はてなキーワード: 竜王とは
※追記 頑張って計算して書いた日記だけど、書いている間に元のページが消されたらしい(Webアーカイブ)。消されたということは取り下げたということだろうから、おかしいと気づいたのかも知れない。
三浦九段不正疑惑について、渡辺明竜王を弁護するという記事を見た。
なにやら、観戦記者 小暮克洋氏(三浦九段から名指しで批判されていた、あの小暮克洋氏だ)から渡辺竜王を弁護してほしい、というよく分からない依頼を受けた弁護士が、裁判でもないのに勝手に渡辺竜王を弁護しているらしい。
幸いにして、私はこれまで弁護士のお世話にならなければならない事態になったこともなく、この文章で本当に渡辺竜王が弁護できているのか判断するのは困難である。
しかし、少なくとも、この中で取り上げられている計算を(具体的に数値が挙げられているところであれば)検証してみることはできるので、ちょっと考えてみようか、と思った。
そもそもこの件に関しては、ソフトの一致率がやたらとフォーカスされていたが、それ以外の点でも重大な事実誤認があった。例えば、前出の弁護文においても、
対局中の離席については、そもそも証言の一つであった30分の離席といった事実がないことが確認された。また、離席の事実をもって、三浦九段への疑惑を根拠付けることはできないとの判断がなされた。
と書かれている。
また、ソフトの一致率がいくら高くても、それが疑惑の証拠となるわけではないことは第三者による調査によって既に示されている。
しかし、弁護文の中では主にこの一致率をもって、「渡辺竜王が告発を行ったこともやむを得ないことであった」としているようなので、私もその点を検討する。
ソフトとの一致率とは、ある局面を将棋ソフトに読み込ませて、その将棋ソフトが指した次の手と実際の手が一致した割合のことらしい。
それだけでなにやら本当に証拠とできるか怪しいと(普通なら)なりそうなものだが、
この違和感は、渡辺竜王の要請で、名人、竜王、羽生三冠など、現代のトップ棋士が数名がかりで検討したときにも、多くのトップ棋士たちが共有した違和感であった。
とのことらしいので、まあ色々私も違和感を覚えつつも、少なくとも棋界では説得力のある話だったということにしておこうかと思う。
この文章の目的も、棋界の重鎮を糾弾しよう、というものではない。
さて、件の弁護文の中では、一致率を疑いの根拠とした理由が、以下の具体的な数値として書かれている。
三浦九段の4局の点数は、普段の彼の実力からすると、当方の計算では、出現率でいえば、良くて10%程度である。そんな出来の良い将棋が、疑いをもたれた短期間に、4局もでてきている。
第三者委員会の報告は、三浦九段の「疑惑の4局」程度の一致率の将棋は、35局中9局あったと指摘している。つまり、三浦九段にとっても、上位4分の1に入るような出来の良い将棋だったことになる。そのような出来の良い将棋が、疑いをもたれた短期間に、4局も出現していることになる。もちろん、そのような偶然があり得るというのは、第三者委員会の指摘する通りではあるが、常識的にはめったに生じない事態である。
この主張から読み取れるのは、「10%以下の確率で起こる事象が、短期間(?)で4回出現した」ということだろうか。
第三者委員会の主張とは割合が異なっているようだが、算出方法が異なるようである。異なる理由はおそらく、上記弁護文の『10.「手の分かれる」局面での「技巧」との一致』あたりに書いてある手法によるためであろう。
ここでは、その手法の是非は問わない。
短期間で、というのは一体どの期間で、その間に何回の対局があったのだろうか。
よくて10%というのは、一体実際は何%だったのだろうか。
ここらへんが解決できないと、正しい検証はできない気もするが、とりあえずここは簡単にするために、「10%の確率の事象が4連続した」場合を考えてみる。
10面ダイスを4回振ったら、毎回1が出た、ということだ。これは単純に1/10の4乗なので、1/10000の確率である。従って、「常識的にはめったに生じない」とする。
……本当にそうだろうか?
