「メイク」を含む日記 RSS

はてなキーワード: メイクとは

2024-04-23

推しが整形した

推しが整形した。

ある日、Xの界隈がざわついていた。

しかに久しぶりに見る動画ではなんとなく前と顔が変わっているように見える。でもそれ以上にすごく痩せたように見えるし、メイクとか光の加減で顔が違って見えるなんてこと当たり前にあるし、思い違いかもしれない可能性がまだ少し残されていた。

そもそも最初のうちはそんなことを推し名前出してSNSで開けっぴろげに言う奴への反感が大きくて、特に「前の方が好きだったのに」とか「◯◯顔変わってない?」とか言う奴の気が知れなかった。究極的に言えばことの真偽は本人にしかからないことだし、わざわざ名前つきでSNSに載せるようなことでもない。整形自体が悪とは言わないけど、芸能人である以上「整形した」という評判はあまり良いイメージを持たれないことの方が多いし、下手すればアンチの格好の攻撃材料にすらなる。

そういう前提があるにも関わらず自分の好みと違うというだけで推しへのマイナスイメージ名前つきで撒き散らし注意されれば「気持ちを吐き出す場を奪わないで」と被害者ぶる。そういう奴を見て腸が煮えくり返る思いだった。少なくとも不特定多数人間に見える場でそれを言うことの意味が分からない。下手をすれば推し本人が見るかもしれない場で、もう済んでしまって取り返しのつかないことを「前の方が好きだった」と自分気持ち押し付ける。

本当にオタクってやつは救いようのない生き物だ。推し活とは誰かを消費しながら楽しむ娯楽であることはどうあがいても否定できない。だからこそ一人一人の線引きが重要で、どこで何を言うか、そして何を言わないかが本当に重要だ。それはいくら金を積んでいようが推しのためにどれだけ貢献していようが関係なく誰もが平等にわきまえるべき線引きのはずだ。消費者から金を出してるやつは何を言ってもいいと考えてるオタクが多すぎる。オタクが決定できるのはそれに金を出すか出さないかだけで、意見を言ってもいいのはそれが改善される余地があることだけだ。(もちろん改善できるからといって推しに痩せろとか整形しろとかそういうことを言ってもいい訳では無い。待遇改善とかの話だ)それ以外の愚痴なら表に見えないところで同好の士と存分に語り合えばいい。誰かを消費している以上、少なくともその誰かの不名誉になることだけはすべきでない。それがオタクとしての最低ラインだ。

とまあここまでグダグダ他のオタクについてさんざん説教して来たが、騒動から数日後、自分はどうなのかということを考えるようになる。

推しの整形自体はどうやら本当らしいことが後のコンテンツではっきりした。たしかに前とは顔が違う。個人の好みをここで書くことは避けるが、前とは顔が違うのだからどうあっても推しの顔に対する違和感は拭えない。違和感は見慣れないからであってしばらくしたら慣れて普通になるだろうと自分に言い聞かせることにした。だが、どうにも推しの新しい顔を見るとなんだか気分が沈む。かっこよくないとかかわいくないとかそういうことではなく、推しの顔が変わったという事実にそこはかとない悲しみを覚えるのだ。

整形自体は本人が納得していればそれでいいと思うし、それで本人がコンプレックスを解消して明るく生きられるのなら全く構わないと思う。事務所命令で整形させられるなんて話も聞くけど最終的に決断を下すのは推し本人である以上そこにオタク意見が介入する余地はない。それらは大前提としてそれでも私の心境は複雑なものだった。

今の気持ちを紐解いてみると、あれだけ可愛いと伝えたのに届かなかったのか、という無力感ひとつ、整形などしなくても衣装メイクの力でどんどんビジュアル更新し続けていたのになぜ今更不可逆的な整形という手段を選んだのか、という整形という行為自体への忌避感、そして、今まで私の払った金がその行為へと(間接的にでも)使われたという憤り(そのままの推しが好きだから金を払ったわけであって推しの顔を変えるために金を払った訳ではない)の3つが大きな柱として存在しているようだった。

