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2022-09-12

モンジューに泣きモンジューに笑うヨーロッパ挑戦

2014年記事

日曜日は、フランス凱旋門賞が行われます。今年は日本からゴールドシップジャスタウェイハープスターの3頭が参戦します。最近は、毎年のように「今年こそは!」と思っていますが、果たして今回で悲願達成となるでしょうか。一方、ライバル欧州勢は超強力とは言えませんが、粒ぞろいの印象。今年はどの馬が勝ってもおかしくないと言われています

そのライバル馬たちの血統を眺めていて、ちらついたのがモンジューの影です。そう、1999年凱旋門賞エルコンドルパサーをゴール直前で交わし、日本競馬ファンドン底に叩き落とした強豪です。

モンジューはその後種牡馬となり、再び日本馬の壁となりました。2006年キングジョージに、当時ディープインパクト評価を二分するほど強かったハーツクライ遠征。直線で一度は先頭に立ちますが、最後モンジューの産駒であるハリケーンランに内から差されました。その秋の凱旋門賞でも、ディープインパクトハリケーンランと対決しています。(結果はディープが3位入線、ハリケーンは4位入線)。

また昨年の凱旋門、確勝級だったオルフェーヴルをぶっちぎったのが、モンジューの孫(モティヴェイター産駒)のトレヴでした。とにかく、ことあるごとに日本馬が負かされているのが、モンジューとその子孫なわけです。

そして今年。有力馬の一角を占めるのは、なんとハリケーンラン産駒のエクトであり、昨年の覇者トレヴも出走します。モンジューの直仔であるチキータの名も。特にエクトは出走馬の中でも最も怖い存在かもしれません。

https://www.bunkatsushin.com/varieties/article.aspx?bc=1&id=2898

今年の日本馬の中にはモンジューの血を引く馬がいる

その名はタイトルホルダー

モンジューに泣かされ続けたヨーロッパ遠征で、ついに今年タイトルホルダーが凱旋門賞を勝ったならば、再びモンジューに着目したストーリーが様々なニュースコラムで綴られるだろう