この結論には、重大な欠点がある。「試行回数は4回でない」ということを考慮していない。
正確には、「1/10の確率で起こる事象Aをn回試行したら、そのうち4回はAが連続した」ということになる。
ここで、試行回数nはすなわち、三浦九段の対局数である。対局数は将棋連盟のWebページに載っているが、三浦九段の場合は962回らしい。
さて、もう一度計算しなおそう。
「962回の試行の間に、1/10の確率で起こる事象Aが4連続する確率」である。
n回の試行の中で事象Aが少なくとも一度は4連続する確率をP(n)、n回目の試行で事象Aが初めて4連続する確率をQ(n)とする。
P(n) = P(n-1) + Q(n)
であり、
Q(n) = (1-P(n-5)) * 9 / 10000
となる。
また、P(4) = 1/10000, Q(4) = 1/10000であり、n<4のときは、P(n) = 0, Q(n) = 0となる。
この漸化式において、n=962の場合を計算すると、P(962) ≒ 0.0827314となり、約8.3%であることが分かる。
なお、この計算は横着をした。この計算でミスっていると私の主張が通らなくなるので、もしミスを見つけたら指摘をお願いしたい。
このようにして、三浦九段の棋士としての経歴の中で、上位10%にあたる好対局が4回連続する確率は約8.3%であることが分かった。
これは確かにやや珍しいと言えるだろう。しかし、起こり得ないことではない。これは言い換えれば、12人に1人の棋士が同じような成績を残しているということであり、また、三浦九段を疑うなら、全棋士の8.3%が同じように疑われることになる、ということである。
ちなみに、「良くて10%」という部分をもっと厳しめに見積もると、「あり得ない確率」と言うことができるレベルにすることは可能であるが、その場合はその確率をきっちり示さないといけない。例えば5%で見積もると、約0.57%という結果が現れる。
また、今回は「4回連続」という厳しい条件で計算したが、「短期間で4回」という条件だと、確率的には逆にもっと高くなる。
ちなみに、第三者委員会の言う「35回に9回」という結果を使うと、96%近い確率でこのような成績が出ることになり、珍しくもなんともない。
したがって、一致率を元に疑いの目を向けるということが妥当であるかというと、確率論的には全く妥当ではない、と言わざるをえない。もちろん、上記のように、計算の元となる事象Aの出現率が相当程度に低ければ、疑いを向けるに足るかも知れないが、その場合は「短期間で4回」「良くて10%」などといった、曖昧な表現ではいけないのである。
弁護文は、「三浦九段が不正をした」ということを追及している訳でなく「このような理由から渡辺竜王が疑いを持ったのはおかしくない」という主張である。
上記のような計算ができず(これを考えるのはそれなりに難しかった)、また弁護文に書かれているような誤った確率計算からおかしいと思い込んだ、という主張であるならば、確かにあり得ることである。
少なくとも悪気はなかったのだ、という結論を出すことは可能であろう。
ただし、その結論を導くには、「渡辺竜王が確率論に関して明らかに間違った計算を行った」という前提に立たなければならない。
三浦九段から名指しで批判された観戦記者が勝手に弁護を依頼して、その結果、計算間違いを大々的に主張されてしまった渡辺竜王が、私はちょっと可哀想になってきた。
増田で珍しくカードゲームの話題が人気になってるので、何がどうなってるのか知りたい人向けにまとめとくよ。
「子供が妙にハマってるけど、コレどういうのなの?」という親御さん
「彼氏が凄く大事にしてるカードってどんな価値が?」というパートナー
ざっくり「池上彰の週間こどもニュースで聞きたいなぁ」と思ってる人向けね。
ものすごーくざっくり言えば、「ランダムに入ってる将棋の駒を揃えて、将棋をする」という感じ。
え?飛車角ばっかりにしたら強いじゃん!
そう、そういうこと。
トランプ(詳しい人はプレイング・カードとも呼ぶ)は、52枚+ジョーカーがセット。
トランプのエースの上に、スーパーエースとか作っても別に買わないよね?