もちろんオタクに何を言われようが整形しようという決定を覆すほどの影響力がないのは重々承知しているし、勝手理想押し付けていたのはこちらだと言われればぐうの音も出ない。整形という行為自体ハードルや捉え方も個人文化によって乖離があって当然だ。過去に金を払った云々もその分の金を払った時点で何かしらの対価を受け取っているはずで、その使い道に関してまで消費者が口を出すことは出来ないのは当然のことだということも分かる。

でも悲しい。見慣れた顔がいきなり知らない人になった。思い出の中にいる人物とは違う見た目の人がどうやら今の推しらしい。色々な気持ちを伝えて、それを受け取ってくれていたと思っていたのに繋がりが消えたようで悲しい。これは全部全部どうしようもない愚痴だ。他人には書くなと言っておいてお前はここに書いてるじゃないかと思われるかもしれないが裏で愚痴を言い合う友達がいないからここに書いているダブスタ野郎だ。

つくづく推し活向いてない。オタクも向いてない。推しのことが好きなのかどうかもなんだかよく分からなくなってきた。今すぐファンを辞めるかどうか判断するのはまだ早いと思うので、とりあえず少し推しから距離を取って時間が経つのを待とうと思う。前の顔(嫌な言い方)のグッズはとりあえず目につかないところに片付けた。お気に入りのビジュのものも全部片付けた。推しを入れようと思って買ったトレカケースも新しいグッズが出るまでは寝かせておくことにする。新しい顔(なんかアンパンマンみたいな言い方だ)に慣れて、推し推しだと開き直ることができたらその時に使うことにする。

ふと思ったんだが、推し活はテセウスの船に似ているのかもしれない。人間人間である以上、推しオタクも多かれ少なかれ変化していく。何をもって推すかというのも人によって千差万別で、いつ船を降りるかも自由だ。私がいつまでこの船に乗っていられるかは分からないが、推しが整形したオタク独り言をここに残しておく。

最後に一つだけ、推しが誰か分かったとしても「これって◯◯ですか?」とかしょうもないことをコメントするな。XでRPして「◯◯?」とかも言うな。これ自体を黙ってRPしてもお前の推しが整形したのかと思われるからやめろ。よろしく

anond:20240423165843

増田でも「メイクしたら?」とか平気で男には抜かしてくるし

単に男には何言ってもソジャ棍棒で叩かれることはないだろうってナメきってるだけでしょ

妻のメイク

明らかにすっぴんの方が美人


おそらくベースメイクが濃くてアイメイクが薄いせい?なのか

女優並みのキレイな目鼻立ちがメイク後にはのっぺりしてしまっている


妻はもとからファッションに興味がなく芋っぽかった

これまでファッションについてはそれとなく指摘して改善してきたが、メイクについてはノータッチ


ファッションがだいぶ垢抜けてきたところ、メイクの粗が目立ってきた

メイクについては知識もないため、指摘も難しい

本人はyoutubeメイク動画を参考にしてメイクしているが、どうも上手くいっていないように見える(※本人は満足している)


世の女性たちはどうやって垢抜けメイク習得するんだろうか

「男」やめてもいいと思う

自信がないからここで小声で言うけど。

男性同士で競争する社会では、負ける人が出てきて、だから辛い」って意見

部外者立場での軽口でゴメンけど、素直に疑問に思う。

それって……… 競争に参加しないのは無理なのかな、嫌なら。

少年マンガとかで最強決定トーナメントをよくやってるね。

たから見てしんどそうだけど、日常競争を終えて休日エンタメでも競争って…。

そりゃー辛いわ、としか

から提案なんだけど、代わりに少女マンガを読むのはどう?

女性向けに逃げる。

なんなら女性向けの趣味を始めるのもアリかも。メイクに入門するのもいいじゃん。

逃げるのは、嫌なのかな。

「男」から逃げればいいのに。

私見だけど、逃げちゃダメだ、なんてない。逃げて救われるなら逃げて救われて。

埼玉の片隅で微かに、そう願うよ。

anond:20240423020713

まじめにしてその半分くらいで出てくるのではないか

そして罰金4000万+税金3億の支払いのためには

頂きオバサンになるしかない

メイク名前を変えればオッサンは気づかないだろうし楽勝よ

2024-04-22

anond:20240422200945

メイクやら親類のよる出産プレッシャーやらだったら男だって稼得圧とか能力競争主義とか入るのでは

anond:20240422200945

給料の差、辛い生理がないこと、親類による出産プレッシャーもなく、メイク圧力もない。

客観的に見ると明らかに男性幸福だ。

これは反論できないが、しか自殺率はどうなる?

