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2021-07-01

小説作家殺し-ラノベスレイヤー- 序章

「皮蒸(かわむれ)先生本日はお忙しいところ……」

「本当に忙しいと思ってんなら、そういうのいいから。話ってなんだよ」

「はあ、それが……」

「……う、うう……」

俺の名は皮蒸(かわむれ)巨マラ。超超超人マンガ原作者だ。代表である学園カムショットストーリー「ブッカケグルイ」は累計100億部突破メガヒットで、アニメ化ドラマ化・映画化ゲーム化・パチスロ化・AV化・オナホ化のグランドスラムも達成した。もちろん、一山いくらのヘボい作画担当の功績などではなく、全ては俺自身の実力によるものだ。あまり言いたくないが、これはもはや“神”の御業と呼ぶしかあるまい。

そんな神作家である俺が、俺の新神作「チトースレイヤー」を連載開始したばかりの月刊誌「多爾袞嬰児ドルゴンエイジ)」を擁する出版社、KAMOGAWAの応接室で編集者と向かい合っている。普段ならメール電話で済ませるか編集者の方から俺の仕事場に足を運ぶところを、わざわざ呼びつけるとは。それだけ重要な話なのだろうが面倒なことに変わりはない。

「う、ううう……」

もう一つ気に入らないのは、編集の隣に「チトースレイヤー」の作画担当である漫画家事件愚痴(やまぐち)ヴァギが座っていることだ。事件愚痴は俺と目を合わせることを避けるように、視線をあちこちにさまよわせている。もともと、大きすぎる功名心に反して気の弱いやつだったが、ここまで落ち着きが無かっただろうか。

あいい。さっさと要件を済ませて、おっパブで濃厚接触でもして帰ろう。

「ほかでもありません、『チトースレイヤー』のことです。……第1話ネットでの反響、ご覧になりましたか?」

「ああ、見た見た。オタクが上を下への大騒ぎで大・成・功!って感じだな」

「は、はあ……」

「ううう……」

ライトノベル(くっさいオタク向け小説業界では現在、「チトー転生」というジャンルが異常なほど大流行している。ユーゴスラビア社会主義連邦共和国終身大統領、ヨシップ・ブロズ・チトー異世界で生まれ変わり大活躍する、というのが基本的構造だ。混迷する現代カリスマ的なリーダーを求める日本と旧ユーゴ圏のオタクから強い支持を受けている。目障りなことにコミカライズアニメ化も絶えず、原作同様にヒットを連発している。

しかし一方で、主にネトウヨ傾向の強いオタクからはこのチトー一強の状況に「チトー主人公多すぎね?」「なんでチトー?」「ここは日本だぞ?」といった反発の声も上がっている。「チトースレイヤー」は、そこに目を付けた作品だ。

まず、人気チトー転生9作品主人公であるトーモデルにした9人のチトーを、悪役として登場させる。まあ有り体にいえばパクリだな。殺人レイプ屍姦万引き盗撮オレオレ詐欺など、元ネタトーなら絶対にやらないような安っぽい悪行を重ねて異世界荒らし回るこのパクリトー達を、オリジナル現地チトー主人公がカッコよくブッ殺していくという、痛快チトー転生アンチテーゼストーリーだ。

この内容なら、アンチトー馬鹿オタクどもから手放しの大喝采を浴びるのはもちろん、チトーファン単細胞オタクどもが「このマンガがヒドい!」とかなんとか言って拡散してくれることも同時に期待できるという寸法だ。

「いやー、オタク様様だよな。炎上させてるつもりで勝手宣伝に協力してくれるんだからよ」

「は、はあ……」

「なんだよその辛気臭い顔は。もともと炎上マーケティング前提の企画だったろうが。バカオタクを煽るだけでカネを稼げる、こんな美味しい商売は無いってあんたも乗り気だったはずだよな?」

それでKAMOGAWAがオタクからの信頼を失い、他のオタク向け商品が売れなくなったところで、俺自身は痛くも痒くもない。

「いえ、私ではなく……あの、事件愚痴先生の方が……」

事件愚痴?そういえばお前さっきから何キョドってんだ?」

「う、うううううう……」

「……事件愚痴先生は、ネットでの批判に耐えられずもう限界なので、この仕事からは降りさせてもらいたいと……」

「ああ?」

「う、ううううううううう!」

なるほど、この落ち着きの無さはそういうことか。情けない。曲がりなりにも俺の神原作を任せられた漫画家が、虫ケラオタクが垂れ流すクソリプなんかでいちいち動揺しやがって。

事件愚痴ぃ……お前みてえな陰キャ三流絵描き雑魚を拾い上げて本物の“漫画家”にしてやった恩を忘れたのか?」

「……アキッ!?