凱旋門賞向きの血統

ヨーロッパレースと言えばやはりサドラーズウェルズが入ってなきゃいけない

日本で言えばサンデーサイレンスが入ってなきゃいけないのと同じ感じ

サドラー系はヨーロッパの重くてタフな馬場スピードに乗せてロングスパートするような特徴を持つ

日本風に言うと、「時計のかかるタフな馬場スピードを持続させる馬」で、そういうタイプヨーロッパ活躍やす

それに対して、日本流行りは、キレキレの弾むような馬場いかに高速に走るか?というタイプ

そういう特徴の馬が出やすいのがサンデーサイレンス

ぼこぼこで重たいヨーロッパ馬場だと、日本馬場に向くタイプではなかなか厳しい

とはいえ、昨年フィーバーし、もう亡くなったスノーフォールのように、サンデーサイレンス系のディープインパクト産駒でもヨーロッパ活躍する馬もいる

ということはサンデー系=即ヨーロッパに向かない、とはならない

というわけで、スノーフォールの血統を見ると、父はディープインパクトだが、母父がガリレオだった

ガリレオサドラーズウェルズの直仔の大種牡馬

やっぱり大正義サドラー

日本に向かない馬は日本活躍できず、こいつで凱旋門賞に挑戦するぜ!ってところまでいかないし、ある程度日本にも向かなきゃいけない

しかし、ヨーロッパにも向いてないと凱旋門賞は勝てない

ということは、凱旋門で一番チャンスがあるのが、母系サドラーを持つ血統だと思われる

母系サドラーがいて、それでいて日本で勝てるような絶対的スピードを持つ馬がいるといい

今回、凱旋門賞に出る馬を見てみると、タイトルホルダーがばっちりそれに当たる

母父がモチベーター、その父は凱旋門賞モンジュー

そしてモンジューサドラーズウェルズの直仔だ

タイトルホルダーのひいじいちゃんモンジューで、ひいひいじいちゃんサドラーズウェルズ

ちょっと遠いけど、しっかりサドラーの血は入っている

さら凱旋門賞馬に頻発するというミルリーフも母母父父にいる

まり母系は、四代前にサドラーズウェルズミルリーフ

これは凱旋門賞を勝てる血だ

さらに父ドゥラメンテキングマンボの直系で、さらキングマンボの父のミスタープロスペクターは、母系にも入っているので、タイトルホルダーはミスプロクロスを持つ

これはアメリカ的な重戦車的ムキムキなスピード裏付けもの

さらに、そのスピードをしなやかに柔らかくするためのサンデーサイレンス父系に入っている

まりヨーロッパでの活躍必須条件の血統母系に持ち、父系アメリカスピード日本的なしなやかさを合わせている

それでいて、タフな条件でも気にならないスタミナを持ち、自分で流れを作れる逃げ馬でもある

正直言うと、タイトルホルダーが勝てなかったら、今後もしばらく凱旋門は勝てないだろう

懸念点は、ロンシャンのような大きな競馬場日本で言えば東京競馬場のような大きなコースで勝ってないところ

阪神中山も勝っているから、トリッキーアップダウンやペースの上げ下げは問題はないだろう

しか最後に後ろ脚質がそれほど展開の不利を受けずにフルでスパートできる大箱は、タイトルホルダーにとって必ずしも向いたコースとは思えない

タイトルホルダーの真骨頂自分で、自分にとって最も有利なペースを作れるところ

小回りでコーナーを多く回るコースではそのペースに周りを巻き込むこともしやすいのだが、今回はワンターンなので今までとは違う形になるかもしれない

可能であれば、横山騎手に一度ロンシャンで乗って欲しかった

願わくは昨日のニエル賞フォア賞の日のように、前有利な馬場となることを願うしかない

それに対してディープボンドはアメリカ血統

なんなら凱旋門よりダートのほうが走るかもしれない

ディープボンドが活躍しているのは能力の高さゆえだろう

タフな馬場に強く、スタミナも豊富もつけど、昨年のぬかるんだロンシャンではすっかりやる気を失って、歩いてのゴールだった

ヨーロッパ特にロンシャンは特殊

能力の高さは当然必要だけど、馬場適正も最終的には影響するだろう

ボンドに適性はないと見る

仮に良馬場となれば、フォア賞を勝ったのは伊達ではないという実力は見せてくれるだろう

それでも、せいぜい8着あたりではないか

最後、ドウデュースヨーロッパ血統ほとんどない

父系トニービンがいるくらい

これでロンシャンをこなせるか?というと、よほど能力が高くないと無理だろう

まあよほど能力は高いのだけど

ドウデュースタイトルホルダーと違って、小回りでペースを刻むより、大箱で一気に躍動するほうが強い

それもタフな馬場より、高速馬場で最高速を競う方が強い

そういう点からするとタイトルホルダーより(馬場じゃなくてワンターン2400という広い)コースの適性はある

しかし、それでも横山和生はタイトルホルダーのベストを引き出すペース配分をするだろうし、そうなるとドウデュース翻弄されるのではないか

タイトルホルダーが上手に乗って回れば、ドウデュースタイトルホルダーを上回るとは思えない

しか馬場適正はタイトルホルダーに劣る

東京2000ならタイトルホルダーにドウデュースは勝つだろうけど、ロンシャンでじゃ無理だろう

ドウデュースよりよほどコース適性のありそうな昨年のクロノジェネシスでさえあれだったので、ドウデュースクロノの7着を上回るのが目標になるだろう

しかし、もし、ドウデュース馬券に絡むような好走をしたとしたら、その時はタイトルホルダーが潰れている可能性は高いと思う

ドウデュース応援しているし勝って欲しいけど、現実的勝利に近いのはタイトルホルダーで間違いない

2022-08-29

anond:20220829193335

おっけー!

キズナ産駒でパンラッサの弟だよ!

