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2023-08-06

ところで欧米図書館司書専門職位は修士課程相当って知ってた?

なんか定期的に「図書館司書待遇悪すぎ!」という記事はてな村はてさ民会でバズっては

左翼新自由主義連合に「そもそも図書館司書なんてなりたいやつ多すぎ、市場価値無い、図書館自体電子化など先進技術についていけない無駄ハコモノ」とぶっ叩かれるのを繰り返し観測する。

まあそれ自体はいいんだけど、気になるのは

どっちサイドも「欧米先進国ではどうなん?」という普段大好きな切り口に全く興味がないんだよね。なんでどうして。

個人的には欧米図書館司書専門職位は修士課程相当が基準だって話が気になる。

これは労働供給過剰、市場価値低い、技術力低いという問題への対応力の差になるだろうか。



欧米図書館司書正規職になろうとすると、日本で言うと筑波とかでとれる図書館情報学の修士、要するにmaster of library and information science相当のもの必須とされている。

専門職修士要求するというのはなかなかの高水準だろう。

図書館欧米アカデミアでは歴史的にかなり重要視されていた影響で、電子化時代もとくに大学図書館を中心にけっこう独立性や利権を保っている。

たとえば理系アカデミシャンが大好きなarXivロスアラモス国立研究所物理学者が始めたが、現在コーネル大学図書館管理運営している。

ちなみに日本ではミラーサーバ京大基礎物理研にあったけど予算不足で停止。まあこれ自体きついが、図書館管理しないで研究所がやるというのはやはり差だろう。

他にも欧米では「科学芸術文学情報オープン化・電子化」という図書館情報学の重要課題について、各地の図書館プロジェクトにおいて中心的な役割果たしている。

日本場合はどうか、というとかなりしょぼい。

ちゃん予算がついてやっているのは国立国会図書館ぐらいだろう。東大図書館ですらオープン化・電子化の取り組みはまばらだ。まあ予算がないんだろう。

逆に欧米ではそういう専門性必要とするプロジェクトの実行権やポストを各地の大学図書館が握っており、それを推進するために専門性を持った職員必要としていると。

こういうでかいプロジェクトに関わることができれば技術力はつきそうではある。


しかし、じゃあ欧米圏での図書館司書専門職位の経済的待遇がいいか。というとなかなか微妙だ。

よく米国話題になる「修士学位ごとの年収中央値」では下位常連である

登録がいるが下のサイト情報を見ると2021年修士学位のなかで下から五番の年収中央値で、約5万3千ドル

https://www.statista.com/statistics/226674/worst-masters-degrees-for-jobs-in-the-united-states/

学費が高く物価も高い米国では修士としては低い。

とはいえこの年の全米の年収中央値は5万1千ドルなので、一応上回っているし、労働時間や負荷も考えたらそこまで悪くない待遇ともいえるか。

まあ日本の「司書」の平均待遇に比べたら雲泥だろう。

修士課程を取った人間でそれ以上の条件(正規職に就職してるとか、公的機関に雇われてるとか)がないサンプルの中央値なので、学位の時点で市場価値自体がある程度保証されてるということになる。




では、直ちに欧米では図書館司書年収日本より高い!といえるかというとそうではない。

アメリカ図書館協会によると図書館職員全体の年収は2万ドル-3万ドルほとんど。

図書館司書専門職位をもって「司書」を名乗れるのは修士を持っている人間だけ。

当然それだけで業務は回らないので、窓口スタッフやら配架やら、日々の業務をやるのは結局パートタイマーって感じ。

日本では「司書」としてひとくくりにされてる層が末端までやってるわけだが、この層が単に「司書」を名乗れなくなるのが米国

比較対象となる、日本図書館司書年収中央値公的データで出てこなかったのだが、求人サイト中央値を出してるところを眺めるとおおむね300万円台みたいだ。

あと、米国での図書館司書専門職位のような専門性のある仕事を確実にやってるであろう数少ない日本組織国立国会図書館常勤職の年収を見てみると

だいたい中央値500万円ぐらいらしい。国家公務員行政職と同じ給料という扱いみたいだ。昇給もするし退職金他の福利厚生もしっかりある



なんか、日本米国年収の違いを差っ引くと、大体の仮説ができそうだ。

(1)日本欧米も一部の専門職は安定雇用で、全職業中央値と同じぐらいかそれ以上にもらえる。それ以外の業務パートタイマー年収は低い。

(2)この構造自体は変わらないうえで、専門性要求するプロジェクトポストの数が欧米のほうが多い。

(3)だから日本司書制度に高度な専門性を課した場合、(1)は変わらず(2)は変わる可能性がある。



飽きてきたので仮説を検証するための詳しい定量データを集めるのはやめる。

ただ、結局のところ欧米型にすると、「図書館司書」としてそれなりの待遇を受けられる人間は増えて

その層は技術力もあり、市場価値も最低限は保証され、需給のバランスもとれるが

現在の低待遇人材は「図書館司書」ですらなくなって

待遇はそこまで変わらないという事になりそうだな。

暇なはてな民もっと調べてみてくれ。

2023-03-29

anond:20230329162116

メインデザイナーロバート・ウッドヘッド(Robert Woodhead)とアンドリュー・グリーンバーグ(Andrew C. Greenberg)である

当時、コーネル大学学生だった2人がそれぞれ作成していた『パラディン』『ダンジョンオブディスペア』というゲームを互いに評価し、

ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)

代表されるRPGを、大学でのコンピュータ支援教育に用いられていたメインフレームよりも規模の小さな個人向けのパソコン再現するため製作したものが、本作のシナリオ#1である

マジだ!へー!知らんかったわ!

