はてなキーワード: 体外受精とは
妊婦になった。
予想もしなかった事態に正直戸惑っているが、もちろんそれに向けた行為はしていた訳で当然の結果でもある。
だけど自分は一生妊娠しないだろうとどこかで思っており、その予感を裏切られた形。
医師から「おめでとうございます」と言われた時は変な気分だった。
私はもう随分前から不妊治療を受けていて夫も私も検査をしたのだけど理由がみつからなかった。
晩婚だったため年齢が唯一絶対の理由としてはあるけれど、他に理由がみつからないという状態。
不妊治療にはいくつかの方法があって、徐々にステップアップしていく方法が一般的だ。
・タイミング療法(セックスのタイミングを医師が指示するだけ)
・人工授精(薬で受精のタイミングをコントロールしつつ、濃縮した精子を機械で注入)
・体外受精(手術で卵子を取り出し、精子と受精させた上で受精卵を胎内に戻す)
私は結局体外受精まで進んだ。
体外受精は「採卵」と「移植」の2段階で作業するが、辛いのは採卵。
心身ともに変調をきたし、仕事もろくにできない、私は2度とやりたくない。
移植から約1か月、医師が「おめでとうございます」と言うので私は授かったらしい。
医師の判断の根拠はホルモンの値で、妊娠しないと出ないホルモンが検出されたから妊娠とのこと。
まだ何も見えないし、根拠も薄いが私のなかには1cmにも満たない自分とは違う人間が居るという事実に
今はただ驚いている。
まあ年が年なもので、ここからどうなるかはわからないのだけど。
夫と医師以外には言えないような状況のため、増田に書いてみました。
■追記
http://anond.hatelabo.jp/20140307163032
授かるといいね!祈ってる。
そうだね、色々な人がいるよね。
世代で括ったのは失礼だった。
私が受けた小中学校の性教育なんて酷いもんでね、生理は妊娠するための準備ですだとか、男性がマスターベーションしたくなるのは不自然なことではありません、みたいな説明があったくらい。
ちなみに横浜の話ね。
医師が学校にきて詳しい説明をしてくれたなんて、とても恵まれた環境だと思う。
あなたが、子どもを後回しでいいって思う人が具体的に想像できないように、早くに子どもを産まなきゃいけない理由が想像できない環境だったんだよね。私が20代にいた環境っていうのは。
上記のお粗末な性教育に加えて、雑誌は夫婦二人暮らしをもてはやしてる(経済的に充実してからの子育てのほうがいい、みたいな特集もあった)、芸能人は元気に高齢出産してるし、周囲も焦って子ども作る必要ないんじゃない?みたいな空気。
で、30過ぎた今でも周囲で子どもがいる夫婦は1〜2割くらい。
授からなくて不妊治療してる夫婦は結構いる。体外受精に踏みきった人もね。
いまだに「もう35歳だし2人目厳しいかも」なんて言うと、本気で「えー、もっと高齢で産んでる人いるし、大丈夫でしょ?」なんてことを本気で言う人がいる、そんな環境なんだよね。
何だか統失患者の文章みたいでまとまりがなくさっぱり文意がつかめないのですが。こういう文法は正しいけれど意味は支離滅裂という文章を書けるのもある種の才能なんでしょうか。
どうもここには一見、女に不利なことを書くと理路もへったくれもなく噛みつくことが目的で噛みつく頭がおかしい人が常駐しているみたいですけどね。
さて、それはさておき、意味が分かる部分について反論しておきましょう。
まず先述したように哺乳類での一夫一婦制はごく珍しい例で、一説では全種の3%のみとも言われています。これはオスもメスも「本来は子育てをしたくない」という当然の行動原理があることを踏まえれば、特に哺乳類で一夫一婦制がほとんど見られないのも当然です。
子育てをしない、もしくはオスかメスかのどちらか一方に押し付けることが可能なら、その間に押し付けた側の性は別の相手と繁殖活動が可能になりますので、そういう方向に進化するわけです。魚類でオスのみに育児行動が見られる例が割合あるのは、魚類の多くが体外受精をするせいです。つまりメスが卵を産み、オスが射精している間にメスが逃げれば、結果的に面倒を見るのはオスしかいなくなりますので、オスに育児行動が見られるように進化していくわけです。
哺乳類の場合は出産はもとより、哺乳行動が必ずありますから、メスが育児行動をすることはあらかじめ決定されています。メスが育児をする以上、オスは育児をしなくてもかまわない場合がほとんどになりますので、哺乳類では一般にオスの育児行動が見られない、オスの育児行動が見られるのはつまり一夫一婦制なので、一夫一婦制が見られない、ということになります。
鳥類では肉食が多いために一夫一婦制が一般的ですが、鳥類は哺乳類と違って雌ヘテロ型の性染色体の性決定様式なので、ここで述べているY染色体の劣化の問題は発生しません。
ヒト以外での一夫一婦制の哺乳類ではやはり肉食動物に多く見られるのですが、代表例であるオオカミの場合は、しばしばつがいの入れ替わりがある、集団の中において核となる夫婦だけが繁殖するなど、ヒトとは少し変則的なのですが、まあ一夫一婦制による子育て行動が見られます。オオカミの近縁種で他の繁殖形態をとる種がないので(家畜化されたイヌは別にして)、比較はできないのですが、他の種と比較すればやはりY染色体の劣化は程度としては見られますが、ほとんど問題になるレベルではありません。
