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はてなキーワード: 乱歩とは

2024-04-27

乱歩賞の講評

いろいろ言われてるけど、百歩譲ってペンネームで減点するな、はいい。

ペンネームは何つけてても構わん、それはそう思う。

江戸川乱歩もまあまあふざけた名前ってのも一理ある。

それにかこつけて「がにまた」って単語と「江戸川乱歩」を同列に扱うのはやめろ

センス全然違うだろふざけんな

2024-04-26

変なペンネームの人に江戸川乱歩賞を与えたら、次回からヘンテコペンネーム大賞になりかねない

ということを危惧されているのではないでしょうか?

危惧するのはおかしことなのでしょうか?

江戸川乱歩エドガー・アラン・ポーをもじっているという話はあまりに独り歩きしていて、結果的乱歩作品のものよりも知名度が高くなっています

その状況でもしも変なペンネームの人を通せば「なるほど、名前をヘンテコにした人が受賞ししやすいのだな?」と勘違いする人も出てくるでしょう。

今回はまだ評価内容を見る限りは、どうせ名前がまともで通りきらなかったような雰囲気がある人だったわけですが、もしも今後本当に才能のある人が「江戸川乱歩賞を受賞する確率を高めるためにペンネームをモジッた」とSNSなんかに書き散らし、その上で落とすわけにはいかないぐらいの作品が来たとしますよ?

そしたらどうなりますか?

「ああそうか、変なペンネームだと通りやすいのだな」という誤解が広まりますよね?

そして猫も杓子も1%でも確率を上げたいからと変な名前で応募する。

またまたその中に落とすわけにはいかない作品が入ってくる。

こんなことが続いたらそのうち「江戸川乱歩賞は名前が変な作家しか通らないような賞なんだ」と問題になるでしょう。

そのあとになって、今度は普通名前の人を通しても「一回話題になったから今度は変な名前の人を通さないようにしたんだ。ペンネームだけで判断しているんだ」と言われるようになるわけです。

しかもその時には、今まで何度も通ったのだからと変なペンネームの人がこれでもかと溢れているわけですよ。

今回の件はある意味見せしめでしょう。

「我々はそういうリスクのある賞をやっているんだから、そこに気を遣ってくれてもいいのではないか?」というメッセージでもあるのでしょう。

結果的ペンネームによって差別するという選考基準に今回はなってしまっていますが、次回以降、更に今後のことを考えたら、これぐらいのことは仕方がないでしょう。

ぶっちゃけ、もしもペンネームの件がなければ通っていたような作品を出してしまってからこれを言われるよりは、別にペンネームがまともでも最後まで残らなかったような作品の時に言ってもらえて良かったねと私は思います

私なら思いますね。

優しいですよ。

学歴フィルターの如く人知れず減点せず、ハッキリと言ってくれるんだから

とても誠実だと思いますよ?

2023-07-26

anond:20230725231257

ミステリをこよなく愛しつつもその本質ミステリ気質ではなかった

乱歩に見いだされし枠外にして正統後継弟子

山田風太郎「妖異金瓶梅

読もう

金瓶梅全然知らないけど問題ない

そもそも時代モノだから中途半端現代舞台よりも違和感なく読める

内容がとにかく人間すぎる

風太作品ではマイベスト3に入る

2023-05-11

妖異金瓶梅タイプミステリって他にあるの?

寡聞にして知らないけど

このタイプ犯人が○○○○な作品って他にあるんだろーか

いやまて、今気づいたけど乱歩先生がやってるか。どっちか先かしらんけど

2022-12-24

新一「乱歩!」

新一「ボ、ボクの名前ドイル乱歩だ!」

蘭(ドリルちんぽみたい)

新一(逆にすりゃよかった・・・

2022-10-02

はてな戒名ダイアリー

智勝院幻城乱歩居士

「また怪人二十面相の話書きたいなー」

文綵院大猷治通居士

「また走れメロスの話してる…」

頌弦院智心碩豊居士

「俺はバイクを盗んでないです」

瑞雲院法道長居

だめだこりゃ

大光院力道日源居士

猪木、久しぶりやのう。まあ一杯飲めや」

2022-09-16

anond:20220916012431

私も角川から本出してる

だけど同じレーベルでは

不正してPV集めて書籍化したあと垢BANされたような人の作品を猛プッシュしてるしホント嫌になる

系列レーベルでは乱歩賞のミステリートリックまるまる使って「ぱくってないです」って言い張ってるケースもあるし

こういうのが全部絶版回収になるなら角川がつぶれるの大賛成

自分の本まで巻き添えになって消えることになっても惜しくない

不正したやつ、ずるいことしたやつが大好きなんだよなー角川

2022-07-04

anond:20220704211208

江戸川乱歩著作権が切れた時に乱歩モチーフアニメが色々やってたけどくそつまんなかった記憶がある

エッセンスだけ取り上げたわけわからんオリジナル作品より乱歩そのまんまのアニメ現代でやってほしいなあ

2022-06-10

石井監督R.I.P

邦画あんまり見ないけどGONIN好きだったなあ

子供ながらに奥山氏が好きだった 乱歩騒動含め

万代さんの一億設定はグッと作品スケールを小さくしてしまう設定なのが惜しいけど、竹中家族皆殺しのシーンはいまだにやばい

2022-06-04

anond:20220603185743

綾辻行人の一連のそれは「館シリーズ」であって、もちろんその95年の記述より前から呼ばれていたシリーズ名。

「○○館の殺人」等、舞台となる建物タイトルに入ってるミステリは有名な「黒死館の殺人」でもクリスティの「牧師館の殺人」でも乱歩の「三角館の恐怖」でも島田の「斜め屋敷犯罪」でも以前にいくらでもあるが、「館ミステリ」という「小ジャンル」はやはり「館シリーズ」あってこそ広まったジャンル

2021-10-26

手も金も足りていない

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/mainichi.jp/articles/20211026/k00/00m/040/079000c

乱歩館の焼失で未整理分の資料犠牲になったことに対して色々言及されているが、調査が済んでいなかった理由タイトルの通りだと思われる。

以前に池袋旧江戸川乱歩邸で聞いたことがあるのだが、まだ邸内にあった全ての遺品の整理は終わっていないそうな。バックに立教大がついていてもこの状況なのだからいわんや民間施設、だ。

こんな事例もあるので、江戸川乱歩に限った話でもない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36105020U8A001C1CR0000/

書簡は虚子記念文学館高浜家の資料として所蔵していたが、調査は手つかずのままだった。昨年、鴎外記念館で企画展が開かれた際、別の資料を貸し出した虚子記念文学館側が、この書簡存在を伝えたことで、本格的な分析が実現した”

