれだけ失笑を買うかはくぅ疲の例を見るまでもないだろう。
登場人物は作家自身である。主人公は間違いなく作家の思うように考え、行動する。しかしその作家の「思う」主体は作家の人格そのままではなく、登場人物それぞれの設定によって歪められ誇張された人格であり、その結果時に作家の人格そのままであれば決して選択することの無い言動に出ることになる。
「キャラクターはある瞬間、勝手に動くものです」とは大塚の言だが、逆に言えば登場人物はだいたいの場合作家の想定通りに行動する、ということでもある。当たり前だが一定の合理性をもって人間は行動するものであるし、他人ならまだしも登場人物の人格のベースは自分自身である以上、ほとんど常に作家の想定外の行動を登場人物がするんです、という状態はありえない。もしそうだとすればそれは単に何も考えておらずその場しのぎで適当に考えているからか、もしくは薬物でもやっているからだろう。
なお突如として想定外の動きを登場人物がした場合、ヒックスはそれにあわせてプロットを書き換えるべきだとする。ヒックスは後述するようにプロットを重視するが、それ以上に登場人物を「愛さなければならない」という。
ヒックスは登場人物を創造する際、その登場人物の将来の夢は一体何なのかと作家に問いかける。これは夢を作家が事前決定しろという意味ではない。それではヒックスが否定する「組み立てられた登場人物」にしかならない。
ここでいう「夢」はその登場人物の人格に依存して考えだされるべきものである。これは大塚が世界設定で指摘した、ある条件を前提にしてそこからどうなるのか、ということを演繹的に導き出していく方法とよく似ている。
もちろん何の事前設定もなく人格を作れと言われても作家当人の人格にしかなりえない。ゆえにいくつかの設定は事前定義が必要である。それは主題や、もしくは世界による必然性を伴った定義であることが望ましいだろうが、それら断片的な設定に後付で作家が適当にどんどん設定を付け足していくのではなく、演繹的に設定が導出されていくべきだ、というのがヒックスの考え方であると筆者は理解している。
西谷がヒロインのブラジャーの形状にこだわった逸話はしょーもないの一言で済む話だが、そこに人格から来る必然性があるのであればわからなくもないと言えよう。
以上のように作家と登場人物の関係について述べてきたが、一方で主人公を決して困難な状況に陥らせないワナビにそれを指摘したところ「だってかわいそうじゃないですか」と反駁したという事例を西谷が挙げている。この点だけ見ると作家が主人公に同化し過ぎたり、感情移入し過ぎることに問題があるように思えるが、西谷がここで問題にするのは、ワナビとは裏腹に読者がまったく感情移入できていないことにある。読者も同様に感情移入しているのであれば、徹底して登場人物への虐待を作家が行うことに逆に嫌悪感を覚えることすらあるだろう。
西谷同様、筒井は「自分が作品に感情移入しているからといって、読者も必ず感情移入してくれるだろうと思うのは間違い」と指摘する。
本格ミステリやSFなど、感情移入を必要とせずとも最後まで読ませる魅力を持った小説は存在する。しかし感情移入が読者に続きを読ませる原動力として強く機能することは言うまでも無く、感情移入できないという状態は読むのをやめようという動機になりうる。読者が感情移入をしてくれるに越したことはない。
さて、基本的に読者の感情移入は物語の中心を担う主人公に対してなされるべきであるが、ではどのような要素が感情移入を誘うことができるのか、という点について各説を整理する。
まず榎本や水島は主人公の年代をターゲットとなる(と下読みや編集部が想定する)読者層と重ねるべき、としている。すなわちラノベの主人公は中高生であることが望ましいと言う。同じ理由で性別も男性の方が好ましいと言いうるだろう。スレイヤーズやブギーポップのように女性主人公の成功例はもちろんあり、水島のようにそれを地雷ジャンルとまで言うのもいかがなものかと筆者は思うが、女性より男性の方が主たるターゲットである男子中高生の感情移入を誘いやすいことは想像に難くない。
まず作者自身をモデルとして主人公に据えるやり方について、「基本的に失敗する」「ナルシズムか自虐に陥るのがオチ」と榎本は断言する。もちろんそれで成功している例もあるが((森博嗣などは成功例と言えるだろう))、分の悪い賭けであることは確かだろう。