これはオオカミの場合、ライフサイクルが短いこと、繁殖力が高いため個体数の増大においては繁殖力そのものよりも、空間的な制約の方が大きいことが挙げられます。1995年にイエローストーンでは31頭のオオカミが導入されましたが、それから20年を越えて、近隣三州での個体数は2000頭を越えていると見られます。
つまりY染色体が劣化してそのため絶滅する個体系統があっても、すぐにそれを補う数が補填されるということです。蓄積されてゆくエラーの中にはY染色体の機能向上させる方向に働くエラーもありますから、そういうY染色体を持ったオスの子孫がたちまち空いた空間を埋め尽くすので種全体としての健全性は保たれます。ヒトとは繁殖速度とライフサイクルがまるで違うので、比較になりません。ヒトの場合、狩猟採集生活下では人口置き換え水準をほんのわずか上回る程度の繁殖速度ですから、遺伝的に絶滅する夫婦の割合が高ければその空間を埋めることは出来ないのです。
Y染色体が劣化した場合、当然、残されてゆくY染色体は同質化していきますので、繁殖力の弱い個体は絶滅するだけで、種の多様化とは逆の現象が発生します。過剰繁殖かどうかは環境が決定するので、基本的に人口置き換え水準が維持されているならば過剰でもなければ過小でもありません。環境によって制約を受ける最大個体数に適応した人口置き換え水準がヒトの場合は、自然状態ではおおよそ特殊合計出生率にして4.2前後なのですから、これを下回る場合は絶滅、もしくは生息域の縮小へと至ります。一夫一婦制において結果的に特殊合計出生率が低下する現象がみられる場合、後になればなるほど遺伝的な同質性は強まっていきます。言うまでもなくそれは種の多様化とは正反対の現象であって、ここでのあなたの主張は「頭がおかしい」というしかありません。
また現在、イスラム圏など「一夫多妻制度」の人類社会があるが、そこが生殖能力が高いか? 人口比では一夫一妻制の社会の方がよほど大きい。つまり、個々人のうち、少数者が生殖子がよわかったとしてもそういう種は一夫一妻主義のもとでも淘汰されへっていくはずなのだから問題はなく、この主張は一夫多妻主義者の虚偽だ。
イスラム圏での婚姻形態について余りにも無知すぎます。そもそもイスラムにおける一夫多妻制は未亡人や孤児の扶養を目的としているため、扶養力がない時点での一夫多妻制は許容されていません。実際には9割以上が一夫一婦制での婚姻形態であり、比率から言えば圧倒的にイスラム社会は一夫一婦制の社会です。更に言えば、出生率がイスラム社会の方が高めであるのは言うまでもないことです。ナイジェリアなどにはイスラム教徒とキリスト教徒がそれぞれいますが、キリスト教徒の方が出生率は低いです。これは同様にエジプトのコプト教徒社会などでも言えます。
そもそも生物学における繁殖形態と、文明史上の婚姻形態の話は別です。オスとメスが性行為をすれば、その婚姻形態がいかなるものであれ妊娠しますので、文明史においてはありとあらゆる婚姻形態が見られます。完全に一夫多妻制の社会、完全に一夫一婦制の社会というものはないのです。日本や中国では圧倒的多数は一夫一婦制でしたが、権力者が一夫多妻制であったのは言うまでもないことです。厳格に一夫一婦制を求めるキリスト教社会にあっても、フランスにおけるロワイヤル・コンキュビーヌの制度に見られるように、多妻制は見られます。
生物学における一夫一婦制とは、繁殖形態が種のグランドデザインにまで及ぼす影響がある程度があることを指して言うのです。ヒトの場合は、雌雄差が小さい、性淘汰の影響が見られない、等々の理由から生物学的に一夫一婦制がデフォルトであることが立証されているのです。
正直言ってこの程度のことさえ知らないで、何かを言おうと思うこと自体、蛮勇と評するよりありませんが、何か衝動に駆られて物を言おうとする前に少しは頭を使うとか知識を得ようとしてはいかがでしょうか。
文明社会における婚姻形態の話と、生物学における繁殖形態の話はまったく異なると言うことを言いました。
本来、生物的にはあり得ない一夫多妻制が文明社会でしばしば見られるのも文明による干渉、歪みです。
例えば、南米や太平洋諸国ではY染色体とミトコンドリアDNAの不自然な組み合わせの例が見られます。Y染色体が男系のみを通して、ミトコンドリアDNAが母系のみを通して継承されることはよく知られていますが、南米や太平洋諸国では、ミトコンドリアDNAが現地由来、Y染色体がヨーロッパ由来である場合が多く見られます。南米で先住民系として扱われている例でも、Y染色体の割合では半数以上がヨーロッパ系という例もありました。これは言うまでもなく大航海時代以後のヨーロッパの帝国主義がもたらしたレイプと殺戮の影響であるわけですが、同様の例はアメリカの黒人でも見られます。
つまりY染色体を辿る限りアメリカ黒人男性のほとんどは実は白人の子孫なのであって、彼らをアフリカ系と呼ぶのは遺伝的には半分しか正確ではありません。オバマ大統領の場合は、こうした普通のアメリカ黒人男性と違って、ミトコンドリアDNAがヨーロッパ由来、Y染色体が東アフリカ由来になっています。これは彼の両親が自由結婚した結果であって、オバマ大統領はアメリカの黒人ではあっても、遺伝的にアメリカ黒人男性のメインストリームとは奴隷制の負の遺産を共有していません。