でも、商売として継続的にカードを買ってもらいたい会社は、どんどんカードを作る。
とういことは、前よりも強いとか、前と違うとか、前よりも面白そうなカードが出るわけだ。
どうなるか。
飛車じゃなくて、竜王だの、自在天王(どこにでも行ける駒)だのが出るわけだ。
良くあるのが、同じカードは4枚までよ、とか。
あと「商売なんだからカードはどんどん強くなる」って言ったけど半分は嘘で、やり方もある。
最初期はカードを作る方も慣れてないので、トンデモなく強いカードがシレッと出てたりする。
(マジック・ザ・ギャザリングやってる人にBlack Lotusについて聞いて後悔してみよう!)
そういう時、公式大会では強すぎるカードは禁止ね、とか言われる。
仲間内でワイワイ遊ぶ分には良いんだけど、対戦ゲームとしてやるならバランスとるよ!
この「対戦ゲーム」と「商売」をバランスさせるのは、とってもムズカシイ。
どんどん新しいカードを追加しても、単純に強いだけじゃ飽きが来る。
そこで、新しいルール用のカードを追加して、古いカードに新しい役割を!みたいなのもある。
ただ、そういうルールの追加は、フクザツにムズカシクなり、ワケガワカラナイことになってしまう。
そこで、長く続いているトレーディングカードゲームには「リセット」がつきものになる。
例えば、マジック・ザ・ギャザリングというカードゲームは、
一番最近出た基本セットと、
物語性の強い(カードの解説文を読むと物語が想像できる)拡張セット2つで、
自分のデッキ(自分用の山札)を作るのが、「スタンダード」というルールになってる。
毎年基本セットが出るけど、拡張セットとは発売時期がズレてるので、
おおよそ2年毎に、使ってるカードの総入れ替えが起こるって言われると、伝わるだろうか。
これを指して「リセット」と呼ばれることもある。
使うカード総入れ替えだしね。
まあ、後ろ暗くは無いけど、世の中やっぱカネだよね、という。
「今後強くなりそうなカード」とか「いま人気のカード」は高くなる。
リアル株取引だってそうだけど、欲しい人が多ければ高くなり、要らないとなれば安くなる。
(もはや美術品として投資の対象になってるBlack Lotusみたいなカードもあるけど)
すると、だよ。
対戦相手の超強いデッキは、もしかしたらリアルマネーで10万円を軽く超えて揃えたカードたちかも。
相手のそのカードたち、いきなり使えないってなったら、どんな気持ちかな。
……やっと遊戯王の話になるんだけれども、
「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」は、漫画やアニメの人気もあって発展してきた経緯がある。
炎上には、大きく3つ原因がある
公式から「次からこうするよー」と発表があったわけではなくて、リークっぽい情報が出ているだけ。
「今後なんかあるかも」
「次は大きく変えようと思ってる」
みたいな、いわば「遊んでるユーザーさんの意見を取り入れつつ、変えていくよ」みたいな感じじゃない。
「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」は、あんまりユーザーの話聞かない(と感じる)出来事が多かった。
なんだよイッパイお金も使ってるし遊んでるのに急に商売の都合で変更しなくても。
実は「人気カードが使えなくなる」には「人気の戦法が使えなくなる」も含まれる。
カードゲームの醍醐味は、組み合わせの妙で勝敗を決するところにあるんだけれども、
遊戯王は、様々な「モンスター」を「召喚」して、戦わせるという形を取っている。
この「召喚」方法、アニメタイアップの意味もあって、主人公たちがよく使う。
「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」では、
自分のデッキ(山札)以外に、エクストラデッキ(拡張山札)も使う。
たいていは、拡張山札に、モンスターを山盛りにして準備しておく。
アニメの主人公たちは、この「エクストラデッキ(拡張山札)」から、モンスターをモリモリ召喚して勝つ。
今話題になっている原因は、このアニメの主人公たちが使ってきたモリモリ召喚の手段である部分を
「エクストラデッキから召喚できるモンスターを1枠にしよう(追加できるけど手間がかかる)」
と、大きくルール変更するもの(になりそう)だってところにある。
アニメの主人公たちは、新ルールでは、勝てないことになってしまう。
対戦ゲームとして大会に参加するために、ある程度強いカードを揃える必要がある。
ランダムパックを大量に買うのでも、一本釣りでお店でカードを買ったり売ったりするのでも、カネがかかる。
そうやってお金と労力をかけて揃えた自分のカードたちは、ルール変更や新カード追加で、弱くなったりする。
ある程度仕方がない部分もある。(エクシーズ召喚が人気になって、シンクロ召喚が下火、とか)
でも、「アニメや漫画の華である、大量のモンスターを一気に召喚して勝つ」
という部分を変更するルールに見えるけど、それほんとにやるの?マジで?