なおこれは一近代文学好きの所感であるので他に理由があるかもしれない。

亡くなられた方の冥福を祈ると共に貴重な資料喪失に心を痛めるばかりである

2021-10-15

ラジオを聞きながら寝るのが楽しい

6時半にラジオ体操のあの曲で自然と目覚めるしおすすめ

この前は本の朗読回で、お母さんに絵本を読んでもらいながら寝る子供の気分になった

ただその本が江戸乱歩作品で、成人男性奥さんにハメられて箱に閉じ込められて窒息死する話だったのでちょっと怖い夢見た

2020-07-19

[]7月18日

ご飯

朝:なし。昼:パリジャン。お好み焼き。夜:なし。間食:ポテチクッキー

調子

むきゅーはややー。仕事おやすみん。

今日読書の日五十嵐律人の法廷遊戯という小説を読んだ。メフィスト賞の受賞先でデビュー作。

良い意味メフィストらしくなく、むしろ乱歩賞それも売れっ子東野圭吾とか、池井戸潤とかあの辺に連なる何かを感じたのだけど、どうなんだろう。

とにかくエンタメしてやるぜ感がものすごく、これは早々と売れっ子階段を駆け上がりそう。映画化とかきまってそ。

○ワーフリ

水有利、火有利、光有利の三つが形になってきたので、次は闇を育ててる。

ただ、そろそろマルテが欲しいなあ。マルテ…… やるか……

2020-06-09

anond:20200609185126

こういうとき元増田と違って真に教養ある俺はコーパスを参照する

江戸川 乱歩

被害者は同国の大法官。その他の登場人物も凡て最高の社会的地位にあり最高の 教養を持 つ人々である

杉山 英昭

源氏は入道の岡部の宿に娘を訪れ、二人は結ばれる。欠けるところのない美貌と 教養を持 ちながら、明石の君は源氏との身分の差を思い煩悶する。

中野 重治

そのことは言葉だけの問題ではなくて、非常に高い 教養を持 ちながら、ひとりのまじめな日本人として当時の日本人生活漱石が生きたという証拠

2019-08-23

[追記あり] 結婚はしたくないといったらじゃあ別れて友達にもどろうと言われた。まあそれでべつにいいと思っていた。僕も彼女の事を愛すべき恋人というよりは気の置けない友人のように思っていたしすべての接触はその延長線上にあった。それで問題なかった。結婚したくない理由はそこではなく単純に結婚が嫌だから。僕は死にたいとは思わないが生まれてこなけいほうがよかったのではと思うことの方がずっと多いか子供だってほしくない。子供をつくらないなら金がかかるだけだし結婚だってする意味はないと思ってる。彼女に不満があるわけじゃなかったのだが、結婚する気がないなら終わりにしようと言われて結婚すると言えなかった。彼女はなら友達に戻ろうといってくれたのでホッとしたがすぐに泣きだしてしまった。さすがに罪悪感を感じたので彼女ホームまで見送ろうとしたが「いらない」といってタクシーに押し込められてしまったのが5カ月前だった。動揺したけどまあ友達に戻ると言っていたしもう二度と会わなくなることはないだろうと思っていたしそういった接触がなくなるという程度のはなしだろうとたかをくくっていた。しか彼女からの連絡こなかった。5カ月も会わないどころか連絡すら取らないということは彼女と知り合ってから一度もなかった。しかし思ったより何も感じなかった。自分のそういうところが嫌いだし、結婚など協調性を求められる関係消極的になってしま理由だと思った。しかし先週僕の誕生日にひさびさにメッセージがきた。誕生日おめでとうとのことだった。自分もびっくりするくらい、動揺した。心臓がこんなに鼓動をうって大丈夫心配になるくらい鼓動を売った。てのひらにびっしょり汗をかいたし、目の前がくらくらした。ひとことありがとうと送って、彼女からの返信はなかった。彼女は僕に合いたいんだろうか合いたくないんだろうか。友達としてまた遊ぼうと言っていたのは彼女の方だった。しかし5カ月連絡がなかったので、あのとき言っていたのは僕が粘着して別れられなくならないための口からでまかせだったのか、単純にこの5カ月ずっと忙しかっただけなのか、僕にはもうわからなかった。でも合いたくもない人間誕生日祝いメールを送ることは無いだろうと思って、それに彼女の友人としてつきあっていくという言葉額面通り受け取り、また以前のように飲みにでも誘おうと思った。しかし付き合っていたこだって基本的に連絡は彼女からだったしアポ彼女からだった。自分で店を探して食事に誘って時間擦り合わせて予約をするということをしたことがなかった。一通「久々に飲みでもどうですか。空いている日はありますか」とメッセージをおくるだけなのにこんなに気が重いとは思わなかった。断られたらどうしよう。合いたくないといわれたら。それかいそがしいからとかわされたら。本当に忙しいなら、3度の飯より酒が好きな彼女が飲みの誘いも断るほど忙しいのだとしたら、とても心配だし愚痴くらいきいてやりたいと思った。でもいまの僕にその権利があるのか。そういえば男女の友人とはふたりきりで会ったりするもんだろうか。べつの共通の友人とか誘った方がいいんだろうか。でも僕は彼女彼女以外のだれかと3人で飲みをするという状況が想像つかなかった。共通の友人の誰の顔を思い浮かべてもしっくりとこなかった。なんとか勇気を出してメッセージを送ったらふたつ返事で了承してくれて飲みにいけることになった。来月のなかばまで予定がすりあわなかったのでちょっと先だ。かつては全く気にしなかったことだが、その日まで連絡をしないでいることがなんだか恐怖に感じた。かつてはまめにメッセージをくれた彼女だが、おそらく今度は本当に当日になるまでメッセージを送ってくれることはないだろうと思えた。よって連絡をしたいなら僕からせねばならない。しかしなんて送ればいいのか分からない。もう用事自体はないのだ。いわゆる雑談などをすればよいのだろうが、雑談の内容がうかばない。彼女とのメッセージ画面をひらいてはとじることを日になんども行って居る。話題作りのために彼女が好きだったゲーム中古でかってきてプレーしはじめた。しかしだからといって文面はうかばなかった。気が置けないところが彼女の好ましいところだったのに、ぜんぜん気が置けない仲ではないのかもしれないと今更にしてきづかされた。というか、僕が気を使わないでいられるよう彼女が手を尽くしてくれていたんだとようやく思い至った。彼女はすこし粗雑だしちょっと下品なところもあったが、じつにざっくばらんで気立てがよくやさしい女なのだ。そんなことわかりきっていた。僕が「君は気を使うタイプだと周りに思われないようにわざと豪傑にふるまっているよね」と言ったら、急に口数少なくなってでもすごくうれしそうに笑っていた。彼女美人ではないが愛嬌はあるし人相がよく、親しみやすい人柄だ。そんな彼女のことだから、きっとこの5カ月のあいだにほかの男となにもなかったとは思えない。そう考えたら居てもたってもいられない。またメッセージ画面を開く。が、なにも送れない。僕が結婚すると言ったら彼女はずっとそばにいてくれるだろうか。またかつてのようにたくさんのメッセージを送ってくれるだろうか。もし今新しい男がいたとしたら、そちらを捨てて僕をえらんでくれるだろうか。彼女と会いたいが、しかし僕はやっぱり結婚はできない。したくない。それでも彼女と会いたいと思う僕は彼女にとって悪人だろうか。

