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はてなキーワード: 素手とは

2023-11-15

末端冷え性デスクワークの民には、シルクの指なし手袋おすすめですよ。

指先は変わらず冷たいけど、第一関節以下は温かいので素手よりいいですよ。

USB電熱式のハンドウォーマーや、もこもこのハンドウォーマーも試しましたが、シルクが一番操作性がよいです。

anond:20231115103652

子供腕力素手で投げ込んだのかモデルガン的なもので発射したのかでだいぶ印象違うと思う

2023-11-14

クマ駆除に「素手対応しろ」と苦情電話を入れても構わない理由

1.苦情の電話を入れるのは表現の自由であるから

もちろん、組織的電話をかけ続け相手電話を使わせなくするようなことがあれば威力業務妨害罪になり得るが、個人で行うのは自由である

また、『○○市のこれこれの政策に苦情の電話』と『○○市職員理不尽対応に苦情』と『○○市のクマ駆除に苦情』のどれが正当な苦情でどれが不当なのか区別するのは困難だ。"不当"なクレームを止めさせようとして正当な苦情まで萎縮するようなことはあってはならない。

2.苦情の電話職員の行動を拘束するものではないか

たとえば市長が『クマには素手対応しろ』と指示し、その通りにした職員クマに殺されるようなことがあったら当然問題だ。だが、苦情の電話をしているのは何の権限も持たない一市民であり、地方自治体職員がそれに従う義務は全く無い。だから殺処分するな」「素手対応しろ」という苦情を入れても問題はない。仮にそのような電話に耐えかねた責任者が「クマはできるだけ駆除せず、駆除する場合もなるべく素手対応するように」という指示を出し、それによって職員市民被害が出たとしてもそれは責任者問題があるのであり、苦情の電話を入れた人に責任はない。

2023-11-07

anond:20231106112627

特に理由はないがデバフされてるパターン

ゲームにありがち

例えばそこらの雑魚敵のHP100で、素手だと5ダメージ、剣で10ダメージ、銃でも10ダメージ、みたいな

ただし、近接攻撃/遠距離攻撃という区分けはわりと良くあって、戦術重要だったりしがち

小説とかアニメであるのかは知らん

2023-11-03

鼻くそどうやってほじります

人差し指でほじりますか?小指ですか?

素手でほじりますか?ティッシュ越しにほじりますか?