たかがカードゲームじゃないと思っていま粗雑に扱おうとしてる子供や彼氏のカードな、
わらしべ長者的に苦労に苦労を重ねて揃えた時価10万円超のお宝だったりするから、
ポンと100万円出せる富豪以外は、相手の価値観に合わせて尊重しといた方が良いと思うよ。
Magic: The Gatheringといまだに比較してDisられるの不遇よね
いやだから、竜王は連盟の事前の公式発表「休場の意志を示したのに休場届を出さなかった」を超えて文春で三浦クロを煽ってたのはおかしいだろ?
頭おかしいんじゃないか?って行動に理屈つけてるだけで、邪推といってる部分が無くたって、ただのおかしい人で、将棋ファンが叩くのは当たり前だろ?
竜王は連盟の事前の公式発表「休場の意志を示したのに休場届を出さなかった」を超えて文春で三浦クロを主張してたんだって。
陰謀論と言ってる将棋ファンは竜王が直前に三浦に負けてるとか、竜王が元々三浦を嫌ってた(質問三羽烏)とか知ってるから、行動に影響を与えたんじゃないかと考えてるんだよ。
問題を提起したのも、その疑惑がほぼ確定であるかのように連盟に説明したのも、文春のインタビューでそれを世論に向けたのも、そこに羽生を巻き込んだのも、全部竜王なんだよ。
叩かれないわけ無いだろ。
むしろ竜王だからこそ、トップ棋士に問題を諮ることができたし、諮らねばならなかったわけだろ。
(下位にそんな権力はないからこそ、それまでは噂レベルで済んでいた)
そして、そこまでは問題提起にすぎないわけで、渡辺が最終決定を下したわけではない。
(繰り返すけどこの「協議」や「決定」が正しいとは言ってないよ)
決定的な証拠が出る可能性まで認識して怯えてたなら、報告書にそう出るよ
文春についても証拠じゃなくて疑惑であると竜王は認識してるし竜王から連盟に説明してる
https://www.shogi.or.jp/news/investigative_report_1.pdf
http://anond.hatelabo.jp/20170130174303
http://anond.hatelabo.jp/20170130174933
文春が決定的な証拠持ってないことなんてインタビュー打診されてる段階でわかるだろ。
だって竜王さ「文春に載っちゃうよ、ヤバイよ」って言いながら、がっつりインタビューに応じて三浦クロを煽ってるんだもん
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6688
それを知らされた渡辺竜王は過去の三浦九段の対局も含めて調べ、指し手の一致、離席のタイミング、感想戦での読み筋などから「間違いなく“クロ”だ」と確信したという。
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/1f691f8dcad02d9173e57e1699717db7
分からんのだけど、棋士もファンも無菌室に置かれ続けて耐性がなかったのが今回の問題なのかね。
この件に関しては、
「もともと何人かの棋士が三浦を怪しんでいて→文春がその疑惑を嗅ぎつけて→それを耳にした渡辺が真に受けて連盟に対処を迫り→連盟が焦って強行採決」
という流れだと理解しているんだけど、
「三浦に勝てない渡辺が→疑惑を捏造して文春にリークして→渡辺の言いなりになっている連盟は→渡辺に言われるまま三浦に処分を下した」
邪推が邪推を呼んで陰謀論が既成事実化していくのはネット民の悪い癖だなあと思うけど、
さらには「三浦は無実だったんだから誤った告発をした渡辺を追放しろ!」といった、
おまえら中世に生きてんのかよというような主張が、むしろ正論とされて受け入れられているようだ。