【以下追記

ごめんなさい二次創作増田です。

完全に創作増田ってわけじゃないんだけど。

端的に言うと書いた人は彼女です。

彼の行動から彼の心情をかなり自分に甘めに推定して綴りました。

視点調子に乗ってかなり自分を都合良く魅力的な人間として書いてるのでネタバラシ恥ずかしいけど面白いから許して。

なぜ二次創作たかというと、普通に自分視点で書いたら多分「うんち」とか「今日も女は男叩き」とか「ヤリモクにひっかかるダメ女」とかとしか言われないと思ったからです。

わたし結婚観、子供産めるうちにしなきゃ、という自分と、こいつ以外と結婚するくらいなら子供もいらないし一生独身いいんじゃないかという自分ふたり自分でゆれている。

そのため元彼ともう会わないほうがいいと思える理由を、自分に心地よいかたちでかき集めたかったのです。

もしくは彼に共感する人がいたら攻略法書いてくれないかなと期待したのもある。あまりなかったけど。

そのために増田はてな民だまして申し訳なかった。わたし悪人です。

彼の心情面以外は事実です。

わたし友達宣言したのも誕生日ライン送ったのも事実

別れてからようやく必死になってアポ連絡とか雑談連絡くれるようになったのは事実。そしてさら事実わたしが断ったのもあわせたら6回はアポきててそのうち3回会ってる。甘いよな。

あとわたしの好きなゲームプレイしてくれたのは事実。急にプレイ中の写真送られてきて笑った。今まで雑談のためのラインなんて一回も送ってくれたことなかったのに。

かなり自分(彼女)に対して甘めに書いてるので、彼に対して憤りを感じてくれた人は安心してください。彼は本当はずっと一緒にいたいなんて思ってくれてないだろうし、わたしのことをいい女だとも思ってないだろうし、わたしに他の男ができたって気にしないだろうし、単純に友達づきあいしたいだけだろう。

あ、そうそ結婚したくない理由は別れた後に会った時本人から直接聞いたんです。でも聞いただけで心の中を見たわけじゃないから、単純にわたし対象外なのをとおまわしに優しく言ってくれただけだろうね。

書き方について、いたたまれなくて推敲校正せず手癖でババー!っと打ったままあげました。たしかにこれなら目立つとも思った。論点がそこに集中したのは想定外だったけど。こういう文体好きって言ってくれる人がいてうれしいです。古い小説かはわからんけど乱歩とか三島とか南條範夫はよく読んだ。禁色、仮面の告白、孤島の鬼、城下少年あたりが好きなただの腐女子です。

村上春樹は読んだことない。

あと、少ないけどわたし彼女視点に関するコメントは全体的に的を得てるな。お見それしました。

以下蛇足

ブコメ言及読んで多少冷静になった。つもり。

でも話ついでに聞いてくれ。

別れた後会った時、彼がよっぱらって、「誤解するなよ、死にたいと思ってはいないし、辛いことばかりじゃなくたのしいこともあることはわかっている。でももし生まれる前に戻れて、生まれるか生まれいか選べるなら、生まれない方を選びたいと思う。だから結婚したくないし子供も作りたくない。静かに死んでいきたい」って話してくれた時、あーわたし存在は彼の生存理由にならないんだな、とはっきりわかった。

そんな彼がわたしになにかと理由をつけて会いたがったり雑談したがったりしてんの無碍にできないじゃない。わたしじゃダメなのわかってるのに、さみしい彼に次の救いの女神が現れるまでは都合のいい女として付き合ってやろうかななんて思ってしまう愚かな自分がいるわけよ。

増田こじらせ男子諸君でこの症例をのりこえたケースがあったらきかせてほしい。

さてネタバラシしたからあとは好きなだけ存分に上から目線説教してくれ。こっちがわるいので女とみるやとか手のひらクルーとか気にせず。だましてごめんな。こんなよみにくい文章コメントしてくれてありがとうコメント全部読んでる。全部教材だ。全部ありがとう

2018-02-11

小学生の頃にどんな本を読んでいたか

昼飯時に嫁さんとそんな話をしてた。夫婦ともに漫画好きなのでその頃の漫画の話が大半で、けっこう同じような漫画を読んでいたようだったんだが、普通の本となると男女でちょっと違っていた。

俺はズッコケ3人組、ホームズルパン乱歩あたりを好んでいた。それ以外にも海外少年探偵ものがあったはずなんだがタイトルも何も忘れてしまった。嫁さんは伝記や困ったさん、青い鳥文庫モモを挙げた。特にモモは何度も読んだそうだ。(俺は一度も読んだことがないのだがあきれられそうだから黙っていた)

自分としては別に男らしさなんて志向していないつもりだったけど、それなりに選書の時点でバイアスがかかっていたのかーなんて思った。それとも男女で好きな傾向は間違いなくあるのだろうか。

2017-09-22

[]映画脳男

めっちゃ頭いいけど感情と痛覚がない人間が、自らの手を汚すのを厭わずに悪を裁く、のを捕まえようとする話

乱歩原作らしいけど全然知らなんだ

うーんいまいちだったなあ

ひたすら爆発&バカ刑事が首突っ込む&私情入れまくり感情的仕事する精神科医コンビネーションで、ひどい邦画だなあという感想

ラストの落ちは乱歩賞っぽいなと思った

ラストだけはよかった

まあかなり思わせぶりなことやってたけども

2017-08-30

作家呼び捨て名字名前

筆名に名字というくくりはふさわしくないかもしれないがあくまでも遊びということで。
批評も愛憎も好き嫌いも含めて呼び捨てにされる作家たちがいる。名字だけで、名前だけで、その作家が思い起こされる作家がいる。そこに何かつながりめいたものはないか自分の印象をちょっと羅列してみる。

呼び捨てにしたい名字

大江、石牟礼川端、塩野、志賀、司馬、城山、太宰、三島、谷崎、つか、筒井、星、津本、中上、ねじめ、野坂、灰谷、埴谷、百田、舞条、町田、丸谷、向田、安岡、横溝、横光、池波、伊坂、井伏

呼び捨てにしたい名前

乱歩、独歩、安吾、花袋、蘆花、荷風、らも、昌也、芙美子、一葉、四迷、万太郎、清張、朱門、実篤、春樹、鴎外、漱石、登見彦、ナオコーラ詠美風太郎、一力、周五郎、獏、淳之介、ばなな、鏡花

フルネームで呼びたい

安部公房遠藤周作大藪春彦佐野洋田中芳樹陳舜臣小松左京中村文則恩田陸南條範夫西村健太、馳星周長谷川伸北杜夫東野圭吾平野啓一郎福井晴敏堀田善衛海野十三宇能鴻一郎柳美里夢野久作

特殊

織田作、寂聴(瀬戸内寂聴は無論名前で想起するのだけど、瀬戸内晴美時代作品もあるから

2017-06-23

日本ミステリ略史

日本ミステリ史をまとめようとしている人を見たので自分でもやってみようと思った。

箇条書きでも大体分かるだろう。あと本格中心なのは許してくれ。

探偵小説輸入の開始

http://fuboku.o.oo7.jp/e_text/nipponbungakukouza_19270530.html

神田孝平訳「楊牙児奇獄」1877

黒岩涙香翻案『法庭の美人』1888

須藤南翠『殺人犯』1888(『無惨』に先立つ創作) "まづ未成品で、単に先駆的なものしか見られない"(柳田泉


黒岩涙香『無惨』1889 "日本探偵小説嚆矢とは此無惨を云うなり"

・"日本最初創作探偵小説" (乱歩)

