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2014-03-06

2ちゃんまとめ騒動とNAVERまとめ

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1403/06/news086.html

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1206/20/news111.html

NAVERまとめ」は著作権問題があったので、今回の2ちゃんまとめ騒動が飛び火しないか、内心ハラハラしているじゃないのかな・・

書き手アフィリエイターインセンティブ報酬を払って、コピーコンテンツ満載のページを量産し、莫大な収益をあげているのがNAVERまとめ

画像転載とか、ネタばれとか、赤信号みなで渡れば怖くないみたいな感じで、もう著作権意識とか完全にマヒしてるんじゃないのか?)

最近ではYahoo!検索結果で上位表示させる(検索結果を買う)契約もしてて、ますますページビューを伸ばしている模様だし、

こういうサービスネット社会でどんどん幅を利かせていくのは嫌だな・・

以前、パクリコンテンツにはインセンティブを払いません、みたいに基準改訂したものの、実際には随所にコピーコンテンツがあふれている状態。

運営側も、正式な苦情がこなければ、基本的にそのまま放置してるわけで、そういう積み重ねがこのサービス収益を支えているんだと思う。

パクられる側も、引用元の表示やリンクバックさえあれば、ユーザーの誘導がもらえると考えて、安易に見過ごしてるメディア企業も多いのだろうけど、どうなんだろうか・・

そもそも、日本ネットユーザー日本ネット企業に厳しくしつつ、なぜか外資企業に甘い印象もある。

NAVER韓国企業から、何を言っても無駄と諦めてるのかな?

いくらパクリ大国韓国企業だといっても、日本メディアカンパニーはそろそろちゃんと法務的な対応をしないと「庇を貸して母屋を取られる」になるんじゃないのかな?

大筋で、私の言ってること、間違ってないよね?

NAVERまとめ法務的に全く問題ないと、きちんと説明できる人って、(法律専門家でも)いるのかな?

2013-12-29

機動戦艦ナデシコ劣化ナデシコたるマジェスティックプリンス

おれおっさんなんだけど昔のアニメあんまりみてないのね。(エヴァとかハルヒとかも)

ニコニコナデシコが配信されたから何ぞこれ~と思って見てみたのよね。(4話以降はバンダイチャンネルでみたのだが)

てっきりあのルリルリってのがナデシコって名前主人公かと思ってたよ。

で始めは「お、古参アニメかあ~↑?」とかバカにしてたんだけど、何これ面白いじゃないの。まあいろいろ古いなあとは思ったんだけどまあそれは目をつぶろう。

で、みてるうちに気がついたんだけど今年あったマジェスティックプリンスって完全にナデシコオマージュじゃないですか~。

一応共通要素を挙げておくと、(ネタばれあります。)

宇宙ドンパチ

・随所で挟まれるギャグ

・熱い先輩の突然の死

・作品内作品への憧れ

・敵が実は人間的なやつ

正直、マジェプリみてるときは「まあ面白いかな」ぐらいには思ってたんだ。くだらなめのギャグは嫌いじゃないので。(ミルキィホームズとかが好きなんです。)

まあ見終わった結果、まあ凡作だし、円盤も売れてないなって感じで終わったんだけど・・・

ナデシコと比べてしまうとマジェプリのひどさが目に余ってしまう。

テンポの遅い展開

状況がほとんど変わらないんだよね。ナデシコ地球側についたり、捕らえられたり、木星側についたり、一体どうなっちゃうの~!?感が半端なかったが

マジェプリはほとんど地球vs敵という感じであまり展開にかんしてドキドキ感がなかった。

内面的には出生の秘密が明かされるぐらいで過去記憶が戻るわけでもなしで、薄い。

■はっきりしない人間関係

幼いっていうかちょっと惚れてる以上の関係もなかったし、なんというか安全飛行で終わりという感じ。愛憎がないのね(´・ω・`)

ナデシコはくっついたり離れたりが多かったのも新鮮だったね。

4話か5話くらいでキスシーンがでてきておじさんもうホントびっくり。

最近のってエロが多いわりにあんまりキス描写とか恋愛自体の描写が少なくないか?(俺の観測範囲が狭いかもだが)

(ただナデシコのジュン君は哀れといっていいほどかわいそうなのだが)

無駄キャラ

・ペコ:マネージャーの子供。ほんとにマネージメントだけ。

・アンジュ:キレ芸の人。

・整備陣:各機体に三人ずつって多すぎだろ!

■過剰な敵側描写

 ・多い上にテンプレだったからねぇ・・・ナデシコは同じ人間じゃん!から葛藤がよかった。

======

ナデシコに関しては作品内作品であるゲキガンガーが徐々に本編に絡んでくる様相ホラーチックでもあり、

本当にうまいなあと感心いたしました。

両作品とも2クールなのだが内容量的にはマジェプリは0.3ナデシコぐらいしかない印象。

なんかいろいろもったいないな~と。オマージュを問題視する気はないけど

せめてこの部分は昇華させるぞみたいな気概はほしいよね。

ただマジェプリの戦闘シーンはよかったと思うよ。3D使ってたからかもわからんけど。

あとニコニコネタばれコメをする人は作品が好きなら自重した方がいいと思うね。例え昔の作品でも。

あ、正確に言うと他の人にも自分が好きな作品を楽しんでもらいたいなら。だね。

あともし面白いアニメあったら教えろください。

2013-11-26

かぐや姫の物語を見てきたが好きになれなかった

というわけで感想書き殴り。

ただの穢れた地球人の個人的な感想ですので、技術的なことも歴史的背景も考えてません。

最初の方は嫌いだったところで、後ろに行くほどそうでもないです。

あとネタばれ注意



特別版日本むかしばなし(対象年齢上)にしか見えなかった

絵柄のせいだと思うのですが、どうも特別版日本むかしばなしのイメージをぬぐえませんでした。

アニメ制作に詳しい人がみるときっとすごい手間と技術が感じられるんだと思うんですが、なにも詳しくない自分にはただの余り手間のかかってない絵に見えました。

前に絵を描いていたときラフ鉛筆で描いた絵はとてもかわいく描けたのに、清書で線をはっきり描くとてんでダメになってしまうことがよくありました。そのときラフのまま描いたら案外良いかもなあ」と思って描いてみたのを思い出しました。ただの人が描くとただの雑な絵でした。

捨て丸にいちゃんがクズ

最初登場したときは「あー、典型的ジブリヒーローポジションだなあ」と思ったけれど、ゲス野郎でした。

いや、全体的にはきっといい男として描かれているのかもしれませんが、私にとっては胸糞悪い男しかありませんでした。

特に妻子とさっきまで一緒にいたのにかぐや姫に「あなたがいれば…でももう遅いの;;」といわれて「一緒に逃げよう☆」と即答してしまうのは(えー…)という感じでした。

侍女女の子があざとい

登場人物の中で一人だけ明らかに違う雰囲気キャラクターがいました。

見た瞬間「あ、これグッズ売ってるな」と思いました。やっぱり売ってました。

頭の片隅にお金けがちらついてしまい少し気が散りました。

虫めづる姫君

調べてないんでわからないけど、竹取物語原作かぐや姫自然大好き設定ってあったっけ?

そのへん虫めづる姫君っぽいので混ざっているんだったら、宮崎駿リスペクトか共通項なのかなあと思いました。

恋愛要素必要だったんだろか?

捨て丸兄ちゃんとの恋愛エピソードはなんだかとってつけたようであまり面白くありませんでした。

翁と媼がかわいそうだった

姫は高畑勲の思惑通りわがまま娘だと思いました。

でも姫以上に翁と媼がかわいそうでした。あんなにかわいがって(姫が喜んでいたかは別としても)姫のためにいろいろやったのに最後に姫を持っていかれるとか本当に悲劇。この映画主人公は翁と媼かと。

あと翁が媼と姫に「うわぁ…」って顔されてるのがきつかったです。

絶対に関係ないけど

一瞬某かぐや姫キャラに似てるシーンがありました。

2013-04-26

クラウド・アトラス』がちょーびみょー

映画の方ね。原作未読。ネタばれ全開。

まずわざわざ流れ星までつけて何を示したかったのかがイミフ

「人は人と巡り合います」?で?メダカの群れと群れが川の流れの中で入り混じるのと何がどう違うというの?

愛する人がそばにいなければそばにいる人を愛すればよい」という世の中、ちょっと目立つマークつけたくらいで出会いのもの重要性とか聖性を帯びたりするみたいなのはありえませんよ?