俺の視線言葉を正面から受けて、事件愚痴は奇妙な悲鳴を上げた。続いて、ジョロロロという水音と共にたちまち床に溢れる金色の液体。そして部屋中に広がる甘ったるい匂い。圧倒的な恐怖のフラッシュバックで括約筋がゆるんだのだろう。

「皮蒸先生作画担当の扱いには気をつけてくださいとあれほど……!」

「うるっせえな、カワイガリだよカワイガリ

色めき立つ編集適当にいなして、改めて事件愚痴の様子を観察する。

「アキキキキキキキキキキキ……」

ダメだ、完全に壊れている。

漫画家としてはもはや使い物にならないだろう。俺の手足として言いなりになるよう念入りに仕込んだつもりだったが、強化し過ぎたか

「チッ!分かった分かった。じゃあそいつは切って別の絵描きで仕切り直しだな。適当候補をみつくろって――」

「いえ、それが……」

「なんだよ。まだ何かあんのか」

「……企画のものを、無かったことにさせていただきたいと……」

「あ゛あ゛?」

何を、何を言ってるんだこいつは?

「……それは、何のフォローもなく完全に打ち切り、ってことでいいのかな?俺の。神作品を。1話目で?」

「は、はい……」

「ふーん……」

まり暴挙を前にして、俺は逆に冷静になった。

多爾袞嬰児に限らずマンガ編集部は、よっぽどのことが無い限り俺のような超人作家に逆らうことなどできない。“神”の機嫌を損ねれば他誌への移籍などに留まらず、場合によっては雑誌出版社自体を潰すことにもなりかねないからだ。

それがこうしてぬけぬけと、う、う、う、打ち切りを宣告する。つまり――「よっぽどのこと」があったのだ。

「……誰の差し金だ?」

おおかた、パクリ商品の作者の誰かだろう。パクリ元にはKAMOGAWAから出版されている商品も多く含まれているが、それも含めて俺は事前の根回しなどを敢えて一切行わなかった。俺の神作品に少しでも余計な口出しをされるのが我慢ならなかったからだ。

作品が実際に掲載されて内容が明らかになったことで、元ネタ作者たちがガタガタ言いだすことは十分考えられた。だが、実のところそれなら何の問題ない。

こんなこともあろうかと俺は子分ラノベ作家、井頭(いがしら)ヒロブミにひそかにスパイさせることで、元ネタ作者たちの致命的なスキャンダルを既に握っていたのだ。これを使えば、奴ら三文ラノベ作家ときはいつでも黙らせることができる。

「なあ、言ってくれよ編集さん。一体どこのどなたが俺の大事な『チトースレイヤー』に因縁を付けて来たんだい?」

圧倒的な余裕に裏打ちされた笑みさえ浮かべ、いたわるような優しい口調で俺は編集者に尋ねた。

「……はら先生が」

「何て?」

「う、海腹ツブテ先生が……」

「!……海腹先生……」

俺としたことが、無意識のうちに敬称を付けていた。それほどの名前なのだ。海腹ツブテというのは。

海腹ツブテ。個人ホームページで連載していたSF小説SOAセガ・オブ・アメリカ)』が大人気となり、KAMOGAWAの惨劇文庫から書籍化されてデビューVR空間に降り立った黒衣のキリストが、右の頬と左の頬の二刀流で敵を次々に回心させていく無双ストーリーが、若年層の圧倒的な支持を得る。

アニメ化した際に小馬鹿にするつもりで原作を読んだのだが、仮想現実世界の多彩な戦闘シーンを表現するその圧倒的な描写力には、俺ほどの神作家が舌を巻いた。正直に言えば生まれて初めて、負けた、とすら思った。

作家としての振る舞いも私生活でも清廉潔白のもので、トラブルなどは一切無い。井頭ヒロブミのやつによるストーキングでも、唯一弱みを握ることができなかった相手だ。

SOA』の主人公はチトーではないのだが、だいたい似たような内容だからと雑に知名度優先で「チトースレイヤー」のパクり元に採用したことが仇になるとは。

「う、海腹先生が……『チトースレイヤー』がこのまま連載継続されるのであれば、全作品版権をKAMOGAWAから引き上げたいと、そう仰られていて、それで……」

「……」

ちなみに、『SOA』は累計1000億部突破の超絶歴史的ギガヒットだ。

……クソッ!クソッ!クソッ!何で陰キャ文字書きごときが俺の上を行きやがるんだ!

俺は必死努力して余裕ぶった笑顔を再び作ろうとしたが、それが失敗していることは自分でもよく分かった。

「……へ、へえぇえええええええええ……う、う、う、海腹センセイがねぇえええええええ……それなら、う、う、う、打ち切りっ!も、仕方ないですねぇえええええええええええええええええええええええッッッ!!!!」

「アキキキキキキキキキ!?

エイジジジジジジジジ!?

作家が真に怒りを覚えた時に発する“神気”をモロに浴びて、事件愚痴同様に編集者人格を一瞬で破壊された。二人の足元には、体液すべてが尿と化したかのような黄金色の池が大きく広がっていく。

俺は無言で立ち上がり、聞くに耐えない虚ろな二重唱を背に応接室を後にした。破れた肉袋に用はない。

腹いせに受付嬢腹パンしてからKAMOGAWAの社屋を出てすぐ、行きつけのおっパブへの道を歩きながら俺はスマホ電話をかけた。相手は小談書店マンガ編集者だ。

「あ、どうも〜皮蒸で〜す(笑)いつもお世話になっとります〜(笑)いまお時間よろしいっスか?はいはい……あのですね、ちょっとおもしろ企画が3つほどありまして〜」

自分で言うのもなんだが、俺は企画を通すのが異常に上手い。編集者に、この漫画バカ売れしそう!と思い込ませる口先にかけては、この世で誰にも負けない自信がある。いや、もちろん作品自体も実際にバカ面白いのだが。

ともかく、この企画だけは作家生命をかけて何があろうと絶対に通す。通してみせる。

「『クソ編集スレイヤー』と『クソ漫画家スレイヤー』、それから……『クソラノベ作家スレイヤー』っていうんですけどね。どれにします?」

2021-01-26

関ケ原の戦い西軍が勝った世界線に住んでる

結論から言うと、東軍が勝った世界線に住んでる人かわいそう。

以下、ざっくり現代までの歴史を書いていく。

徳川家康関ケ原で討ち死に。徳川秀忠切腹。両者の首は一条戻橋に晒される。徳川家結城秀康が引き継ぐも実質滅亡。

その後関東には何人か大名が移り住んだが誰も定着せず荒れ野のまま。

関東なんて今もほとんど人が住んでいないド田舎の話は誰も興味がないと思うので話を元に戻す。

関ケ原の戦い後、小早川秀秋関白になるも5年で病死。その後は豊臣秀頼関白になる。日本上杉、宇喜多毛利島津などが各地域を100年ほど分割支配し、相互監督をはたらかせていたが、戦争が起こらず、外国との交易も進み商業が発展していったので時代遅れ武士は次第に消えていった。その代わりに交易利益を上げた大名が豊臣を中心に貴族化していく。というわけでこちらの歴史の授業ではいちいち武将名前なんて覚えない。そちらではやたらと武士がもてはやされているらしいが、こちらでは武士鎌倉幕府まではともかく、室町幕府以降はの混乱を引き起こし元凶で、野蛮で恥ずかしい存在しかない。交易経済が発展しているので、日本のせまーい土地で米なんてものを作らせて税金徴収するなんてバカなことは関ケ原の戦いの50年後にはなくなった。18世紀に入ると各地域農民労働者が蜂起して自治権漸次的に認められるようになっていく。そちらとは違って武士の強権的な支配がないのでゆるやかにリベラル化していく素地があった。キリスト教も新旧両派が認められ、仏教二大勢力になっている。その後、ユダヤ教イスラム教を信じる人も増えていく。武士がいなくなっていくにつれて神道儒教は消えていった。後述のように、近隣のアジア諸国でも儒教は消えていった。今でも神社の残骸のようなものは残っているが参拝する人は誰もいない。