2023-10-28

[]紀伊国狐憑漆掻語

谷崎潤一郎

漆掻きと云ったって都会の人は御存知ないかも知れませんが、山の中へ這入って行って漆の樹からうるしの汁をしぼるんです。いいえ、なかなか、百姓の片手間ではありません。ちゃんとそれを専門にする者があったんで、近頃はめったに見かけませんけれども、外国の安い漆が輸入されるようになったそうですから、いまどきあんなことをしても手間ばかりかかって引き合わないんでしょうな。兎に角以前には私わたしの村なんかへもよく漆かきが奈良あたりからやって来たもんです。漆鉋うるしかんなと云って、鎌のようなもので先の曲った奴を持って、腰に三四合ぐらい這入る竹の筒を提げて、漆を見つけると、その鉋で皮へ傷をつける。それがあんまり深く傷をつけ過ぎてもいけないし、浅過ぎてもいけないし、呼吸物なんで、その傷口から松脂まつやにのようにどろりと滲しみ出て来る汁を箆へらですくって竹の筒へ入れる。そんな時にうっかり下手なことをやって汁が顔へはねかかったりすると、それこそ赤く脹れ上りますから、馴れた者でないと出来ない仕事なんでして、漆にカブレないように紺の手甲を着けて、すっかり紺装束で出掛ける。まあそんなことをする人間なんで、私の村にもその商売の者が一人住んでいましてね。此の男は遠くへ出稼ぎをするのでなく、村の近所の山へ這入ってはうるしを採ってくらしていましたが、或る夏の日に、その漆かきが一と仕事してから山の中でひるねをしていますと、夕立ちが来たもんですからふっと眼をさましました。そしてそのときに、ハテな、己はひょっとすると寝ていた間に狐に憑つかれやしなかったかなと、そう思ったと云うんです。それが別にどうと云う理由があるんではないんですけれど、淋しい所をひとりで歩いているときなんぞに憑かれることがよくあるんで、ただ何んとなくそういう感じがしたんでしょうな。で、まあ、家へ帰ってもそれが気になって仕方がない、どうも狐がついたようだから明神さまへお参りをして来てくれろとお袋ふくろに頼んだりして、友だちなんかにもそんなことを云っていましたが、そのうちにとうとう床について、飯も食わないようになったんです。それで先生布団をかぶって半病人のようにうつらうつらしながら、日が暮れると云うと、ああ、今夜あたりは狐が迎いに来やしないかな、今にきっと来やしないかなと、心待ちに待たれるような、妙にそれが楽しみのような気持ちでいると、案の定夜になってから友達のような男が三人ばかり表へやって来て、「さあ、行いこら」「さあ、行こら」と誘うんだそうです。尤も友達と云ったって見おぼえのある男ではないんで、みんなせいが三尺か四尺ぐらいの小男で、法被はっぴを着て、木や竹の杖をついていて、何か非常に面白そうに「行いこら行こら」と云うんですが、それを聞くと行きたくって行きたくってたまらなくなるんだそうです。けれどもアレは狐だから行くんではないぞ、あんな者に誘われてはならないぞと思ってじっと我慢していると、友だち共は仕方がなしに帰ってしまう。するとその後ろ姿に尻尾しっぽのようなものがチラチラ見えるようなんで、ああやっぱり行かないでいい事をしたと、そのときはそう思いながら、又あくる日のゆうがたになると、今夜も誘いに来やしないかなと心待ちに待つようになる。そうするうちに果たしてやって来て「行こら行こら」と誘うんですが、それがもう、さも面白そうなんで、ついうかうかと行きたくなるんだそうですな。しかしその晩も一生懸命我慢してしまったところが、三日目の晩の九時頃に、家の前に庭があって、庭の下が六尺ばかりの崖がけになっていて、崖から向うは一面に麻の畑でした。それが夏のことですから麻が高く伸びていて、ちょうどその庭と畑とが同じ平面に見える。で、その畑の方へ例の小男が三人連れ立ってやって来て、「さあ行こら」「さあ行こら」と云うんだそうです。よくよく見るとその男たちの着ている法被に何か圓い紋がついていたそうですけれども、どんな紋だったか、そこんところはハッキリ覚えていないんだそうで、いつもの通りめいめいが杖をついていて、しきりにそう云って誘うもんですから、とうとうその晩は我慢しきれなくなってしまった。それでそうっと家を抜け出ようとしたとき生憎親父が小便に起きたんで、こいつはいけないと思って、「行きたいんだけれど、親父に見付かると面倒だから己は止すよ」と云うと、「なあに己たちが一緒なら大丈夫だ、こうすれば親父に見つかりはしないから、まあ附いて来い」と云って、その三人の友達が手をつなぎ合って、輪をこしらえて、その輪の中へ丑次郎―――という名だったんですが、その漆掻きの男を入れた。そして、「さあこうすれば親父が見ても見えやしないか心配するな、附いて来い/\」と云って連れて行くんで、ちょうど便所から出て来た親父とすれちがいになったそうですけれども、成る程親父には此方の姿が見えないようなあんばいだった。