つーかそっちじゃなくて流れ星同士の接続もっと描けばよかったのに

弁護士日記音楽家渡り音楽家の(おそらく唯一の)レコードジャーナリストが手に入れ、そのジャーナリスト主人公にした小説原稿を老編集者が受け取り、老編集者の人気著作の映画を遥か未来クローンウェイトレスワクテカしながら観て、そのウェイトレス神話になり新世界の神となった世界山羊飼いの一族の刺青と彼らと敵対してる人食い種族とが、最初に戻って弁護士主治医が掘り起こしてた「歯を食い残すという人食い人種の風習」と、鞭打たれる男の刺青とにオーバーラップして輪廻完成っていう

ここんとこをもうちょっとしっかり目立つように描いとけば流転しながら繋がりゆく物語物語としてそこそこ面白かったかもしれんのに

つーかお前ネオソウルメイク何だよアレ舐めてんのか

素で最初「あ、未来技術こじらせて宇宙人とか喚ぶようになったのかな」と思ったじゃねえか

何、西洋人には東洋系がああいちょっとモンスターじみたのっぺりさんに見えているというわけ?

製作スタッフ誰一人として「いやこれはねーよ」って突っ込まなかったの?多国籍現場っぽそうだったのに

そういや終盤のぺ・ドゥナ西洋人化けも同じくらい無理があったけどCG予算とかが足りなかったの?

2012-11-25

アンチエンターテイメントとしてのヱヴァQ

<はじめに>

ヱヴァQ面白く無かった人の中には、どうしてそれが面白く無かったのか、

どうしてあんなに面白く無かったものをありがたがる人がいるのか、を理解できない人もいるかと思います

(理解した上で嫌悪感を感じる人は本説明の対象外です)

そうした人達に向けてヱヴァQおよび旧作エヴァンゲリオン面白さと面白く無さを説明してみます

ただし、これは「説明」なのであって、ヱヴァQはだから面白いよねという「説得」ではありません。

理解できたからといってヱヴァQ面白くなるわけではありません。


<要約>

ヱヴァQアンチorメタエンターテイメント的な構造=「期待を裏切られる楽しみ」を持っている。

(ここでいう「期待」とは「謎の提示→解決」「話のフリ→オチ」「主人公の苦難→成長」という、従来のエンターテイメントが持つ構造である)

「期待を裏切られたこと」が受け入れられない人は当然つまらなく感じるし、裏切られる楽しみを感じた人は楽しめただけの話。


ヱヴァQ面白くなさのパターン

1.アニメの絵、動き、音楽が嫌い。

 これについては説明できません。「そう感じる」のだから仕方が無いありません。

 ただ、他アニメに比べて単純にクオリティが低かったかどうかで言えばそんなことは無かったのではないでしょうか。

 

2.ストーリーが嫌い、よく分からなかった。

 本説明は、こちらに関する説明になります


メタorアンチミステリとしてのエヴァ群>

 通常、お話には各文章毎に意味があり、お話世界の設定を示し、物語が流れ、オチがつきます

 これが普通の「エンターテイメント」です。たとえばミステリを例にとってみましょう。

 まず小説世界の設定が示されます。その示し方、というのは作者が見せたい示し方「ある視点からみた小説世界」です。

 その世界には「謎」がありますクライマックスで作者は別方向から視点を持ち込んだり、

 視点の位置を変更することによって「謎の解決」をはかります。これがミステリです。

 旧エヴァンゲリオンと新ヱヴァンゲリヲンには様々なエンターテイメント要素「純文学的」「SF的」「ミステリ的」な楽しみが入っています

 本論ではミステリとしての切り口からエヴァ群およびエヴァQを読み解きます

1.ミステリ歴史

  エヴァには謎がちりばめられています南極で4体いた巨人は何なのか、槍とは何なのか、人類保管計画とは・・・etc

  通常のミステリエンターテイメントではこれらの謎には一応の説明=オチがつきます

  謎と回答がセットで用意されていることがミステリエンターテイメントの条件なのです。

  謎に対する回答が論理的でないことはミステリエンターテイメントでは批判対象になります

  では、謎に対して論理的な回答が用意されていればいいのでしょうか。答えは否です。

  当たり前すぎる謎への回答は「つまらない、面白く無い、想定の範囲内」としてまた批判対象になるのです。

  ミステリエンターテイメント歴史はこの矛盾した期待「筋道が通っているのに予想を外す」に応えた歴史でした。

  エンターテイナーは密室を作り、アリバイをでっちあげ、人物を交換し、天狗の鼻の上でナイフを滑らせたのです。

  しかし、読者には読書体験が蓄積されます。「密室もの」「アリバイもの」「島田荘司のいつもの」などのように予想は外れにくくなります

  ミステリ系が広まることがミステリ系の楽しみを成り立ちにくくするのです。ここでエンターテイナーはさらに頑張りました。

  密室ものと見せかけかけた人物入れ替え(トリックトリックとして使う)や、

  文章を意図的に誤読させることで謎でないと感じていたもの最後に謎であったと提示する(叙述トリック)などです。

 「読者の読書体験込み」の謎(トリックを知っている読者への謎)を作ったのですね。

  しかしかし、それすらも読者の読書体験に織り込まれてしまます。「ああ、これは叙述トリックもの」だね、という風に。

  こうしてミステリエンターテイメントパターンは全て出尽くしたように見えました。あとは各作家文章力/味付けだけの世界になったように思えました。

  しかしかし、そうではありませんでした。ミステリエンターテイナー原理主義者が考えた最後兵器最後の謎、それがアンチorメタミステリです。

  アンチミステリメタミステリとは何か?それはミステリエンターテイメントの条件「謎には回答がセットで用意されている」という想定、

  「これはミステリだろ、という読者の読書体験を裏切る」ミステリのことです。(読者体験を念頭に=メタ、解決の放棄アンチ)