日本人男性客観的には不幸ではないが、明確に自殺率が高い??

「男は不幸」に違和を感じる

統計データ自己申告に基づくものだった。つまり主観的幸福」だ。

だけど社会問題にするのは、個々人の内心ではなく「客観的幸福であるべきかと。

給料の差、辛い生理がないこと、親類による出産プレッシャーもなく、メイク圧力もない。

客観的に見ると明らかに男性幸福だ。

anond:20240422090211

ほなら男もメイクするほうが資本主義的にも消費が進むしええやん

anond:20240422085233

でも、一般的に言って、職場などで女性だけにメイク実質的強制されているという問題フェミニストからよく指摘されますし、これもルッキズム批判の一部ですよね

anond:20240422083437

メイクルッキズムみたいに言わないでください。

ルッキズムって、まさに恋愛のように内面評価すべきシーンで外面に引っ張られてしまう歪んだ価値観、という理解であってる?

で。

メイクは(ほとんど)そういう目的では使われないし、結果的に引っ張られるならそれは惑わされる方が悪い。誤解されがちだけど、こちとら別に、誰かに見てもらいたいから化粧してるわけじゃありません。気分を上げるため、自分のためにしてるの。言及元の人も言ってるけど、それがセルフケアということだから

anond:20240421224916

文化蔑視メイクしないわけじゃないぞ!

別に女の文化を見下してるのが化粧に手を出さな理由ではない。ルッキズムという差別に反対する意思を込めて、あえてメイクを拒絶してるんだ。

前にも言ったが、見た目とかいう天与の才能ではなく、ありのままの素直な俺自身直視してほしい。

そして運良く噛み合わせがうまくいって、力を合わせて幸せな家庭を築けると評価できたならパートナーとして選んでほしいということだ。これこそ合理性差別真逆にある態度。安全から象牙の塔建設するのではなく自らの血肉を賭けて、メイクしないを実行してる。

anond:20240421225408

問題社会の低知能化。

学術が衰退しメイク学部が勃興、政界芸能界化が進行して

見た目・雰囲気共感社会運用されていく。

2024-04-21

ジムでよく見るお兄さんに憧れてたんだ

俺もあんな風になりてえって。

すげームキムキでガタイ良くて、いつもとんでもない重量扱ってるの。

 

何回か話す機会があって、仕事何してるかって聞いたら、お兄さんがイケイケのお姉さんみたいな格好した写真を見せられた。

そう言えばジム近くの歓楽街で夜たまにものすごくデカくて派手な格好をした女の人?たちがウロウロしてるのを見たことあったけど、あれはお兄さんだったのかと驚くとともに、マッチョを極めるとバッファオーバーフローして女装で稼げるんだなという学びを得た。

シルクドソレイユみたいなすごいメイクから身バレ心配も無さそう。お兄さんはオープンみたいだけど。

anond:20240421170643

男の人の不幸率・自殺率が高止まりしてることについて。

男にとって地獄のような時代になってる

あらゆるジェンダー政策価値観の変遷が全部女様偏重

今まで、女性にとっての地獄時代が続いてきたことのバックラッシュに過ぎないと思う。

コメントにも同様の意見があるけど、少なくとも私はこれを支持する立場

だけど見方を変えると、男の人の不幸率と自殺率は相変わらず相対的に低いままで、この数字だけをみると辛いのは男性であるかのように見える、そうです、不思議ですよね。

私的な仮説だけど、実は、これも男女不平等の結果だと思う。

今まで男性たちはケア役割女性押し付けてきた。女たちをまるでケアを与える道具のように2級の存在として扱って、人間扱いしてこなかったわけね(今でもVtuber癒しを求めておいて、感謝する代わりにイラストサイトでは彼女らを好きに脱がしてたりする。ひどい)。

でも女に気を許されるほど理解のある男性は少ない。都合良く利用されるとリアル人間は怒ります。叱られた結果、多くは女を、清潔感メイクなどの女性文化ごと見下して、遠ざけてきた。