TVゲームRPGってそう考えるとTRPGを一人でも遊べて視覚的にもわかりやすく仕上げたゲームって感じなんだな。

視野が広がったわ。

2023-03-21

anond:20230321060633

あなた自分が思うより人に好かれている」と研究結果で示される - GIGAZINE

https://gigazine.net/news/20180921-liking-gap-in-conversations/

 

コーネル大学心理学行動経済学について研究を行う博士研究員のErica Boothby氏らによる研究チームは、5つの研究を行った結果、「会話相手自分をどう思っているのか」ということについて本人と相手の間にギャップが生じていると結論を出しました。知らない人と会話を持った時に、相手は会話を楽しんでいるのに、自分はそのことに気づかないという現象を、研究者らは「認知錯覚」と呼んでいます

5つのうちの研究の1つでは、研究者は初対面の被験者ペアにし、「出身は?」「趣味は?」といった緊張を和らげるための典型的質問を行ってもらいました。そして、被験者は会話の終わりに「あなたは会話相手のことをどのくらい好きになりましたか?」「会話相手自分のことをどのくらい好きになったと思いますか?」ということを評価しました。

この結果、平均的に見て、「相手自分のことをどのくらい好きか」という自己評価は「実際に相手自分をどのくらい好きか」という評価よりも低くなったとのこと。これは、被験者が「相手自分をどのくらい好きか」ということについて予測間違いをしていることを意味します。実際に会話の様子を録画した映像分析しても、被験者相手の「興味」や「楽しさ」を示す振る舞いを考慮していないことがわかるとのこと。別の研究では、人は相手との会話において生じたネガティブな瞬間から相手自分をどのくらい好きか」という考えが作られると信じる傾向にあることが示されました。

2022-09-22

ウィスコンシン大学20年間にわたり、餌のカロリーを70%に制限したサルグループカロリー100%グループ比較したリサーチによれば、70%に制限したグループサルは毛のツヤがよく、肌も若々しくて、活発に動き回り、1.6倍も長い生きしたのに対し、カロリー100%グループサルは一様に老け、毛もパサパサだったそうです。

さら1935年コーネル大学のマッケイ教授が発表した調査によれば、カロリー60%に制限したマウスグループは、カロリー100%マウスに比べて2倍長生きすることが分かりました。

インド国立栄養研究所マッカリソン博士が行った実験でも、白パンマーガリン、白砂糖入り紅茶、そして缶詰の肉などイギリスの通常の食事を与えたマウスは脳に精神異常が見られ、最終的にはお腹は満たされているのにもかかわらず「共食い」を始めてしまいました。

2022-02-10

ダニング=クルーガーなどという男はいない

コーネル大学のデイヴィッド・ダニングさんとジャスティン・クルーガーさんの二人の名前から命名された。

イヴィッドさんはあのデイヴィッド・ボウイジャスティンさんはあのジャスティン・ビーバーの関係者で奇しくも超有名アーティスト関係者の二人によって発表されているんだけど、下の名前を使われたのでこの嘘はあまり広くは知られていないのが非常に残念である

2019-09-24

MITメディアラボ フード・コンピュータ 性能偽装環境汚染隠蔽疑惑

フード・コンピューター (food computer) のプレゼン配信していたTEDが、2点の批判についてページを公開した。

フード・コンピュータープレゼンのようには動かない

汚染水排出MITメディアラボオープン農業構想を州の環境保護局が調査

フード・コンピューター疑惑検証メディアラボ所長(当時)がうやむやにした疑いなど機能偽装について

Hype vs. Reality at the MIT Media Lab (The Chronicle of Higher Education)

オープン農業構想のプロジェクトリーダー Caleb Harper が建築を学んだ後この構想に至った経緯や、プレゼン偽装するよう指示された研究員が、開発していない機器無関係プロジェクト写真入りで紹介されたこと(プロジェクト担当者の水増し)も説明されている。

フード・コンピューター検証問題提起MITメディアラボ所長(当時)伊藤穣一氏がうやむやにして問題放置

As research lead, Babakinejad felt it was his responsibility to raise these issues with Harper and other members of the team, and he did so in an email. He also raised his concerns with Ito. In an email, he told the director that the Open Agriculture Initiative had not been able to create a controlled environment in the food computers, and that the devices had been sent to schools and a refugee camp without being tested to ensure that they worked. He worried that Harper was misleading funders. Ito responded by asking if he could raise these issues with Harper. Babakinejad agreed to let Ito share his general concerns. (Ito did not respond to a request for comment. A Media Lab spokeswoman declined to comment.)

プロジェクトにおけるresearch leadとして、Babakinejadはフード・コンピューター問題光合成のためのLEDによる熱で温度が安定しない、二酸化炭素酸素湿度を調整できない)を提起する責任があると感じ、その問題メールでHarperや他の研究員に提起した。その心配伊藤穣一MITメディアラボ所長(当時)にも提起した。「オープン農業構想はフード・コンピューターの中で制御された環境をつくることができていません。その装置はきちんと動作するか検証されないまま学校難民キャンプに送付されました。」Harperが資金提供者を誤解させていることが心配だった。伊藤所長は、その問題をHarperとともに提起できる(その問題をHarperに話していい)か、彼に質問しました。Babakinejadは自分懸念伊藤所長から他に伝えることを了解しました。(伊藤穣一氏にコメントを依頼したが、返答なし。メディアラボ広報担当コメント拒否

プロジェクトリーダー Caleb Harper への取材

Harper's optimism helps raise money, and without money he won’t be able to see this dream of an international network of food computers come true. His critics, he said, “are basically jealous because I raise a lot of funding while giving away knowledge for free.” Harper also said that he doesn’t mislead the public. He’s explained his progress in great detail in a series of Medium posts, he said. Some may have misinterpreted his vision as current reality, he said, but if they listened closely they would not be mistaken. “Can you email a tomato to someone today? No,” he said. “Did I say that in my TED talk? Yes. Did I say it was today? No. I said, you will be able to email a tomato.”