主人公に求められる特質について、西谷、榎本、飯田は読者の憧れを具現化していることであるとする。憧れとは立場的、能力的、性格的に秀でていることでもたらされるものだと榎本は言い、クーンツもまた「高潔」「有能」「勇気」「好感」という要素を挙げ、これらを満たしていることが必要だとする。
そして最も重要な点は、完璧超人では読者の共感が得られない、という点である。「ジェームズボンドのような例外はあるが」とクーンツは言いつつ、共感を得られやすい主人公には上記の要素に加えて「不完全さ」が必要だとしている。これは人によって「欠点」「弱点」と表現は異なるが、いずれも同じ意味である。
一方で「低スペックで卑屈、無個性、へたれ」な主人公像については、飯田は「マスな読者のニーズとはマッチしない」として、そういった主人公のラノベは「実売数千部のマイナー作品」に見られる傾向だという。榎本もまた、読者が作品を読む理由の最も大きなものは「自分とは縁遠い出来事を手軽に楽しく疑似体験するため」であり、現実の平凡な中高生に近い主人公像ではそれが得られない、という。
しかしながら水島は「平凡な主人公」でも問題ないとする。超人的能力を持った主人公像を否定することはないが、榎本や飯田のように平凡さを否定することもない。西谷も同じであり、憧れへの言及は最近のヒットしたラノベを見ているとそのような傾向がある、と言うにすぎず、読者の分身として機能する平凡な主人公像も肯定している。
さて、筆者はこれらの各説は人物の能力と精神と倫理を区別せず論じていることで生じた混乱だと考えており、ここで対立があるとみることは無意味だと考える。
能力とは例えば「直死の魔眼」のような、その人物だからこそ実行可能な、常人には実行不可能な行為の名称である。この点での超人性を主人公が備えているかべきかは物語上の必要性によって判断されるべきであって、主人公がそうした点で無能力であることは全く問題なく許容されるし、また絶対に負けず死ぬこともない完全無欠の超人的能力を持っていても(それが物語上必要ならば)問題ない。
次に主人公の精神についてであるが、これは完璧であってはならず、平凡でなくてはならない。あらゆる誘惑に対して微塵も揺らぐことなく、確固とした信念を持ち理性と知性に溢れた決断をし続ける聖人君主はご立派すぎてうさんくさく、クーンツが言うところの「好感が持てること」という要件を満たさない。飯田にしても「ヒーローは悩む存在である」としてこの点での超人性を否定する。自分の将来や恋愛といったわかりやすく、読者が共感できる悩みを主人公は持つべきであり、さらに「何を考えているのか、わかりやすく書くほうがよい。感情がオープンにならないキャラには感情移入しづらい」とする。
最後に主人公の倫理は、読者の倫理に反してはならない。主人公への感情移入によって「あらゆる女の子にモテまくる存在であるという全能感」を読者は得るのだと飯田は言うが、しかしどれだけモテようとも複数同時並行で交際することは一般に許容されない。「主人公は鈍感でなければならない」とする指摘は、倫理的正しさを保ったままその状態を維持する点で(安直だが)効果的に機能する。
一方で木刀を持って不法侵入の上傷害沙汰を起こした同級生に対して警察を呼ぶことなく、彼女の空腹を察してチャーハンを振る舞い、自分の恥を晒しながらも穏やかに話し合いで事態を解決する主人公は、まさしく完璧超人と言うべき存在である。
Unlimited Blade Worksとかマジカッコイイ!憧れる!といった読者もいるだろうが、失笑する人も少なくないだろう。しかし倫理的にそうすべきと読者が思い、また自分にも物理的には不可能ではないだろうがしかしなかなかそうはできないと思うことを主人公がやってのけることにこそ、多くの読者は「憧れ」を抱くのではないかと考える。
さて、憧れは感情移入の要素として極めて強力に機能するが、冒頭からいきなりその段階に持ち込むことは容易なことではないだろう。まず最初に主人公へ興味を抱き、好感度を稼いで少しずつ感情移入を誘い、そして上述のような行為によってその感情移入を一気に深め、確固たるものとして確立する、というのがより無難な戦略だと言える。
こうした興味喚起、好感度向上に役立つ要素として、例えば西谷は「肉体的な苦痛を与える」ことを有力な手法だとしている。クーンツの「主人公を冒頭で過酷な困難に放り込む」も同様の指摘と考えられ、冲方による「苦しい場面での感情移入に成功すると、自然とハッピーな場面ではそのまま感情移入してもらえることが多くあります」というのも、苦痛を伴う場面は幸福な場面よりも感情移入の効果が高いという指摘だと言えよう。
