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はてなキーワード: 皮算用とは

2023-06-08

未来のことはわからいか計画は立てない」という人が多すぎて泣ける

もちろん程度による話だし、捕らぬ狸の皮算用はいかんと思うけど

とりあえずの計画を立てて随時修正していくって運用ができることなんだから、サボらずそうしてくれと言いたい。

上司がこういう人で上司権限しか決められないことに対してこういう姿勢なので本当に困る。

「わからいから好きにしろ」、ではなくて、「計画を立てないことを俺が決めたので計画は立てるな」ぐらいの話なので

こちらとしてはやりようがない。

 

自分関係ないところならこういう無能が多い方が自分評価上がっていいんだけど、

この無計画上司最後の尻ぬぐいは俺がやることになるから、さっさと消えてほしい。

2023-06-04

anond:20230604115041

3日でキーウを落としてロシア帝国を復活させる皮算用してただけだぞ。

2023-05-22

anond:20230522151845

ボルダルール(や、その亜種)ではなく選挙区につき一人一票オールアナッシングというかなりきつい制約のある選挙制度でやっている以上、たとえ維新政策が気に入らないものであっても与党不支持なら一番票の集まる野党候補投票するといった戦略的投票必要になる度合いが高いんだけど、好き嫌い優先の左派リベラルの皆さんがそんな戦略的投票を行えるとは思えないよねえ。今の情勢で、維新側が立憲共産に譲歩するような選挙協力を取るとも思えない。後から野党の得票を全部足したら与党の得票を超える、とかいったまったく無意味な(制度が変わって野党全体の得票数の影響が大きい選挙制度になったら、当然ながら与党選挙戦略も変わってくることなどを無視した皮算用)ことをぐちゃぐちゃ言って終わりでは。

2023-03-14

anond:20230314182831

今まで新人類だのゆとりだのさとりだのひたすら小馬鹿にされてきたのを踏まえると

しろあの理解ヅラ気持ち悪くなるぐらい持ち上げられてるから

環境問題に関心ガー」とか

まあ捕らぬサヨク皮算用なんだろうと思って見てる

2023-01-24

anond:20230124074647

そもそもZ世代っていうのが「環境に興味あるなら俺らっしょ」みたいな、サヨクの捕らぬ狸の皮算用からなあ

なんであんな持ち上げてるんだろって

2022-12-09

ソフトバンクが憎い

当方ロッテファンだけど、来季に向けて色々と皮算用をしていた。FAでもしも近藤選手が来てくれれば安田山口が成長してきたので打線に厚みが出るし、先発は不安だけど佐々木朗希が成長すれば十分戦えると思っていた。後ろの投手小野ゲレーロ、復帰する種市などでなんとかできるだろう...混戦模様のパリーグからこそ50年来の悲願の優勝も狙えるかもしれないと思っていた。しかしそんな夢も消えてなくなった。必要ピースであるクローザーオスナが来季居なくなるからだ。

球団外国人選手とより高い金で契約することはルールとして悪いことではない(まあ今回タンパリング疑惑があるのでそこは追及してほしい)。取られたくなければオスナに一年6億以上出せという話だ。それにロッテだってFAだがこれまで美馬や福田秀平を取ってきたんだから非難する謂れは無いのかもしれない。それでも感情としてあの福岡下品金満球団が憎い。デスパイネに続いて同一リーグ下位球団から主力を奪い取っていく強奪球団が憎い。あそこのファンには福田取っただろという奴もいるがその福田が一切働いてねーんだよ!鳥越取っただろとかいう奴もいる。コーチ選手を一緒にするな(しかもそっちが先に立花取ったことには見て見ぬふりか)。多分ロッテファンの中には生涯に一度もリーグ優勝を観ずに死んだ人もいるだろう(2005年リーグ優勝と認めない)。自分もそうなるかもしれない。三途の川で石積をしていたら福岡から来た外道な鬼に蹴飛ばされたような感じがする。人の心あるんか?