  ミステリ的に提示された謎は解決、されません。貼られた伏線には何らかの意図があり、背景には脈絡が流れているにも関わらず永遠にそれが明かさないのです。

  読者は怒りました。怒り狂いました。こんな本は狂っていると騒ぎ、壁に本を投げつけ壁に穴をあけ、火を付けてさつまいもを焼いたのです。

  ただ、一部の読者は壁にめり込んだ本を再度開き、焦げた本を再度繋ぎ合わせ始めました。

  何故か?永遠に解決されない謎がとても魅力的に思えてきたのです。

  アンチorメタミステリがただの問答無用の「裏切り」だったとしたら、それはミステリでもなんでもありませんでした。

  しかしかしかし!アンチorメタミステリはきちんと「ミステリ」でした。何故か?提示されない、収束しないだけで、回答らしきものは「読めた」からです。

  作者はデタラメに謎を配置したわけではなかったのです。

  謎の配置には意味がありました。完全に繋がっていない謎同士、明かされずぶち切れた伏線から、かすかな破線のような真実の輪郭はかろうじて読めたのです。

  一部の読者たちは途切れた伏線をつなぎ、明かされない謎を照らし合わせました。そうしてできた回答は一つではありません。

  読者の数だけ答えがありました。いや、読者が考える度に回答が産まれました。

  作者の意図は完全にトレースあるいはサルベージできない(ようにつくられている)ため、当然のことでした。

  本を拾いあげた読者たちは各々、自分の回答について話合いを始めました。そうしてまた、新しい回答群が産まれたのです。


2.旧エヴァ歴史メタorアンチミステリ

  エヴァにはたくさんの「読みかた(視聴の視点)」があります

  それは他のアニメにも言えることかもしれません。ですがエヴァは思いつく限り全部入り、ぐらいの要素が入っているのです。

  SFとしてのエヴァ純文学としてのエヴァミステリとしてのエヴァキャラ萌えとしてのエヴァ

  それぞれが本格的に作られており、それらが複合的に絡み合うことで色々な読みを許す懐の深いアニメです。

  当時、それら本格的な要素を持つアニメとしてエヴァはそれなりに期待されました。

  TV放映の途中まで庵野監督は概ねそれに応えていたといっていいでしょう。

  しかし、最終的には庵野監督視聴者の期待をことごとく裏切ります

  TVエヴァでは最終二話にはエヴァほとんど登場せず、伏線は回収されず、ただ主人公が救われたという心象風景けが提示されます

  旧映画版。今度こそ、と期待されたものを再び庵野監督裏切りました。

  復活したヒロインは次の瞬間無惨に食われ、主人公最後最後まで成長らしきものをせず、謎らしきもの回答は完全には示されませんでした。

  たくさんの視聴者失望・・・しませんでした。これこそがエヴァだと叫び、糞だ糞だと拍手喝采褒め讃えたのです。

  エヴァいかに糞でその糞が何を描いていたのかについて各々語り始めました。

  何故か?視聴者は「裏切られることを予期していた」からなのです。

  TV版最終二話でなされた裏切り庵野監督が持つオタクへの自己嫌悪から発生したと言われるファーストインパクト

  これはうんこでした。ただただ庵野監督うんこをしたかった。とてもうんこがしたかったことが原因で産まれた巨大なうんこでした。

  しかし、これが偶然にもアンチエンターテイメントアンチミステリの形式を踏んでしまうことになります

  「開示される予定だった真実が巨大な庵野うんこによって適度に隠される」ことで良質なアンチミステリとなってしまったのです。

  デリヘル・ガイナックス♪で嬢呼んだらいきなり罵られた挙げ句勝手に帰ってしまったんだけど、そういうプレイだと思えば良質だったみたいな感じです。

  この放置プレイが評判を呼び、放置プレイマニアがこぞって映画館に行ったのですから、文句の出ようがありません。

  いや、息子のわがまま映画館に連れてこられた私の家族など、一部、可哀想な人たちがいたことは事実です。歴史の裏にはいつも悲しみがあります


3.新劇場版ヱヴァメタorアンチミステリ

  作家は挑戦をせずにはいられない生き物です。

  庵野監督10年くらいたったから、そろそろうんこ溜まってきたし、うんこしよう。するなら、前回よりもおっきいのを、だ。と考えました。

  巨大うんこのために作られたより巨大な謎、セカンドインパクト、それが新劇場版ヱヴァQでした。

  序、破は伏線でした。庵野監督は旧エヴァ制作/公開体験を、そして視聴者の視聴体験を利用します。

  つまりメタミステリとしてのヱヴァ「第一の裏切り=お、これ、前と違ってまっとうなアニメじゃん!」です。

  旧劇では糞が半分読まれていました。

  旧劇を超えるためには、序、破、でエヴァが糞で謎を隠す形式のミステリである視聴体験を払拭する必要があったのです。

  普通の糞好きに普通に映画館にきてもらっても、もう、庵野監督は満足できない。

  訓練された糞好きでも楽しめる、よりアクロバティクなうんこを魅せるとともに、

  中年男性うんこを放り出したとこをみたこともない女子高生うんこの素晴らしさを伝える、という庵野監督の願い–––––––人類補完計画

  この発動を目的として作られたため、序、破は精巧に綿密にまっとうなエンターテイメントをしていました。

  そして、ヱヴァQ。やってしまいました。満を持して登場した監督ヴンダー希望に糞を放り出す12使途(ネタばれ)として登場。

  観客を糞塗れにします。

  君の言っていることはほとんど意味が分からないよカヲル君、それどころか肝心なことは何一つ言わないよシンジ君以外のみんな。

  これが第二の裏切り

  一人じゃないんだ、と思ってたら「孤独でしたー」

  前に進めたんだ、と思っていたら「進めてませんでしたー」

  槍でやり直せると思ったら「やり直せませんでしたー」

  です。

  この、完全なる王道エンターテイメント期待への「裏切り」。

  救われるべきものが救われないアンチエンターテイメント、開示されるべき謎がほったらかしのアンチミステリこそがヱヴァQなのです。

  つまらないのは当然なのです。まっとうな反応なのです。面白いとみせかけて面白く無く作ったのですから面白いけが無い。当然のことです。

  ただ、「期待を裏切るという形式のエンターテイメント面白さを期待されたら、最終的には<面白いことを裏切る>しかない」んです。

  一度は必ず「面白く無いという面白さ」へ行き着いてしまものなんです。これはもう、ある程度しょうがない。

  問題は次回作シン・エヴァンゲリオン劇場版に持ち越されました。

  ここできちんと伏線が回収される!と見せかけて回収されない!謎が開示される!と見せかけて開示されない!のか、どうかは分かりません。

  アンチ構造最終回だったとしても、ある程度、おぼろげながら真実が見える形には仕上げてくるのではないでしょうか、というのが僕の予想です。



4.インターネット世代メタorアンチミステリ

  最後に、ミステリの形式とネット社会について述べておきます

  ある一つの解を持つミステリは、ネット社会においては瞬時に消費されます

  AはBだったんだ!以上!という情報は急速に読者や読者ですらない人間に行き渡ります

  「なあんだ、Aは結局Bだったのね。あーあれね。昔あったA=B型カテゴリのやつね」というふうに。

  物語の延命をはかろうと思うとメタorアンチミステリの形式をとらざるをえないのです。

  読者が謎と真実について語り合うことで新たな謎が生まれ、語りが語りを呼ぶことで物語はかろうじて生きながらえるのです。

  だから、今は普通エンターテイメントにもアンチ的要素は含まれます

  ある物語できちんとオチがつくものの、別の読者を引きつける開示されない大きな謎がシリーズを繋ぐとみえる、などベタな展開ですね。

  ちょうど、TVゲームネットゲームになったことにそれは少し似ているかもしれません。

  ゲーム攻略のものではなく、攻略について語り合い、次アップデートへの期待について語り合うメタな楽しみ。

  ラスボスを倒しても終わらないその営みこそがネットゲーム醍醐味です。

  エヴァンゲリオン、一体、どうなってしまうんでしょうね、楽しみですね。

  こちらからは以上です。

2012-05-15

http://anond.hatelabo.jp/20120515170014

何が「じゃあ」なのかわからん

騙す意図が無いことを証明するために虚構と書けってことかな?

これが虚構新聞スタンス微妙なとこだな。

虚構新聞には未来永劫騙そうとかいうつもりはないんだ。ネタばれページの存在からそれは明らかだ。

そして同時に、ハナからフィクションですよ」として発表するつもりもない。

現実と虚構のあいだをとっぱらって「マジかよ」っていう感覚を使って遊ぼうってのが主眼なんだろうから、それが無効化されるような標記をするくらいならそもそもやる意味がなくなる。

「やる意味が無いんなら最初からやるなよ」とか言うなよww

無効化しさえしなければ少なくともブラックジョークとして成立する。

答えをある程度秘しておけばなぞなぞが成立するのと似てる。

ちょっと前にあった「ナンチャラ大学図書館に掲示してあるウン箇条」とか「震災で亡くなった人のメールがどうこう」でさえ「嘘かもしんないけどいい話だからいいじゃん」とか言っちゃうやつがいるんだぜえ。

だったら虚構だって「嘘だけど(馬鹿が爆釣で)面白いからいいじゃん♪」ってなっちゃうだろJK

どうせ今回だって前者に釣られてデマ拡散した馬鹿が性懲りもなくまたひっかかって、ソースガチだって明言してるから逆切れしてるだけなんじゃね?

真に受けた人間ってのは「記事内容を呑みこむ前にソースをよくよく確認する」という唯一にして絶対的な効力を発揮する対処方を取らなかった時点でみんな馬鹿なんだから、ポワッソンダブリ~ルが大漁で片付けられても文句言えないんじゃね?

そしてこの理屈で行くんなら、本当かどうかは大学図書館に確認したり被災者名簿見たりしなきゃならなくて相当メンドクサイ前者パターンのいい話系デマよりは、元リンクひとつネタばれ完了する虚構の方が親切設計と言えるんじゃね?

いい話系デマとか「安易な拡散しないでください」みたいな感じで個人のツイート責任というものをみんなもうちょっと自覚しようねみたいなオチがついてたのに、元ネタが虚構だとみんな虚構叩くばっかで全然自分責任なんて振り返らないよね。

2012-02-08

http://anond.hatelabo.jp/20120131004052

結局指輪!と思っても相手の反応次第で変えなきゃならんし。大変だ。

勉強とか教養とか身についたものってなくならないからそれもいいと思う。

アプリもいいとおもう。

けど、せっかくなんだからネタばれしたんだったら、二人で一日デートはしてきたほうがいいよ。

予算は3~4万でも1万でも5000円でもいい。いい記念日になりますように

2011-10-29

アニメ感想

開始前の視聴したいリスト

ペルソナ4 (超本命だった)

working

UN-GO (超気になってた)

ギルティクラウン  (超厨二で気になってた)

Fate/Zero

君と僕。

ちはやふる

未来日記

見続けようかな

微妙

脱落

録りためててまだみてない

2011-07-13

http://anond.hatelabo.jp/20110713110009

増田女性)だけど、付き合う前に風俗行ったと告白されたとしても「それがどうかしたの?」という感じ。

現時点で性病にかかってなきゃ別にいい。

素人童貞」とは「推理小説ネタばれ知ってから、その推理小説読む人」ぐらいの感覚しかない。

2011-06-27

ネタバレすんじゃねーよ()

アホかw

ネタばれされたくなかったら動画見んなバーカwww

ネタばれされたくなかったら動画あげんなバーカwww

ぜーんぶお前が悪いんだよ!ww

お前らのためにアドバイスしてやってんだからありがたく思えよwww

2011-05-26

なぜこの作品のタイトルが「フラクタル」なのか

※以下の文章はAmazonレビュー投稿して掲載拒否されたのでこちらに転載します。

(申し訳ありませんが作品に対するレビューはなく、ここに書かれているレビューについて思ったことを書かせて頂きます

絶賛しているレビューも酷評しているレビューも、作品のテーマをきちんと理解せず書かれているように思わざるを得ません。

みなさんは、なぜこの作品のタイトルが「フラクタル」なのか分かりましたか?