自然界における一夫多妻制は遺伝子の優劣によって決着がつきますが、文明社会ではそうではないわけです。それは武力や財産や社会的地位によって影響を受けますので、自然界における一夫多妻制のもたらすY染色体の競争が起きずに、Y染色体の弱体化をむしろ加速させます。本来、子を持つことが叶わない生物学的に弱い男子が、社会的影響などによって多くの妻を得ることは、弱い男子の遺伝的影響が狭い集団の中で蓄積してゆくことを意味します。
公家や皇族で男子が生まれにくいというのはまさしくこの影響であるわけです。おそらく公家の夫婦の間ではY染色体の劣化がいちじるしく蓄積しているために、男性の側で性染色体が母系由来のX染色体しか機能せずに結果的に女子しか生まれない、女子が生まれやすくなるのです。Y染色体は男系を通してしか継承されませんから、たとえば皇室で健康な女性をいくら導入しても、この問題は解消されません。
文明社会では確かに一夫多妻制は純粋な生物学的な競争ではなく社会制度によって干渉を受けるためにY染色体の劣化をむしろ加速させるでしょう。逆に言えば純粋に繁殖力や性的な魅力(ほぼ繁殖力と重なる場合が多いです)のみで一夫多妻制が行われれば、Y染色体の能力がかさ上げされます。
http://anond.hatelabo.jp/20130514124434
結婚してなかなか子供が出来ず、俺は割とのんびり構えてたが妻が不妊治療に踏み切った。
タイミング療法や数回の人工受精で一年ほど続けて結果が出ず、体外受精に踏み切ったら一度で出来た。
不妊治療してた日々、一度着床して切迫流産した時は流石に俺も大泣きしたっけ。
セックスのあと、効果なんかないのにバカみたいに妻を逆立ちさせたり。
子供授けてくれるという神社にも行ったし、コウノトリで有名な豊岡にも行った。
ともあれ、なんとか授かった二人の子供は今は小学生だけども、可愛くてたまらない。
ただ子育てもそれなりに大変だ。
あれだけ子供を欲しがった妻も、年に何度かは「子供なんかいらなかった」と零す事もあるくらいだ。
まぁそれも含めての幸せといえばそうかもしれないが…。
元増田さんは一人はいらっしゃるのだから、あんまり悩まないで欲しいな。
ちなみに俺の姉ちゃんは二度流産してしまい、結局授からなかった。
うちの子供の人気者になってるけどね。
このへんに触発されたので、簡単にまとめてみる。意外とよく知らない人が多いみたいだし。
http://anond.hatelabo.jp/20130505120241
http://anond.hatelabo.jp/20130504200740
不妊治療と言うと、試験管ベビーみたいな印象が強いかもしれないけど、ピンからキリまでいろいろある。
以下、分かりやすさを重視して書くので、正確な表現になってない部分があるのは容赦してくれ。
いちばん「キリ」なのがこれ。
卵子は排卵してから24時間しか生きていないので、排卵して24時間以上経ってから何回セックスしても、その月に妊娠するのは不可能。
一方精子のほうは3~4日くらい生きてるので、排卵日の前日とか前々日くらいにセックスするのが理想だ。
排卵日は、「生理開始日から2週間後くらい」とか「毎朝体温を測って、低温期から高温期に移り変わるあたり」とかで一応素人でも予測可能だけど、人によっては生理不純だったり、体温がバラバラだったりして分かりにくいことがある。
そこで、超音波とか尿検査とかで正しい排卵日を予想してもらい、いつセックスすればいいのか教えてもらうのがタイミング療法。
費用は月5000円くらい。
これは、膣に出された精子が、子宮の中に入って行けないときに使う。
原因は、精子の数がやや少ないとか元気がないとかでなることもある。
また、健康な子宮は、精子が中に入って来るのを助けるための粘液を出しているんだが、その粘液の量が少なかったり、精子と相性が悪かったりする場合もある。
名前は大仰だが、やってることは大したことない。オナニーで出した精子を、ゴミとか不純物を取り除いたあと、スポイトみたいな道具で子宮の中にピュッと入れるだけ。
費用は1回2万円程度。
これは、主に卵子のほうが子宮に入れない場合の治療だ。(精子の数が極端に少ない場合も使う)
卵子は卵巣で育って、その後卵管を通って子宮に来るわけだが、その卵管が詰まってるとか、卵管と卵巣の接続がうまくいってないとかで、卵子が子宮に入れなければ、いくら精子が頑張って子宮までたどり着いても受精不可能になる。
そこで、注射器みたいなのを卵巣に刺して卵子を吸い出して、シャーレで精子と受精させてから子宮に戻すことになる。
費用は1回30~40万円くらい。
ただし、一度に複数(多い人なら10個以上)の卵子を取り出し、受精させて冷凍保存しておくことが出来る。
その場合、2回目以降は、保存してある受精卵を解凍して子宮に入れるだけなので10万円程度で済む。
普通は卵子に精子をふりかければ自然に受精するんだが、精子に問題があって、それが出来ない場合がある。