9回益田が逆転を許し、その裏オスナに抑えられ、ことあるごとにロッテ馬鹿にするあの球界不快解説若菜に虚仮にされながら試合が終わる未来が容易に想像できる。心の底からソフトバンクが憎い。一方でそうした怒りの感情を恥ずかしくも思う。怒りは良くないことだから福岡のアレのことはもう認識すらしたくない。パリーグは五球団しかないと思い込んで生きることにする。

2022-12-06

農家も栗農家皮算用した限り不可能で、投資博打打っていちごを作るか、大根ニンジン作りつつズッキー二作るだけするかって感じだな

国産アボカドおしゃれ農家とかブルーベリーの苗卸しは博打すぎて無理ってこと

2022-11-27

皮算用とはこのことだな

ドイツに勝った時きはベルギーとの対戦想定して、リベンジしてベスト8だって話してたのに

コスタリカに負けて、もうリーグ敗退以外の選択肢ないと理解する

ここらへんが日本人馬鹿なとこだわな

2022-11-25

とらぬ狸の皮算用

宝くじ1等当たったら…自分を傷つける人全員と縁を切ってここじゃない土地で一人で平和に暮らす。

宝くじ2等当たったら…借金を全額返す。移住できる自信はないけど、いつか一人になる自由が得られたと内心で喜びながら生きる。

宝くじ3等当たったら…借金返済の足しにする。

宝くじ4等当たったら…マッサージに行ってみる。

宝くじ5等当たったら…外食する。

宝くじ6等当たったら…牛丼屋でトッピングやす

2022-11-19

コロナになって治ったけどその後もしばらく色々しんどかったけどなんとかなったという話

7月の末に新型コロナウイルス感染し、そのときの症状自体は数日で治ったんだけど軽め?の後遺症っぽい症状が数ヶ月続いて、それだけでもめちゃくちゃ辛かった、もっと辛い人もいるんだろうと思うけど、自分くらいの後遺症レベルでも割と仕事生活に支障があって困ったという話。当方20代後半、関東一人暮らしホワイトカラー会社員

ざっくり時系列

という感じで、ざっくり2ヶ月くらいは後遺症っぽい症状のせいでかなり厳しい状態で、これが一生続いたら辛すぎる……と思っていたんだけど、なんとか元の状態にかなり近づくことができている……ように感じる。環境要因とか運みたいなのはとても大きかった感じもしていて、職場マネージャーにもかなり恵まれていたと思う。これは感謝してもしきれないくらい。

仕事の話しか書いてないけど、仕事調子悪かった時期は休日もあまり身動きができず、家にいたところで頭も回らないので何もできなくて、公私ともに2ヶ月くらいは無駄にしたというかドブに捨てたというか、そんな感覚が強い。無駄にしたのが2ヶ月くらいで済んだのは幸せなのではないかという感じもする。

これが本当にコロナ後遺症だったとして、症状の強さや期間はかなりばらつきが大きくて、かつどういう要因でそれが決まるのかもまだあまり判明していないという印象もあり、とにかく俺の場合はこうだったぜという話しかできないんだけど、8月自分になんかアドバイスできるとするなら、マネージャーやまわりの人にとっとと相談しようということに尽きると思う。一方で、抑うつ的な気分になっているときにそういう判断ができたら苦労しなさそうでもある。辛さがピークだったころはもうかなり耐え難くて、貯金失業保険で食いつなぐとしたらどれくらい持ちそうかみたいなことを考えて、普段だったらスプレッドシート上で皮算用をするようなところ、それをやる気にすらならず寝ていたという感じだった。自分一人暮らしなので寝ているだけで済んだけど、これで小さい子供がいたりするとどうなるのかとかはちょっと想像がつかない。

コロナ後遺症は、コロナ発症してすぐの人にされているような積極的支援はまだあまりメジャーではなくて、だいたいどの自治体最初に診察をしてくれるクリニックの一覧を提供しているとか、相談窓口があるとかという感じだと認識している。結局そういう公的支援医療には頼らずじまいで今になってしまったけど、自分場合は症状そのもので困った以上に、症状・体調によって引き起こされている事態や、それによる不安に強く引きづられて冷静な判断ができなくなっていたのかなと思う。症状が出ていることが根本原因だろうということは明らかなのでそうなるのは今思えば不思議な気はする。

もし職場とか身の回りにこういう状況になっていそうな人がいたら、願わくばサポートしてあげてほしいと思うんだけど、君コロナ後遺症でしょ手伝うよみたいな感じでやりとりされたりすると余計凹みそうな気もするし、なんかこういうのはどうしたらいいんですかね……。まあ体調どう、みたいなところから話していったらいいんだろうか。はてな匿名ダイアリーってサイトでこういうエントリを読んでね……、みたいな話をしてもらえると良さそうな気もする。よろしくお願いします。

2022-10-27

はてなことわざを作ろう

ブクマカの耳に念仏

タイトルだけでブコメをするなと言っても聞く耳を持たないこと

からカラースター

適当に書いたブコメなのにたくさんのスターカラースターがもらえること

出るトップコメは打たれる

トップコメで変なこと言ってたら叩かれる

泣き面にブクマカ

増田投稿したら、トラバで叩かれまくってるのにブクマカにまでボコボコにされる

早起きは三スターの得

早起きして新着記事ブコメをしたら、スターがもらいやす

ブコメは1ソースしか

百のブコメを見るより、ソースを1つ見る方が正確にわか

増田の下の力持ち

増田ファーストブクマするブクマカのこと

増田の心ブクマカ知らず

ブクマカ増田気持ちを考えず言いたい放題言う

かわいい増田には旅をさせよ

増田は甘やかさず厳しい意見を言って苦労させるべき

ブクマは身を助ける

多分。

触らぬ増田祟りなし

ヤバい増田スルーしよう

はてブに交われば赤くなる

はてブに来ると左寄りになりがち

ブコメは急げ

早いブコメほどスターがもらいやす

時は金なり

はてブ増田なんてやめよう

とらぬブクマ皮算用

増田投稿して「もしバズったらどうしよう」と考えるが1ブクマももらえない

飛んで火に入る夏のブクマカ

炎上してるブコメに、筆者がブコメで参戦すること

能あるブクマカブクマを隠す

自分投稿した増田非表示ブクマセルクマ)すること

ブクマカの噂も七十五日

ブクマカはすぐ忘れるので話題コロコロ変わる(ただし人の失敗や炎上は一生忘れない)

ブクマカのふり見て我がふり直せ

ブクマカ知ったかぶりや汚い言葉を使ってたら、反面教師にしよう

下手な増田も数打ちゃ当たる

増田もたくさん投稿すればいつかバズる

笑うブコメスター来たる

大喜利面白い回答をしたらスターがもらえる

2022-10-19

中国半導体産業興隆

半導体業界土地勘はありません。

半導体業界人さんのエントリに触発され駄文晒します(笑)

https://anond.hatelabo.jp/20221016140905

2040 年前後、高度成長が一段落して成熟化した経済喧伝される時節であっても

バイデン老師中国に於ける半導体産業興隆の父である」と大陸業界関係者

感謝される結果が待っているのではと妄想しております

所謂産業政策の観点からは 4 nm 以降の製造プロセス製造検査等の装置

シリコン代替可能な新素材の基礎研究に至るまで、純国産化を躊躇する理由

なくなったことになりますね。

armRISC-V の後継規格による SoCHPCデータセンタ消費者向け端末等を

席巻している可能性があるとは胸熱です。

某社が PS3 Cell ブロードバンドエンジンで実現しようとしたことを具現化されますなぁ。

産業界と政治官僚機構回転ドア故の属人的な要素が悪い方向へ働き

ネガティブフィードバックを止められないといったところが、内実なのかもしれませんが

生殺与奪に巻き込まれ業界各社は堪りませんな。

根拠のない皮算用 w で単年度 ¥ 8,000 億、20 年、短期的な成果を訴求せずに

投資すると腹をくくれば、世界市場を飲み込む一大サプライチェーン誕生すると

夢想してよいか(笑)

楽観的なシナリオとは言え、しかし、まぁ、このような結果は、結局南極誰得なのか w

2022-09-19

anond:20220919141511

別にアカデミックな人が産業界に行けば2~4倍貰えるとは限らないよ。1.5~2倍ならあるだろうけど。

それ以上目指すならベース給料だけじゃなくてRSUとか絡んでくる話になるから株式市場の動向にも影響される。よって、単純に4倍貰えるみたいな皮算用は出来ない。

2022-08-30

anond:20220830112403

増田は、投資(トレード)と投資(積み立て)を混同している気がする

まあそれはいいとして、下記の質問は「投資いいよ派」も回答に困るいい質問ではあると思う


ドルはずっと上がり続けると思います

 →俺は、ドルは長期的には弱まると思ってる

  今はドル金利が円の金利に対して高いか円安になってるけど(財政赤字の増加と貿易黒字の縮小の影響もあるが)、

  コロナ給付金の額とかを比較すると、円よりもドルの方が刷られているんだよな

  実際、アメリカの方がインフレが激しい

  中国との対立を見てると、これから準備通貨としてのドル地位が揺らぐ可能性もある

  インデックス信者は、円で持つのが怖い、とよく語るが、ドルで持つことの怖さは語らない


・結局利確タイミング次第じゃないですか

 →本当にその通り

  年率リターンを10%とかに固定して皮算用してるけど、そのリターンどこから引用してきたんや、という話

  リターンなんて、計算区間終点を変えればめっちゃ変わる

  増田の言うように、利確タイミング不況である可能性を過小評価している

  そうなった場合、どう振る舞うべきかを事前にシミュレーションしておく必要がある

2022-08-16

anond:20220816192804

典型的皮算用

その4億を稼ぐためにいくつの前提がどの程度の確率必要なのか、というのを把握してなさそう。

というか、前提の認識すらしてないか

2022-05-26

マネーフォワード登録した

これまでざっくりどんぶり勘定しかしてこなかったので

重い腰を上げてマネーフォワード登録して

持ってる口座+クレカを全登録した

そんで過去に遡って履歴を見てみたら、収入は増えてるけど合わせて支出も増えている

そりゃ生活楽にならんわ

というか楽になってるんだけど精神的に楽になってない

貯金はなかなか増えないし投資も増やせない

やっぱお金ちゃん管理するのは大事だな

あと、本当に金策が苦しくなってからこの手の管理アプリを入れても役に立たない

来月の支払いが足りるか足りないか、みたいなもの管理するようにはできていない

例えば来月の給料をざっくり入れておいて、クレカの引き落とし額が足りるか足りないか、みたいな管理は無理

そもそも皮算用的な金額を入れるのは間違えていて、実際に行われた金額や確実に引き落とされる額だけを管理する

なので金策に余裕があるときに導入した方がいい

金策に余裕がないなら、とにかく半年我慢して余裕があるぐらいの貯金をしっかりするべき

証券じゃなくて貯金

証券だと流動して現金化ができない場合もあるから確実な貯金で余裕を作って、それから管理アプリを入れるのが良いと思う

2022-05-24

真面目に仕事で売り上げ予測とか計算してたら、

反社っぽい胡散臭い人間にニチャニチャ笑いながら後ろで「捕らぬ狸の皮算用」とか言われた

そらショートカットしまくった結果犯罪者なんだから同じフィールド比較されてもな

真面目な仕事は地味なんだよ

2022-05-19

anond:20220519012424

皮算用でどーこー言われてもなぁ。

賢い事思いついたとか思ってるんだろうが、そもそもYoutube開設しろってひろゆきが言い出したことじゃん。

2022-05-08

anond:20220508164933

映像化作品なんて何百万ある漫画からみればほんのわずかなのに、映像化作品の原作としての価値があるとか脚本家としての価値があるみたいな文化貢献への意識自己肯定感として漫画描いてる人なんているんだろうか

統計的には有意な数はいない気がするんだけども

いたらいたらで、漫画家ってとらぬ皮算用気質な人が多いなって感想持つわ

2022-05-02

アニメーションを作る仕事をしていた【前編】

プリキュア」「ワンピース」など、東映アニメーション4作品の通常放送再開が発表 「お待たせをして申し訳ございません」

https://animeanime.jp/article/2022/04/06/68680.html

約十年前、曇りだったあの日新卒で入った会社人材営業をする日々に疲弊していた頃、新宿駅構内で、あるエンタメ企業求人ポスターを見かけた。

アニメを作る仕事したことはなかったが、興味を感じて応募したところ、あれよあれよという間に内定をいただいた。役員面接パスだった。

それからの私は、『アニメを作る仕事』に邁進する日々を過ごすことになる。長い時間だった。毎日が修業だった。

数年前、無理がたたって病院送りになった。心も体も限界だったのだ。大したレベルではないが後遺症も残った。退院後も結局、心身の調子回復しなかった。

それで、退職を申し出て、東京から遠く離れた田舎に帰った(のんのんびより聖地が近くにある)。今はお堅い仕事に就いている。

十分な時間が過ぎた。そろそろ、当時を振り返ってもよいのではないかあの日々への整理を付けられるはずだ。今からエンタメ企業アニメ部門で○年の時を過ごした男の話をする。

この記事で述べたいのは、シンプルに2点(5/4 以前はシンプリーでした。ブクマでご指摘いただきありがとうございます)。エンターテイメント業界で働いて面白かったことと、つまらなかったことだ。直情的に言うと、『心と体の奥底から感動できたこと』と、『エンタメ業界のほの暗いところ(要するに、こいつらマジでクソだなと思ったこと)』だ。どちらもけっこうな数がある。

それでは、さっそく説明していく。



― 心と体の奥底から感動できたこと ―

子どもの頃はアニメが好きだった。一番ハマったのは、『魔法陣グルグル』だった気がする。衛星放送では『白鯨伝説』やCLAMP作品を見ていた。

だが、小学校生活の終わり頃から学習塾に通うようになり、夕方以降にやっているアニメを見れなくなった。中学勉強漬けの日々を過ごしていた私は、いつの間にやらアニメのことを一切忘れてしまった。

中学時代も、高校時代も、大学時代もそうだった。変わらない。

いや、違う。大学の時は、深夜にやっているアニメをたまに見ていた。「コードギアス」「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」「蟲師」「夏目友人帳」あたりは確実に見ていた。

人材営業会社で働くようになってからは、金曜日の深夜に自宅に帰った時、疲れ切った頭でテレビを点けて「こんなアニメあったっけ」と、ボンヤリした気分で視聴することがあった。

私はたぶん、アニメが好きだったんだろう。なぜ見なくなったのかと言えば、十分楽しめるだけの精神的余裕がなかったからだ。ならばいっそ、見ない方がいい。中途半端に楽しむのは嫌だ。中学生になった時も、そんな動機アニメを一切見なくなったのだ。きっと。

そんな私が、アニメーション作品などを作る会社(以下「弊社」という。)に入社した後は、これまたどっぷりと『世界』に浸かることになった。入社から退職まで人事異動はなく、ずっとアニメ製作部門だった。

最初の頃は、アニメ雑誌のインタビュー記事に出るようなプロデューサーその他の足もとで働いた。雑用はもちろんのこと、小さい企画を考案したり、経理その他の事務や、各関係者とのスケジュール調整などを担っていた。ホワイトカラーに毛が生えたような業務内容だ。

ところで、人生で一番最初に携わったアニメは、某少女コミックでそこそこ人気を博した作品だった。タイトルは言わないが、雰囲気は『隣の怪物くん』に似ている。私が入社する半年から企画が始まっており、当初の担当者から引継ぎを受けた。携わったといっても、スタッフロール名前が載るわけでもない端役としてだが。実際、大したことはしなかった。やはりホワイトカラーの枠内に納まる仕事だ。

しかし、これは実際に私の世界を拡げてくれた。方々の兵が集まる企画会議に、必要とあらば関係各所を訪問して説得交渉にあたり、お金の雲行きが怪しくなればどうにかやり繰りをする(ダメなら追加出資企画削減)。ごく稀に、スタジオ等の収録現場では声優の本気と、半面その悲哀を目の当たりにし(ここらへんは後述)、成功した作品打ち上げ会では、自分達が作った数字を眺めて溜飲を下げる。

長い月日が経って、エンタメ業界に慣れてきた頃だと、新作の立ち上げに、利害関係者間の調整(交渉)に、プロジェクト全体の損益見通しの皮算用に、イベント企画運営に、ホームページ管理に……とにかく、アニメを見ない日はなかった。

面白かったのは、いろんな業界の人に会えることだ。クリエイターには当然会えるし、経営者にも会えるし、事務屋とも話をするし、現場労働で身を焦がす人も間近で観られる。特に印象に残っているのは、漫画家声優だ。アニメーターとは、あまり交流の機会がなかった……。

とあるアニメ原作者が一番印象に残っている。つまり作品の神だ。例の人と呼ばせていただく。

例の人は、ほかの漫画家とは一線を画していた。私がいっぱしに携わったと公言できるアニメは計20本近くになるのだが、その半数は漫画原作である。私達は、最低でも一度は彼ら彼女ら(作品の神)の姿を拝むことになる。機会は少ないが。

原作シナリオを変える時には事前に伺いを立てるし(ex.某鬼狩りアニメ敵役台詞である「禍福は糾える縄の如しだろ~」は改変が検討されたらしい。彼が難しい言葉を知っている境遇ではないため)、重要放送回だと制作現場に来てもらうし、打ち上げその他のパーティーがあれば楽しんでもらえるように最大限配慮する。

自作アニメ化されるレベル漫画家小説家というのは、揃いも揃って個性派だ。めちゃくちゃに大騒ぎをする人もいれば、ひたすら黙って沈思黙考の人もいれば、なんかもう色々とはっちゃける人もいれば、欲望丸出しで悪い意味子どもみたいな人もいれば、一般企業でも通用しそうな思考や行動の持ち主もいる。

例の人は、漫画家として優れているだけでなく、人格も見識も申し分なかった。落ち着いた性格で、人柄がよくて、教養もあった。話のやり取りすべてが学びに繋がり、励みになった。初めて会った時の吾峠呼世晴さんは、とにかく、これまで出会った数多の創造者の中で抜きん出ていた。

普通ラスボス人格根底太平洋戦争末期の日本の政治指導者所謂ファシスト)に置くなど、誰が考えつくだろうか。私は、鬼舞辻無惨の例の粛清の場面を読んだ時、丸山真男の「現代政治思想と行動」が真っ先に頭に浮かんだ。あの時、脳に痺れを感じたのを覚えている。

この類の書物を読んで、無惨様のキャラクターを作ったのは間違いないのだ。自らを善とするためであれば、どんな言辞をも取り入れ、どんな諫言も亡きものにする。

例として、あの粛清の時に魘夢が助かったのは、「無惨様を肯定たから」だ。「下弦の鬼を解体する」というトップが決めた戦略方針が、たったの一言撤回された――常なる無謬性がファシズムの基本である

あの時、「無惨様のキャラ付け旧日本軍意識したのですか」と聞いておけばよかった。残りの人生で聞くことができる機会は二度とない。無念だ。

 しかも彼等はみな、何物か見えざる力に駆り立てられ、失敗の恐しさにわななきながら目をつぶって突き進んだのである。彼等は戦争を欲したかといえば然りであり、彼等は戦争を避けようとしたかといえばこれまた然りということになる。戦争を欲したにも拘らず戦争を避けようとし、戦争を避けようとしたにも拘らず戦争の道を敢て選んだのが事の実相であった。政治権力のあらゆる非計画性と非組織性にも拘らずそれはまぎれもなく戦争へと方向づけられていた。

新装版〕現代政治思想と行動 (2006)丸山真男 P.91~P.92



エンタメ業界のほの暗いところ ―

この業界で働いていて、「この感じ、苦手だな」「マジでクソだな」と感じたことは当然ある。字数関係もあるが、何点かに分けて述べていく。声優の悲哀とか、人間嫉妬やねたみの話になる。

TVアニメCUE!」 [Amazon prime video]

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声優アニメ。一応付言するが、私が携わった作品ではない。

まだ新人だった頃、先輩(兼上司)に連れられて現場を見ることがあった。現場というのは、アニメ制作会社とか、編集スタジオとか、音声の収録現場などだ。

そのためだけに現場に行くのではなく、何かの機会のついでに現場作業見学を申し出るのだ。それで、不思議に思って聞いたことがある。

「(私達は)技術的なことはわからないのに、どうして現場に行くんですか?」

と。それに対して、彼はこう言っていたはずだ。

「確かにからない。仮に、目の前で手抜きをされたとしても見抜けないだろう。でも、企画である俺達が現場に行くことで、『あなた仕事を見ている』というメッセージを伝えることができる。俺達はこの作品に熱をもっていて、いいコンテンツを作れる未来を目指してる。そういう想いを行動で伝えるんだ」

みたいな回答だった。

これは今の私が大事にしていることでもある。要は、発注側が受注側の実仕事をどこまで見るべきかという話だ。今現在の私は、受注側の失敗が社会的に許されない類の仕事をしている。転職後に大きな失敗をしでかさなかったのは、あの先輩のお陰だ。

さて。私が二十代後半の頃だ。例の先輩と一緒に、声優がいる収録現場に初めて音連れたのは。スタジオに入ってしばらく進むと、小ホールみたいな広い空間座椅子が並んでいる待合スペース。十数人はいた。ほぼ声優マネージャー)に出た。その奥に、マイクが並んでいる部屋が映った。木目調で温もりを感じる、しっとりとした空間なのだが、当時の私に予想できるはずもなく。カラオケみたいだなー、とテキトー想念していた。

私と先輩が小ホールに入るなり、セミフォーマル恰好の何人かが寄ってきて、隣にいる先輩に挨拶していた。私も混ぜてもらい、名刺を交換した。

雑談が終わって斜め後ろを振り向くと、女の子と淑女が1人ずつ、あとは男の子が1人、まごつくように並んで私を見ていた――人生で初めて見た声優だった。後で知ったが、攻めのある挨拶活動で知られる声優事務所だった。

ひとりずつ私達の前に出てきて、「~~と申します。(簡単自己紹介よろしくお願いいたします!」と、ハキハキした声でアピールをやってのけた。そのうちの淑女は、私の着ていた衣服お気に入りのやつ)と指輪を褒めるとともに、香水をつけていることを見抜いた(やるな……と感じた)。男の子は謎の一発ギャグを仕掛けてきたのを覚えている。

※かなり昔のことだが、内容は一応伏せる。当日記では、声優個人名前を出すことはない。

私も「よろしくお願いします」と返したものの、微妙な気分になった。たとえ私がどれだけ昇進しようと、彼女たちのキャスティングに関わる可能性は皆無だからだ。まったくゼロではないが……。

例えば、アナウンサーになりたい女子大生は、いろんなイベントコンパニオンとして参加することで武者修行をするわけだろう。それらのイベントでは、今後関わり合いになる人だろうと、これっきりの人だろうと、あの子達は全力で挨拶活動をしていた。熱意は感じるのだが、やはり私には引っかかるものがある。

こんなことを思っている時点で、私はそういう職業には縁がないのかもしれない。今、私は『効率』という観点で物を考えた。あの声優の子が私に挨拶をしても報われる可能性はないのに、と考えた。夢中になっている人間効率のことは考えない。やれることをすべてやる。それだけだ。

かに心をとらえられ、たちまち熱中してしまうのは、謎にみちた不思議なことだが、それは子どももおとなと変わらない。そういう情熱のとりこになってしまった者にはどうしてなのか説明することができないし、そういう経験したことのない者には理解することができない。山の頂を征服することに命を賭ける者がいるが、なぜそんなことをするのか、だれ一人、その当人さえもほんとうに説明することはできないものだ。

はてしない物語(1982) 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳), Michael Ende (原著) P.17



の子達は本気だった。報われようが報われまいが、声優として活躍すると決めたからには、生き残るために何でもやる。上でURLを貼ったアマゾンのレビューにもあるが、声優は堅気の仕事ではない。勝った負けたで全部決まる。精一杯頑張っても生き残れる保証はない。選ばれた者だけが生き残る――余談だが、あの時の淑女と男の子は今でも活躍している。女の子はだめだった。

さて。淑女と男の子は、実力があるうえに、礼儀正しく、サービス精神豊富だった。それが生き残った理由だ。しかし、声優全般が行う営業活動には後ろ暗いものも当然ある。5ちゃんねるとかで、たまにアニメ業界出身者がスレッドを立てて降臨することがあるだろう。

それで、やり取りの中で、誰かが「枕営業ってあるの?」と質問をする。スレ主は「そんなのないよ」「聞いたことない」と応えるのが定番だ。

これは、私個人日記だ。この際だからはっきり言う。枕営業をしている声優はいるし、やらさせている声優もいる。重要フォローをさせてもらうが、芸能界の表舞台――ひとつ契約で何百万もの金が動く――に比べれば圧倒的に数は少ない。声優関係のギャラというのは、例えば女性タレントが出るCM撮影や、青年誌グラビアや、全国各所での公演活動と比べても相当に廉価だ。1回の収録につき数万円以内で呼べてしまう。表舞台に比べると利権は少ない。

それでも、そういうことはある。パターン簡単に分けて2つ。いっぱしの声優になりたい、もしくは声優であり続けたい者が、キャスティング権がありそうな人に近づいて配役を得ようとする。

スタジオでの雑談や、小さい贈り物や、二人きりでの食事くらいで留めておけばいいものを、一線を超えてしま場合もある。私が30才を過ぎた頃、例の収録現場で、声優に「よかったらご飯行きましょう」などと声をかけられたことがある(最終的な内訳:男性が2人、女性が5人)。

その際、はっきりと「ごめんね。私にキャスティング権はないんだ」と答えた場合、彼ら彼女らを傷つけてしま可能性が高い。いや、はっきりいって『侮辱である。なので断り方が難しかった。「帰って社内会議があるので」みたいな返答をしていた。

これはまだいい。声優個人or事務所の意思問題だ。「あの役がほしい」とどうしても思っていて、そのためなら何でもやるという覚悟責任さえあれば、枕営業は罪ではないと私個人は感じる。「この業界は堅気じゃない」とはそういうことだ。

追記)正直に言うと、私の妻が声優だった頃に食事に行ったことがある。私から誘ったので上の内訳には入れていない。



以上、「この感じ、苦手だな」と思ったことを述べた。以下に語るのは「マジでクソだな」と思ったことになる。すなわち、個人が望んでいる保証のない枕営業のことだ。アニメ業界に限ったことではなく、エンタメ業界には先日話題になった映画監督のような『畜生』が何人もいる。結果を出している人間の一部がやりたい放題やっているのだ。

まだエンタメ業界にいた頃、そんな人間に捕まったと思われる(主に女性声優の話を聞くたびに胸が痛くなった。このような話題が、どうして私などの塵芥の耳に届いているのか……? そう考えると、さらに心が抉られる思いがした。

おそらくは、やった本人または関係者面白がって吹聴している。私のところまで噂が届くということは、そういうことだ。いろんな声優の姿が脳裏をよぎった。「あの子大丈夫だろうか」といらぬ心配をしてしまうほど、当時の私には『噂』がグッサリと刺さった。

さて。エンタメ業界に恩があるのも事実だ。下種な話題はこれくらいに留めておこう。気が付けば字数がない。前後に分けることにする。

【後編】

https://anond.hatelabo.jp/20220502223252

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