中身をここに書いてしまうとネタばれになってしまうので、きちんと理解したい方は後述の箇条書き部分を基に考えて頂きたいのですが、

ここにいるレビュワーの方々は「フラクタル」という言葉意味を理解せずに書いているのでないかと思ってしまうような内容で失望しています。フラクタル意味が分からない方はこちらをご覧下さい→http://j.mp/mcqN5d

もしも、あなた方が作品中で使われている言語意味も分からずに作品を評価しているのだとしたら、それは料理を食べずに見た目や雰囲気だけでレストランを評価しているようなものです制作に関わった方々があまりにもかわいそうです

...そして、それらの一体どこが「フラクタル」なのかを考えながらもう一度最終回を見て欲しいと思います。

一見宗教SF的な作品に見えて実は現代社会モチーフしたとてもユニークな作品だと私は思います。キャラクターの命名などにもこだわりが見え隠れする良作だと感じました

ネットの書き込みを見ているとおそらく女性の方で、嫌悪感を抱かれた方もいらっしゃるようですが、この作品のテーマ女性にこそ考えて欲しいテーマなので、きちんと作品と向き合ってもらえればと思います。また、終盤の展開に異を唱える男性の方には自らの愛する存在が何かをしっかりと考えて想像して欲しいと思います。

監督に直接聞いたわけではないので、私が感じたテーマが正解だという保証はありませんが、

この作品は子供向けの単純アニメとは訳が違います。簡単に分からいものを敢えて作ったということがタイトルの付け方からも伺えます。正にノイタミナ枠にふさわしい作品だと思います。

作品のテーマを理解していない浅い内容の低評価がたくさん集まることは、結果として簡単に分からないアニメが実現されているということを意味しているので、酷い評価が増えれば増えるほどこの作品の価値は上がるということになります

簡単には分からない奥の深い作品を完成させ、観る者にここまで考えさせるアニメを作ったという点を高く評価して5点をつけさせて頂きます

どんなにたくさんのアニメが今後生まれてもこの作品のことは忘れないと思います。このような作品は例えどんな評価を受けようが、ちゃんと歴史に残りますので制作者の方々もこれに懲りず今後もどんどんユニークな作品を作って下さい。面白い作品を作って下さり感謝しております。今後も楽しみにしています。

長文になりましたが、最後まで読んで頂いた方に感謝申し上げます

2011-02-05

ニコ厨キモ

まあ面白いから草生やすとかならわからんでもないけどさ、

たとえばすでに完結した実況動画に「gdgdなとこカットして」とか「そこアイテム取り残してるよ」とか指示したネタばれしたりするアホ。

なんというか、ここまで低能な奴っているんだなーと。年齢層からしてゆとりとかDQNなんだろうなーと。

挙手させて連帯確認したりとか何やってんだと言いたい

2011-01-25

http://anond.hatelabo.jp/20110124174938

そういう例えでだしたんじゃなくて、

自分が友達より進度が遅れていてゲームの内容を、

その友達の家に遊びに行ったときに見せつけられて

『あー遊びに行かなきゃ良かったー』って言ってもしょうがないでしょ」ってこと。

あ、「プレイ動画配信でのネタバレ」って

プレイ中のところより先の展開を口で喋ってしまネタバレ」じゃなく

プレイ内容自体がネタバレ」って話なの?

それなら見に来る人が悪いわ。

上にも書いたけど「無自覚にネタばれしてるケースもある」ってこと。

するなしないという問題じゃなくて、なっちゃうかどうかって話。

悪意を持って垂れ流す人とそうでない人の見分けがつくかな?俺にはできないな。

プレイ動画配信自体をネタバレっていう人は見に来なきゃいいわけで。

区別はつくでしょ。

先のネタバレなしっていうプレイ動画配信で、

みんなが序盤を見てるのに「ラスボスは○○!」とか喋っちゃう人がいたら

それはマナーいし悪意のネタバレだ。

2011-01-24

http://anond.hatelabo.jp/20110124171559

プレイ動画の配信や視聴はよくわからんけど

友達と一緒にゲームしたことならあるからわかるけど

自分が先に進んでるけど友達がやってないってところについては

聞かれない限り黙ってるのはマナーでしょ。多分。

そういう例えでだしたんじゃなくて、「自分が友達より進度が遅れていてゲームの内容を、その友達の家に遊びに行ったときに見せつけられて『あー遊びに行かなきゃ良かったー』って言ってもしょうがないでしょ」ってこと。

えーと、マナー悪い視聴者がわざとネタバレを書くってこと?

上にも書いたけど「無自覚にネタばれしてるケースもある」ってこと。するなしないという問題じゃなくて、なっちゃうかどうかって話。悪意を持って垂れ流す人とそうでない人の見分けがつくかな?俺にはできないな。

ネタバレ禁止の掲示を誰のためにしようと、なってしまうものを止めることはできない。だからうそなのは諦めろってこと。

2011-01-05

妄想うみねこep8

1.前提

 ・ネタばれ注意。

 ・基本推理は真面目にやらない豚信者が書いた

 ・八城幾子の正体は特に深読みしてない

2.うみねこに足りなかったもの

 六軒島殺人事件はともかくとして、うみねこという作品は結局のところ戦人とベアトリーチェの二人の物語になると思う。

 当然彼ら二人にページの多くが割かれなければならない。

 二人の交流はep6までに散々描かれた。

 Ep7でベアトリーチェがどのようにして誕生したのかは描かれた。

 では戦人については? Ep8で明かされた新情報

・出生の秘密

・もう一人の生還者

偽書作家伊藤幾九郎〇五七六の正体

 である

 だが、それらの衝撃的な事実ほとんどは実にあっさりと、ほとんど脇役として押しやられてしまっている。

 これは物語構造としては歪なものであると言えないだろうか。

 これらをメインに据えたもう一つの物語を並行して書くべきだったのではないだろうか。

 うみねこに足りなかったもの、それは戦人の物語だろう。

3.Ep8でいらなかったもの

 ・魔法合戦 → 全キャラに見せ場を作ろうとしただがそれはファンディスクでやれ。

 ・縁寿のその後 → 未来に生きることにした、というだけで十分。

 ・十八との再会 → 蛇足以外の何物でもない。

 ・ラストの反魂 → 二人は海に沈んで泡になったんだろうが。それでいいだろうが。

4.ぼくのかんがえたさいきょうのうみねこ

 上記のいらないところを削って量を減らし、その分???に戦人が十八になるまでを描く。

・起

 本編で描かれたように拾われてから記憶を取り戻すきっかけまで。

 特に変更はなし。

・承

 彼の抱えた問題について。

 自分を戦人と思えない障害については同様だが、彼は幾子に衝撃の事実告白する。

 あの日確かに、『右代宮戦人』は『ベアトリーチェ』と出会った、と。

 ただし、何らかの理由でその『ベアトリーチェ』が誰であったかは解らない。

 それは六軒島での記憶曖昧であるから、ということでもいい。

 相貌失認になってしまった(これなら幾子の正体も…)ということでもいい。

 どちらにせよ、十八にとっても真相は猫箱の中にある。

・転

 問題の解決法としての創作について。

 記憶障害と『ベアトリーチェ』の謎に苦しむ十八を見かねた幾子が、ある提案をする。

 それは、偽書作家として六軒島殺人事件の謎に挑むことである

 失われた記憶が何らかの形で小説に現れ、謎を解くきっかけになるのではないか

 また、他人としてあの島を描けば、『戦人』の記憶と決別することができるのではないか

・結

 うみねこのなく頃に

 創作上の話とはいえ、一族を殺害する行為に十八はためらいを覚える。

 だが、結局は幾子に押し切られてしまい、取材旅行と称して六軒島を訪れることに。

 いまいち気の乗らないが、船で島に近付きうみねこの声を聞くうちにある確信が胸に生まれる。

 『戦人』と『ベアトリーチェ』はここで恋に落ち、そして死んだ。

 彼は八城十八として生きていくために、二人の埋葬として偽書執筆することにした

 エンディングでは、碑文が流れるのに合わせて戦人とベアトリーチェが一族を殺害していくさまが描かれる。

 ブラックアウト

『安らかに眠れ、ベアトリーチェ

 こんなとこでどうだろうか。

2010-09-06

非モテの傷は消えない。

現在公開中の映画ゾンビランド」を観てきた。

http://www.zombieland.jp/

タイトル通りゾンビの出てくるコメディ映画で、アメリカではヒットした。日本では、どうなのかな?

でもこれ、面白いんだよ。ゾンビ映画だが基本そんなに怖くない(だってコメディだしね)ので、映画好きで観れる人は観てほしい。

さてここから本題なんだけど、映画の中盤当たりでこの増田の事を思い出させるシーンがあったのでその事について書きたい。

当然、内容に触れるから、これから観るからネタばれダメとか言う人は読まないで。

 

 

この「ゾンビランド」は上に述べたようにコメディ映画なんだけど、アメリカコメディ映画パターンの一つで、主人公はダメダメルーザータイプ人間に設定されている。

つまり非モテですよ。大学生、あるいはそれ以上の年齢設定になっているが、全然女の子モテた事がない、家ではずっとテレビゲームをやっている非モテ青年

別に見た目キモオタなわけじゃなく、演じている俳優さんも普通の顔立ちだが、映画の中では頼りない、情けない、モテナイ雰囲気を漂わせている。

そんな主人公がゾンビの増殖して人間社会崩壊した後のアメリカマッチョタフガイ一人と、二人の姉妹出合い成長するという予想通りの物語なんだけど、この姉妹詐欺師姉妹で、主人公とマッチョは何度か騙されるんだが、一緒に旅をするうちに主人公と姉の方が良い関係になりそうになる。

夜、二人っきりで酒を飲みながら話しているうちに、昔話をするようになる。

非モテの主人公でかつアメリカの話だから学生時代のうちに男女間でのイベントがいくつもあるわけで、そういうイベントで主人公が女の子達に相手にされなかったと言う話をすると、姉が怒り、主人公にその時の苦しみを償ってやると言って、主人公とチークダンスをはじめ、主人公はついにファーストキスをする一歩手前にまでいくが...

もちろん、ファーストキスにはならない。こういうオタ系主人公のコメディは基本成長物語なので、女の子と結ばれるのは最後最後、試練を乗り越えた後になる。

なのでそれは当然なんだが(そして最後に結ばれるのも当然)、俺がこのシーンにとても強く惹かれてしまった。

それはこの姉が主人公の痛みをはっきりと認識し、そしてそれを今、償ってやる、と言葉にしたからだ。

同様のシチュエーション映画は一杯あったし、最終的に非モテの主人公が女性に認められ受け容れられるのは娯楽映画として当然なんだが、その主人公達のかつての苦しみを女性が理解・共感し、それを償い・癒すと明言したことってあったなか?

この事をしつこく書いているが、それはこのシーンで一時期増田に出没していた「30過ぎてからモテても仕方ない」の非モテ達の事を思い出したからだ。

個人的には30からでも40からでもモテルならありがたいじゃないかと思うのだけど、俺も非モテなのでその感覚が全く分からないというわけじゃない。

彼らは30過ぎてから来る女は金や社会的地位の為によってくるだけで虚しいし、かつて持ちたくても持てなかった経験は今更どうにもならない、という。

そりゃ確かに10代の頃の彼女との経験など今更どうにもならないだろう。

しかし真剣にそれをいまになって求めるなら、それは愚かというものだ。

かつての非モテも、もう当時の痛みが風化して笑い話に出来るものいるだろう(俺は一応こっち)。

だが、まだ痛みを感じ、あるいははっきり覚えているものには、痛みがなかったかのような対応は傷口に塩を塗るようなもので納得できないこともあるだろう。

そして俺も当時の痛みがまったく疼かないわけじゃない。

もちろんそういった非モテの10代の時の痛みを与えた女性達と30過ぎてから知り合う女性達は別人なわけで仕方がないんだけど、人間の心はそんなに簡単じゃないよな、とは思う。

そういう頑なな非モテ達の心を癒すためには、この映画で描かれたようなシチュエーションが必要なんだろう。

だけど現実にはそうはなかなかならない。理解されず、そして償ってももらえるわけはない。

別人の女性達に償ってくれとか言ってしまったら、まさにアホかといわれるだけだろう。

だから傷は消える事はない。ただ傷がふさがり、痛まなくなるだけだ。醜い傷跡を残して。

2010-08-26

カールじいさんの空飛ぶ家

最近さ、遅ればせながらカールじいさんの空飛ぶ家って映画見たけど、ムカつくガキがいるんだよ。

物語序盤からじいさんに関わってて、じいさんも嫌々しながら仕方なく同行を許してる。

そんなムカつくガキが、物語後半に言った言葉が離れない。

ネタばれになるから内容は書かないけど、その時からそのガキが自分と重なりだして泣きそうになるんだ。

それと共に、何も出来ない人間が、いくら一人で暴れまわっても何も出来ないままだと言うことに気付かされてさ・・。

でまぁ、その後はそれまでと違った見方で映画を楽しめてさ、

映画とか、今まで馬鹿にしてたけどこんな感情をわかせるもんなんだなぁ、と思ったわけです。

でも出来ればこの体験は、日本メディアで体験したかったな・・。

2010-07-20

借りぐらしのアリエッティ」をdisりまくるぜ


ネタばれありますよーご注意ください!


感想をさ、書くよ。ママエッティもでてくるよ




じゃ、順番にいくよー



0.借りぐらしとは(借り、狩り、仮り)

当り前だけどさ、人にものを借りたら、どんな形でもいいから返そうよ。違うのかな。

返さないんだったらさ、人間あっての生活なんだしさ、当然さ、質素に生きろよ。

じゃなきゃ、スピラー的な狩り暮らししようぜ。

スピラーが折角くれようとした、カエルの足見て、気色悪くなってるようなさ、動物としての本来の生き方放棄した、仮ぐらしなんて止めよう!

1.食物連鎖

捕食関係がいまいちわからんかったのよね。

今回はさ、、宮崎アニメと違って魔法とかなくて人間離れしすぎないお話だよね。

だれかが言ってたけど、アニメって2通りあって、

屋根から落ちたら死ぬタイプアニメと、死なないタイプアニメあるじゃん。前者はサザエさんで、後者攻殻機動隊とかさ。

この物語は前者だよね。

だから、リアル世界での位置づけって言うか、食物連鎖ピラミッドのどこにアリエッティたちが位置づけされるか、気になっちゃったよ。


人間たぬきねこ>からす>ねずみ、カエル、ごきぶり>アリエッティこおろぎ、だんごむし、あり


こんな感じ?

こおろぎとか、だんごむし、群れたアリって結構、貪欲で凶暴だから気を付けた方がいいよ。

ちょっと、俺の話で申し訳ないけどさ、

ちいさいころ、「だれも知らない小さな国」っていうコロボックル小人)が出てくる本が好きだったの。

人間との共存の難しさとか自然の怖さが描かれててさ、今回も勝手にそんな感じだと思ってたから、

やっぱり捕食関係がぜんぜん描かれていないことに気になったよ。


2.「絶滅危惧種」発言

「君たちは滅びゆく種族なんだよ。君はこの世界にどのくらいの人間がいるか知ってる?67億人だよ」

これはさ、生物多様性の話じゃないよ。


ま、ヤンデレ翔くんだから、ついつい自分より弱い存在に対して、ひどいこと言ってしまったのはわかる。

でもさ、そこで突然「オレ、心臓悪いんだ」っていうオレかわいそうな奴発言は、浅ましくない?


3.「僕の心臓」発言

「君はぼくの心臓の一部だ」

あのさ、アリエッティの逞しさ、ほんとに伝わったてたのかな。突然出てきた、その言葉だけじゃわからないんだ。


4.劇的ビフォワアフターなリフォーム

翔くんの大きな手で、いきなりアリエッティ家のリフォーム始めたよね。

やっぱり、リフォームは、キッチンからなんだ!

あの欲深いというか、あざといママエッティに、「ここが地獄かあああ」って形相にさせるとはね。


秘密の花園」読んじゃうくらい繊細な翔くんなんだし

親切心が裏目に出ちゃっただけなんだよね、ドールハウス、美しいから。


でもさ、知的翔くんなら、リフォームじゃなくて、

小人さんにとっては、テラフォームくらいの勢いの、恐怖を与える想像力はあったと思うんだ。


それに、翔くんは知らないかもしれないけど、もともとのキッチン、なかなか使い勝手も良く綺麗で良かったんだ。

リフォームの必要性なかったよね。


5.アリエッティ、外の世界に出る

とりあえず、脱出はしたし、新しい世界がはじまるんだよね。

でもさ、また、この家であったことと同じこと繰り返すよ。

だって、ただ逃げただけでしょ?