Harperの楽観主義資金集めに役立ちました。その資金がなければ、フード・コンピューター国際的ネットワークが実現しませんでした。Harperによれば、自分への批判基本的には嫉妬、なぜなら知識無料提供しているのに多くの資金を集めているから。Harperは、自分一般の人を誤解させていない、Medium に詳細を書いた進捗状況の記事をずっと書いているから、とも言いました。自分展望を今の現実と誤解している人がいるかも知れないが、もししっかり聞いていたなら、誤解は決してしない。「トマトメール今日送れますか?いいえ」「TEDトークで私は言ったでしょうか。ええ。それが今日だと私は言いましたか?いいえ。私は、トマトメールを将来送れるようになる、と言ったんです。」

It's true that Harper didn’t quite say that food computers can email tomatoes or apples, though you could be forgiven for thinking exactly that. He frequently leaves the impression that the project has achieved, or is on the brink of achieving, an enormous breakthrough. It’s a style that has attracted the sort of high-profile attention, not to mention corporate funding, that fuels projects at the MIT Media Lab, and his willingness to showcase food computers beset with problems feels consistent with Ito’s “deploy or die” philosophy.

かにHarperは、フード・コンピュータートマトリンゴメールできるとは言っていない。しかし今できると考えてしまうのもしかたない。彼は、自分プロジェクトがすでに大きなブレークスルーを達成したか、今すぐにも達成しそうだという印象を頻繁に残している。その方法で、いわゆる有名人やもちろん企業投資の注目を集め、MITメディアラボプロジェクト資金が集まる。問題が山積している食料コンピューターをHarperが展示し続けるというのは、伊藤穣一氏の「実装なくば死を」の考えに一致しているようだ。

M.I.T. Media Lab, Already Rattled by the Epstein Scandal, Has a New Worry (The New York Times)

You seem to think endlessly reiterating untrue claims will lend them credibility, but it won’t,” Dr. Babakinejad wrote to Mr. Harper. “By persisting in this course of action, you have been putting M.I.T. and everyone associated with you at risk and I think it’s time that you were made to face up to that and take responsibility for it.”

正しくない主張を終わることなく繰り返していればその主張に真実味が出てくると考えているようですが、ありえません」とBarakinejadは(雇用契約更新がされなかった後)Harperに書いた。「そういった行動を続けることで、MITあなた関係している全員を危険さらし続けています。それ(正しくない主張を繰り返すこと)に向き合って、責任を取るときだと思います。」

大事デモ自動のはずの光の量を人手で調節

The food computers, which researchers have envisioned selling to the public, are supposed to provide plants with just the right amount of light. But when the light function was not working, another member of the OpenAg team said, speaking on the condition of anonymity to describe sensitive events, an engineer manually rigged the device so that light would shine at the correct level during an important demonstration.

フード・コンピューターは、一般に売り込むために研究者想像したものですが、適切な光の量をちょうど植物供給すると思われていますしかし、光の装置機能しないとき匿名を条件にしたあるオープン農業構想チームの研究員によれば、大事デモとき技術者装置不正操作して、適正レベルに光らせていました

専門家によるフード・コンピューター評価

コーネル大学教授植物学)Thomas Bjorkman によると、オープン農業構想の論文が書いているような機能を持つ箱はあるが、操作するのに費用が掛かり、24キロワット240個の100ワット電球を同時に光らせる)エネルギー必要になる。

論文学術価値について、「制御環境を使った農業工場の現状はとても進んでいるので、植物栽培研究実践について影響はほとんどない。」とBjorkman教授コメントした。

MITメディアラボ伊藤穣一所長(当時)がフード・コンピューターについての訴えをうやむやに(The Chronicle of Higher Education 記事と同じ出来事

In an email exchange with Mr. Ito, Dr. Babakinejad expressed his concern about what he said were Mr. Harper’s false claims in a draft of the academic paper, the “60 Minutes” interview and lectures.
“Up to now,” Dr. Babakinejad wrote, “we have not been able to achieve a ‘controlled environment’ nor been able to create an atmosphere (Climate control) as he leads people to believe in his talks. His claims about developments such as implementations of image processing, microbiome dosing, creating different climates and collecting credible data from bots across the world are not true.”
Mr. Ito wrote in his reply: “Can I say that you have concerns about whether the food computers have been able to create a controlled environment which would put into questions some of the claims we make about the data and outcomes?”
Dr. Babakinejad replied in the affirmative, and the exchange ended.