19世紀になると大名支配していた地域労働者農民代表者からなる議会と豊臣を首班とする貴族からなる議会が設置されていく。いわゆる列強とも条約を締結したが、そちらの江戸幕府かいものが結んだような不平等条約ではない。もちろん条約議会承認する。19世紀の半ばにはアメリカヨーロッパ思想日本語に翻訳され、誰でも読めるようになっているが、モンテスキューロック思想自分たちのやっていることと大して変わらないということで学校議論する程度。そちらの学校では武士の強権的な支配によって作られたせいで自由議論することは認められてないらしいけど、こちらは子どもたちが自由議論して学ぶのがメイン。この教育きっかけに貴族の力は次第に失われていく。19世紀半ば以降は欧米列強に対抗するため、近隣諸国連合国家形成する構想が何度も浮かぶアジア大陸では日本と同様、仏教キリスト教がメイン。儒教は非合理的なので衰退。ここでは一致できるのだが、しかし、ヨーロッパ発の社会主義思想の影響もありうまくいかない。結局最初は2~3か国の同盟から連合が始まる。19世紀終盤にはアジア圏と欧米列強との間で大きな戦争が起きる。武士のような強権的で野蛮な人間が早い時期にいなくなり、無駄戦争はしなくなっていったこともあり、1年ちょっとで早々に講和条約を締結。20世紀を迎える。


20世紀に入ると漸次的にアジア太平洋連合国家APS)が形成されていく。APSはそれぞれの構成国で温度差はあるもの民主的憲法国民が制定した国家からなる。日本列島地域は力を失った貴族政治的な実権を失い、国民代表からなる議会と各地域代表者からなる元老院APS議会派遣される議員存在している。ヨーロッパで発生したファシズムと戦う第二次世界大戦こちらの世界でも勃発する。しかし、日本地域に強権的で野蛮な武士存在しないこちらの世界では他国侵略を行うようなことはない。APS含む連合国がイタリアファシストナチスドイツを倒して戦争は2年半で終結。その後、APS共産圏欧米諸国との間でイタリアドイツを再建。アジア大陸では中国共産党APSの戦いが続くが、1964年に休戦。中華人民共和国はそちらの世界よりも規模がかなり小さく(朝鮮半島の付け根北部地域のみ)、影響力もあまりない。APS中東諸国に対する共産圏アメリカ侵略から防衛にあたり、友好関係現在に至るまで結び、勢力圏を拡大。意地でも共産主義を譲らないソ連と意地でも資本主義を手放さなアメリカ1980年代になると衰退していく。インド中東諸国が加入したことAPSアジア太平洋連邦共和国(FRAP)へと改組される。FRAPと欧州連合アメリカソ連の再建の中心となる。


21世紀に入ると世界はFRAP、欧州連合北米連合南米連合アフリカ連合連邦国家構成されていく。返す返すも、そっちの世界のように東日本の野蛮な武士支配権を握らなくてよかったと思ってる。

2019-09-17

信念を貫き通す人の行く末が気になる

説明するまでも無いけど、韓国文在寅大統領のことね。

世の中には、目の前の現実をあえて見ないで、自分の信じる信念や正義最期まで追い求める人というのが存在する。

では文大統領の信じる信念や正義とは一体何か?

当然、韓国北朝鮮とを統一させて「高麗連邦共和国」を作ることである

彼の信念を念頭に考えてみると、文大統領が今までやってきたことの整合性が手に取るように分かる。

日本人を怒らせるようなことばかりしてきたこと、在韓米軍撤退させようとしてきたこと、国連北朝鮮経済制裁決議を平気で破り続けていること。

大統領という人は、完全なる確信犯である

韓国経済がどうなろうと、日韓関係がどうなろうと、米韓関係がどうなろうと、東アジアがどうなろうと。

北朝鮮との統一という「確固たる信念」のためなら、全てを犠牲にしてもいい人なのだ

しかし、大統領という権力を持って信念を貫き通した人が最期にどうなるのか、怖いもの見たさであっても気になる。

2017-11-05

08憲章

一、まえがき

 今年は中国立憲百年、「世界人権宣言公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、また中国政府が「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に署名して10周年である。長い間の人権災害と困難かつ曲折に満ちた闘いの歴史の後に、目覚めた中国国民は、自由・平等・人権が人類共同の普遍的価値であり、民主・共和・憲政が現代政治の基本的制度枠組みであることを日増しにはっきりと認識しつつある。こうした普遍的価値基本的政治制度枠組みを取り除いた「現代化」は、人の権利をはく奪し、人間性を腐らせ、人の尊厳を踏みにじる災難である21世紀中国がどこに向かうのか。この種の権威主義統治下の「現代化」か? それとも普遍的価値を認め、主流文明に溶け込み、民主政体を樹立するのか? それは避けることのできない選択である