ぜんぜん成長してないじゃん。ママエッティも、パパエッティも。

アリエッティなんかはさ、かなり前向きな女の子だから成長要素なかったじゃん。


6.最後によかったところ(フォローするよ)

アリエッティの軽やかに飛び回る姿、ホッチキスの針の階段、水滴の質感、小人さんの生活を楽しんでみて!という描写がアニメならではで、素晴らしかったよ




ここまで読んでくれてありがとう、まあさ、キャラを掘り下げられなかっただけなんだろうなってのが感想

鈴木敏夫が言ってた3つのキーワード「静かで、ひっそり、そして質素に」の正反対だった。


あざとく、あさましく、そして浅い

2010-05-17

社会科学ノートからの抜粋 (まおゆう感想

まおゆう読んだ。すごくおもしろかった。みんなぜひ読むべき。

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」まとめサイト

http://maouyusya2828.web.fc2.com/

ほかの人の感想はこちら。

魔王×勇者」が「その先の物語」を描けた理由

http://d.hatena.ne.jp/GiGir/20100510/1273472249

泣けるほどおもしろすぎるネット小説を読んだので熱烈推薦するよ。

http://d.hatena.ne.jp/kaien/20100423/

人生を変えることのできる物語魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」

http://d.hatena.ne.jp/izumino/20100422/

その先の物語~次世代の物語類型のテンプレート

http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20100429/

はじまりの物語

http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/archives/795

魔王世界を征服できない問題への一つの回答となる「まおゆう

http://d.hatena.ne.jp/lastline/20100517/1274022158


みなさん、すげーテンション気合の入った文章。実際、かなり面白かったので、興味のある人はぜひ。

そして以下は、読み終わったあと、テンションがあがりきって大学時代講義ノート引っ張り出して書きました。

たぶんネタばれはない、はず。(追記)スポイルするかもしれないので、読了後によむことをおすすめします。

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昔、ある人は考えました。

幸せってなんだろう?」

みんなは「お金があれば幸せ」っていうけど、何か違う気がする。

幸せの源泉は、お金じゃなくて、お金で買うことの出来る『モノ』だよね?

幸せお金』だと思っている人たちは、みんな奪いあいばかりしていて、

「誰かが得をすれば誰かが損する」っていうけど、それって、きっと間違ってるよ。

例えば農作物なんかは、みんなががんばって働けば増えるよね?

奪い合うことにつかうエネルギーを、みんなで『幸せの源泉』を生み出すことに使おうよ!!



この『ある人』の名前を、経済学の父、アダム・スミスと言います。

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まおゆう」は、みんなが幸せを求めて奪い合いばかりしているのに、

ちっとも幸せになれないでいる前近代社会で、

魔王アダム・スミスが「違うやり方もあるんじゃないか」

「みんなが幸せになれないのか」必死で模索を続ける話です。

結果、魔王は、人々の労働生産性を向上させることを通じて

「奪い合わなくてもみんなが幸せになれる世界」を目指し、ある程度の成果を収めます。

しかし、魔王は考えます。「何か足りない」「何かおかしい」

アダム・スミスが『国富論』を出版し、経済学スタートしたのは、1759年のことでした。

この『国富論』は彼の独創ではなく、多くの先人の思索の上に成り立ったものでした。

魔王が足りないと感じていたのは、おそらくこの『多くの先人の気付き』なのでしょう。

前近代においては、まず『国王国家』があり、その下に各人民権利を与えられます。

近代においては、まず『個人の権利』が前提として存在し、そのために国家が設立されます。

前近代社会というのは未だ「神様のいうことが唯一正しい」という世界で、

そこに突如現れた近代社会科学の申し子たる魔王のやりかたは、

過程をすっとばしていきなり答えを出しちゃったようなもので、

基礎となる考え方が共有されていない以上、いくら成果をあげても、なんか、ふわふわ。

それでも、「まおゆう」では、魔王を取り巻く登場人物が、

魔王に影響を受けて、少しずつ『多くの先人達の気付き』を埋めていきます。

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昔、ある人は考えました。

「どうやったら平和社会になるのかな?」

そもそも「人間はみんな善の魂を持っている、だって神様がそう決めたから」

っていうけど、そんなこと無いよね?現実みろよ!

みんな欲望むき出しじゃん!奪い合ってんじゃん!人間は悪だよ!

誰かが「恐れられる君主」になって、縛り付けないと平和に何かならないよ!

人間の一生は既に決まっている。奪い合うならそれは運命なのだ」

ってそんなことないよ!

運命に挑戦する強い意志が、事実を冷静に判断し、決断する強い心があれば、

運命だって切り開けるはずだ!!



彼の名をマキャベリと言います。

マキャベリが『君主論』で説いた『運命に挑戦する強い意志』=『徳』は、

主体的に道を切り開こうとする近代的個人のモデルとなりました。

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昔、ある人は考えました。

「国って何で必要なのかな?」

あれだね、人間ってほんと欲望強くて、いやになるね。

そりゃ、確かに人間には皆「幸せになる権利」があるよ。

でも、それを放っとくと多分、みんな自分利益のために奪いあいになっちゃう。

戦争とか最たるものだよ。馬鹿馬鹿しい。

きっと、みんなそんな世界には住みたくないから、

人間の欲望=『権利』を預けるところが欲しくなったんだろうな。

きっとそれが『国家』なんだ。人間が作った元気玉。別名『可視の神』。

でも、ちょっと元気集めすぎて、絶対的な権力になりすぎかも。

怖くて逆らえないし。でも、生きてくためには仕方ないか。。。ジレンマだなぁ。。。



彼はこの『可視の神』を、伝説の怪物『リヴァイアサン』に例えました。

彼の名前は、ホッブズと言います。

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そして昔、ある人は考えました。

人間のもつ権利って何?」

なんか最近人間マジクズっすわ」「あぶねえ」「あいつらの権利とりあげようぜ!」

って言う人いますけど、ぼく、それおかしいと思うんですよ。そんなことないんじゃない?

人間には、ぼくたちには『幸せになる権利』があるんだ。

生命』と『身体』と『自由』と、そして『財産』を持つ権利があるんだ!

人間が放っておくと欲望に取り付かれる、殺しあう」

そんなことない!

たとえ人間の行動は欲望からスタートしたとしても、『真の幸福』について思いを馳せて、

誰かを傷つける前に自分の欲望をとめられる、『真の自由』が人間にはあるんだ!

国に預ける権利は「誰かに傷つけられた時に報復する権利」だけで十分だ!

ぼくたちはいつだって白紙の切符を手に持って生まれてくる。

だから『真の自由』を持って平和に暮らせるような社会をみんなで作っていこうよ。

例えば、ほら、教育とかにちからいれてさ。



彼の名前ジョン・ロックと言います。

彼は、アメリカ独立宣言、フランス人権宣言に大きな影響を与えました。

そして現在資本主義自由主義の考え方の源泉となっています。

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おれ、気付いたんだけどさ。『モノ』作るとき、一人で作るんじゃなくて、

みんなで役割分担=『分業』したら、生産性、めちゃくちゃ高まるよ!

だからさ、みんなで前よりたくさん『モノ』を作れるようになって、みんなで交換したら、

もっともっと幸せになれるんじゃね?



アダムスミスが『国富論』の冒頭で述べたこの考え方は、

近代経済学の基礎、『分業と交換の原理』と呼ばれています。

そして、この労働の分業化が進むと、他人の労働生産物との交換が不可欠となるため、

人々の経済的協力が要求され、結果として調和的秩序がもたらされる。

物語の始め、魔王が夢見て、商人が憧れた『あの丘の向こう』は、きっとこの調和的秩序なんだろうと思っています。

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まおゆう』は、僕らの生きる資本主義社会が、

多くの勇者運命に抗い、

『あの丘の向こう』を夢見て手に入れたものだということを

改めて再確認してくれる、すばらしい物語でした。

おれ、いい歳して、けっこういろんなところで、ぼろぼろ泣いちゃったよ。

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で、魔王勇者物語が終わって。『あの丘の向こう』の『あの丘の向こう』は何?

それを目指した別の『魔王』がマルクスだったりするんだけど。たぶんまたそれは別のお話

2010-04-18

1Q84 BOOK3読んでいる人いる?

書籍関係のネタって、ある程度文章量まとめてかけて反応が見られる匿名日記で盛り上がりそうな内容なのに

ネタばれ注意って書く人もいないし、手に入ったよー!っていうのもない。

みんな自分の読んでいる小説のこととかはここに書かないのかな?