それで結果として無実だったんだから、ある程度の批判を受けるのは仕方ないだろうが、
というか、陰謀論でボコボコに叩いて大失敗したのが当の連盟なわけじゃん。
結局は同じ穴の狢なんだねえ。
中村記者は、そもそも連盟が三浦の処分を発表するずっと前から追っていたと文春の記事に書いていたよね(文春の記事はもし未読ならバックナンバー買うか図書館行くかで確認しておいたほうがいいと思う)。
失敬。この件はWeb上の無料記事以外の情報源は見てなかった。文春読みます。
で,本題。
もし渡辺竜王が三浦九段との対局以前から *ソフト不正利用疑惑が文春によって報道されるという話* を知っていたとしたら,
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/776e356c508c722cdef73bf521b5a6df
10月上旬の時点で放っておいても三浦九段に対する報道が出る可能性が高いことを知りました。このまま竜王戦に入れば七番勝負が中断になる可能性もありますし、将棋連盟にとって最悪の展開は後に隠していたと言われることです。
その時点で行動すべきではないのだろうか。
これについて,考えられる可能性は以下:
さすがにAはないと思う。嘘をつく理由もわからないし,リスクが大きすぎる。報道が出ることを知っていたのに何も行動を取らないというのも不自然。
B1も行動が不自然だし,後述の通り出版までの期間が短すぎるのも厳しい。
B2は行動の整合性は取れるが,(自分は出版界に詳しいわけではないが)10月20日に書店に並ぶムック向けのインタビューを10月3日以降に行うというのはいくら何でも日が短い。インタビューの後に記事執筆,版面デザイン,校正,印刷(特にこれが大きいと思う)があることを考えると,普通は余裕を持って最低でも一月くらい前にはインタビューは終えていると思う。
となるとやはりCが一番妥当ではないかと思うのだけど,そうすると今度は誰がどういうタイミングで知らせたのかがわからなくなる。
知らせたのは中村記者だとしても,いきなり電話かけて「今度文春で〜」とやるのはやはり変だし,その場合はやはり http://anond.hatelabo.jp/20161103225926 の (b2a)
なのではないかと思う。
どうだろうか?
知らぬ間にトラバが付いていた。ふだん余り増田にアクセスしないので気づくのが遅れてもうしわけない。
10月20日に発売された『別冊宝島 将棋「名勝負」伝説』というムックがある。
なるほど。でも10月20日発売だと,インタビューはかなり前に行われているのでは?
もし10月3日の渡辺-三浦戦以前にこのインタビューが行われていたとしたら,元増田は10月3日以前の段階で渡辺竜王が疑惑について知っていた,という考えなのかな?
一応自分は http://shogi1.com/miurahiroyuki-soft-ryuousen-3rd/ の時系列の記述をベースに考えているので,
というスタンスで書いている。
それが違っていて,10月3日以前の段階で渡辺竜王が疑惑について(噂レベルかもしれないが)知っていたが,自分との対戦でそれが使われた(と思って)激怒して今回の行動に出たのだとしたら,文春やブログで語っている「将棋界のため」というよりは,すごく利己的な動機から行動しているように感じられてしまう。
そういえば話は変わるが,電子機器持ち込み禁止ルールの制定を提案したのは,7月の疑惑の対戦の対戦相手の一人である久保九段である(by 文春報道)ことに今更ながら気づいた。なぜ9月の月例報告会まで待ったのだろう?