 19世紀中葉の歴史の激変は、中国の伝統的専制制度の腐敗を暴露し、中華大地の「数千年間なかった大変動」の序幕を開いた。洋務運動(1860年代初頭から約30年続いた)はうつわの表面の改良(中体西用)を追求し、甲午戦争日清戦争1894年)の敗戦で再び体制の時代遅れを暴露した。戊戌変法(1898年)は制度面での革新に触れたために、守旧派残酷鎮圧にあって失敗した。辛亥革命1911年)は表面的には2000年余り続いた皇帝制度を埋葬し、アジア最初共和国を建国した。しかし、当時の内憂外患歴史的条件に阻害され、共和政体はごく短命に終わり、専制主義が捲土重来した。うつわの模倣と制度更新の失敗は、先人に文化的病根に対する反省を促し、ついに「科学と民主」を旗印とする「五四」新文化運動がおこったが、内戦の頻発と外敵の侵入により、中国政治の民主化過程は中断された。抗日戦争勝利後の中国は再び憲政をスタートさせたが、国共内戦の結果は中国現代全体主義深淵に陥れた。1949年に建国した「新中国」は、名義上は「人民共和国」だが、実際は「党の天下」であった。政権党はすべての政治・経済・社会資源を独占し、反右派闘争、大躍進、文革、六四、民間宗教および人権擁護活動弾圧など一連の人権災害を引き起こし、数千万人の命を奪い、国民と国家は甚だしい代価を支払わされた。

 20世紀後期の「改革開放」で、中国毛沢東時代の普遍的貧困絶対的全体主義から抜け出し、民間の富と民衆生活水準は大幅に向上し、個人経済的自由社会的権利は部分的に回復し、市民社会が育ち始め、民間人権政治的自由への要求は日増しに高まっている。統治者市場化と私有化経済改革を進めると同時に、人権の拒絶から徐々に人権を認める方向に変わっている。中国政府は、1997年1998年にそれぞれ二つの重要な国際人権規約に署名し、全国人民代表大会2004年憲法改正で「人権の尊重と保障」を憲法に書き込んだ。今年はまた「国家人権行動計画」を制定し、実行することを約束した。しかし、こうした政治的進歩はいままでのところほとんど紙の上にとどまっている。法律があっても法治がなく、憲法があっても憲政がなく、依然として誰もが知っている政治的現実がある。統治集団は引き続き権威主義統治を維持し、政治改革を拒絶している。そのため官僚は腐敗し、法治は実現せず、人権は色あせ、道徳は滅び、社会は二極分化し、経済奇形的発展をし、自然環境と人文環境は二重に破壊され、国民の自由・財産幸福追求の権利は制度的保障を得られず、各種の社会矛盾が蓄積し続け、不満は高まり続けている。とりわけ官民対立の激化と、騒乱事件の激増はまさに破滅的な制御不能に向かっており、現行体制の時代遅れ直ちに改めざるをえない状態に立ち至っている。

二、我々の基本理念

 中国の将来の運命を決めるこの歴史の岐路に立って、百年来の近代化歴史を顧みたとき、下記の基本理念を再び述べる必要がある。

自由:自由は普遍的価値の核心である言論出版信仰集会結社・移動・ストライキデモ行進などの権利は自由の具体的表現である。自由が盛んでなければ、現代文明とはいえない。

人権人権は国家が賜与するものではなく、すべての人が生まれながらに有する権利である人権保障は、政府の主な目標であり、公権力の合法性の基礎であり、また「人をもって本とす」(最近の中共のスローガン「以人為本」)の内在的要求である中国のこれまでの毎回の政治災害はいずれも統治当局が人権を無視したことと密接に関係する。人は国家の主体であり、国家は人民に奉仕し、政府は人民のために存在するのである

 平等:ひとりひとりの人は、社会的地位・職業・性別経済状況・人種・肌の色・宗教・政治的信条にかかわらず、その人格・尊厳・自由はみな平等である。法の下でのすべての人の平等の原則は必ず実現されなければならず、国民社会的経済的文化的政治的権利の平等の原則が実現されなければならない。

 共和:共和とはすなわち「皆がともに治め、平和的に共存する」ことである。それは権力分立によるチェック・アンド・バランスと利益均衡であり、多くの利益要素・さまざまな社会集団多元的な文化と信条を追求する集団が、平等な参加・公平な競争・共同の政治対話の基礎の上に、平和方法で公共の事務を処理することである

 民主もっと基本的な意味は主権在民と民選政府である民主には以下の基本的特徴がある。(1)政府の合法性は人民に由来し、政治権力の源は人民である。(2)政治的統治は人民の選択を経てなされる。(3)国民真正選挙権を享有し、各級政府の主要政務官吏は必ず定期的な選挙によって選ばれなければならない。(4)多数者の決定を尊重し、同時に少数者の基本的人権を尊重する。一言でいえば、民主は政府を「民有、民治、民享」の現代的公器にする。

 憲政:憲政は法律と法に基づく統治により憲法が定めた国民基本的自由と権利を保障する原則である。それは、政府の権力行為の限界を線引きし、あわせて対応する制度的措置を提供する。

 中国では、帝国皇帝権力の時代はすでに過去のものとなった。世界的にも、権威主義体制はすでに黄昏が近い。国民は本当の国家の主人になるべきである。「明君」、「清官」に依存する臣民意識を払いのけ、権利を基本とし参加を責任とする市民意識を広め、自由を実践し、民主を自ら行い、法の支配を順守することこそが中国根本的な活路である

三、我々の基本的主張

 そのために、我々は責任をもって、また建設的な市民的精神によって国家政治制度と市民的権利および社会発展の諸問題について以下の具体的な主張をする。

1、憲法改正:前述の価値理念に基づいて憲法を改正し、現行憲法の中の主権在民原則にそぐわない条文を削除し、憲法を本当に人権の保証書および公権力への許可証にし、いかなる個人・団体・党派違反してはならない実施可能な最高法規とし、中国民主化の法的な基礎を固める。

2、権力分立権力分立現代的政府を作り、立法・司法・行政三権分立を保証する。法に基づく行政と責任政府の原則確立し、行政権力の過剰な拡張を防止する。政府は納税者に対して責任を持たなければならない。中央と地方の間に権力分立とチェック・アンド・バランスの制度を確立し、中央権力は必ず憲法で授権の範囲を定められなければならず、地方は充分な自治を実施する。

3、立法民主:各級立法機関直接選挙により選出され、立法は公平正義の原則を堅持し、立法民主を行う。

4、司法の独立:司法は党派を超越し、いかなる干渉も受けず、司法の独立を行い、司法の公正を保障する。憲法裁判所設立し、違憲審査制度をつくり、憲法の権威を守る。可及的速やかに国の法治を深刻に脅かす共産党の各級政法委員会解散させ、公器の私用を防ぐ。

5、公器公用:軍隊の国家化を実現する。軍人は憲法に忠誠を誓い、国家に忠誠を誓わなければならない。政党組織は軍隊から退出しなければならない。軍隊の職業化レベルを高める。警察を含むすべての公務員政治的中立を守らなければならない。公務員任用における党派差別を撤廃し、党派にかかわらず平等に任用する。

6、人権保障人権を確実に保障し、人間尊厳を守る。最高民意機関(国会に当たる機関)に対し責任を負う人権委員会設立し、政府が公権力を乱用して人権を侵害することを防ぐ。とりわけ国民の人身の自由は保障されねばならず、何人も不法な逮捕拘禁・召喚・尋問・処罰を受けない。労働教養制度(行政罰としての懲役)を廃止する。

7、公職選挙全面的民主選挙制度実施し、一人一票の平等選挙を実現する。各級行政首長の直接選挙は制度化され段階的に実施されなければならない。定期的な自由競争選挙と法定の公職への国民選挙参加は奪うことのできない基本的人権である

8、都市農村の平等:現行の都市農村二元戸籍制度を廃止し、国民一律平等の憲法上の権利を実現し、国民移動の自由の権利を保障する。

9、結社の自由国民結社の自由権を保障し、現行の社団登記許可制届出制に改める。結党の禁止を撤廃し、憲法と法律により政党の行為を定め、一党独占の統治特権を廃止し、政党活動の自由と公平競争原則確立し、政党政治正常化と法制化を実現する。

10、集会の自由平和集会デモ示威行動など表現の自由は、憲法の定める国民基本的自由であり、政権党と政府は不法な干渉や違憲の制限を加えてはならない。

11、言論の自由言論の自由出版の自由学術研究の自由を実現し、国民知る権利監督権を保障する。「新聞法」と「出版法」を制定し、報道の規制を撤廃し、現行「刑法」中の「国家政権転覆扇動罪」条項を廃止し、言論の処罰を根絶する。

12、宗教の自由:宗教の自由と信仰の自由を保障する。政教分離実施し、宗教活動が政府の干渉を受けないようにする。国民宗教的自由を制限する行政法規・行政規則・地方法規を審査し撤廃する。行政が立法により宗教活動を管理することを禁止する。宗教団体〔宗教活動場所を含む〕は登記されて初めて合法的地位を獲得するという事前許可制を撤廃し、これに代えていかなる審査も必要としない届出制とする。