MITメディアラボ伊藤穣一所長(当時)とやりとししたメールで、Barakinejadは論文ドラフトドキュメンタリー番組インタビュー講義でのHarperの誤った主張に関する心配を書いていました。

現在まで、Harperが講演で人々を信じさせているような、制御された環境も出来ていないし、天候の制御も出来ていない。画像処理実装マイクロバイオーム、異なる気候を作ること、世界中ボットから信頼できるデータを集めること、といった開発についての主張は正しくありません。」伊藤穣一氏の返事は「フード・コンピューター制御された環境を作れるかどうかによって、データや結果に関しての主張のいくつかに疑問が生まれる、という懸念を持っているということでしょうか」

Babakinejadは肯定的な返事を返したが、そこでやりとりは終わった。

根拠のない統計を周りが止めても、Harperは講演で使った

他に「リンゴは収穫してから店頭に並ぶまで平均11か月(最近は14か月)掛かっている」の11か月という統計根拠がないと指摘しても、Harperは止めなかった。アメリカ農務省の答え「その統計不正確」

郊外研究施設周辺の環境汚染MITによる組織隠蔽

MIT Media Lab Kept Regulators in the Dark, Dumped Chemicals in Excess of Legal Limit (Propublica and WBUR)

以下では、MITメディアラボオープン農業構想をメディアラボMIT環境健康安全オフィスMITマサチューセッツ州環境保護局を州と略記。

報道における汚染水隠蔽時系列

2015年 オープン農業構想 (Open Agriculture Initiative) がCaleb HarperによりMITメディアラボで開始

2016年8月 コンサルタントMITメディアラボ施設ディレクターメール水耕栽培用の水の窒素量を10ppm以下に抑えるなら、排水用の貯水池が最適」

2017年6月ごろ Babak BabakinejadがHarperのグループに参加

2017年10月 Babakinejadがresearch leadに昇進し、汚染水排出した施設での勤務を開始

2017年12月 マサチューセッツ州監査員が貯水池の利用に制限付き許可を出す。

2018年3月22日 ラボノートの記録によると、廃棄濃度を報告義務の限度を大幅に超える(水の量が多く、許可制限内では希釈できない)。

2018年4月研究員メディアラボ)BabakinejadがHarperにメール汚染水窒素量が制限を大幅に超えているとHarperに報告(1度目)

2018年4月16日 (研究員メディアラボMIT)Babakinejadがメール汚染水窒素量が大幅に超えているとHarperとMITに報告。HarperはBabakinejadにMITへの直接報告を禁止

2018年4月17日 MITのPhyllis CarterがHarper, Babakinejad, ほかのメンバーメール「先週のサンプルにおける窒素量は140ppm。このレベル排水許可されない。」(MITはこの時点で州の規則違反となる環境汚染を把握

時期不明 HarperはBabakinejadに勤務時間中の作業内容を30分ごとに記録するよう指示(Babakinejadは報復だと感じた)

2018年中旬 BabakinejadがHarperのグループから去る。

2019年1月 (州→MITマサチューセッツ州担当者 Joseph CeruttiがMIT環境健康安全オフィスPhyllis Carterにメールで、貯水池排出された汚染水窒素量の月例報告を催促。

MIT→州)Carterは4月から6月まで何も貯水池排出していないと返答(1-3月、7-12月の報告を送らず、無視

2019年2月(州→MITメディアラボ) 報告が届かないので、CeruttiはCarterとHarperに、2週間以内に回答がなければ、違反通知、罰金許可取り消しを警告

メディアラボ→州)HarperはCeruttiへ即座に返答「農業廃液は野外に捨てて、米国環境保護庁の地下注入管プログラム (UIC) のシステムには入れていない。これはMIT合意した手続き」(貯水池のみの利用という

2018-01-14

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モノより思い出

物より思い出 - YouTube

「お金を出すならモノより思い出」の科学的根拠 | ライフハッカー[日本版]

マイケル・ノートン: 幸せを買う方法 (TED) - Yahoo!ニュース

研究では、米国人の約57%はモノより経験を買うほうがずっと幸せになれると答え、その逆は34%でした。

ノートンらは 2 ドルでも 3 万 ドルでも、モノより経験を買うほうが悔いは残らないとしています

Amazon.co.jp: ハーバード流 幸せになる技術 PHPビジネス新書

原則経験を買う

原則2 ご褒美にする

原則時間を買う

原則4 先に支払ってあとで消費する

原則他人投資する

Amazon.co.jp: 「幸せをお金で買う」5つの授業 ―HAPPY MONEY: エリザベス・ダン, マイケル・ノートン: Book

人間は行動した後悔より、行動しなかった後悔のほうがより深く残る」

~行動・非行動の研究より~

コーネル大学社会心理学者 T・ギロビッチ博士

行動は必ずしも幸福をもたらさないかも知れないが、

行動のない所に幸福は生まれない。

ベンジャミンディズレーリ

たいていの人は、自分で決心した程度だけの幸福を手に入れる。

エイブラハム・リンカーン

2014-05-04

turimotonaoki

日本人無駄努力を舐めちゃあかんドラえもんの手とか作った人もいたしな。

http://vimeo.com/16185356

Universal robotic gripper」の事を指しているのなら、これを作ったのはコーネル大学シカゴ大学アイロボット社であって日本人ではないのでは?

http://anond.hatelabo.jp/20140227140031

2013-11-29

http://anond.hatelabo.jp/20131126191719

コンプレックスにつき、参考になる情報

http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-2281.html

**以下引用**

ダニング-クルーガー効果 上から目線の人や自信家はむしろ愚かであることが多い「アメリカ人は30カ国中数学25位、科学21位、自信は1位」

2012年10月31日(水) トラックバック:0

 個人的な経験感覚で正確性も何もないものですが、ブログコメント欄(現在は閉鎖)では上から目線の人や、自分は何でも知っているぞというスタンスの人の方が、幼稚な主張であることが多かったです。

 また、有名人でも「自分はすごいぞ」という言動をなさる上杉隆さんなど虚言癖のある方が、論理性のまるでない主張をして一人悦に入るところが見られます

 そういった私のイメージが思い込みじゃなくてある程度一般的な傾向なのかも……と思ったのが、次の話です。

2011年06月17日 13:14 らばQ

アメリカ人は先進30カ国で数学25位、科学21位、ただし自信は1位

(略)Education.comと言うサイトコラムでは、アメリカにおける教育の現状を冷静に分析しており、要約すると以下の5点を問題に挙げています。(中略)