話すたびビックリされるんだけど、基礎的なスキンケアさえ頑なにやらない男の人は驚くほど多いの。

——そうしてるうちに、男性セルフケア能力は退化していった、これは統計証明されてる事実

お化粧にはセルフケア効能があって、女子会には傷を舐め合う意義があるのにね。

ケア価値を軽んじて女の仕事としてまとめて捨て去ったのを今更後悔しても、もう遅い。

暗がりでの女性主義への反発を最近も見たけど、もはや人間扱いが何を意味してるのかさえも分からないようだった。ネットの片隅でお互いを罵りながら陰口を言い合う様子は、外から見るとイビルしか見えない、そして孤立は加速する…………、そんな悪循環があると思う。

anond:20240421014938

男向けの漫画には、極めて差別的ものもある。一方で、「そういうの、だせえぜ」と逆を強く主張する作品もあるのが男の世界である

「〜なものもある」でいいならルッキズム真正から扱った少女漫画なんていくらでもあると思うが……ちはやふるみたいなある程度大人向けの作品を含めていいなら尚更。

 

ブスなんて言わないで

https://pocket.shonenmagazine.com/episode/4855956445078658079

 

デブとラブと過ちと!

https://www.cmoa.jp/title/174614/

 

宇宙を駆けるよだか

https://www.cmoa.jp/title/92621/

 

僕はメイクしてみることにした

https://i-voce.jp/feed/1149763/

 

最近の新し目なところから拾ったけど

90年初頭の少女漫画で、主人公クラス男子告白するも

クラス男子は「この子彼女では自慢できない」という理由主人公を振り主人公も悲しみながらも納得する

みたいな展開を読んだりもした(海野つなみロマンスたまご」)

 

少女漫画には正義を扱ったものがないというが、少年漫画魔王と戦い正義とは何かと大上段で語ってきたうらで

日々の生活を掬い上げて描写し続けてきたのが少女漫画文化だと思うよ

いくら正義について激論交わそうと人は生活し誰かと関わらなくてはならない、その生活を描くに値するものとして来た一翼を少女漫画は担ってきてる

 

今、漫画文化が広く深いテーマ内包できているのは連綿と続く少女漫画内包しているからなので

ちはやふるルッキズムを見つけたからって(アレは意図的にやってると思うが)鼻息荒く拳を振りかぶらず謙虚になるべきかと思う

そういう人間関係機微少女漫画は得意分野なんで色々読んでみたらいいんじゃないすかね

anond:20240421125949

メイクバイアスがかかってるからブ男よりブスの方が少なく見えるんじゃないか

女性すっぴんで出歩けばブスの認知が進むと思うんだけど

anond:20240421111742

基本的に男の美醜は骨格によるところが大きいかメイクで何とかなる範疇超えてるんよ

多少、ならなんとかなるけどね

anond:20240421111742

忍たま乱太郎」の男子清潔感順に並べるとか、集積されたデータ必要だな。

いや、その例はただの思い付きだが。アンパンマンとかでもいい。とにかく沢山の女性たちが気軽に参加できて、清潔感AI学習させられるだけのサンプルを集めなければ。

この問題機械学習によって自動的清潔感ランク付けして、メイク顔面に直接3Dプリンタみたいにプリントするのはどうだろう?

恋愛経験メイク敬遠してる男性って、すげー沢山いるはず。

清潔感判定マシンメイクプリンタはどうかな?

どうやら男性清潔感の欠如が女性心理的安全性を減らしてるらしい。

清潔感問題って、心理的安全性被害なんだよね。

義務教育メイクを教えて、男性全体の清潔感が向上したら嬉しいけど、難しいだろうなぁ。。。

https://anond.hatelabo.jp/20240420105549


この問題機械学習によって自動的清潔感ランク付けして、メイク顔面に直接3Dプリンタみたいにプリントするのはどうだろう?

恋愛経験メイク敬遠してる男性って、すげー沢山いるはず。

彼らを救済するために個々人の努力に委ねたり、義務教育に組み込まれるのを待つ前に、技術パワーで解決する。

それを「作りたいものがない」ままDIYに入門してくる熱意だけはある若者目標としてプレゼントするってわけよ。

よくね?

anond:20240420103640

マジでやめてね!!