それからその晩は麻の畑の中で遊んで、いろいろ御馳走をしてくれたりしただけで、明け方には無事に家へ帰してくれたそうですが、四日目の夕方は日が暮れないうちから楽しみで楽しみで、早く誘いに来てくれないかなと思っていると、やはり昨夜ゆうべと同じ刻限にやって来て「行こら、行こら」と云うんです。で、又附いて行きますと、今夜はいい所へ行こうと云って、家のじき近所にガータロのいる淵があるんですが、その淵の方へ出かけたと云います。え、ガータロですか。ガータロと云うのはあれは河童かっぱのことなんです。ぜんたい私共の村は高野山の南三里ばかりの山奥にあって、私の字あざは一方が山で一方が谷になったゆるやかな傾斜面のところどころに家がチラホラ建っている。丑次郎の家というのも山と山の間にある淋しい一軒家なんでして、前に三四枚の段々畑があって、その先が今云ったガータロのいる淵なんです。別に名前のあるような淵ではないんで、村の者はトチ淵ぶちトチ淵と云っていましたが、さあ、どう云う字を書きますかな。何しろ大滝だとか赤滝だとか云って、非常に滝の多いところでしてね、その滝壺の下流が今云った谷の底を流れていて、淵になっているのはほんのわずかなところなんですが、そこにはいつも水が真っ青に澱よどんでいて、まん中に平べったい一枚岩が出ていました。ガータロはその一枚岩の上にときどき姿を現わすことがありましたから、たしかにその淵に棲んでいたには違いないんで、見た人は大勢あるんです。ええ、ええ、私も一遍たことがありますよ。なんでも夏の日ざかりに山の上を通っていると、下の方にその淵が見えて、岩の上に変な奴がすわっているんで、「ああ、ガータロが出ているな」と思ったことがありました。さあ、そうですな、遠くから見たんだからよくは分りませんでしたけれど、人間よりは小さかったようで、まあ猿ぐらいでしょうかな。姿も猿に似かよっていて、ただ斯う、頭の上に妙な白いものが喰っ着いているんで、鳥打帽子を被っているように見えましたよ。ええ、ええ、よく人間に害をする奴なんで、私の知っている人でも、ガータロに見込まれて水の中へ引きずり込まれそうになったり、ほんとうに引きずり込まれて死んでしまったのもあるんです。これは餘談になりますが、その谷川の別なところに丸木橋がかかっていましてね。或る私の友人が夕方その橋をわたろうとすると、うっかり足を蹈み外して、水の中へ片足をついたのが、岸の方の浅瀬だったんですけれど、その片足を抜こうとしても水が粘ねばり着くようになって、どうしても抜けない。しきりに抜こうともがいているうちに、次第にずるずると深みへ引っ張られそうになるんで、ハテな、ガータロに見込まれると水が粘ると云う話だが、こりゃあガータロの仕業しわざだなと気が付いたんです。ところでガータロと云う奴は鉄気かなけを嫌うもんですから、そう云う時には、何んでも構わない、鉄気のものを水の中へ投げさえすれば助かるんで、ふっとそのことを思い出して、幸い腰にさしていた鎌を川の中へ投げた。そうしたら難なくすっと足が抜けたんで、真っ青になって帰って来て、実はたった今此れ此れだったと私共に話したことがありました。もうよっぽどの歳ですけれども、未だに達者な人でして、至って正直な、うそを云うような人間ではありませんから事実そんな目に遇ったに違いないんですな。しかし此の男はそう云う訳で命を取りとめましたけれども、もう一人今のトチ淵へ篏はまって死んだ者がありました。十四五になる可愛いい女の児でしたがね。なんでも同じ村の餘所よその家へ子守りに雇われていて、めったとひとりで遊びに出るようなことはなかったのに、その日に限って、赤ん坊の寝ている間に出て行って、二三人の友達と一緒にその淵の所で鮎を釣っていたと云うんです。それが、おかしいのは、淵によどんでいる水が、ほんの一間ばかりの間岩の下をくぐって、すぐその先の方へ行くと滝のようになって流れ落ちているんですが、その女の児は淵と早瀬との境目にある岩の上にしゃがんで、瀬の方で釣ればいいものを、淵の方を向いて釣っていた。すると、友達の女の児もみんな同じ所で釣っていたのに、どう云うものか外の者には一向釣れないで、その女の児の鈎はりにばかり魚がかかる。外の女の児たちは詰まらないもんですから、此処は止そうよ、何処か別の所へ行こうよと云うんですけれども、その女の児だけは面白いように釣れるんで、夢中になっていつ迄も釣っている。そのうちにだんだん日が暮れて来ましたが、もうおそいから帰ろうと云っても聴き入れないんで、外の者はその児を置き去りにして帰ってしまった。さあそうすると、晩になっても姿が見えないもんですから、主人の家では心配をして、親元の方を尋ねさせると、其方そっちへも来ていないと云うんで、大騒ぎになって、いろいろ心あたりを調べると、実は晝間これこれだったと云う。外の児たちは云えば叱られると思ったんで、聞かれる迄黙っていたんですな。