そういう時、卵子にミクロな注射器を刺して、精子を注入することで授精させることが出来る。
費用は1回40~50万くらい。
複数の受精卵を一度に作って保存すれば、2回目からは10万円程度で済むのは体外受精と同じ。
ホルモンバランスが悪いと、卵子がうまく育たなかったり、せっかく受精してもその後すぐ流産してしまったり、ってことがある。
こうしたホルモンの治療は、上のどれかの治療を併用して行うのが普通だ。
卵子の老化はほぼ年齢と比例するが、全ての卵子が一様に老化していくわけではない。
老化が進んで駄目になってしまった卵子と、まだそこまで老化してなくて受精可能な卵子がある。
20歳だったら10個中9個が使える卵子だが、40歳になると10個中1個しか使える卵子がなかったりするわけだ。
10個中1個でも使える卵子があるのだから、数打てば当たる作戦を使えば妊娠は不可能ではない。
要するに10か月連続で、いいタイミングでセックスすれば、1回は妊娠できる……計算になるのだが、問題は、その10か月という時間である。
もともと「ギリギリ受精可能」くらいだった卵子が、その10か月の間に更に老化が進んで、受精不可能になってしまうことがある。
高齢の場合は、とにかく治療に時間をかけている余裕がないのだ。タイミング療法や人工授精をしていたら、あっという間に時間が過ぎ、使える卵子がなくなってしまう。
1度に10個の卵子を取り出してしまう。そして、そのうちうまく受精できた1個を子宮に戻せば、うまくいけばそのまま育って妊娠できる(もちろん、ダウン症などの確率は若い妊婦よりも高くなるが)。
もしあなたが若ければ、気軽に不妊クリニックを受診してみよう。
数千円の治療を2、3か月受けただけで妊娠できる可能性が高い。
もしあなたが高齢であるなら、1分1秒でも早く体外受精しよう。
その場合、うまく妊娠出来てもダウン症などの確率が普通より高いので、出生前検査をおすすめする。
高齢かつ、体外受精や出生前検査のお金がない場合、また、超高齢(42~44歳ぐらいで、使える卵子はほぼ枯渇する。どんなに数を打ってもゼロはゼロである)の場合は、潔く諦めて、夫婦2人で過ごす老後の在り方を考えよう。
あれごめん記憶違いかな? 確かに最初のケースは妊婦が死亡してたのは覚えてる。
当時似たような事件が何度か騒がれた。
http://facta.co.jp/article/200606057.html
東京地裁民事部は国内で医療訴訟を最も多く扱っているが、受理件数は年々増え、
93年に442件だったのが今では1千件を超えている。
02年に受け付けた訴訟896件のうち、内科26%、外科23%、整形外科15%に次いで、
産婦人科は12・25%。このうち胎児管理や胎児仮死など産科領域が圧倒的に多い。
一般に周産期医療をめぐる訴訟の3割以上は産婦人科関連といわれ、産科領域の訴訟は少なくないのだ。
家庭での自然分娩が大半だった昔に比べ、今はクリニックや病院での出産が増え、周産期死亡率も世界で最も低い。
ちょっと話がずれるが下記のような話もある。
体外受精に代表される生殖補助医療の急速な発達も、日本の産科医不足に影を落としている。
それに伴い出生体重1500グラム未満の極小未熟児、超未熟児が新生児の0・7%(約8千人)と、
体外受精導入以前の2倍に増加している。
多数の専門医と専門看護師による24時間監視・勤務体制の新生児集中治療室(NICU)でしか、
染色体異常、成長障害など多様な問題をはらんでいる。
増えている高齢出産でも、35歳以上の初産児出産は母子ともに急激なリスク上昇を伴う。
近い将来、周産期死亡率の悪化を招く恐れがある。
男女ともに40歳を過ぎた頃から、なんとなく人生の到達点がぼんやりと見え始める。仕事を持つ人は、その立場や職責からそろそろ定年を見据える年齢となるだろう。頑張っても先は知れてる、頑張りすぎると体を壊す、そんな年齢。でもほどよく頑張らないと、人生がドンドン先細って行くのを肌に感じる年齢だと思う。
さらに女性は、機能的に子供を作れなくなる事で、産むか産まないかを決心する年齢であり、より人生の進むべき方向性や選択肢が狭くなる気がする。
働きながら子を作るか、家庭に入るか、作らないで生きるのか。そんな苦しい設問に頭を悩ますことが無くなる変わりに、選択肢自体がなくなり「子供を作らなかった自分」が、のさばってくるのだ。
アラフォーって、女性が「産めるのに産まない」選択をする境界年齢であろうと思う。もちろん子を既に持つ人にとっても、最後の子を宿そうかどうかと考える時期だと思う。
アラフォーになって、(産まない選択をしたが既に子供のいる方や産めなくて産まなかった人は別として、)理由はどうあれ「産めるのに一人も産まない選択」をした女性にとっては、この年齢以降は産めるのに産まな「かった」人生が、今後一生待ちうけている。
結婚する時「子供の無い人生を歩もう」と決心した2人なのに、女性が産めない体になってから「別に子が出来たから離婚」なんて、どんなに辛い一生が彼女を待っているか。
そんな男性を選んだ女性の自己責任なんて、口が避けても言うべきでない。それほど一生をかけた精神的な暴力を受け続けなくてはならないのだから。
少し脱線するが、子供が欲しくて不妊治療を頑張る女性の、その辛さは男性には分かるまい。夫に「も」不妊検査を切り出すだけで、また体外受精の精子提供を提案するだけで「そんなにまでして子供は要らない。」なんて男性はシレッと言ってのける生き物だから。
出来るかもしれない可能性にかけることすら簡単に拒否されて。それなのに、妻が出来ない年齢になってはじめて「オレは子供が欲しかった」「子の命には代えられない」などと、どの口が言うセリフで自分を正当化して自分の罪をごまかし、子供を宿せなくなった女性をいとも簡単に捨ててしまう。
そういう意味では、男性には子供を持つことに年齢のリスクは伴わない。
女性が子供を作らないこと。その決意と年齢の関係にはリスクが伴う。
「作れるのに作らない」女性に「子供を作れ作れ」と、周囲がおせっかいを言うのは、そのリスクを知っているからだと思う。
「作れるけれど作らない」人は、作れなくなってから作っておけば良かった、と後悔しないよう色々と、作れるときに準備や調査や保険をかけておいてほしいなぁと思う。
夫は、別に子供が欲しいわけではない。どちらでもいいと言っている。
それは嘘でも思いやりでもなく、本当に、心底どちらでもいいらしい。
できたら楽しいと思うけど、夫婦二人でも楽しいし、僕はそれでいい。
君がどうしても欲しいなら不妊治療するのは構わないし協力するけど、
3回体外受精をして、3回目で着床したものの、8週、心拍確認後に流産。
ホルモン補充でうつっぽくなる体質らしく、1年間常に後ろ向きな精神状態。
正直、これを続けるのはかなり気が重いが、可能性がある以上、もう少し取り組まないと、後で後悔しそうだとは思う。
そんな状態でも仕事を続けていられるのは、私がフリーに近い仕事だから。
ペースを落としても、今のところ誰にも迷惑かけない。
もっと集中して取り組みたいことがある。
その間、精神的にも肉体的にも負担が重く、仕事はおろそかになっていいのか?
それとも、もう子供を持つことはあきらめて治療をやめ、仕事に集中するのか?
2人の子のはずだけど、夫の意思はどこにもないので、私が決めるしかない。
もし、彼が「子供が欲しい」とひとこと言ってくれれば、1年といわず2年でも3年でも頑張れるのに、と思う。
でも、そんなこと強制できないし、それは仕方がない。
自然に授かれば考える必要などなかったこの問いを、突きつけられている。
僕も男性不妊ぎりぎりの線で、自然妊娠と体外受精試して駄目で顕微授精を妻にお願いした。
でね、とても勝手な言い分だけど、凄く情けなかった。
何処かしらマチズモには毒されているらしく、どうしても否定される気分は拭えない。
あなたも書いているように、本当に女性にだけ一方的な負担を強いる。
自分の欠陥で、妻に負担を強いる情けなさ。
なので、僕は「一緒に頑張ろう」とは言えなかった。「頑張ってくれ」も嫌だった。
だから、終わったときに「大丈夫?」としか聞けなかった。
夫の人も、なんと言っていいのかわからないのかも知れない。
だから、変に悩むより、気持ちをぶつけてみた方が良いよ。
タイトルに不適切な表現がありますが、あえて使わせてもらいます。不愉快な人はごめんなさい。
3年前の今頃、夫が重度の男性不妊だと分かり、現在まで子供なし。今年中に体外受精をしようと夫婦で決めていたので先週の私の誕生日(土曜で夫の仕事が休み)に不妊専門の病院へ行ってきた。
本当はもう少し早くに不妊外来へ行く予定だったんだけど、婦人検診の乳がん検査にひっかかってしまい、精密検査に時間がかかってしまった。
エコーで腫瘍が左胸に1つと右胸に2つみつかり、そのうち1つは問題なし、残り2つは「異型細胞」で癌ではないが正常でもなく、今後癌化する可能性もあるので半年毎の経過観察ということに。体外受精をする予定だとあらかじめ伝えていたので、主治医は今後はホルモンの影響等も考えて経過観察する予定だと言ってくれた。
エコー、マンモグラフィー、MRI、針生検と、癌の可能性がなければしない検査(針生検)までしたので、結果が出る前に乳がんの覚悟はしていた。30歳になる前1ヶ月間は乳がん検査と結果待ち。まだ20代だし3つの腫瘍が全部癌ならすぐに全身に転移して死ぬのかな・・・と、とても不安だたけど、私を不安がらせないようにか、夫は「絶対癌じゃないよ」と言うだけだった。
3年前、夫の精子検査の日、夫は結果を聞く前に仕事に戻ったので私は一人で結果を聞いた。
先生:「はい、○○さんの奥さんね?えーっと、ご主人とは自然妊娠は無理ね。精子が少なすぎるから。体外受精でも無理だろうね。子供ほしいなら顕微授精以外無理ね。」
私:「え・・・・?」
先生:「顕微授精の説明は看護師から聞いて帰ってください。はい、お疲れ様でした。」
私:「え・・・、先生、無理って絶対に無理なんですか?」
先生:「絶対とは言えないけどこの数字じゃねー、考えても仕方ないよ。」
徐々に自分の体から血の気が引いていくのを感じて、意識がボーっとして、大して何も質問が出来なかった。ただ、先生の言い方が冷たくて冷たくて、平常心を保つのがやっとだった。何で夫は帰ったんだろう、一緒に居てほしかったと強く思った。今考えれば、同情した言い方をすると泣いてしまうかもしれないから、淡々と言ってくれたのかもしれない。
なので、今回は自分の検査だったけど、結果を聞く時は一緒に居てほしかった。癌じゃないと思うけど、もしも癌だと言われた時には、夫に隣に居てほしかったから仕事を休んで一緒にきてとお願いした。有給があまってるので休めたけど、「結果聞くだけなら一人で行けるでしょ?」って言われた。夫は私がお願いしたら嫌でもお願い事を聞いてくれるのでそれはありがたい。だけど、自分の本意じゃないことも口にするので、時々傷つく。
乳がん検査の結果を聞いた帰りの車の中で、「今は癌じゃないけど、来年には癌になってるかもしれないから、早く子供、作らないとね。もし癌になったらしばらく子供作れないもんね。」って私が言ったら、「見つかってないだけで、俺の体のどこかにも癌あるかもしれないし。」って言われた。夫にとってはその程度の事なんだ・・・と思った。
今までは、夫が不妊で子供が出来ないから自分に引け目はなかった。だけど、自分が癌になって夫の子供が産めなくなるのは申し訳ないと思った。だからすぐに体外受精の病院へ行くことにした。
だって、もし妊娠中に発ガンしたら、癌の治療と中絶のどちらかを選択しないといけない。治療をしないで出産する人もいる。それで子供を残して死んでしまう人も居る。考えすぎだろうけど、やっぱり癌化する可能性があるのなら、今後の最悪の状況は頭をよぎる。
誕生日の前日、外食をしてホテルに泊まった。ちなみにホテルは会社の保養所指定先。誕生日、結婚記念日は必ず外食をしてプレゼントとカードを渡すようにお互いしてきたので、今回も夫はそうしてくれた。だけど、その渡し方が悲しかった。渡し方くらいでって男の人は思うだろうけど・・・。
今までは食事の時にバースデーソングが流れてプレゼントを渡されるとか、日付が変わった瞬間に渡されるとか、そういう演出をしてくれる人だった。
今回はホテルについてベッドに転がったら、「はいこれ」ってプレゼントとカードをベッドに置かれた。午後10時くらいで、まだ誕生日じゃなかった。
私:「え?もう?まだ誕生日きてないよw」
夫:「20代のうちに渡したいから」
私:「え?だって誕生日プレゼントでしょ?誕生日にほしかったな」
夫:「30代とかいやでしょ?20代のお前にあげたかった・・・云々・・・」
夫は同級生で、誕生日は11月。いつも私が先に年をとるけど、自分では今年30歳になるのがそんなに嫌じゃなかったから、夫が20代の私に固執した発言をしたのが悲しかった。
次の日、私の誕生日、日本でも有数の体外受精の権威の病院へ行った。夫の結果はやっぱり悪くて顕微授精以外無理だと言われたけど、私は状態がよかったらしい。
男性側が不妊の場合は、女性は正常でも不妊でもあまり関係なくて、排卵誘発剤を使ってできるだけ沢山の卵子を作って、薬で全部を一気に排卵させて、卵巣から直接卵子を採取する。自己注射になったので、誘発剤は自分で注射器で毎日打つことになった。看護士が別室で注射の打ち方を教えてくれたけど、自分のお腹に注射器を90度の角度で針の根元まで刺すなんて、グロいし怖い。いきなり練習でやってみてと言われたけど、緊張してうまく出来なくて、痛かった。針がお腹に刺さっていかなくて、「痛い、これ以上針が入らないんですけど」と私が看護士に言ったら、「大して痛くないくせに」って夫に言われた。人に刺されたら痛くないんだろうけど、自分で自分に刺すのは、うまく出来ないから痛い。どうせなら「頑張れ」とか「大丈夫大丈夫」とか、そういう励ましの言葉がほしかった。
お昼頃に病院についたけど、初診で体外受精の準備が全部整ったので、自分でする薬や注射一式を渡されて、スケジュールも説明されて、あとは自分のタイミングで始めてくださいって言われた。今度病院に行くのは、自分で誘発させた卵子を採取してもらう時。少しづつ治療が始まると思ってたのにいきなりスタートを切らされた感じがあって戸惑った。
たまたま病院が私と夫の母校大学から車で30分くらいの所にあったので、その日は誕生日だし、病院が終わったら、大学まで行って、昔し住んでたマンションを見たりよく一緒に行った居酒屋に行ったり、同級生が働いてるバーによって久しぶりに話がしたいって夫に言っておいた。子供を作る前に、少し昔しを懐かしみたかったから。
病院を出て夫に「大学近辺に行くんだよね?」って言われて「うん」って言った。病院を出た時19時を過ぎていて私は検査が多かったので疲れてたけど、誕生日なので楽しく過ごしたかった。夫は精液検査だけだったので、待ちくたびれてたのかもしれない。何だか二人とも疲れてた。
「あと2回ここくれば、それで終わりだよね?」って夫が言って、私はキレた。
これから家で注射をしたり色々準備して、病院に行くのはあと4回。そのうち2回は私は腹腔鏡手術をしないといけない。夫は1回、オナニーをして精子を出すだけ。
こんなこと思っちゃいけないんだろうけど、夫のせいで私は痛いきつい辛い思いをしてホルモン治療をするのに、夫はアダルトビデオを見てシャーレに射精すればそれで終わり。体外受精は男性と女性の精神的肉体的負担が全然違う。本当は「夫が健康だったらこんなことしなくていいのに」って思ってるけど、精子がなくて辛いのは夫だから、それは言わないようにしてた。だけど、最近の夫の思いやりのない発言に限界だった。
「2回じゃなかったっけ?」って夫がまた言った。かる~く言った。意外と大したことないねって感じで言った。私が口を開いたら醜い言葉しか出ないから、ずっと黙ってた。涙が止まらなかったけど、横を向いて気付かれないようにしてた。これから顕微授精に向けて私がなにをするのか、夫婦で説明を受けたのに、夫は聞いてなかったんだ。だって2回じゃない。
乳がん検査の時、「もしも癌でも、自分のことを第一に考えて、子供は無理して作らなくてもいいよ」って言ってほしかった。
誕生日の日、「30歳おめでと。30代も一緒に楽しく過ごそうね」って言ってほしかった。
注射が痛いって言った時、手を握ってほしかった。
帰りの車で、「体外受精で辛い思いをするかもしれないけど、一緒に頑張ろう」って言ってほしかった。
きっと私がこうしてほしいって言ったら、そうしてくれる。夫は優しい人だ。だけど、自発的に思ってるわけじゃないのがわかって辛い。
「何で心配してくれないの?」って言った後「大丈夫?」なんて言われても嬉しくない。
体外受精までして子供を作っていいのかも不安だし、答えが出ない。もしかしたら子供は作らないほうがいいのかなって時々思う。
ありのままの出来事を人に言うと、単なる夫への愚痴・悪口になるので友達にも言えない。
最近こんなことが続いてたけど、本当は夫は優しい人だし大事にしてくれてると思う。夫のことが大好きだし夫も好きだと言ってくれる。
毎日一緒に夕食を食べてくれるし、週末も一緒にいてくれる。いつもパソコンばかりしてるけど、外でも手をつないでくれるし、夫を知ってる人はみんな「愛妻家だよね」って言ってくれる。
ただ、すごく鈍くて察することをしないだけ。私が普通の声のトーンで怒ったら気付かない鈍い人。
自分たちの事は客観的に見れないけど、客観的には幸せな夫婦です。自分でも幸せだと思ってる。
今回、色々とヘビーなことが短期間に集中したので誰かに愚痴りたくて増田に思いを綴ったけど、こういうことを乗り越えて他人が夫婦になっていくんだと思う。
そう思いたい。だから頑張ろう。
不老長寿の時代は間違いなくやってくる。だが問題が一つある・・
不老長寿が可能になれば、まず最初に利用するのは死を恐れる老人達だろう。彼らはだいたいが金持ちなので、若者と比べれば簡単に費用を出せる、病院にとってはありがたい客だ。
そうなると、老害がいつまでも死なないということになり、今まで老害が死ぬことで前に進んできた文明が停滞する可能性が高まる。
老害は過去に固執する性質をもつやっかいな人種だ。高齢化が進めば、確実に老害率も高まるはず。困った。
対策を少し考えてみた。
若者重視の政策をよりいっそう推進する。これがまず第一だろう。高齢社会とは子供が少なく老人が多い社会。ということは、手厚く保護されるべきは少ない子供。今までのように、5,6人産んで3人死ぬのが当たり前という社会ではないのだから、子供手当をはじめとして子供重視の政策は重要だ。
次に、体外受精の推進。現在はまだ発展途上だが、より優れた子供を産み出すデザイナーチャイルドも社会にはたくさん必要になるはず。優れた人間がたくさん誕生すれば、老害を社会から蹴り落とすことも可能なはずだ。
次に、それと関連したエリート教育の徹底化。哲人政治ではないが、社会は真に優れた人間が動かすことでより発展できる存在だ。現在もエリート教育は行われているが、問題はエリートではない人間への待遇が悪すぎること、選択権がないことだ。私が描く社会とは、エリートだけが社会を動かすために要職に就き、それ以外の人間は就けないというものだ。もちろん、働かない自由も認められる。エリートではない人間達は一定水準の生活を保障される。現在の社会は欠陥だらけである。まず、働かない人間を守る術がないこと。人権という言葉がにわかに注目を浴びてきてはいるが、それならば生まれてきただけで生存権が完璧に保証されなければならない。働かざる者飢えるべからずとは小飼弾の言葉だが、本当に人権という概念を追求していきたいなら、人が生きるのに条件をつけてはならないのである。
そして、不老、若返り技術の発展が必要だ。老害がなぜ生まれるのか、簡単なことだ。老害は脳が正常に働かなくなっているから老害なのだ。つまり、脳の衰えを防ぎ、若返り出来るようなテクノロジーが求められる。
これはデザイナーチャイルドとエリート教育によって発展することが望まれる。人権がますます強大な権利となれば人を殺すことは出来なくなる。加えて不老長寿技術がある。ならば、老害を排除するというより、無害化する方向に持って行くのが一番いい。罪を憎んで人を憎まずである。老害は生得的なものではなく老化の弊害に過ぎないのだから。
こうして老害もいなくなり、人々は生まれながら生活を保障され、エリートが社会を動かす。次の時代はどうなるだろうか。
エリートにも限界はある。エリートは所詮人間でしかない。人間は機械には絶対に勝てない。だから、次は機械の時代になるだろう。
エリートは人を超える機械を作るだろう。人を超えた機械は、エリートという最後の人間を労働から解放する。そして人類は労働から解放される。
労働から解放されれば娯楽の時代が到来する。現在も「暇つぶし」というジャンルの娯楽が存在するが、おそらくこの時代以降はすべての娯楽が暇つぶしとなるだろう・・
