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はてなキーワード: 日本国語大辞典とは

2024-10-30

ぐぬぬ」って昭和にはあった言葉らしいのに、日本国語大辞典にすら載ってない。

昭和にあったというのが嘘なんじゃ?

2024-09-20

anond:20240920131333

失礼ながら、「嘘」は、だまそうという意図とは無関係に「正しくないこと」「事実ではないこと」の意味で用いられています

まり、「ちゆ13歳は「嘘」誤用している」というあなた意見は残念ながら誤りです。

嘘(読み)ウソ

デジタル大辞泉 「嘘」意味・読み・例文・類語

うそ【×嘘】

事実でないこと。また、人をだますために言う、事実とは違う言葉。偽いつわり。「嘘をつく」「この話に嘘はない」

2 正しくないこと。誤り。「嘘の字を書く」

3 適切でないこと。望ましくないこと。「ここで引き下がっては嘘だ」

[出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嘘」意味・読み・例文・類語

うそ【嘘】

名詞

① 本当でないことを、相手が信じるように伝えることば。事実に反する事柄。人を欺くことば。いつわり。そらごと。虚言。虚偽。うそつわり

[初出の実例]「迂踈 ウソ 譃」(出典:温故知新書(1484))

「范式は信士なりまことなうそのない人なり」(出典:玉塵抄(1563)一〇)

② 正しくないこと。誤り。間違い。「うそ字」

③ ( 多く「なければ」「なくては」「ないと」などの表現の下にきて ) 適当ではないこと。不当。

[初出の実例]「那(あれ)は是非鷲見に見せたい。見せなくちゃ謬(ウソ)だ」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)

④ ( 相手言葉への反応として感動詞的に用いて ) その言葉は信じられないの意を表わす語。「『あの人結婚してるのよ』『うそ!』」

2024-08-23

最近カービィ月魄とか星羅とかちょくちょくマイナー単語出してくるよな(前者は本来の読みでもIME登録さえされてない)

こういうのってゲーム開発し始めてからシナリオに合わせてシソーラスとか引っ張り出してきて難しそうで欲しい意味言葉探すのか?

それともあらかじめシソーラス日本国語大辞典を一通り目を通してその言葉意味ほとんど記憶ししてる言語マニアに名高い人を社内や外注で探して協力してもらっているのか

2024-07-24

歴史改竄でどうこうはアサクリより前からやっている。坂上田村麻呂黒人に始まり、ネトフリでYASUKEアニメ化の時も SHOGUN の時も増田でやってたでしょ

ま~た日本語すら検索すら検索しない人による謎の主張が出ているので、コピペしとくね

 

Why do Afro-centrists claim that the first samurai warrior was a black African? - Quora

https://www.quora.com/Why-do-Afro-centrists-claim-that-the-first-samurai-warrior-was-a-black-African

一例:

 

7mo

The original answer and your comment are both wrong. It is very easy to prove Yasuke was a samurai, you just have to check a Japanese dictionary. I searched for 侍・士 (samurai) on the Japanese online encyclopedia コトバンク (Kotobank), which produced a result from 精選版 日本国語大辞典 (Carefully Selected Edition of the Nihon Kokugo Daijiten, aka Shogakukan’s Japanese Dictionary). I’ll post the link at the bottom, but here is the relevant section in Japanese and my translation in English.

 

(3)鎌倉幕府では、侍は僕従を有し、騎上の資格ある武士で、郎従等の凡下と厳重に区別する身分規定が行なわれた。しかし、鎌倉中期以降、その範囲が次第に拡大、戦国時代以降は、諸国大名の家臣をも広く侍と称するようになり、武士一般の称として用いられるようになる。

 

(3) In the Kamakura Shogunate (1185 - 1333 AD), samurai were professional warriors who had servants and were qualified to ride on horseback, and their status was strictly differentiated from ordinary subordinates such as roju. However, from the middle of the Kamakura Shogunate onwards, its scope gradually expanded, and from the Sengoku Period (1467 - 1615 AD) onwards, vassals of feudal lords in various provinces came to be widely referred to as samurai, and it came to be used as a general term for professional warriors.

 

Now we have to ask three questions to see whether Yasuke met this definition:

 

Q: When did Yasuke work for the feudal lord Oda Nobunaga?