で、早速みんながその淵のところへ行って見ると、ちゃん下駄が脱いであるんで、いよいよガータロに見込まれたんだと云うことになって、それから泳ぎの達者な者が体へ綱をつけましてね、ガータロが出たら合図をするから、そうしたら綱を引っ張って貰うように頼んで置いて、淵の底へもぐって行って、屍骸を引き上げたことがありましたよ。兎に角その女の児が鈎を垂れると、ほら釣れた、ほら釣れたと云うようにいくらでも釣れるんで、外の鈎にはちっとも寄って来なかったと云うんですから、そこが不思議なんですよ。あ、そう、そう、そう云えば、その前の日に、その女の児の親たちの家の屋根の上からその淵の方へ虹がかかっているのを、たしかに見た者があると云います。虹がそんなに近いところにある筈のものではないのに、ちょうどその家の上から出ているんで、何かあの家に変ったことでもあるんではないかと思っていたら、その明くる日にそう云うことがあったんだそうです。でまあ、そのガータロのいる淵の方へその漆かきは連れて行かれた訳なんですが、なぜだか知れないが死のうと云うことを考えて、今夜は一つあの淵へ身を投げてやろうと思いながら附いて行くと、大勢の人が提灯をつけて淵の方へぞろぞろやって来るんだそうです。それで暫く物蔭に隠れて窺がっていると、村長さんだの、伯父さんだの、伯母さんだの、親類の誰彼なんぞの顔が見えるんで、中にはもう死んでしまった人なんぞが交っているもんですからおかしいなあ、あの伯父さんは死んだ筈なのにまだ生きていたのかなあと、そんなことを考えながら待っていましたけれど、提灯の数が追い追いたくさんになって来て淵のまわりをウロウロしている。この様子じゃあとても駄目だと思ったんで、「どうも死ぬのに都合が悪いから、今夜はもう帰る」というと、「そんならもっと面白い所へ連れて行ってやるから、まあ一緒に来い」と云って、棕櫚山の方へ引っ張って行った。その辺はいったいに棕櫚が多いんでして、大概の山には、高いのになると三間ぐらい、普通二間ぐらいの棕櫚と、一丈ぐらいの薄のような草が生い茂っているんですが、その茂みの中を分けて行ったら、山の中途に大きな岩が突き出ていて、友達の連中はその岩の上へするすると身軽に登った。だが見たところ丑次郎には登れそうもないので、「己はそんな高い所へ上あがれないから止める」というと、「なあに己たちが手伝ってやるから大丈夫だよ、上って見ろ/\」と云って、三人の小男が上から引っ張ったり下から腰を押し上げたりした。お蔭でどうやら上れることは上れたけれども、上る拍子に脛を擦り剥いたんで、今度はそれが痛くってたまらない。「痛い痛い」と云うと、「よし、よし、つばきを附ければすぐに直る」と云って、つばきを附けてくれたらじきに痛みが止まった。すると又咽喉が渇かわいて来たんで、「水が飲みたい」と云うと、「じゃ、まあ、ここで休もう」と云って、道ばたに休んで、何処から持って来たのだか直ぐに水を飲ましてくれたが、なんだかその水が小便臭かったそうです。で、その山を越えると、私の家の方へ下りて来ることになるんで、ああ、そうだったな、此処はもう鈴木さんの家の近所だなと、はっとそのときに気が付いたらしくって、「もう己は帰る」と云い出したところが、「まあいいからもう少し遊ぼう」と云って、しきりに引っ張って行くんだそうです。それでも無理に帰ると云って、とうとう振り切って来たそうですが、その晩も、その前の晩も、家に戻ったのは夜中の三時ごろだったそうで、いつも夜の明ける迄には必ず帰してくれたと云います。さて五日目の晩に待っていると、又「行こら行こら」と云いながらやって来て、今夜は伊勢へ連れて行ってやると云う話で、伊勢松坂へ出かけて、何んとか云う料理屋の二階へ上ると、たいそう結構な朱塗りの高脚たかあしのお膳が出て、立派なお座敷で御馳走をたべた。それから街道を歩いて行ったら、此処はカノマツバラだと云うんで、見ると成る松原がある。けれども、その時に斯う、ぼんやりと分ったのは、私の村から有田郡ありたぐんの方へ抜ける山路にヤカンダニと云う谷があって、めったに人の通らない淋しい所なんですが、そこをその漆掻きは前に一遍あるいたことがある。で、そう云う時にもいくらかその記憶が残っていたものと見えて、カノマツバラだと云うけれども、どうも此処はヤカンダニのようだから、「ヤカンダニじゃあないか」と云うと、「なんだ、お前はヤカンダニを知っていたのか。ではもっと外の所へ行こう」と云って、又方々を歩き廻って、「さあ、どうだ、此処がカノマツバラだ」と云われて見ると、今度は覚えのない土地で、松がずうっと生えていて、たしか松原景色になっている。しかしそう云う間にもときどき正気に復かえるらしく、己は狐に欺されているんだと云う考えがふいと起ることがあって、三人の小男の様子なども、人間の姿をしているように思えながら、どうかした拍子に尻尾が見える。