13、国民教育:一党統治への奉仕やイデオロギー的色彩の濃厚な政治教育と政治試験を廃止し、普遍的価値市民的権利を基本とする国民教育を推進し、国民意識確立し、社会に奉仕する国民美徳提唱する。

14、財産保護私有財産権を確立保護する。自由で開かれた市場経済制度を行い、創業の自由を保障し、行政による独占を排除する。最高民意機関に対し責任を負う国有資産管理委員会設立し、合法的に秩序立って財産権改革を進め、財産権帰属責任者を明確にする。新土地運動を展開し、土地の私有化を推進し、国民とりわけ農民の土地所有権を確実に保障する。

15、財税改革:財政民主主義確立納税者の権利を保障する。権限と責任の明確な公共財政制度の枠組みと運営メカニズムを構築し、各級政府の合理的な財政分権体系を構築する。税制の大改革を行い、税率を低減し、税制を簡素化し、税負担を公平化する。公共選択住民投票)や民意機関議会)の決議を経ずに、行政部門は増税・新規課税を行ってはならない。財産権改革を通じて、多元的市場主体競争メカニズムを導入し、金融参入の敷居を下げ、民間金融の発展に条件を提供し、金融システムの活力を充分に発揮させる。

16、社会保障:全国民カバーする社会保障制度を構築し、国民教育医療養老・就職などの面でだれもが最も基本的な保障を得られるようにする。

17、環境保護:生態環境保護し、持続可能な開発提唱し、子孫と全人類に責任を果たす。国家と各級官吏は必ずそのために相応の責任を負わなければならないことを明確にする。民間組織環境保護における参加と監督作用を発揮させる。

18、連邦共和:平等・公正の態度で(中国周辺)地域の平和と発展の維持に参加し、責任ある大国のイメージを作る。香港マカオの自由制度を維持する。自由民主の前提のもとに、平等な協議と相互協力により海峡両岸の和解案を追求する。大きな知恵で各民族の共同の繁栄が可能な道と制度設計を探求し、立憲民主制の枠組みの下で中華連邦共和国樹立する。

19、正義の転換:これまでの度重なる政治運動政治的迫害を受けた人々とその家族名誉を回復し、国家賠償を行う。すべての政治犯と良心の囚人を釈放する。すべての信仰により罪に問われた人々を釈放する。真相調査委員会設立歴史的事件の真相を解明し、責任を明らかにし、正義を鼓舞する。それを基礎として社会の和解を追求する。

四、結語

 中国世界の大国として、国連安全保障理事会の5つの常任理事国の一つとして、また人権理事会メンバーとして、人類の平和事業人権進歩のために貢献すべきである。しかし遺憾なことに、今日の世界のすべての大国の中で、ただ中国だけがいまだに権威主義の政治の中にいる。またそのために絶え間なく人権災害と社会危機が発生しており、中華民族の発展を縛り、人類文明進歩を制約している。このような局面は絶対に改めねばならない! 政治の民主改革はもう後には延ばせない。

 そこで、我々は実行の勇気という市民的精神に基づき、「08憲章」を発表する。我々はすべての危機感責任感・使命感を共有する中国国民が、朝野の別なく、身分にかかわらず、小異を残して大同につき、積極的市民運動に参加し、共に中国社会の偉大な変革を推進し、できるだけ早く自由・民主・憲政の国家を作り上げ、先人が百年以上の間根気よく追求し続けてきた夢を共に実現することを希望する。

(括弧)内は訳注。

原文:

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/8f95023140c18356340ca1d707aa70fe

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/84859dc4e976462d3665d25adcd04987

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/d5a614fa9b98138bb73cd49d3e923b40

転載自由、出典明示)

2010-04-19

IQ84

20XX年、日本女性人権を剥奪することに成功した!!

女性男性生産用の分娩器と、全ての男のオナホールとして機能すべく人工授精された大量生産女性の2種類に分類された。かくして日本は史上例の無い一人一穴制度実施された!!そして経済産業省女性管理資源分配課課長今日も世の男性のためにあてがう大量生産女性の分配に頭を悩ませていた!!