 

A: From April 1581 to June 1582. We know this from multiple eyewitness accounts, which I also mention below.

 

Q: Was Yasuke a vassal of Oda Nobunaga?

 

A: Yes, as evidenced by the fact that he was given a stipend, a house, and a job as spear-bearer (a type of bodyguard for the leader of a samurai family). He was also given a short sword called a koshigatana, which was worn as a status symbol and weapon for self-defense at all times by high status samurai. This we know from the Chronicle of Lord Nobunaga, written by Oda Nobunaga’s vassal Ota Gyuichi.

 

Q: Was Yasuke a warrior fighting for Oda Nobunaga?

 

A: Yes, as evidenced by the fact that he fought in three important conflicts. One, Yasuke fought in the Second Tensho Iga War in September 1581. This we can infer because the Jesuits said Oda Nobunaga took Yasuke everywhere with him and he led his own troops into this war. Two, Yasuke fought in the Koshu Conquest from February to March 1582. This we know from the Diary of Ietada, written by Matsudaira Ietada, a vassal of Tokugawa Ieyasu, who was himself a vassal of Oda Nobunaga. Three, Yasuke fought in the Honno-ji Incident of June 1582, in which he tried but failed to save the lives of both Oda Nobunaga and his son Oda Nobutada until Yasuke was the last Oda man standing and surrendered to the traitor Akechi Mitsuhide, who spared his life and returned him to the Jesuits. This we know from letters written by the Jesuits, who were glad to have Yasuke back. According to the Oda family today, Nobunaga’s final order was for Yasuke to help him commit seppuku (ritual suicide by stomach cutting) by decapitating him and bring his head to a courier that returned it to the Oda family, so it could not be used as evidence of victory by Akechi Mitsuhide.

 

So there you have it. Yasuke was a vassal and a warrior for the most powerful feudal lord in all of Japan, during the Sengoku Period. He even assisted his lord’s suicide, a role strictly reserved for samurai. Therefore, he was a samurai. Below is a link to the definition of samurai on Kotobank.

 

 

この界隈で定番日本ことわざは、

"For a Samurai to be brave, he must have a bit of black blood "

(侍が勇敢であるためには、少しの黒人の血を持っていなければならない)

日本人ならそんなことわざないこと誰でも知ってると思うんですけど、当然アサクリ関係ないサイトで見ることになる

 

Where Are The Black People in 'Shogun'? | LEVEL

https://www.levelman.com/where-black-people-fx-shogun/

 

リンク貼れないけど下記とか

"For a Samurai to be brave, he must have a bit of black blood" is an old Japanese proverb. What do they mean with that? : r/AskHistorians

 

 

ちな、悪気なさそうな教師向けサイト子ども向けサイトでも、YASUKEサイキョーは見ます

というか、そもそもUBIがインタビュー動画の中で日系人っぽいアジアンの監修スタッフに『YASUKEは日本で広く受け入れらている』とか言わせてます

 

参考になりましたか

anond:20240724030834

2024-06-16

anond:20240615142701

精選版 日本国語大辞典

い‐か【以下・已下】

名詞

① ( 数量、段階、優劣などを表わす語に付いて ) その基準を含んでそれより下であること。また、基準になるものを含めないで、それより劣っていること。古くは「いげ」。⇔以上。

2024-04-25

anond:20240425134334

https://kotobank.jp/word/%E5%8F%96%E6%80%A5-2068290

精選版 日本国語大辞典

とり‐いそ・ぐ【取急】

〘他ガ五(四)〙 (「とり」は接頭語) たいへんに急いでする。〔文明本節用集(室町中)〕

浮世草子好色一代男(1682)五「ほどなく祝儀を取急(イソ)ぎ」

とり‐いそぎ【取急】

〘副〙 たいへんに急いでいるさまを表わす語。主に手紙などで用いられる。

社会百面相(1902)〈内田魯庵虚業家尺牘数則「先は当用まで取急ぎ草々」

2024-04-24

anond:20240424171953

精選版 日本国語大辞典タックスヘブン」

タックス‐ヘブン

〘名〙 (tax haven) 外国企業に対して、税制上の優遇措置をとっている地域や国。租税避難地。

2024-04-08

anond:20240408182749

増田独自解釈キモいから日本国語大辞典から引用しとくね

たかね【高嶺】 の 花(はな)

遠くからただながめるだけで、手に取って自分のものにすることができないもののたとえ。

2024-02-25

平安時代でも「先」と言えば「未来」を指していた

この言説は正しいのだろうか。この場合過去に書かれた文学などにおいてどのような用法があったか確認すればいいだろう。というわけで『源氏物語から「先」が未来をあらわしている箇所を引用する。

わが御世もいと定めなきを、ただ人にて朝廷の御後見をするなむ行く先も頼もしげなめることと思し定めて、いよいよ道々の才を習はさせ給ふ。

「私の治世もいつまで続くかわからないのだから、(光源氏が)臣下として朝廷後見をすれば、この先も頼もしいだろうと考えて、さまざまな学問を習わせた」といったところだろうか。この「行く先」は未来を指している。

中に十ばかりにやあらむと見えて、白き衣、山吹などのなえたる着て走り来たる女子、あまた見えつる子どもに似るべうもあらず、いみじく生ひ先見えてうつくしげなる容貌なり。

「その中で、十歳くらいに見えて、白い衣に山吹襲の着慣れた上着で走ってくる女の子は、その他の多くの子供とは違って、将来が楽しみな可愛らしい容姿をしている」といったところだろうか。この「生ひ先」も未来を指している。

我が心ながら、かかる筋に、おほけなくあるまじき心の報いに、かく、来し方行く先の例となりぬべきことはあるなめり

自分ことながら、このような身の程知らずのあってはならない恋の報いとして、このように後にも先にも例になりそうなことが起きたのだろう」といったところだろうか。「来し方」は過去、「行く先」は未来、という時間感覚がよく分かる。

一方で、もちろん「先」と書いて過去を指している箇所もある。

あこは知らじな。その伊予の翁よりは、先に見し人ぞ。されど、頼もしげなく頚細しとて、ふつつかなる後見まうけて、かく侮りたまふなめり。さりとも、あこはわが子にてをあれよ。この頼もし人は、行く先短かりなむ

「おまえは知らないのだろう。(姉君と私は)その伊予の老人よりも先に会っていたのだ。けれど、(姉君は私のことを)頼りなく弱々しいと思って、あのどっしりとした男を夫として、このように(私を)馬鹿にしているらしい。とはいえ、おまえは私の子でいてくれよ。あの頼もしい人は老い先短いだろうから」といったところだろうか。この箇所には二つの「先」があるが、「先に見し」は過去、「行く先」は未来を指しているのが面白い。

このあたりを見るかぎり、単に「先」といえば「過去」あるいは順序的な「前」を指しているが、「行く先」のような言い方だと「未来」になるようだ。これは現代的な感覚としてもわかるのではないだろうか。「先に〜〜する」と「この先、〜〜する」の違いだ。

ではさらに遡って中国では「先」という漢字はどのように使われてきたのだろうか。

先(拼音:xiān)是汉语一级通用规范汉字(常用字) 。此字初文始见于商代甲骨文及商代金文,古字形从止(指脚)从人,人举足则前进,表示在前面的意思。 先的基本义是走在前面,引申为时间或空间的次序在先。引申用作名词,特指祖先,又指过世的,多指长辈。

https://baike.baidu.com/item/%E5%85%88/1941548

先(拼音:xiān)は、中国語の一級通用規範漢字(常用字)です。この字は商代の甲骨文と商代の金文で初めて見られ、古い字形は「止」(足を指す)と「人」から成り立っています。人が足を上げると前進することから、先は前にあることを示しています。先の基本的意味は先頭を歩くことであり、時間空間の順序が先にあること意味します。名詞としても使われ、特に祖先を指し、また亡くなった人々、特に長老を指すことが多いです。

意味などを調べてみたかぎり、どうも中国語では「先」が「未来」を表すことはなさそうだ。空間的な順序では「前方」側、時間的な順序では「過去」側、で統一されているらしい。このあたりは中国語に詳しい人の解説を求む。

原義が「先頭を歩く人」で、時間的には「過去」を表すというのは、どう考えればいいだろう。イメージとしては、人々が一列に並んでいて、自分はその真ん中あたりにいる。空間的には、列の先頭の人は、自分の前方にいる。しかし、時間的には、先頭の人が先に動き、自分はその後に付いていくことになる。先祖代々が一列に並んでいるところを想像すると、その「先頭」はいちばん古い人だと考えるのが自然だろう……ということではないか

というか中国語の「先」には「目的地」の用法がないのか。

精選版 日本国語大辞典

先・前(読み)さき

⑥ その行為目的相手となる人、あるいは場所。先方。相手

https://kotobank.jp/word/%E5%85%88%E3%83%BB%E5%89%8D-273534

日本語の「先」には「目的地」という意味がある。たとえば「出掛け先」だとか「勤務先」のような言い方である。そして先ほどの「行く先」はまさにこの用法だろう。つまり「先」という漢字から、まず「目的地」用法が生まれそれから目的の地点」を「時点」にするイメージで「未来用法が生まれた、と考えるべきかもしれない。

まとめ。

1. 日本語では「先」が「過去」を意味したり「未来」を意味したりする

2. 少なくとも平安時代にはそうした用法の混乱が見られる

3. 中国語では今でも「先」といえば「過去」だけを意味するらしい

残りの課題

飛鳥時代奈良時代あたりはどうだったか古事記には未来用法はなさそう?)。

「先」と「前」の使い分け(「先に」「前に」はどちらも過去意味するが「この先」は未来で「この前」は過去である)。

2024-02-18

anond:20240218214253

精選版 日本国語大辞典ではそう定義してる

広辞苑では「年齢や地位が上であること。また、その人。としうえ。めうえ。長上。」

2024-01-07

anond:20240107204006

( ^ω^ )

「「うんざり」を日本国語大辞典で調べると、江戸時代国語辞書「俚言集覧」(りげんしゅうらん)では「ウンジハツル」の「ウン」から戦前辞書大言海」では「ウンズアリ」が語源ではないかとしています。いずれも「いやけがさす」という意味の「倦(う)む」「倦んず」からできた言葉とされます江戸の町民も権力者の横暴にはうんざりしたのでしょう。」

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-12-16/2019121603_02_0.html#:~:text=%E3%80%8C%E3%81%86%E3%82%93%E3%81%96%E3%82%8A%E3%80%8D%E3%82%92%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E5%A4%A7,%E3%81%9F%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

2023-12-28

役不足」と「役者不足」の誤用について調べてみた

はじめに

一般に「役不足」と「役者不足」の誤用については以下のように説明されると思う。

役不足」とは「能力に対して役が不足している・地位が低すぎる」という意味だが、逆に捉えて「役に対して能力が不足している・地位が高すぎる」と誤用されることが多い。「役に対して能力が不足している」ときは「役者不足」と言うべきである

こうした言説について少し検証してみたい。

役不足

まずは「役不足」の辞書的な定義を見てみよう。

精選版 日本国語大辞典

やく‐ぶそく【役不足】〘名〙 (形動)

① 振り当てられた役に対して不満を抱くこと。与えられた役目に満足しないこと。

滑稽本・八笑人(1820‐49)四「くじ次第にして、役不足(ヤクブソク)をいひっこなしだよ」

② その人の力量に対して、役目が不相応に軽いこと。軽い役目のため実力を十分に発揮できないこと。

※文科大学挿話(1926)〈川端康成〉一「人間の才能は役不足時代に衰へてしまひ易いものなんだ」

③ (誤って、役に対して自分能力が足りないの意と解したもの) 役割を果たす力がないこと。荷が重いこと。

※続一等サラリーマン(1952)〈源氏鶏太〉「続・三等重役」の撮影現場を見て「僕は社長の息子なんてのは役不足だね。やっぱり、会社給仕の方が、いちばんピッタリだよ」

能力に対して役が不足している」は② の用法だ。ところが何故か① の用法と分かれている。日本国語大辞典は、古い順に語義を並べているので、つまり本来用法は①で、あとから②の用法が生まれた、ということだ。いったい役不足① と役不足② は何が違うのか。

結論を言うと、役不足①における「不足」とは単に「不満」の意味しかない。

ふ‐そく【不足】〘名〙

① (形動) (━する) たりないこと。欠けていること。また、そのさまやその箇所。不完全。不十分。欠点

② (形動) (━する) 満足でないこと。不平に思うこと。また、そのさま。不満足。不満。不平。

まり役不足」は不足①ではなく不足②の用法だということである。「もっと良い役をやりたい」というだけでなく「自分はこの役には向いていない」とか「こんな重い役はやりたくない」とかそういう不満もひっくるめて「役不足」なのである

たとえば明治22年加須屋寿賀蔵『花嫁』という小説

里吉は何を考へたるか、今更遅八刻(おそまき)の役不足

「アノ若 イゝヱ貢さん 妾(わたし)は萬の何テ、人にないから ヤッパリお岸にでもして貰へば好(よか)った、色気のある…」

これは『伊勢音頭恋寝刃』という演目をやる役者が「自分には万野の役は向いていないからお岸の役のほうがよかった」と文句を言っている場面である。万野は悪役だが重要登場人物であり、お岸と比べて端役だということはないので、これはただ向き不向きの話でしかないことがわかる。

明治23年の右田寅彦『垂氷の月』。

「何時までもお心易く交際(つきあっ)て妹を一人拵へたと思召して下さいましよ」

「イヤイヤ夫(それ)は不承知だ妹なぞと思ふのは些と此方で役不足からマア其気で交際(つきあ)ひませう」

女性が「これからは兄妹のように付き合いましょう」と申し出るが、男性はそれを断り「あなたを妹だと思うなんて役不足だ」と言う場面。このあと「そうですよね私ごときが妹などと迷惑ですよね」「いや妹ではなく妻だと思っているのだ」という少女漫画ばりの展開になるが。この「役不足」を現代的に解釈するとやや不自然で、ここは「兄のような立場には不満がある」とだけ理解すべきだろう。

明治40年の『慶應義塾學報』。

此創立五十年紀念理財学会に於て私は非常にむづかしい役目を言い付かつたので、少々困つて居る所でありますが、併し今更役不足を言つた所が追付かぬ、其役目は慶應義塾に於ける経済学研究の変遷に就ての講演をせよと云ふ、余程これはむづかしい事である

「非常に難しい役目」に対して「役不足」だと言っているので、現在解釈では誤用だと思われるだろうが、これも「役不足」を「役目に対する不満」と言い換えればすんなり意味が通る。

実は日本国語大辞典誤用例として挙げられていた以下のセリフも、

「僕は社長の息子なんてのは役不足だね。やっぱり、会社給仕の方が、いちばんピッタリだよ」

これは「社長の息子役には向いていないから演じたくない」という俳優の不満なので、本来の「役不足」の意味からすれば正しいのである

参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihongonokenkyu/5/3/5_KJ00006039255/_pdf/-char/ja

ちなみに、現在誤用だとされている用法、すなわち「役に対して能力が不足している・地位が高すぎる」という用例は、いつごろから現れはじめたのだろうか。そもそも、どういうつもりでその語を用いているのか判断が難しいところだが、たとえば明治36年の月露行客『三百年後の東京』。

お話の男は貴郎に似ているやうじやありませんか、ホホホホ」

「爾(そう)だと結構ですが情けないことには私はその男に似てはいません誠に意久地なしで、併し貴嬢が能くそ婦人に似ていますよ」

「いいえ、妾こそ其役には適当(はまり)ませんが、貴郎はその役割に不足はありませんよ」

「ぢや拙者には荷が勝ていますが、無理に其役を務めたなら、貴嬢はその情婦の役を努めて下さいますか」

「妾しにその婦人の扮(いでたち)が出来ますものなら、真似て見ても可(いい)のですが……」

と口籠た、勝田ますます胸跳り、恍惚として我にもあらで、

「本統ですか、貴嬢それは、私の役不足を許して下さいますか、若(もし)もそれが真実であつたなら、私は此の世に他の望みがありません」

これは「役に不満がある」でもなし「役が軽すぎる」でもなし「役に対して能力が不足している」と解釈しなければ読めないのではないか

役者不足

現在のところ「役者不足」は「役者としての能力が不足している」と説明されることが多い。一方で、「役者不足」という言葉が多くの辞書に載っていないことを根拠として「役者不足などという言葉はない」あるいは「役不足誤用説明するために新しく生み出された言葉である」とされることも多い。

もちろん、単純に「芝居に出る役者の人数が不足している」という意味での「役者不足」の用例が存在するのは当たり前である。それ以外の、熟語としての「役者不足」の用法を探してみたい。

たとえば昭和6年六大学野球全集』。

これ等のチームが一枚看板たる以上の投手に配するに、力ある捕手をとらへ、しかして二三の力強き打者を加へたならばさういつまでも呉下の阿蒙たるべきものでないと思ふが、如何せん役者不足の憾みがある。

あるいは昭和9年『隣人之友』。

白井喬二といふ男は一時直木あたりが黒幕大菩薩峠の向うを張らせようとヤツキとなつて、身振りこはいろべたべたとすり寄つて見たものだが、そのうち黒幕の直木が舞台へ踊り出してしまつたので、ここもと少しテレた形だが、役者不足でこんどはヨタものどもが白井あたりを担ぎ出すの幕となる

これらのように、「役不足」よりは用例は少ないが、「役者不足」が「人材不足」「戦力不足」のような意味で使われることはあったようだ。

しか昭和12年『キネマ週報』。

妹尾「僕は凡て役者不足のやうな感じがさせられたんです。溝口監督メガフォン執って此のシナリオを用ひたら、まだまだいい映画が出来る筈だと思ひます。」

これはどう捉えるべきだろう。「実力のある役者が出演していない」という意味なのか「出演した役者能力が足りていない」という意味なのか。

昭和19年海音寺潮五郎『父祖の道』。

次には、久光公では役者不足である。かかる思い切った大経綸は、先君のやうなその力量手腕が天下にみとめられている人にしてはじめてできることで、久光公では荷がかちすぎる。

これは明らかに能力不足」の意味である

同じく昭和19年藤森成吉『太陽の子』。

対手がおひさでは風流話には役者不足だつたが、持ちまへの自然さとおほらかさで彼女は補つてくれた。

男が風景の素晴らしさを妻に語っている場面で、これも「能力不足」のほうか。

昭和24年1949年)『新日本経済』。

豪華舞台に淋しい役者不足

これは「財界人めぐり」と題したコラムタイトルだが、戦後財閥解体公職追放大人物がいなくなったことを嘆くものなので、「人材不足」の用例である

と、こうして見ていくと「役者不足」という熟語昭和初期から使われていたようであり、そして当時から人材不足」と「能力不足」で用法が並立していたようでもある。

まとめ

役不足

本来は「役に不満がある」という意味

・それが次第に「役が足りていない」と解釈されて「能力に対して地位が低すぎる」という意味限定されるようになった

・それがさらに「役に対して能力が足りていない」という意味でも使われるようになった(明治末?)

役者不足

本来は単に「役者の人数が足りていない」という意味

・転じて「人材が足りていない」という意味で使われるようになった(昭和初期?)

さらに「能力が足りていない」という意味でも使われるようになった(昭和初期?)

・ただし「役不足」と比べると用例はかなり少ない

2023-11-22

anond:20231122170722

政界

〘名〙 政治家または政治に関与する者の社会政治に関する方面。政海。

舞姫(1890)〈森鴎外〉「昔しの法令絛目の枯葉を紙上に掻寄せしとは殊にて、今は活溌々たる政界運動文学美術に係る新現象批評など」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

これの意味わからんのだろw

そんで「政治世界とか」で言葉をみて「政治世界」がメインでもないって主張してるやつを擁護してるわけだろ?

キチガイすぎるって。

政治世界」って一回調べてみてくれ、出てくる中で「腹の探り合いや駆け引きが生じうるすべての人間関係において」って意味のやつを探してきてくれ。

AIに聞いてみてもいいし、LINE友達に聞いてもいいし、Xで聞いてもいいぞ。

2023-11-09

anond:20231109132727

精選版日本国語大辞典で出典として挙げられているのは狂言「瓜盗人」なので瓜です。

2023-10-09

anond:20231001193911

テスト○×のあたり、結局個人判断なんだよな。まあ、コンセンサスってのは個人判断の集積だけど。

日本国語大辞典が語義や見出し語として採用したら、とか、20年後に他の世代にも広まって残ってたら、とか、何かい基準いかねえ。

2023-08-31

anond:20230831071911

それとも「自尊心」の日本語に対する自分理解不足だろうか。

 ・・・ ということで、どぞ:  