リアルの知り合いは村上春樹にもベストセラー小説にも興味ないようでさみしい。

2010-04-11

[]se・きららをやってみた

深雪真奈がよかった。

ああいうゲームをやるのは初めて。

http://www.se-kirara.jp/index2.html

以下、ネタばれ含む。

このゲームルート選ぶ順番でずいぶん印象が変わるんじゃなかろうか。

やった順番は、亜矢→真奈→泉→優→望美。

これはわりと当たりだったと思う。とはいえ、意見が大きくわかれるところだろうな。優ルートで張られた伏線を見ておかないと泉ルートの展開が唐突だし。

ということは優→真奈→泉→亜矢→望美かな?これはこれで最初がつらそうだ。

亜矢ルート

 わりと王道ストーリー展開。ああ、なるほどこういうゲームか、と思うと他のルート裏切られるw

真奈ルート

 これが一番よかったなー。こういうキャラ好きだし、ストーリーも起伏が適度にあってよい。

ルート

 先にやった二つが、普通に学園ものだったので、予想外の展開に大笑いした。そして俄然興味が湧いた。

 これも学園ものだったら、そろそろやめてたかも。説明不足のところがいくつかあった。

ルート

 選択肢多いわ納得いかんわバッドエンドにさくさく入るわでなんか疲れた。キャラとしては嫌いじゃないので残念。

望美ルート

 泉ルートああいう内容だったのと、他のルートをやってるときの望美の言動があまりにも非現実的だったので、ここも絶対なんかあると思ったら案の定。

 というかまさかの本筋。

 True endはいい意味で予想の上。斜め上かも。よもや平行世界を持ち出すか。

 伏線がそれなりに張ってあったから、世界をひっくり返された感はなかったな。

 必要かというと、そうでもないというか、ただのエロゲじゃねえんだよ!という力みが感じられる気もする。

全体として、統一感がないとみるか、5つのゲームが入ってるようなものと見なすか。自分には退屈しないでよかった。規模もちょうどいい。

そして、(広義の)アドベンチャーゲームの面白さを思い出した。ノベルゲームやりたいな。なにか異世界もの。エロはまあ無くてもいいや。

2010-03-11

今さら?「ハート・ロッカー」のダメなとこ。

ネタばれ注意!】

テロリストの描写が全然できてない

「なぜ」「どのような思いで」彼らがテロをしているかが、映画を見ていてもさっぱり分からない。行動原理が不可解。

爆弾が処理されるのを手をこまねいて眺め、処理されたら慌てて目の前で逃げるお茶目さん。

・丸見えな場所でこれ見よがしに遠隔起爆スイッチを操作して怪しまれるお馬鹿さん。

・手の込んだ場所に起爆装置を隠した割にはジェームズがえんえんと探しまわる間何もしないうっかりさん(じゃあ何のために隠したの?)。

・やたら神がかった命中率を誇る砂漠の狙撃手は、サンボーンが撃ち手になった瞬間から一発も弾を撃たない。弾がジャムって出ないトラブルの間も辛抱強く待ち、おまけにサンボーンの狙撃の命中率が結構高いことが分かってからも体丸出しで狙撃しようとする。

・せっかく山羊の群れまで率いて背後から挟撃を図ったテロリストは、棒立ちのエルドリッジが発砲許可らしきものを求めてる間ずっと何もせずに待ってあげる(彼が自分に気づいて銃を構えているのが見えなかったはずはないのに)あげくの果てに撃ち殺されるまで何もしない。

彼らはまるで、映画途中でエルドリッジが遊んでた戦争ゲームの敵兵みたい。悪いジョークだ。



映像づくりやカメラワークが下手

「衝撃的な絵」がつくりたいのか(爆破シーンとか)、「印象的な絵」がつくりたいのか(夕焼け電話シーンとか)、「前衛的な絵」がつくりたいのか(夜の探索シーンで真っ暗闇が5秒ほど続いたときは、締め切り間際の漫画家の手法かよと思った)、「リアルな絵」が欲しいのか(最初と最後だけ少しドキュメンタリふう、あとはふつう映画ふう)……統一がなく調和もないので、何をやりたいのか分からない。監督の頭の中で事実妄想趣味と実益がごっちゃになって整理がついていないのだと思う。

特にひどいのは、物語り終盤のジェームズサンボーンの会話シーン。

最初の隊長が死んじゃったくらいの爆発に見えるのに、なぜか鼻血だしただけのメイク普通にいつもの車で帰還するジェームズにも腰が抜けたけど、会話をえんえんと顔のアップ(交互)でやられたのには参った。安いTVドラマでも今時やらねーぞあそこまで。しかも会話の内容がだるい。三行でまとめれば

「お前考えすぎじゃね?」「お前が馬鹿すぎなんだよ!」「そーか、困ったな」

で終わる程度の底の浅い会話。


○登場人物の描写がダメ

人物がダメ、なのではなく(彼らはそれぞれ、それなりに愛すべきキャラクターだったと思うし、俳優も頑張って演じていた)、描写がダメ。これはかなりマズい点だと思う。

・エルドリッジ:繰り返し出てくるダメダメカウンセリングでも、エルドリッジがこれまでどんな人生を送ってきて今どう感じてるという歴史が全然見えない。「怖いー、死にたくねー」と言わせてるだけ。だから、最後にヘリに乗せられるシーンでも、彼が悪態つきながら少し成長した演技してるのに、それを生かせない。軍医が死んで錯乱するシーンも、嘘っぽく見える。

サンボーン:諜報部出身というキャラを生かそうと、落ち着いた考え深い演技を俳優がしてるのに、最後のダメ会話シーン(上記参照)で台無し。おまけに最初は主人公ぽく出てきたのに物語ラストでは一顧だにされてないかわいそうな人。彼はどうなったの?マジで

ジェームズ子ども好きだったり純粋だったりそれでいて戦争の犬っぽくなった彼の「過去」について、ガラクタでもって語りかけたところでサンボーンがけなす、でもってジェームズが軽くマジギレしかけて…ってとこで、俳優はあのひょうひょうとしたジェームズに、結構深みのある顔をさせてた。おお、ここでジェームズがようやく描かれるのかー…と期待したら、あっさり牡同士の疑似ホモシーンに興味を移す監督ダメすぐる。おまえは腐女子か。大体、登場人物の内面を、答のない対象をあいてとしたモノローグ(犬とか猫とか、木とか、そして赤ん坊とか)で描くとか、今どき自主制作レベル映画でも恥ずかしくてやらないと思う。


ストーリー破綻

回収されない数々の伏線意味が分かりにくいシーン

・最初に現場から逃げたテロリストと、壁につながれたコード。何?もう少し説明してよ。

・結局、こっそりDVD屋を脅して進入した家の教授は何だったの?

砂漠で我慢比べのシーン、エルドリッジが撃った奴以外に、結局敵はいたの?いなかったの?

・廃工場軍医が死んじゃう話、最初は「不発弾処理のための出動」って言ってたのに、いつの間にアジト捜索ミッションに変わってたの?そんなミッション軍医(しかも大佐?)を連れてくなよ。

・廃工場テロリストはなぜ死体爆弾を隠したの?たばこには火がついていたのに、死体はすでに死後硬直もとけて腐っている状態?にもかかわらず遠隔爆破したのは軍医の横においてあった袋とか、わけわかんねえ。

・ちなみに廃工場のシーンで、流れ的に全くスルーされてたけど、部屋の中にビデオカメラがあって、「まさかこれで見てるとか、そういうのか?」と思ったけど、全く意に介さないし、物語にもなんも関係なかった。あと、生活空間の壁の旗は「アジトっぽい」と言えばそうだけど、あんましリアルではなかったね。

・深夜の追跡は明らかに逸脱だし、最初はあのミッションも「爆発の原因を調べる」ためじゃなかったか。命令された仕事をせず、命令外の出来事に勝手に部下を巻き込んで怪我させて…ちょっと軍法会議ものじゃないかと思う事件がスルーされるのは納得いかない。一体彼は、部下の怪我の原因をどう報告したの?