「失礼します。課長本日納入のオナホールナオン187名の分配準備が完了しました」

「よし、すぐに発送してくれたまえ」

かしこまりました。ところで、最近増えている苦情の件ですが・・・」

「またか。まったく愚民どもはこっちの苦労も知らないでいいたい放題だな」

「同感です。3年前に開始した当制度ですが、開始から半年もたたないうちに全国規模で苦情が増えはじめまして、なんでもしまりが足りないとか、胸が大きすぎる小さすぎるとか、肌が汚いとか、人形を相手にしているようで物足りないとか…」

「まったく、オナホールナオン一体を分配するのにいったいいくらかかると思っているんだ。だいたい人工授精で増やすといっても適齢期になるまで飼育して出荷できる最低限の状態にまで育てるだけでも数百万単位でかかるんだぞ。それにどんな駄目男にも従順に従うようにプログラムするのにさらに百万単位の金がかかる。その上さらに個々人のニーズに合った調教を施すとしたらさらに経費がかさむぞ。そこまでして金をかける必要があるのかね、苦情を言っている愚民どもに」

「苦情を階級別に分類しますと、もっとも苦情が多いのがE階層、ついでD階層と最下層のF階層が多いようです。しかしC階層になると苦情件数はぐっと減って無視できるほどになっています。はっきり申しまして、納税額の低い下層階層のためにオナホールナオン品質向上を行うのは無意味だと思われます」

「君の言うとおりだ。ろくに納税もせず政府からあてがわれる女を当てにするようなやつらに女の品質云々を言う資格は無い。大体このようなばかげた制度をはじめたのが間違いだったのだ。弱者救済などとばかげた理念を掲げて貴重な金を垂れ流す現状はどうだね?外交的にも人権重視のEUUSAをはじめ、つい最近民主化した中華民主連邦共和国からもそっぽを向かれ、世界中からクレイジーとののしられる始末。かつて基幹産業であった自動車産業は廃れ、朝鮮半島アフリカ中近東諸国にオナホールナオンを輸出することで露命をつないでいるのがわが日本国の現状だ。こうなったのもすべて行き過ぎた弱者保護政策の結果ではないか」

課長がいつもの怒りの大演説をぶっていると、職員があわてて部屋に入ってきた。

課長、大変です。サイバーテロです」

気がつくと課全体のシステムがのっとられ、画面には「処女解放戦線」の文字が。

課長はいきり立った。

「もう許せん、やつら下層賎民どもめ、今に見ておれ」

課長情報戦略室のデータを下に軍警察テロリストどもを一斉検挙しました。テロに関係ない不平分子も今回の事件を契機になし崩し的に摘発できたようです」

「うむ、大変よろしい」

「こちらが摘発した不平分子リストですが、軍警察から経済産業省に不平分子再利用についての意見が求められているようです。当課はこの件に関してもっとも関係の深い部署ですから、当課の意見が最優先されて検討されると思われます。いかがいたしますか」

「そうだな、わしもずっと考えていたんだが、あれはどうかな、オナホールオトコ。やつらの人権を剥奪してロボトミー手術を受けさせて、同性愛者のオナホールとして分配する。彼ら同性愛者は男であるにもかかわらず、その性的嗜好が災いしてオナホールナオンを配ることができなかったからな」

「名案でございます。男性オナホール男性人権が守られているために実現困難とされていました。しかし今回の事件を契機に世論が我々の味方をする方向に動いていますから、十分現実味のある案となるでしょう」

「よし、決まりだ。当課はこの案で行くぞ」

そして次年度、オナホールオトコ法案が可決され、不平分子ロボトミー手術を実施された上で、男性同性愛者に配られることとなった。かくして、従順オナホールオトコが、日本各地で嬌声を上げる、すばらしい世界が実現した。

「いいこと思いついた、お前、俺の中でしょんべんしろ」

「お前俺のことバキュームカー勘違いしてるんじゃないのか」

アッー!

増田は何かお尻に異物感を覚えながら目を覚ました。どうやら変な夢を見たせいで、寝ぼけてテニスラケットを尻の穴に突っ込んでいたらしい。そして自分IQが84であったことを思い出し、少し落ち込んでからすぐ忘れた。彼は尻をかばうようにして布団から這い出し、おもむろに壁を数回蹴った後、PCの電源を入れてはてな匿名ダイアリーを開いた。階下で「あらいけない○○に朝ごはん作るの忘れてたわ」という母の声がかすかに聞こえた。さて今日も女を馬鹿にする書き込みでも書いてオナニーして寝るか。無職の彼は匿名ダイアリーで女を侮蔑してたくさんのレスをもらうときだけ、生きていることの喜びを実感できるのだ。

さあ今日も女を馬鹿にしてレスをたくさん稼ぐぞ。

おわり

 
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