デジタル大辞泉自尊心」の意味・読み・例文・類語

じそん‐しん【自尊心

自分人格を大切にする気持ち。また、自分思想言動などに自信をもち、他から干渉排除する態度。プライド。「自尊心を傷つけられる」

精選版 日本国語大辞典自尊心」の意味・読み・例文・類語

じそん‐しん【自尊心

〘名〙 自尊の気持。自分を尊び他から干渉をうけないで、品位を保とうとする心理や態度。プライド

2023-08-11

anond:20230811180639

酒酊って何だ? 大辞泉にも日本国語大辞典にも載ってないんだが….

anond:20230810220223

「しょうろん」という読みは日本国語大辞典にも大辞泉にも載っていないのだが….

2023-08-05

anond:20230803231126

出自非モテ

 って何だよ。生まれた家が華族でも士族でも平民でもなくて非モテの家の生まれってことか?ww   



参考までに:

日本国語大辞典出自」の意味・読み・例文・類語

しゅつ‐じ【出自

〘名〙 (「…自(よ)り出づ」の意)

① うまれた家柄、血統土地など。また、物事の出どころ。出所(しゅっしょ)。

② (━する) そこから血を引いていること。

2023-04-26

anond:20230426085634

ChatGPT様の回答

1) "えんみ"について

私が持つ情報によると、「塩味」を「えんみ」と読むという表記発音は、江戸時代中期から存在していたとされています。『国語辞典』によると、「塩味」を「えんみ」と読む例は、1712年に発行された国語辞典「和漢三才図会」にも見られるとのことです。また、「塩味」を「しおあじ」と読む例は、現代でも一般的に使われています

2) "しおあじ"について

塩味」を「しおあじ」と読む例については、古くから存在していたと考えられています。『日本国語大辞典』によると、平安時代末期に成立したとされる「枕草子(まくらのそうし)」に「しほあじ」という表記が見られるとのことです。また、江戸時代中期には「しおあじ」という表記一般的になっており、国語辞典「和漢三才図会」(1712年刊行)にも「しおあじ」という読みが記載されています現代でも「しおあじ」という読みが広く使われていると思われます

3) 使い分け

「しおあじ」と「えんみ」は、ともに「塩味」という意味を表しますが、使い分けには一定の傾向があります

「しおあじ」は、一般的には味覚を表す際に使われます食品調味料の味を表現するときに使われることが多く、例えば「しおあじポテトチップス」や「しおあじのだし」などがあります

一方、「えんみ」は、味覚の他にも広い意味を持ち、塩分濃度を表現する際にも使われます化学的な分野での使用が多く、例えば「海水のえんみ濃度」や「食塩水のえんみ」などがあります。また、「えんみ」という言葉は、塩分以外の物質の濃度を表すときにも使用されることがあります

anond:20230426085634

ChatGPT様の回答

1) "えんみ"について

私が持つ情報によると、「塩味」を「えんみ」と読むという表記発音は、江戸時代中期から存在していたとされています。『国語辞典』によると、「塩味」を「えんみ」と読む例は、1712年に発行された国語辞典「和漢三才図会」にも見られるとのことです。また、「塩味」を「しおあじ」と読む例は、現代でも一般的に使われています

2) "しおあじ"について

塩味」を「しおあじ」と読む例については、古くから存在していたと考えられています。『日本国語大辞典』によると、平安時代末期に成立したとされる「枕草子(まくらのそうし)」に「しほあじ」という表記が見られるとのことです。また、江戸時代中期には「しおあじ」という表記一般的になっており、国語辞典「和漢三才図会」(1712年刊行)にも「しおあじ」という読みが記載されています現代でも「しおあじ」という読みが広く使われていると思われます

3) 使い分け

「しおあじ」と「えんみ」は、ともに「塩味」という意味を表しますが、使い分けには一定の傾向があります

「しおあじ」は、一般的には味覚を表す際に使われます食品調味料の味を表現するときに使われることが多く、例えば「しおあじポテトチップス」や「しおあじのだし」などがあります

一方、「えんみ」は、味覚の他にも広い意味を持ち、塩分濃度を表現する際にも使われます化学的な分野での使用が多く、例えば「海水のえんみ濃度」や「食塩水のえんみ」などがあります。また、「えんみ」という言葉は、塩分以外の物質の濃度を表すときにも使用されることがあります

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