以前見て感じたことと、今見て思うこと。
全然違う。
当時は凛ルートの士郎のあり方にあこがれた。
真っ直ぐに愚直に実直に生きる姿。
これこそがあるべき一人の人間の姿なんじゃないか、って思う。
みんなを救いたい、みんなが幸せに暮らせるように、笑顔で生きられるように。
極端なとこいくと、こうなるんじゃないかなと思った。
凛ルートでのアーチャーの言い分も、当時はまったくわからなかった。
なんであきらめた、なんでそんな風になってしまったんだ、と。
真っ直ぐ夢を追い続ける士郎こそが正しいと思ってた。
当時は中学生。多感な時期だったんだろうねえ。
自分が知ってる世の中といえば、学校という限られた社会と、テレビを通してみる社会。
当時の道徳の授業では、貧困問題についてよく取り上げられてたなあ。
食べるものもろくにない、学校にも行けない、朝は片道2,3時間の川へ水汲みに行くことから始まる。
貧しい国の貧しい子供たち。自分たちが恵まれていること、恵まれている自分たちができることはなんだろう、なんて話をしていたのが心に残ってる。
そんな自分がfateをプレイして、あこがれたのは、UBWの士郎の生き様だった。その理念にあこがれた。
こうやって生きられたらどんなに素晴らしいだろうか、と。
そんな自分が、先週UBW21話を見て、「あれ、なんか…」と違和感を覚えたんだよ。
当時の心にあれだけ響いたものを見て、心に浮かんだものはまったく違う思い。
働いて5年たつ中でわかる、自分ができる数少ないことと、圧倒的多数のできないこと。
みんなのためにありたい、誰もが笑顔でいられるように。それが美しい生き方だろう。
…なんてことを、無邪気に掲げていられるほど、真っ直ぐには生きてこれなかったよ。
せいぜいできることはといえば、