ミスペンバリーの21年という子です

この母からパンラッサを筆頭に、何勝かする子が複数でているし、なかなか優秀な母だと思います

しかし、この子の全兄は未勝利引退したし、この子は成長が遅れてて小さいみたいで、ちゃんと成長するか不安でまだ満口集まってないみたいだよ

兄のパンラッサドバイ同着では大興奮したし、札幌記念でも馬券とらせてもらっているし、この母のモンジューの入ったヨーロッパ血統はなかなか好みなので、例えこの子が走らなくとも応援のしがいがあると思っているよ

2022-03-18

凱旋門賞、いまだ日本馬の前に立ちはだかるモンジュー

今年 (2014年) は日本からゴールドシップジャスタウェイハープスターの3頭が参戦します。最近は、毎年のように「今年こそは!」と思っていますが、果たして今回で悲願達成となるでしょうか。一方、ライバル欧州勢は超強力とは言えませんが、粒ぞろいの印象。今年はどの馬が勝ってもおかしくないと言われています

そのライバル馬たちの血統を眺めていて、ちらついたのがモンジューの影です。そう、1999年凱旋門賞エルコンドルパサーをゴール直前で交わし、日本競馬ファンドン底に叩き落とした強豪です。

モンジューはその後種牡馬となり、再び日本馬の壁となりました。2006年キングジョージに、当時ディープインパクト評価を二分するほど強かったハーツクライ遠征。直線で一度は先頭に立ちますが、最後モンジューの産駒であるハリケーンランに内から差されました。その秋の凱旋門賞でも、ディープインパクトハリケーンランと対決しています。(結果はディープが3位入線、ハリケーンは4位入線)。

また昨年の凱旋門、確勝級だったオルフェーヴルをぶっちぎったのが、モンジューの孫(モティヴェイター産駒)のトレヴでした。とにかく、ことあるごとに日本馬が負かされているのが、モンジューとその子孫なわけです。

今回の凱旋門は、もう2~3世代にわたるモンジュー日本馬の因縁の対決とも言えると思います競馬が「ブラッドスポーツ」と呼ばれる所以はここにあるのでしょう。

凱旋門賞、いまだ日本馬の前に立ちはだかるモンジュー (vol.216) - 文化通信.com

https://www.bunkatsushin.com/varieties/article.aspx?bc=1&id=2898

30年来の競馬ファンからしたら、モンジューは高い高い欧州の壁なのよ。

でも、「令和のツインターボパンラッサの母父もモンジューで、もしかしたら彼に欧州適性を与えているかもしれない。モンジューの壁に阻まれ続けた日本馬が、モンジューの血によって世界を制する、というドラマもあるのかもしれない。まぁそもそも2400m持つ気がしないけど。

風のシルフィード」でも、凱旋門賞を長手綱 (笑えるくらいの長さ) で大逃げして勝ったよね。

2021-11-11

ウマ娘ガイドライン

なぜ、更新して再周知させる必要があったか、というと、おそらく金子オーナーとの交渉が大詰めになっているのではないかと思っている

ウマ娘化されている馬でも、海外モンジューなんかは、アニメ1期でブロワイエという架空名を当てられてウマ娘化された

これはつまり、「交渉余地も予定もない馬をウマ娘化するときオリジナルキャラで出す」という姿勢の表れである

ところが、アグネスデジタルストーリーでは、金子オーナーの所有馬クロフネを、「NHKマイルカップ勝った子」という匿名存在を登場させている

金子オーナーの所有馬ウマ娘化を完全に諦めていたら、こういう扱いはしなかったのではないかと思う

完全に触れないか、またはオリキャラで出したことと思う

これは金子オーナーとの交渉余地があることのサイン

そしてガイドライン更新

これはもう、来るね

ディープ貯金始めないと

2021-04-30

anond:20210430184200

どうなんやろうな

ちなみにメロディーレーンちゃんの母の父の父は凱旋門賞エルコンドルパサーに勝ち、ジャパンカップスペシャルウィークに負けたモンジュー

弟に皐月賞2着のタイトルホルダーがいるよ

優秀な繫殖牝系ってわけではなさそうやけど、小さい体で頑張るアイドルホースから引退後も愛されるんやないか

2021-04-23

競馬ファンはなんで急に繊細ヤクザになったの?

競馬ファンって何十万何百万と馬にぶっこんでる気の狂ったオッサンが大半なわけだよ。

あいつらが「俺の好きな馬の検索汚染がひどい…」なんて泣いてると思う?