はっきり見えるんではなしに、チラチラと斯う、見えたり見えなかったりするような工合なんですな。要するにまあその時分からそろそろ意識回復して来たんで、ヤカンダニを通ってからも暫く何処か無茶苦茶に引っ張り廻されていたようですが、そのうちに、村にイカキ山と云って、笊いかきのような恰好をした山があるんで、そこを通った時は、此処はイカキ山だなと云うことが分ったと云いますしかしその山は松だの欅けやきだのいろいろな雑木ぞうきが生えている密林なんでして、その林のなかをぐる/\歩いているうちに、木に引っかかって、フンドシが解けた。で、「まあ、待ってくれ、フンドシが解けたから」と云うと、「そんなものは構わないから放って置け、ぐずぐずしていると夜が明けるから急がなくっちゃいけない」と云って引っ張って行くんで、「もう己は帰る」と云うと、「帰らないでもいいよ。それより何所か寝る所があったら、みんなで一緒に寝ようじゃないか」と云うんだそうです。するともう夜がしらみかかって来たもんですから、その漆かきも今更家うちへ帰りにくくなってしまって、私の家いえの近所にある阿弥陀堂の方へ行った。と云うのは、その阿弥陀堂なら四人で寝るのにちょうど都合がいい場所なので、そこへみんなを連れて行って寝ようという考えが、ちゃんとそのときに頭にあったらしいんですな。それで阿弥陀堂へ行くのには、私の家と隣りの家との間を通らなければならないんですが、隣りの家の庭に古い大きな柿の木があって、それが往来の方へ枝を出していた、その木の下を通った時分に、「ああ、此処は鈴木の家の側だから、もうすぐ其処が阿弥陀堂だ」と思ったそうです。その阿弥陀堂は草葺きのお堂なんでして、うしろの方に四尺に一間ぐらいな裏堂が附いていて、その中に村のお祭り盆踊りなんぞに使う提灯だの行燈だの莚だのが置いてあったんですが、その莚のことを覚えていて、あの裏堂で寝ようというつもりだった。ところがそこへ這入るのには屋根からでないと這入れない。今も云う通りいろいろな物が入れてあったもんですから子供なんぞがいたずらをしないように、扉を中から締めてしまって、屋根から出入りするようにしてあったんで、そのこともちゃんと覚えていて、屋根裏へ上った。尤もその時に矢張り小男の連中が上から引っ張ったり下から押し上げたりしてくれたそうで、上って見ると、そこに二尺ぐらいの幅の厚い欅の板が渡してある。これはお堂の中の品物を出し入れする時の足場に作ってあったんで、その板に腰かけて莚の上へ飛び降り料簡だったんですが、小男共は、「此処がいい、/\」と云って、草葺きですから、庇ひさしの裏の方から上ると、竹を編んだ屋根の土台が見える、その竹の棒に掴まって屋根の草の中へ体を突っ込んで、「此方へ来い、/\」と云うんだそうです。成る程その連中はみんなせいが低いんだから巧く草の中へもぐり込めますけれども、丑次郎には這入れる訳がないんで、「己は体が大きいから駄目だ、そんな所へ這入ったら足が出てしまう」と云うと、「まあ試しに這入って見ろ」と云うんで、這入って寝てみたら案の定足が出てしまった。「ほれ御覧、こんなに足が出たじゃないか」と云ったら、「では仕方がないから中へ這入ろう」と云うことになって、さっきの屋根からでなく、別な所へ穴をあけて、その穴から、一人ずつ莚の上へ飛び降りて、裏堂の中の狭い場所へ四人が並んで寝た。それから少しとろとろとしたと思うと、お堂のうしろの板が三寸四方ぐらい切り取ってある、それは以前に、泥坊が内部にしまってあるものを覗のぞこうとしてそんな穴を拵えたことがあるんで、もうすっかり夜が明けたらしく、そこから朝日がさし込んでいる。と、やがて表が騒々しくなったんで、その穴へ眼をつけて見ると、村の子供たちがお堂の前で遊んでいるので、ガヤガヤ/\云っていてとても眠れない。「どうもあの子供たちがうるさいな」と云うと、「よし、よし、己が彼奴等あいつらを追っ拂って来てやる」と云って、一人の小男が外へ出て行った様子でしたが、どんなことをしたのか知れませんけれども、兎に角その男が行ったら子供たちはいなくなってしまった。それでようよう落着いて寝ようとすると、生憎とまた小便が出たくなったんで、「一寸小便をして来る」と云ったら、「いや、出てはいけない、出てはいけない」と云って、一生懸命に止める。「出ると掴つかまるから出てはいけない。小便がしたければ此の中でしろ。さあ、己達も此処でするぞ」と云って、三人とも寝ながら小便をしてみせるんですが、丑次郎にはどうしてもそこでする気になれない。もう出たくってたまらなくなって来たんで、とうとう又その屋根の穴からお堂の外へ降りたところが、遠くに私が立っていて自分の方を見ているので、「あ、鈴木さんに見られたな」と、その時はっきりとそう感じた。そして私が近寄って行く間に、三人の小男どもは慌あわてて逃げ出してしまったのだそうです。