・「残り2日」、から、舞台の別れのシーンもなく、いきなりアメリカで買い物してるシーンに飛ぶ……なら「あと○○日」ってえんえんと書いてきたのはなんだったんだよ!と個人的には思った。シリアル買うシーンは、ちょっとおもしろかったけど。


まあ、そんなわけで、現在進行形アメリカの人とは全然違う感想になるんだろうけど、一本の映画としてみたときにはちょっと完成度の低い映画だなあ、と思いました。まあ、ディレクターズカット版だとまた違うのかもね、とは思うけど。

2009-09-28

空気人形」について

ペ・ドゥナが心を持ったダッチワイフ(はいはい、空気人形ですね)を演じる映画

事前の予想・期待を裏切られた点が二つあったので、それについて書きたくなったのだが、他にかけるところがないのでここで書く。

mixiとか、ブログとかだと、正直な事は書けないものだね。

でも、別になにかちゃんとしたまとまりがあることを書くわけではないく、ただ感じたことをだらだらと書くだけ。

なので別に面白いものでもなんでもない。そんなものでも書ける増田って便利だな。

また、ストーリの解説をやるつもりはないが、ネタばれは盛大にしていくので、映画をこれから観るつもりの人は読まないでください。読んでも面白いことは書かないしね。



まず第一点。この映画予告編を見た時点で即、観に行く事に決めていた。予告編に映し出された、ペ・ドゥナ、オダギリ、あるいは是枝監督のゆえ、ではなく、板尾創路の演じるダッチワイフ所有者の悲哀のゆえ。

あまりに悲しい...だって、自分ダッチワイフに別の男へ走られて、捨てられるんだぜ!

サマーウォーズ」とか「時をかける少女」を観て落ち込む男が色々といるようだけど、そういう人達にも観てもらいたいな。

俺は「サマーウォーズ」を観ても特に何も思わなかったんだけど、あれで落ち込む人達にはこれに何か感じたりするのだろうか?

予告編の中でペ・ドゥナARATAデートをし、自分の作り主であるオダギリ・ジョーに出会う。はいはい、やっぱ男前の方がいいよねと(まあARATAはそんなに男前ではないが)。

なので映画的にそこら辺は当然だろうと思ったのだが、同時に俺としてはこの綺麗で幻想的なように見える作品のなかで、板尾の役にはどういう結末が用意されているのだろう?という点に関心を持った。

予告のなかでも板尾ペ・ドゥナに元に戻ってくれ、と頼むシーンがあるのだが、俺はそこに行くまでにペ・ドゥナ精神的に裏切られていた事がわかって傷つくシーンがあるのだと勝手に思っていたのだよね。

劇中、心を持って動くようになったペ・ドゥナダッチワイフ板尾以外の人間からは人間として認識されるが、板尾からはダッチワイフとして認識され続ける。なので板尾ペ・ドゥナと一緒に風呂に入ったり、膝枕をしてもらったりする。この膝枕のシーンで、俺は恥ずかしながらまじうらやましさを感じたのだが、でもその裏でペ・ドゥナARATAの事が好きになり、板尾からのキスを避けようとしたり、板尾が眠った後、シャワーを浴びたりする。板尾ペ・ドゥナは完全に自分のものだという幻想の中にいるわけだが(だってダッチワイフだからね)、ペ・ドゥナの心は完全に裏切っていた。

だから板尾に一体どういう決着をつけてやるのかと思っていたら、何のことはない、板尾は完全に女の形をした自分の鏡がほしかっただけ、という設定なのだ。ペ・ドゥナに心があることが分かった後でも、板尾精神的に裏切られていたことを知る事はないまま、心をなくしてくれと頼む。俺が興味のあった点は、まるでペ・ドゥナの方が被害者である、かわいそうな存在というポジションを取ることで解決されてしまっていた。板尾が「ダッチワイフ」のペ・ドゥナラブラブ一人芝居をしている裏で、ペ・ドゥナARATAに恋して、そして悔しいかな正直、非常にかわいいデートをしていたりして、はっきり言って板尾の方が滑稽な哀れなピエロであったというのに。

で、第二点。そういう勝手な期待をしていたものだから映画の中盤くらいでなんか肩透かしを食らわされた様に感じたのだけど、実はその後、この映画はこっちがまったく予想していなかった素晴らしい方向で予想を裏切ってくれる!救いの神はなくとも、悪意の悪魔はいるというか。なんとこの映画の後半には、モダンホラーイメージがあるのだ!モダンホラー日常生活の中に紛れ込んだ恐怖を描くものと定義されているとおもう。この映画は半分過ぎまでファンタシーの要素がありつつも、基本日常生活を描写していく。そこからオダギリジョー人形制作所へ...あのシーンで、「悪魔のいけにえ」の地下室を思い出したのは俺だけではあるまい!

そしてペ・ドゥナARATAの最後のからみ、さらにその後のシーン。すばらしい!善きことを意図しながら、意図していた事とは全然違う結果になるという、経済学で言うところの Unintentional Consequence!って、ちょっと違うけど、でもあの意図のすれ違いはすばらしい。そしてそのシーンのペ・ドゥナが美しい。正直あそこで終れ!とすら思ったよ。ま、こんな事を思っているような人間だから、俺は板尾の役に共感を感じたりする事になるんだろうがな。

2009-09-08

ラブプラスが私の父親を攻略するゲームである件について

※この記事は増田の家庭に関する重大なネタばれが含まれる恐れがあります

 

ラブプラスを購入した。

私は早速、喜び勇んでレズプレイをしようと固く決意する。

起動して、自分名前入力する。

ものすごい種類の名前が収録されているので、絶対見つかりますとのことだから、期待ができる。

しかし、「マスエ」と正しく呼んでくれる選択肢は、見当たらなかった。

レズプレイは想定の範囲外だったというのか。

涙をのんで「マス」で入力するも、「マス」と呼んでくれる選択肢も見当たらなかった。

私は涙を二度のんだ。

私は泣く泣く、男性名を入れることを決意した。

しかし、見ず知らずの男性名を入れるのも癪だった。ピンと来ない名前で呼ばれたら、恋愛をしている気分が薄れてしまう。

だからと言って知り合いの男の名前を入れてしまったりするなら、彼女たちが恋愛する相手は、私ではなくその男になってしまう。

ああ、私はどうすればいいのか。

そこで私は、肉親である父の名前を入れることにした。

なぁに、いざとなったら、名前で呼ばれる事を拒否すればいいのだ。

 

最初の友達モードのころ。

もちろんみんな私のことを名字で「増田君」と呼んでくれるので、問題はなかった。

 

最初は私は、バリバリの凛子狙いだった。

ツンデレ純粋に好きだったのだ。

しかし、プレイしているうちに、気づいてしまった。

寧々さんは優しいのだ。

寧々さんは甘やかしてくるのだ。

私はそういえば、今まで散々甘やかされて、ぬるま湯の中で育った、いわゆるゆとりだった。

こちらが甘えられてしまうような人材より、甘えさせてくれる人間のほうが、幾分か楽だ。

私は迷った。

しかし、楽だからという理由で寧々と付き合うなんて、そんな事があっていいのだろうか。

寧々はすっかり諦めて、ちゃんと凛子と付き合おう。

そう決意した矢先のことだった。

 

寧々さんからメールが届いた。

「これからは増田君からもメールを送ってくれると嬉しいな」

…この女、私に気があるなッッ!!

そこからの私はだらしなかった。

もう不誠実とか誠実とかどうでもいいと思った、だって好きなんだもん!

しばらく私は、凛子と寧々の狭間をうろうろした。

なぜなら、寧々に優しくされたら、それを拒否するなんて、そんなかわいそうなことできなかったからだ。

このままでは、どっちつかずだ。まずい。

私は魂の選択をした。

 

…私は、当初の予定とは違い、寧々に甘やかされる日々を選択してしまった。

そうして、私は寧々に告白された。

しかし、後悔はないのだ。私は寧々に心を決めたのだから。

寧々は告白の後、こう言った。

「これからは、下の名前で呼んでいいかな?」

寧々さんの頼みだ、断れるわけはない!

私はもう、ものすごい勢いで、タッチペンで「いいよ」を連打する。

液晶がカツカツと音をたてた。

私の答えに、液晶の向こうの寧々は安心したように答えた。

「良かった、マスノスケくん」

 

…!!!

 

そうだった、寧々が見ていたのは、私ではなかった。

寧々が好きだったのは、私ではなく、私の父親だった。

これは、私が彼女攻略するゲームではない、彼女が私を攻略するゲームでもない、私の父親が、寧々攻略するゲームだったのだ!

私は天を仰いだ。

そして同時に、重大な事実に気づく。

寧々と父は付き合っている。

にもかかわらず今、ここにいる私は、寧々子供ではない。

 

つまり、私の父親は、寧々と付き合ったにも関わらず、いずれわかれたということだ。

若い青春の日々、確かにいろいろなこともあるだろう、まどうこともあるだろう。

私は、二人には、いろんな苦難を乗り越えて、でも幸せになってほしかった。

今こんなに幸せな二人だから。不幸せな二人が想像できなかった。

けれども、私の父親は、そのうち寧々を捨ててしまうのだ。

私は、寧々幸せそうな笑顔を、これ以上直視することができず、そのままDSを閉じた。

 

 

人生につづく

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