ものがあふれれば人は飽きやすくなる。たとえば今目の前に20枚の映画DVDがあるとしよう。正直うんざりするはずだ。それら全てはだいたい平均して1時間半~2時間人間を拘束する。よほどの映画好きでもない限り、1、2本観れば飽きてしまう。そういった時代がくれば、娯楽は使い捨てが主になっていくはずだ。
現在あるゲームがブームとなっている。それはソーシャルゲームと呼ばれるものだ。ゲームファンからすれば、なんだこれはと憤慨されそうなお手軽かつ短時間でプレイ出来るゲームが大半を占めている。
ソーシャルゲームは隙間時間で楽しむことを目的としたものだが、未来の娯楽はこれに似たものになる。
ただし、このような不完全な娯楽ではない。VRが普及することでよりリアルに、臨場感をもってゲームを体感出来るようになるだろう。それも、ゲームセンターではなく個人の家で。
たとえば仮想空間で愉しむスポーツ。カーレースなどもいいだろう。このようなゲームは、いくら見た目だけを立体的にしてもしょせんはゲームでしかなかった。スポーツは体全体に楽しむものだからだ。VRによって、自宅にいながら大海原でマリンスポーツを楽しんだり、雪山でスキーをしたりということが出来るようになる。
それだけではない。リアルなゲームといっても、能力が伴わなければつまらないものとなる。そこで、プロのプレイを体感できるものが流行るようになるはずだ。以前世にも奇妙な物語で殺人を追体験出来るメディアが流行るという物語があったが、あれと同じようなものだ。現実にはありえないような巨大なゲレンデを縦横無尽に滑るプロのスーパープレイをまるで自分がやっているように体感出来たら、本当に気持ちのいい体験となるはずだ。このように、未来の娯楽はなるべく手軽で受動的なものが中心となっていく。
1年間に現代の5年で作られる全ての娯楽作品が消費されるような時代になるだろう。芸術というジャンルは生き残るだろうが、規模は小さくなるだろう。人々は娯楽を高尚なものだとは思わない。娯楽とは使い捨てるものである。そこには誰でも気軽に作れるようなテンプレートが出回り(現在のRPGツクールのようなもの)、星の数より多くの娯楽が出回るだろう。
それが良い時代か悪い時代かは分からない。
夫(私)37歳、妻35歳、長女5歳。
排卵誘発剤の投与と基礎体温の測定を基にしたタイミング療法を続けてきたが全く効果が出ず、先日ついに体外受精専門の産科を紹介されることになった。
タイミング療法を続け、生理が来るたびに落胆を繰り返した2年間は、妻にとって実に辛い期間だったそうだ。
不妊の原因について妻が自虐的な言葉を吐くことも多かったが、私はむしろ自分に原因があるのではないかとも考えていて、自分の検査(精液検査など)もやらせて欲しいとたびたび伝えていたが、今までにそれがかなうことはなかった。だから今回の体外受精への挑戦は、不妊の原因を夫婦双方の視点から探るいい機会でもあった。
―まずご主人ですが、精子の量は正常です。精子の運動性も十分ですから、通常の体外受精法で問題ないと思います。
明るい光が差した気がした。何とかなりそうじゃないか。
―続いて奥様ですが。
―あくまで数値上の話ですが、卵巣の機能がかなり弱っています。これは、ちょっと苦労するかもしれません。
―奥様は35歳ですが、これは40歳くらいの数値です。(事前に見せられた資料では、たとえ体外受精でも40歳を過ぎた時点で妊娠率は35歳時の3分の1以下に下がるとのことだった)
そもそも、5年前にはちゃんと産めてるではないか。なぜそんなことに。
妻がおずおずと尋ねた。卵巣の機能は、直したりできないんでしょうか…。
やはりはっきりとした答えが返ってきた。現代の医学では、それはどうしようもありません―。
とはいえ可能性はゼロではないという補足説明を得て、ともかく体外受精に挑戦することにした私たちは今後の予定を確認し、産院をあとにした。
帰りの車の中で、妻は泣いたり取り乱したりはしなかった。
―結局私の卵巣がダメなんだよね。
乾いた笑いとともにこぼれた言葉のあと、車内にはただただ重い空気が流れていた。
ダメとは言ってないじゃないか。とにかくやるだけやってみようよ…
私にはそう言うのが精一杯だった。それ以上の言葉を継ぐことができない自分が、どうしようもなく無能な人間に思えて仕方がない。
不妊という問題について、私たち夫婦よりも遥かに辛い状況にある人はたくさんいる。なんといっても、私たちにはすでに1人の子がいるのだ。
しかしそうだとしても「今後あなたは子供を産めない可能性が極めて高い」と宣告された妻の気持ちは、男の私には察するに余りある。
体外受精には、1回あたり総額で最低でも50万円程度の費用がかかる。「だめもと」で気前よく支払えるような額ではない。どうせダメなんだ、という気持ちで取り組むべきではないだろうと思う。しかし、少ない可能性を一途に信じて挑戦し、その結果が失敗に終わったとき、妻と私の気持ちはどうなってしまうのか。残念だったね、で終われるのだろうか。
妻は今も、言葉少なに夜なべ仕事をしている。彼女にどう向き合っていけばいいのか。そして、不妊治療に挑戦する意味。
自分の中では結論がまだ出そうにない。苦しくて仕方がない。