2. 国際比較をすると明らかに学力が低い

国際ランキングでは数学が25位、科学が21位。2002年落ちこぼれの子を出さない誓約を立てながら、8年後の実情はミシシッピで14%、ニューヨークで30%、そしてカリフォルニアで24%のみが数学を習得している。また、全国では24~34%の子供けがその学年レベルの読みを習得している。驚くことに、数学レベルの低さとは別に、他国と比べてアメリカの生徒が数学に1番自信を持っているとの結果が出ている。(中略)

アメリカ子供はいわゆるダニング・クルーガー効果"Dunning-Krugereffect"によって、自信が1位になっているのかも。

ダニング・クルーガー効果:無能な人ほど自分能力を過大視するという心理学認識の偏り。知能の低い人間ほど自分をかなり知能を高く見積もる、あるいはその逆の認識をするケースが往々にしてある。

http://labaq.com/archives/51674348.html

 このダニング・クルーガー効果に関する話は後々やりますが、上記で省略した部分も気になるでしょうから載っけておきます

1. 現在アメリカでは教育に対する予算カットが頻繁に行われているが、問題はお金だけではない

インフレ率に合わせて、生徒一人当たりに費やされる金額が30年間に4300ドルから9000ドルへと倍増したものの、成績が全く上がっていない。他の低予算の国よりスコアが悪い。(中略)

3. 教師の質が著しく落ちているが、解雇出来ない

他の専門職では失敗をすると失職したり資格を剥奪されるのに比べて、ほとんどの教員はふさわしい資質を持っていなくても職を失わない。イリノイ州では57人に1人の医者、97人に1人の弁護士資格を失っているのに対し、教師は2500人に1人のみ。巨大化した組合が、教職を2年務めると終身雇用という契約を結ばせるためである

4. チャータースクール民間運営の新しいタイプの学校)が質の悪い公立の学校の代わりとなっている

普通の学校でうまくやっていけない子たちのバックアップとなっているが、良い結果を出しているチャータースクールは5校に1校しかないのが現状。

5. 子供学力別に分けることは不公平であり、多くの生徒の成功を奪う

学力別に生徒を分けることはアメリカでは一般的に行われているが、中レベルからレベルの位置にいる子供に不利な可能性がある。この学力システム1950年に始まり、20%のみが大学に進み、30%が専門職会計士経営者、その他の大学資格を必要としない職)、そして50%が肉体労働者になる。

 「3. 教師の質が著しく落ちているが、解雇出来ない」ですが、アメリカ先生は日本の比じゃないほどレベルが低い、より正確に言うとレベルの差が激しいようです。

 私はそれはきちんとした教員制度がないせいであると聞きましたが、「終身雇用」ってのもびっくりですね。

 最後の「学力別に分けること」はちょっとおかしいような?

 学力別に生徒を分けた後が問題であり、この場合下位を切り捨てにしているからということでしょうが、その層に適した教育を重点的にやるということは理論上は可能です。

 学力別に生徒を分けないということは高校を全部学区別にするなどして、レベル別にしないということになりそうですが、そうしたとしても結局大学学力別に生徒を分けます

 世界大学ランキング2012-2013 東大アジア1位で27位(3つ上昇)で1位だったマサチューセッツ工科大学(MIT)への入学を学区制にしましょうとは、さすがに誰も主張しないでしょう。

 あと、こういう風に現在学力別に分ける状況にありながらも、なお「1番自信を持っている」というのも不思議な気がします。

 普通はこうやると自信を持つ生徒が減りそうなものですが……。

 こちらを広げると話が逸れていきますが、先の「アメリカ人は先進30カ国で数学25位、科学21位、ただし自信だけは1位」の波紋です。

ダニング・クルーガー効果もこの現象の原因ではあると認めるが、どっちかと言うとこれは、アメリカ教育自尊心を増大させていることが一因のように思う。

 良いことを実行させるよりも、文化の良いと思わせる点を強調している。アメリカより科学などで抜きん出ている多くのアジアでは、それほど自尊心を強調しようとする概念がない。でもそれなりに満足を得ているか自尊心が高い国より幸せだったりする。それは幸福本質が単に自分のことをどう思うかだけではないからだ。

 だから失敗を認めたり、訂正をすることは自分自身の見方を脅かす。これが全てを説明してるとは思わないが、好きな解釈のしかただ。

自分が何をわかってないかをわかってない状態ってやつだな。同じことがスペイン語を学んだとき自分にも起こったよ。習い始めた最初の1学期が終わったとき「もうスペイン語はだいたい何でも言える、次の学期では何をするのかな」。次の学期が終わる頃「やっと過去形が終わった。うわまだ何もわかってねーじゃん」。(略)

世界No.1であることを宣言し続けなくちゃいけないのなら、深刻な不安定さを象徴している。そういう間違った自信が国を滅ぼす。皮肉にもこの手の崩壊をもたらすやつらこそが、愛国者と呼ばれたりしている。

・宣伝工作もだよ。「世界で1番の健康保険」とか「世界1の憲法」とか「我々の民主主義がすばらしすぎるので輸出しよう」とか、「世界1自由な国民だ」とか。

・その「自由」ってのに引っ掛かる。過去15年で5カ国(スコットランドオーストラリアカナダアメリカドイツ)に住んだよ。で、一番不自由な体験をしたのがアメリカさ。

・単に他の国が、いちいち「我々はナンバーワン!」とか「U-S-A U-S-A!」とか叫ばないだけだ。ちょっと恥ずかしいだろ。オーストラリア人より。

・記事によると同じ試験を受けた他の国の子供たちは、「一番出来るというわけではない」と答えている。(略)

・実際アメリカ世界的には偉大な大学を持って、研究者世界中から集まっている。それからお金もだ。研究するための莫大な金を持っている。

・確かに世界でもベストといえる施設だが、研究者たちの70%は少数派の民族だ。(アジア人とか東南アジアとか)

・少し誤解を招いている。サンプルのサイズに大きな問題がある(アメリカは他の国と比べて大人数を教育し、さらに国がそれを無料提供している)。試験の点数は35%もいる黒人ヒスパニックの悪い成績により引き下げられている。アジア系アメリカ人は平均541点で、上海香港、日本、韓国と似通った点数であるヒスパニックではないアメリカ人は平均525点でカナダの524点、ニュージーランド521点、オーストラリア515点に匹敵している。それとは対照に平均のヒスパニックは446点、黒人441点である

・その書き方だとアジア人黒人ヒスパニックアメリカ人じゃないみたいだな。

カナダマルチ民族で白人ばかりではない。オーストラリアニュージーランドもだ。なのでやはり全体として悪いんだよ。

・違いは民族から来るというより文化からだね。他の文化に比べて、学習することを強調するサブカルチャーもある。

・1年レジで働いたが、みんなお釣りがいくらになるかわかってなくて、小銭を嫌い、余計に請求されても感謝していた。

・「近代の基本的な問題の原因は、愚か者が確信しきっていて、賢い者が疑問でいっぱいだからだ」―バートランド・ラッセル

オーストラリア vs アメリカ

オーストラリア人としてアメリカに6年住んだ経験から両国の差を次のように考える。

 アメリカ人は「NBAにプレイできるように頑張る」とか「NBAでプレイがしたい」というより、「NBAでプレイをするんだ」といった風に育てられる。自身を肯定することが根付いているんだ。利点としては自信を持つことで実現につながるし、ポジティブ思考であり、自分を信じることにつながるが、欠点としては、自身に対する錯覚や思い違いにつながることがある。

 オーストラリアでは偽の謙虚さが根付いていて、自慢したり、何が得意だとかは絶対に言わない。がんばるしベストは尽くしても、自分が人より優れているとは思わない。昔はこれが尊敬すべき方法と思っていたが、今は2つの観念の間にはさまっている。アメリカに住むまでは自分が何かを得意だとは思わなかったし、ネガティブコメントを恐れて言うべきことを遅らせたりした経験もあった。アメリカの「出来る」という態度や大げさな褒め言葉サポートは気に入ってる。オーストラリアの真面目に働くところや謙虚さも気に入ってる。

 最後にバランスの良い意見が載っていましたが、ダニング・クルーガー効果は全体的な傾向であり、絶対的ものではありません。

 場合によりけりであり、世の中では自信を持つことが大事という主張がむしろ多いように、これが良い助けとなる場面も存在します。

 過ぎたるは及ばざるが如しで、極端に自信がないこともまた問題となるでしょう。

 といった点を踏まえつつ、ダニング・クルーガー効果の別のところの説明です。

2011年6月19日 (日)

ダニング・クルーガー効果(Dunning-Kruger effect)

(略)これは、コーネル大学の2人の研究者実験による理論として1999年に発表されたもので、「知識の少ない人間が、もっと知識の多い人々より自分の方が物事をよく知っていると思い込む」現象のことです。実験に当たって彼らが立てた仮説は以下の4つで、結果的にそれらがほぼ証明されたのです。

1. 無能な人々は、自分スキルレベル過大評価する傾向がある。

2. 無能な人々は、他者が持っているスキルを正しく認識できない。

3. 無能な人々は、自分無能さがどれほどのものかを認識できない。

4. こうした人々も、本質的スキルが向上するような訓練を施されれば、それまでのスキル不足に気づき、それを認めることができる。

http://ogasawara.cocolog-nifty.com/ogasawara_blog/2011/06/dunning-kruger-.html

 「それまでのスキル不足に気づき、それを認めることができる」とありますが、能力がない人ほど自分の間違いを認めることができないというのは、最初に書いたコメント欄有名人だけでなく、職場の人を見ていても感じます

 もう一つのブログはかなり詳しいですけど、ダニング・クルーガー効果以外の話です。しかし、内容的には同じ傾向の話があります

それほど自信のない人のほうが、より成功する?

by creiajp on 7月 12, 2012 • 12:30 未来の人事を見てみよう

The Worse-Than-Average Effect: When You're Better Than You Think

平均以下効果: もし自分が思っているより自分がマシだった場合

http://www.spring.org.uk/2012/06/the-worse-than-average-effect-when-youre-better-than-you-think.php

そして、

Less-Confident People Are More Successful

それほど自信のない人のほうが、より成功する

http://blogs.hbr.org/cs/2012/07/less_confident_people_are_more_su.html

最初の記事で話題になっているのは、Worse-Than-Average Effect (もしくはBelow-Average Effect) で、ここでは「平均以下効果」と訳しました。(中略)

"もし自分が何かが得意だったとき、同様に他の人にとってもそれが得意だと思いこむ傾向があること。したがって、もし自分が得意な物事において難しいタスクにぶち当たってしまった時に、自分能力過小評価してしまう〔なぜなら他の人は得意に違いないから〕"(中略)

この説を唱えているクルーガーという学者は、一般的にはダニング・クルーガー効果で知られています。(中略)

"人々は、チェスギャグジャグリングプログラミングといった、ステレオタイプ的に難しいとされる能力について過小評価する傾向がある。"

ということで、自分がある程度学習して出来るようになった能力は、自分でも出来たんだから誰でも追いつけるはずで、自分はそれほど大したことないはずだ、という思い込みですね。実は習熟するまでにはそれなりの時間投資しているにも関わらず。

http://www.creia.jp/blog/2012/07/12/6

 平均以下効果ダニング・クルーガー効果の"逆パターン"だそうです。

 本当はよくできているのにも関わらず、そうではないと思う方ですね。

 なお、"それほど複雑ではない簡単な内容については、先のダニング・クルーガー効果のほうが当てはまる確率が高い"そうです。

 ということは、高度な分野においてはダニング・クルーガー効果はあまり現れず、平均以下効果の方が現れやすいということでしょうか?じゃあ、今日最初で書いた上杉隆さんは例外なっちゃますね。

 それから二つ目論文の話です。

どうにも扱いの難しい「自信」の取り扱いですが、Harvard Business Reviewに載った2番目の記事では、自信のない人のほうが、より成功する、という説を唱えていて、このメディア上ではコメント欄が200近くに達して軽く炎上しています(笑)。(中略)

"自分への自信は低い時に限って助けになる。"

とのこと。ただ、extremely low (極端に低すぎる) のはダメ、とのことで、その案配がどうにも難しいところなのですが。

先のクルーガーの「平均以下効果」が発揮されているような自信のない人のほうが、自信満々の人よりも成功する要因は、以下の3点にあるとのこと。

1.Lower self-confidence makes you pay attention to negative feedback and be self-critical

低い自信はネガティブフィードバックへの傾聴を促し、自分自身に対して批判的になれる

2.Lower self-confidence can motivate you to work harder and prepare more

低い自信はさらなる勤労・勉強と、さらなる準備に向けたモチベーションを起こさせる

3.Lower self-confidence reduces the chances of coming across as arrogant or being deluded

低い自信は傲慢になったり勘違いしたりといった傾向を減らしてくれる

 こんな言葉も思い出しました。

無知の知

他人の無知を指摘することは簡単であるが言うまでもなく人間世界の全てを知る事は出来ない。ギリシア哲学者ソクラテスは当時、知恵者と評判の人物との対話を通して、自分の知識が完全ではない事に気がついている、言い換えれば無知である事を知っている点において、知恵者と自認する相手より僅かに優れていると考えた。また知らない事を知っていると考えるよりも、知らない事は知らないと考える方が優れている、とも考えた。

なお、論語にも「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」という類似した言及がある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E7%9F%A5

 適度に謙虚でかつ貪欲にという姿勢が大切なのかもしれません。

(12/8追記:こういうコピペがあるそうな。

パソコン詳しいですか?」

工学系「(寄せ集めで自作PC作ったくらいだし…)いえ、そこまでは…」

情報系「(周りの奴のほうが詳しいしな…)まぁ、人並みには…」

文系「(パソコン毎日YouTube見てるしな…)あぁ、詳しいっすよ」

 あとはおもしろかったブログを。

2012-01-10■僕は自分が思っていたほどは頭がよくなかった しのごの録

まずは高校生独白から

"(中略)高校の成績は、いままでずっとAを取りつづけていましたが、去年始めてBをとってしまいました。もしそのBがなければ、卒業生総代に選ばれていたでしょう。

総代にふさわしいのは自分だ、つまりクラスで本当に一番頭がいいのは自分だと思いたいです。でもこの一年で、僕にそれほどの知性はないし、僕より頭のいい人はたくさんいるんだということを思い知らされました。

また僕は、自分の頭のよさについて、少なくとも自分自身に対して嘘をついているところがあります。成績表からAがひとつ盗まれちゃったんだということにして、自分自身を納得させようとしているんです。(中略)昔は、自分はMITに行けるものだといつも思っていました。でも、その可能性はゼロに等しいんだという厳しい現実が明らかになってしまいました。(中略)"

対する返信。

"私は意気揚々とMITの寮に引っ越してきました。(中略)一年生の微積分と物理の単位をすでに取っていました。(中略)

時間が経ち、壁にぶち当たりました。私は高校時代それほどよい生徒ではありませんでした。悪い成績をとれば、適当いいわけをしたものです。そんなものどうでもいいとか、忙しすぎたとか、やる気がでないとか(中略)自分ちょっとやる気がないだけで、他の誰よりも頭がいいんだと思えました。しかしいまや、そんな考え方は通用しませんでした。(中略)ほんとうに惨めな気持ちでした。

幸運なことに、私のとなりの部屋にはRという賢いやつが住んでいました。Rは、控えめに言っても、優秀な学生でした。(中略)微分方程式に半学期悩まされたあと、プライドを捨ててようやくRのところへ助けを求めに行きました。確か彼は私の教科書を一晩借りて復習して(彼は小学3年生からの全ての授業内容を憶えているわけではない)、その後、私の分からないところをひとつひとつ丁寧に解説して教えてくれました。その結果、学期末に私はB+をとり難を逃れることができました。ここでひとつ大切なことがあります。それは、彼が教えてくれたことのなかに、頭の回転が速くなければ理解できないことなひとつもなかったということです。彼のことを知るにつけ分かったことは、彼の知性と実績のほとんどは、まさに勉強と鍛錬によってもたらされているということでした。(中略)

「頭がいい」ことが成績の良し悪しを決めるのだと言って自分自身を欺くのは簡単なことです。とても多くの場合で、これはあり得るなかで最も安易な説明です。なぜなら、これを認めれば努力をする必要もありませんし、自分の失敗をただちに正当化してくれるからです。(中略)(おもしろ事実:SATの成績と最も相関の高い変数はSATのために費やした勉強時間です。)

http://d.hatena.ne.jp/tictac/20120110/p1

 ダニング・クルーガー効果と平均以下効果のどちらかが現れるかの境目とも関係するんじゃないかな?とちょっと思ったので、ここで紹介しました)

2012-02-11

情報の値段:論文出版社学者ボイコット

2012年2月4日

The Economist

雪崩は、たった一粒の小石によって引き起こされることもある。

1月21日ケンブリッジ大学数学者 Timothy Gowers が、

長年に渡ってエルゼビア社の論文誌をボイコットしている理由について、ブログに書いた

オランダ本社を置く同社は、一流誌 CellLancet をはじめとする定期刊行誌を2000誌所有している。

ノーベル賞数学版とされるフィールズ賞を受賞した Gowers 博士は、この状況を望ましくないと考え、

今回のブログ記事が他の学者ボイコットに参加するきっかけになれば、と望んでいた。

実際、それが起こった。

Gowers のブログに感化されて、数学者 Tyler Neylon がオンライン署名サイトを設置し

そのサイトを通じて研究者2700人以上(訳注日本語執筆時点では5300人以上)が署名し、

自分研究をエルゼビアの論文誌に投稿せず、エルゼビアに投稿された論文を査読せず、エルゼビアの編集作業にも協力しない、と誓約した。

その数は、数学者表現を借りるならば、指数的に増大している。

実効性をともなっていくとすれば、大出版社にとってこれは、革命をつきつけられたようなものである

Gowers 博士による非難は3点に集約される。

第一点として、エルゼビアの製品の料金は高すぎるということ。

第二点として、論文誌の「抱き合わせ」が広く行われているために、図書館はある論文誌を購読しようとするとき、興味のない他の論文誌もセットで買わなければならないこと。

第三点として、公的資金による研究に対して政府フリーアクセスを要求することを禁じる法案(たとえば米国議会で審議に入る Research Works Act など)を支持していること。

エルゼビア側によれば、これは誤解を招く言い方だと言う。

同社の経営状態はよすぎるほど良好なのは確かだ。

2010年には、20ポンド収益に対して7億2400万ポンド11億6000万ドル)の利益を得た。利益率は36%。

しかし、同社の Director of global academic relations の Nick Fowler は、

購読料水準は業界の平均であり、ここ数年の値上げ幅は他社より低いとしている。

Fowler 博士によれば、人もうらやむエルゼビアの利益率は、同社の効率的経営の結果以外のなにものでもないという。

Neylon 博士による動議は、より広い文脈での学者出版社の衝突の表れのひとつと見ることができる。

その衝突は、オンライン出版の台頭によって、ますます鮮やかに描き出されてきた。

学者情報の自由と流動性に重きを置く文化に属しており(そもそも論文の査読と編集を無償で行っており)、

商業出版社との付き合いには、これまでも難渋してきた。

出版社情報へのアクセス課金して利益を最大化しようとする組織であり、

同時に権威ある論文誌の(すべてではないにしろ)ほとんどを掌握しているかである

一触即発の状況は長年続いていた。

2006年には、 エルゼビアが出版する数学論文Topology編集委員会の全員が、アクセスの囲い込みと料金高騰への懸念を表明して辞任した。

ドイツ出版社シュプリンガーによる論文K-theory編集委員会2007年に解散した。

多くの人は、ことが荒立てられるまでにこれほど長くかかったことに驚いている。

学者インターネットもっとも早く取り入れた人々であり、

出版社をそのサイクルから追い出すことができる環境は十分に整っていた。

実際、商業出版代替物をつくろうとする動きは何度か起こった。

コーネル大学ウェブサイト arXiv (X はカイの音のギリシャ文字を模しており、「アーカイブ」と発音される)は1991年にできた。

研究者は、まだ論文誌で出版されていない物理学論文をそこに投稿することができ、

日々数千件を越える論文投稿されている。

Public Library of Science (PLoS) は2000年にできた。

そこでは生物学医学の分野でフリー論文誌が7誌出版されている。

こうした動きへの熱意があったにも関わらず、伝統的な出版社の支配が続いたことには理由がある。

arXiv論文は、公開後に容赦ない批判にさらされることは確かなものの、投稿前に正式なピアレビューは行われない。

したがって品質はまちまちである

PLoS は一部を寄付金でまかないながらも、論文1件あたり2900ドルの掲載料を課す。

これは著者の負担となり、金策に悩む大学にとっては無視できない金額である

少なくなりつつあるとはいえ、電子版のみの出版に対する偏見もある。

ウェブ出版は紙よりも権威が低いと見なされがちなのである

こうしたことが重要なのは大学と個々の研究者が、出版した論文の数と掲載された論文誌の名声に応じて評価されるからだ。

ともすれば新しい道具に挑戦することが期待される若手研究者は、その前に既存権威ある論文誌で出版しなければならない。

さもなければ、発言力もなく昇進もない。

そして、新しい論文運命を決める力のほとんどが権威の高い論文誌にあるために、「権威」の定義は少しずつしか変わらない。

商業出版社は、たとえば読者ではなく著者から料金をとるなどといったオープンアクセスアイデアを試そうとしている。

しかボイコットが広まっていけば、ことは急激に進展する可能性もある。

けっきょくのところ、学者出版社を必要としている以上に、出版社には学者が必要なのである

突然失脚する直前まで、えてして体制側は無敵に見えるものだ。

来たる学術の春にはご用心を。

 
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