西谷が肉体的苦痛をあえて挙げている点は特に説明はないものの、おおむね誰にとっても明確でわかりやすいという点で精神的苦痛よりもメリットがあるからだろうと筆者は理解している。
そしてもう一つ効果的と思われる方法が、飯田が指摘する登場人物のギャップである。
本項では「キャラ」と「登場人物」を区別しないが、新城はそれぞれ異なる意味で定義しており、曰く登場人物を「内面があって葛藤と選択をする人格」、キャラを「こういうシチュエーションではこういう言動をみせそうな、いかにもそんな外見の人物」とする。
飯田は「人間は意外性のある物語に弱い。とくに、内面なんてなさそうな人物に内面があった、というパターンに弱い」と述べ、人物の外面と内面でギャップを設けるべきだとしている。すなわち新城がいうところの「キャラ」としてまず描かれ、それが物語を通して「登場人物」であると描いていくことで読者の感情移入が誘えるのだ、とする。
ところで飯田は良いツンデレと悪いツンデレがあるとして、良いツンデレは多面的な感情の一つにツンとデレがあるが、悪いツンデレにはツンとデレの2面しかない。だからハルヒは不人気でルイズは大人気なのだ、とする。筆者はツンデレに良し悪しがあるとすれば、それは新城の言う「キャラ」と「登場人物」であろうと考えるため、飯田の説には同意しない。
「ツンデレ」は言動まで類型化された属性である。本来内面であるはずの照れ隠しの典型的言動はまさしく「こういうシチュエーションではこういう言動」であり、そこに人格を読者は感じられず、むしろ「お人形」として認識されると考える。
良いツンデレがあるとすれば、同じ典型的発言をするにせよ、そこに「葛藤と選択をする人格」があると読者に理解されることが要点と考える。ツンデレ喫茶でバイトが事務的に発言する様を見て「ツンデレ萌え!」と興奮できるオタクがいないとは言わないが、ドン引きするオタクの方が多いだろう。
さて、さらに飯田はギャップは「属性」についても適用できるとする((「属性」についての議論としては東のデータベース消費論などがあるがどうでもいいので無視する))。登場人物へは二つの落差のある「属性」を付与することが効果的だと飯田は言う。例えば「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」における「モデル」と「オタク」という組み合わせを挙げ、「モデル」が持つ華やかでリア充的イメージと「オタク」が持つ根暗でコミュ障的イメージを同一人物に同居させることで意外性を与え、興味を喚起できるとする。なお当然ながらこの手の単純な「属性」の組み合わせはそれ以上工夫する余地が無く、すぐに陳腐化する点は飯田自身が指摘するところである。
このギャップについては、陳腐化しやすい「属性」の組み合わせよりもその個別の設定においても有効に機能する。
例えば「とらドラ」における「目つきが悪いヤンキー」かつ「家庭的で親切」という主人公の設定、「小柄で可愛い」かつ「家事は苦手で暴力的」というヒロインの設定はそれぞれ落差のある設定だと言えるだろう。これは個人的なレベルでのギャップであり、また同時に登場人物間のギャップにもなっている。
西谷は主人公とヒロインを組み合わせると完全な人格になるよう相互補完関係を持たせること、また主人公には対照的な人を親友として持たせるのが好ましいとする。しかし主人公、ヒロイン、親友という限定した関係に留まらず、主人公格として機能する集団を想定し、それぞれは別の仲間とその設定にギャップをつけること、というように拡大解釈可能だと筆者は考えている。
Steel is my body,and fire is my blood.
I have created over a thousand blades.
Unknown to Death.
Nor known to Life.
Have withstood pain to create many weapons.
waiting for one's arrival
I have no regrets.This is the only path.
So as I pray,unlimited blade works.