さあ、そうでしたね、掴まえたのは朝の九時頃でしたかね。何しろ丑次郎がいないと云うので、村では捜索隊を作って山狩りを始めていたんです。それが明神様のお告げでは丑寅うしとらの方の山手にいると云う訳なので、一間置きぐらいに人が立って、八方から山を囲んで登って行こうとしていました。私もその捜索隊に加わっていたのですが、みんな鎌だの鉈なただのを持っているのに、私は素手すでだったもんですからすこし気味が悪くなって、もう山へ登りかかっていたんですけれども、ちょっと家へ行って来ると云って、それを取りに戻って来た時に丑次郎がお堂の縁に立っているのを見たんです。なんでも斯う、縄の帯をしめて、両手をうしろへ廻して、前の晩に雨が降ったんで裾の方がびっしょり濡れた着物を着て立っていましたがね。「丑じゃないか」と云って、此方こっちも恐恐こわごわ声をかけながら近寄って行くと、急いでお堂の中へ逃げ込もうとするので、掴まえようとしたところが、えらい力で抵抗してなかなか云うことを聴きませんでしたよ。そのうちに大勢駈け付けて来て、やっとのことで押さえつけて家へ引っ張って行ったんですが、家の閾しきいを跨ぐまでは可なり元気に歩きましたね。それからそっと寝かしつけておいて、行者を呼んで御祈祷して貰ったら、一週間ぐらいですっかり正気に復かえりました。尤もっともその前から少しずつ意識が戻って来て、己はこんな目に遇ったとか、何処そこへ連れて行かれたとか、欺されていた間のことをぽつぽつしゃべり出しましたがね。ええ、そうなんです、今申し上げた話と云うのは、その時私がその本人から聞いたんですよ。後で念のためにお堂のところへ行ってみましたが、成る屋根大穴が開いているし、中には小便が垂れ流してあって、臭いと云ったらありませんでした。当人も、「そうそう、己はあの棕櫚山を上る時に怪我をした筈だが」と云って、脚を出して見ると、たしかに皮が擦り剥けている。フンドシの解けたのなんぞも、よっぽどたってからイカキ山へ芝刈りに行った女が、木の枝に引っかかっているのを見つけて、ひどく恐がって逃げて来たことがありました。その外何処でこういうことがあったと云う所を調べてみると、大体その地点に證拠が残っていたんですから、それを考えても出鱈目じゃあないんですな。縄の帯をしていたのも、歩いているうちに帯が解けたんで、無意識ながら縄を拾って締めたんでしょうな。そののちその男一年ぐらい多少ぼんやりしていましたが、今でも酔っ拂った時なんかに、「狐つきの話をしろ」と云うと、笑いながら話し出すんです。

2023-10-21

手指ヌルヌル人間は、ヌルヌルしてないもの不快感を抱いてほしい

俺は自分の手指がヌルヌルになるの絶対許せない人間

一般的素手で食べるものでもハシを使い、こまめに石鹸で手を洗い、ウェットティッシュは常に持ち歩く

マウススマホゲームコントローラーがヌルヌルするのは絶対に許せない

そんな俺のピカピカスマホを、手指ヌルヌル人間が触ると、自分には到底我慢できないヌルヌル状態にされる

その後俺が触ると、もう不快感ものすごい

「うわっ!ヌルヌルになってる!気持ち悪い!」ってなる

でも、手指ヌルヌル人間は俺のピカピカスマホを触っても

「うわっ!ピカピカスマホだ!気持ち悪い!」ってなってない

俺のスマホヌルヌルにされるのは緩そう、仕方ない、ヌルヌルにするなとは言わない

だが、せめて俺のピカピカスマホに触ったとき不快感を感じてほしい

素手で触らない」「発見したら踏み潰して欲しい」

弱者男性

2023-10-16

anond:20231016231814

うちのばあちゃんなら素手で掴んで窓の外に投げてくれるよ😊

我が家ネズミが出て2週間

遂に捕まえたぞ

台所に入ると鼻にまとわりつくネズミの尿臭に

インスタント袋麺やオートミールを齧られブチギレた俺氏

母との協議の末ネズミの糞が落ちている場所食器棚の上にネズミの水分や油分を吸い取らせるための新聞紙を敷いた上に折り畳み粘着シートを5枚

素手でシートを触るとネズミが警戒して近寄らない可能性が有る

ゆえにビニール手袋を嵌めシートの端にネズミの糞を擦りつけ

シートの真ん中にネズミ誘引剤を置いたものを間に挟むように置いた

[誘引剤なし][あり][なし][あり][なし]

という形だ

誘引剤に引き寄せられたが最期

前後粘着シート、シートに手を付きパニクった瞬間DEADEND

な~んてそんなにあっさりいくわけないだろうと思いながら設置から3日

本日も一日一杯の牛乳を取りに台所

悶々としつつ椅子に乗り確認

どうせおらんやろ

出たね、ヌァッて声が、AM三時に

捕まってたわ

親指の先から根元ぐらいの長さ、約10センチほどの鼠がな

三時に惨事

フフッ

捕まってるネズミちょっとグロいね

グロ画像で慣れていたつもりだが生はやはり違うぜ

鼠の命にいささかの憐憫を覚えつつ手を合わせ南無

丁重に包んでゴミ袋にポポイのポイや

これでネズミの小便臭からもしばらく解放されるであろう

にしても案外あっさり捕まったな

もうちょっとかかるかと思ってたが

我が家は定期的にネズミが出るため業務粘着シートのお世話になることだろう

オススメです

業務粘着シート

2023-10-15

anond:20231015011702

子供とき運動場の土を素手で掘ったらだいぶ手がボロボロになった記憶があるので、あれがヤラセ動画外で重機を使ってたとしても、動画に見えてる範囲だけでも素手で土掘りまくるあのニキたちすげえって思ってるわww

2023-10-14

anond:20231014165438

日本全体で共通マニュアル」が学習指導要領じゃないの?

素手便所掃除をさせる」「農作業を手伝わせる」がマジで教員不足の主要因だと思ってる?

教員不足に対して国民はどうして欲しいの?

パっと思いつく方法はどれも一長一短ですね。

メリットオンリーのもの一つも無いと思っていいと思います

1 増税して教員給料を増やす

教員だけ特別扱いできないので公務員全体の給料が増える可能性あり。その場合結構増税になります

2 学校教育コマ数を減らして負担軽減

コマ数が減った分教育レベルの差が大きくなります。「円周率=3」レベルが様々な教科でおきます水素水効果があると思ってるし、セックスしたら子供が出来ることさえ知らない人だらけになります

3 部活動廃止

暇を持て余した帰宅部が増えます猿山を作りたい人たちが暇になるので暴走族などが結成されやすくなります集団活動経験が減るので社会に出た時に団体行動が出来ずに問題を起こしやすくなります

4 外部委託推し進める

待遇が悪くて人が集まらない正規教員より更に待遇が悪い外部委託に人が集まるのでしょうか?そこをまず検討したほうがいい意見です。

5 式典や集会を減らす

式典に参加する経験が積みにくくなります災害発生時の点呼などで綺麗に並ぶのに時間がかかるようになるかも知れません。また、校長の口から直接学校としての方針を全体に伝える機会が失われます。全校集会で話した内容は生徒と教職員の全員が承認となりますので、個々の教員個人的な考えではなく全体的な方針であることを証明できる貴重な機会です。

6 修学旅行体育祭文化祭等を減らす

日常下での集団行動経験が積む機会が大きく減ります美術館では走らないことや、歴史的建造物落書きしてはいけないことなどを知らない社会人が増える可能性が高まります集団で大きなイベントを成し遂げた経験が減ることで、なにかイベントをやろうとしたとき、参加しようとしたとき心理的ハードルが上がる可能性があります。また他の人がやったイベント設営・運営の苦労などを想像することが出来なくなる恐れもあります

7 家庭訪問廃止

虐待貧困発見が難しくなります。家庭環境の違いによって起きるコミュニケーションのズレなどを予測しづらくなります





最初にも言いましたが、メリットしかない手段はありませんね。

何かを伸ばしたいなら、どれかを切り捨てなければいけません。

貴方ならどれを切り捨てますか?