http://shogi1.com/miurahiroyuki-soft-ryuousen-3rd/ を読んでいて,ふと気になったので,考えを整理するために書く。
上記ブログのまとめによると,渡辺竜王が疑惑について知らされ,(自らの検証の結果)確信するに至ったのは10月3日の対局後とのこと。
そして同竜王が連盟に自らの疑惑を伝えたのは,わかっている範囲では10月7日の島理事への電話が最初。
一方,竜王は http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/776e356c508c722cdef73bf521b5a6df で
と書いている。
島理事への電話以降のイベントはいきなり10月10日の「極秘会合」になっているので,少なくとも10月7日の時点では,竜王は三浦九段の疑惑だけでなく,それを文春が報道しようとしていることも知っていた可能性が極めて高い。
早い。いくら何でも早すぎる。報道に関しては「噂をなんとなく聞いた」という話ではないと思う。
だとすると,渡辺竜王自身が文春の報道のトリガーを引いたのでなければ, 「誰かが文春の報道のことを竜王に知らせた」 としか考えられない。
それはいつ,誰が行ったのだろうか? 以下に考えられる可能性を挙げてみる。
蓋然性が高そうなのは,(b1) か (b2a) ではないかと思う。
(a) はさすがになさそう。仮に報道のトリガーを引くとしても,自身が連載を持っている週刊新潮にするのが妥当そうなので,やはりこれの可能性は極めて低いと思う。
(c) については,文春は他社に抜かれるのを恐れて取材については秘密にするだろうから,そういう情報がWebに書かれる可能性は極めて低いと思う。
(b2a) の「文春記者が疑惑の取材に来たのでわかった」は一番ありそうだが,文春が動き出したのも http://shogi1.com/miurahiroyuki-soft-ryuousen-3rd/ によると10月3日の対局後ということなので,そんな取材初期に,漏洩の可能性が高い取材対象に取材に行くかな?という疑念はある。
(b1) の「ソフト不正使用疑惑について知らせた人物(棋士と言われている)が知らせた」も,(b1a), (b1b) いずれのタイミングにせよ,かなりありそう。
ただもしそうだとすると,この人物がどうしてそんなに早く文春の報道のことを知ったのかという疑問が出てくる。そこで考えられる一つの可能性が, その人物自身が実は文春の取材のトリガーを引いた ,である。
そもそも,「文春がなぜこの疑惑に興味をもったか」が本件ではあまり明確ではない。日頃から将棋界をウォッチしていた,というのは(将棋の人気からすると,残念ながら)ほとんど考えられない。誰がか「こんな疑惑がある」ということを文春の関係者に伝えて,そこから取材が始まったと考える方が適当だと思う。
話を戻す。
もし「渡辺竜王にソフト不正使用疑惑について知らせた」人物が「文春に疑惑の存在を話した」人物と同じだとしたら,その人物は(これまで全く名前が出てきていないが)本件に極めて重大な責任があることになる。
まあ,新しい情報が出てこない限りこの辺のことは推測すらできないが,
追記:
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/776e356c508c722cdef73bf521b5a6df
ブコメでも書いたけど上記ブログのエントリで『10月上旬の時点で放っておいても三浦九段に対する報道が出る可能性が高い』ってのがどうにも不可解。そもそも疑惑の根拠となったのは、「不自然な離席」と「一致率」とされているのだけれど、報道関係者からその話が出ることが不自然なんだよね。
「不自然な離席」について、対局中の離席自体が記録に残るわけではないので、対局者か記録係、同室で対局してる棋士くらいしか指摘することが出来ない内容。そうなると、棋士または奨励会員がマスコミに対して「三浦九段が怪しい」とリークしていることになる。
「一致率」については、言われているように三浦九段の指し手だけが高いわけではないし、対象とした棋譜をどの観点で抽出したのか不明で、わざわざ報道関係者が三浦九段の棋譜だけどソフトにかけ、不正を断罪するということは普通に考えればありえないので、これが根拠であれば、これもやっぱり恣意的に三浦九段の棋譜の一致率を測ってマスコミにリークした人間がいると考えざるを得ない。
上記、そう考えると一連の騒動の発端を作った人間(おそらく棋士)がいると思うのだけれど、その辺りの経緯がぼやかされているのが気になる。リーク先のメディアはおそらく文春だとは思うけど、そこに誰がリークしたか。タイトル戦に傷をつける行為となるので、渡辺竜王や連盟が意図的にリークした可能性は低いと思っているが、意図せずに喋ってしまったということはあるかもしれない。
これは予想だが、棋士内の内輪で(さしたる根拠もなく)「三浦九段の挙動不審」を話題にすることがあって、たまたまそれを記者が拾うということがあったのかもしれないとは思う。
個人的には連盟も渡辺竜王も「棋戦を守る」というか「スポンサーへ配慮する」ということに目が行き過ぎていて、三浦九段の尊厳が踏みにじられていることに対しての配慮が薄いことにずっと憤っている。また、神聖であるはずの「棋譜」に対して、(不正な棋譜というレッテルを貼ることで)結果として泥を塗っていることについて、どう思っているのかも聞いてみたい。色々と納得ができない。
↓まえに書いたやつ