んなわけないでしょ。

5chの競馬板なんて元から罵詈雑言の嵐よ。

エル基地VSグラ基地VSスペ基地とか

ウオ基地VSダスカ基地とか

ディープ基地VSオルフ基地とか

今でも罵り合い貶し合ってるわけですよ。

あ、「基地」っていうのは「キチガイ基地外」の略ね。

互いにリスペクトした上で自分の好きな馬の良いところを語る…なんてことあるわけもなく、

海外コンプだの府中専用機だのポキオンタイマーだの薬物失格だの天皇賞11着だの、

相手馬鹿しまくってるわけですよ。

スペはグラスにもエルコンにも負け越してる雑魚だとか

エルコンモンジューに負けてスペは勝ったからスペのほうが強いだとか

そういう不毛にもほどがある言い争いを20年以上続けてきてるんですよ。

ディープ産駒の注目馬が惨敗したら

「早枯れマイラーwww」「馬肉行きwww」

オルフェ産駒の注目馬が惨敗したら

種牡馬失敗確定www」「鈍足駄馬www」

てなもんですよ。

なーにが「エアシャカールゴミなんて言われて悲しい」だ?

これまでも「クラシック価値を貶めた駄馬」だの

「もし三冠馬になっていたらと思うとゾッとする 」だのさんざん言われてただろ。

ディープなんて未だに「ドープインパクト」とかいって煽られとるんやぞ。

馬主が「ゲームに出したらボロクソに言われるかも」なんて危惧してるとしたら

まず間違いなく競馬ファンのこれまでの言動が原因だわ。

そんな競馬ファンがいまさらウマ娘のせいで好きな馬が汚されて…」って何の冗談やねん。

ウマ娘が気に食わないか嘘松しました」って正直に言えや。

私は、匿名掲示板に書かれた意見世論の大半を反映されたものと思い込んでる匿名掲示板ユーザーが大嫌いです。

素晴らしい意見です! 蒙を啓かれました!

たかだかサジェストに「嫌い」と出てきたくらいでゲームやそのプレイヤー全体を否定しだしたり、

増田かいう掃き溜めに書かれたエアシャカールがどうだのマヤノトップガンがどうだのといった記事に感化されて「オタクはわきまえろ」なんて言い出さないよう気をつけていきます

2021-02-02

アニメウマ娘5話見た。良かった

 

史実を元にしたネタバレをしているので注意

 

「世紀の対決」と注目された春天の見せ方は1期ジャパンカップリフレインだった。

王者のような1人気が居て、いかにも勝ちそうな雰囲気なんだけど、レース地の利を得た2人気の馬が直線で突き放し、1人気の馬は必死に追いかけるけど突き放される一方、という。

違ったのは、テイオーがしっかり5着に敗れていたこと。1期のジャパンカップはブロワイエ(モンジュー)が2着に見える演出になっていて(実際は4着)あくまで2強ムードで押し切ったけど、今回は実際の成績から逃げなかった。テイオーは挫折と復活の物語から負けることにこそ意味がある、ということなのだろう。

次走は調整に失敗し7着に惨敗した秋天だが果たしてどう描かれるのか。

アニメウマ娘は主役級の馬に目標を掲げさせるところに特徴がある。スペシャルウィークなら「日本一ウマ娘」、サイレンススズカなら「見ている人に夢を与えられるようなウマ娘」、メジロマックイーンなら「メジロ家にとっての悲願である天皇賞(春)親子三代制覇」。

トウカイテイオーは1期から「(カイチョーと同じ)無敗の三冠ウマ娘」を目標に掲げていた。骨折でその夢が破れ、代わりに掲げたのが「無敗のウマ娘」。しかし今回でそれも叶わなくなった。夢をひたすら追いかけてきたテイオーのキャラクター性を踏まえるなら、秋天惨敗は「」の中に入れる目標を失ってスランプに陥ってのもの、という描かれ方になるだろうか。いずれにせよ秋天からジャパンカップへの流れは相当に燃えそうだ。

ところでレース後、マックイーンはテイオーに「あなたがいたから今の私になれた」と言った。これは2期全体における大事セリフになるだろうなーと思った。

「宿敵が強さをくれる」(byタマモクロスCM)ってやつなんだけど、その実テイオーとマックイーンはこの春天しか戦っていない。宿命ライバル、と言うにはなかなか難しい関係だ。でもこの「あなた存在が私に強さをくれた」という関係昇華していくなら実際に戦うことがすべてではなくなる。そしてそうなっていくだろうな、という予感もある。怪我で先に引退したのはマックイーン。テイオーの2回目の有馬記念における激走はマックイーンに強さを貰っての形になるかもしれない。

2期は1期に増して周りの馬たちにもスポットを当て、そしてライバルムードを盛り上げていっている。特にフォーカスされているのはミホノブルボンライスシャワーだ。ライスちゃんは今のところブルボンストーカーしかないが、この流れなら恐らく菊花賞で「極限まで削ぎ落とした体に鬼」を宿してくるだろう。こっちも楽しみだが、上手くライスちゃんキャラを掘り下げないとブルボンが負けて悔しいだけのレースになりかねないのでちょっぴり怖い。

とはいえ2期は既に、神がかり的な仕上がりだった1期に肉薄してる感がある。制作スタジオは変わったが、及川監督を始めとしたコアスタッフがうまく調整してくれてるのだろう。引き続き期待。

2018-06-19

アニメウマ娘を全話視聴したので感想ポエム)を書く

最初は舐めた態度で視聴してたんだけど、意外に作り手が本気だったことに気づき途中から正座視聴させられるやつー! だった。

SNSを見渡しても基本ポジティブ感想が多くて、成功裏に終わったと言っていいと思うけど、それは作り手がアニメに対しても競馬に対しても真面目だったからかな、と。

舐めてた俺が最初に「おっ」と思ったのはOPを見たとき。ゴルシワープ2012年皐月賞。道中ほぼ最後方に居たゴールドシップは、最終コーナーで他馬が避けるほど荒れていた内ラチ沿いを猛然と突っ切って15頭ごぼう抜き。直線を向いたときは3番手に躍り出ていた。ゴルシを語る上で外せないレースひとつ)が描かれていて、「ひょっとして……」と思って見返すとサビに入ってから映像は各ウマ娘の名レース集になっていた(ダスカ:右回りかつ他馬をちぎっているので2008年有馬記念ウオッカ左回りで他馬を縫うように進んでいるので2009年安田記念、ゴルシ:前述どおり、テイオー:右回りかつ後ろにハヤヒデ歓喜の涙で1993年有馬記念マックイーン:右回りかつ雨ということで1990年菊花賞1993年宝塚記念、スズカ:左回りかつ4角先頭+2番手3番手勝負服から1998年天皇賞秋(の夢の向こう側))。

ただまあモデルとなった馬の有名レースぐらいはチェックするか、とその場は納得したんだけど、1話ラストで「日本一ウマ娘とは?」と問われたスズカが「見ている人に夢を与えられるような、そんなウマ娘」と答えたとき、これはひょっとして、と初めて期待を抱いた。

ところでウマ娘コミカライズもされているが、アニメに先駆けて始まったそっちはレースメインじゃなくキャラ内面を掘り下げるような内容になっている(『STARTING GATE!』)。オグリが怖い先輩として誤解されたり、スズカやスペがエアグルーヴと模擬レースをしたりと史実からも離れている。アニメもそういったオリジナル色の強いコンテンツに仕上げる方向もあっただろうが、おそらくいろんな考えがあって98-99年の競馬界に即した内容となった。結果的大正解だったわけだけど、アニメファン競馬ファンの双方を満足させることが必達というかなり難しいお題に制作スタッフは挑むことにもなった。

1-3話、つまりスペがスピカに入って皐月賞に負けるまでかなりスピーディに展開する。1話スピカ加入まで、2話は新馬戦、3話ではきさらぎ賞弥生、そしてなんと皐月まで行ってしまう。そして穴に向かって「お母ちゃんに勝ったところを見せてあげたかったのに……!」。競馬ファンとしては「ずいぶんと早いな」、「でもアニメとして考えるなら妥当スピード感かな」、という感触

新作アニメが毎クール大量に作られる昨今、3話までに一つの山ぐらいないと切られてしまうだろう(遅いぐらいか?)。ウマ娘テンポよく世界観を示し、キャラとその目標を示し、初の挫折と復活を期す姿でそれに応えた。いずれもクオリティが高く見ていて純粋に楽しめた(1話ラストのように「来週デビュー戦だ」「ふぇ? え? え? うぇ!? う"ぇ!? えーっっっ!?」のように笑いとストーリーを混ぜ込みながら話を進行させる手腕は高く評価されていいと思う)。まずはアニメとして純粋に楽しめる代物を、という制作側の意気込みをしっかりと感じられた。

なら競馬ファンとして見た時どうだったのか。これも意外や意外、思わず反応したくなる小ネタ満載でしっかり満足できる出来だった。スペが初めてナマで目撃するレースサイレンススズカ伝説の幕開けとなる1998年バレンタインSで「分かってるじゃないか」と思わず愉悦顔になってしまうチョイス。解説元中ジョッキーで日曜の15時に競馬番組をつければだいたいパドック解説をやってるホソジュンこと細江純子まさかの本人登場での担当だし、主人公たちが話している後ろではオグリ大食い披露する。19世紀伝説的名馬エクリプスをぶっこんできたと思えば、タイキプール調教で鍛えたネタをしっかりと拾う。NHKマイルCエルコンが出走するニュースJRAブランドCM意識した作りだったし、スペシャルウィークが他のウマ娘を見たことがなかったという設定も母馬キャンペンガール出産直後に亡くなったエピソードをしっかりと踏まえてきた(育ての親が外国人ぽいのは育成を担当したスタッフニュージーランド人だったかららしい)。

しかもただエピソードを引っ張ってきて終わりではなく、しっかりとアニメストーリーラインに落とし込むところが好感度大。特に良かったのは1999年京都大賞典スペシャルウィークは7着だったか無視するかなと思ったのにちゃんと取り込んだのを見たとき、思わず唸ってしまった。

だって描かれた1999年宝塚記念。ここでスペシャルウィークグラスワンダーの2着に敗れる。怪我から復帰したスズカにかかりっきりで上の空だったスペはグラスワンダーの本気の前に屈してしまうのだ。これは実際に凱旋門賞への挑戦を検討していたことやグラスワンダー主戦の的場ヒットマンぶりと連動しており、このネタの取り込みっぷりもすごいのだが、もっと凄いのはこのレースに敗れたスペが2度目の挫折と復活を穴に向かって叫んだ直後のレース京都大賞典だ、という点だ。

復活を期すスペシャルウィークアニメ的な展開を考えれば、ここから上り調子で大願を成就するのが普通だろう。しか史実では単勝1.8倍のまさかの7着。スペシャルウィークが唯一複勝圏はおろか掲示板も外したレースであり、アニメの流れの中では非常に扱いづらい。だから当然なかったことになるだろうと思っていた。と同時に、スペはお母ちゃんお母ちゃん言うけれど、基本的には実家でスペの応援してるだけだよなあでもまあトレセン学園に来るわけでもなし出番ないよなあと思っていた。そこにまさかの合わせ技。スペがやる気を出しすぎでオーバーワークになって敗れた、それを見たトレーナーはスペを実家へ放牧に出した――という展開になってそうきたか、と。アニメストーリーと相性の悪い史実ちゃんと取り込んで必然とも言えるストーリーライン昇華していく。アニメとしても競馬としても良いものにしたい。スタッフが知恵を絞ったから両方から見て納得の展開に仕上がったのだろう。