・「探偵叢話」連載開始(都新聞) 1893 ……探偵実話の流行

ドイル「唇の曲がった男」翻訳 1894

映画「ジゴマ」公開 1911

谷崎潤一郎「秘密」1911「白昼鬼語」1918 「途上」1920 日本探偵小説 "中興の祖"(中島河太郎

・『中央公論』「芸術的探偵小説企画(谷崎・芥川佐藤春夫里見弴)1918


雑誌新青年』創刊 1920 "第一の山"(乱歩

・当初は翻訳を重視

横溝正史(1921)、水谷準(1922)、甲賀三郎(1924)、小酒井不木(1925)、大下宇陀児(1925)、夢野久作(1926)、海野十三(1928)など登場

乱歩二銭銅貨」1923 "これが日本人の創作だろうか。日本にもこんな作家がいるであろうか"(森下雨村

http://www.aozora.gr.jp/cards/001826/files/57173_58183.html


戦前探偵小説最盛期 "第二の山"(乱歩)"第一の波"(笠井

浜尾四郎殺人鬼』 1931

大阪圭吉デビュー 1932

・『ぷろふいる』創刊 1933

木々高太郎デビュー 1934

小栗虫太郎黒死館殺人事件』1934

夢野久作ドグラ・マグラ』 1935

・蒼井雄『船富家の惨劇』 1935

横溝正史真珠郎』1936

久生十蘭魔都』1937

◇「本格探偵小説

http://d.hatena.ne.jp/mystery_YM/20081205/1228485253

甲賀三郎「印象に残る作家作品」1925 が初出 http://kohga-world.com/insyouninokorusakukasakuhin.htm

小酒井不木当選作所管」1926 (「本格」「変格」使用

・当時の「探偵小説」という語の広さ……「本来の」探偵小説detective storyとそれ以外を区別

・"理知的作品"と"恐怖的作品"、"健全派"と"不健全派" 1926(平林初之輔

・本格・変格論争 1931(甲賀、大下)

探偵小説芸術論争 1934-36(甲賀木々



戦時下の中断

乱歩 少年探偵団(二十面相)シリーズ中断 1938

乱歩芋虫発禁 1939

・"探偵小説全滅ス"(乱歩) 1941


戦後ミステリ復興 "第三の山"(乱歩)"第二の波"(笠井

・横溝『本陣殺人事件』1946

・横溝『蝶々殺人事件』1947

・横溝『獄門島』1948

安吾不連続殺人事件』1948

高木刺青殺人事件』1948

雑誌宝石』創刊 1946

・『宝石第一公募 1946(香山滋飛鳥高山田風太郎島田一男

大坪砂男天狗」 1948

・『宝石』第四回公募 1949(鮎川哲也土屋隆夫日影丈吉

中井英夫虚無への供物』1964(構想1955-)

◇「探偵小説」→「推理小説

当用漢字表制定 1946.11

日本探偵作家クラブ設立 1947

講談社「書下し探偵小説全集」1955-1956

・清張『点と線』1958 (表紙に「推理小説https://www.amazon.co.jp/dp/B000JAVVEU

講談社「書下ろし長編推理小説シリーズ」1959-1960?

日本推理作家協会成立 1963

参考…

甲賀三郎『音と幻想』1942 http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007753808-00

雄鶏社推理小説叢書」1946.7-

安吾推理小説について」1947

安吾探偵小説を截る」1948

安吾探偵小説とは」1948

安吾推理小説論」1950


松本清張点と線』1958

・「社会派推理小説」、清張ブーム

心理的要素・動機の重視、小説としての充実重視

・"探偵小説を「お化屋敷」の掛小屋からリアリズムの外に出したかった"(清張)

◇「本格冬の時代」?

・謎解きの興味の強い作品は絶えていない……『本格ミステリ・フラッシュバック

・清張は謎解きを排斥していない。「新本格推理小説全集」1966 "ネオ・本格"

・「現実離れ」の作品が世に出にくかった……らしい https://togetter.com/li/300116

風俗を描いただけの謎解きの要素の薄い作品が氾濫していた……らしい?

"社会派ということで、風俗小説推理小説かわからないようなものが多い。推理小説的な意味で言えば水増しだよ"(清張、1976)

複数対立軸? http://d.hatena.ne.jp/noririn414/20070314

リアリズム――非リアリズム

・「おじさん」――「稚気」

・都会・洗練――土着

海外ミステリ――国内ミステリ

サブジャンル・隣接ジャンル

歴史ミステリハードボイルドエスピオナージュ、「冒険小説」、伝奇小説SF、……

・ここ掘ると全体が何倍かに膨れ上がるから触らないよ


◆「新本格」以前の非・サラリーマンリアリズム系譜 "2.5波"(笠井

桃源社「大ロマンの復活」1968- (国枝史郎小栗虫太郎海野十三久生十蘭香山滋……etc

・『八つ墓村』(漫画)1968-

中井英夫虚無への供物文庫入り 1974

・『犬神家の一族』(角川映画)1976

雑誌幻影城』1975-1979(泡坂妻夫連城三紀彦栗本薫竹本健治……etc)"探偵小説復権"

笠井潔『バイバイエンジェル』1979

島田荘司占星術殺人事件』1981

江戸川乱歩賞青春ミステリ……小峰元アルキメデスは手を汚さない』1973、梶龍雄『透明な季節』1977、栗本薫ぼくらの時代』1978、小森健太郎『ローウェル城の密室』(最終候補)1982、東野圭吾放課後』1985


◆「新本格ミステリ」 "第三の波"(笠井

綾辻行人十角館の殺人』1987.9

・「新本格」の公称は『水車館の殺人から……講談社文三によるブランディングの側面

◇「新本格」に顕著な要素(佳多山大地)……

・〈青春ミステリであること

・本格推理形式の先鋭化・前衛化が著しいこと

古典的天才探偵復権

大学ミス研のコネクションを軸とした作家の発掘

講談社――島田荘司――宇山日出臣――京大など

東京創元社――鮎川哲也――戸川安宣――早稲田立教など

公募による「新本格作家の発掘

鮎川哲也と13の謎 13番目の椅子 1989

鮎川哲也賞 1990-

・『競作 五十円玉二十枚の謎』1993

・『本格推理』1993-2008

・創元推理短篇賞 1994-

メフィスト賞 1996-(『姑獲鳥の夏』1994)

2017-04-26

読書って変態趣味じゃない?

本好きが友だちの話をするみたいに「太宰がさ~」「賢治がね~」って言うのはいいんだけど、

「谷崎好き」「乱歩好き」って言われたときは、アッそのような性癖をお持ちで……?ってなっちゃう。

気持ち悪いとかじゃなくて、単純にそうなのかなって思うだけなんだけど

まわりの本好きの友人はどこか偏ってるというか、ジャンルわずに読む活字中毒者も変わった人が多いというか、本好きは変わった人が多くないですか?

私は中高生の時にひたすら吉本ばななとか江國香織とか唯川恵とか山田詠美かばっか読んでいて、不倫をするのが当然(とまでは行かないけど珍しくはない)と思ってるし、セックスに対するハードルもすごく低い。

形成されてしまった価値観は仕方ないんだけど、もし本を読んでいなければメンヘラクソビッチにならなかったんじゃないかなあ、とも考えてしまう。

本読むの好きだし、影響されやす性格から仕方ないんだけど、たまに害悪なんじゃないかと思うこともある。

読書が好きだと言うと「知的」とか「教養がある」とか思われがちだけど、その読書経験が必ずしもプラスに働いているわけでもないよね。

何だろう。読書って精神的に何か欠損しているから埋めようとしている行為なのかな。変態的だよな。

2017-02-15

舞台「孤島の鬼―咲きにほふ花は炎のやうに―」(ネタバレ注意)

とんでもない作品だった。とんでもない体験をした一週間であった。


まず先に言うと、本作品は『ミステリー演劇』だった。

それは原作推理小説カテゴリーされているからとか、原作者江戸川乱歩だからとか、そういう理由じゃない。

私はその解説、および回答を以下に記すのだけど、それは完全なるネタバレです。

もう知らなかった頃には戻ってこられない、作品を殺す系のネタバレ

なので、未観劇の方には本当に読むことを勧めません。

本作は素晴らしい完成度の傑作だし、舞台演劇でここまでのミステリーを作り上げるのは絶対に容易じゃない。

また、私はエグいほど容赦なくネタバレしていますので、正直自分ももう二度とミステリー演劇は鑑賞できない脳になってしまったのでは…と震えております。

(なので、読んでほしい気持ちがあって増田に書いているものの、観劇済みの方も生半可な気持ちではネタバレを読んでほしくない。六道の辻で迷い不幸だと感じている方にだけ、光が届けば良い。)

まり未観劇でネタバレを読むということは、人生の楽しみを自らの手で一つ潰すということ。尋常じゃない損失です。

本作はDVDの発売が決定しています。

公式DVD予約サイトhttp://www.shop-ep.net/east_park/shopping/a04020102/iid/0000000001746/

(発送日未定。予約は3月末まで)

めちゃくちゃ好評だったので、あなたの周りにも購入している人が居るはず。そして恐らく「見せてほしい」と頼めば喜ばれるはず。布教したくなるタイプの作品なのです。なので数ヵ月後DVDを鑑賞してから、是非また読みに来てください。

「数ヵ月なんて待てねーよ!」って方は、妥協点として2015年に他の演出家さんで上演されたものを見ることができます。

こちらは未観劇のためなんとも言えませんが、おそらく2015年版は絶対解けない「超ハードモードの『ミステリー演劇』」か、『ミステリーではない普通演劇』の可能性が高いと予想しています。でもまぁ全く観ないでネタバレ読むよりは絶対良い。

たぶんDVD売ってるし、3月になれば我らがdアニメストア殿が配信してくれます。

https://anime.dmkt-sp.jp/animestore/CP/CP00000660

高いチケット買って劇場に行くか高いDVD買うかしか選択肢がなかった時代を生きてきた作品の取捨選択にすごい苦しんできた勢なので、dアニさん月額400円でこんだけ見れるとかマジ神過ぎ。最初目を疑った。(WOWOWさんにも感謝していますが、うちTV無いから見れないんですよ…そもそも家にあんま居ないし。お金なら払うのでスマホでもWOWOW見れるようにしてください。)

原作「孤島の鬼」を読むのも手ですが、本作はある意味では『原作本質を描いている』けど、ある意味原作とは全くの別物』です。だから舞台版のネタバレは、舞台版を観てから読んでほしい。

そして、せっかく未来の楽しみを潰してまでネタバレを読んでしまうのだから、その前に『ミステリー演劇』の推理に挑戦してほしい。

一人で解くのは超ハードだと思うので、できれば仲を深めたい方と一緒に。(私が今回の回答に至るのに協力してもらった友人の数は4人です。内1人は原作を読み込み一緒に推理してくれました。)

ぼっちの方も安心してください。本作はめちゃくちゃ面白かったので『2017年版の感想』も、ネットの海に転がっています。そこから辿り着くことも不可能じゃないはず。鮮度のいい印象論の良さも、一晩寝かせた感想の良さもあるので、いろいろ漁ってみてください。

あと私は推理した一週間の思考ログをほぼすべて残しているので、トリックがわかってからログを読み返してみたら翻弄されている自分がめちゃくちゃ面白かった(当時は睡眠不足神経衰弱で瀕死でしたけどね)。間違ってはいないけど騙されている。そんな楽しさもあるので、ぜひ推理に挑戦してみてください。

そして私がまだ解いていない謎の答えを見つけられたら、ぜひ教えていただきたい。

また、運良く本作を劇場でご覧になられた皆さま。感想はもう書き残しまたか

公式がwebでアンケート回収もしています。送ると抽選で非売品舞台写真もらえます。私もとても欲しい。

本作は、『感想を残す』ところまでを含めて作品です。せっかく運良く観劇できたのだから、140字で良いから書き残しておきましょう。

できれば思いの丈をすべて書き出しておくと良いです。『他者に感想を伝えようとした人だけが、謎解きの後に得られる感動』があります。(※個人の感想ですが!)

この感動を、本作品が本当に素晴らしい江戸川乱歩原作舞台化であったことを伝えたくて、読んだら作品を殺すことになるようなネタバレを恥を忍んで書いています。

私はソワレ観劇後、徹夜で翌昼に感想書き上げました。これが私の沼への一歩だった訳ですけれども、これを書き残しておいたお陰で、謎が解けた時に私の回答を出すことができました。

一度ネタバレを読んでしまうと、もう観劇で感じた感想書けなくなると思いますので、本当に一言で良いから感想書き残しておいてください。ついでだから公式アンケートに答えて非売品写真当てましょう。当たったら私にも見せてください。

最後に公式各位。

ネタバレにあたる部分は私の個人的ミステリー体験なので、これが公式解とは主張断言しません。

と言うか、理由なき見落しと、自分の能力ではどうしても咀嚼できなかった部分(言葉スムーズに脳に入ってこなくて読解しながら観劇することができなかった原作には無いシーン)があったので、私のネタバレは不完全です。他にも拾い損ねている箇所がポロポロ出てくる。逆転する可能性が大いにある、お粗末な推理

ですが、キャストの皆さまが最後までネタバレに配慮されていたのに、ネタバレを公開し誰かに読んでほしいと願うことが、浅間しいようにも感じています。

ネタバレ注意喚起に約2000字程裂きましたので、どうか堪忍してください。

p.s.オリジナルマグボトル購入しました。作中に赤い色が無かったのでデザインも綺麗だし購入したのですが…紐解いてみるとなかなか意味深なグッズですね。とても良い記念品になりました。


それでははじめます。

導入


無人の屋敷に風が吹き込む

暗転

まったく光のない深い暗闇から男性の声が聞こえる

「不幸ということが、私にもよくよく分って来ました。本当に不幸という字が使えるのは、私だけだと思います。遠くの方に世界とか日本かいものがあって、誰でもその中に住んでいるそうですが、私は生れてから、その世界日本というものを見たことがありません。これは不幸という字に、よくよくあてはまると思います」

暗転明け

無人だった屋敷に白髪の男性が立っており、書物を音読していた。

彼は自身について取り止めなく独り言つ。

彼……『私』を語り部とした、物語がはじまる。


まず本作の初見の私の感想と回答は、下記増田で参照できる。

http://anond.hatelabo.jp/20170206104211

ミステリーとして解いた今読み返すと相当ブッ飛んだ納得の仕方をしている。自分の妙さについて今までなんとなく感じていた部分が浮き彫りになりすぎである。こわい。

当時も気持ち的にスッキリはしたけども、<もやもやした原因が『認知を歪められている感覚』だったのに、「それは作者の願いだよ!」という犯人動機の『妄想』では、『論理的解決』にまったくなっていない>ので、悶々とはしていた。

作り手側は演劇を魅せるプロだが、観客は演劇を観るプロだ。伊達や酔狂でやっているわけではない、こちとら真剣に観ている。

認知を歪められている感覚』なんて中途半端ものは見過ごせない。

ちゃんとトリックを暴きたかった。

そこからずるずると私は沼に嵌まっていき、推理のためにガチで眠れない一週間を過ごすことになる。

そもそも、舞台「孤島の鬼―咲きにほふ花は炎のやうに―」の何がミステリーなのか。

それは、本作品が叙述トリックを駆使し、とある真意』を隠しているということにある。

しかし私の目下の推理動機は、トリックを逆手に取った『簑浦も諸戸も幸せになれる最適解』にあった。どうしても二人を幸せにしたかった。

そのために以下のことを行った。

そしてひたすら二人が相思相愛ではないという可能性を潰し、相思相愛である可能性を見つけ出す作業


解説『簑浦も諸戸も幸せになれる最適解』①

箕浦の白髪

二人の愛の一番の障害は、箕浦の白髪化=「箕浦は同性愛を『生理的』に受け付けられない」という点。

これが諸戸が箕浦の前にあらわれることがなくなった原因だと思う。彼がどんなに誠意を尽くそうとも、これだけはどうにも覆すことができない。

しかし、実は原作では白髪化したタイミング=直接的な原因が諸戸に襲われたことのみだとは明記されていない。

そして舞台でも、実はめちゃくちゃぼやかされている。

冒頭、語り部である『私』が自身の体験した恐怖について語ろうとする。その時にまるでトラウマが呼び起こされるかのように喉元を掻く仕草をする。

後半井戸の奥、深い完全なる暗闇の中、水位が増して死の恐怖に襲われた時。『私』佐藤箕浦も、諸戸と石田箕浦と同じマイムを行って移動し、水位が増しだすと喉を掻いて苦しみ悶絶する。

これは、白髪化するほどの『生理的』な恐怖が、諸戸に襲われる前から強烈にあったという解釈にできる。

では逆に、諸戸に襲われた後の恐怖はどうだろう。助八さんの救助が来て、生死の恐怖は去った。丈五郎の恐怖も去った。では諸戸に犯される恐怖はなくなるか? 普通に考えれば、自分を襲ってきた相手が側に居るなんて恐怖しかない。第三者が居るから安心だなんて暢気になれる訳がない。(学術的根拠を略していることは恥じています)

箕浦は、諸戸に襲われた時にあれほど恐慌したのに、襲ってきた相手が側に居てもケロっとし過ぎなのである脱出できた時なんて笑いあっていたりする。

これらによって、「箕浦は同性愛を『生理的』に受け付けられない」ということを否定できる可能性が、十分にある。

同性愛への拒絶:あの夜まで

生理的』に受け付けられない訳じゃないのなら、箕浦の同性愛への拒絶はどこからくるのか。

実は学生時代の箕浦は、同性愛を拒絶していない。

諸戸が触れるままにさせ遊戯を楽しんでいたと言っているが、これってちょっとエッチではないですか? 私は『もてあそぶ』というよりも、遊廓でのお戯れみたいな印象の方が強かった。エロかった。

…脱線した。ともかく同性愛を否定する、拒絶する描写が無い。

ましてや「あつい手だね」というセリフは、諸戸と佐藤箕浦の両方が同時に口にする。

これは原作では諸戸が言い、簑浦も『私も同時に、火のような相手の掌を感じた』とある

あの夜、諸戸と箕浦は、本当は同じ気持ちであったのではないか。

同性愛への拒絶:あの夜から

しかし大人になった箕浦…いや『私』佐藤箕浦は、頻繁に同性愛を拒否する。

そして井戸の中、「今こそ、僕の願いを容れて、僕の愛を受けて」と請い願う諸戸を「あさましい!」とはね退ける『私』佐藤箕浦。

実はこのセリフ原作には無い。そして学生時代のあの夜は諸戸の方が言っていたセリフなのだ

「君は浅間しいと思うだろうね」と。

箕浦に『同性愛を持つ者は異人種』だと一番最初に植え付けたのは、他ならぬ諸戸であった。

そしてあの夜、「『私』は諸戸との関係はこれで終わったと思った」。

もし、もし諸戸が、自分で自分の気持ちを否定してしまわなければ、二人が結ばれていた可能性もあるのではないか?

『箕浦』の存在

あの夜の後、箕浦が大人になりSK商会に勤める場面から「過去の『私』」石田箕浦が登場する。

大人になった『私』佐藤箕浦は同性愛嫌悪感情を見せるが、石田箕浦は同性愛嫌悪していない。

諸戸が自分に恋していることを頭では理解しているが、そもそも同性愛をわかっていない。だから諸戸からの熱視線性愛アピール)をまったく感知できないし、諸戸からの接触に応えること・握手を求められた手を握り返すことができる。

スポットライトが当たらないところでの石田箕浦と諸戸は、まさしく「諸戸と簑浦は何か変だ」状態熱視線を送ったり触れようとしたり羞恥の色を見せたりする諸戸に、石田箕浦はまったく気付かない。A.T.フィールド固すぎ)

絶望的に脈ナシな究極のノンケ

原作の簑浦とはかなり印象が違うそう(私は一度推理完了するまで未読を貫く主義のため世論であるが)。

簑浦と箕浦、原作とは名前漢字が異なるし別人か? いや、そうじゃない。無意味な改変は絶対に起こらない。「虚偽の事柄を事実として書くことはアンフェア」だからだ。印象が違うなら、『変えた理由』と『変えても原作の簑浦を成立できる理由』がある。

石田箕浦が登場する前。佐藤箕浦が諸戸との関係は終わったと思ったあの夜。諸戸が泣きながら請うた内容は以下だ。

「君は分っていてくれるだろうね。分ってさえいてくれればいいのだよ。それ以上望むのは僕の無理かもしれないのだから 。だが、どうか僕から逃げないでくれたまえ。僕の話し相手になってくれたまえ。そして僕の友情だけなりとも受け入れてくてたまえ。僕が独りで想っている。せめてもそれだけの自由を僕に許してくれないだろうか。ねえ、簑浦くん、せめてそれだけの……」

諸戸が願った内容、これまんま石田箕浦じゃん……

石田箕浦は諸戸を友人として深く信頼しているし、井戸の中でなんて一緒に死ぬことすら受け入れている。諸戸の願いを、字面通りに叶えている。

しかし周知の通り、諸戸が心の内で望んでいたのは、彼の『死にもの狂いの恋』を受け入れてもらうことだった。

諸戸の望みと願い

諸戸は自身について怖れている描写が多々あった。それは自分の素性と性愛対象が『普通と違う』ことでもあったし、『父に命じられたから行っていたはずの不気味な研究にいつしか諸戸自身不思議な魅力を感じはじめていた』ことも大きいと思う。

強い劣等感を抱えた自意識と、強い罪悪感をもたらす超自我

我と我身を醜いと卑下すればするほど、美しいものを強烈に求め、美しくあるべきだという観念に囚われる。

諸戸の心の内の葛藤が『手記の秀ちゃんと吉ちゃん』そのものに見えた。諸戸の望み(イド)と願い(超自我)は大きく解離している。

箕浦が写し取ってしまった『同性愛を持つ者は異人種』という価値観、『親友という姿』は、諸戸が持つ美意識刷り込みだった。箕浦にとって諸戸は、本当に「美しい青年」だったのだ。

『私』と『箕浦』

石田箕浦は本当にクセのない、まっすぐな好青年だった。諸戸の理想とする『普通』がそこにあるように見えた。そして原作の簑浦とは印象が異なる存在

これはつまり、簑浦のイドと超自我のようなものが、『私』佐藤箕浦と石田箕浦に分かれて表現されているのではないか。一人の人間を二人で演じ、二つの存在(語り部の『私』と、簑浦のイド)を一人が演じているのではないか。

彼らの箕浦の分担は、紀州の孤島に着いてから大きく変動し反転してゆく。

井戸の中で諸戸に襲われ、完全に石田箕浦から佐藤箕浦に替わったのは、諸戸が望んだ存在が友人ではなく恋愛対象としての箕浦だったこと、そして諸戸の手によって「諸戸の理想とする『普通』」が壊されてしまったこと…『私』になった石田箕浦にも諸戸の姿は獣のようだと評されている。学生時代のあの夜に諸戸が否定をしてしまったこと、それの繰り返しだった。

『私』の恋心

そして秀ちゃんへの恋心を諸戸に恥ずかしいものと責められる場面。実はあれは原作だと簑浦のモノローグによる言い訳タイムとなっている。諸戸はそもそも丈五郎に捕まって、島に到着して以降会っていないというのだ。正確にセリフを覚えていないが、原作未読の私でも、最初に秀ちゃんから手紙を受け取ったシーンに諸戸が居ることに強い違和感を感じた(そして友人が原作では諸戸が居ないことを確認してくれた)。

よくよく考えれば変なのである。箕浦に恋慕を寄せる諸戸に責められる筋合いはない。初代に操を立てるなら諸戸の恋に応えることも恥ずべきことだし、諸戸に気を遣う必要だって本質的には無いのだ。(まるで『アイドル恋愛しちゃいけない』理論だ。)

ではなぜ超自我ポジションである石田箕浦ではなく、諸戸が責め立てるのか。

箕浦の美意識は諸戸の影響を強く受けているから諸戸の姿をしていたとも捉えられるが、それ以上に、常識的な葛藤だという以上に、箕浦の心の中に諸戸を慕う側面も幾ばくかあったから、秀ちゃんに恋する自分と、諸戸を慕う自分で対立したことを表現していないか。

佐藤箕浦はもちろん初代にも秀ちゃんにも惹かれているが、彼が箕浦のイドのポジションであるならば、諸戸のことも結構好きだった。(イドでなく単なる『私』なのだとしても、諸戸を見つめる視線に愛憎のような熱が込もっていたし、)諸戸との会話に深山木が入ってきたとき「早くないですか!?」と驚くのは二人の箕浦で、石田箕浦一人だけが言うと単純に時間が早かっただけに聞こえるが、佐藤箕浦も合わせて言うことで「諸戸との会話に邪魔をされた(もっと諸戸と話したかった)」かのような邪推ができてしまう。

海岸で諸戸を見付けるのも石田箕浦ではなく佐藤箕浦だ。

そして諸戸が握手のために差し出した手を『箕浦が握り返さなかった』時。諸戸は驚愕の表情で『私』を見る。見つける。実は、物語の始まりを告げる運命が廻りだすような音楽が流れて以降(犯人だと疑って諸戸の家を訪ねて以降)、諸戸が『私』を初めて見たのが、この『箕浦が握り返さなかった』時。

握り返さないのは、握り返すことに意味が生じてしまうから石田箕浦は諸戸の恋をまったく感知しない。そんな石田箕浦が握り返さないわけがない(実際に、諸戸に見つかってしまった『私』が顔を背けた瞬間、石田箕浦は手を握り返す)。つまり学生時代のあの箕浦が、心の中にまだ居たということ。

諸戸にとってはそりゃあ嬉しいことだろう。彼はそれ以降箕浦に話しかける時、佐藤箕浦を見てから石田箕浦を見る。ここからどんどん、『箕浦』の行動を表現するのが佐藤箕浦へ移行してゆく。

すれ違う二人

一度は友人として、諸戸と共に死ぬことも受け入れた箕浦。

しかしその結末を自らの手で潰す諸戸。

逃げながら箕浦は吼える。「死んでたまるか!」と。箕浦は白髪化するほどの生死の恐怖を体験したばかりだ。

諸戸に襲われるも未遂に終わり、命が助かることに深く絶望する諸戸。

井戸を出た二人は笑いあう。諸戸は箕浦が白髪化するほど生理的同性愛を受け付けないのだと認識したように、箕浦の白髪を見て泣いているように笑う。

そして箕浦の前に現れなくなった諸戸は、気持ちを遺して逝くことで最期にまた箕浦へ大きな傷を残す。


解説叙述トリックを駆使し隠された真意

先述の通り、私の推理動機叙述トリックを逆手に取った二人が相思相愛であったことの証明にある。

からくりが解ってみると、どうってことない・ただ上演されているものそのままに過ぎないのだけど、ここに辿り着くまで本当に一週間ひたすら睡眠時間を削って悩んだ。二回目に観劇した時などは、とにかく正確に推理するためにありのまま最前列からガン見してきたのに、どうあがいても悲恋という現実に心が折れそうになった。マジで。実は二回目に最前列観測した時よりも、初見H列サイドから観劇した時の方がイイ線いってたよな(納得の仕方はブッ飛んでるけど)と思う。

で、共に推理していた友人が先に原作叙述トリックに気付き、簑浦と諸戸のBLは成立しているという解を出してくれたので、二回目の絶望した記憶で観劇を終えるのもなんだし推理はやめて初見のつもりで観劇しようと思って向かったのが三回目の観劇。最後尾辺りの補助席。

しかし驚くほど新たな発見がまたどんどん出てきたうえ、深山木のセリフによって私は舞台も叙述トリックを使ったミステリーなのだ確信してしまう。

これは原作にもあるセリフらしいのだが、深山木がトリックについて思わせ振りなことを言うシーン。そのセリフが完全に『叙述トリック説明』になっていたのだ。聞いた瞬間、震えが走った。

本作がミステリーであると気付けるように、最初から以下の違和感と解法が提示されていた。

さて。ここで疑問に思われることがあるだろう。なぜ叙述トリックを使用しているのか? 隠したいものは何なのか?

この件について私は非常に貴重な体験をする。

本作の大好評っぷりと、推理に明け暮れ神経衰弱している私を心配して、友人が本作を観劇してくれた。三回目観劇の日、偶然スケジュールが合って友人2人(友人Aと友人Bとする)と一緒に観ることができた。終演後、私はわくわくしながら二人に感想を求めた。

友人A「箕浦殴りたい……不快過ぎて体調悪くなってきた……」(※意訳)

当時、箕浦殴りたい勢は最大勢力に感じた。過激箕浦擁護派も0ではないが、大多数が箕浦(おそらく『私』のみ)に不快感情を持っていた。冗談ではなくガチで友人Aが苦しそうにしており、私も初見後は物凄くモヤモヤしていて苦しみがよくわかるので、少しでも気が晴れないかと友人Aと対話することになる。

不快感を分解していく。

友人Aは非常に言いに難そうに、しかし押しかかる不快感から助かるため、意を決して打ち明けてくれる。

友人Aも不快の対象は『私』にあり、その根源を追ってゆくと友人自身が「『拒絶』されるのが本当に無理」だから、諸戸を拒絶しているのに側に居た『私』を悪だとした。

増田「拒絶することを『悪』だとするなら、今『拒絶を拒絶』している友人Aも悪だということになるでしょ? 友人Aは悪なの?」

結局友人Aには私の初見感想を読んでもらい、加えて私の心の闇()もひっかかった話をしたことで、とりあえず翌日出社できるレベルには不快感が晴れたと言ってもらえた。良かった。

さて、私は友人Aと対話して思った。「もしかして江戸川乱歩のやりたかったことってこれでは?」

感想を書いた方ならわかると思うのだが、感じたことや思ったことの根拠を話そうとすると、自身についての話、しかも心の闇()の部分を語らないとどうにも説明できなくなってしまう。

私も推理ログ含め大量に書き残したが、心の闇()を除いても、暗闇マジ怖い体験とか、無意識下の生理的拒絶は実在するよ体験とか(思えばこいつが二人の恋の一番の障害だった)、とにかくネガティブ体験談バンバン出てくる。

共に推理原作解読した友人も、舞台の感想を書こうとしたら闇にぶち当たって、書くのを控えようとしていた。( Permalink | 記事への反応(0) | 22:47

2017-02-11

江戸川乱歩 原作 舞台「孤島の鬼」をめぐる120時間

先週日曜、舞台を観てきた。江戸川乱歩原作の「孤島の鬼」。

感想増田投稿済みだし、最終考察投稿バリバリ編集なのだけど、

先ほど、ずっと一緒に推理に付き合ってくれていた友人が、《原作真相》に1つの答えを出してくれた。

「孤島の鬼」原作に対する現在の私の解釈について

※閲覧にはTwitter連携必要ですが、誰でも読めます

私はこの解釈を読んで、江戸川乱歩まじすげぇ人なんだな、と思ったし、

舞台感想を聞いて原作を読み返した」という超間接的な位置に居る友人にまで影響を与えたこの舞台まじやべぇな、と思った。

この話は、やれBLホモだと騒がれているが、こんなにも『人と人との愛の深い部分について書かれている』ことに萌えている感想は、まだ一度も見たことがない。

腐女子の皆さま、乱歩パイセンの名作は、想像を絶する至高のBL小説だったよ……(震え声)

次の新刊ネタにできるよ……

観劇してから120時間神経衰弱するほど友人と推理を重ねてきて、友人が辿り着いたこの結末に私は本当に感動したので、記念に最後にもう一度観劇しようと決めたのだけど、観劇前に今までのことを日記として残したいと思う。

(友人との推理使用した部分以外は原作未読をまだ貫いているし、私の主観での希望的観測は友人とは少し違うのだけど、それは最終考察とあわせて観劇後にまとめたい。)

どうせ同じ高いお金を支払って観劇するのなら、楽しめた方が絶対にいい。

私はもう「視点を変えれば、世界が変わる」=「つまんなかったものが最高に面白くなる」という瞬間を短くない観劇人生で知っていたので、本作初見では何か視点を歪められてるような印象にすごくもやもやした。

今思い返すと、色々なテクニック…いや、ヒントが散りばめられていた。

作中の探偵二人が言う「常識ではトリックを見落としてしまう、視点を変えるんだ」というようなセリフが印象に残っていたり(大事なことだから2回言いましたの法則。一度だけならスルーしていた)。

ストーリーテラーがやけに観客の目をガン見してくる→目を見るというのは語りかけてくるということで。しかしその眼差しに乗るメッセージは無く、視点誘導にも思えるのに最終的にストーリーテラー非難するような印象で終わる。この矛盾

原作では『簑浦』という名前主人公が『箕浦』であったり。同一人物に別の名前が与えられ『一人二役』であったり。

いかにも裏がある風で、どうしてもひっかけられてるような感覚があった。

「結局胸糞悪いだけだった」作品結構観てきたけど、それらは完全に私との解釈違い…美意識というよりもっと恣意的な『美学』の違いで、どうにも受け入れがたいという点からくる胸糞悪さだった。

でも本作では諸戸に感情移入できてしまったし、そもそも異形とは何かみたいな問題提起の要素もあり、そんな乱歩原作が『美学押し付け』には絶対にならないという妙な確信があって。私は謎解きに踏み出していた。

推理小説は読まないけど、リアル脱出ゲームとかは好きなんです。

(一晩明けて昨日、一緒に脱出できた経験のある頼れる別の友人が、私の沼りっぷりを気にかけて舞台を観に行ってくれた。そして私が完全に見落としていた最重要ヒントを見つけてきてくれた。優しすぎるし天才すぎる。)

(そう言えば原作解釈の友人も、私にとっては自明の理すぎて結構雑に扱っていたヒントが友人にとっては盲点で、そのヒントがあったからこの解釈に至ったと言ってくれた。嬉しかった。)

(そして、盲点とは必ず存在するし、それは本当に自分には見えないだけで、他人からたらこうも軽々と見えるものなのだなと、また一つ得難い経験をすることができた。人生って楽しい。)

終演後からすぐ調べ出して、最初のヒントには帰りの電車内でもう出会えていた。検索上位だった。有り難い。

からそのまま寝ずに感想を書き上げて翌昼増田投稿したのが初見感想

なんで増田に上げたかと言うと、これが《私》の感想であると、他の友人知人に知られるのが恥ずかしかたから。お陰で普段以上に壁打ち感ぱなくて孤独だった。それを全部友人との推理にぶつけていた。この五日間付き合ってくれて原作真相にまで辿り着いてくれた友人マジで有り難う。

自分感想の反応はサッパリだけど、各所に皆さまがどんどん感想を投下されるのでひたすら読み漁っていたのですが、どうにも自分の知りたい解がそこにはないように思えてきて。(感想拝読させていただいた皆さま、失礼な物言いになってしますみません。今回が異例だったのです。通常の演劇作品感想としてはとても楽しく面白拝読させていただきました。公開してくださったことを心から感謝しています。これからも是非よろしくお願いいたします。鍵、イクナイ。)

先述の私の盲点にあったヒントを見つけてきてくれた友人との会話でも判明したのですが、私が求めていたのはどうやら『感想』ではなく『印象』だったのです。

感想とは『事象対峙した発言者の想い』である。対して印象とは『事象対峙して発言者が捕捉できた部分』である

私は自分では見えなかった作品ありのままの姿を知りたかったみたいです。

その点では、原作を読んだけど舞台は見ていない友人と、舞台は観たけど原作を読んでいない私の探偵コンビはなかなか良いバランスだったのかも。

お互い違う表現を見ているか感想だけでは語れないけど、小説舞台作品本質が同じなら、印象と事実も一緒に突き合わせることで対話が成立する。

書いていた続きが寝落ちたら消えていたので、ちょいちょい追記していく。

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