私は「素手便所掃除をさせる」「農作業を手伝わせる」といった各校ごとのオリジナリティあふれる教育方針とやらを完全に廃止するべきだと思っています

教育方針を画一化出来れば、日本全体で共通マニュアルを作れますし、転校によるルール変更が業務の妨げになる度合いも減るでしょう。

8 教育のやり方を決める権利学校から奪い取れ

これが私の出した答えです。

皆さんはどう思っていますか?

2023-10-05

除毛クリームを初めて使った

ネイルボロッボロになったので素手で使っちゃ駄目って書いてほしい

2023-09-24

反ワクとかでは全然ないんだけど

注射そもそも嫌いで1回もワクチン打ってないんだけど、何故かコロナにかからない。

職場では半分くらいの人が1回以上罹ってる。

距離ノーマスクめっちゃしまくった同僚が次の日コロナ陽性だったことも何度かあるけど、何故か自分だけ罹らない。

自分でも汚いと思うんだけど、手が濡れるのが嫌で、人生通してほとんど手を洗ったことがない。ウンコした後ですら手を洗わないし、そのままおにぎり素手で食うのにも抵抗がない。それくらい洗わない。

今年の夏からマスクも完全にしてない。

人混みも歩きまくってる。

無症状って奴なのか?なんかよーわからん

妻も一度も摂取してないけど罹ってない。謎。

周りには最初の1回だけ打ったって嘘ついてる。

2023-09-23

職場初顔合わせ手作り菓子を持ってくるのはどう言う心境?

自分女。相手男。年齢は互いに20代後半入ったばっか。

このご時勢に手作り菓子ってチョイスはマジでなんでなの?

何故私はペチャンコに潰れた、明らかに膨らみきれていないマフィンのような何かを貰わんといけないの?

一応リモワではコミュニケーション取ってたからもう距離縮まってるとお思いで?

ミーティング中にパッキングしましたなんてバカなこと言う前に、その手作り菓子を仕込んでる時間で少しでも仕事で使う技術学んでくださいませんか?

というかまず市販品にしてくださいませんか??

素手で握ったお握り食えないなんて言わないよ。

手作り料理手袋して作ってくれないと無理なんて言わないよ。

しろ手料理はありがたく頂戴するタイプだよ。

信頼してる人間手料理ならな!

2023-09-20

anond:20230920130521

お前が犯罪したいとか詭弁すぎるやろ

包丁持って暴れてるやつに拳銃必要なのは事実

お前がまず素手で取り押さえてみろや

anond:20230920123104

それはアメリカ民兵とそれに伴う銃の所持を認める憲法では少なくとも建前上は正しいけど

日本スイスアーミーナイフダメ法体系では単に死ねって言ってるだけやで

まず君が素手中国軍艦に立ち向かってからの話やな

2023-09-19

月曜から夜ふかしに出てた、ガノタの親からまれガノタの「義連」さん

凄まじい名前よな

親、やりたい放題だな

義勇が居るんだから義連が居ても良いと思うけど

それにしたってザビ家よ

まあ、キャスバルとか漢字当て難いしなあ

アムロだと名字みたいになっちゃうしなあ

全然関係ないけど、このあいジオン水泳部3体を足して3で割ったみたいなモビルスーツ戦闘を繰り広げる夢を見たんよ

茶の間こたつを挟んで闘ってたから、モビルスーツの全高は人の身長くらいしか無いってことだろうけど

そんでこっちは生身だったと思う

徒手空拳ぽいのにちゃんモビルスーツ攻撃してた。たぶん素手で頭とかぶっ叩いてたよ

どこをどう攻めればいいか考えあぐねてたんだけど、「これ以上やると大変なことになる(殺られる)」と思ったところで目を覚ますことにした

明晰夢とは違うんだけど、ちゃんと目が覚めたよ

あぶなかったわ

2023-09-16

魚のいない水槽に向かって魚を取らないの?と素手水槽に手を突っ込むように仕向ける

コンテンツ消費したい奴が焚きつける

2023-09-15

出前館配達員が、配達した寿司が倒れてたから、素手寿司を整えて何食わぬ顔で届けたっていうのが証拠動画付きで炎上してた。

それのコメントで、出前館日本企業からちゃんとしてると思ったのにっていうのがあった。

配達員は、ウーバー出前館と掛け持ちして稼げるほうで仕事してたりしてるようだから、質はどっちもおなじやでって思ったわ。

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