ここまでやられてはもう認めざるを得ない。むしろ舐めてかかったみずから不明を恥じるばかりだ。

そしてそんな魂のこもった仕事に、「夢」を見た。ここまでやってくれるスタッフなら、競馬ファン見果てぬ夢を、見せてくれるんじゃないか――と。

そんなこちらの高ぶった感情を見抜いているかのように、トレーナーが折に触れて「夢」を叫ぶ。

「お前、日本一ウマ娘になるのが目標だと言っていたな。日本一ウマ娘ってなんだ」

「俺はお前たちがレースに出て先頭争いをしているところが見たい! それが今の俺の夢なんだ!」

「俺は全力で走るあいつらが好きだ! これからもずっと見ていたい!」

そう、夢。

ファン競走馬に夢を見る。

牝馬でありながらG1通算7勝、そして何より64年ぶりに牝馬ダービー制覇という常識はずれをやってのけたウオッカ

驚異的な二枚腰で数々の牡馬を屠り、生涯連対と37年ぶりの牝馬有馬記念勝利を達成したダイワスカーレット

配合からローテーションから馬主情熱が注ぎ込まれた結果、世界の頂にあと一歩まで迫ったエルコンドルパサー。

夫の遺志をついだメジロのおばあちゃんの下、春の盾・親子三代制覇という前人未到の偉業を成し遂げたターフの名優メジロマックイーン。

年間8戦全勝というレジェンド世紀末にターフへと降り立った覇王ことハナ差圧勝テイエムオペラオー

偉大なるサンデーサイレンスの初年度産駒であり幻の三冠馬と言われたフジキセキ

無敗で三冠という偉大すぎる戦績。強すぎて退屈とさえ言われた皇帝シンボリルドルフ

父子三冠という夢に挑み無敗で二冠を達成するも骨折に泣き、勝つか着外かという好不調の波に悩まされ続けた末に中364日の有馬記念奇跡の復活を果たしたトウカイテイオー

シンボリルドルフ以来10年ぶりに誕生した三冠馬皐月賞を3馬身1/2差、東京優駿を5馬身差、菊花賞を7馬身差と同期をまったく相手にしなかったシャドーロール怪物ナリタブライアン

新・平成三強の一角デビュー以来15戦連続連対という離れ業をやってのけた、顔デカ兄貴と書いて何でもできると読むビワハヤヒデ

3歳から6歳までG1戦線活躍し、親子二代の優駿牝馬制覇、17年ぶりの牝馬による天皇賞優勝、年度代表馬選出とウオッカダイワスカーレット時代先鞭をつけた女帝エアグルーヴ

3歳戦を無敗で制するも骨折から始まった低迷と復活を繰り返しながらスペシャルウィークエルコンドルパサーといった同期としのぎを削り、グランプリ三連覇を達成したワンダホースグラスワンダー

世界種牡馬代表産駒として8戦8勝、3歳王者戦を大差勝ち、2着馬につけた着差の合計は61馬身など数々の伝説を打ち立てるも持込馬という生い立ちからクラシックに参戦できなかったスーパーカーマルゼンスキー

クラシック初戦は荒れた内馬場を通ってワープし、春の盾は2角からというまさかの超々ロングスパートで勝ってしまい、三連覇に挑んだ春のグランプリではゲートで立ち上がり信じられないほど出遅れとターフ内外での茶目っ気でファンを魅了した新・芦毛怪物ゴールドシップ

牝馬牡馬に勝てないという時代にあって対等以上に渡り合い、94年の有馬記念では絶頂期のナリタブライアンに真っ向勝負を挑んだ脅威の追込馬・女傑ヒシアマゾン

地方笠松から殴り込んで中央競馬界を席巻。先輩タマモクロスとの競演で芦毛伝説をつくり、連闘(!)で挑んだジャパンカップにて2分22秒2という世界レコードの前にタイム差なしのクビ差2着に敗れるなど数々の死闘身体ボロボロにしながらも有馬記念で見事に引退花道を飾って多くのファンに大きな夢を見せたスーパーアイドルホースオグリキャップ。

武豊ダービーだけは勝てない。そう言われていた天才に悲願のダービー制覇をもたらし、凱旋門賞モンジューも降した日本総大将スペシャルウィーク

そして、サイレンススズカ

1000mを57秒台という無謀とも言えるラップで逃げながらもそれが本馬のペースとジョッキーに言わしめた異次元逃亡者

しかし大欅の向こう側に散って悲運の最期を遂げてしまったサイレンススズカ……。

ウマ娘は、1998年競馬ファンが抱いた夢、志半ばで霧散したその夢にまっこうから挑んだ。始まる前の俺なら「いやいやスズカの伝説ってのはそんな簡単もんじゃないんだ」と言っただろう。しかウマ娘アニメとしての面白さ、そして制作陣の競馬に対する真摯な態度の前に「夢」を見せてくれることを期待するようになった。

そしてウマ娘は見せてくれた。競馬ゲーム生産した「サイレンススズカ」を走らせ、ひとりこっそりそして虚しく見ていた夢ではない、ある意味で本物の夢の続きを。

いや分かってる。所詮アニメじゃないか、それこそ本物のサイレンススズカは大欅の向こうで散ったじゃないか。その通りだ。それがまごうことな真実だ。でもあの時に涙を流した競馬ファンみんながいっしょにサイレンススズカ夢の続きを見られるとしたら、これが最初最後じゃないか――そんなふうにも思える。

それぐらいアニメウマ娘馬鹿正直に、大真面目に、こっ恥ずかしいほどに競馬が見せる「夢」に挑み、そしてやり遂げてくれた。

トレーナーは夢を叫ぶ。そしてときには叱り、ときには励ましながらウマ娘たちを応援する。「俺がついてるぞー! どこまでも走れー!」

競馬ファン自分の好きな馬を応援するとき気持ちトレーナーは代弁してくれた。彼は競馬ファンのものだった。そして競馬を知らないアニメファンにも競馬を好きになってもらえるんじゃないかという期待を抱かせるほどカッコ良かった。

ウマ娘競馬ファンにとって最高のご褒美だった。

こんな未来があるなんて、大欅の向こうに散ったスズカを見たとき思いもしなかった。

からありがとう、とすべての制作スタッフに言いたい。

そして何より、オタクであってもちょっと引いてしまうようなアレなコンテンツに愛馬の出走を許した権利者の皆様に心から感謝を。

あなたたちの勇気ある決断のおかげで本当にいいものが見れました。ありがとうございました。

 

※おまけ

あんまり競馬に詳しくない人がもしここまで読んでいるのなら以下の動画をぜひ見ていってください。もうちょっとウマ娘競馬が好きになれるかもしれないから。

[ウマ娘]OPプロの実況と解説を付けてみた - nicovideo.jp/watch/sm33239562 ※サビにご注目。東日本G1ファンファーレで始まる構成も秀逸

ブランドCM 「夢の第11レース」 120秒編 - youtube.com/watch?v=kcv3D26GjWA ※最終話WDT元ネタ

ウマ娘JRACM 夢の第11レース ウマ娘Ver. - nicovideo.jp/watch/sm33399077 ※この人の動画ほんと好きなんだ……

ガチ実況】ウマ娘:ウィンタードリームトロフィー - nicovideo.jp/watch/sm33385387 ※最終話ネタバレ

【THE WINNERグラスワンダー ウマ娘ver. - nicovideo.jp/watch/sm33232892 ※かっちょいい

ウマ娘JRACM キングヘイロー ウマ娘Ver. - nicovideo.jp/watch/sm33252425 ※かっちょいい

競馬CM2012年JRA G1レースCM上半期総まとめ - nicovideo.jp/watch/sm18106839 ※↑2つの元ネタ。そしてライスシャワーがかっこよすぎて痺れる

競馬CM2013年JRA G1レースCM上半期総まとめ - nicovideo.jp/watch/sm21202474 ※テスコガビーが曲のマッチ具合も含めて最高。ちなこれと↓はポプテピピック神風動画制作

競馬CM2013年JRA G1レースCM下半期総まとめ - nicovideo.jp/watch/sm22387914 ※オペラオーの「その馬は完全に包囲された。道は、消えたはずだった」からの流れが激熱

競馬】第49回毎日王冠 サイレンススズカ - nicovideo.jp/watch/sm4584692 ※あのエルコンに影も踏ませないスズカ

1999年 第78回凱旋門賞 日本語実況版 - youtube.com/watch?v=IrIH0SNUt2M ※世界の頂への挑戦

1999年(平成11年) ジャパンカップ スペシャルウィーク - nicovideo.jp/watch/sm16283421 ※エルを降したモンジューを、日本総大将が迎え撃つ

競馬】第44回有馬記念 グラスワンダー(画質向上) - nicovideo.jp/watch/sm4026592 ※最後は最強の二頭

2008.11.02 第138回 天皇賞(GI) - nicovideo.jp/watch/sm5198792 ※ダイワスカーレット差し返すところ泣いてしまう……

(競馬) トウカイテイオー 1993第38回 有馬記念 (奇跡の復活) - nicovideo.jp/watch/sm5913 ※364日(1年)ぶりのレースG1制覇は史上初

競馬1990年 有馬記念オグリキャップ) - nicovideo.jp/watch/sm1170176 ※オグリ燃え尽き……からの復活ラストラン。なんてご褒美だよまったく

 

※おまけのおまけ

競馬根岸S ブロードアピール - nicovideo.jp/watch/sm998264 ※すごい追込+青嶋バクシンオー渾身の実況

1997 エリザベス女王杯 エリモシック - youtube.com/watch?v=Q0R2cQ2kJ1E&feature=youtu.be&t=249 ※グラス主戦の的場のすごいレース馬場さんの実況がかっちょいい

 
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