男がメイクを知るのは勝手にすればいいし、知ったこっちゃないけど

学校メイクを教えるのなんて絶対やっちゃダメ

ただでさえ化粧しなよって圧力えげつないのに、これ以上ブーストするお墨付きを与えかねない。

男性も、というか男にこそメイクを教えてあげてほしい。

自分心のケア自分自身で面倒見れるとQoL上がるし、清潔感が何か?も理解できるようになるから

学校恋愛を教えて、その内容をまずメイクにするのって、とてもいいアイデアだと思う。

anond:20240421015244

こいつら「セルフケア」って「メイクしか思い浮かばないの?

四六時中Xであれ見てこれ見てギャオってる女さん共はセルフケアしてないの?

anond:20240420202908

フェミだけど学校メイクを教えるのは賛成。

社会が女にメイク圧力を掛けてくるのは事実だし、それは許す気はない。

でも、女性が自らの意思でお化粧をして、まさしく武装なり、セルフケアをするのは自由だ。

受け持ってた児童オモチャのお化粧セットで遊んでた。

だけど男子児童は一切興味を持たなかった。私がフェミニズムを学ぶ前の、だいぶ前の話。

当時は、男の子ってそんなもんかなぁ、と思っていたけど。

でも今では、実は男女の脳は、CTスキャンの精度で物理的に全く同じことを知った。

女性文化を見下して「くだらない」とみなす社会の歪みは、素直で敏感な子どもたちに伝わってしまってる。

その結果、男性セルフケアを軽視するように育ち自殺率が高くなることを、自業自得だとは、私は、思わない。

自己責任で切り捨てず、積極的メイク学校で教えるべき。

白紙

 『人生』っていう本の登場人物って、多分沢山居て。少女AとかBとか、そういう有象無象の頂点に立つのが、主観的物語を見ている、私たち。どんなにクソみたいな人生でも主役はどうしたって変わらないし、変わったように見せかけて実はずっと自分人生を生きてる。

 そんなことを思ったって、今日バイトがあることに変わりない。重たい頭をかかえてクロワッサンを頬張る。時刻は13時。今起きたばっかり。思考が上手く働かない、ふわふわする。日曜日の昼からバイトで潰れるって、一番気分が重たくなる。苦虫を噛み潰したような顔で喉を鳴らす。強化ガラスのコップに、飲みかけのペットボトルから麦茶うつす。

 麦茶って、癖がないから飲みやすい。私がそう思うだけ?麦茶みたいな人生を送ってみたい。さっぱりしていて、透き通った褐色だけど、深みがある。これに氷を入れたら完璧人生。澄み切った氷が心臓になって、溶けた頃には成熟して死ぬ。いいかもしれない。私も麦茶みたいになろう。コップを持って、一気に飲み下す。息を吐けば、頭もすっきり冴え始める。

 結局、どんな人生になるかはこれからの私次第。実は今、こうして悩んでいるけれど、まだ20歳にすらなっていない。酒の味も知らないし、煙草はなんだか不味そう。でも、バイト先でちらと箱を見た、紺色に金の…あの箱は何だったかしら。きっと煙草だ。そこまで考えて、はっとする。私、話がとびすぎるのだわ。口を手で覆う。今何を考えていたか…そう、人生。これからの私のことだ。

 人生色んな可能性がある。事故死ぬかもしれないし、不治の病で夭折するかもしれないし、はたまたギネス記録に認定されるような長寿にもなれちゃったり。でも普通は、適当に生きて適当死ぬ。のだと思う。人生って、主役側で過去は書き換えられないから面倒臭い。でも、先はちょっとだけ変えられるかも、っていう希望だけで生きてる。人間って面白いだってバイト行きたくないだけで、人生のこと考え出すし。

 考えすぎちゃった。精神辛くなる前に、さっさとバイトに向かってみよう。まずはメイクしなきゃ。今日ちょっとアイシャドウラメ多めにしよう。テンション上げたいし。哲学ばっかり考えていたら、人生もたない。

 程々に生きていたい。メイク道具を適当に放り込んだ紙袋を、怠惰に引き寄せる。この瞬間、『人生』のページにはなんて書いてあるんだろう。とりあえずメイク盛れてるといいな。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん